JP5932579B2 - 油圧作動油組成物 - Google Patents
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さらに、工業用油圧装置の構成要素の中で、油圧ポンプ内部、流量・方向・圧力などの各種の制御弁、シリンダーや油圧モーター等のアクチュエーター内部において、油圧作動油は非常に狭い経路を流れており、高せん断条件にさらされるため、かかる観点から高せん断条件下での一時せん断粘度(以下、「高せん断粘度」という)を低くし、省電力化を図るべく、低粘度の基油に所定の分子量のオレフィンコポリマーやポリメタクリレート等の粘度指数向上剤を配合する技術(例えば特許文献3〜5等)も知られている。
さらに、本発明は、上記油圧作動油組成物において、該油圧作動油組成物のISO 粘度グレードがISO VG46であり、40℃における絶対粘度が32〜39mPa・sである油圧作動油組成物を提供するものである。
本発明の油圧作動油組成物に用いられる基油は、JIS K 2283「動粘度試験方法」により測定される40℃における動粘度が28〜51mm2/sである炭化水素系基油が用いられ、30〜46mm2/sのものがより好ましい。ここでいう基油の動粘度とは、2種以上の異なる基油を混合した場合には、混合後の動粘度を指している。すなわち、40℃における動粘度が28〜51mm2/sの範囲外の基油であっても、動粘度の異なる基油と混合して、混合後の基油の動粘度が28〜51mm2/sの範囲にあれば、好適に用いることができる。以後、単独もしくは混合したことで好適に用いられる本発明の基油について、「基油部分」と称することとする。基油部分の40℃動粘度が28 mm2/s未満であると、動粘度と蒸留性状、引火点の関係から、引火点が250℃未満である場合が多く、また、ポンプの容積効率が低下したり、10MPa以上の高圧用油圧機器に用いたりしている場合では、油膜が保持しづらくなり、耐摩耗性が低下することがあるので好ましくない。一方、基油部分の40℃動粘度が51mm2/sを超えると、ISO VG46グレードの油圧作動油を調製することができないので好ましくない。
本発明の油圧作動油組成物に用いるポリメタクリレート(以下、PMAということもある)は、具体的には式(1)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種以上のモノマーを重合して得られる、非分散型PMAや、式(1)で表される化合物の中から選ばれる1種以上のモノマーと、アクリル基以外の極性基をもつモノマーとを共重合して得られる、分散型PMAが挙げられる。これらのPMAは、本発明の油圧作動油組成物に用いる場合には、予め基油(希釈油ともいう)に溶解させた粘度指数向上剤として、添加することができる。非分散型PMAを主成分とした粘度指数向上剤を非分散型PMA系粘度指数向上剤と呼び、分散型PMAを主成分とした粘度指数向上剤を分散型PMA系粘度指数向上剤と呼び、そのどちらも用いることができるが、非分散型PMA系粘度指数向上剤が好ましく用いられる。
アクリル基以外の極性基をもつモノマーの具体例としては、アルキル−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン及びビニルイミダゾール等の窒素原子含有化合物、ポリアルキレングリコールエステル、マレイン酸エステル及びフマル酸エステル等のエステル類が挙げられる。これらは1種でも、2種以上を混合しても用いることができる。
上記のポリメタクリレートは、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合には、それぞれの重量平均分子量及び数平均分子量が上記の範囲に入っていることが好ましい。
本発明に用いるc)オレフィンコポリマー(以下、OCPということもある)は粘度指数向上剤として用いられるものであり、異なるオレフィンの共重合体であればどのようなものであってもよく、例えばエチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合体が挙げられる。エチレンと共重合体を形成するエチレン以外のモノマーとしては、例えば、オレフィン炭化水素、ジエン炭化水素、ビニル芳香族等が挙げられる。これらの炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜25であり、さらに好ましくは3〜15であり、特に好ましくは3〜8であり、最も好ましくは3〜5である。モノマーの炭素数が30以下とすることで、分子量を比較的低く抑えることができ、耐せん断安定性を向上させることができるため好ましい。
このうち、本発明のオレフィンコポリマーとしては、エチレン/プロピレン共重合体を用いることが特に好ましい。
なお、これらオレフィンコポリマーも、PMAと同様に、本発明の油圧作動油組成物に用いる際に、予め基油(希釈油ともいう)に溶解させた粘度指数向上剤として添加することができるが、本発明で用いるオレフィンコポリマーは分子量が比較的小さいため、基油に溶解させない状態で粘度指数向上剤として取り扱われているものが多い。
上記のオレフィンコポリマーは、Mw/Mnの比が好ましくは1.5〜3.0であり、より好ましくは1.6〜2.5である。
オレフィンコポリマーの油圧作動油組成物全量に対する配合量は、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.2〜3質量%であり、さらに好ましくは0.3〜2質量%である。配合量を0.1質量%以上とすることで、油圧作動油組成物の粘度指数を高め、高せん断条件下での一時せん断粘度を低くすることができ、省電力効果を得やすくなるため好ましい。一方、オレフィンコポリマーが多すぎると永久せん断安定性が低下するため、配合量は5質量%以下とすることが好ましい。また、オレフィンコポリマーが多すぎると他の添加剤、特にリン系摩耗防止剤との相溶性も低下し、特に基油がパラフィニックな基油の場合には一層添加剤の相溶性が低下する場合がある。その結果、十分に添加剤による効果を得づらくなる場合がある。この点からもオレフィンコポリマーの配合量は5質量%以下とすることが好ましい。
上記性能を達成するために、(b)成分と(c)成分の含有比率は、(b)成分100質量部に対して(c)成分が10〜1000質量部の範囲が好ましく、20〜500質量部の範囲がより好ましい。
本発明の油圧作動油組成物に用いるリン系摩耗防止剤としては、金属分を含有しないリン化合物であり、リン酸エステル類及び亜リン酸エステル類、及びこれらの誘導体が挙げられる。ジアルキルジチオリン酸亜鉛のような金属分を含有するものでは、高温にさらされたり、水分が混入する条件下では、酸化劣化や加水分解が起こりやすくなる場合があり、その結果、金属分を含むスラッジを多く生成する可能性があるためである。リン酸エステル類及び亜リン酸エステル類は、モノ、ジ、トリエステルのいずれでもよいが、ジエステル、トリエステルが好ましい。また、その各アルコール残基としては、ブチル、オクチル、ラウリル、ステアリル、オレイル基などの炭素数4〜30のアルキル基またはアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシレニル基などの炭素数6〜30のアリール基またはアルキル置換アリール基などが挙げられるが、炭素数7〜30のアルキル置換アリール基が好ましく、炭素数7〜10のアルキル置換アリール基がより好ましい。
また、(d)成分のリン系摩耗防止剤の(b)成分と(c)成分の合計量に対する含有比率(質量比)は、10:1〜1:10が好ましく、5:1〜1:5が特に好ましい。
本発明の油圧作動油組成物ではより高い省電力効果を得るために分散剤を含有させることが好ましい。油圧回路に生じたスラッジはサクションフィルターやラインフィルターなどの各種フィルター部、方向制御弁やリリーフバルブなどの各種制御弁、配管やタンクなどに付着することで、油圧作動油の圧力損失を増大させ、結果として油圧機器の消費電力を増大させることとなる。そのため、分散剤を油圧作動油組成物に配合することで、油圧作動油組成物中に生じたスラッジ分散性を高められ、結果として省電力性能をより一層長期に渡って維持することができる。
分散剤の油圧作動油組成物全量に対する配合量は、好ましくは0.01〜1質量%であり、より好ましくは0.03〜0.8質量%であり、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%である。
本発明の油圧作動油組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて各種の公知の添加剤を配合することができる。例えば、酸化防止剤、極圧剤、油性剤、清浄分散剤、さび止め剤、金属不活性化剤、流動点降下剤、消泡剤、抗乳化剤等が挙げられる。
油性剤としては、オレイン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイルアルコール等の高級アルコール、オレイルアミン等のアミン、ブチルステアレート等のエステルが挙げられる。
清浄分散剤としては、アルカリ土類金属系清浄分散剤が挙げられ、具体的には、Caサリシレート、Caフェネート、Caスルホネート等が挙げられる。
消泡剤としては、ジメチルシリコーン、アルキル変性シリコーン、フェニル変性シリコーン、フッ素変性シリコーンなどのシリコーン系消泡剤や、ポリアクリレート系消泡剤等が挙げられる。
本発明の油圧作動油組成物の40℃動粘度は、ISO VG32またはISO VG46に適合するように、JIS K2283動粘度試験方法において、28.8〜35.2mm2/sまたは41.4〜50.6mm2/sであることが好ましく、省電力性能を有するためには46.0mm2/s以下であることが好ましい。しかしながら、油温が60℃以上のように高温になり、かつ高圧になるような過酷な条件の油圧システムで本発明の油圧作動油を用いる場合には、ポンプやアクチュエーターの容積効率の低下防止や、接続部からの油漏れ防止のため、より高い粘度グレードを設定して用いる場合もある。その場合には、それぞれの粘度グレードの範囲内で、より低い動粘度とするのが好ましい。例えば、ISO VG68ならば、40℃動粘度は、JIS K2283動粘度試験方法において、61.2〜74.8mm2/sである必要があるが、ISO VG68の範囲内で省電力性能を有するためには68.0mm2/s以下であることが好ましい。
(1)水素化分解鉱油A:インドネシア産パラフィン基原油を原料とし、常圧蒸留により得られた残さ油を減圧蒸留したのち、潤滑油留分として得られた留分を水素化分解し、再度、減圧蒸留したのち、ワックス分異性化及び水素化仕上げして得られた鉱油で、表1に表す性状を有する。
(3)水素化精製鉱油A〜C:中東産パラフィン基原油を原料とし、常圧蒸留により得られた残さ油を減圧蒸留したのち、中粘度潤滑油留分として得られた留分について、溶剤抽出、溶剤脱ろう、プレス脱ろう、水素化精製を組み合わせたプロセスで得られた鉱油で、表2に示す性状を有する。
・非Zn系作動油PKG(パッケージ):アミン系酸化防止剤、リン−硫黄含有極圧剤、脂肪酸系さび止め剤、チアジアゾール誘導体を含む。
・分散剤:ポリブテニル−ビスコハク酸イミド(2つのポリブテニル基の重量平均分子量はいずれも1300、窒素含有量1.8質量%)
・抗乳化剤:エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマー
・リン系摩耗防止剤:トリクレジルホスフェート
・消泡剤:ジメチルシリコーン
・さび止め剤:アルケニルコハク酸ハーフエステル
・フェノール系酸化防止剤:ジ−t−ブチル−p−クレゾール
・流動点降下剤:ポリメタクリレート(Mw:51,000、Mn:28,000、Mw/Mn=1.82)
・Zn系作動油PKG(パッケージ):ZnDTP(ジアルキルジチオリン酸亜鉛)、Caサリシレート、酸化防止剤を含む
(1)OCP−1:非分散型オレフィンコポリマー(エチレン/プロピレン共重合体)、重量平均分子量16,000、数平均分子量7000、エチレン/プロピレンのモル比:10/9、有効成分量100質量%のもの。
(2)OCP−2:非分散型オレフィンコポリマー(エチレン/プロピレン共重合体)、重量平均分子量30,000、数平均分子量17,000、エチレン/プロピレンのモル比=10/9、有効成分量100質量%のもの。
(3)PMA−1:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量140,000、数平均分子量50,000、有効成分量60質量%のもの。
(5)PMA−3:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量120,000、数平均分子量60,000、有効成分量60質量%のもの。
(6)PMA−4:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量40,000、数平均分子量22,000、有効成分量70質量%のもの。
(7)starPMA:星型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量390,000、数平均分子量340,000、有効成分量45質量%のもの。(核となるポリメタクリレート中心部からアームポリマーが複数分岐した「星型構造」を有する)
・密度
:JIS K 2249「密度試験方法」
・動粘度
:JIS K 2283「動粘度試験方法」
・粘度指数
:JIS K 2283「粘度指数算出方法」
・流動点
:JIS K 2269「流動点試験方法」
・引火点
:JIS K 2265−4「引火点試験方法(クリーブランド開放法)」
:JIS K 2270「残留炭素分試験方法」
・酸価
:JIS K 2501「中和価試験方法」
・ASTM色 :JIS K 2580「ASTM色試験方法」
・硫黄分(紫外蛍光法):JIS K 2541−6「硫黄分試験方法(紫外蛍光法)」
・窒素分 :JIS K 2609「窒素分試験方法」
・n-d-m
:ASTM 3238−85「Standard Test Method for Calculation of Carbon Distribution
and Structural Group Analysis of Petroleum Oils By the n−d−m Method」
・ヨウ素価 :JIS K 0070「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及び不けん化物の試験方法」
・GC蒸留留出温度 :JIS K 2254「蒸留試験方法(ガスクロ法)」
・絶対粘度については、以下の式により算出した。なお、式中の密度と動粘度は上記測定法に従って測定した。
絶対粘度(40℃)=密度(40℃)×動粘度(40℃)
・高せん断粘度:USV(Ultra Shear Viscometer、PCS Instruments製)を用い、温度40℃、せん断速度106(S−1)におけるせん断粘度を測定した。
1次せん断粘度低下率=(高せん断粘度(40℃)−絶対粘度(40℃))/(絶対粘度(40℃))×100
・貯蔵安定性:100mlのサンプル管に試料を約90ml注入し、0℃×1週間の条件で保管し、濁り・沈殿の有無を観察した。観察結果を以下の記号で評価した。
○:濁り・沈殿なし、クリア―に溶解
△:わずかに濁りまたは沈殿が認められる
×:明らかに濁りまたは沈殿が認められる
・熱安定性試験:内径2.5cmのガラス製容器に試料を40ml入れ、鋼及び銅の触媒を浸漬し、140℃の回転盤付き恒温槽内に放置し、240h後のスラッジ量(0.8μmミリポアフィルター使用)を測定した。
(触媒材質/サイズ)
鋼=SPCC−SB、銅=C1100P、
サイズはともに1.0mm×20mm×50mm
・ビッカース104cポンプ試験:ASTM D 7043−10 「Standard Test Method for Indicating Wear Characteristics of Non−Petroleum and Petroleum Hydraulic Fluids in a Constant Volume Vane Pump」に準拠し、運転時間は500hとした。
<省電力評価装置>
(1)装置名:油研工業製「省電力性評価装置」
(2)装置概要:オイルタンク、電動機、ピストンポンプ、回転計付きトルクメーター、10m配管、油圧ピストンモーター、動力計、サクションフィルター・ラインフィルター、リリーフバルブ、熱交換器、電力計、インバーター等を備え、ピストンポンプにて昇圧した油圧作動油の動力で油圧ピストンモーターを回転させ、油圧ピストンモーターに直結させた動力計にて負荷を与えると同時に動力吸収し、その時に必要な電動機の消費電力を電力計にて測定する装置。油圧回路を図1に示す。
・油圧ポンプ :油研工業製 可変容量ピストンポンプ A16
・電動機 :三菱電機製 インバータ専用モータ SF−HRCA
出力18.5kW
・油圧モーター:ボッシュレックスロス製 ピストンモーター A2FM16
・トルクメーター:株式会社小野測器 SS−101
・動力計 :株式会社テークスグループ W−100形渦電流式動力計 最大吸収動力100kW、最大吸収トルク 300Nm
・電力計 :日置電機株式会社 3168クランプオンパワーハイテスタ
・消費電力計測方法 :1回につき12分間、電力を連続測定し、12分毎にスタート・ストップを繰り返し行い、油温を安定化させながら測定を10回行う。10回の平均値を、その試験油における消費電力とする。
・ポンプ吐出圧力 :(1)6.86Mpa×6min
⇒(2)13.72Mpa×6min
・ポンプ回転数 :1500rpm
・動力計吸収トルク :低圧時;16N・m、高圧時:32N・m
・油温
:35℃、40℃、45℃
そして、実際に省電力効果を実機に近い条件下で模擬できる省電力評価装置により実施例1〜4の省電力評価を行ったところ、35℃、40℃、45℃の全ての温度において、比較例1を基準油として1%以上の省電力効果が得られた。なお、実施例1〜4は粘度指数が高いために、低温時に比較例1よりも粘度が低くなるので、低温ほど省電力効果が大きくなる傾向が見られる。また、いずれの実施例も引火点が250℃以上とISO粘度グレードがVG46に該当しつつも、高い省電力効果を有することがわかる。
まず、比較例1は、本発明で必須であるポリメタクリレート、オレフィンコポリマー及びリン系摩耗防止剤を含有しないものであり、絶対粘度も高く、これは実施例と比較し省電力効果が低いことがわかる。また、摩耗防止剤としてZnDTP、分散剤として金属系清浄剤を配合しており、ポンプ試験における摩耗量は少ないものの、リン系摩耗防止剤とコハク酸イミドを配合していないので、TOSTにおけるスラッジ量が多くなっている。なお、この比較例1は各実施例における省電力効果の評価のための基準処方として、省電力評価試験を実施している。
比較例4は、基油として本発明で規定する動粘度よりも低い動粘度の基油を用い、その分オレフィンコポリマーを多く配合することで組成物の動粘度を実施例と同等レベルに合わせこんだものであるが、この処方ではビッカース104cポンプ試験における摩耗防止性が劣ることがわかる。また、この比較例4では本発明におけるポリメタクリレートを含有しないため貯蔵安定性が劣る。さらに、TOSTにおけるスラッジ量が多くなっている。これについても、絶対粘度、高せん断粘度、1次せん断粘度低下率の結果から、一定の省電力効果は期待できるものの、油圧作動油としての基本性能を確保できないため、省電力効果試験は実施していない。
また本発明におけるポリメタクリレートやオレフィンコポリマーに代えて、星型ポリメタクリレート配合した比較例6では、絶対粘度、高せん断粘度、1次せん断粘度低下率は実施例レベルであるが、SONIC永久せん断粘度低下率のマイナス値が大きく、せん断安定性に劣ることがわかる。そのため、絶対粘度、高せん断粘度、1次せん断粘度低下率の結果から、一定の省電力効果は期待できるものの、油圧作動油としての基本性能を確保できないため、省電力効果の評価は実施していない。
Claims (3)
- (a)40℃における動粘度が28〜51mm2/sである炭化水素系基油、
(b)重量平均分子量が7万〜20万のポリメタクリレートを0.06〜3質量%、
(c)重量平均分子量が5000〜10万のオレフィンコポリマーを0.1〜5質量%、
(d)リン系摩耗防止剤を0.2〜2質量%、
含有することを特徴とする油圧作動油組成物。 - さらに、(e)分散剤を0.01〜1質量%、含有する請求項1に記載の油圧作動油組成物。
- 前記油圧作動油組成物のISO 粘度グレードがISO VG46であり、40℃における絶対粘度が32〜39mPa・sである請求項1または2に記載の油圧作動油組成物。
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