JP5933385B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
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Description
この結果、入力部材が復帰ばねにより付勢される方向へ回転することによって、コイルスプリングが拡径してコイルスプリングと固定部材の第1の軸部との摩擦が減少するので、入力部材と出力部材とが一体に上記方向に回転する。
したがって、本発明によれば、摩擦式電磁ブレーキなどの制動装置を装備することなく、出力部材側から入力部材側へ回転力が伝達されることを防ぐことができる。このため、本発明によれば、出力部材の回転を制動できるにもかかわらず、小型で安価な動力伝達装置を提供することができる。
図1に示す動力伝達装置1は、同図において右側の端部に位置する固定ハウジング2を有しており、この固定ハウジング2を介して図示していない被取付用基台などに支持されるものである。
固定ハウジング2には、開口形状が円形の軸孔3が穿設されているとともに、固定ハブ4が固定用ボルト5によって取付けられている。前記固定ハウジング2と固定ハブ4とは、本発明でいう固定部材6を構成している。
前記固定ハブ4の外周部には、大径ボス部8と小径ボス部9とが前記貫通孔7と同一軸線上に位置するように形成されている。この実施の形態においては、前記小径ボス部9によって、本発明でいう「第1の軸部」が構成されている。
前記出力ハブ21は、円板状に形成され、スリーブシャフト11が貫通する状態でスリーブシャフト11に例えば溶接によって固定されている。出力ハブ21は、前記固定ハブ4と隣り合う位置に位置付けられている。この出力ハブ21には、前記固定ハブ4と隣り合う小径ボス部21aと、この小径ボス部21aより外径が大きい大径ボス部21bとが形成されている。小径ボス部21aの外径は、前記固定ハブ4の小径ボス部9と等しくなるように形成されている。この実施の形態においては、前記小径ボス部21aによって、本発明でいう「第2の軸部」が構成されている。
このコイルスプリング24の後側半部(一端部側)は、前記固定ハブ4の小径ボス部9に嵌合している。コイルスプリング24の前側半部(他端部側)は、前側フック24bが出力ハブ21の溝21cに圧入固定ではなく緩く挿入された状態で出力ハブ21の小径ボス部21aに嵌合している。前記溝21cは、前側フック24bが出力ハブ21に対して周方向へ移動することができないように形成されている。すなわち、コイルスプリング24の前端部は、出力ハブ21と、スリーブシャフト11と、前記出力軸13および後述する連結部材22と一体に回転する。
前記係合溝26には、図1に示すように、後述する入力ハブ31の係合用突起32が前方から挿入されている。また、前記連結部材22の係合用突起27は、後述する入力ハブ31の係合溝33に後方から挿入されている。この係合用突起27における前記本体25の周方向の長さは、入力ハブ31の係合溝33の中で予め定めた角度θ(図2参照)だけ前記周方向(連結部材22の回転方向)へ移動可能となるように形成されている。
この実施の形態においては、前記復帰ばね43と、入力部材38の係合用突起32および係合溝33と、出力部材23の係合溝26および係合用突起27と、前記コイルスプリング24とによって、係合機構46が構成されている。
先ず、初期状態にある動力伝達装置1の歯車35に正転方向へ回転力が加えられた場合の動作を図3(A),(B)によって説明する。
初期状態において、入力ハブ31の第2の係合部39は、図3(A)に示すように、復帰ばね43のばね力によって連結部材22の第1の係合部29に押し付けられている。この初期状態で歯車35が正転方向{復帰ばね43によって付勢される方向であって、図3(A)においては矢印A方向}に回転させられると、歯車35に加えられた回転力は、歯車35から入力ハブ31の第2の係合部39に伝達される。
歯車35が逆転方向{復帰ばね43によって付勢される方向とは逆方向であって、図4(A)においては矢印B方向}に回転させられると、入力ハブ31と連結部材22との間に設けられている復帰ばね43が圧縮させられる。このため、入力部材38が復帰ばね43のばね力に抗して出力部材23に対して前記逆転方向へ回る。
出力軸13に逆転方向への回転力(逆入力)が加えられた場合は、前記コイルスプリング24の前側半部が縮径方向に捩られる。この結果、出力軸13に前記逆転方向へ回転力が加えられたときは、コイルスプリング24の後側半部が固定ハブ4の小径ボス部9に巻き締められ、制動されるようになる。すなわち、出力軸13の回転は、コイルスプリング24によって制動され、入力部材38に伝達されることはない。
すなわち、この実施の形態によれば、入力部材38が出力部材23を介して固定ハウジング2および固定ハブ4に回転自在に支持される。このため、専ら入力部材38を出力部材23に対して回転自在に支持するための支軸(図示せず)を用いる場合と較べると、動力伝達装置1をコンパクトに形成することができる。
したがって、この実施の形態によれば、小型化が図られているにもかかわらず、大きなトルクを伝達可能な動力伝達装置を提供することができる。
Claims (3)
- 動力が伝達されて回転する入力部材と、
前記入力部材と同一軸線上に位置付けられ、前記動力が前記入力部材から係合機構を介して伝達されて回転する出力部材と、
前記入力部材および前記出力部材と同一軸線上に位置する円筒状の第1の軸部を有する固定部材とを備え、
前記係合機構は、前記入力部材と前記出力部材とのうち少なくともいずれか一方の部材に前記両部材の回転方向へ延びるように形成された係合溝と、
前記入力部材と前記出力部材とのうち少なくともいずれか他方の部材に設けられて前記係合溝の中に予め定めた角度だけ前記回転方向へ移動可能に挿入された係合用突起と、
前記係合溝の一方の側壁と前記係合用突起との間に設けられて前記係合用突起を前記係合溝の他方の側壁に押し付ける復帰ばねと、
前記入力部材に一端部が係止されるとともに前記出力部材に他端部が係止されたコイルスプリングとによって構成され、
前記コイルスプリングの前記一端部側は、前記第1の軸部に嵌合し、このコイルスプリングの他端部側は、前記出力部材に前記第1の軸部と同一軸線上に位置するように設けられた第2の軸部に嵌合し、
前記コイルスプリングの巻き方向は、前記入力部材が前記出力部材に対して前記復帰ばねにより付勢される方向とは逆方向に回ることによって拡径する方向であることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1記載の動力伝達装置において、前記出力部材は、前記第1、第2の軸部を貫通する出力軸部材を有し、
前記出力軸部材の一端部は、前記固定部材に軸受によって回転自在に支持され、
前記入力部材は、前記出力軸部材の他端部に回転自在に支持されていることを特徴とする動力伝達装置。 - 請求項1または請求項2記載の動力伝達装置において、
前記入力部材および前記出力部材は、円板状の本体と、この本体の外周部分に周方向に並ぶ状態で設けられた前記係合溝および係合用突起とをそれぞれを有し、
前記入力部材の本体と、前記出力部材の本体と、前記第1の軸部とは、この順序で軸線方向に並べられ、
前記コイルスプリングの前記一端部は、前記入力部材の係合用突起から軸線方向に延びる延長部材に係止されていることを特徴とする動力伝達装置。
Priority Applications (1)
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JP2012169244A JP5933385B2 (ja) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | 動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012169244A JP5933385B2 (ja) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | 動力伝達装置 |
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Family
ID=50201862
Family Applications (1)
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JP2012169244A Active JP5933385B2 (ja) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | 動力伝達装置 |
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