JP5934662B2 - 車両用固定窓 - Google Patents

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本発明は、自動車を含む車両の前席の横に設けられる車両用固定窓に関する。
自動車には、前席である運転席及び助手席の横側に、窓ガラスが昇降可能に設置されたフロントサイドウィンドウと呼ばれる前側昇降窓が設けられる。自動車の中には、この前側昇降窓よりも前側位置に、略三角状の窓ガラスが窓枠に固定された固定窓を有するものもある。なお、以下では、前側は車両進行方向前側をいい、後側は車両進行方向後側をいう。
特開平10−62608号公報
運転者は、このような固定窓を通して車両周辺の状況を視認する。しかしながら、単に光を透過するだけの窓では、車両周辺の状況を十分に視認することは難しい。特に、自動車の周囲の障害物の視認性についての法律に適合させるために視認可能範囲を、死角を越えて下側で車両の後方に広げることが求められる場合がある。一方、視認可能範囲を広げるために視界提供装置であるカメラまたは補助ミラーを追加部品として自動車に装着する場合には、部品点数の増加または車両に突起物を設けることによるデザイン性の悪化を招く要因となる。
本発明は、部品点数の増加を抑制し、かつ、車両の突起物となる部品を追加することなく、運転者の視認可能範囲を下側で車両の後方に広げることができる車両用固定窓を提供することを目的とする。
本発明の車両用固定窓は、車両の前席の横に設けられる車両用固定窓であって、透明樹脂から成り、少なくとも下側に設けられたレンズ部を有する透光性窓部材を備え、前記レンズ部は、凹レンズ機能を有する第1レンズと、前記第1レンズよりも車両の後側に設けられ、前記第1レンズの焦点距離よりも小さい焦点距離を持ち凹レンズ機能を有する第2レンズとを含む、ことを特徴とする。
本発明の車両用固定窓において、好ましくは、前記車両の助手席横側の窓枠に固定され、前記第1レンズは、車両外部の下側の光を屈折させて運転席上側に設定されるアイポイントに導く凹レンズ機能を有するフレネルレンズであり、前記第2レンズは、前記フレネルレンズよりも車両の後側に設けられた凹レンズ機能を有する魚眼レンズである。
また、本発明の車両用固定窓において、好ましくは、前記レンズ部は、前記魚眼レンズの車両外部側に対向して設けられ、凹レンズ機能を有する第2フレネルレンズを含み、前記魚眼レンズは、前記第2フレネルレンズで屈折して導入された車両外部の下側の光をさらに屈折させて前記アイポイントに導くように構成される。
本発明によれば、車両用固定窓の少なくとも下側に凹レンズ機能を有する第1レンズと、第1レンズよりも車両後側の第2レンズとが設けられ、第2レンズは第1レンズよりも小さい焦点距離を持つため、部品点数の増加を抑制し、かつ、突起物となる部品を追加することなく、運転者の視認可能範囲を下側で車両の後方に広げることができる。
本発明の実施形態である固定窓が搭載された自動車の斜視図(a)と、固定窓の拡大図(b)である。 レンズ部前側の断面図である。 レンズ部後側の断面図である。 複数のレンズの焦点距離を説明するための助手席側の窓ガラスのレンズ部の概略構成図である。 要求される視界範囲を説明するための図である。 図3のA部拡大図である。 魚眼レンズの別例を示す断面図である。 レンズ部後側の別例の第1例を示す断面図である。 レンズ部後側の別例の第2例を示す断面図である。 レンズ部後側の別例の第3例を示す断面図である。 図10のB部拡大図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態である自動車用の固定窓10が搭載された自動車100の斜視図(a)と、固定窓10の拡大図(b)である。なお、以下では、材料の一種としてのガラスは「ガラス素材」と呼び、窓枠に固定される透光性窓部材は、その材料に関わらず(ガラス素材以外の材料から形成されていても)、全て「窓ガラス」と呼ぶ。
自動車100は、前側の前席である運転席及び助手席の横側に設けられて、乗員の乗り降りのために開閉される開閉ドア110と、開閉ドア110の上部よりも前側で車体に固定された固定窓10とを備える。各開閉ドア110の上部には、窓ガラスが昇降可能に設置された前側昇降窓112が設けられる。固定窓10は、前側昇降窓112の前側に並んで車体に設けられた窓枠に固定される。開閉ドア110は、運転席側、助手席側に一つずつ設けられ、固定窓10も、運転席側、助手席側に一つずつ設けられる。運転席側及び助手席側の両側の固定窓10は、その形状、材質及び設置位置は、ほぼ同じであるが、運転者の視界を広げるために、助手席側の固定窓10にのみ、レンズ部22が設けられる。以下では、助手席側の固定窓10の構成を詳しく説明する。
助手席側の固定窓10に用いられる窓ガラス12は、下側に近づくほど幅広となる略三角形状である。窓ガラス12は、略三角形状のガラス本体14と、後述する魚眼レンズ16とを含む。ガラス本体14は、透明樹脂、例えば屈折率1.585のポリカーボネートからなる。透明樹脂製のガラス本体14は、ガラス素材製の窓ガラスに比べて、大幅に軽量化できる。また、透明樹脂は、優れた成形性を有しており、射出圧縮成形により、所望の形状の製品を容易かつ大量に製造できる。
窓ガラス12は、枠部18、フラット部20、及びレンズ部22を含む。枠部18は、ガラス本体14の周縁に設けられる部分で、車体に設けられた窓枠に窓ガラス12を取り付ける際の「取り付け代」として機能する。枠部18には、スクリーン印刷などにより、黒色の彩色が施される。枠部18で囲まれる略三角形状の領域には、上側のフラット部20と下側のレンズ部22とが上下に並んで設けられる。フラット部20は、表裏両面が平坦な板状部分であり、光を単純に透過させる通常の窓として機能する部分である。
レンズ部22は、フラット部20の下側に設けられる略矩形の部分である。レンズ部22は、第1レンズである第1フレネルレンズ24と、第2フレネルレンズ26及び第2レンズである魚眼レンズ16とを含む。第1フレネルレンズ24は、ガラス本体14の下部の前側及び前後方向中間部にわたる部分に一体形成される。第2フレネルレンズ26は、後述するようにガラス本体14の下部の後端部に一体形成される。魚眼レンズ16は、後述するようにガラス本体14とは別部材により形成される。
図2に示すように、第1フレネルレンズ24は、凹レンズ機能を有するもので、ガラス本体14の車室内側表面に複数の同心円状の山形部を有する凹凸面U1を含み、車外側表面を平坦面としている。凹凸面U1は、通常の凹レンズを同心円状の複数の領域に分割し、断面が複数の山形を有する形状となっている。このような第1フレネルレンズ24は、通常の凹レンズと同様の機能を有し、しかも、通常の凹レンズよりも厚みが小さくなる。
第1フレネルレンズ24は、図2に破線矢印で示すように、車両外部であって助手席横の下側の光を上方かつ後方に屈折させて、運転席上方で予め設定されるアイポイントeに導くように形成される。アイポイントeは、自動車の設計時に人の基準モデルを使って、運転席に座る運転者の標準的な目の位置として設定される。
図3に示すように、第2フレネルレンズ26は、ガラス本体14の下側後端部に形成された円形の孔部28の底部に形成される。この底部は、ガラス本体14の他の部分に比べて厚みが小さい断面円形の部分であり、車室内側表面に複数の同心円状の山形部を有する凹凸面U2を含み、車外側表面を平坦面としている。第2フレネルレンズ26も、第1フレネルレンズ24と同様に凹レンズ機能を有し、通常の凹レンズを同心円状の複数の領域に分割し、断面が複数の山形を有する形状となっている。
魚眼レンズ16は、凹レンズ機能を有し、第2フレネルレンズ26の車室内側に対向してガラス本体14に固定され、車室内側を凸面とし、第2フレネルレンズ26と対向する車外側を凹面としている。このため、第2フレネルレンズ26は、魚眼レンズ16の車両外部側に対向して設けられている。魚眼レンズ16も、ガラス本体14と同様に、透明樹脂、例えば屈折率1.585のポリカーボネートからなる。魚眼レンズ16は、ガラス本体14の下側後端部に形成された円形の孔部28に嵌め込んで固定される。なお、魚眼レンズ16の抜け落ち防止のために、魚眼レンズ16の周縁部でガラス本体14と対向する部分に透明の貼着テープを設けてもよい。また、ガラス本体14において、魚眼レンズ16と対向する周縁部に、魚眼レンズ16の抜け落ち防止のための係合突部を形成してもよい。
図4は、複数のレンズ16,24,26の焦点距離を説明するための助手席側の窓ガラス12のレンズ部22の概略構成図である。第1フレネルレンズ24及び第2フレネルレンズ26は、第1焦点距離d1及び第2焦点距離d2をそれぞれ持ち、魚眼レンズ16は第1焦点距離d1よりも小さい第3焦点距離d3を持つ。魚眼レンズ16は、カメラ用レンズとして使用されるものであって、レンズに対して撮像対象の像の取り込み可能な最大角度である画角が180度以上のものを使用できる。
このように助手席側の窓ガラス12の下側にレンズ部22を設けることで、運転席に座る運転者から見える視認可能範囲であり、車外であって助手席外側の視認可能範囲を広げることができる。以下、この理由を説明する。
まず、第1フレネルレンズ24を設けたことで、車両外部であって、助手席外側の前部下側の視認可能範囲を広げることができる。図2に戻って示すように、第1フレネルレンズ24は、ガラス本体14の車外側表面であるベース面30と、ベース面30に対して傾斜したレンズ主面32と、レンズ主面32から連続する非レンズ面34との3つの面を備える。助手席の外側で前部下側からの光は、ベース面30に入射して屈折した後、レンズ主面32から車室内側に屈折して出射する。レンズ主面32の傾斜角度は、レンズ主面32から出射した光が、運転者のアイポイントe近傍に到達するように設定される。
このような第1フレネルレンズ24を設定することで、部品点数の増加を抑制しつつ視認性についての法規に容易に対応できる。例えば、自動車100では、安全性確保のために、種々の基準が法規で規定されている。このような基準の1つとして、自動車100の直前及び助手席側の直左の視認性についての基準がある。この基準では、普通自動車の場合、図5において砂地を施した部分、すなわち、自動車100の前面から0.3mの距離にある鉛直面と自動車100との間、及び、自動車100の助手席側の外側側面から0.3mの距離にある鉛直面と自動車100との間にある障害物を基準アイポイントeから視認できることが要求される。ここで、障害物とは、直径0.3m、高さ1mの円柱である。「基準アイポイント」は、通常の運転状態における運転者の目の位置を代表する点であり、その正確な位置は規格で定められている。なお、左ハンドル車の場合、助手席側が右側となるので、自動車の直右の視認性の基準に適合することが要求される。
このような基準に適合させる場合、助手席の外側下方の図5における領域E1,E2の視認性が問題となる場合がある。この領域E1,E2は、位置的な関係から運転者が、直接視認することが困難な死角となる場合がある。領域E1,E2の障害物も確実に視認できるようにするために、従来の自動車100では、視界提供装置を別途設ける場合がある。視界提供装置は、運転者に必要な視界を与えるための装置で、例えば、カメラまたは補助ミラーである。このような視界提供装置を設けることによって、運転者の視野を広げることができ、安全性を確保できる。しかしながら、視界提供装置の利用は、部品点数の増加や、コスト増加または車体の突起物となる部品の追加が生じる場合がある。
本実施形態では、図2に示した第1フレネルレンズ24を設けることで図5の領域E1の視認可能領域を広げることができる。この場合、第1フレネルレンズ24のレンズ主面32の傾斜角度は、領域E1、固定窓10及び運転者のアイポイントeの相対位置関係と、レンズ材料の屈折率とから求められる。すなわち、領域E1、固定窓10及びアイポイントeの相対位置関係が分かれば、光の入射角度α、出射角度εが得られる。入射角度αが得られれば、入射後の光の進む角度βは、N=sinα/sinβを解くことにより得られる。ここで、Nは、レンズ材料の屈折率である。
ここで、レンズ主面32のベース面30に対する傾斜角度をθとすると、レンズ内での光とレンズ主面32に対する垂線とが成す角度γは、γ=θ−βであり、同様に、出射後の光とレンズ主面32の垂線とが成す角度δは、δ=θ−εと表される。したがって、レンズ主面32の傾斜角度θは、N=sinγ/sinδ=sin(θ−β)/sin(θ−ε)を解くことにより得られる。つまり、レンズ主面32の傾斜角度は、領域E1、固定窓10及びアイポイントeの相対位置関係と、レンズ材料の屈折率Nとから求められる。
また、図3に示した魚眼レンズ16及び第2フレネルレンズ26を設けることで図5の領域E2の視認可能領域を広げることができる。この場合、魚眼レンズ16及び第2フレネルレンズ26は、自動車100の外部であって、助手席横下の領域E2の光を、屈折及び反射させて、運転者のアイポイントe近傍に導くことができる。図3、図6に示すように、第2フレネルレンズ26では、窓ガラス12の車外側表面であるベース面30と、ベース面30に対して傾斜したレンズ主面36と、レンズ主面36から連続する非レンズ面38の3つの面を備えている。図3、図6で破線矢印で示すように、助手席の横下からの光は、ベース面30に入射し屈折してからレンズ主面36に向かい、レンズ主面36で例えば光軸Oと平行な方向に屈折してから、魚眼レンズ16との間の内側空間40内に出射して魚眼レンズ16に向かう。そして、魚眼レンズ16に入射された光は、魚眼レンズ16で屈折して車室内に出射する。レンズ主面36の傾斜角度及び魚眼レンズ16の両側面は、魚眼レンズ16から出射した光が、運転者のアイポイントe近傍に到達するように設定される。
また、図1に戻って示すように、窓ガラス12のフラット部20とレンズ部22との境界部には、彩色が施された境界ライン42が形成される。境界ライン42は、窓ガラス12の表面に黒色のスクリーン印刷を施すことで形成されてもよい。境界ライン42の印刷は、枠部18に施す黒色印刷と同時に行ってもよい。
また、魚眼レンズ16は、第1フレネルレンズ24よりも小さい焦点距離を有するので、アイポイントeよりも前側に固定窓10が配置される場合に、図3、図6のように窓ガラス12よりも後側からの入射光が、第2フレネルレンズ26で光軸Oと平行に魚眼レンズ16に向けて出射された場合でも、魚眼レンズ16で大きく後方のアイポイントeに向け出射することができ、運転者が前側の固定窓10のレンズ部22を通して見た場合の外側の視認可能範囲を固定窓10よりも後側に大きく広げることができる。
また、魚眼レンズ16の車外側に第2フレネルレンズ26を対向するように配置しているので、魚眼レンズ16だけを用いる場合に比べて、自動車100の外側からの光の入射に対する車室内への出射の屈折角度をより大きくでき、運転者の視認可能範囲をより広げることができる。例えば、図5で運転者によって魚眼レンズ16及び第2フレネルレンズ26を通して見える視認可能範囲を、図5の斜格子を施した部分に広げることができる。また、領域E2の残りの領域は、助手席側のサイドミラーで視認することができる。さらに、魚眼レンズ16の凹面と第2フレネルレンズ26の凹凸面とが外部から密封されるので、レンズ面への汚れの付着を抑制できる。また、第2フレネルレンズ26の車室内側に別のフレネルレンズを対向配置する場合に比べて、運転者の視線の方向が変化した場合の視野を安定させることができる。
このように、自動車100に設けられる固定窓10にレンズ部22を設けることにより、部品点数の増加を抑制し、かつ、車両の突起物となる部品、例えば補助ミラーを追加することなく、運転者の視認可能範囲を下側で後方に広げることができる。
また、窓ガラス12を透明樹脂で構成しているので、窓ガラス12の表面に第1フレネルレンズ24及び第2フレネルレンズ26の凹凸面U1,U2を容易かつ低コストで形成できる。また、窓ガラス12の上側にフラット部20が形成され、下側にレンズ部22が形成されているので、運転者が窓ガラス12の上側を通して、従来の窓ガラスと同様の視認範囲で視認することができ、別の自動車から乗り換えた運転者の視認性に対する違和感を少なくできる。
また、図1に示すように、フラット部20とレンズ部22との間に、両者の境界を示す境界ライン42が形成されているので、フラット部20とレンズ部22との境界付近で見える像が、レンズ部22を通して光が屈曲されることにより見える像であるか否かを容易に区別できる。
なお、上記の実施形態では、魚眼レンズ16に対向して第2フレネルレンズ26を設けているが、第2フレネルレンズ26は省略してもよい。この場合、上記の実施形態に比べて助手席外側で下側の視認可能範囲は狭くなるが、この場合でも魚眼レンズ16のない構造よりも視認可能範囲を広くできる点で、従来構造に対して利点がある。
図7は、魚眼レンズ44,46の別例を示す断面図である。上記の実施形態で説明した魚眼レンズ16の代わりに、図7のように複数の凹レンズ機能を有する魚眼レンズ44,46を組み合わせたものを用いてもよい。この場合、自動車の外側からの光の入射に対する車室内への出射の屈折角度をより大きくできるので、運転者の視認角度をより広げることができる。その他の構成及び作用は、図1から図6の構成と同様である。
図8は、レンズ部22後側の別例の第1例を示す断面図である。図8の別例の場合、ガラス本体14の下側の後部に形成された円形の孔部28の底面に設けられた凹形状の球面部に、複数の同心円状の凹凸部を形成することで、この孔部28の底部に凹レンズ機能を有する第2フレネルレンズ26が形成されている。この場合、凹凸部は、複数の断面山形の形状を有する。このような第2フレネルレンズ26は、車室内側の凹凸がない場合でも凹レンズ機能を持つので、第2フレネルレンズ26において、自動車の外側からの光の入射に対する車室内への出射の屈折角度をより大きくでき、運転者の視認角度をより広げることができる。その他の構成及び作用は、図1から図6の構成と同様である。また、図8の構成で、魚眼レンズ16に対向する部分で、第2フレネルレンズ26の凹凸を省略し、単なる凹レンズと魚眼レンズ16とを組み合わせて用いることもできる。
図9は、レンズ部22後側の別例の第2例を示す概略断面図である。図9の別例の場合、魚眼レンズ52は、ガラス本体14の下側の後部に車室内側に突部が突出するように一体形成されている。また、ガラス本体14の魚眼レンズ52よりも車外側に形成された断面円形の孔部48の開口が、断面円形の蓋部材50により塞がれている。蓋部材50は、ガラス本体14と同様の透明樹脂材料により造られる。蓋部材50の魚眼レンズ52に対向する車室内側の表面には、凹形状の球面部が形成されている。蓋部材50の車外側表面は平坦面としている。
このような別例の構成の場合、破線矢印で示すように、窓ガラス12よりも下側で後側から窓ガラス12に入射した光が、ガラス本体14及び蓋部材50で屈折してから魚眼レンズ52に入射し、魚眼レンズ52で後方上側のアイポイントeに向け出射する。このため、上記の実施形態と同様に、運転者の視認可能範囲を下側で後方に広げることができる。しかもガラス本体14に魚眼レンズ52を一体形成しているので、魚眼レンズ52をガラス本体14と別部材により形成する場合に比べて製造コストを低減できる。また、蓋部材50で魚眼レンズ52の車外側表面が塞がれるので、魚眼レンズ52の表面の汚れの付着を抑制できる。なお、蓋部材50は省略してもよい。また、蓋部材50の魚眼レンズ52と対向する車室内側表面を平坦面とすることもできる。その他の構成及び作用は、図1から図6の構成と同様である。
図10は、レンズ部22後側の別例の第3例を示す断面図である。図11は、図10のB部拡大図である。図10、図11に示す別例では、上記の図9の構成と同様に、ガラス本体14に魚眼レンズ52を一体形成した構成で、魚眼レンズ52の車外側表面に、複数の同心円状の凹凸部を形成することで、この車外側表面に凹レンズ機能を有するフレネルレンズ面54が形成されている。この場合、凹凸部は、複数の断面山形の形状を有する。また、ガラス本体14の魚眼レンズ52よりも車外側に形成された断面円形の孔部48の開口が、断面円形で両側面が平坦な蓋部材56により塞がれている。蓋部材56は、ガラス本体14と同様の透明樹脂材料により造られる。
このような別例の構成の場合も、窓ガラス12よりも下側で後側から窓ガラス12に入射した光が、ガラス本体14及び蓋部材56で屈折してから魚眼レンズ52に入射し、魚眼レンズ52で後方上側のアイポイントeに向け出射する。このため、運転者の視認可能範囲を下側で後方により広げることができる。なお、蓋部材56は省略してもよい。また、蓋部材56の魚眼レンズ16と対向する車室内側表面に、図9の蓋部材50と同様の凹形状の球面部を形成してもよい。その他の構成及び作用は、上記の図9の構成と同様である。
なお、上記では、第1フレネルレンズ24及び第2フレネルレンズ26の凹凸面は、レンズ部22の車室内側面に形成する場合を説明したが、車室内側面とともに、または車室内側面の代わりにレンズ部22の車外側面にフレネルレンズの凹凸面を形成してもよい。また、上記ではレンズ部22の後側に魚眼レンズ16、52を設ける場合を説明したが、魚眼レンズ16、52の代わりに第1フレネルレンズ24よりも焦点距離が小さく、かつ凹レンズ機能を有する第2レンズとしての広角レンズを使用してもよい。また、上記では窓ガラス12の下側だけにレンズ部22を設ける場合を説明したが、窓ガラス12の下側以外の部分、例えば窓ガラス12の枠部18を除く全部にレンズ部が形成されてもよい。また、上記ではレンズ部22を有する窓ガラス12が助手席側にのみ設定される場合を説明したが、運転席側だけ、または運転席側及び助手席側の両方に配置される窓ガラスに、上記の各実施形態のいずれか1つの窓ガラス12を適用してもよい。また、固定窓10は、開閉ドア110の上部で前側昇降窓112よりも前側に固定されていてもよい。また、上記では自動車用固定窓の場合を説明したが、固定窓は、不整地を走行したり、特殊作業を行う特殊車両用として用いられてもよい。
10 固定窓、12 窓ガラス、14 ガラス本体、16 魚眼レンズ、18 枠部、20 フラット部、22 レンズ部、24 第1フレネルレンズ、26 第2フレネルレンズ、28 孔部、30 ベース面、32 レンズ主面、34 非レンズ面、36 レンズ主面、38 非レンズ面、40 内側空間、42 境界ライン、44,46 魚眼レンズ、48 孔部、50 蓋部材、52 魚眼レンズ、54 フレネルレンズ面、56 蓋部材、100 自動車、110 開閉ドア、112 前側昇降窓。

Claims (3)

  1. 車両の前席の横に設けられる車両用固定窓であって、
    透明樹脂から成り、少なくとも下側に設けられたレンズ部を有する透光性窓部材を備え、
    前記レンズ部は、
    凹レンズ機能を有する第1レンズと、
    前記第1レンズよりも車両の後側に設けられ、前記第1レンズの焦点距離よりも小さい焦点距離を持ち凹レンズ機能を有する第2レンズとを含む、
    ことを特徴とする車両用固定窓。
  2. 請求項1に記載の車両用固定窓において、
    前記車両の助手席横側の窓枠に固定され、
    前記第1レンズは、車両外部の下側の光を屈折させて運転席上側に設定されるアイポイントに導く凹レンズ機能を有するフレネルレンズであり、
    前記第2レンズは、前記フレネルレンズの後方に設けられた凹レンズ機能を有する魚眼レンズであることを特徴とする車両用固定窓。
  3. 請求項2に記載の車両用固定窓であって、
    前記レンズ部は、
    前記魚眼レンズの車両外部側に対向して設けられ、凹レンズ機能を有する第2フレネルレンズを含み、
    前記魚眼レンズは、前記第2フレネルレンズで屈折して導入された車両外部の下側の光をさらに屈折させて前記アイポイントに導くように構成されることを特徴とする車両用固定窓。
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