JP5941295B2 - 杭継手、鋼製部品用継手、杭の接合方法、及び鋼製部品の接合方法 - Google Patents

杭継手、鋼製部品用継手、杭の接合方法、及び鋼製部品の接合方法 Download PDF

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本発明は、杭同士を接合する杭継手、鋼製部品同士を接合する鋼製部品用継手、杭の接合方法、及び鋼製部品の接合方法に関する。
従来、鋼矢板(鋼管矢板)や鋼管杭等の杭を縦継する場合、溶接継又はボルト継による接合方法が用いられている。また、鋼管杭を縦継する場合には、ラクニカン(登録商標)やネジ式継手を利用したメカニカルな接合方法も用いられているが、その接合にはボルトが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−346660号公報
しかしながら、上記従来の接合方法では、例えば、上空制限のある橋梁下で水上施工を行う場合、施工可能な杭の長さは、水面と上空制限とのクリアランスに依存することとなるが、クリアランスが狭い場合は、1回の作業で施工可能な杭の長さは当然に短くなり、その分継ぎ箇所数が増えてしまうため、工期や工費が嵩んでしまうという問題がある。
一方、杭同士の縦継を水中施工で行うことにより、継ぎ箇所数を減らすことは可能であるが、熟練した潜水士による作業が必要となるため、人件費や手間が余分に掛かることとなる。
さらに、現場で杭を横方向に継ぐ場合も溶接時間がかかり、非常に手間が掛かる。
そこで、上記のような課題を解決すべく、杭の継作業を容易にする接合方法の出現が期待されている。
本発明は、杭同士を溶接継やボルト継なしで容易に接合させることができる杭継手、鋼製部品同士を溶接継やボルト継なしで容易に接合させることができる鋼製部品用継手、杭の接合方法、及び鋼製部品の接合方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
杭の継方向の端部に設けられ、杭同士を縦継又は横継する杭継手であって、
前記杭の一方の継方向端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、
前記杭の他方の継方向端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備え、
前記メス部は、前記杭の他方の継方向端部から突出するように前記杭の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されるとともに、前記係止溝の入口の幅が、前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成され、
前記2つの部材は、前記杭の他方の継方向端部から突出した部分が前記杭を挟んで対向するように前記杭に設けられ、
第1杭と第2杭とが縦継又は横継される際、
前記第1杭の前記オス部が前記第2杭の前記メス部に挿入されて、前記第2杭の前記メス部が弾性変形することで前記入口が拡がって前記第1杭の前記オス部の前記係止部が前記第2杭の前記係止溝に嵌合されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の杭継手において、
前記係止部は、アリ形状の凸部に形成され、
前記係止溝は、前記係止部を嵌合可能なアリ溝に形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の杭継手において、
前記2つの部材の各々は、前記杭の他方の継方向端部から突出した部分の前記杭に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成され、
前記突起部は、前記2つの部材の各々の前記他方の継方向端部から前記一方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側に突出するように形成され、
前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の継方向端部に連結して形成され、前記一方の継方向端部から前記他方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の杭継手において、
前記2つの部材のうちの一方の部材は、前記杭の一方の面に設けられ、前記他方の継方向端部側が前記杭に設けられている側の反対側に向けて傾斜するように曲折した挿入ガイドであり、
前記2つの部材のうちの他方の部材は、前記杭の他方の面に設けられ、前記杭の他方の継方向端部から突出した部分の前記杭に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成された部材であり、
前記突起部は、前記他方の部材の前記他方の継方向端部から前記一方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側に突出するように形成され、
前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の継方向端部に連結して形成され、前記一方の継方向端部から前記他方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
鋼製部品の端部に設けられ、鋼製部品同士を接合する鋼製部品用継手であって、
前記鋼製部品の一方の端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、
前記鋼製部品の他方の端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備え、
前記メス部は、前記鋼製部品の他方の端部から突出するように前記鋼製部品の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されるとともに、前記係止溝の入口の幅が、前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成され、
前記2つの部材は、前記鋼製部品の他方の端部から突出した部分が前記鋼製部品を挟んで対向するように前記鋼製部品に設けられ、
第1鋼製部品と第2鋼製部品とが接合される際、
前記第1鋼製部品の前記オス部が前記第2鋼製部品の前記メス部に挿入されて、前記第2鋼製部品の前記メス部が弾性変形することで前記入口が拡がって前記第1鋼製部品の前記オス部の前記係止部が前記第2鋼製部品の前記係止溝に嵌合されることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の鋼製部品用継手において、
前記係止部は、アリ形状の凸部に形成され、
前記係止溝は、前記係止部を嵌合可能なアリ溝に形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の鋼製部品用継手において、
前記2つの部材の各々は、前記鋼製部品の他方の端部から突出した部分の前記鋼製部品に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成され、
前記突起部は、前記2つの部材の各々の前記他方の端部から前記一方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側に突出するように形成され、
前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の端部に連結して形成され、前記一方の端部から前記他方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の鋼製部品用継手において、
前記2つの部材のうちの一方の部材は、前記鋼製部品の一方の面に設けられ、前記他方の端部側が前記鋼製部品に設けられている側の反対側に向けて傾斜するように曲折した挿入ガイドであり、
前記2つの部材のうちの他方の部材は、前記鋼製部品の他方の面に設けられ、前記鋼製部品の他方の端部から突出した部分の前記鋼製部品に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成された部材であり、
前記突起部は、前記他方の部材の前記他方の端部から前記一方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側に突出するように形成され、
前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の端部に連結して形成され、前記一方の端部から前記他方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、
杭の一方の継方向端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、前記杭の他方の継方向端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備える杭継手を用いた杭の接合方法であって、
第1杭の一方の継方向端部に設けられたオス部を、第2杭の他方の継方向端部に設けられ、前記第2杭の他方の継方向端部から突出した部分が前記第2杭を挟んで対向するように前記第2杭の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されたメス部に挿入し、
前記第2杭の前記メス部を弾性変形させることで前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成された前記係止溝の入口を拡げさせ、
前記第1杭の前記オス部の前記係止部を前記第2杭の前記係止溝に嵌合させることを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、
鋼製部品の一方の端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、前記鋼製部品の他方の端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備える鋼製部品用継手を用いた鋼製部品の接合方法であって、
第1鋼製部品の一方の端部に設けられたオス部を、第2鋼製部品の他方の端部に設けられ、前記第2鋼製部品の他方の端部から突出した部分が前記第2鋼製部品を挟んで対向するように前記第2鋼製部品の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されたメス部に挿入し、
前記第2鋼製部品の前記メス部を弾性変形させることで前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成された前記係止溝の入口を拡げさせ、
前記第1鋼製部品の前記オス部の前記係止部を前記第2鋼製部品の前記係止溝に嵌合させることを特徴とする。
本発明によれば、オス部の係止部をメス部に挿入して押し込むだけで、係止部をメス部に形成された係止溝に係止することができることとなって、杭同士を溶接継やボルト継なしで容易に接合させることができる。
また、杭以外の鋼製部品(例えば、ケーシング等)に本発明を適用した場合でも、同様の効果を得ることができる。
第1実施形態の鋼矢板の構成を示す平面図である。 図1のA−A部の一例を示す断面図である。 オス部材がメス部材に挿入される様子の一例を示す、図1のA−A部の断面図である。 オス部材の係止部の最大幅及びメス部材により形成される挿入孔の下端部の幅について示す図である。 第1実施形態の鋼矢板を上方に制約を受ける作業環境下で接合する様子の一例を示す図である。 第2実施形態の鋼管杭の構成を示す平面図である。 図6のB−B部の一例を示す断面図である。 オス部材がメス部材に挿入される様子の一例を示す、図6のB−B部の断面図である。 オス部材の係止部の最大幅及びメス部材により形成される挿入孔の下端部の幅について示す図である。 第2実施形態の鋼管杭を上方に制約を受ける作業環境下で接合する様子の一例を示す図である。 第3実施形態の鋼管杭の構成を示す平面図である。 オス部材を下降させているときの、図11のC1−C1部及びC2−C2部の一例を示す断面図である。 第3実施形態の鋼管杭の構成の一変形例を示す平面図である。 オス部材を下降させているときの、図13のD1−D1部及びD2−D2部の一例を示す断面図である。 第4実施形態の鋼矢板の構成を示す平面図である。 オス部材を下降させているときの、図15のE1−E1部及びE2−E2の一例を示す断面図である。 第5実施形態のケーシングの構成を示す平面図である。 オス部材を下降させているときの、図17のF−F部の一例を示す断面図である。 第1実施形態の鋼矢板の構成の一変形例を示す平面図である。 オス部材を下降させているときの、図19のG−G部の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態では、図1〜図4を参照して、鋼製部品の一つである鋼矢板1に本発明の杭継手を取り付けた場合を例示して説明する。
鋼矢板1は、図1に示すように、略U字形状に形成され、図中左右方向両端部に、一体形成された連結部1a、1aを備えている。即ち、鋼矢板1は、両端部の連結部1a、1aを除く本体部分が、平面視において両端部の連結部1a、1aに対して突出した状態となっている。そして、左右方向に隣接する鋼矢板1同士は、この連結部1a、1a同士を係合させることにより、連結されるようになっている。
また、鋼矢板1には、後述するメス部材11を構成する2つの板状部材111、111が、適宜間隔を空けて複数組取り付けられている。
鋼矢板1は、圧入装置3(図5参照)によって並べるようにして地盤に打設され、この鋼矢板1が複数並設されることによって壁が形成されるようになっている。
また、鋼矢板1は、図3に示すように、メス部としてのメス部材11及びオス部としてのオス部材12を介して、上下方向に縦継可能に構成されている。即ち、メス部材11及びオス部材12は、鋼矢板1の縦継方向端部に設けられ、縦継方向である上下方向に隣接する鋼矢板1同士を縦継可能な本発明の杭継手として機能する。なお、第1実施形態では、縦継時に下方に配置される鋼矢板1を下鋼矢板1A(第2杭)とし、上方に配置される鋼矢板1を上鋼矢板1B(第1杭)として説明する。
図3に示すように、上鋼矢板1Bの下端部には、オス部材12が取り付けられている。
オス部材12は、例えば、鋼等の金属材料からなり、略板状に形成され、オス部材12の先端部には、アリ形状の凸部に形成された係止部121が形成されている。
図2及び図3に示すように、下鋼矢板1Aの上端部側には、メス部材11が取り付けられている。
メス部材11は、下鋼矢板1Aの上端部から突出するように取り付けられた2つの板状部材111、111(部材)により構成されている。
2つの板状部材111、111は、例えば、鋼等の金属材料からなり、下鋼矢板1Aの上端部から突出した部分が、下鋼矢板1Aを挟んで対向するように、下鋼矢板1Aの内面及び外面に取り付けられている。なお、2つの板状部材111、111は、必ずしも板状であることに限られず、板状に類似する形状、即ち、略板状の部材を含むものとする。
2つの板状部材111、111の各々は、下鋼矢板1Aの上端部から突出した部分の内面(下鋼矢板1Aに取り付けられている側の面)に突起部112及び突起部112に連続した傾斜部113が形成されている。
突起部112は、板状部材111の上端部から下方に向かうにつれて内側(下鋼矢板1Aに取り付けられている側)に突出するように形成されている。
傾斜部113は、突起部112の下端部に連結して形成され、傾斜部113の下端部から上方(突起部112の下端部)に向かうにつれて外側(下鋼矢板1Aに取り付けられている側の反対側)に傾斜している。
第1実施形態では、2つの板状部材111、111の内面に、突起部112及び傾斜部113が形成されていることにより、2つの板状部材111、111の内側に形成される空間に、挿入孔11a及び係止溝11bが形成されるようになっている。
挿入孔11aは、上方からオス部材12を挿通可能に構成され、下方に向かうにつれて幅狭となるように形成されている。また、挿入孔11aの下端部の幅W2は、オス部材12の係止部121の最大幅W1よりも狭くなるように形成されている(図4参照)。
係止溝11bは、挿入孔11aの下方に形成され、挿入孔11aを挿通したオス部材12の係止部121が嵌合するように、係止部121よりも若干広めのアリ溝に形成されている。
また、2つの板状部材111、111は、弾性を有し、下鋼矢板1Aに取り付けられた取付部F1を支点として、外側に撓むことができるようになっている。オス部材12が挿入孔11aに挿入される際、挿入孔11aの下端部、即ち、係止溝11bの入口の幅W2がオス部材12の係止部121の最大幅W1よりも狭くなるように形成されているため、係止部121により突起部112を介して2つの板状部材111、111は外側方向に押圧されることとなるが、その際2つの板状部材111、111が外側に撓むことにより係止溝11bの入口の幅W2を拡げることができ、係止部121を挿通させることができる。
また、2つの板状部材111、111は弾性を有しているので、係止溝11bの入口を係止部121が挿通した後、元の位置まで戻る。これにより、係止溝11bに係止部121が嵌合されて、係止部121が係止される。
次に、第1実施形態に係る鋼矢板1(下鋼矢板1A及び上鋼矢板1B)の接合方法について説明する。なお、鋼矢板1の縦継作業は、図5に示すように、圧入装置3を操作して、既に打設されている鋼矢板1(下鋼矢板1A)に、縦継用の鋼矢板1(上鋼矢板1B)を接合することにより行う。
まず、圧入装置3を操作して、下鋼矢板1Aに取り付けられたメス部材11に、上鋼矢板1Bに取り付けられたオス部材12を挿入する。具体的には、メス部材11を構成する2つの板状部材111、111により形成された挿入孔11aに、オス部材12の先端部に形成された係止部121を挿入する。
挿入孔11aに挿入された係止部121は、その最大幅W1よりも狭く形成された挿入孔11aの下端部で、2つの板状部材111、111の内面に形成された突起部112と当接する。
次に、係止部121が突起部112と当接した後もなお、係止部121を下方に押し込むと、突起部112を介して2つの板状部材111、111に外側方向への押圧力が働き、2つの板状部材111、111が取付部F1を支点として外側に撓む(図3(A)参照)。
2つの板状部材111、111が外側に撓むと、係止溝11bの入口の幅が拡がり、係止部121は挿入孔11aを挿通する。
2つの板状部材111、111は、係止溝11bの入口を係止部121が挿通すると、自身の弾性により元の位置まで戻り、係止溝11bに係止部121を嵌合させて係止させる(図3(B)参照)。
上下方向に隣接する下鋼矢板1A及び上鋼矢板1Bは、上記のように、メス部材11及びオス部材12を係止させることにより、接合されることとなる。
以上のように、第1実施形態に係る鋼矢板1の杭継手によれば、鋼矢板1の一方の縦継方向端部に設けられ、先端部に係止部121が形成されたオス部材12と、鋼矢板1の他方の縦継方向端部に設けられ、オス部材12を挿入可能に構成され、挿入されたオス部材12の係止部121を係止する係止溝11bが形成されたメス部材11と、を備え、メス部材11は、係止溝11bの入口の幅W2が、係止部121の最大幅W1よりも狭くなるように形成され、上鋼矢板1Bと下鋼矢板1Aとが縦継される際、上鋼矢板1Bのオス部材12が下鋼矢板1Aのメス部材11に挿入されて、下鋼矢板1Aのメス部材11が弾性変形することで入口が拡がって上鋼矢板1Bのオス部材12の係止部121が下鋼矢板1Aの係止溝11bに嵌合されるので、オス部材12の係止部121をメス部材11に挿入して押し込むだけで、係止部121をメス部材11に形成された係止溝11bに係止することができることとなって、下鋼矢板1A及び上鋼矢板1Bを容易に接合させることができる。
上記のように、オス部材12の挿入作業のみで接合することができるので、溶接継やボルト継のように手間が掛からず、作業時間を短縮することができる。
特に、第1実施形態に係る鋼矢板1の杭継手によれば、係止部121は、アリ形状の凸部に形成され、係止溝11bは、係止部121を嵌合可能なアリ溝に形成されているので、係止部121を係止溝11bに確実に係止することができることとなって、下鋼矢板1A及び上鋼矢板1Bの接合状態を安定させることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、図6〜図9を参照して、鋼製部品の一つである鋼管杭2に本発明の杭継手を取り付けた場合を例示して説明する。
鋼管杭2は、図6に示すように、円環形状に形成されている。
また、鋼管杭2には、後述するメス部材21を構成する挿入ガイド211及び板状部材212が、円周方向に沿って適宜間隔を空けて複数組取り付けられている。なお、第2実施形態では、円環形状に形成された鋼管杭2の内側に挿入ガイド211、鋼管杭2の外側に板状部材212が取り付けられているが、鋼管杭2の内側に板状部材212、鋼管杭2の外側に挿入ガイド211を取り付けるようにしてもよい。また、挿入ガイド211については、一体として全周に取り付けるようにしてもよい。
鋼管杭2は、第1実施形態に係る鋼矢板1と同様、圧入装置31(図10参照)によって地盤に打設される。
また、鋼管杭2は、図8に示すように、メス部材21及びオス部材22を介して、上下方向に縦継可能に構成されている。即ち、メス部材21及びオス部材22は、鋼管杭2の縦継方向端部に設けられ、縦継方向である上下方向に隣接する鋼管杭2同士を縦継可能な本発明の杭継手として機能する。なお、第2実施形態では、縦継時に下方に配置される鋼管杭2を下鋼管杭2A(第2杭)とし、上方に配置される鋼管杭2を上鋼管杭2B(第1杭)として説明する。
図8に示すように、上鋼管杭2Bの下端部には、オス部材22が取り付けられている。
オス部材22は、例えば、鋼等の金属材料からなり、鋼管杭2の外周の曲率に対応した曲面形状の略板状に形成され、オス部材22の先端部には、幅方向の一方がアリ形状の凸部に形成された係止部221が形成されている。
図7及び図8に示すように、下鋼管杭2Aの上端部側には、メス部材21が取り付けられている。
メス部材21は、例えば、鋼等の金属材料からなり、下鋼管杭2Aの上端部から突出するように取り付けられた挿入ガイド211(部材)及び板状部材212(部材)により構成されている。なお、第2実施形態では、挿入ガイド211が取り付けられた側を内側、板状部材212が取り付けられた側を外側として説明する(図6〜図8参照)。
挿入ガイド211は、鋼管杭2の内面に取り付けられ、鋼管杭2の外周の曲率に対応した曲面形状の略板状に形成され、上端部側が外側に向けて傾斜するように曲折している。
板状部材212は、下鋼管杭2Aの上端部から突出した部分が、下鋼管杭2Aを挟んで挿入ガイド211の突出した部分と対向するように、下鋼管杭2Aの外面に取り付けられている。なお、板状部材212は、必ずしも板状であることに限られず、板状に類似する形状、即ち、略板状の部材を含むものとする。
板状部材212は、下鋼管杭2Aの上端部から突出した部分の内面(下鋼管杭2Aに取り付けられている側の面)に突起部213及び突起部213に連結された傾斜部214が形成されている。
突起部213は、板状部材212の上端部から下方に向かうにつれて内側に突出するように形成されている。
傾斜部214は、突起部213の下端部に連結して形成され、傾斜部214の下端部から上方(突起部213の下端部)に向かうにつれて外側に傾斜している。
第2実施形態では、板状部材212の内面に、突起部213及び傾斜部214が形成されていることにより、挿入ガイド211及び板状部材212の間に形成される空間に、挿入孔21a及び係止溝21bが形成されるようになっている。
挿入孔21aは、上方からオス部材22を挿通可能に構成され、下方に向かうにつれて幅狭となるように形成されている。また、挿入孔21aの下端部の幅W4は、オス部材22の係止部221の最大幅W3よりも狭くなるように形成されている(図9参照)。
係止溝21bは、挿入孔21aの下方に形成され、挿入孔21aを挿通したオス部材22の係止部221が嵌合するように、係止部221よりも若干広めのアリ溝に形成されている。
また、板状部材212は、弾性を有し、下鋼管杭2Aに取り付けられた取付部F2を支点として、外側に撓むことができるようになっている。オス部材22が挿入孔21aに挿入される際、挿入孔21aの下端部の幅W4がオス部材22の係止部221の最大幅W3よりも狭くなるように形成されているため、係止部221により突起部213を介して板状部材212は外側方向に押圧されることとなるが、その際板状部材212が外側に撓むことにより挿入孔21aの下端部の幅W4を拡げることができ、係止部221を挿通させることができる。
また、板状部材212は弾性を有しているので、挿入孔21aの下端部を係止部221が挿通した後、元の位置まで戻る。これにより、係止溝21bに係止部221が嵌合されて、係止部221が係止される。
次に、第2実施形態に係る鋼管杭2(下鋼管杭2A及び上鋼管杭2B)の接合方法について説明する。なお、鋼管杭2の縦継作業は、図10に示すように、圧入装置31を操作して、既に打設されている鋼管杭2(下鋼管杭2A)に、縦継用の鋼管杭2(上鋼管杭2B)を接合することにより行う。
まず、圧入装置31を操作して、下鋼管杭2Aに取り付けられたメス部材21に、上鋼管杭2Bに取り付けられたオス部材22を挿入する。具体的には、メス部材21を構成する挿入ガイド211及び板状部材212により形成された挿入孔21aに、オス部材22の先端部に形成された係止部221を挿入する。
挿入孔21aに挿入された係止部221は、その最大幅W3よりも狭く形成された挿入孔21aの下端部で、板状部材212の内面に形成された突起部213と当接する。
次に、係止部221が突起部213と当接した後もなお、係止部221を下方に押し込むと、突起部213を介して板状部材212に外側方向への押圧力が働き、板状部材212が取付部F2を支点として外側に撓む(図8(A)参照)。
板状部材212が外側に撓むと、挿入孔21aの下端部の幅が拡がり、係止部221は挿入孔21aを挿通する。
板状部材212は、下端部を係止部221が挿通すると、自身の弾性により元の位置まで戻り、係止溝21bに係止部221を嵌合させて係止させる(図8(B)参照)。
上下方向に隣接する下鋼管杭2A及び上鋼管杭2Bは、上記のように、メス部材21及びオス部材22を係止させることにより、接合されることとなる。
以上のように、第2実施形態に係る鋼管杭2の杭継手によれば、鋼管杭2の一方の縦継方向端部に設けられ、先端部に係止部221が形成されたオス部材22と、鋼管杭2の他方の縦継方向端部に設けられ、オス部材22を挿入可能に構成され、挿入されたオス部材22の係止部221を係止する係止溝21bが形成されたメス部材21と、を備え、メス部材21は、係止溝21bの入口の幅W4が、係止部221の最大幅W3よりも狭くなるように形成され、上鋼管杭2Bと下鋼管杭2Aとが縦継される際、上鋼管杭2Bのオス部材22が下鋼管杭2Aのメス部材21に挿入されて、下鋼管杭2Aのメス部材21が弾性変形することで入口が拡がって上鋼管杭2Bのオス部材22の係止部221が下鋼管杭2Aの係止溝21bに嵌合されるので、オス部材22の係止部221をメス部材21に挿入して押し込むだけで、係止部221をメス部材21に形成された係止溝21bに係止することができることとなって、下鋼管杭2A及び上鋼管杭2Bを容易に接合させることができる。
上記のように、オス部材22の挿入作業のみで接合することができるので、溶接継やボルト継のように手間が掛からず、作業時間を短縮することができる。また、水中施工の場合でも潜水士による作業が不要であり、人件費や手間を削減することができる。
特に、第2実施形態に係る鋼管杭2の杭継手によれば、係止部221は、アリ形状の凸部に形成され、係止溝21bは、係止部221を嵌合可能なアリ溝に形成されているので、係止部221を係止溝21bに確実に係止することができることとなって、下鋼管杭2A及び上鋼管杭2Bの接合状態を安定させることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、図11及び図12を参照して、鋼製部品の一つである鋼管杭2に本発明の杭継手を取り付けた場合を例示して説明する。第3実施形態は、第2実施形態と比べ、挿入ガイド211を設けていない点で異なっている。即ち、第3実施形態は、第2実施形態と比べ、縦継の際に下鋼管杭2A及び上鋼管杭2Bの位置決めが容易である場合を想定している。なお、第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付するものとする。
鋼管杭2には、図11に示すように、メス部としての板状部材212が、円周方向に沿って適宜間隔を空けて複数組取り付けられている。第3実施形態では、円環形状に形成された鋼管杭2の外側に板状部材212が取り付けられている。
第3実施形態に係る鋼管杭2は、第2実施形態に係る鋼管杭2と同様、圧入装置31(図10参照)によって地盤に打設される。
また、鋼管杭2は、図12に示すように、板状部材212及びオス部材22を介して、上下方向に縦継可能に構成されている。即ち、板状部材212及びオス部材22は、鋼管杭2の縦継方向端部に設けられ、縦継方向である上下方向に隣接する鋼管杭2同士を縦継可能な本発明の杭継手として機能する。
図12に示すように、下鋼管杭2Aの上端部側には、下鋼管杭2Aの上端部から突出するように、例えば、鋼等の金属材料からなるメス部としての板状部材212が取り付けられている。
なお、第3実施形態では、板状部材212が取り付けられた側を外側、挿入ガイド211が取り付けられた側を内側として説明する(図11及び図12参照)。
板状部材212は、下鋼管杭2Aの上端部から突出するように、下鋼管杭2Aの外面に取り付けられている。なお、板状部材212は、必ずしも板状であることに限られず、板状に類似する形状、即ち、略板状の部材を含むものとする。
板状部材212は、下鋼管杭2Aの上端部から突出した部分の内面(下鋼管杭2Aに取り付けられている側の面)に突起部213及び突起部213に連結された傾斜部214が形成されている。
第3実施形態では、板状部材212の内面に、突起部213及び傾斜部214が形成されていることにより、オス部材22の係止部221を係止する第2係止部212aが形成されるようになっている。
第2係止部212aは、オス部材22の係止部221が嵌合するように、係止部221よりも若干広めのアリ溝に形成されている。
また、板状部材212は、弾性を有し、下鋼管杭2Aに取り付けられた取付部F2を支点として、外側に撓むことができるようになっている。図12に示すように、オス部材22が下鋼管杭2Aの位置に向けて上方から下降する際、係止部221により突起部213を介して板状部材212は外側方向に押圧されることとなるが、その際板状部材212が外側に撓むことにより、係止部221をさらに下方に下降させることができる。
また、板状部材212は弾性を有しているので、係止部221が突起部213よりも下降した後、元の位置まで戻る。これにより、第2係止部212aに係止部221が嵌合されて、係止部221が係止される。
次に、第3実施形態に係る鋼管杭2(下鋼管杭2A及び上鋼管杭2B)の接合方法について説明する。なお、鋼管杭2の縦継作業は、図10に示すように、圧入装置31を操作して、既に打設されている鋼管杭2(下鋼管杭2A)に、縦継用の鋼管杭2(上鋼管杭2B)を接合することにより行う。
まず、圧入装置31を操作して、下鋼管杭2Aの位置に合わせて、上鋼管杭2B及び上鋼管杭2Bに取り付けられたオス部材22を下降させる。
オス部材22の係止部221は、下鋼管杭2Aの上方を下降する際に、板状部材212の内面に形成された突起部213と当接する。
次に、係止部221が突起部213と当接した後もなお、係止部221を下方に押し込むと、突起部213を介して板状部材212に外側方向への押圧力が働き、板状部材212が取付部F2を支点として外側に撓む(図12参照)。
板状部材212が外側に撓むと、係止部221はさらに下方に下降する。
板状部材212は、係止部221が突起部213よりも下降すると、自身の弾性により元の位置まで戻り、第2係止部212aに係止部221を嵌合させて係止させる。
上下方向に隣接する下鋼管杭2A及び上鋼管杭2Bは、上記のように、メス部としての板状部材212及びオス部材22を係止させることにより、接合されることとなる。
以上のように、第3実施形態に係る鋼管杭2の杭継手によれば、鋼管杭2の一方の継方向端部に設けられ、先端部に係止部221が形成されたオス部材22と、鋼管杭2の他方の継方向端部に設けられ、オス部材22の係止部221を係止する第2係止部212aが形成された板状部材212と、を備え、板状部材212は、鋼管杭2の他方の継方向端部から突出するように鋼管杭2の内面又は外面に取り付けられた1つの部材により構成され、上鋼管杭2Bと下鋼管杭2Aとが縦継又は横継される際、上鋼管杭2Bのオス部材22に押圧されて、下鋼管杭2Aの板状部材212が弾性変形することで上鋼管杭2Bのオス部材22の係止部221が下鋼管杭2Aの第2係止部212aに嵌合されるので、オス部材22の係止部221を下鋼管杭2Aの位置に向けて下降させるだけで、係止部221を板状部材212に形成された第2係止部212aに係止することができることとなって、下鋼管杭2A及び上鋼管杭2Bを容易に接合させることができる。
上記のように、オス部材22の下降作業のみで接合することができるので、溶接継やボルト継のように手間が掛からず、作業時間を短縮することができる。また、水中施工の場合でも潜水士による作業が不要であり、人件費や手間を削減することができる。
特に、第3実施形態に係る鋼管杭2の杭継手によれば、係止部221は、アリ形状の凸部に形成され、第2係止部212aは、係止部221を嵌合可能なアリ溝に形成されているので、係止部221を第2係止部212aに確実に係止することができることとなって、下鋼管杭2A及び上鋼管杭2Bの接合状態を安定させることができる。
なお、第3実施形態では、円環形状に形成された鋼管杭2の外側に板状部材212を取り付ける構成を例示して説明しているが、例えば、図13及び図14に示すように、鋼管杭2の側に板状部材212を取り付ける構成とした場合でも、同様の効果を得ることが可能である。
(第4実施形態)
第4実施形態では、図15及び図16を参照して、鋼製部品の一つである鋼矢板1に本発明の杭継手を取り付けた場合を例示して説明する。
鋼矢板1には、図15に示すように、メス部を構成する板状部材111が、適宜間隔を空けて複数組取り付けられている。具体的には、略U字形状の鋼矢板1の底面部1bにおいて内側に、鋼矢板1の側面部1c、1cにおいて外側に、板状部材111が取り付けられている。
鋼矢板1は、圧入装置3(図5参照)によって並べるようにして地盤に打設され、この鋼矢板1が複数並設されることによって壁が形成されるようになっている。
また、鋼矢板1は、図16に示すように、メス部としての板状部材111及びオス部材12を介して、上下方向に縦継可能に構成されている。即ち、板状部材111及びオス部材12は、鋼矢板1の縦継方向端部に設けられ、縦継方向である上下方向に隣接する鋼矢板1同士を縦継可能な本発明の杭継手として機能する。
図16に示すように、オス部材12は、例えば、鋼等の金属材料からなり、略板状に形成され、オス部材12の先端部には、幅方向の一方がアリ形状の凸部に形成された係止部121が形成されている。
下鋼矢板1Aの上端部側には、下鋼矢板1Aの上端部から突出するように、例えば、鋼等の金属材料からなる板状部材111が取り付けられている。なお、板状部材111は、必ずしも板状であることに限られず、板状に類似する形状、即ち、略板状の部材を含むものとする。
板状部材111は、下鋼矢板1Aの上端部から突出した部分の内面(下鋼矢板1Aに取り付けられている側の面)に突起部112及び突起部112に連続した傾斜部113が形成されている。
第4実施形態では、板状部材111の内面に、突起部112及び傾斜部113が形成されていることにより、オス部材12の係止部121を係止する第2係止部111aが形成されるようになっている。
第2係止部111aは、オス部材12の係止部121が嵌合するように、係止部121よりも若干広めのアリ溝に形成されている。
また、板状部材111は、弾性を有し、下鋼矢板1Aに取り付けられた取付部F1を支点として、外側に撓むことができるようになっている。図16に示すように、オス部材12が下鋼矢板1Aの位置に向けて上方から下降する際、係止部121により突起部112を介して板状部材111は外側方向に押圧されることとなるが、その際板状部材111が外側に撓むことにより、係止部121をさらに下方に下降させることができる。
また、板状部材111は弾性を有しているので、係止部121が突起部112よりも下降した後、元の位置まで戻る。これにより、第2係止部111aに係止部121が嵌合されて、係止部121が係止される。
次に、第4実施形態に係る鋼矢板1(下鋼矢板1A及び上鋼矢板1B)の接合方法について説明する。なお、鋼矢板1の縦継作業は、図5に示すように、圧入装置3を操作して、既に打設されている鋼矢板1(下鋼矢板1A)に、縦継用の鋼矢板1(上鋼矢板1B)を接合することにより行う。
まず、圧入装置3を操作して、下鋼矢板1Aの位置に合わせて、上鋼矢板1B及び上鋼矢板1Bに取り付けられたオス部材12を下降させる。
オス部材12の係止部121は、下鋼矢板1Aの上方を下降する際に、板状部材111の内面に形成された突起部112と当接する。
次に、係止部121が突起部112と当接した後もなお、係止部121を下方に押し込むと、突起部112を介して板状部材111に外側方向への押圧力が働き、板状部材111が取付部F1を支点として外側に撓む(図16参照)。
板状部材111が外側に撓むと、係止部121はさらに下方に下降する。
板状部材111は、係止部121が突起部112よりも下降すると、自身の弾性により元の位置まで戻り、第2係止部111aに係止部121を嵌合させて係止させる。
上下方向に隣接する下鋼矢板1A及び上鋼矢板1Bは、上記のように、メス部としての板状部材111及びオス部材12を係止させることにより、接合されることとなる。
以上のように、第4実施形態に係る鋼矢板1の杭継手によれば、鋼矢板1の一方の継方向端部に設けられ、先端部に係止部121が形成されたオス部材12と、鋼矢板1の他方の継方向端部に設けられ、オス部材12の係止部121を係止する第2係止部111aが形成された板状部材111と、を備え、板状部材111は、鋼矢板1の他方の継方向端部から突出するように鋼矢板1の内面又は外面に取り付けられた1つの部材により構成され、上鋼矢板1Bと下鋼矢板1Aとが縦継又は横継される際、上鋼矢板1Bのオス部材12に押圧されて、下鋼矢板1Aの板状部材111が弾性変形することで上鋼矢板1Bのオス部材12の係止部121が下鋼矢板1Aの第2係止部111aに嵌合されるので、オス部材12の係止部121を下鋼矢板1Aの位置に向けて下降させるだけで、係止部121を板状部材111に形成された第2係止部111aに係止することができることとなって、下鋼矢板1A及び上鋼矢板1Bを容易に接合させることができる。
上記のように、オス部材12の下降作業のみで接合することができるので、溶接継やボルト継のように手間が掛からず、作業時間を短縮することができる。
特に、第4実施形態に係る鋼矢板1の杭継手によれば、係止部121は、アリ形状の凸部に形成され、第2係止部111aは、係止部121を嵌合可能なアリ溝に形成されているので、係止部221を第2係止部111aに確実に係止することができることとなって、下鋼矢板1A及び上鋼矢板1Bの接合状態を安定させることができる。
(第5実施形態)
また、第1実施形態及び第4実施形態で例示した杭継手(メス部材11及びオス部材12)、又は第2実施形態及び第3実施形態で例示した杭継手(メス部材21及びオス部材22)を、杭以外の鋼製部品(例えば、ケーシング等)の鋼製部品用継手として使用することも可能である。
第5実施形態では、図17及び図18を参照して、鋼製部品の一つであるケーシング4に本発明の鋼製部品用継手を取り付けた場合を例示して説明する。
ケーシング4は、図17に示すように、円環形状に形成されている。
また、ケーシング4には、後述するメス部材41を構成する挿入ガイド411及び板状部材412が取り付けられている。具体的には、挿入ガイド411が円周方向に沿って一体として全周に取り付けられ、板状部材412が円周方向に沿って適宜間隔を空けて複数組取り付けられている。なお、第5実施形態では、円環形状に形成されたケーシング4の内側に挿入ガイド411、ケーシング4の外側に板状部材412が取り付けられているが、ケーシング4の内側に板状部材412、ケーシング4の外側に挿入ガイド411を取り付けるようにしてもよい。また、挿入ガイド411については、板状部材412と同様、円周方向に沿って適宜間隔を空けて複数組取り付けるようにしてもよい。
また、ケーシング4は、図18に示すように、メス部材41及びオス部材42を介して、上下方向に縦継可能に構成されている。即ち、メス部材41及びオス部材42は、ケーシング4の縦継方向端部に設けられ、縦継方向である上下方向に隣接するケーシング4同士を縦継可能な本発明の鋼製部品用継手として機能する。なお、第5実施形態では、縦継時に下方に配置されるケーシング4を下ケーシング4A(第2鋼製部品)とし、上方に配置されるケーシング4を上ケーシング4B(第1鋼製部品)として説明する。
図18に示すように、上ケーシング4Bの下端部には、オス部材42が取り付けられている。
オス部材42は、例えば、鋼等の金属材料からなり、ケーシング4の外周の曲率に対応した曲面形状の略板状に形成され、オス部材42の先端部には、幅方向の一方がアリ形状の凸部に形成された係止部421が形成されている。
図18に示すように、下ケーシング4Aの上端部側には、メス部材41が取り付けられている。
メス部材41は、例えば、鋼等の金属材料からなり、下ケーシング4Aの上端部から突出するように取り付けられた挿入ガイド411(部材)及び板状部材412(部材)により構成されている。なお、第5実施形態では、挿入ガイド411が取り付けられた側を内側、板状部材412が取り付けられた側を外側として説明する(図17及び図18参照)。
挿入ガイド411は、ケーシング4の内面に取り付けられ、ケーシング4の外周の曲率に対応した曲面形状の略板状に形成され、上端部側が外側に向けて傾斜するように曲折している。
板状部材412は、下ケーシング4Aの上端部から突出した部分が、下ケーシング4Aを挟んで挿入ガイド411の突出した部分と対向するように、下ケーシング4Aの外面に取り付けられている。なお、板状部材412は、必ずしも板状であることに限られず、板状に類似する形状、即ち、略板状の部材を含むものとする。
板状部材412は、下ケーシング4Aの上端部から突出した部分の内面(下ケーシング4Aに取り付けられている側の面)に突起部413及び突起部413に連結された傾斜部414が形成されている。
突起部413は、板状部材412の上端部から下方に向かうにつれて内側に突出するように形成されている。
傾斜部414は、突起部413の下端部に連結して形成され、傾斜部414の下端部から上方(突起部413の下端部)に向かうにつれて外側に傾斜している。
第5実施形態では、板状部材412の内面に、突起部413及び傾斜部414が形成されていることにより、挿入ガイド411及び板状部材412の間に形成される空間に、挿入孔41a及び係止溝41bが形成されるようになっている。
挿入孔41aは、上方からオス部材42を挿通可能に構成され、下方に向かうにつれて幅狭となるように形成されている。また、挿入孔41aの下端部の幅は、オス部材42の係止部421の最大幅よりも狭くなるように形成されている。
係止溝41bは、挿入孔41aの下方に形成され、挿入孔41aを挿通したオス部材42の係止部421が嵌合するように、係止部421よりも若干広めのアリ溝に形成されている。
また、板状部材412は、弾性を有し、下ケーシング4Aに取り付けられた取付部F4を支点として、外側に撓むことができるようになっている。オス部材42が挿入孔41aに挿入される際、挿入孔41aの下端部の幅がオス部材42の係止部421の最大幅よりも狭くなるように形成されているため、係止部421により突起部413を介して板状部材412は外側方向に押圧されることとなるが、その際板状部材412が外側に撓むことにより挿入孔41aの下端部の幅を拡げることができ、係止部421を挿通させることができる。
また、板状部材412は弾性を有しているので、挿入孔41aの下端部を係止部421が挿通した後、元の位置まで戻る。これにより、係止溝41bに係止部421が嵌合されて、係止部421が係止される。
次に、第5実施形態に係るケーシング4(下ケーシング4A及び上ケーシング4B)の接合方法について説明する。
まず、下ケーシング4Aに取り付けられたメス部材41に、上ケーシング4Bに取り付けられたオス部材42を挿入する。具体的には、メス部材41を構成する挿入ガイド411及び板状部材412により形成された挿入孔41aに、オス部材42の先端部に形成された係止部421を挿入する。
挿入孔41aに挿入された係止部421は、その最大幅よりも狭く形成された挿入孔41aの下端部で、板状部材412の内面に形成された突起部413と当接する。
次に、係止部421が突起部413と当接した後もなお、係止部421を下方に押し込むと、突起部413を介して板状部材412に外側方向への押圧力が働き、板状部材412が取付部F4を支点として外側に撓む(図18参照)。
板状部材412が外側に撓むと、挿入孔41aの下端部の幅が拡がり、係止部421は挿入孔41aを挿通する。
板状部材412は、下端部を係止部421が挿通すると、自身の弾性により元の位置まで戻り、係止溝41bに係止部421を嵌合させて係止させる。
上下方向に隣接する下ケーシング4A及び上ケーシング4Bは、上記のように、メス部材41及びオス部材42を係止させることにより、接合されることとなる。
以上のように、第5実施形態に係るケーシング4の鋼製部品用継手によれば、ケーシング4の一方の端部に設けられ、先端部に係止部421が形成されたオス部材42と、ケーシング4の他方の端部に設けられ、オス部材42を挿入可能に構成され、挿入されたオス部材42の係止部421を係止する係止溝41bが形成されたメス部材41と、を備え、メス部材41は、係止溝41bの入口の幅が、係止部421の最大幅よりも狭くなるように形成され、上ケーシング4Bと下ケーシング4Aとが接合される際、上ケーシング4Bのオス部材42が下ケーシング4Aのメス部材41に挿入されて、下ケーシング4Aのメス部材41が弾性変形することで入口が拡がって上ケーシング4Bのオス部材42の係止部421が下ケーシング4Aの係止溝41bに嵌合されるので、オス部材42の係止部421をメス部材41に挿入して押し込むだけで、係止部421をメス部材41に形成された係止溝41bに係止することができることとなって、下ケーシング4A及び上ケーシング4Bを容易に接合させることができる。
上記のように、オス部材42の挿入作業のみで接合することができるので、溶接継やボルト継のように手間が掛からず、作業時間を短縮することができる。
特に、第5実施形態に係るケーシング4の鋼製部品用継手によれば、係止部421は、アリ形状の凸部に形成され、係止溝41bは、係止部421を嵌合可能なアリ溝に形成されているので、係止部421を係止溝41bに確実に係止することができることとなって、下ケーシング4A及び上ケーシング4Bの接合状態を安定させることができる。
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施形態では、鋼矢板1及び鋼管杭2の縦継を例示して説明しているが、継方向は特に限定されるものではなく、鋼矢板1及び鋼管杭2を横方向に継ぐ横継に適用することも可能である。
また、杭以外の鋼製部品(例えば、ケーシング4等)同士を接合する場合も同様に、接合方向は特に限定されるものではなく、縦方向に接合してもよいし、横方向に接合してもよい。
また、上記第1実施形態では、2つの板状部材111、111によりメス部材11を構成するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、図19及び図20に示すように、板状部材111及び挿入ガイド114によりメス部材11を構成するようにしてもよい。なお、挿入ガイド114の構造は、第2実施形態の挿入ガイド211の構造と同様であるので、説明は省略する。
また、第1実施形態のメス部材11を板状部材111及び挿入ガイド114で構成する場合、図19及び図20に示すように、鋼矢板1の内側に挿入ガイド114、鋼矢板1の外側に板状部材111を取り付けるようにしてもよいし、鋼矢板1の内側に板状部材111、鋼矢板1の外側に挿入ガイド114を取り付けるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態及び第4実施形態では、上鋼矢板1Bの下端部にオス部としてのオス部材12を取り付ける構成を例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、上鋼矢板1Bとオス部材12とを一体形成するように構成してもよい。同様に、上記第2実施形態及び第3実施形態では、上鋼管杭2Bの下端部にオス部としてのオス部材22を取り付ける構成を例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、上鋼管杭2Bとオス部材22とを一体形成するように構成してもよい。
また、上記第1実施形態及び第4実施形態では、下鋼矢板1Aの上端部側にメス部としてのメス部材11を取り付ける構成を例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、下鋼矢板1Aとメス部材11(2つの板状部材111、111)とを一体形成するように構成してもよい。同様に、上記第2実施形態及び第3実施形態では、下鋼管杭2Aの上端部側にメス部としてのメス部材21を取り付ける構成を例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、下鋼管杭2Aとメス部材21(挿入ガイド211及び板状部材212)とを一体形成するように構成してもよい。
その他、メス部材及びオス部材の細部構成に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 鋼矢板
1a 連結部
2 鋼管杭
3、31 圧入装置
4 ケーシング
11、21 メス部材(メス部;杭継手)
41 メス部材(メス部;鋼製部品用継手)
111、212、412 板状部材
112、213、413 突起部
113、214、414 傾斜部
11a、21a、41a 挿入孔
11b、21b、41b 係止溝
212a、111a 第2係止部
12、22、42 オス部材(オス部;杭継手)
42 オス部材(オス部;鋼製部品用継手)
121、221、421 係止部
211、114、411 挿入ガイド
F1、F2、F4 取付部

Claims (10)

  1. 杭の継方向の端部に設けられ、杭同士を縦継又は横継する杭継手であって、
    前記杭の一方の継方向端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、
    前記杭の他方の継方向端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備え、
    前記メス部は、前記杭の他方の継方向端部から突出するように前記杭の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されるとともに、前記係止溝の入口の幅が、前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成され、
    前記2つの部材は、前記杭の他方の継方向端部から突出した部分が前記杭を挟んで対向するように前記杭に設けられ、
    第1杭と第2杭とが縦継又は横継される際、
    前記第1杭の前記オス部が前記第2杭の前記メス部に挿入されて、前記第2杭の前記メス部が弾性変形することで前記入口が拡がって前記第1杭の前記オス部の前記係止部が前記第2杭の前記係止溝に嵌合されることを特徴とする杭継手。
  2. 前記係止部は、アリ形状の凸部に形成され、
    前記係止溝は、前記係止部を嵌合可能なアリ溝に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の杭継手。
  3. 前記2つの部材の各々は、前記杭の他方の継方向端部から突出した部分の前記杭に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成され、
    前記突起部は、前記2つの部材の各々の前記他方の継方向端部から前記一方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側に突出するように形成され、
    前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の継方向端部に連結して形成され、前記一方の継方向端部から前記他方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の杭継手。
  4. 前記2つの部材のうちの一方の部材は、前記杭の一方の面に設けられ、前記他方の継方向端部側が前記杭に設けられている側の反対側に向けて傾斜するように曲折した挿入ガイドであり、
    前記2つの部材のうちの他方の部材は、前記杭の他方の面に設けられ、前記杭の他方の継方向端部から突出した部分の前記杭に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成された部材であり、
    前記突起部は、前記他方の部材の前記他方の継方向端部から前記一方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側に突出するように形成され、
    前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の継方向端部に連結して形成され、前記一方の継方向端部から前記他方の継方向に向かうにつれて前記杭に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の杭継手。
  5. 鋼製部品の端部に設けられ、鋼製部品同士を接合する鋼製部品用継手であって、
    前記鋼製部品の一方の端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、
    前記鋼製部品の他方の端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備え、
    前記メス部は、前記鋼製部品の他方の端部から突出するように前記鋼製部品の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されるとともに、前記係止溝の入口の幅が、前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成され、
    前記2つの部材は、前記鋼製部品の他方の端部から突出した部分が前記鋼製部品を挟んで対向するように前記鋼製部品に設けられ、
    第1鋼製部品と第2鋼製部品とが接合される際、
    前記第1鋼製部品の前記オス部が前記第2鋼製部品の前記メス部に挿入されて、前記第2鋼製部品の前記メス部が弾性変形することで前記入口が拡がって前記第1鋼製部品の前記オス部の前記係止部が前記第2鋼製部品の前記係止溝に嵌合されることを特徴とする鋼製部品用継手。
  6. 前記係止部は、アリ形状の凸部に形成され、
    前記係止溝は、前記係止部を嵌合可能なアリ溝に形成されていることを特徴とする請求項に記載の鋼製部品用継手。
  7. 前記2つの部材の各々は、前記鋼製部品の他方の端部から突出した部分の前記鋼製部品に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成され、
    前記突起部は、前記2つの部材の各々の前記他方の端部から前記一方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側に突出するように形成され、
    前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の端部に連結して形成され、前記一方の端部から前記他方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の鋼製部品用継手。
  8. 前記2つの部材のうちの一方の部材は、前記鋼製部品の一方の面に設けられ、前記他方の端部側が前記鋼製部品に設けられている側の反対側に向けて傾斜するように曲折した挿入ガイドであり、
    前記2つの部材のうちの他方の部材は、前記鋼製部品の他方の面に設けられ、前記鋼製部品の他方の端部から突出した部分の前記鋼製部品に設けられている側の面に、突起部及び前記突起部に連続した傾斜部が形成された部材であり、
    前記突起部は、前記他方の部材の前記他方の端部から前記一方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側に突出するように形成され、
    前記傾斜部は、前記突起部の前記一方の端部に連結して形成され、前記一方の端部から前記他方の端部の方向に向かうにつれて前記鋼製部品に設けられている側の反対側に傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の鋼製部品用継手。
  9. 杭の一方の継方向端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、前記杭の他方の継方向端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備える杭継手を用いた杭の接合方法であって、
    第1杭の一方の継方向端部に設けられたオス部を、第2杭の他方の継方向端部に設けられ、前記第2杭の他方の継方向端部から突出した部分が前記第2杭を挟んで対向するように前記第2杭の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されたメス部に挿入し、
    前記第2杭の前記メス部を弾性変形させることで前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成された前記係止溝の入口を拡げさせ、
    前記第1杭の前記オス部の前記係止部を前記第2杭の前記係止溝に嵌合させることを特徴とする杭の接合方法。
  10. 鋼製部品の一方の端部に設けられ、先端部に係止部が形成されたオス部と、前記鋼製部品の他方の端部に設けられ、前記オス部を挿入可能に構成され、挿入された前記オス部の前記係止部を係止する係止溝が形成されたメス部と、を備える鋼製部品用継手を用いた鋼製部品の接合方法であって、
    第1鋼製部品の一方の端部に設けられたオス部を、第2鋼製部品の他方の端部に設けられ、前記第2鋼製部品の他方の端部から突出した部分が前記第2鋼製部品を挟んで対向するように前記第2鋼製部品の内面及び外面に各々設けられた2つの部材により構成されたメス部に挿入し、
    前記第2鋼製部品の前記メス部を弾性変形させることで前記係止部の最大幅よりも狭くなるように形成された前記係止溝の入口を拡げさせ、
    前記第1鋼製部品の前記オス部の前記係止部を前記第2鋼製部品の前記係止溝に嵌合させることを特徴とする鋼製部品の接合方法。
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