JP5937033B2 - 半導体装置、半導体装置の製造方法、および半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置、半導体装置の製造方法、および半導体装置の製造装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、半導体装置、半導体装置の製造方法、および半導体装置の製造装置に関する。
金属酸化物系の材料に電圧を印加すると、電圧印加前の抵抗率と印加した電圧の大きさによって、金属酸化物系の材料が低抵抗状態と高抵抗状態との2つの状態をもつ現象が起こる。この抵抗変化現象を記憶媒体(メモリ)として利用した、ReRAM(Resistance Random Access Memory)が注目されている。
ReRAMのデバイス構造に関して、高集積度化の観点から、ワード線とビット線との交点にメモリセルを配置する3次元クロスポイント構造が提案されている。3次元クロスポイント構造では、選択メモリセルへの書き込み時に、非選択メモリセルにも逆方向バイアスが印加されてしまう。このため、メモリセルとして、記憶媒体(可変抵抗素子)と整流性を有するダイオード(整流素子)とを配置する必要がある。整流素子としては、例えば、p型不純物導入Si膜(P)、不純物を導入していないSi膜または低濃度の不純物導入Si膜(I)、およびn型不純物導入Si膜(N)からなるSi−PINダイオードが用いられる。
これら各機能の中で最も重要なものが、抵抗変化を起こす可変抵抗素子である。可変抵抗素子として、多くの金属酸化物材料が提案されている。金属酸化膜の抵抗状態を変化させる際、電圧を印加することによって電極材料に含まれる金属元素を金属酸化膜中に移動(拡散)させる。これにより、金属酸化膜中に金属元素からなるフィラメント(導通領域)が形成され、可変抵抗素子が高抵抗状態から低抵抗状態へと変化する。
このとき、金属酸化膜の膜厚が20nm以上の場合、金属酸化膜全体に金属元素が拡散してしまう。また、金属酸化膜の膜厚が20nm以下の場合であっても、金属元素のイオン化が不十分であればフィラメントの形成が困難になる。このため、可変抵抗素子を低抵抗状態にする際、金属酸化膜中にサイズが大きい(例えば、幅が10nm以上の)フィラメントが形成される。これにより、場所によって(例えばセル毎に)フィラメントサイズが大きくばらついてしまう。特に、幅(径)が10nm以下に微細化および高密度化されたメモリセルでは、フィラメントが形成されないものが生じる。その結果、メモリセル間で、低抵抗状態の抵抗値がばらついてしまう。
また、低抵抗状態において金属酸化膜全体に金属元素が拡散するため、金属元素を逆流させて高抵抗状態にすることが困難になる。このため、繰り返し使用によって、高抵抗状態の抵抗値もばらついてしまい、かつ、低抵抗状態と高抵抗状態との間の抵抗変化量が小さくなってしまう。
なお、可変抵抗素子として、金属酸化膜の代わりにGeSe膜の単層膜やa−Si(アモルファスシリコン)膜とSiO膜との積層膜を用いる構造が提案されている。しかし、これらにおいても、同様の問題が生じてしまう。
特開2012−174754号公報
メモリセル間の抵抗ばらつきを小さくし、かつ、抵抗変化の再現性の向上を図る半導体装置、半導体装置の製造方法、および半導体装置の製造装置を提供する。
本実施形態による半導体装置は、第1電極と、金属元素を有する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に形成された可変抵抗素子と、を具備する。前記可変抵抗素子は、前記第1電極側に形成され、かつ絶縁性金属酸化膜、絶縁性半導体酸化膜、または絶縁性シリケート膜で構成される第1膜と、前記第2電極側に形成され、前記第1膜における前記金属元素の拡散係数よりも大きい拡散係数を有し、前記第1膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、前記第1膜の抵抗よりも小さい抵抗を有し、かつ硫化物膜またはSe化合物膜で構成される第2膜と、を備える。
第1の実施形態に係るメモリセルアレイの構成例を示す斜視図。 第1の実施形態に係るメモリセルアレイの構成例を示す回路図。 第1の実施形態に係るメモリセルの構成例を示す断面図。 第1の実施形態に係る可変抵抗素子の構成例を示す断面図。 第1の実施形態に係るメモリセルのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図。 第1の実施形態に係るメモリセルの高抵抗状態および低抵抗状態における抵抗値と累積確率との関係を示すグラフ。 第1の実施形態に係るメモリセルの製造工程を示す断面図。 図7に続く、第1の実施形態に係るメモリセルの製造工程を示す断面図。 図8に続く、第1の実施形態に係るメモリセルの製造工程を示す断面図。 図9に続く、第1の実施形態に係るメモリセルの製造工程を示す断面図。 比較例1に係るメモリセルのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図。 比較例1に係るメモリセルの高抵抗状態および低抵抗状態における抵抗値と累積確率との関係を示すグラフ。 第2の実施形態に係る可変抵抗素子の構成例を示す断面図。 第2の実施形態に係るメモリセルのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図。 第2の実施形態に係る第3膜の製造装置を示す構成図。 第2の実施形態に係る第3膜25−3の製造方法を示すフローチャート。 比較例2に係るメモリセルのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図。
本実施形態を以下に図面を参照して説明する。図面において、同一部分には同一の参照符号を付す。また、重複した説明は、必要に応じて行う。
<第1の実施形態>
図1乃至図12を用いて、第1の実施形態に係る半導体装置(ReRAM)について説明する。第1の実施形態は、可変抵抗素子25が、絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜を含む第1膜25−1と硫化物膜またはSe化合物膜を含む第2膜25−2との積層膜で構成される例である。これにより、微細化に伴うメモリセルMC間の抵抗ばらつきを小さくし、かつ、低抵抗状態と高抵抗状態との間の抵抗変化の再現性の向上を図ることができる。以下に、第1の実施形態について詳説する。
[メモリセルアレイの構成および動作例]
以下に図1および図2を用いて、第1の実施形態に係るメモリセルアレイの構成および動作例について説明する。
図1は、第1の実施形態に係るメモリセルアレイの構成例を示す斜視図である。
図1に示すように、メモリセルアレイは、半導体基板10上に図示せぬ絶縁膜を介して形成された複数のビット線BL0〜BL2、複数のワード線WL0〜WL2、複数のメモリセルMCを備える。なお、以下の説明において、特に区別しない場合、ビット線BL0〜BL2を単にビット線BLと称し、ワード線WL0〜WL2を単にワード線WLと称す。
ビット線BL0〜BL2は、カラム方向に延び、互いに平行に配置される。ワード線WL0〜WL2は、ビット線BL0〜BL2の上方に形成され、ロウ方向に延び、互いに平行に配置される。
ビット線BLおよびワード線WLは、熱に強く、かつ、抵抗値の低い材料を含むことが望ましい。ビット線BLおよびワード線WLの材料として、例えば、W、WSi、Mo、MoSi、NiSi、またはCoSi等の金属材料や、カーボンナノチューブ、またはグラフェンといったカーボン材料等が用いられる。
メモリセルMCは、ビット線BL0〜BL2とワード線WL0〜WL2との各交差位置かつ各間に配置される。すなわち、メモリセルアレイは、いわゆるクロスポイント型のメモリ構成を有する。
なお、図1において、ビット線BLおよびワード線WLが1層ずつ積層された例を示しているが、これに限らない。複数層のビット線BLと複数層のワード線WLとが、各間にメモリセルMCを配置して、交互に積層されてもよい。
図2は、第1の実施形態に係るメモリセルアレイの構成例を示す回路図である。
図2に示すように、メモリセルアレイにおいて、各メモリセルMCは、ビット線BL0〜BL2のいずれかおよびワード線WL0〜WL2のいずれかに電気的に接続され、ランダムアクセスされる。
各メモリセルMCは、直列接続された可変抵抗素子25とダイオード22とで構成される。可変抵抗素子25の電流経路の一端はビット線BL0〜BL2のいずれかに電気的に接続され、電流経路の他端はダイオード22のカソードに電気的に接続される。ダイオード22のアノードは、ワード線WL0〜WL2のいずれかに電気的に接続される。
ワード線WL0〜WL2の一端は、ロウデコーダ11に電気的に接続される。ビット線BL0〜BL2の一端は、カラムゲート12に電気的に接続される。
書き込み(セット)動作では、選択されたメモリセルMCの可変抵抗素子25に電圧を印加し、その選択された可変抵抗素子25内に電位勾配を発生させて電流を流すことにより行う。例えば、図2において、ワード線WL1とビット線BL1との交点のメモリセルMCにセット動作を行う場合、例えばワード線WL1に3V、ビット線BL1に接地電位を印加する。同時に、例えばワード線WL0およびWL2に接地電位、ビット線BL0およびBL2に3Vを印加する。このとき、ダイオード22がなければ、ワード線WL1とビット線BL1との交点のメモリセルMC以外のメモリセルMCに逆バイアスが印加され、消去(リセット)動作を起こしてしまう。すなわち、ダイオード22は、メモリセルMCに流れる電流方向を一定にすることにより、クロスポイント型メモリセル構造を可能にしている。
なお、データ書き込み動作前のスタンバイ時に、全てのワード線WL0〜WL2および全てのビット線BL0〜BL2をプリチャージしておくことが望ましい。
読み出し動作では、例えば、電圧パルスを選択されたメモリセルMCの可変抵抗素子25に印加し、そのメモリセルMCの抵抗によって定まる電流を図示せぬセンスアンプで検出することにより行う。ここで、この電圧パルスは、可変抵抗素子25を構成する材料が状態変化を起こさない程度の微小な振幅とすることが望ましい。
消去動作では、例えば、選択されたメモリセルMCの可変抵抗素子25を大電流パルスによりジュール加熱して、その可変抵抗素子25における酸化還元反応を促進させることにより行う。
[メモリセルMCの構成および動作例]
以下に図3乃至図6を用いて、第1の実施形態に係るメモリセルMCの構成および動作例について説明する。
図3は、図1に示すA−A線に沿った断面図であり、第1の実施形態に係るメモリセルMCの構成例を示す断面図である。ここでは、ロウ方向に隣接する2つのメモリセルMCについて説明する。
図3に示すように、メモリセルMCは、ビット線BLとワード線WLとの間に配置され、第1下部電極21、ダイオード22、第1上部電極23、第2下部電極24、可変抵抗素子25、第2上部電極26、およびハードマスク27を備える。
第1下部電極21は、ビット線BL上に形成される。第1下部電極21は、例えば、TiN、W、またはTaN等の導電膜、もしくはこれらの積層膜で構成される。
ダイオード22は、第1下部電極21上に形成される。ダイオード22は、例えば、下部側からp型不純物導入Si膜(PドープドSi膜22−1)、不純物を導入していないSi膜または低濃度の不純物導入Si膜(ノンドープドSi膜22−2)、およびn型不純物導入Si膜(NドープドSi膜22−3)からなるSi−PINダイオードが用いられる。
なお、ダイオード22は、PINダイオードに限らず、SIS(Silicon Insulator Silicon)等のトンネルダイオード(下部側からPドープドSi膜、トンネル酸化膜、NドープドSi膜)であってもよい。
第1上部電極23は、ダイオード22上に形成される。第1上部電極23は、例えばシリサイド膜で構成されるが、これに限らず、種々の導電膜で構成されてもよい。
第1上部電極23上には、第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26が形成される。これら第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26の詳細については、後述する。
ハードマスク27は、第2上部電極26上に形成される。ハードマスク27は、後述する製造工程において、第2上部電極26、可変抵抗素子25、第2下部電極24、第1上部電極23、ダイオード22、および第1下部電極21のエッチングの際のマスクとして機能する。また、ハードマスク27は、導電膜で構成される。これにより、ハードマスク27は、除去される必要はなく、その下部に形成される第2上部電極26とその上部に形成されるワード線WLとを電気的に接続することができる。
また、ロウ方向において、ビット線BLは層間絶縁層31によって絶縁分離され、メモリセルMC(第1下部電極21、ダイオード22、第1上部電極23、第2下部電極24、可変抵抗素子25、第2上部電極26、およびハードマスク27)は層間絶縁層32によって絶縁分離される。
図4は、図3の一部拡大図であり、第1の実施形態に係る可変抵抗素子25の構成例を示す断面図である。
図4に示すように、第2下部電極24は、可変抵抗素子25下に形成される。第2下部電極24は、例えばOが添加されたTiN等の導電性合金膜で構成されるが、これに限らない。第2下部電極24は、リセット動作において、可変抵抗素子25にOを供給することができる導電膜で構成されればよい。
このため、第2下部電極24は、例えば、Oが添加されたTaN、TiC、またはTaC等の導電性合金膜、もしくは、Oが添加されたPt、Pd等の導電性金属膜で構成されてもよい。または、第2下部電極24は、例えば、RuO、PtO、InO、InSnO、SnO、IrO、RhO等の導電性金属酸化膜で構成されてもよい。また、第2下部電極24におけるO濃度は、5atoms%以下である。
可変抵抗素子25は、第2下部電極24上に形成され、第1膜25−1と第2膜25−2との積層膜で構成される。
第1膜25−1は、第2下部電極24上に形成され、可変抵抗素子25における下部(第2下部電極24側)に位置する。第1膜25−1は、絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜で構成される。絶縁性金属酸化膜としては、V、Nb、およびTaのV族元素の酸化膜、TiO、ZrO、およびHfOのIV族元素の酸化膜、またはLa、Al、LaAlO、MgO等の酸化膜が挙げられる。また、絶縁性半導体酸化膜としては、SiO、GeO、またはSiGeO等の酸化膜が挙げられる。さらに、絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜に限らず、絶縁性シリケート膜(SiOと金属酸化物との化合物からなる絶縁膜)で構成されてもよい。
これら第1膜25−1を構成する材料は、酸素(O)欠損が存在しない状態では絶縁性を有する。第1の実施形態では、第1膜25−1に酸素欠損が存在し、セット動作においてその欠損密度が大きい領域に金属元素が拡散してフィラメントを形成することで低抵抗状態にする。そして、リセット動作において酸素欠損領域にOを供給することで高抵抗状態にする。
また、これら第1膜25−1を構成する金属材料および半導体材料は、Oと結合しやすい材料である。より具体的には、第1膜25−1を構成する金属材料および半導体材料とOとの結合エネルギーは、SiとOとの結合エネルギーと同程度またはそれよりも大きい。言い換えると、第1膜25−1を構成する金属材料および半導体材料とOとが結合する際のギブス標準自由エネルギーの低下量は、SiとOとが結合する際のギブス標準自由エネルギーの低下量と同程度またはそれよりも大きい。これにより、リセット動作において、第1膜25−1にOを供給することで、可変抵抗素子25が高抵抗化しやすくなる。
第1膜25−1の膜厚は、例えば3nm以下である。第1膜25−1の膜厚を例えば3nm以下に薄くすることで、第1膜25−1に上記酸素欠損を形成することができる。そして、第1膜25−1は、酸素欠損密度が比較的高い領域に、幅の狭い(例えば、幅10nm以下の)フィラメントを形成することができる。ここで、酸素欠損とは、第1膜25−1を構成する絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜において、金属元素または半導体元素に対して酸素元素の組成比が不足している状態を示す。
第2膜25−2は、第1膜25−1上に形成され、可変抵抗素子25における上部(第2上部電極26側)に位置する。第2膜25−2は、硫化物膜またはSe化合物膜で構成される。硫化物膜としては、CuS、AgS、GeS、SiS、またはCS等の硫化物膜が挙げられる。また、Se化合物膜としては、CuSe、AgSe、GeSe、SiSe、またはCSe等のSe化合物膜が挙げられる。
また、第2膜25−2を構成する材料の原子密度は、SiO膜および第1膜25−1を構成する材料の原子密度よりも小さい。このため、第2膜25−2における金属元素の拡散係数は、熱酸化膜(SiO膜)における金属元素の拡散係数よりも大きく、より望ましくは、第1膜25−1における金属元素の拡散係数よりも大きい。言い換えると、第2膜25−2は、第1膜25−1またはSiO膜よりも第2上部電極26に含まれる金属元素が拡散しやすい膜である。
また、第2膜25−2を構成するSe元素およびS元素の電気陰性度は、第2上部電極26に含まれる金属元素の電気陰性度よりも大きい。このため、第2膜25−2は、第2上部電極26に含まれる金属元素から電子を受け取り、金属元素がイオン化させる膜である。
また、第2膜25−2の膜厚は、例えば、3nm以上20nm以下程度である。
可変抵抗素子25において、第1膜25−1は、高抵抗状態および低抵抗状態において、第2膜25−2よりも抵抗値が高い。このため、セット(低抵抗状態)/リセット(高抵抗状態)の抵抗比は、主に第1膜25−1の抵抗値によって決定する。
第2上部電極26は、第2膜25−2上に形成される。第2上部電極26は、Cu、Ag、Au、またはRu等の金属膜で構成される。これら第2上部電極26を構成する金属元素は、セット動作において、第2膜25−2内にイオン化して拡散する。
なお、図示はしないが、メモリセルMCは、層毎に交互に構造が異なる。より具体的には、ワード線WL上に、第1下部電極21、ダイオード22、第1上部電極23、第2上部電極26、可変抵抗素子25、および第2下部電極24が順に形成される。すなわち、第2上部電極26と第2下部電極24との上下が入れ替わる。ここで、第2上部電極26および第2下部電極24と称すが、第2上部電極26は可変抵抗素子25の下部側に位置し、第2下部電極24は可変抵抗素子25の上部側に位置する。
また、ダイオード22は、下部(第1下部電極21)側から順に、NドープドSi膜22−3、ノンドープドSi膜22−2、およびPドープドSi膜22−1が形成された構造を有する。さらに、可変抵抗素子25は、下部(第2上部電極26)側から順に、第2膜25−2および第1膜25−1が積層された構造を有する。
図5は、第1の実施形態に係るメモリセルMCのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図である。
図5に示すように、セット動作において、第2下部電極24を陰極にし、第2上部電極26を陽極にして可変抵抗素子25にバイアスを印加する。これにより、第2上部電極26を構成する金属元素が、第2膜25−2内に拡散する。ここで、上述したように、第2膜25−2は、金属元素をイオン化させ、広い領域に拡散させる膜である。このため、金属元素は、金属イオン26−1となり、第2膜25−2内に広く拡散する。そして、金属イオン26−1は、第2膜25−2と第1膜25−1との界面まで拡散する。
その後、金属イオン26−1は、第1膜25−1内に拡散していく。このとき、金属イオン26−1は、第1膜25−1内において、比較的酸素欠損密度が大きい領域に拡散する。これにより、狭い領域、例えば幅が10nm以下、望ましくは5nm以下の領域に、金属イオン26−1によってフィラメント(導通領域)26−2が形成される。このようにして、第1の実施形態に係る可変抵抗素子25の低抵抗状態が形成される。
一方、リセット動作において、第2上部電極26を陰極にし、第2下部電極24を陽極にして可変抵抗素子25に逆バイアスを印加する。これにより、第1膜25−1内のフィラメント26−2(金属イオン26−1)が第2上部電極26側へと逆流していく。また、第2膜25−2内の金属イオン26−1も第2上部電極26側へと逆流していく。このようにして、第1の実施形態に係る可変抵抗素子25の高抵抗状態が形成される。
このとき、同時に、第2下部電極24から第1膜25−1にOが供給される。上述したように、第1膜25−1は、Oと結合しやすく、Oと結合することで絶縁性が高くなる。このため、リセット時において、可変抵抗素子25(第1膜25−1)は、より容易に高抵抗状態へと変化することができる。
なお、高抵抗状態および低抵抗状態の可変抵抗素子25において、第1膜25−1の抵抗値のほうが第2膜25−2の抵抗値よりも高い。このため、可変抵抗素子25全体の抵抗値(抵抗変化量)は、第1膜25−1の抵抗値によって決まる。
図6は、第1の実施形態に係るメモリセルMCの高抵抗状態および低抵抗状態における抵抗値と累積確率との関係を示すグラフである。
図6に示すように、第1の実施形態に係る半導体装置では、高抵抗状態および低抵抗状態において、メモリセルMC間の抵抗ばらつきが小さくなる。より具体的には、高抵抗状態および低抵抗状態において、メモリセルMC間の抵抗ばらつきを10%以下に抑えることができる。また、セット/リセットを繰り返し行っても、低抵抗状態と高抵抗状態との間の抵抗変化の再現性の向上を図ることができる。
[メモリセルMCの製造方法]
以下に図7乃至図10を用いて、第1の実施形態に係るメモリセルMCの製造方法について説明する。
図7乃至図10は、図1に示すA−A線に沿った断面図であり、第1の実施形態に係るメモリセルMCの製造工程を示す断面図である。
まず、図7に示すように、セル部を動作させる図示せぬ回路、コンタクト、および層間絶縁膜を形成した後、これらの上にビット線BLが形成される。次に、ビット線BLがエッチングされ、ロウ方向において分断される。これにより、ビット線BLは、カラム方向に延び、互いに平行に配置される。その後、ビット線BL間に、層間絶縁膜31が形成される。
次に、ビット線BLおよび層間絶縁膜31上に、第1下部電極21が形成される。第1下部電極21は、例えば、TiN、W、またはTaN等の導電膜、もしくはこれらの積層膜で構成される。
次に、第1下部電極21上に、ダイオード22が形成される。より具体的には、第1下部電極21上に、インサイチュにおいてアモルファス状態のまま、PドープドSi膜22−1、ノンドープドSi膜22−2、およびNドープドSi膜22−3が連続して形成される。これにより、ダイオード22として、Si−PINダイオードが形成される。
次に、図8に示すように、ダイオード22上に、界面抵抗を低減させる第1上部電極23が形成される。第1上部電極23としては、例えばTi等のシリサイド化する金属膜を形成した後、500℃以上700℃以下程度のアニールを行うことで、シリサイド膜が形成される。
次に、第1上部電極23上に、第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26が形成される。第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26は、以下のように形成される。
(1)まず、第1上部電極23上に、第2下部電極24が形成される。第2下部電極24は、例えば、Oが添加されたTiN、TaN、TiC、またはTaC等の導電性合金膜、もしくは、Oが添加されたPt、Pd等の導電性金属膜で構成されてもよい。または、第2下部電極24は、例えば、RuO、PtO、InO、InSnO、SnO、IrO、RhO等の導電性金属酸化膜で構成されてもよい。
第2下部電極24がOの添加された導電性合金膜または導電性金属膜で構成される場合、第2下部電極24は、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法により導電性合金膜または導電性金属膜を形成した後、例えばイオン注入法により導電性合金膜または導電性金属膜にOを注入することによって、形成される。
一方、第2下部電極24が導電性金属酸化膜で構成される場合、第2下部電極24は、例えばCVD法により形成される。
(2)次に、図9に示すように、第2下部電極24上に、第1膜25−1および第2膜25−2で構成される可変抵抗素子25が形成される。
より具体的には、まず、第2下部電極24上に、例えばCVD法により第1膜25−1が形成される。第1膜25−1は、絶縁性金属酸化膜、絶縁性半導体酸化膜、または絶縁性シリケート膜で構成される。
第1膜25−1の膜厚は、例えば3nm以下である。第1膜25−1の膜厚を例えば3nm以下に薄くすることで、第1膜25−1に酸素欠損を形成することができる。
次に、第1膜25−1上に、例えばCVD法により第2膜25−2が形成される。第2膜25−2は、硫化物膜またはSe化合物膜で構成される。第2膜25−2は、第1膜25−1またはSiO膜よりも第2上部電極26に含まれる金属元素が広い領域に拡散する膜である。また、第2膜25−2は、第2上部電極26に含まれる金属元素がイオン化する膜である。
(3)次に、第2膜25−2上に、例えばCVD法により第2上部電極26が形成される。第2膜25−2は、Cu、Ag、Au、またはRu等の金属膜で構成される。これら第2上部電極26を構成する金属元素は、セット動作において、第2膜25−2内にイオン化して拡散する。
上記(1)〜(3)工程によって、第1の実施形態に係る第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26が形成される。
次に、第2上部電極26上に、ハードマスク27が形成され、パターニングされる。ハードマスク27は、導電膜で構成される。
次に、図10に示すように、ハードマスク27をマスクとして、第2上部電極26、可変抵抗素子25、第2下部電極24、第1上部電極23、ダイオード22、および第1下部電極21がエッチングされる。これにより、ロウ方向において、メモリセルMC(第2上部電極26、可変抵抗素子25、第2下部電極24、第1上部電極23、ダイオード22、および第1下部電極21)が分断される。
次に、図3に示すように、ロウ方向におけるメモリセルMC間に、層間絶縁膜32が形成される。次に、700℃以上900℃以下でアニールを行うことで、ダイオード22が結晶化かつ活性化される。その後、メモリセルMCおよび層間絶縁膜32上に、ワード線WLが形成される。さらに、ワード線WLおよびメモリセルMCがエッチングされ、カラム方向において分断される。
このようにして、第1の実施形態に係るクロスポイント型のメモリセルMCが形成される。
[効果]
図11は、比較例1に係るメモリセルのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図である。図12は、比較例1に係るメモリセルの高抵抗状態および低抵抗状態における抵抗値と累積確率との関係を示すグラフである。
図11に示すように、比較例1において、可変抵抗素子25は、硫化物膜またはSe化合物膜を含む第2膜25−2の単層膜で構成される。
比較例1におけるセット動作において可変抵抗素子25にバイアスを印加した場合、可変抵抗素子25(第2膜25−2)全体に金属イオン26−1が拡散してしまう。このため、第2膜25−2内の広い領域、例えば幅が10nm以上の領域に、フィラメント(導通領域)26−3が形成される。その結果、場所によって(セル毎に)フィラメントサイズが大きくばらついてしまう。このため、図12に示すように、メモリセルMC間で低抵抗状態の抵抗値がばらついてしまう。
また、低抵抗状態において第2膜25−2全体に金属イオン26−1が拡散するため、金属イオン26−1を逆流させて高抵抗状態にすることが困難になる。このため、図12に示すように、繰り返し使用によって、メモリセルMC間で高抵抗状態の抵抗値もばらついてしまう。
これに対し、第1の実施形態によれば、可変抵抗素子25は、絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜を含む第1膜25−1と硫化物膜またはSe化合物膜を含む第2膜25−2との積層膜で構成される。第2膜25−2は金属イオン26−1が広く拡散する膜である。一方、第1膜25−1は、酸素欠損領域を有し、この酸素欠損が高密度な領域に金属イオン26−1が狭く拡散する膜である。
これにより、図5に示すように、第1の実施形態におけるセット動作において可変抵抗素子25にバイアスを印加した場合、第2膜25−2全体に金属イオン26−1が拡散した後、第1膜25−1の狭い領域にフィラメント26−2を形成することができる。これにより、フィラメントサイズのばらつきを小さくすることができる。したがって、図6に示すように、比較例1よりもメモリセルMC間で低抵抗状態における抵抗値のばらつきを小さくすることができる。
また、低抵抗状態において第1膜25−1の狭い領域に金属イオン26−1が拡散し、フィラメント26−2が形成される。このため、リセット動作において、金属イオン26−1を逆流させて高抵抗状態にすることが容易になる。したがって、図6に示すように、セット/リセットを繰り返し行っても、比較例1よりもメモリセルMC間で高抵抗状態における抵抗値のばらつきを小さくすることができる。その結果、低抵抗状態と高抵抗状態との間の抵抗変化の再現性の向上を図ることができる。
また、第1の実施形態において、第1膜25−1は、Oと結合しやすく、Oと結合することで絶縁性が高くなる材料で構成される。さらに、第2下部電極24は、リセット動作において第1膜25−1にOを供給することができる材料で構成される。このため、リセット動作において、第1膜25−1は、第2下部電極24からOを得ることによってより容易に高抵抗状態に変化することができる。
なお、予め第2膜25−2に、第2上部電極26と同様の金属元素(Cu、Ag、Au、またはRu等)を添加してもよい。これにより、セット動作において、第2膜25−2から第1膜25−1に金属イオン26−1が拡散しやすくなり、より短時間で低抵抗状態を形成することができる。この金属元素が添加された第2上部電極26は、第2上部電極26を形成時に例えばイオン注入法によって金属元素を注入することによって、形成することができる。
<第2の実施形態>
図13乃至図16を用いて、第2の実施形態に係る半導体装置(ReRAM)について説明する。第2の実施形態は、可変抵抗素子25が、絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜を含む第1膜25−1とポーラス半導体膜を含む第3膜25−3とO、N、またはFを含む第4膜25−4との積層膜で構成される例である。これにより、微細化に伴うメモリセルMC間の抵抗ばらつきを小さくし、かつ、低抵抗状態と高抵抗状態との間の抵抗変化の再現性の向上を図ることができる。以下に、第2の実施形態について詳説する。
なお、第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同様の点については説明を省略し、主に異なる点について説明する。
[メモリセルMCの構成および動作例]
以下に図13および図14を用いて、第2の実施形態に係るメモリセルMCの構成および動作例について説明する。
図13は、図3の一部拡大図であり、第2の実施形態に係る可変抵抗素子25の構成例を示す断面図である。
図13に示すように、第2下部電極24は、可変抵抗素子25下に形成される。第2下部電極24は、例えばOが添加されたTiN等の導電性合金膜で構成されるが、これに限らない。第2下部電極24は、リセット動作において、可変抵抗素子25にOを供給することができる導電膜で構成されればよい。
可変抵抗素子25は、第2下部電極24上に形成され、第1膜25−1と第3膜25−3と第4膜25−4との積層膜で構成される。
第1膜25−1は、第2下部電極24上に形成され、可変抵抗素子25における下部(第2下部電極24側)に位置する。第1膜25−1は、絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜で構成される。
第3膜25−3は、第1膜25−1上に形成され、可変抵抗素子25における中央部に位置する。第3膜25−3は、ポーラス半導体膜で構成される。ポーラス半導体膜としては、Si、SiGe、SiC、またはC等の半導体膜で、かつ直径が5nm以下、より望ましくは1nm以上3nm以下の空洞を含むポーラス膜が挙げられる。
第3膜25−3はポーラス半導体膜であるため、その空洞部分に金属元素が拡散する。このため、第3膜25−3における金属元素の拡散係数は、熱酸化膜(SiO膜)における金属元素の拡散係数よりも大きく、より望ましくは、第1膜25−1における金属元素の拡散係数よりも大きい。言い換えると、第3膜25−3は、第1膜25−1またはSiO膜よりも第2上部電極26に含まれる金属元素が拡散しやすい膜である。
第4膜25−4は、第3膜25−3上に形成され、可変抵抗素子25における上部(第2上部電極26側)に位置する。第4膜25−4は、O、F、またはNを含む膜で構成される。O、F、またはNを含む膜としては、例えばSiO、SiF、またはSiN等の膜が挙げられる。また、これらに限らず、例えばO、F、またはNが添加(ドープ)されたSi膜であってもよい。
第4膜25−4に含まれるO元素、F元素、およびN元素の電気陰性度は、3.0以上であり、第2上部電極26に含まれる金属元素の電気陰性度よりも大きい。このため、第4膜25−4は、第2上部電極26に含まれる金属元素から電子を受け取り、金属元素をイオン化させる膜である。
なお、第4膜25−4に含まれる元素の電気陰性度は、3.5以上であることがより望ましい。このため、第4膜25−4は、O元素またはF元素を含むことがより望ましい。
また、第4膜25−4の膜厚は、例えば、0.3nm以上3.0nm以下程度である。この下限は、第2上部電極26に含まれる金属元素を十分にイオン化させるために必要な範囲である。一方、上限は、第4膜25−4の抵抗を無視できる程度に小さくするために必要な範囲である。
可変抵抗素子25において、第1膜25−1は、高抵抗状態および低抵抗状態において、第3膜25−3および第4膜25−4よりも抵抗値が高い。このため、セット(低抵抗状態)/リセット(高抵抗状態)の抵抗比は、主に第1膜25−1の抵抗値によって決定する。
第2上部電極26は、第4膜25−4上に形成される。第2上部電極26は、Cu、Ag、Au、またはRu等の金属膜で構成される。これら第2上部電極26を構成する金属元素は、セット動作において、第4膜25−4内にイオン化して拡散した後、第3膜25−3内にイオン化したまま拡散する。
なお、図示はしないが、メモリセルMCは、層毎に交互に構造が異なる。より具体的には、ワード線WL上に、第1下部電極21、ダイオード22、第1上部電極23、第2上部電極26、可変抵抗素子25、および第2下部電極24が順に形成される。すなわち、第2上部電極26と第2下部電極24との上下が入れ替わる。また、可変抵抗素子25は、下部(第2上部電極26)側から順に、第4膜25−4、第3膜25−3、および第1膜25−1が積層された構造を有する。
図14は、第2の実施形態に係るメモリセルMCのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図である。
図14に示すように、セット動作において、第2下部電極24を陰極にし、第2上部電極26を陽極にして可変抵抗素子25にバイアスを印加する。これにより、第2上部電極26を構成する金属元素が、第4膜25−4内に拡散する。ここで、上述したように、第4膜25−4は、金属元素をイオン化させる膜である。このため、金属元素は、第4膜25−4内において金属イオン26−1となる。この金属イオン26−1は、第3膜25−3に拡散する。ここで、上述したように、第3膜25−3は、金属元素を広い領域に拡散させる膜である。このため、金属イオン26−1は、第3膜25−3内に広く拡散する。そして、金属イオン26−1は、第3膜25−3と第1膜25−1との界面まで拡散する。
その後、金属イオン26−1は、第1膜25−1内に拡散していく。このとき、金属イオン26−1は、第1膜25−1内において、比較的酸素欠損密度が大きい領域に拡散する。これにより、狭い領域、例えば幅が10nm以下、望ましくは5nm以下の領域に、金属イオン26−1によってフィラメント(導通領域)26−4が形成される。このようにして、第2の実施形態に係る可変抵抗素子25の低抵抗状態が形成される。
一方、リセット動作において、第2上部電極26を陰極にし、第2下部電極24を陽極にして可変抵抗素子25に逆バイアスを印加する。これにより、第1膜25−1内のフィラメント26−2(金属イオン26−1)が第2上部電極26側へと逆流していく。また、第3膜25−3内の金属イオン26−1も第2上部電極26側へと逆流していく。このようにして、第2の実施形態に係る可変抵抗素子25の高抵抗状態が形成される。
このとき、同時に、第2下部電極24から第1膜25−1にOが供給される。上述したように、第1膜25−1は、Oと結合しやすく、Oと結合することで絶縁性が高くなる。このため、リセット時において、可変抵抗素子25(第1膜25−1)は、より容易に高抵抗状態へと変化することができる。
なお、高抵抗状態および低抵抗状態の可変抵抗素子25において、第1膜25−1の抵抗値のほうが第3膜25−3および第4膜25−4の抵抗値よりも高い。このため、可変抵抗素子25全体の抵抗値(抵抗変化量)は、第1膜25−1の抵抗値によって決まる。
第2の実施形態に係る半導体装置では、第1の実施形態に示す図6と同様に、高抵抗状態および低抵抗状態において、メモリセルMC間の抵抗ばらつきが小さくなる。より具体的には、高抵抗状態および低抵抗状態において、メモリセルMC間の抵抗ばらつきを10%以下に抑えることができる。また、セット/リセットを繰り返し行っても、低抵抗状態と高抵抗状態との間の抵抗変化の再現性の向上を図ることができる。
[メモリセルMCの製造方法]
以下に、第2の実施形態に係るメモリセルMCの製造方法について説明する。
まず、第1の実施形態と同様に、ビット線BL、第1下部電極21、ダイオード22、および第1上部電極23が順に形成される。
次に、第1上部電極23上に、第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26が形成される。第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26は、以下のように形成される。
(1)まず、第1上部電極23上に、第2下部電極24が形成される。第2下部電極24は、例えば、Oが添加されたTiN、TaN、TiC、またはTaC等の導電性合金膜、もしくは、Oが添加されたPt、Pd等の導電性金属膜で構成されてもよい。または、第2下部電極24は、例えば、RuO、PtO、InO、InSnO、SnO、IrO、RhO等の導電性金属酸化膜で構成されてもよい。
(2)次に、第2下部電極24上に、第1膜25−1、第3膜25−3、および第4膜25−4で構成される可変抵抗素子25が形成される。
より具体的には、まず、第2下部電極24上に、例えばCVD法により第1膜25−1が形成される。第1膜25−1は、絶縁性金属酸化膜、絶縁性半導体酸化膜、または絶縁性シリケート膜で構成される。
次に、第1膜25−1上に、第3膜25−3が形成される。第3膜25−3は、ポーラス半導体膜で構成される。第3膜25−3は、第1膜25−1またはSiO膜よりも第2上部電極26に含まれる金属元素が広い領域に拡散する膜である。
ポーラス半導体膜で構成される第3膜25−3は、原料ガスをプラズマ化し、それを比較的小さいエネルギーを有するイオンビームとして照射することによって、形成される。この第3膜25−3の製造方法および製造装置の詳細については、後述する。
次に、第3膜25−3上に、第4膜25−4が形成される。第4膜25−4は、例えばSiO、SiF、またはSiN膜で構成される。また、これらに限らず、例えばO、F、またはNが添加(ドープ)されたSi膜で構成されてもよい。
第4膜25−4がSiO、SiF、またはSiN膜で構成される場合、第4膜25−4は、例えばCVD法により形成される。
一方、第4膜25−4がO、F、またはNの添加されたSi膜で構成される場合、第4膜25−4は、例えばCVD法によりSi膜を形成した後、例えばイオン注入法によりSi膜にO、F、またはNを注入することによって、形成される。
(3)次に、第4膜25−4上に、例えばCVD法により、第2上部電極26が形成される。第2膜25−2は、Cu、Ag、Au、またはRu等の金属膜で構成される。これら第2上部電極26を構成する金属元素は、セット動作において、第2膜25−2内にイオン化して拡散する。
上記(1)〜(3)工程によって、第2の実施形態に係る第2下部電極24、可変抵抗素子25、および第2上部電極26が形成される。
その後、第1の実施形態と同様に、ハードマスク27およびワード線WLが形成される。
このようにして、第1の実施形態に係るクロスポイント型のメモリセルMCが形成される。
[第3膜25−3(ポーラス半導体膜)の製造装置]
以下に図15を用いて、第2の実施形態に係る第3膜25−3の製造装置について説明する。
図15は、第2の実施形態に係る第3膜25−3の製造装置を示す構成図である。
図15に示すように、第2の実施形態に係る製造装置は、イオン源室43、第1アパーチャ44、第2アパーチャ45、静電チャック46、およびファラデーカップアレイ49を備える。
イオン源室43には、第3膜25−3の原料となる原料ガスが流れている。原料ガスとしては、SiH、Si、Si、CH、C、C、およびGeH等の半導体水素化物ガスが挙げられる。イオン源室43には、アンテナ42が設けられる。このアンテナ42を介して高周波電源41からイオン源室43に、例えば13.56MHzの電磁波を供給することができる。これにより、イオン源室43内の原料ガスをプラズマ化してイオンプラズマを生成することができる。
なお、イオン源室43に供給される高周波は13.56MHzに限らない。2.45GHzから20GHzの間の少なくとも1種類以上の周波数のマイクロ波をイオン源室43に供給してもよい。その場合、電磁波をイオン源室43に供給する導波管を構成する金属材料がスパッタリングされてしまう恐れがある。このため、その金属材料の表面をSiやSiC等でコーティングすることが望ましい。
第1アパーチャ44は、イオン源室43に隣接して設けられる。第1アパーチャ44は、例えばグラファイトで形成され、幅(図15における第2方向の寸法)W1(例えば、10mm程度)を有する長方形型のスリット44−1を備える。また、図示はしないが、スリット44−1の長さ(図15における紙面奥行方向の寸法)は、400mm以上600mm以下程度であり、ウェハ50の直径よりも大きく設定される。第1アパーチャ44には、図示せぬ電源が接続される。この電源から第1アパーチャ44に、所望の電圧を印加することができる。これにより、第1アパーチャ44は、イオン源室43のイオンプラズマをイオンビームとして取り出し、スリット44−1を介して照射することができる。このとき、第1アパーチャ44によって照射されるイオンビームは、直線方向(第2方向に直交する第1方向)のイオンビームである。
第2アパーチャ45は、第1アパーチャ44のイオンビームの照射方向に隣接して設けられる。第2アパーチャ45は、例えばグラファイトで形成され、幅W1よりも大きい幅W2(例えば、30mm程度)を有する長方形型のスリット45−1を備える。また、図示はしないが、スリット44−1の長さは、400mm以上600mm以下程度であり、ウェハ50の直径よりも大きく設定される。第2アパーチャ45には、図示せぬ電源が接続される。この電源から第2アパーチャ45に、所望の電圧を印加することができる。これにより、第2アパーチャ45は、第1アパーチャ44から照射されたイオンビームを分散させ、スリット45−1を介して照射することができる。
第2アパーチャ45は、第1アパーチャ44のスリット44−1の幅W1よりも大きい幅W2を有するスリット45−1を用いることで、直線方向のイオンビームをランダム方向(例えば、第1方向および第2方向に対する斜め方向)のイオンビームとして照射することができる。このとき、イオンビームをランダム方向に照射することで、第1方向におけるイオンビームエネルギー(運動エネルギー)を100eV以下(例えば、50eV程度)に減少させることができる。この比較的小さいエネルギーを有するイオンビームを入射させることで、ウェハ50上にポーラス半導体膜を形成することができる。
なお、第1アパーチャ44および第2アパーチャ45を形成するグラファイトに、Si膜またはSiC膜をコーティングしてもよい。これにより、SiまたはSiGeのポーラス半導体膜を形成する場合、ポーラス半導体膜へのCの混入を低減することができる。
静電チャック46は、その表面にウェハ50を装着し、第2アパーチャ45からのイオンビームがウェハ50に入射されるように配置される。静電チャック46のウェハ50装着表面には、Si膜またはSiC膜がコーティングされる。静電チャック46の直径は、ウェハ50の直径よりも小さい。
静電チャック46は、ウェハ50の温度調整を行う。より具体的には、静電チャック46は、ウェハ50の温度を例えば−100℃から500℃の範囲で制御することができる。これにより、ウェハ50の表面に形成されるポーラス半導体膜の密度、組成、空洞サイズ、空洞密度等を制御することができる。
また、静電チャック46は、ウェハ50の位置調整を行う。より具体的には、静電チャック46は、照射されるイオンビームに対して、機械的に平行移動、回転、および傾斜調整することでウェハ50の位置を制御することができる。これにより、ウェハ50の表面に形成されるポーラス半導体膜の均一性を図ることができる。
さらに、静電チャック46は、イオンビームエネルギーの微調整を行う。静電チャック46には、DCパルス電源47が接続される。このDCパルス電源47から静電チャック46に、所望のデューティ比(衝撃係数)のDCパルス電圧を印加する。これにより、ウェハ50に照射される(衝突する)イオン(または中性子)のエネルギーを制御することができる。
ファラデーカップアレイ49は、静電チャック46(ウェハ50)に対してイオン源とは反対側に配置される。ファラデーカップアレイ49は、アレイ状に配置された複数のファラデーカップ48を有する。このファラデーカップ48は、ウェハ50が機械的に位置調整されたときに、イオンビームのイオン密度分布を測定し、イオンビームの均一性等の状態を監視することができる。
このように、上記製造装置によって、比較的小さい100eV以下のエネルギーをウェハ50に入射させることによって、ウェハ50上にポーラス半導体膜を形成することができる。
通常、ウェハ50上にポーラス半導体膜を形成するための100eV以下のエネルギーのイオンビームを生成する際、イオン電流、すなわち、イオン原子数(イオン密度)を減少させる必要がある。このため、ポーラス半導体膜の形成に長時間かかってしまう。
これに対し、上記製造装置では、第1アパーチャ44によって第1方向に照射されたイオンビームを第2アパーチャ45によってランダム方向に分散させる。これにより、ウェハ50に対する衝突方向(第1方向)のイオンビームエネルギー(入射エネルギー)を減少させる。すなわち、イオン原子数を減少させることなく、ウェハ50に入射されるイオンビームエネルギーを減少させることができる。これにより、ポーラス半導体膜の形成を短時間で行うことができる。
[第3膜25−3(ポーラス半導体膜)の製造方法]
以下に図16を用いて、第2の実施形態に係る第3膜25−3の製造方法について説明する。
図16は、第2の実施形態に係る第3膜25−3の製造方法を示すフローチャートである。
図16に示すように、まず、ステップS11において、高周波電源41によって、電磁波を供給することでイオン源室43内の原料ガスをプラズマ化する。これにより、イオン源室43内にイオンプラズマが生成される。
次に、ステップS12において、第1アパーチャ44によって、イオン源室43のイオンプラズマをイオンビームとして取り出し、スリット44−1を介して照射する。このとき、第1アパーチャ44によって照射されるイオンビームは、直線方向のイオンビームである。
次に、ステップS13において、第2アパーチャ45によって、第1アパーチャ44から照射されたイオンビームを分散させ、スリット45−1を介して照射する。このとき、第2アパーチャ45によって照射されるイオンビームは、ランダム方向のイオンビームである。これにより、第1方向におけるイオンビームエネルギーを100eV以下(例えば、50eV程度)に減少させることができる。
次に、ステップS14において、静電チャック46によって、第2アパーチャ45から照射されたイオンビームが入射するウェハ50の温度調整、および位置調整を行う。また、静電チャック46に接続されたDCパルス電源47によって、DCパルス電圧を印加することで、ウェハ50に入射するイオンビームのエネルギーの微調整を行う。
このようにして、ウェハ50表面にポーラス半導体膜が形成される。
[効果]
図17は、比較例2に係るメモリセルのセット動作(低抵抗状態)を示す断面図である。
図17に示すように、比較例2において、可変抵抗素子25は、ポーラス半導体膜を含む第3膜25−3またはポーラス状ではないa−Si膜とO、F、またはNを含む第4膜25−4との積層膜で構成される。
比較例2におけるセット動作において可変抵抗素子25にバイアスを印加した場合、第3膜25−3またはa−Si膜全体に金属イオン26−1が拡散してしまう。このため、比較例1と同様、図12に示すように、メモリセルMC間で低抵抗状態および高抵抗状態の抵抗値がばらついてしまう。
これに対し、第2の実施形態によれば、可変抵抗素子25は、絶縁性金属酸化膜または絶縁性半導体酸化膜を含む第1膜25−1とポーラス半導体膜を含む第3膜25−3とO、N、またはFを含む第4膜25−4との積層膜で構成される。第3膜25−3は金属イオン26−1が広く拡散する膜である。一方、第1膜25−1は、酸素欠損領域を有し、この酸素欠損が高密度な領域に金属イオン26−1が狭く拡散する膜である。
これにより、図14に示すように、第2の実施形態におけるセット動作において可変抵抗素子25にバイアスを印加した場合、第2膜25−2全体に金属イオン26−1を拡散させた後、第1膜25−1の狭い領域にフィラメント26−2を形成することができる。これにより、第1の実施形態と同様、図6に示すように、比較例2よりもメモリセルMC間で低抵抗状態および高抵抗状態における抵抗値のばらつきを小さくすることができる。
また、第2の実施形態では、ポーラス半導体膜を含む第3膜25−3において、その空洞部分に金属イオン26−1が拡散される。この空洞部分に金属イオン26−1が一旦蓄えられると、その金属イオン26−1は移動しにくくなる。したがって、高抵抗状態におけるリテンション特性が向上する。より具体的には、第3膜25−3としてポーラス半導体膜を用いる場合、a−Si膜を用いた場合と比較して1000倍以上のリテンション特性を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
24…第2下部電極、25…可変抵抗素子、25−1…第1膜、25−2…第2膜、25−3…第3膜、25−4…第4膜、26…第2部電極

Claims (6)

  1. 第1電極と、
    金属元素を有する第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に形成された可変抵抗素子と、
    を具備し、
    前記可変抵抗素子は、
    前記第1電極側に形成され、かつ絶縁性金属酸化膜、絶縁性半導体酸化膜、または絶縁性シリケート膜で構成される第1膜と、
    前記第2電極側に形成され、前記第1膜における前記金属元素の拡散係数よりも大きい拡散係数を有し、前記第1膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、前記第1膜の抵抗よりも小さい抵抗を有し、かつ硫化物膜またはSe化合物膜で構成される第2膜と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第2膜は、
    前記第1電極側に形成され、ポーラス半導体膜で構成される第3膜と、
    前記第2電極側に形成され、O、F、またはNを含む第4膜と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1電極は、Oを含む導電膜で構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記金属元素は、Cu、Ag、Au、またはRu元素であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 第1電極を形成する工程と、
    金属元素を有する第2電極を形成する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に形成された可変抵抗素子を形成する工程と、
    を具備し、
    前記可変抵抗素子を形成する工程は、
    前記第1電極側に、絶縁性金属酸化膜、絶縁性半導体酸化膜、または絶縁性シリケート膜で構成される第1膜を形成する工程と、
    前記第2電極側に、前記第1膜における前記金属元素の拡散係数よりも大きい拡散係数を有し、前記第1膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、前記第1膜の抵抗よりも小さい抵抗を有し、かつ硫化物膜またはSe化合物膜で構成される第2膜を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2膜を形成する工程は、
    前記第1電極側に、ポーラス半導体膜で構成される第3膜を形成する工程と、
    前記第2電極側に、O、F、またはNを含む第4膜を形成する工程と、
    を含み、
    前記第3膜を形成する工程は、
    原料ガスをプラズマ化してイオンプラズマを生成する工程と、
    前記イオンプラズマからイオンビームを照射する工程と、
    照射された前記イオンビームを分散させて照射し、前記イオンビームのエネルギーを減少させる工程と、
    を含むことを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
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