JP5934593B2 - ねじ緩み止め構造 - Google Patents
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Description
そして、外部から第一穴または第二穴に差し込まれてピンを付勢部材の付勢力に抗して移動させるための治具が挿通される貫通孔を備え、第一穴または第二穴は、第一部材と第二部材を結合するねじの軸方向に延びて形成されることを特徴とする。
また、第一部材に形成され、外部から第一穴に差し込まれてピンを付勢部材の付勢力に抗して移動させるための治具が挿通される貫通孔を備え、治具は、第一部材をねじ込む際には、先端にて第一穴の開口端を塞いで、付勢部材の付勢力によって第二穴から押し出されるピンの第一穴への進入を規制することを特徴とする。
また、第二部材に形成され、外部から第二穴に差し込まれてピンを付勢部材の付勢力に抗して移動させるための治具が挿通される貫通孔を備え、治具は、第二部材をねじ込む際には、ピンを付勢部材の付勢力に抗して第二穴に引き込んで、ピンの第一穴への進入を規制することを特徴とする。
まず、図1に示す油圧シリンダ(流体圧シリンダ)1について説明する。この油圧シリンダ1に後述する本発明のねじ緩み止め構造が設けられる。
治具25は、ネジ部25Aの雄ねじ26が第一貫通孔21の雌ねじ22に螺合し、その頭部25Bがシリンダヘッド5の外側端面5Bに当接するように、シリンダヘッド5に組み付けられる。これにより、治具25のネジ部25Aが第一穴16に挿入され、ネジ部25Aの先端25Cが第一穴16の開口端16Bの近傍に位置して開口端16Bを塞ぐ。
シリンダチューブ4の第二穴17にスプリング19とピン18を挿入した後に、シリンダヘッド5の雄ねじ11をシリンダチューブ4の雌ねじ12に螺合し、シリンダヘッド5をシリンダチューブ4に締結する。シリンダヘッド5をシリンダチューブ4にねじ込む過程で、シリンダヘッド5が1回転する毎に第一穴16と第二穴17が合致するが、治具25の先端25Cが第一穴16の開口端16Bを塞いでいるため、ピン18の第一穴16への進入が規制される。
シリンダヘッド5をその接合端面5Aがシリンダチューブ4の接合端面4Aに所定の面圧をもって当接する位置までねじ込んだ後に、治具25を第一穴16から抜き取る。続いて、所定の締め付けトルクでシリンダヘッド5をねじ込み、シリンダヘッド5をシリンダチューブ4に対して1回転させる間に、第一穴16と第二穴17を合致させる。第一穴16と第二穴17が合致するのに伴って、スプリング19の付勢力によって第二穴17から押し出されるピン18が第二穴17から第一穴16に渡って挿入される。ピン18は、その中心軸方向について中央部がシリンダヘッド5及びシリンダチューブ4の接合端面5A、4Aに対峙するように配置される(図2参照)。
ピストンロッド7の第二穴37にスプリング39とピン38を挿入した後に、ナット31の雄ねじ33をピストンロッド7の雌ねじ32に螺合し、ナット31をピストンロッド7に締結する。ナット31をピストンロッド7にねじ込む過程では、第一穴36と第二穴37が合致しないので、ナット31に第一穴36の開口端16Bを塞ぐ治具を組み付ける必要がない。
所定の締め付けトルクでナット31をねじ込み、ピン38の先端部を第一穴36の開口端に摺接させて、第一穴36と第二穴37を合致させる。こうして、第一穴36と第二穴37が合致するのに伴って、スプリング39の付勢力によってピン38が第二穴37から押し出され、第二穴37から第一穴36に渡って挿入される。ピン38の中程がナット31及びピストンロッド7の嵌合部に配置されている。
以下、図5を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係るねじ緩み止め構造60は、ねじ51、52を介して螺合する第一、第三部材(ボルト55、本体53)の間に第二部材(被締結部材54)が挟持され、第一、第二部材(ボルト55、被締結部材54)の間にピン63が介装される構成とする。
治具(図示省略)を第一貫通孔58に挿通し、治具の先端によって第一穴57の開口端を塞ぐ。
被締結部材54の第二穴59にスプリング64とピン63を挿入した後に、ボルト55の雄ねじ51を本体53の雌ねじ52に螺合し、ボルト55を介して被締結部材54を本体53に締結する。
ボルト55をその頭部55Aが被締結部材54に所定の面圧をもって当接する位置までねじ込んだ後に、治具を第一穴57から抜き取る。続いて、所定の締め付けトルクでボルト55をねじ込み、ボルト55を被締結部材54に対して1回転させる間に、第一穴57と第二穴59を合致させる。第一穴57と第二穴59が合致するのに伴って、スプリング64の付勢力によって第二穴59から押し出されるピン63が第二穴59から第一穴57に渡って挿入される。ピン63によって被締結部材54及びボルト55どうしの相対回転が規制されることにより、ボルト55の緩み止めが行われる。
以下、図6を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係るねじ緩み止め構造70は、ねじ51、52を介して螺合する第一、第二部材(ボルト55、本体53)の間に第三部材(被締結部材54)が挟持され、第一、第二、第三部材(ボルト55、本体53、被締結部材54)に渡ってピン73が介装される構成とする。上記第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。なお、上記第2実施形態では、第一部材をボルト55とし、第二部材を被締結部材54とし、第三部材を本体53とした。これに対して、本第3実施形態では、第一部材をボルト55とし、第二部材を本体53とし、第三部材を被締結部材54とする。
治具(図示省略)を第一貫通孔58に挿通し、治具の先端によって第一穴57の開口端を塞ぐ。
本体53の第二穴78にスプリング64を介装するとともに、本体53の第二穴78と被締結部材54の第三穴79に渡ってピン73を挿入した後に、ボルト55の雄ねじ51を本体53の雌ねじ52に螺合し、ボルト55をねじ込む。
ボルト55をその頭部55Aが被締結部材54に所定の面圧をもって当接する位置までねじ込んだ後に、治具を第一穴57から抜き取る。続いて、所定の締め付けトルクでボルト55をねじ込み、ボルト55を被締結部材54に対して1回転させる間に、第一穴57を第三穴79及び第二穴78に合致させる。これらが合致するのに伴って、スプリング64の付勢力によって第三穴79から押し出されるピン73が第三穴79と第一穴57に渡って挿入される。ピン73によって本体53と被締結部材54とボルト55の相対回転が規制されることにより、ボルト55の緩み止めが行われるとともに、被締結部材54の位置決めが行われる。
以下、図7を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態に係るねじ緩み止め構造80は、ねじ51、52を介して螺合する第二、第一部材(ボルト55、本体53)の間に第三部材(被締結部材54)が挟持され、第二、第三部材(ボルト55、被締結部材54)の間にピン84が介装される構成とする。前記第2実施形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。なお、前記第2実施形態では、第一部材をボルト55とし、第二部材を被締結部材54とし、第三部材を本体53とした。これに対して、本第4実施形態では、第一部材を本体53とし、第二部材をボルト55とし、第三部材を被締結部材54とする。
ボルト55の第二穴82にスプリング85とピン84を挿入した後に、治具が第二貫通孔83及び第二穴82に差し込まれ、治具の先端のネジをピン84のネジ穴86に螺合する。こうしてピン84に連結した治具を引き出すことにより、ピン84が第二穴82内に引き込まれた状態に保持される。
ボルト55の雄ねじ51を本体53の雌ねじ52に螺合し、ボルト55を介して被締結部材54を本体53に締結する。
ボルト55をその頭部55Aが被締結部材54に所定の面圧をもって当接する位置までねじ込んだ後に、治具をピン84から取り外して第二穴82から抜き取る。続いて、所定の締め付けトルクでボルト55をねじ込み、ボルト55を被締結部材54に対して1回転させる間に、第二穴82と第一穴81を合致させる。第二穴82と第一穴81が合致するのに伴って、スプリング85の付勢力によって第二穴82から押し出されるピン84が第二穴82から第一穴81に渡って挿入される。ピン84によって被締結部材54及びボルト55どうしの相対回転が規制されることにより、ボルト55の緩み止めが行われる。
以下、図8を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。第5実施形態に係るねじ緩み止め構造100は、ねじ102、101を介して螺合する第一、第二部材(ナット103、ボルト104)の間に第三、第四部材(被締結部材105、106)が挟持され、第二、第三部材(ボルト104、被締結部材105)の間にピン107が介装されるとともに、第一、第四部材(ナット103、被締結部材106)の間にピン108が介装される構成とする。
5 シリンダヘッド(第一部材)
7 ピストンロッド(第二部材)
11、12、51、52 ねじ
15、35、60、70、80、100 ねじ緩み止め構造
16、36、57、81 第一穴
16B 第一穴の開口端
17、37、59、82 第二穴
18、38、63、84、108 ピン
19、39、64、85、109 スプリング
21、41、58、112 第一貫通孔
25 治具
25C 先端
31 ナット(第一部材)
53 本体(第二部材)
54 被締結部材(第三部材)
55 ボルト(第一部材)
Claims (4)
- ねじの螺合によって結合される第一部材及び第二部材どうしの相対回転を規制するねじ緩み止め構造であって、
前記第一部材に形成される第一穴と、
前記第二部材に形成される第二穴と、
前記第二穴に挿入されるピンと、
前記第二穴に介装されて前記ピンを前記第二穴から押し出す方向に付勢する付勢部材と、
外部から前記第一穴または前記第二穴に差し込まれて前記ピンを前記付勢部材の付勢力に抗して移動させるための治具が挿通される貫通孔と、を備え、
前記第一穴または前記第二穴は、前記第一部材と前記第二部材を結合する前記ねじの軸方向に延びて形成され、
前記ピンは、前記第一穴と前記第二穴が合致した状態において前記第一穴と前記第二穴に渡って挿入されることを特徴とするねじ緩み止め構造。 - ねじの螺合によって結合される第一部材及び第二部材どうしの相対回転を規制するねじ緩み止め構造であって、
前記第一部材に形成される第一穴と、
前記第二部材に形成される第二穴と、
前記第二穴に挿入されるピンと、
前記第二穴に介装されて前記ピンを前記第二穴から押し出す方向に付勢する付勢部材と、
前記第一部材に形成され、外部から前記第一穴に差し込まれて前記ピンを前記付勢部材の付勢力に抗して移動させるための治具が挿通される貫通孔と、を備え、
前記治具は、前記第一部材をねじ込む際には、先端にて前記第一穴の開口端を塞いで、前記付勢部材の付勢力によって前記第二穴から押し出される前記ピンの前記第一穴への進入を規制し、
前記ピンは、前記第一穴と前記第二穴が合致した状態において前記第一穴と前記第二穴に渡って挿入されることを特徴とするねじ緩み止め構造。 - ねじの螺合によって結合される第一部材及び第二部材どうしの相対回転を規制するねじ緩み止め構造であって、
前記第一部材に形成される第一穴と、
前記第二部材に形成される第二穴と、
前記第二穴に挿入されるピンと、
前記第二穴に介装されて前記ピンを前記第二穴から押し出す方向に付勢する付勢部材と、
前記第二部材に形成され、外部から前記第二穴に差し込まれて前記ピンを前記付勢部材の付勢力に抗して移動させるための治具が挿通される貫通孔と、を備え、
前記治具は、前記第二部材をねじ込む際には、前記ピンを前記付勢部材の付勢力に抗して前記第二穴に引き込んで、前記ピンの前記第一穴への進入を規制し、
前記ピンは、前記第一穴と前記第二穴が合致した状態において前記第一穴と前記第二穴に渡って挿入されることを特徴とするねじ緩み止め構造。 - 前記第一部材と前記第二部材の間に介装される第三部材を備え、
前記第三部材に前記ピンが挿通する第三穴が形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のねじ緩み止め構造。
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