JP5937830B2 - 接着性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、接着性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、接着剤、粘着剤、塗料、シール材などに有用な接着性樹脂組成物に関する。
従来、接着性樹脂組成物には、耐候性および難燃性を有することから、充填材としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAという)が用いられている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。しかし、これらの接着性樹脂組成物には、経時とともに接着性が低下するという欠点がある。
そこで、近年、接着性に優れるとともに耐ブロッキング性にも優れた接着性樹脂組成物の開発が望まれている。
特表平08−500214号公報 特表2002−520820号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、接着性に優れるとともに耐ブロッキング性にも優れた接着性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、ヘテロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体および硬化剤を含有する接着性樹脂組成物であって、前記重合体が式(I):
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基、ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された環状エーテル基からなる群より選ばれた基、R2はメチレン基、R3は直接結合、4は水素原子、5 はメチレン基、Xはメチレン基、は酸素原子、はメチレン基を示す
で表わされる環構造含有単位を有し、前記重合体(不揮発分)の水酸基価が0.4〜200mgKOH/gである重合体であり、前記重合体100質量部に対する前記硬化剤の量が1〜60質量部であり、前記硬化剤が(ブロック)ポリイソシアネート化合物であることを特徴とする接着性樹脂組成物に関する。
なお、本明細書において、(ブロック)ポリイソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物またはブロックポリイソシアネート化合物を意味し、粘接着剤は、粘着剤または接着剤を意味する。
本発明の接着性樹脂組成物は、接着性に優れるとともに耐ブロッキング性にも優れている。本発明の粘接着剤用重合体は、前記接着性樹脂組成物に有用である。
本発明の接着性樹脂組成物は、ヘテロ原子を含む1,5−ジエン構造含有単量体およびヘテロ原子を含む1,6−ジエン構造含有単量体からなる群より選ばれた少なくとも1種のジエン構造含有単量体を含有する単量体成分を環化重合させてなるヘテロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体および硬化剤を含有することを特徴とする。
本発明の接着性樹脂組成物は、前記ヘテロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体および硬化剤を含有するので、接着性および耐ブロッキング性に優れている。
前記ヘテロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体は、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、式(I):
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜30の有機基、R2はメチレン基、R3は直接結合またはメチレン基、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基、R5は直接結合またはメチレン基、XおよびYはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子、Zは直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子、X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基はたがいに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である)
で表わされる環構造含有単位を有することが好ましい。
式(I)において、R1は水素原子または炭素数1〜30の有機基である。好適な炭素数1〜30の有機基としては、例えば、炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基、炭素数2〜30の鎖状不飽和炭化水素基、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、炭素数2〜30の環状エーテル基などが挙げられる。これらの有機基の水素原子の一部または全部は、炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基およびハロゲン原子からなる群より選ばれた少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
1の具体例としては、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−アミル基、sec−アミル基、tert−アミル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、カプリル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、セチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、ノナデシル基、エイコシル基、セリル基、メシリル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基;メトキシエチル基、メチキシエトキシエチル基、メトキシエトキシエトキシエチル基、3−メトキシブチル基、エトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、フェノキシエチル基、フェノキシエトキシエチル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換されたアルコキシ基含有鎖状飽和炭化水素基;ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部が水酸基で置換された水酸基含有鎖状飽和炭化水素基;フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基などの炭素数1〜30の鎖状飽和炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたハロゲン原子含有鎖状飽和炭化水素基;ビニル基、アリル基、メタリル基、クロチル基、プロパギル基などの炭素数12〜30の鎖状不飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された鎖状不飽和炭化水素基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、トリシクロデカニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、ジシクロペンタジエニル基などの炭素数3〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された脂環式炭化水素基;フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基、シンナミル基、ナフチル基、アントラニル基などの炭素数6〜30の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された芳香族炭化水素基;グリシジル基、β−メチルグリシジル基、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、3−メチル−3−オキセタニルメチル基、3−エチル−3−オキセタニルメチル基などの炭素数2〜30の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された環状エーテル基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。当該置換基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基などの炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましい。
1のなかでは、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基;炭素数4〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された脂環式炭化水素基;炭素数6〜20の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基;ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された環状エーテル基が好ましく、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基;炭素数4〜20の脂環式炭化水素基;炭素数6〜20の芳香族炭化水素基;ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェノキシエチル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、ベンジル基およびテトラヒドロフルフリル基がさらに好ましく、メチル基およびシクロヘキシル基がより一層好ましい。
2は、メチレン基である。
3は、直接結合またはメチレン基である。
4は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基である。炭素数1〜4のアルキル基のなかでは、メチル基が好ましい。エステル基としては、例えば、式:−COOR6(式中、R6は炭素数1〜30の有機基を示す)で表わされる基などが挙げられる。炭素数1〜30の有機基としては、前記と同様の炭素数1〜30の有機基が挙げられる。炭素数1〜30の有機基のなかでは、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基;炭素数4〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された脂環式炭化水素基;炭素数6〜20の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基;ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された環状エーテル基が好ましく、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基;炭素数4〜20の脂環式炭化水素基;炭素数6〜20の芳香族炭化水素基;ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェノキシエチル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、フェニル基、ベンジル基およびテトラヒドロフルフリル基がさらに好ましく、メチル基およびシクロヘキシル基がより一層好ましい。
5は、直接結合またはメチレン基である。
XおよびYは、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子である。Zは、直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子である。X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基は、たがいに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である。イミノ基としては、例えば、−NR7−基(式中、R7は水素原子または炭素数1〜30の有機基を示す)などが挙げられる。前記「たがいに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基」は、例えば、−O−O−、−O−NR7−などのようにヘテロ原子が隣り合わないことを意味する。R7基において、炭素数1〜30の有機基としては、前記と同様の炭素数1〜30の有機基が挙げられる。炭素数1〜30の有機基のなかでは、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基;炭素数4〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された脂環式炭化水素基;炭素数6〜20の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基;ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された環状エーテル基が好ましく、炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基;炭素数4〜20の脂環式炭化水素基;炭素数6〜20の芳香族炭化水素基;ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基がより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェノキシエチル基、シクロヘキシル基、イソボルニル基、フェニル基、ベンジル基およびテトラヒドロフルフリル基がさらに好ましく、メチル基およびシクロヘキシル基がより一層好ましい。
式(I)で表わされる環構造含有単位を与えるジエン構造含有単量体として、ヘテロ原子を含む1,5−ジエン構造含有単量体およびヘテロ原子を含む1,6−ジエン構造含有単量体からなる群より選ばれた少なくとも1種のジエン構造含有単量体が用いられる。式(I)で表わされる環構造含有単位を与えるジエン構造含有単量体のなかで好適な単量体としては、式(II):
(式中、R1、X、YおよびZは前記と同じ。R8は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基を示す)
で表わされるジエン構造含有単量体が挙げられる。炭素数1〜4のアルキル基のなかでは、メチル基が好ましい。エステル基としては、例えば、式:−COOR6(式中、R6は前記と同じ)で表わされる基などが挙げられる。
式(II)で表わされるジエン構造含有単量体の具体例としては、式(IIa):
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IIb):
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IIc):
(式中、R1は前記と同じであり、各R1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい)
で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IId):
(式中、R1およびR7は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IIe):
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IIf):
(式中、R1およびR7は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IIg):
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IIh):
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,5−ジエン構造含有単量体、式(IIi):
(式中、R1は前記と同じ)
で表わされる1,5−ジエン構造含有単量体などが挙げられる。これらのなかでは、環化重合活性、得られる重合体の接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、式(IIa)で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体、式(IIb)で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体および式(IIc)で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体が好ましく、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、式(IIa)で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体がより好ましい。これらの単量体は、例えば、特開平10−226669号公報に記載の方法によって調製することができる。
式(IIa)で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体としては、例えば、α−アリルオキシメチルアクリル酸、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸プロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルなどのアリルオキシメチルアクリル酸エステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでは、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−アリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−アリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジルおよびα−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルが好ましく、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルおよびα−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルがより好ましい。
式(IIb)で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体としては、例えば、α−メタリルオキシメチルアクリル酸、α−メタリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸プロピル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸ブチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸tert−ブチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸アダマンチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸ベンジル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルなどのメタリルオキシメチルアクリル酸エステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでは、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、α−メタリルオキシメチルアクリル酸メチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸エチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソプロピル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸フェノキシエチル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル、α−メタリルオキシメチルアクリル酸イソボルニル、およびα−メタリルオキシメチルアクリル酸ベンジルおよびα−メタリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルが好ましく、α−メタリルオキシメチルアクリル酸メチルおよびα−メタリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルがより好ましい。
式(IIc)で表わされる1,6−ジエン構造含有単量体としては、例えば、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸プロピル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソプロピル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ブチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸tert−ブチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸フェノキシエチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸シクロヘキシル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ジシクロペンタジエニル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソボルニル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸アダマンチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ベンジル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリル)エーテルなどのα−ヒドロキシメチルアクリル酸系単量体のエーテル体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでは、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソプロピル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸フェノキシエチル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸シクロヘキシル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸イソボルニル)エーテル、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸ベンジル)エーテルおよびビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリル)エーテルが好ましく、ビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル)エーテルおよびビス(α−ヒドロキシメチルアクリル酸シクロヘキシル)エーテルが好ましい。
ヘテロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体における式(I)で表わされる環構造含有単位の含有率は、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、100質量%以下、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下である。
なお、ヘテロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体における式(I)で表わされる環構造含有単位の含有率は、ヘテロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体の原料として用いられる単量体成分における式(I)で表わされる環構造含有単位を与えるジエン構造含有単量体の含有率として求められる。
単量体成分におけるジエン構造含有単量体の含有率は、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、100質量%以下、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下である。
重合体には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、ヘテロ原子を含む環構造を有する単位以外の単位が含まれていてもよい。換言すれば、単量体成分には、ジエン構造含有単量体以外の単量体が含まれていてもよい。ジエン構造含有単量体以外の単量体としては、例えば、カルボキシル基を有する単量体、酸性リン酸エステル系単量体、活性水素をもつ基を有する単量体、(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ基を有する単量体、窒素原子を有する単量体、2個以上の重合性二重結合を有する単量体、芳香族系単量体、ハロゲン原子を有する単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体などであって、ヘテロ原子を含む環構造を有しないものが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
カルボキシル基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの脂肪族モノカルボン酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのカルボキシル基を有する単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
酸性リン酸エステル系単量体としては、例えば、2−アクリロルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの酸性リン酸エステル系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
活性水素をもつ基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシブチルなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチルなどのα−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの活性水素をもつ基を有する単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキル;アクリル酸シクロヘキシルメチル、メタクリル酸シクロヘキシルメチル、アクリル酸シクロヘキシルエチル、メタクリル酸シクロヘキシルエチル、アクリル酸シクロヘキシルプロピル、メタクリル酸シクロヘキシルプロピル、アクリル酸4−メチルシクロヘキシルメチル、メタクリル酸4−メチルシクロヘキシルメチルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキルアルキルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのエポキシ基を有する単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
窒素原子を有する単量体としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド、アクリル酸N,N’−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸N,N’−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル、アクリル酸イミド、メタクリル酸イミドなどの窒素原子含有(メタ)アクリル酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの窒素原子を有する単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
2個以上の重合性二重結合を有する単量体としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの2個以上の重合性二重結合を有する単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
芳香族系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの芳香族系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ハロゲン原子を有する単量体としては、例えば、塩化ビニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ハロゲン原子を有する単量体は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニルエステル系単量体としては、例えば、酢酸ビニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ビニルエステル系単量体は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ビニルエーテル系単量体としては、例えば、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのビニルエーテル系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ジエン構造含有単量体以外の単量体のなかでは、耐候性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、ベンゾトリアゾール系単量体、ベンゾフェノン系単量体、トリアジン系単量体などの紫外線吸収性基を有する単量体;紫外線安定性基を有する単量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸tert-ブチルなどの単独重合体としたときのガラス転移温度が高い(メタ)アクリル酸エステルなどの耐候性を付与する性質を有する単量体(以下、耐候性単量体という)が好ましい。紫外線吸収性基を有する単量体は、例えば、大塚化学(株)製、商品名:RUVA93、大阪有機化学工業(株)製、商品名:BP−1Aなどとして商業的に容易に入手することができる。紫外線安定性基を有する単量体は、例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87などのアデカスタブシリーズなどとして商業的に容易に入手することができる。
単量体成分における耐候性単量体の含有率は、耐候性を改善する観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、特に好ましくは5質量%以上であり、接着性樹脂組成物の脆性を改善する観点から、好ましくは90質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下、さらに一層好ましくは50質量%以下である。
単量体成分には、接着性を向上させる観点から、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに代表される水酸基含有単量体;(メタ)アクリル酸イミド、モルホリノ(メタ)アクリレートなどの窒素原子含有(メタ)アクリル酸エステルに代表される窒素原子含有単量体;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルなどの環状エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステルなどを含有させることが好ましい。カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ダイセル化学工業(株)製、商品名:プラクセルFM1、プラクセルFM1D、プラクセルFM2D、プラクセルFM3、プラクセルFA1DM、プラクセルFA2Dなどとして商業的に容易に入手することができる。
単量体成分における水酸基含有単量体、窒素原子含有単量体、環状エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステルなどの接着性を向上させる単量体の含有率は、接着性を向上させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、耐加水分解性および耐絶縁性を高める観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。
なお、単量体成分には、耐加水分解性および耐絶縁性を向上させる観点から、ビスアリールフルオレンを基本構造としたアクリル酸を含有させることが好ましい。ビスアリールフルオレンを基本構造としたアクリル酸は、例えば、大阪ガスケミカル(株)製、商品名:オグソールEA−0200、オグソールEA−0200、オグソールEA−0500、オグソールEA−1000などとして商業的に容易に入手することができる。
また、特開2002−69130号公報に開示されているような(メタ)アクリル酸のシクロヘキシルアルキルエステル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリル酸、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリル酸、ジシクロペンタニル(メタ)アクリル酸、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカ−8−イル(メタ)アクリル酸やテルペン系(メタ)アクリル酸などを使用することもできる。
単量体成分を重合させる際には、分子量分布の増大やゲル化を抑制する観点から、必要により連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸などのメルカプトカルボン酸類;メルカプト酢酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシル、3−メルカプトプロピオン酸n−オクチル、3−メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、3−メルカプトプロピオン酸ステアリル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)などのメルカプトカルボン酸エステル類;エチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、1,2−ジメルカプトエタンなどのアルキルメルカプタン類;2−メルカプトエタノール、4−メルカプト−1−ブタノールなどのメルカプトアルコール類;ベンゼンチオール、m−トルエンチオール、p−トルエンチオール、2−ナフタレンチオールなどの芳香族メルカプタン類;トリス〔(3−メルカプトプロピオニロキシ)−エチル〕イソシアヌレートなどのメルカプトイソシアヌレート類;2−ヒドロキシエチルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなどのジスルフィド類;ベンジルジエチルジチオカルバメートなどのジチオカルバメート類;α−メチルスチレンダイマーなどのダイマー類;四臭化炭素などのハロゲン化アルキルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの連鎖移動剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの連鎖移動剤のなかでは、入手が容易であること、架橋防止性に優れていること、重合速度の低下の度合いが小さいことなどから、メルカプトカルボン酸類、メルカプトカルボン酸エステル類、アルキルメルカプタン類、メルカプトアルコール類、芳香族メルカプタン類、メルカプトイソシアヌレート類などのメルカプト基を有する化合物が好ましい。
連鎖移動剤の量は、単量体成分の組成、重合温度などの重合条件、目標とする重合体の分子量などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、重量平均分子量が数千〜数万の重合体を得る場合には、単量体成分100質量部あたり、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜15質量部であることがより好ましい。
単量体成分を重合させる方法としては、例えば、溶液重合法、分散重合法、懸濁重合法、乳化重合法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
単量体成分を溶液重合法によって重合させる場合、溶媒として、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒;イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブなどのエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン系溶媒;ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒などの有機溶媒が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。溶媒の量は、重合条件、単量体成分の組成、得られる重合体の濃度などを考慮して適宜決定すればよい。
単量体成分を重合させる際には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。重合開始剤の量は、得られる重合体の所望する物性などに応じて適宜設定すればよいが、通常、単量体成分100質量部あたり、好ましくは0.01〜50質量部、より好ましくは0.05〜20質量部である。
単量体成分を重合させる際の重合条件は、重合方法に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。重合温度は、好ましくは室温〜200℃、より好ましくは40〜140℃である。反応時間は、単量体成分の重合反応が完結するように適宜設定すればよい。
以上のようにして単量体成分を重合させることによって重合体が得られる。重合体の重量平均分子量は、好ましくは2000〜100万、より好ましくは4000〜50万、さらに好ましくは5000〜30万である。なお、重量平均分子量は、ポリスチレン標準でゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定したときの値である。
また、重合体(不揮発分)の水酸基価は、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、好ましくは0.4〜200mgKOH/gである。
接着性樹脂組成物は、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、前記重合体を含有する。
接着性樹脂組成物における重合体の含有率は、前記溶媒を用いることにより、容易に調整することができる。接着性樹脂組成物における重合体の含有率は、特に限定されないが、通常、3〜50質量%の範囲から選ばれる。
接着性樹脂組成物に含まれる不揮発分における重合体の含有率は、接着性および耐ブロッキング性を向上させる観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上である。接着性樹脂組成物の不揮発分は重合体のみで構成されていてもよい。
本発明の接着性樹脂組成物からなる接着層は、架橋および未架橋のいずれであってもよいが、接着性および耐久性を向上させる観点から、架橋されていることが好ましい。接着層は、例えば、本発明の接着性樹脂組成物を独自に架橋させることによって形成してもよく、本発明の接着性樹脂組成物に硬化剤を含有させ、硬化剤で接着性樹脂組成物接着剤を架橋させることによって形成させてもよい。
硬化剤としては、例えば、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、オキサゾリン基含有樹脂、アミノプラスト樹脂などが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでは、硬化性および接着性を向上させる観点から、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂およびアミノプラスト樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、(ブロック)ポリイソシアネート化合物がより好ましい。
ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を分子内に少なくとも2つ有する化合物が挙げられる。ポリイソシアネート化合物の具体例としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのポリイソシアネート;これらのポリイソシアネートのアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体などのポリイソシアネートの変性物(誘導体)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
ブロックポリイソシアネート化合物は、加熱によって本発明の接着性樹脂組成物を架橋させるが、常温で貯蔵安定性を向上させる性質および接着性を有する。また、ブロックポリイソシアネート化合物は、接着性および耐ブロッキング性に優れている。ブロックポリイソシアネート化合物は、通常、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック化剤でブロックさせたものである。ブロック化剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、フェノール、クレゾール、オキシム、アルコールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。ブロックポリイソシアネート化合物のなかでは、芳香環に直接結合したイソシアネート基を有しない無黄変性ポリイソシアネート化合物は、接着層の黄変を防止する観点から好ましい。
(ブロック)ポリイソシアネート化合物は、例えば、住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200、デスモジュールN3300、デスモジュールBL3175、デスモジュールN3400、デスモジュールN3600、デスモジュールVPLS2102、スミジュールBL3575MPA/X;旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:デュラネートE−402−90T、デュラネートTPA−B80E、デュラネートMF−B60X、デュラネートMF−K60Xなどとして商業的に容易に入手することができる。
(ブロック)ポリイソシアネート化合物の量は、特に限定されない。例えば、重合体中の水酸基1モルあたりの(ブロック)ポリイソシアネート化合物におけるイソシアネート基の量は、接着層の耐加水分解性および耐絶縁性を向上させる観点から、好ましくは0.6モル以上、より好ましくは0.8モル以上であり、未反応のイソシアネート基が空気中の水分と反応することによって接着層が発泡したり、白化したりすることを防止する観点から、好ましくは1.4モル以下、より好ましくは1.2モル以下である。
エポキシ樹脂としては、例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名:エピコート828、エピコート1001X70、エピコート815;(株)ADEKA製、商品名:アデカレジンEP−4100などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
オキサゾリン基含有樹脂としては、例えば、(株)日本触媒製、商品名:エポクロスK−2000シリーズ、エポクロスWS−500、エポクロスWS−700などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
アミノプラスト樹脂は、メラミンやグアナミンなどのアミノ基を有する化合物とホルムアルデヒドとの付加縮合物であり、アミノ樹脂とも呼ばれている。
アミノプラスト樹脂としては、例えば、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、完全アルキル型メチル化メラミン、完全アルキル型ブチル化メラミン、完全アルキル型イソブチル化メラミン、完全アルキル型混合エーテル化メラミン、メチロール基型メチル化メラミン、イミノ基型メチル化メラミン、メチロール基型混合エーテル化メラミン、イミノ基型混合エーテル化メラミンなどのメラミン樹脂;ブチル化ベンゾグアナミン、メチル/エチル混合アルキル化ベンゾグアナミン、メチル/ブチル混合アルキル化ベンゾグアナミン、ブチル化グリコールウリルなどのグアナミン樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
アミノプラスト樹脂は、例えば、三井サイテック(株)製、商品名:サイメル1128、サイメル303、マイコート506、サイメル232、サイメル235、サイメル771、サイメル325、サイメル272、サイメル254、サイメル1170などとして商業的に容易に入手することができる。
アミノプラスト樹脂の量は、接着性を向上させる観点から、好ましくは6/4以上であり、耐水性を向上させる観点から、好ましくは9/1以下である。
硬化剤の量は、硬化剤の種類などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、重合体100質量部に対して、接着性樹脂組成物の接着性および耐久性を向上させる観点から、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、耐水性および絶縁性を向上させる観点から、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下である。硬化剤の量は、例えば、重合体が1分子内に複数個の水酸基を有する場合には、当該重合体が有する水酸基の数に応じて硬化剤の量を適宜調整してもよい。
接着性樹脂組成物は、該接着性樹脂組成物の用途や該接着性樹脂組成物に用いられる硬化剤の種類などに応じて種々の硬化条件で硬化させることができる。接着性樹脂組成物は、常温硬化型、加熱硬化型、紫外線硬化型または電子線硬化型として用いることができる。また、硬化剤の添加方法や分散方法などには、特に限定がない。例えば、重合体が1分子内に複数個の水酸基を有する場合には、該重合体に応じて硬化剤の添加方法や分散方法を選択すればよい。
接着性樹脂組成物には、必要に応じて、重合体と硬化剤との架橋反応を促進させるための硬化触媒を含有させてもよい。硬化触媒としては、特に限定がないが、例えば、(ブロック)ポリイソシアネート化合物を用いる場合には、ジブチル錫ジラウレート、第3級アミンなどが好ましい。また、アミノプラスト樹脂を用いる場合には、酸性または塩基性の硬化触媒が好ましい。硬化触媒の量は、その種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、接着性樹脂組成物に要求される性質に応じて適宜調整することが好ましい。
接着性樹脂組成物には、溶媒、各種添加剤、熱可塑性樹脂などを含有させてもよい。
前記溶媒としては、例えば、上述したのと同様の有機溶媒が挙げられる。溶媒の量は、その種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、接着性樹脂組成物に要求される性質に応じて適宜調整することが好ましい。
前記添加剤としては、フィルムやコーティング膜などを形成する樹脂組成物に一般に使用されている添加剤などが挙げられる。添加剤の具体例としては、粘着性付与剤;レベリング剤;コロイド状シリカ、アルミナゾルなどの無機微粒子;ポリメチルメタクリル酸系の有機微粒子;消泡剤;タレ性防止剤;シランカップリング剤;チタン白、複合酸化物顔料、カーボンブラック、有機顔料、顔料中間体などの顔料;顔料分散剤;リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤などの酸化防止剤;粘性調整剤;紫外線安定剤;金属不活性化剤;過酸化物分解剤;難燃剤;補強剤;可塑剤;潤滑剤;防錆剤;蛍光性増白剤;有機系および無機系の紫外線吸収剤、無機系熱線吸収剤;有機系および無機系の防炎剤;有機系および無機系の帯電防止剤;オルソギ酸メチルなどの脱水剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。添加剤の量は、その種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、接着性樹脂組成物に要求される性質に応じて適宜調整することが好ましい。
前記粘着性付与剤は、接着性および耐久性を向上させる観点から、本発明の接着性樹脂組成物に含有させてもよい。粘着性付与剤としては、例えば、ロジン系粘着性付与剤;ロジンエステル系粘着性付与剤、テルペン系粘着性付与剤、テルペンフェノール系粘着性付与剤、飽和炭化水素樹脂、クマロン系粘着性付与剤、クマロンインデン系粘着性付与剤、スチレン樹脂系粘着性付与剤、キシレン樹脂系粘着性付与剤、フェノール樹脂系粘着性付与剤、石油樹脂系粘着性付与剤などが挙げられる。これらの粘着性付与剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記ロジン系粘着性付与剤としては、例えば、ハリマ化成(株)製、商品名:ハリエスターDS−90などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記ロジンエステル系粘着性付与剤としては、例えば、荒川化学工業(株)製、商品名:パインクリスタルKE−100、KE−311などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記テルペン系粘着性付与剤としては、例えば、ヤスハラケミカル(株)製、クリアロン(登録商標)M−115、P−115などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記テルペンフェノール系粘着性付与剤としては、例えば、荒川化学工業(株)製、商品名:タノマル803Lなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記飽和炭化水素樹脂としては、例えば、荒川化学工業(株)製、商品名:アルコンP−90、P−100などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記スチレン樹脂系粘着性付与剤としては、例えば、三井化学(株)製、品番:FTR−6000などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
粘着性付与剤の量は、所望する粘着性に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、重合体100質量部あたり、被着体に対する粘着性を向上させる観点から、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、粘着力の低下を抑制する観点から、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下である。
前記熱可塑性樹脂は、接着性および耐久性を向上させる観点から、本発明の接着性樹脂組成物に含有させてもよく、例えば、ポリエステル系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、EVA、ポリビニルブチラール(PVB)、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、アミノ基含有樹脂などが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、東洋紡績(株)製、バイロン(登録商標)103、240、500、GK110、GK640など;日本合成化学工業(株)製、ニチゴーポリエスター(登録商標)TP−220、TP−235、TP−236、TP−290などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記変性オレフィン系樹脂としては、例えば、日本製紙ケミカル(株)製、アウローレン(登録商標)100、200、350、S−5189など;三洋化成工業(株)、ユーメックス1001、1010、2000などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記EVAとしては、例えば、東ソー(株)製、メルセン(登録商標)H−6051、H−6410など;住友化学(株)製、スミテート(登録商標)KA−31、KA−42などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記ポリビニルブチラール(PVB)としては、例えば、(株)クラレ製、Mowital(登録商標)シリーズB30H、B45M、B60Hなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記シリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業(株)製、品番:KE−103、KE−1013などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記塩化ビニル樹脂としては、例えば、積水化学工業(株)製、商品名:セキスイPVCTSなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記ポリウレタンとしては、例えば、ディーアイシーバイエル重合体(株)製、商品名:デスモパンDP6580Aなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記アミノ基含有樹脂としては、例えば、(株)日本触媒製、商品名:ポリメントNK−350、NK−380などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂の量は、所望する接着力や耐久性に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、重合体100質量部あたり、被着体に対する接着力および耐久性を向上させる観点から、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、接着力および耐久性の低下を抑制する観点から、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下である。
本発明の接着性樹脂組成物は、基材同士を貼り合せるときにも用いることができる。基材は、無機系基材および樹脂系基材に分類することができる。これらの基材は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの基材のなかでは、重量およびコストを低減させる観点から、樹脂系基材が好ましい。
本発明の接着性樹脂組成物を用いて接着することができる好適な無機系基材としては、例えば、ガラス基材;セラミック基材;珪酸カルシウム板、石綿スレート板、セメントスレート板などの無機質基材;アルミニウム板、銅板、ステンレス鋼板、めっき鋼板などの金属基材などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明の接着性樹脂組成物を用いて接着することができる樹脂系基材に好適な樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、ポリ(p−メチルスチレン)などのスチレン系樹脂;ポリカーボネート;ポリアリレート;ポリエーテルスルホン;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ノルボルネン樹脂などの環状オレフィン系樹脂;塩化ビニル樹脂、塩素化ビニル樹脂などのハロゲン含有樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610などのポリアミド;セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系樹脂;ポリアセタール系樹脂;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素樹脂;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルニトリル;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン;ポリオキシベンジレン;ポリアミドイミド;シリコーン樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの樹脂の中では、耐候性を向上させ、コストを低減させる観点から、(メタ)アクリル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、セルロース系樹脂およびフッ素樹脂が好ましく、ポリエステル系樹脂およびフッ素樹脂がより好ましい。樹脂系基材の厚さは、特に限定されないが、通常、10〜800μm程度であることが好ましい。
また、本発明においては、前記した基材以外にも、合板、MDF(中密度繊維板)、パーティクルボードなどの木質系基材を用いることができる。
本発明の接着性樹脂組成物は、例えば、基材上にグラビアコート、ロールコート、バーコート、リバースコートなどの方法で、乾燥後の厚さが0.1〜20μmとなるように接着剤を塗工し、その基材上に他の基材をドライラミネートなどの方法で貼り合わせた後、接着性樹脂組成物からなる接着層を形成させることによって製造することができる。このとき、基材には、必要に応じて、コロナ処理、フレーム処理、プラズマ処理などの接着性を向上させるための表面処理を施してもよい。例えば、基材としてフッ素樹脂からなる基材を用いる場合には、その基材にプラズマ処理などを施すことが好ましい。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味する。
調製例1
特開平10−226669号公報の記載に準じて、触媒として1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを用い、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルとアリルアルコールとを反応させることにより、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルを調製した。
調製例2
触媒として1−クロロ−3−メトキシテトラメチルジスタノキサンを用い、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチルとシクロヘキサノールとをエステル交換反応させることにより、α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシルを調製した。なお、触媒の1−クロロ−3−メトキシテトラメチルジスタノキサンは、Rokuro Okawara、Masanori Wada、Journal of Organometallic Chemistry、1963年、第1巻、81−88ページに記載の方法に準じて調製した。
調製例3
調製例2において、シクロヘキサノールの代わりにベンジルアルコールを用いることにより、α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジルを調製した。
調製例4
調製例2において、シクロヘキサノールの代わりにテトラヒドロフルフリルアルコールを用いることにより、α−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリルを調製した。
合成例1
反応槽として、500ミリリットル容の4口セパラブルフラスコに温度計、冷却管、ガス導入管および撹拌装置を取り付けたものを準備し、この反応槽内を窒素ガス置換した。
単量体成分として、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル90.7gおよびメタクリル酸2−ヒドロキシエチル9.3gとの混合物を用意した。
窒素ガス気流下で前記反応槽内に酢酸エチル66.7gおよび前記単量体成分20.0gを仕込み、80℃に昇温した。
一方、滴下槽A内に前記単量体成分80.0gを入れ、滴下槽B内に重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.43g、n−ドデシルメルカプタン0.26gおよび酢酸エチル23.3gからなる混合物を入れた。
反応槽の内温が安定したことを確認した後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.08g、n−ドデシルメルカプタン0.05gおよび酢酸エチル10.0gを反応槽に添加した。添加終了時から10分間が経過した後に、滴下槽Aの単量体成分および滴下槽Bの混合物の滴下を同時に開始し、内温を80〜83℃に調整しながら、滴下槽Aからは3時間かけて単量体成分を滴下し、滴下槽Bからは4時間かけて混合物を滴下することにより、重合反応を行なった。滴下終了後、反応槽の内温を80〜83℃に維持しながら反応槽の内容物を撹拌下で2時間加熱した後、室温まで冷却することにより、不揮発分量が48.5%の重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に含まれている重合体の重量平均分子量は73300であり、この重合体(不揮発分)の水酸基価は40mgKOH/gであった。
なお、重合体溶液の不揮発分量、重合体の重量平均分子量および水酸基価は、以下の方法に準じて測定した。
〔重合体溶液の不揮発分量〕
重合体溶液を高速液体クロマトグラフィーにより、以下の条件で分析し、残存している単量体量から不揮発分量を求めた。
・溶出溶媒:0.5mol%リン酸水溶液/アセトニトリル/メタノール混合溶媒
・分離カラム:(株)資生堂製、商品名:CAPCELL PACK C18 TYPE:AQ
〔重合体の重量平均分子量〕
ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにより、以下の条件で測定した。
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・標準物質:標準ポリスチレン〔東ソー(株)製〕
・分離カラム:東ソー(株)製、商品名:TSKgel SuperHZM-M
〔重合体の水酸基価〕
単量体の仕込み量と重合後の単量体の残存量から計算によって求めた。
合成例2〜12
合成例1において、単量体成分の組成を表1に示すように変更したこと以外は、合成例1と同様にして重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の不揮発分量、重合体の重量平均分子量および水酸基価を前記と同様にして測定した。その結果を表1に併記する。
合成例13
反応槽として、500ミリリットル容の4口セパラブルフラスコに温度計、冷却管、ガス導入管および撹拌装置を取り付けたものを準備し、この反応槽内を窒素ガス置換した。
単量体成分として、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル40.0g、メタクリル酸シクロヘキシル27.0g、アクリル酸ブチル18.0g、メタクリル酸1.1gおよびメタクリル酸2−ヒドロキシエチル13.9gの混合物を用意した。
窒素ガス気流下で前記反応槽内に酢酸ブチル133.0gを仕込み、90℃に昇温した。
一方、滴下槽A内に前記単量体成分100.0gおよびtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1.0gからなる混合物を入れ、滴下槽B内にn−ドデシルメルカプタン1.0gおよび酢酸ブチル17.0gからなる混合物を入れた。
反応槽の内温が安定したことを確認した後、滴下槽Aの混合物および滴下槽Bの混合物の滴下を同時に開始し、内温を90〜93℃に調整しながら3時間かけて各混合物を滴下し、重合反応を行なった。滴下終了後、反応槽の内温を90〜93℃に維持しながら反応槽の内容物を撹拌下で2時間加熱した後、室温まで冷却することにより、重合体溶液を得た。得られた重合体溶液に含まれている重合体の不揮発分量、重合体の重量平均分子量および水酸基価を前記と同様にして測定したところ、不揮発分量は39.4%であり、重量平均分子量は13000であり、水酸基価は60mgKOH/gであった。
合成例14
合成例13において、単量体成分の組成を表1に示すように変更したこと以外は、合成例13と同様にして重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の不揮発分量、重合体の重量平均分子量および水酸基価を前記と同様にして測定した。その結果を表1に併記する。
なお、表1に示す各成分の略号は、以下のことを意味する。
MeAMA:α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル
CHAMA:α−アリルオキシメチルアクリル酸シクロヘキシル
BzAMA:α−アリルオキシメチルアクリル酸ベンジル
THFAMA:α−アリルオキシメチルアクリル酸テトラヒドロフルフリル
MMA:メタクリル酸メチル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
TBMA:メタクリル酸tert-ブチル
BA:アクリル酸ブチル
MAA:メタクリル酸
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
実施例1
水酸基/イソシアネート基(モル比)が1/1となるように、表1に記載の記号がA1の重合体溶液20.0部あたりポリイソシアネート〔住化バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールN3200、イソシアネート基の含有率:23%〕1.26部の割合で両者を混合し、得られた混合物を不揮発分量が20%となるまで酢酸エチルで希釈することにより、接着用樹脂組成物を得た。
前記で得られた接着用樹脂組成物を用いて以下の方法により、接着性および耐ブロッキング性を調べた。その結果を表3に示す。
〔接着性〕
縦60mm、横140mmに裁断した厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)フィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーH10〕上に、バーコーターを用いて接着用樹脂組成物を塗布し、80℃の乾燥器で1分間乾燥させ、40℃の乾燥器内で7日間養生させることにより、乾燥後の厚さが1μmの接着層を形成し、接着層を有するPETフィルムを得た。
縦60mm、横60mmのガラス板上に、縦60mm、横60mmに裁断したEVA(エチレン−酢酸ビニル樹脂)シート〔三井化学ファブロ(株)製、商品名:RC02B〕を重ね、このEVAシートの上にさらに前記で得られた接着層を有するPETフィルムを接着層がEVAシートに接触するように重ねた後、ハンドローラーを用いて65℃のホットプレート上で1分間、予備加熱と圧着を行ない、積層体を得た。得られた積層体を150℃の真空オーブン中で5N/cm2の圧力を加えながら11分間加熱した後、この積層体をオーブンから取り出し、室温まで冷却した。
この積層体のPETフィルムに10mm幅の切り込みを入れ、10mm幅の試験体6本を得た。試験体6本のうち、両端の2本を除いた試験体4本について、剥離強度を以下の方法に基づいて評価した。その結果、80°剥離強度の最小値は88N/cmであり、180°剥離強度の最大値は95N/cmであり、180°剥離強度の平均値は91N/cmであった。また、剥離状況を以下の方法に基づいて調べたところ、試験体4本のいずれにもEVAシートと接着層との間の界面剥離と、PETフィルムと接着層との間の界面剥離とが混在していることが確認された。また、接着性の総合評価を以下の方法に基づいて調べたところ、接着性の総合評価はAAであった。
(1)剥離強度
試験体4本について、23℃の雰囲気中で引張試験機〔(株)島津製作所製、オートグラフ〕の上部のつかみ具で試験体の未接着部分のガラス/EVAシートを把持し、下部のつかみ具で試験体の未接着部のPETフィルムを把持し、クロスヘッド速度100mm/minで引張り、180°剥離強度を測定した。
(2)剥離状況
前記(1)で剥離強度を調べた後、赤外分光装置で剥離面の剥離状況を調べた。
(3)総合評価
前記(1)および(2)で調べた剥離強度および剥離状況の結果を表2に記載の評価基準に当てはめて接着性を総合的に評価した。
〔耐ブロッキング性〕
縦50mm、横150mmに裁断した厚さ188μmのPETフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーH10〕上に、バーコーターを用いて接着用樹脂組成物を塗布し、80℃の乾燥器にて1分間乾燥することにより、乾燥後の厚さが1μmの接着層を形成させた。この接着層の上に、縦50mm、横150mmに裁断した厚さ188μmのPETフィルム〔東レ(株)製、商品名:ルミラーH10〕を重ね合わせ、40℃の乾燥器に入れ、荷重4kgをかけながら24時間保持した後、乾燥器から取り出し、室温まで冷却した。その後、重ね合わせたPETフィルムを剥がし、耐ブロッキング性を以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:接着層が、剥がしたPETフィルムに転写されていない。
×:接着層が、剥がしたPETフィルムに転写されている。
実施例2〜9および比較例1〜3
実施例1において、重合体溶液として表3に示すものを用い、水酸基/イソシアネート基(モル比)が1/1となるようにポリイソシアネートの量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして接着用樹脂組成物を調製し、接着性および耐ブロッキング性を調べた。その結果を表3に示す。
なお、表3中、「界面剥離」の項目において、「EVA−接着層間」は、EVAシートと接着層との間の界面剥離を意味し、「PET−接着層間」は、PETフィルムと接着層との間の界面剥離を意味する。また、「凝集破壊」の項目において、「PET」は、PETでの凝集破壊を意味し、「EVA」は、EVAでの凝集破壊を意味する。
実施例10
光拡散シートの光拡散層としての有用性を評価するために、以下のような光拡散層形成用樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物を用いて光拡散層を形成し、得られた光拡散シートの光拡散性(正面輝度および光源形状)および耐久性(微粒子脱落性)を評価した。
〔光拡散層形成用樹脂組成物の調製および光拡散シートの作製〕
表1に記載の記号がA10の重合体溶液125部に、ベンゼングアナミン−ホルムアルデヒド縮合物の球状微粒子〔(株)日本触媒製、商品名:エポスターMS〕30部およびポリメタクリル酸メチル系架橋体の球状微粒子〔(株)日本触媒製、商品名:エポスターMA1013〕70部を添加することにより、混合物を得た。その後、得られた混合物に、水酸基/イソシアネート基(モル比)が1/1となるように実施例1で用いたのと同じポリイソシアネート9.8部および酢酸ブチル85部を添加し、光拡散層形成用樹脂組成物を得た。
前記で得られた樹脂組成物を、バーコーターを用いて厚さ100μmのPETフィルム〔東洋紡績(株)製、商品名:コスモシャインA−4300〕上に塗布し、80℃で2時間乾燥させ、厚さ25μmの光拡散層を有する光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートの物性として、光拡散性および耐久性を以下の方法に基づいて評価した。その結果、光拡散性については、正面輝度が十分に明るく、光源形状を確認することができないくらいに良好な光拡散性が得られていた。また、耐久性については、ごく僅かな脱落微粒子が観察されたのみであり、耐久性が良好であった。
〔光拡散性(正面輝度および光源形状)の評価〕
冷陰極管(光源上輝度:約10000cd/m2)の表面から5mm離して厚さ2mmのポリカーボネート製の透明支持体を設置し、その上に光拡散シートを設置した。光拡散シートから50cm離れた位置で光拡散シートを目視で観察した。
〔耐久性(微粒子脱落性)〕
摩擦試験機〔スガ試験機(株)製、FR−2型〕の摩擦子摺動面に不織布〔旭化成(株)製、商品名:ベンコット〕を設置し、その上に光拡散層が対向するように光拡散シートを設置し、200gの荷重をかけ、10回往復させた。その後、不織布の表面における脱落微粒子の付着状況を光学顕微鏡(倍率:450倍)で観察した。
比較例4
実施例10において、ポリイソシアネートを添加せずに、酢酸ブチルの添加量を75部としたこと以外は、実施例10と同様にして光拡散層形成用樹脂組成物を調製し、光拡散ンートを作製した。光拡散性および耐久性を評価したところ、正面輝度および光源形状はいずれも良好であったが、不織布に多量の脱落微粒子が付着しており、耐久性が不良であった。
実施例11
プレコート塗装鋼板のトップコート層としての有用性を評価するために、トップコート用樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物を用いてトップコート層を形成し、加工性および加工部耐食性を評価した。より具体的には、以下の操作を行なった。
表1に記載の記号がA11の重合体溶液100部に、ポリイソシアネートとしてイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型3量体(イソシアネート基の含有率:17.2%)15部、チタンホワイト(顔料)45部およびジブチル錫ジラウレート0.01部を混合することにより、トップコート用樹脂組成物を得た。
次に、アルカリ脱脂およびクロメート処理が施された厚さ0.6mmの溶融亜鉛めっき鋼板上に、バーコーターを用いてエポキシ樹脂系プライマーを乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、高周波誘導加熱法によって200℃で焼き付けた。その塗膜上に、バーコーターを用いて前記で得られたトップコート用樹脂組成物を乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布し、高周波誘導加熱法によって230℃で焼き付け、プレコート塗装鋼板を得た。
得られたプレコート塗装鋼板の物性として、加工性および加工部耐食性を以下の方法に基づいて評価したところ、加工性については塗膜面に亀裂が見られず、加工性が良好であった。また、加工部耐食性については錆の発生が認められず、耐食性が良好であった。
〔加工性および加工部耐食性の評価〕
(加工性)
室温下で、4T折り曲げ加工(塗装板の表面側を外側にして折り曲げ、その内側に塗装板と同じ厚さの板4枚を挟み、前記塗装板を万力にて180°の角度に折り曲げる加工)を行なった後、塗膜面の亀裂の有無を目視により観察した。
(加工部耐食性)
前記で折り曲げ加工を行なった試験片に対し、JIS Z2371に規定の方法に従い、塩水噴霧試験を1000時間行なった後、加工部塗膜面を目視により観察した。
比較例5
実施例11において、表1に記載の記号がA11の重合体溶液の量を138部に変更し、ポリイソシアネートを添加しなかったこと以外は、実施例11と同様にしてトップコート用樹脂組成物を調製し、プレコート塗装鋼板を得た。
次に、前記で得られたプレコート塗装鋼板を用い、実施例11と同様にして4T折り曲げ加工および塩水噴霧試験を行なったところ、折り曲げ加工により塗膜面に亀裂が発生していたため、加工性が不良であり、さらに塩水噴霧試験後の加工部塗膜面には錆が発生していたため、加工部耐食性も不良であった。
本発明の接着性樹脂組成物は、接着剤をはじめ、粘着剤、塗料、シーラント(シール材)、光拡散層形成用樹脂組成物、トップコート用樹脂組成物などに有用である。

Claims (1)

  1. テロ原子を含む環構造を主鎖に有する重合体および硬化剤を含有する接着性樹脂組成物であって、前記重合体が式(I):
    (式中、R1は水素原子または炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された鎖状飽和炭化水素基、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基、ならびに炭素数4〜20の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基で置換された環状エーテル基からなる群より選ばれた基、R2はメチレン基、R3は直接結合、4は水素原子、5 はメチレン基、Xはメチレン基、は酸素原子、はメチレン基を示す
    で表わされる環構造含有単位を有し、重合体(不揮発分)の水酸基価が0.4〜200mgKOH/gである重合体であり、前記重合体100質量部に対する前記硬化剤の量が1〜60質量部であり、前記硬化剤が(ブロック)ポリイソシアネート化合物であることを特徴とする接着性樹脂組成物。
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