JP2007022692A - 流体式ジャッキ装置 - Google Patents

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JP2007022692A JP2005203383A JP2005203383A JP2007022692A JP 2007022692 A JP2007022692 A JP 2007022692A JP 2005203383 A JP2005203383 A JP 2005203383A JP 2005203383 A JP2005203383 A JP 2005203383A JP 2007022692 A JP2007022692 A JP 2007022692A
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Yasuo Wada
保雄 和田
Takaaki Shibamoto
高明 芝本
Shuji Ota
修二 太田
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Abstract

【課題】プランジャロッドのプランジャ筒部に対する過度の進出を、簡易な構成により防止することができ、装置の損傷を防止できるとともに、操作の信頼性を向上させることのできる、流体式ジャッキ装置を提供する。
【解決手段】 プランジャ部材22がプランジャ室20に進退自在に挿嵌されるプランジャ部2を備える油圧式ジャッキ装置Jにおいて、プランジャ部材22を螺着させるスリーブ25から露出するプランジャロッド31の外周面に、プランジャロッド31に対して軸方向にスライド自在に嵌合するストッパ部材45を装着する。プランジャ部材22を螺進させる時に、操作部32を正転方向に回転させ過ぎた場合には、ストッパ部材45が操作部32とスリーブ25との間に挟持され、隣接部分52がスリーブ25のめねじ27に噛み込むことが防止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体式ジャッキ装置、詳しくは、流体圧力によって昇降するピストン部材を備える、流体式ジャッキ装置に関する。
シリンダ部材が移動自在に挿嵌されるシリンダ室と、プランジャ部材が移動自在に挿嵌されるプランジャ室との間にオイルが充填され、プランジャ部材のプランジャロッドを、プランジャ室に対して進退させることにより、油圧によって、ピストン部材のピストン本体を、昇降させる流体式ジャッキ装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2002−220191公報
この流体式ジャッキでは、プランジャロッドをプランジャ室に対して進出させると、油圧により、ピストン本体が上昇するが、プランジャロッドをプランジャ室に対して過度に進出させると、プランジャロッドが、プランジャ室を形成するプランジャ筒部に螺着されているスリーブに噛み込んで、プランジャロッドを退避させることができなくなってしまったり、スリーブが損傷するという不具合がある。
一方、このような不具合を解消するために、スリーブに、プランジャロッドの過度の進出を防止するためのストッパ部材を設ければ、かかる不具合を解消することができる。しかし、ストッパ部材をスリーブに設けようとすると、スリーブにストッパ部材を設けるための加工などが必要となり、コストが上昇するという不具合がある。
本発明の目的は、プランジャロッドのプランジャ筒部に対する過度の進出を、簡易な構成により防止することができ、装置の損傷を防止できるとともに、操作の信頼性を向上させることのできる、流体式ジャッキ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、内部がシリンダ室とされるシリンダ筒部、および、前記シリンダ室に移動自在に挿嵌されるピストン部材を有するピストン部と、内部がプランジャ室とされるシリンダ筒部、および、前記プランジャ室に移動自在に挿嵌されるプランジャ部材を有するプランジャ部と、を備え、前記シリンダ室と前記プランジャ室とが、流体を介して連通されており、前記プランジャ部材を前記プランジャ室において移動させることにより、前記ピストン部材を前記ピストン室において移動させる流体式ジャッキ装置において、前記プランジャ部材は、前記プランジャ室に対して進退するプランジャロッドと、前記プランジャロッドに連結されるプランジャ本体とを備え、前記プランジャロッドには、前記プランジャ筒部の外方に配置され、前記プランジャロッドに対して前記進退方向にスライド自在に嵌合するストッパ部材が設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、ストッパ部材は、プランジャ筒部やプランジャロッドに固定することなく、プランジャロッドに対して進退方向にスライド自在に嵌合されているので、ストッパ部材を、プランジャロッドに簡易に装着することができる。たとえば、ストッパ部材を、流体式ジャッキ装置の組立後に装着することもできる。
また、この構成によると、プランジャロッドをプランジャ筒部に対して進出させると、最終的には、プランジャロッドとプランジャ筒部との間にストッパ部材が挟まれることにより、プランジャロッドのプランジャ筒部に対する過度の進出が防止される。そのため、プランジャロッドのプランジャ筒部に対する過度の進出を、簡易な構成により、確実に防止することができる。その結果、装置の損傷を防止できるとともに、操作の信頼性を向上させることができる。
さらに、この構成によると、プランジャロッドのプランジャ筒部に対する進退により、ストッパ部材がプランジャロッドに対して進退方向にスライドするので、そのスライドするストッパ部材により、プランジャロッドに付着した泥や汚れを掻き落とすことができる。そのため、プランジャロッドを、格別な操作をしなくても、清掃することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ストッパ部材は、前記プランジャロッドの周りに装着されるリング形状に形成されており、前記プランジャロッドの退避方向端部には、径方向外方に膨出する大径部が形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、ストッパ部材が、プランジャロッドの周りに装着されるリング形状に形成されており、また、プランジャロッドの退避方向端部には、径方向外方に膨出する大径部が形成されている。そのため、プランジャロッドをプランジャ筒部に対して進出させると、最終的に、ストッパ部材がプランジャ筒部と大径部との間に挟まれて、ストッパ部材は、プランジャ筒部と大径部との間において、プランジャロッドの周方向にわたって介在され、両方に対して、片当たりすることなく、均一に当接される。その結果、プランジャロッドのプランジャ筒部に対する過度の進出を、確実に防止することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記ストッパ部材は、弾性材料からなる弾性リング部材と、硬質材料からなり、前記弾性リング部材が嵌合される硬質リング部材とを備え、前記硬質リング部材は、少なくとも2以上に分割形成されていることを特徴としている。
このような構成によると、分割形成された硬質リング部材に、弾性リング部材が嵌合しているので、硬質リング部材でストッパ部材の強度を保持することができながら、弾性リング部材により、装着時において、プランジャロッドに嵌合させるために変形させることができ、円滑な装着を確保することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記硬質リング部材の外周面には、前記弾性リング部材を受け入れる凹部が、周方向にわたって形成されており、前記弾性リング部材は、前記凹部に嵌合されていることを特徴としている。
このような構成によると、硬質リング部材の外周面の凹部に、弾性リング部材が嵌合される一方、硬質リング部材の内周面がプランジャロッドと接触する。そのため、ストッパ部材のスライド時の摩擦抵抗を低減して、円滑な動作を確保できるとともに、弾性リング部材による締め付けによって、硬質リング部材をしっかりとプランジャロッドに嵌合させることができる。
請求項1に記載の発明によれば、ストッパ部材を、流体式ジャッキ装置の組立後に装着することができる。また、プランジャロッドのプランジャ筒部に対する過度の進出を、簡易な構成により、確実に防止することができる。その結果、装置の損傷を防止できるとともに、操作の信頼性を向上させることができる。さらに、プランジャロッドを、格別な操作をしなくても、清掃することができる。
請求項2に記載の発明によれば、プランジャロッドのプランジャ筒部に対する過度の進出を、確実に防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、硬質リング部材でストッパ部材の強度を保持することができながら、弾性リング部材により、円滑な装着を確保することができる。
請求項4に記載の発明によれば、ストッパ部材の円滑な動作を確保できるとともに、硬質リング部材をしっかりとプランジャロッドに嵌合させることができる。
図1は、本発明の流体式ジャッキ装置の一実施形態を示す油圧式ジャッキ装置の断面図、 図2は、そのピストン部材の下降状態の側面図、 図3は、そのピストン部材の上昇状態の側面図、図4は、ストッパ部材を示し、(a)は、側断面図であり、(b)は、正面図である。
図1および図2において、この油圧式ジャッキ装置Jは、側面視略L字状をなし、ピストン部1と、このピストン部1の一端部から直交する方向に延びるプランジャ部2とを備えている。
図1に示すように、ピストン部1は、その内部がシリンダ室3とされる円筒状のシリンダ筒部4と、このシリンダ筒部4のシリンダ室3内に移動自在に挿嵌されるピストン部材5とを備えている。
ピストン部材5は、大径円板状のピストン本体6と、ピストン本体6の厚さ方向一端面から、さらに厚さ方向一方に延設された小径のピストンロッド7と、ピストン本体6の厚さ方向他端面から、さらに厚さ方向他方に延設された小径のボス部8とを一体的に備えている。
ボス部8には、バックアップリング9およびオイルシール10が外嵌されるとともに、そのボス部8の先端部には、パッキングカバー11がボルトを介して固定されている。このパッキングカバー11によって、オイルシール10およびバックアップリング9の、ボス部8からの離脱が防止されている。
ピストン部材5は、ピストン本体6をシリンダ室3に挿嵌するとともに、ピストン本体6上において、ピストンロッド7の周りに、コイル状のリターンスプリング12を配置し、かつ、シリンダ筒部4の開口部に、貫通孔14が穿孔されるシリンダカバー13を、貫通孔14にピストンロッド7を挿通させた状態で、ボルト止めすることにより、シリンダ筒部4に組み付けられている。
ピストン部材5がシリンダ筒部4に組み付けられた状態において、シリンダカバー13とピストン本体6との間には、リターンスプリング12が介装され、かつ、シリンダカバー13に形成された貫通孔14からピストンロッド7の先端部が突出されている。なお、ピストンロッド7の先端部には、アダプター15がボルト止めされている。
プランジャ部2は、その内部がプランジャ室20とされる円筒状のプランジャ筒部21と、このプランジャ筒部21のプランジャ室20内に移動自在に挿嵌されるプランジャ部材22とを備えている。
プランジャ室20は、プランジャ筒部21の長手方向一端部において、連通路23を介してシリンダ室3と連通されるとともに、その他端部はやや大径に形成されており、その内周面には、めねじ24が周設されており、そのめねじ24に、スリーブ25(本発明ではプランジャ筒部に含まれる。)が螺着されている。
スリーブ25は、断面略T字状をなし、その内径がプランジャ室20の内径よりも小径であって、このスリーブ25の外周面に、プランシャ室20に周設されるめねじ24と螺合可能なおねじ26が周設されるとともに、その内周面にも、後述するプランジャロッド31と螺合可能なめねじ(螺合部)27が形成されている。なお、これら、おねじ26のピッチとめねじ27のピッチとは、互いに異なるように形成されている。また、スリーブ25の他端部は、プランシャ室20から外方に配置され、プランジャ筒部21よりも大径に形成されており、プランジャ筒部21の他端部を被覆するように設けられている。
また、このプランジャ室20の他端部において、スリーブ25よりも一方側には、その内径がスリーブ25と同径とされた、リング状の座金51が設けられている。このような座金51を設けておけば、後述するプランジャロッド31の螺退時において、この座金51がスリーブ25のめねじ27よりも、必ず先に後述するリング部材50と当接するので、めねじ27およびプランジャ本体30の損傷を防止することができる。
より具体的には、この座金51は、スリーブ25とは別体として、回転可能なフリー状態として設けられているので、当接時には、螺退するプランジャロッド31の周方向への回転力が、軸方向(進退方向)への押圧力へと変換された状態で、座金51とリング部材50とが互いに押圧される状態となるので、リング部材50のそれ以上螺退を確実に規制することができる。
プランジャ部材22は、プランジャ本体30と、このプランジャ本体30が連結されるプランジャロッド31とを備えている。プランジャロッド31の軸方向他端部(後述する螺退方向端部)には、六角柱状の大径部としての操作部32が設けられている。この操作部32は、プランジャロッド31に対して径方向外方に膨出しており、プランジャロッド31よりも大径に形成されている。また、プランジャロッド31の外周面には、スリーブ25のめねじ27と螺合可能なおねじ(螺合部)33が、その長手方向にわたって周設されている。なお、おねじ33は、プランジャロッド31における操作部32と隣接する隣接部分52には、設けられておらず、隣接部分52がスリーブ25のめねじ27に噛み込み可能となっている。
また、プランジャロッド31の軸方向一端部には、さらに軸方向一方に延びる小径軸部34が突設されている。この小径軸部34の外周面には、リング状の第1嵌合溝35が形成されている。また、プランジャ本体30には、プランジャロッド31の小径軸部34と嵌合可能な嵌合凹所36が形成されており、この嵌合凹所36の内周面には、リング状の第2嵌合溝37が形成されている。
小径軸部34の第1嵌合溝35の周りに、止め輪38を嵌め込んだ後、プランジャロッド31の小径軸部34を、プランジャ本体30の嵌合凹所36内に圧入して、止め輪38を第2嵌合溝37に嵌合させることで、プランジャロッド31の小径軸部34に、止め輪38を介してプランジャ本体30が組み付けられている。
また、プランジャ本体30の一端部には、さらに軸方向一方に延びるボス部39が突設されている。このボス部39には、バックアップリング40およびオイルシール41が外嵌されるとともに、そのボス部39の先端部には、パッキングカバー42がボルトを介して固定されている。このパッキングカバー42によって、オイルシール41およびバックアップリング40の、ボス部39からの離脱が防止されている。
また、プランジャロッド31における小径軸部34よりもやや軸方向他方においては、略C字状のリング部材50が、このプランジャロッド31の外周面に形成されているおねじ33に嵌め込まれている。リング部材50は、その外周縁部が、おねじ33のねじ山よりも径方向外方に突出するように嵌め込まれている。このリング部材50によって、プランジャロッド31がプランジャ本体30から離脱することを防止する。
プランジャ部材22は、プランジャロッド31のおねじ33が、プランジャ室20の他端部に螺着されたスリーブ25のめねじ27に螺合され、プランジャロッド31のプランジャ室20における螺進または螺退に伴なうプランジャ本体30の移動により、ピストン部材5を長手方向に移動する。
なお、連通路23を介して連通しているシリンダ室3およびプランジャ室20には、オイルが充填されている。
そして、このジャッキ装置Jには、プランジャ筒部21の外方であって、プランジャ筒部21から露出するプランジャロッド31に、プランジャロッド31に対して軸方向(進退方向)にスライド自在に嵌合する、リング状のストッパ部材45が設けられている。
このストッパ部材45は、図4に示すように、金属などの硬質材料からリング状に形成される硬質リング部材47と、ゴムなどの弾性材料からリング状に形成される弾性リング部材46とを備えている。
硬質リング部材47は、2つに分割形成されており、つまり、正面視半円弧形状の2つの半割体47Aおよび47Bが、互いに組み合わされることにより、形成されている。この硬質リング部材47の内周面の直径(内径)は、プランジャロッド31の外周面の直径(おねじ33を含む。)よりやや大径に形成されている。また、この硬質リング部材47の外周面には、弾性リング部材46を受け入れる凹部48が、周方向にわたって形成されている。また、硬質リング部材47は、隣接部分52の軸方向長さよりもやや長くなるような厚みとして形成されている。
弾性リング部材46は、その内径が、硬質リング部材47の凹部48における外径とほぼ等しく形成されており、凹部48に、嵌合されている。
そして、このストッパ部材45は、スリーブ25よりも他方において、プランジャロッド31の周りに、硬質リング部材47の内周面がプランジャロッド31の外周面と摺動自在に接触するように、装着されている。
次に、プランジャ部材22のプランジャ筒部21への組み付けについて説明する。
プランジャ部材22のプランジャ筒部21への組み付けるには、図1に示すように、まず、プランジャロッド31のおねじ33に、スリーブ25を螺着するとともに、座金51を外嵌した後、プランジャロッド31のおねじ33の一端部のおねじ33にリング部材50を嵌め込む。次いで、上記したように、プランジャロッド31の第1嵌合溝35に、止め輪38を嵌め込んだ後、プランジャロッド31の小径軸部34を、プランジャ本体30の嵌合凹所36内に圧入して、止め輪38を第2嵌合溝37にも嵌合させることで、プランジャロッド31の小径軸部34に、止め輪38を介してプランジャ本体30を組み付ける。そして、プランジャ本体30のボス部39に、バックアップリング40およびオイルシール41を外嵌した後、ボス部39の先端部に、パッキングカバー42をボルト止めする。その後、プランジャ室20内に、その開口部から、プランジャ本体30およびプランジャロッド31を挿入し、プランジャロッド31に螺合しているスリーブ25のおねじ26をプランジャ室20のめねじ24に螺着することによって、プランジャ部材22をプランジャ筒部21に組み付ける。
また、別途、半割体47Aおよび47Bを互いに組み合わせて、硬質リング部材47を形成した後、硬質リング部材47の外周面の凹部48に、弾性リング部材46を嵌め込むことで、ストッパ部材45を形成する。
そして、各半割体47Aおよび47Bを、弾性リング部材46の弾性力に抗して、径方向反対方向に引張り、各半割体47Aおよび47Bを互いに離間させて、ストッパ部材45の内径を拡径した状態で、これを、操作部32からプランジャロッド31へ挿入し、その後、引張り力を解除する。すると、弾性リング部材46の弾性力により、各半割体47Aおよび47Bが再度組み合わされることにより、ストッパ部材45の内径が縮径し、これによって、ストッパ部材45がプランジャロッド31の外周面に、軸方向にスライド自在に装着される。
次に、この油圧式ジャッキ装置Jの作動について説明する。
まず、レンチなどの工具により、プランジャロッド31の操作部32を正転方向に回転させて、プランジャ部材22を、一方向に螺進させれば、プランジャ室20内のオイルが連通路23を介してシリンダ室3に圧送され、これにより、リターンスプリング12のばね力に抗して、図3に示すように、ピストン部材5が上昇する。
一方、レンチなどの工具により、プランジャロッド31の操作部32を逆転方向に回転させて、プランジャ部材22を、他方向に螺退させれば、リターンスプリング12のばね力により、図2に示すように、ピストン部材5が降下する。
ところで、このようにプランジャ部材22を螺退させる時に、操作部32を逆転方向に回転させ過ぎた場合には、プランジャ本体30よりも先に、リング部材50が座金51に当接するので、プランジャロッド31のそれ以上螺退が規制される。そのため、プランジャ本体30の座金51への当接が阻止され、プランジャロッド31がプランジャ本体30から離脱されることが有効に防止される。その結果、プランジャロッド31がプランジャ本体30から抜け外れたり、プランジャ本体30とプランジャロッド31との連結部位が破損することを防止することができる。
一方、プランジャ部材22を螺進させる時に、操作部32を正転方向に回転させ過ぎた場合には、ストッパ部材45が装着されていないと、おねじ33が設けられていないプランジャロッド31の隣接部分52が、スリーブ25のめねじ27に噛み込んでしまい、次にプランジャロッド31を退避させることができなくなってしまったり、スリーブ25が損傷する。
しかし、このジャッキ装置Jでは、プランジャロッド31には、スライド自在にストッパ部材45が装着されているので、プランジャ部材22を螺進させる時に、操作部32を正転方向に回転させ過ぎた場合には、図3に示すように、プランジャロッド31を軸方向にスライドするストッパ部材45が、最終的には、操作部32とスリーブ25との間に挟まれる。これによって、プランジャロッド31のそれ以上の螺進が規制されるので、隣接部分52がスリーブ25のめねじ27に噛み込むことを、簡易な構成により、確実に防止することができる。その結果、ジャッキ装置Jの損傷を防止できるとともに、操作の信頼性を向上させることができる。
また、このストッパ部材45は、スリーブ25やプランジャロッド31に固定することなく、プランジャロッド31に対して軸方向にスライド自在に嵌合されているので、ストッパ部材45を、プランジャロッド31に簡易に装着することができ、上記したように、ストッパ部材45を、流体式ジャッキ装置Jの組立後に装着することもできる。
さらに、このジャッキ装置Jでは、ストッパ部材45がプランジャロッド31に対して軸方向にスライドするので、そのスライドするストッパ部材45により、プランジャロッド31に付着した泥や汚れを掻き落とすことができる。そのため、プランジャロッド31を、格別な操作をしなくても、清掃することができる。
また、ストッパ部材45は、プランジャロッド31の周りに装着されるリング形状に形成されている。そのため、プランジャロッド31を螺進させて、最終的に、操作部32とスリーブ25との間に挟まれたときには、ストッパ部材45は、操作部32とスリーブ25との間において、プランジャロッド31の周方向にわたって介在され、両方に対して、片当たりすることなく、均一に当接される。その結果、プランジャロッド31のスリーブ25に対する過度の螺進を、確実に防止することができる。
また、このストッパ部材45は、半割体47Aおよび47Bに分割形成された硬質リング部材47に、弾性リング部材46が嵌合しているので、硬質リング部材47でストッパ部材45の強度を保持することができながら、弾性リング部材46により、装着時において、プランジャロッド31に嵌合させるために変形させることができ、円滑な装着を確保することができる。
また、このストッパ部材45では、硬質リング部材47の外周面の凹部48に、弾性リング部材46が嵌合される一方、硬質リング部材47の内周面がプランジャロッド31の外周面と接触する。そのため、ストッパ部材45のスライド時の摩擦抵抗を低減して、円滑な動作を確保できるとともに、弾性リング部材46による締め付けによって、硬質リング部材47をしっかりとプランジャロッド31の外周面に嵌合させることができる。
以上に述べた油圧式ジャッキ装置Jは、その用途が限定されることなく、各種産業分野において広く用いることができる。たとえば、特開平11−303404号公報や特開平11−303406号公報に示されている、下側鉄骨柱に上側鉄骨柱を接合するための鉄骨建直し調整具のジャッキ装置として用いることができる。
なお、上記の油圧式ジャッキ装置Jでは、プランジャロッド31におねじ33を形成するとともに、スリーブ25にめねじ27を設けて、プランジャロッド31を螺進および螺退させたが、本発明は、何らこれに限定されるものではなく、たとえば、プランジャロッド31をスリーブ25に対して軸方向(進退方向)にスライドさせることもできる。
また、この油圧式ジャッキ装置Jでは、スリーブ25を設けずに、プランジャ筒部21の他端部(螺退方向端部)を、ストッパ部材45と直接当接させてもよい。
また、ストッパ部材45において、硬質リング部材47は、3分割以上で形成してもよい。
さらに、ストッパ部材45は、上記した硬質リング部材47に弾性リング部材46が嵌合されたものに限らず、プランジャロッド31の外周面に外嵌されるものであればよく、たとえば、針金などの芯材をプランジャロッド31の外周面にリング形状に巻いたものであってもよい。
本発明の流体式ジャッキ装置の一実施形態を示す油圧式ジャッキ装置の断面図である。 図1に示す流体式ジャッキ装置のピストン部材の下降状態の側面図である。 図1に示す流体式ジャッキ装置のピストン部材の上昇状態の側面図である。 ストッパ部材を示し、(a)は、側断面図であり、(b)は、正面図である。
符号の説明
J 油圧式ジャッキ装置
1 ピストン部
2 プランジャ部
3 シリンダ室
5 ピストン部材
20 プランジャ室
22 プランジャ部材
30 プランジャ本体
31 プランジャロッド
32 操作部
45 ストッパ部材
46 弾性リング部材
47 硬質リング部材
48 凹部

Claims (4)

  1. 内部がシリンダ室とされるシリンダ筒部、および、前記シリンダ室に移動自在に挿嵌されるピストン部材を有するピストン部と、
    内部がプランジャ室とされるシリンダ筒部、および、前記プランジャ室に移動自在に挿嵌されるプランジャ部材を有するプランジャ部と、を備え、
    前記シリンダ室と前記プランジャ室とが、流体を介して連通されており、
    前記プランジャ部材を前記プランジャ室において移動させることにより、前記ピストン部材を前記ピストン室において移動させる流体式ジャッキ装置において、
    前記プランジャ部材は、前記プランジャ室に対して進退するプランジャロッドと、前記プランジャロッドに連結されるプランジャ本体とを備え、
    前記プランジャロッドには、前記プランジャ筒部の外方に配置され、前記プランジャロッドに対して前記進退方向にスライド自在に嵌合するストッパ部材が設けられていることを特徴とする、流体式ジャッキ装置。
  2. 前記ストッパ部材は、前記プランジャロッドの周りに装着されるリング形状に形成されており、
    前記プランジャロッドの退避方向端部には、径方向外方に膨出する大径部が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の流体式ジャッキ装置。
  3. 前記ストッパ部材は、弾性材料からなる弾性リング部材と、硬質材料からなり、前記弾性リング部材が嵌合される硬質リング部材とを備え、
    前記硬質リング部材は、少なくとも2以上に分割形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の流体式ジャッキ装置。
  4. 前記硬質リング部材の外周面には、前記弾性リング部材を受け入れる凹部が、周方向にわたって形成されており、
    前記弾性リング部材は、前記凹部に嵌合されていることを特徴とする、請求項3に記載の流体式ジャッキ装置。
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