JP5939519B2 - リチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法、及びリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー - Google Patents

リチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法、及びリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー Download PDF

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Description

本発明は、リチウム一次電池、リチウム二次電池の固体電解質、例えば全固体リチウムイオン電池の固体電解質やリチウム空気電池の固体電解質として利用できるリチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法と、リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーに関する。
近年、パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の情報機器や通信装置の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車業界においても、電気自動車やハイブリッド自動車の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。これらに利用される各種電池の中で、エネルギー密度と出力が高いことから、リチウムイオン二次電池が注目されている。一般的なリチウムイオン二次電池は、正極活物質層、負極活物質層と、これら正極活物質層と負極活物質の間の電解質から構成される。
一方、空気電池は、高容量二次電池として着目されている。特許文献1には空気極側に水溶性電解液を用いたリチウム空気電池が提案されている。このリチウム空気電池は、負極、負極用の有機電解液、固体電解質からなるセパレータ、空気極用の水溶性電解液及び空気極の順に設けられたリチウム空気電池である。固体電解質には、水分、溶存ガス、プロトン(H)、水酸化イオン(OH)などを通さない物質が必要となる。
また、全固体リチウムイオン電池は、電解質として固体電解質を用いたリチウムイオン電池である。全固体リチウムイオン電池は、電解液の漏液やガス発生の心配がないため、現在市販されている電解質に有機電解液を用いたリチウムイオン二次電池に代わる電池として注目されている。
前記空気電池や全固体リチウムイオン電池の固体電解質には、リチウムイオン伝導度の高い材料が必要である。このような材料として、リチウムイオン伝導度が高い材料として、リチウムランタンチタン酸化物が注目されている(例えば、特許文献2および3参照)。
非特許文献1には、酸化ランタン、炭酸リチウム、酸化チタンを用いて、固相法により混合し、加熱処理を行い、リチウムランタンチタン酸化物を作製している。前記製造方法により得られたリチウムランタンチタン酸化物が7×10−5Scm−1と高いリチウムイオン伝導度を示すことが報告されている。また、非特許文献2では、硝酸リチウムと硝酸ランタンとテトラブチルタイタネートを原料に用いて、液相法により混合し、加熱処理を行い、リチウムランタンチタン酸化物を合成した後、オルトケイ酸テトラエチルを添加して、加熱処理を行い、SiO濃度が0.58〜2.89重量%であるリチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製している。前記製造方法により得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体はリチウムイオン伝導度が、最大で8.9×10−5Scm−1(SiO濃度2.31重量%、測定温度30℃)に向上すると報告されている。また、特許文献4では、酸化ランタン、炭酸リチウム、酸化チタンを用いて、固相法により混合し、加熱処理を行い、リチウムランタンチタン酸化物を合成した後、Alを添加して、加熱処理を行い、Al濃度が11.1重量%であるリチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製している。前記製造方法により得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体はリチウムイオン伝導度が粒内で伝導度9.33×10−4Scm−1、粒界で伝導度2.38×10−5Scm−1(測定温度30℃)に向上すると報告されている。
また、輸送機器に電池を使用する際、固体電解質の、振動の応力に耐えられる強度が必要となる。しかし、本発明者の知る限り、リチウムランタンチタン酸化物焼結体の機械強度に関する報告は無い。
また、水溶性電解液を用いたリチウム空気電池に固体電解質を用いる場合、固体電解質により水溶性電解液と有機電解液を分断しなければならないので、高い非透過性が必要であり、また水溶性電解液に強アルカリ性水溶液を用いるため、高いアルカリ水溶液に対する耐性が必要である。
特開2011−134628号公報 特開2010−262876号公報 特開2011−222415号公報 アメリカ公開2011/0318650号公報
Y.Inaguma,et al.,Solid State Comunications 689−693(1993) 86. A.Mei,et al.,Solid State Ionics 2255−2259(2008)179.
輸送機器に電池を使用する際、固体電解質の、振動の応力に対する強度向上の観点から、高いリチウムイオン伝導度を持ち、曲げ強度が高い固体電解質材料が求められている。本発明は、平均粒径が10μm以下、好ましくは0.05〜10μm、スラリーpHが7.5以上、好ましくは7.5〜13、固形分濃度が75重量%以下、好ましくは10〜75重量%であるリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーと、それを用いて作製した、高いリチウムイオン伝導度を持ち、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性が高いリチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの、リチウムランタンチタン酸化物粒子の平均粒径を特定値、スラリーpHを特定値、固形分濃度が特定量にすることで、リチウムランタンチタン酸化物焼結体の曲げ強度を向上できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーは、平均粒径が10μm以下のリチウムランタンチタン酸化物粒子を含み、スラリーpHが7.5以上、固形分濃度が75重量%以下であることを特徴とする。
また、本発明のリチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法は、平均粒径が10μm以下のリチウムランタンチタン酸化物粒子を含み、スラリーpHが7.5以上、固形分濃度が75重量%以下であるスラリーを乾燥、焼結を行うことを特徴とする。
本発明においては、前記リチウムランタンチタン酸化物粒子は、平均粒径が0.05〜10μmであり、前記スラリーは、スラリーpHが7.5〜13、固形分濃度が10〜75重量%であることを好ましい態様としている。
また、本発明においては、前記リチウムランタンチタン酸化物粒子は、一般式(1−a)LaLi2−3xTiO―aSrTiO、(1−a)LaLi2−3xTiO―aLa0.50.5TiO、LaLi2−3xTi1−a3−a、Srx−1.5aLaLi1.5−2xTi0.5Ta0.5(0.55≦x≦0.59、0≦a≦0.2、M=Al、Fe、Gaのいずれか一つまたは二つ以上を含む)で表されることを好ましい態様としている。
本発明のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを用いて、本発明の製造方法により、リチウムイオン伝導度が2.0×10−4S/cm以上で、曲げ強度50MPa以上、吸水率0.8%以下、アルカリ水溶液に対する耐性88%以上のリチウムランタンチタン酸化物焼結体を得ることができる。
本発明のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーのリチウムランタンチタン酸化物粒子は、一般式(1−a)LaLi2−3xTiO―aSrTiO、(1−a)LaLi2−3xTiO―aLa0.50.5TiO、LaLi2−3xTi1−a3−a、Srx−1.5aLaLi1.5−2xTi0.5Ta0.5(0.55≦x≦0.59、0≦a≦0.2、M=Al、Fe、Gaから選択される少なくとも一種)である。平均粒径が0.05〜10μmのリチウムランタンチタン酸化物粒子を含み、スラリーpHが7.5〜13、固形分濃度が10〜75重量%であるスラリーを乾燥、焼結したリチウムランタンチタン酸化物焼結体は、測定温度27℃でリチウムイオン伝導度が2.0×10−4Scm−1以上、曲げ強度50MPa、吸水率0.8%以下、アルカリ水溶液に対する耐性88%以上とすることができる。
なお、リチウムランタンチタン酸化物の組成(x、a)は以下の方法により決定する。リチウムランタンチタン酸化物とNaとNaOHをジルコニア坩堝に入れて、加熱して溶融する。その後放冷し、水とHClを加えて溶解する。溶解した液分を分取し、Tiについてはアルミニウム還元−硫酸アンモニウム鉄(III)滴定法により、その他の元素についてはICP発光分光法により定量を行った。
また、リチウムランタンチタン酸化物は単相化率90%以上のリチウムランタンチタン酸化物である。なお、単相化率は、以下の方法により定義されるものである。リチウムランタンチタン酸化物をアルミナ製の乳鉢で粉砕して測定試料とし、粉末X線回折装置(X線源:CuKα線)を用いて測定する。得られた回折パターンのリチウムランタンチタン酸化物と不純物のメインピークの高さから、単相化率を以下の計算式により求める。
単相化率(%)=I/(I+S)×100
I:リチウムランタンチタン酸化物の2θ=0〜50°における最強ピークの高さ
S:全ての不純物のメインピークの高さの和
なお、不純物としては、TiO、La、LiTi、LaTiなどがある。
リチウムランタンチタン酸化物焼結体のリチウムイオン伝導度は、以下の方法により求める。板状(15mm×15mm×2.5mm)のリチウムランタンチタン酸化物焼結体の試料表面を#150のダイヤモンド砥石で研磨を行い、仕上げに#600のダイヤモンド砥石で研磨を行う。10mm×10mmの大きさに切り取った2枚のろ紙に、1Mの塩化リチウム水溶液を染み込ませ、板状のリチウムランタンチタン酸化物を挟むように貼り付ける。インピーダンスアナライザーを用いて測定周波数5〜13MHz、測定温度27℃でコール・コールプロットを測定し、測定データから粒内、粒界の抵抗値を読み取る。リチウムイオン伝導度は、以下の計算式より求めた。
リチウムイオン伝導度(Scm−1)=1/(R+Rgb)×L/S
:粒内の抵抗値(Ω)
gb:粒界の抵抗値(Ω)
L:板状のリチウムランタンチタン酸化物の厚み(cm)
S:電極の面積(cm
リチウムランタンチタン酸化物焼結体の曲げ強度はJIS R1601に準拠した測定方法により行った。また、リチウムランタンチタン酸化物焼結体の吸水率はJIS A 1509―3に準拠した測定方法により行う。
また、リチウムランタンチタン酸化物焼結体のアルカリ水溶液に対する耐性は以下の方法により求める。リチウムランタンチタン酸化物焼結体を50mLの0.5MLiOH水溶液に浸漬して、27度の恒温槽内で21日間放置したあと取り出し、純水で水洗いし後、120℃で3h乾燥し、リチウムイオン伝導度を測定した。測定したリチウムイオン伝導度から、リチウムランタンチタン酸化物焼結体のアルカリ水溶液に対する耐性を以下の計算式より求める。
R=S/S
R:アルカリ水溶液に対する耐性
:LiOH水溶液に浸漬前のリチウムイオン伝導度
:LiOH水溶液に浸漬後のリチウムイオン伝導度
リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーのリチウムランタンチタン酸化物粒子の平均粒径はレーザー回折錯乱式粒子径分布測定装置により、分散媒は純水を用い、超音波を10分間照射した後、相対屈折率1.18で測定を行った。また、リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーのスラリーpHは、pHメーターにより測定を行った。また、リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの固形分濃度は電子水分計により、乾燥温度120℃に設定し、測定を行った。
本発明のリチウムランタンチタン酸化物焼結体は、例えば以下の方法により作製される。各原料を所望のモル比にて計量する。チタン原料として酸化チタン、水酸化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸等のチタン化合物、あるいはこれらの混合物、リチウム原料として、水酸化リチウム及び炭酸リチウム等のリチウム化合物、ランタン原料として酸化ランタン、炭酸ランタン、水酸化ランタンを用いる。その他の元素(Sr、K、Al、Fe、Ga、Ta)原料も、酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩等を用いる。なお、リチウム原料は、仮焼と焼結の際のリチウム化合物の揮発を考慮して、リチウム原料に対して0〜15重量%のリチウム原料を過剰添加する。
計量した各原料は、公知の方法にて混合する。例えば、容器回転式混合機(水平円筒、傾斜円筒、V型など)や機械攪拌式混合機(リボン、スクリュー、ロッドなど)等の混合機、媒体流動型混合粉砕機(ボールミル、遊星ミルなど)、攪拌型混合粉砕機(塔式粉砕機、攪拌曹型ミル、流通管型ミルなど)、乳鉢(瑪瑙乳鉢、アルミナ乳鉢、らいかい機など)等の混合粉砕機を用いることができる。混合粉砕機を使用する場合、湿式、乾式の混合方法があり、湿式の場合は分散媒として水や有機溶媒(アルコール、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、アセトンなど)等を用いることができる。また、必要に応じて界面活性剤等の分散剤を加え、粉砕を行なう。ボールミル粉砕した混合粉は、引き続き乾燥し、一次乾燥粉を得る。乾燥方法には特に制限は無く、例えば、スプレードライヤー乾燥機、或いは流動層乾燥機、或いは転動造粒乾燥機、或いは凍結乾燥機、或いは熱風乾燥機による乾燥を用いることができる。スプレードライヤー乾燥での乾燥条件は、熱風入口温度が200〜250℃、排風温度が90〜120℃である。
次いで、仮焼を行ない、リチウムランタンチタン酸化物を得る。仮焼条件としては、酸素雰囲気中、大気中、或いは不活性雰囲気中(窒素雰囲気中や不活性ガス雰囲気中)で1000〜1200℃、1〜12時間にて仮焼を行う。
得られたリチウムランタンチタン酸化物は公知の方法にて粉砕を行い、本発明のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを作製する。粉砕機は媒体流動型混合粉砕機(ボールミル、遊星ミルなど)、攪拌型混合粉砕機(塔式粉砕機、攪拌曹型ミル、流通管型ミルなど)、乳鉢(瑪瑙乳鉢、アルミナ乳鉢、らいかい機など)等を用いることができる。この際、リチウムランタンチタン酸化物の分散媒として、純水とアルコール(例えばエタノール)を用い、分散媒の固形分量が10〜75重量%となるように調整する。必要に応じて界面活性剤等の分散剤を加え、粉砕時間1〜40時間で粉砕を行い、本発明のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを得る。界面活性剤としては、ポリカルボン酸塩、高分子ポリカルボン酸塩、ポリオキシエチレンモノまたはジアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテルの1種または2種以上を使用することが好ましい。具体的には、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、高分子ポリアクリル酸アミン塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等を用いることができる。なお、粉砕後、必要に応じて、有機系バインダーを投入し、混合を行ってもよい。有機系バインダーとしては、例えば、ポリビニールアルコール、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂等を用いることができる。
このときリチウムランタンチタン酸化物粒子の平均粒径が10μm以下、スラリーpHが7.5以上、リチウムランタンチタン酸化物の固形分量75重量%以下となるように調整する。リチウムランタンチタン酸化物焼結体の曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性をより向上させることができる。但し、リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの固形分量が10重量%未満、リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径が0.05μm未満とすると、粉砕時間、製造時間がかかり、製造コストが上昇するため好ましくない。また、リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーのスラリーpHを13超とすると、有機系バインダーを使用した場合、スラリーの強アルカリ性により有機系バインダーが劣化するため好ましくない。特に、リチウムランタンチタン酸化物の平均粒径が1〜7μm、スラリーpHが9〜12、リチウムランタンチタン酸化物の固形分量30〜60重量%となるように調整すると、リチウムランタンチタン酸化物焼結体の曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性がより向上するため好ましい。
以下、リチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法を説明する。
得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを、続いて乾燥と成形を行うが、乾燥後に成形、もしくは成形後に乾燥の工程の順序はどちらでも良い。
リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを乾燥後に成形する場合、乾燥方法は特に制限は無く、例えば、スプレードライヤー乾燥機、或いは流動層乾燥機、或いは転動造粒乾燥機、或いは凍結乾燥機、或いは熱風乾燥機による乾燥を用いることができる。スプレードライヤー乾燥での乾燥条件は、熱風入口温度が200〜250℃、排風温度が90〜120℃である。成形方法は、例えば、CIP成形、金型成形、キャスティング成形、押し出し成形、グリーンシートキャスティング成形等の成形方法を用い、所望形状に成形を行ない、成形体とする。金型成形の際の成形条件としては、例えば、成形圧力400〜1500kg/cmである。
リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを成形後に乾燥する場合、成形方法は、例えば、鋳込み成形、押し出し成形等の成形方法を用い、所望形状に成形を行ない、成形体とする。鋳込み成形の際の成形条件としては、例えば、成形圧力は常圧〜8MPaである。乾燥方法には特に制限は無く、例えば、温風乾燥機による乾燥を用いることができる。温風乾燥での乾燥条件は、乾燥温度が60〜200℃である。
得られた成形体を焼結し、本発明のリチウムランタンチタン酸化物焼結体を得る。1000〜1200℃、1〜4時間で一次焼結を行った後、1200〜1500℃、4〜20時間にて二次焼結を行う。
本発明においては、リチウムランタンチタン酸化物焼結体のリチウムイオン伝導度、強度が向上する理由は、定かではないが、以下のように考えられる。スラリーpHが7.5〜13とすることにより、微粉末の凝集を抑えることができ、更にリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーのリチウムランタンチタン酸化物の平均粒径が0.05〜10μm、固形分濃度が10〜75重量%とすることにより、成形体が緻密となり、リチウムランタンチタン酸化物焼結体が緻密となる。その結果、曲げ強度50MPa以上、吸水率0.8%以下、アルカリ水溶液に対する耐性88%以上のリチウムランタンチタン酸化物焼結体を得ることができると考えられる。
本発明の製造方法により得られるリチウムランタンチタン酸化物焼結体は、正極活物質を含有する正極活物質層と、負極活物質を含有する負極活物質層と、前記正極活物質層及び前記負極活物質層の間に備えられた固体電解質層からなる全固体リチウムイオン電池の固体電解質層や、負極活物質層、固体電解質層、正極活物質層を有し、負極活物質層と固体電解質層の間及び正極活物質層と固体電解質層の間に電解液を備える空気電池の固体電解質層等に好ましく使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
1.リチウムランタンチタン酸化物焼結体の評価方法
(組成式のx、aの決定方法)
リチウムランタンチタン酸化物焼結体とNaとNaOHをジルコニア坩堝に入れて、加熱して溶融する。その後放冷し、水とHClを加えて溶解する。溶解した液分を分取し、Tiについてはアルミニウム還元−硫酸アンモニウム鉄(III)滴定法により、その他の元素ついてはICP発光分光法により定量を行い、一般式(1−a)LaLi2−3xTiO―aSrTiO、(1−a)LaLi2−3xTiO―aLa0.50.5TiO、LaLi2−3xTi1−a3−a、Srx−1.5aLaLi1.5−2xTi0.5Ta0.5(0.55≦x≦0.59、0≦a≦0.2、M=Al、Fe、Gaのいずれか一つまたは二つ以上を含む)のx、aの値を決定した。
(リチウムイオン伝導度測定方法)
板状(15mm×15mm×2.5mm)のリチウムランタンチタン酸化物焼結体の試料表面を#150のダイヤモンド砥石で研磨を行い、仕上げに#600のダイヤモンド砥石で研磨を行った。10mm×10mmの大きさに切り取った2枚のろ紙に、1Mの塩化リチウム水溶液を染み込ませ、板状のリチウムランタンチタン酸化物焼結体を挟むように貼り付けた。インピーダンスアナライザー 型式名:4192A(ヒューレットパッカード社製)を用いて測定周波数5Hz〜13MHz、測定温度27℃でコール・コールプロットを測定し、測定データから粒内、粒界の抵抗値を読み取り、リチウムイオン伝導度を以下の計算式より求めた。
リチウムイオン伝導度(Scm−1)=1/(R+Rgb)×L/S
:粒内の抵抗値(Ω)
gb:粒界の抵抗値(Ω)
L:板状のリチウムランタンチタン酸化物の厚み(cm)
S:電極の面積(cm
(単相化率の測定方法)
得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体をアルミナ製の乳鉢で粉砕して測定試料とし、X線回折装置(X線源:CuKα線) 型式名:X’Part−ProMPD(パナリティカル社製)を用いて測定した。得られたX線回折パターンより、リチウムランタンチタン酸化物焼結体と不純物のメインピークの高さから、単相化率を以下の計算式により求めた。
単相化率(%)=I/(I+S)×100
I:リチウムランタンチタン酸化物の2θ=0〜50°における最強ピークの高さ
S:全ての不純物のメインピークの高さの和
(平均粒径)
得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーをレーザー回折錯乱式粒子径分布測定装置 型式名LA−910(株式会社堀場製作所製)により、分散媒は純水を用い、超音波を10分間照射した後、相対屈折率1.18で測定を行った。
(スラリーpH)
得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーをpHメーター 型式名F−15(株式会社堀場製作所製)により測定を行った。
(固形分濃度)
得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを電子水分計 型式名MA100(株式会社ザルトリウス製)により、乾燥温度120℃に設定し、測定を行った。
(曲げ強度)
長さ:34.4〜35.5mm、幅:4.0mm±0.3mm、厚み:3.0mm±0.3mmのリチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製し、支点間距離30mmにて、オートグラフ 型式名AG―100KN(株式会社島津製作所製)により、JIS R1601に準拠し、曲げ強度を測定した。
(吸水率)
得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の吸水率はJIS A 1509―3の測定方法により行った。
(アルカリ水溶液に対する耐性)
得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体を50mLの0.5MLiOH水溶液に浸漬して、27度の恒温槽内で21日間放置したあと取り出し、純水で水洗いした後、120℃で3h乾燥し、リチウムイオン伝導度を測定した。測定したリチウムイオン伝導度から、リチウムランタンチタン酸化物焼結体のアルカリ水溶液に対する耐性を以下の計算式より求めた。
R=S/S
R:アルカリ水溶液に対する耐性
:LiOH水溶液に浸漬前のリチウムイオン伝導度
:LiOH水溶液に浸漬後のリチウムイオン伝導度
[実施例1]
1.原料
原料として炭酸リチウム(Sociedad Quimica y Minera de Chile S.A.製、純度99.2%以上)、酸化ランタン(宣興新威利成稀土有限公司製、純度99.99%以上)、酸化チタン(東邦チタニウム株式会社製、純度99.99%以上)を使用した。ぞれぞれの原料の重量を表1に示し、炭酸リチウムの過剰添加量は7.5重量%とした。
2.一次粉砕
ウレタンライニングボールミル(容量200L)に、秤量した原料、アルミナメディア(径3mm)200kg、イオン交換水35L及びエタノール35L投入し、粉砕・混合30分行った後、15時間ボールミル内で放置し再度30分粉砕を行い、一次粉砕粉を得た。
3.一次乾燥
一次粉砕粉をスプレードライヤーにより乾燥を行い、一次乾燥粉を得た。スプレードライヤーの条件は以下である。
原料供給量:10〜30L/h
熱風入口温度:150〜250℃
排風温度:90〜120℃
4.仮焼
一次乾燥粉をコウジライトムライト材質の匣鉢にいれ、電気炉にて仮焼を行い、仮焼粉を得た。仮焼条件は、大気中、仮焼温度1150℃、仮焼時間2時間にて行った。得られたリチウムランタンチタン酸化物の単相化率を表1に示す。
5.二次粉砕
ウレタンライニングボールミル(容量600L)に、仮焼粉70kg、ジルコニアメディア(径3mm)200kg、イオン交換水60L、分散剤(ポリアクリル酸アンモニウム塩)700gを投入し、粉砕を6時間行った。その後、アクリル樹脂系バインダー4.5kgを投入し、15分間混合を行い、本発明のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーを得た。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示す。
6.二次乾燥
リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーをスプレードライヤーにより乾燥し、二次乾燥粉を得た。スプレードライヤーの条件は以下である。
原料供給量:10〜30L/h
熱風入口温度:200〜250℃
排風温度:90〜120℃
7.成形
二次乾燥粉15gを、金型成形(成形圧力・1000kg/cm)により40mm×40mm×厚み3mmの平板状に成形し、成形体を得た。
8.焼結
成形体を電気炉にて、大気中で1100℃、2時間で一次焼結を行った後、1460℃、6時間にて二次焼結を行い、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を得た。得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例2]
「5.二次粉砕」の粉砕を6時間から40時間に変更した以外は実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例3]
「5.二次粉砕」の粉砕を6時間を粉砕を3時間に変更した以外は実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例4]
「5.二次粉砕」のイオン交換水60Lをイオン交換水37Lに変更した以外は実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例5]
「6.二次乾燥」を「6.成形」「リチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー30gを、鋳込成形(成形圧力 常圧)により40mm×40mm×厚み3mmの平板状に成形し、成形体を得た。」に変更し、「7.成形」を「7.二次乾燥」「成形体を温風乾燥機により乾燥温度70℃で乾燥し、成形乾燥体を得た。」に変更し、「8.焼結」の成形体を成形乾燥体に変更した以外は実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例6]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例7]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例8]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更し、さらにSrCOを3.666kg添加した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例9]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更し、さらにSrCOを11.00kg添加した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例10]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更し、さらにFeを1.884kg添加した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例11]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更し、さらにFeを5.651kg添加した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例12]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更し、さらにSrCOを36.29kg、Taを54.86kg添加した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[実施例13]
実施例1のそれぞれの原料の重量を表1に示したとおりに変更し、さらにSrCOを25.30kg、Taを54.86kg添加した以外は、実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[比較例1]
「5.二次粉砕」の粉砕を6時間から80時間に変更した以外は実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[比較例2]
「5.二次粉砕」の粉砕を6時間を粉砕を1時間に変更した以外は実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[比較例3]
「5.二次粉砕」のイオン交換水60Lをイオン交換水25Lに変更した以外は実施例1と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[比較例4]
「5.二次粉砕」のイオン交換水60Lをイオン交換水25Lに変更し、粉砕を6時間から1時間に変更した以外は実施例8と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[比較例5]
「5.二次粉砕」のイオン交換水60Lをイオン交換水25Lに変更し、粉砕を6時間から1時間に変更した以外は実施例10と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
[比較例6]
「5.二次粉砕」のイオン交換水60Lをイオン交換水25Lに変更し、粉砕を6時間を粉砕を1時間に変更した以外は実施例12と同じ方法でリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー、リチウムランタンチタン酸化物焼結体を作製した。得られたリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリーの平均粒径、スラリーpH、固形分濃度を表1に示し、得られたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の単相化率、曲げ強度、吸水率、アルカリ水溶液に対する耐性、リチウムイオン伝導度を表2に示す。
Figure 0005939519
Figure 0005939519
本発明のリチウムランタンチタン酸化物スラリーおよびこのスラリーを用いたリチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法は、リチウム一次電池、リチウム二次電池の固体電解質、例えば全固体リチウムイオン電池の固体電解質やリチウム空気電池の固体電解質として利用できるリチウムランタンチタン酸化物焼結体を提供でき、有望である。

Claims (6)

  1. 平均粒径が10μm以下のリチウムランタンチタン酸化物粒子を含み、スラリーpHが7.5以上、固形分濃度が75重量%以下であるスラリーを乾燥、焼結を行うことを特徴とするリチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法。
  2. 前記リチウムランタンチタン酸化物粒子は、平均粒径が0.05〜10μmであり、前記スラリーは、スラリーpHが7.5〜13、固形分濃度が10〜75重量%であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法。
  3. 前記リチウムランタンチタン酸化物粒子は、一般式(1−a)LaLi2−3xTiO―aSrTiO、(1−a)LaLi2−3xTiO―aLa0.50.5TiO、LaLi2−3xTi1−a3−a、Srx−1.5aLaLi1.5−2xTi0.5Ta0.5(0.55≦x≦0.59、0≦a≦0.2、M=Al、Fe、Gaのいずれか一つまたは二つ以上を含む)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムランタンチタン酸化物焼結体の製造方法。
  4. 平均粒径が10μm以下のリチウムランタンチタン酸化物粒子を含み、スラリーpHが7.5以上、固形分濃度が75重量%以下であることを特徴とするリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー。
  5. 前記リチウムランタンチタン酸化物粒子は、平均粒径が0.05〜10μmであり、前記スラリーは、スラリーpHが7.5〜13、固形分濃度が10〜75重量%であることを特徴とする請求項4に記載のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー。
  6. 前記リチウムランタンチタン酸化物粒子は、一般式(1−a)LaLi2−3xTiO―aSrTiO、(1−a)LaLi2−3xTiO―aLa0.50.5TiO、LaLi2−3xTi1−a3−a、Srx−1.5aLaLi1.5−2xTi0.5Ta0.5(0.55≦x≦0.59、0≦a≦0.2、M=Al、Fe、Gaのいずれか一つまたは二つ以上を含む)で表されることを特徴とする請求項4または5に記載のリチウムランタンチタン酸化物粒子含有スラリー。
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