JP5941294B2

JP5941294B2 - 車両用フロアマット

Info

Publication number: JP5941294B2
Application number: JP2012029401A
Authority: JP
Inventors: 山田　耕平; 耕平山田
Original assignee: Daiwa Corp
Current assignee: Daiwa Corp
Priority date: 2012-02-14
Filing date: 2012-02-14
Publication date: 2016-06-29
Anticipated expiration: 2032-02-14
Also published as: JP2013166412A

Description

本発明は、誤って裏返した状態で使用されてもズレが生じ難い車両用フロアマットに関する。

従来より、車両の床面にはタフテッドカーペットやニットカーペットなどのファーストカーペットが敷設されている。このファーストカーペットは、一般に車内の床面全面に接着剤などを介して敷設されるため、埃やゴミなどで汚れた場合でも、簡単に取り外して清掃することができない。このため、車両床面には、埃やゴミが直接ファーストカーペットに付かないようにするため、その上面に取り外し可能なフロアマットが載置されている。

ところが、この車両床面のファーストカーペット上に載置されるフロアマットは、運転時や乗り降りの際にズレを生じ易くやすく、そのズレが交通事故に繋がる可能性があるため、そのズレ防止対策がなされていた。

そのズレ防止対策の一手段として、例えば図６に示すように、ファーストカーペット１内に入り込み、フロアマット２のズレを防止する該フロアマット２裏面に設けたズレ防止用突起３がある(例えば特許文献１及び２参照)。

特開平８−３０９８４９号公報特開２００７−３０７４１８号公報

しかし、図６に示すようなズレ防止手段を設けたフロアマットであっても、使用者が誤って裏返した状態で使用した場合には、フロアマット裏面に設けたズレ防止用突起は全く機能を果たすことはなく、その結果、フロアマットの位置が前方にズレてしまった時には、そのズレたフロアマットがアクセルペダルに引っ掛かり、アクセルペダルが戻りにくくなったり、意図せずにアクセルペダルが押し込まれたりする恐れがある。

本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、誤って裏返した状態で使用されても、フロアマットのズレを確実に防止し、該フロアマットがアクセルペダルやブレーキペダルに干渉し、そのペダル操作に影響を及ぼすことがない車両用フロアマットを提供することを目的とするものである。

上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明は、
基布と、
前記基布に打ち込まれて表装面を形成する多数のパイル糸と、
前記基布の裏面側に設けられるズレ防止用裏張り材とを備えた車両用フロアマットにおいて、
前記基布が多数のズレ防止用突起を有する樹脂フィルムからなり、前記多数のズレ防止用突起が前記表装面を形成する多数のパイル糸間に突出していることを特徴とする車両用フロアマットをその要旨とした。

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請求項２に記載の発明は、ズレ防止用突起がパイル糸１３の高さよりも低く形成されていることを特徴とする請求項１に記載の車両用フロアマットをその要旨とした。

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本発明の車両用フロアマットにおいて、基布が多数のズレ防止用突起を有する樹脂フィルムからなり、前記多数のズレ防止用突起が表装面を形成する多数のパイル糸間に突出していることから、該フロアマットを誤って裏返した状態で使用しても、前記基布上に突出する多数のズレ防止用突起が該フロアマットのズレを確実に防止するので、該フロアマットがアクセルペダルやブレーキペダルに干渉してそのペダル操作に影響を及ぼすことがない。

本発明のフロアマットの全体を示す斜視図である。本発明のフロアマットの要部拡大断面図である。本発明のフロアマットの別の形態を示す要部拡大断面図である。図２に示すフロアマットを裏返して使用している状態を示す要部拡大断面図である。図３に示すフロアマットを裏返して使用している状態を示す要部拡大断面図である。従来のフロアマットのズレ防止手段を示す要部拡大断面図。

以下、本発明の車両用フロアマット（以下、単にマットという）を図面に従って詳細に説明する。図１は本発明のマットを示す斜視図であり、図２及び図３はその要部拡大断面図である。図１〜図３に示すように、本発明のマットは、基布１１の裏面にズレ防止用裏張り材１２、２２を設けたものである。

基布１１は、多数のズレ防止用突起１４を有する樹脂フィルムからなり、前記樹脂フィルムにズレ防止用突起側から所定のボリュームとなるようにパイル糸が打ち込まれている当該マットの意匠性に富む表装面が形成されている。

ズレ防止用突起１４は本発明の最大の特徴を示すものであり、基布１１上にパイル糸１３とともに突出していることから、図４及び図５に示すように、当該マットを誤って裏返した状態で使用した時に、車両床面のカーペット２０内に入り込んでスパイクとして作用し、該マットのズレを確実に防止することができるという効果を奏する。

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ズレ防止用突起１４は、パイル糸１３の高さよりも低く形成されている。ズレ防止用突起１４は、本発明のマットを誤って裏返した状態で使用した時のズレ防止手段であるが、図２及び図３に示すように本来の方法でマットを使用する場合、該マットの表側は、所定のボリュームとなるように打ち込まれたパイル糸１３で装飾が施されており、ズレ防止用突起１４の高さがパイル糸１４よりも高いと、ズレ防止用突起１４が該マットの表側を装飾するパイル糸１３から露出することになり、その見栄えは著しく悪いものとなるからである。尚、ズレ防止用突起１４の縁部分は樹脂層１５から分離しており、使用時に床面のカーペット２０内に絡まるようになっている。

ズレ防止用突起１４の形状は特に限定されない。例えばズレ防止突起１４は、星形の錐状をなすものや略円錐状をなすものなどを挙げることができる。

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本発明のマットにおいて、基布１３裏面側に所定の腰とクッション性、機械的強度、ボリューム感を持たせるために中綿１６を配することもできる。中綿１６は１層に限らず、２層以上の積層体からなるものであっても良い。図２〜図５に示す例では、いずれも目付の異なる２種の中綿１６ａ、１６ｂを積層一体化したものを用いた。使用する中綿１６には、不織布、フェルト、編物、布、或いはこれらの複合物を用いることができる。中でも不織布やフェルトは、各種機能を自在にコントロールすることができるという利点がある。

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本発明のマットにおけるズレ防止用裏張り材１２、２２は、図２及び図３に示すように本来の方法でマットを使用する場合、床面のカーペット２０内に入り込んでスパイクとして作用し、該マットのズレを確実に防止することができるものである。その構造は限定されないが、図２及び図４に示すズレ防止用裏張り材１２は、モノフィラメントで構成されたループ状パイル糸を用いて編成されたパイル編成物からなり、前記ループ状パイル糸はカットされ、そのカット端１２ａが床面を係止する係止部として一方向に傾斜して突出しているものである。図３及び図５に示すズレ防止用裏張り材２２は、多数の貫通孔２２ａを有する発砲樹脂シートであって、貫通孔２２ａ間に多数のズレ防止用スパイク２２ｂを設けたものである。

尚、本発明の範囲は、「特許請求の範囲」に定義されたとおりのものであり、例えば図１に示すマットの外周をオーバーロックではなく、断面コ字型の布製パイプ１７で覆うなど、特許請求の範囲に含まれる全ての変更、形態を採ることができる。

本発明は、自動車、バス、トラック、産業用車両などの車両用のフロアマットとして用いることができ、特には床面にファーストカーペットが敷設されている車両用のフロアマットとして有用である。

１１・・・基布
１２、２２・・・ズレ防止用裏張り材
１３・・・パイル糸
１４・・・ズレ防止用突起
１６・・・中綿

Claims

基布と、
前記基布に打ち込まれて表装面を形成する多数のパイル糸と、
前記基布の裏面側に設けられるズレ防止用裏張り材とを備えた車両用フロアマットにおいて、
前記基布が多数のズレ防止用突起を有する樹脂フィルムからなり、前記多数のズレ防止用突起が前記表装面を形成する多数のパイル糸間に突出していることを特徴とする車両用フロアマット。
ズレ防止用突起がパイル糸の高さよりも低く形成されていることを特徴とする請求項１に記載の車両用フロアマット。