JP5932579B2 - 油圧作動油組成物 - Google Patents

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本発明は、油圧作動油組成物に関する。さらに詳しくは、省電力性能を有し、せん断安定性が高く、耐摩耗性に優れ、貯蔵安定性にも優れる、建設機械、射出成型機、プレス機など、油圧機器に用いる工業用油圧作動油組成物に関するものである。
近年、地球温暖化対策として、二酸化炭素排出量削減が急務となっており、産業界においては、産業機械や輸送機械の省エネルギー化の努力が行われている。わが国では、2006年にエネルギーの使用の合理化に関する法律、地球温暖化対策の推進に関する法律がそれぞれ改正施行され、工場、輸送事業者等はこれまで以上に電力消費量の削減が求められるようになってきた。
産業界における電力消費量削減の一つの方法として、建設機械、射出成型機、プレス機などの油圧機器に用いられる油圧作動油を省電力型のものに変更する方法がある。この方法は油圧作動油を省電力型のものへ交換するだけで良いので、機器の改造等の必要なく、省電力に貢献することができる。このとき、油圧作動油の交換による省電力化としては、例えば、ISO 粘度グレードを下げて、ISO VG46からISO VG22等のより粘度の低い油圧作動油へ変更することが考えられるが、それぞれの油圧システムにおいて適切な粘度グレードを使用しないと、ポンプやアクチュエーターの摩耗や、容積効率の低下、あるいはシール部からの漏油などを生じる恐れがある。
そこで、同じ粘度グレード、例えば同じISO VG46の油圧作動油において、省電力性能を付与するための有効な手段として、摩擦調整剤を配合することにより摩擦を低減し省電力化を図る技術(例えば特許文献1等)、密度の低い基油を用いることで配管抵抗を低減し省電力化をはかる技術(例えば特許文献1等)等が知られている。
また、低粘度の基油にオレフィンコポリマー等の粘度指数向上剤を配合することで高粘度指数の油圧作動油とし、機器の稼働時・暖機運転時など作動油の温度が低い状態で運転する時の消費電力の低減を図る技術(例えば特許文献2等)等が知られている。
さらに、工業用油圧装置の構成要素の中で、油圧ポンプ内部、流量・方向・圧力などの各種の制御弁、シリンダーや油圧モーター等のアクチュエーター内部において、油圧作動油は非常に狭い経路を流れており、高せん断条件にさらされるため、かかる観点から高せん断条件下での一時せん断粘度(以下、「高せん断粘度」という)を低くし、省電力化を図るべく、低粘度の基油に所定の分子量のオレフィンコポリマーやポリメタクリレート等の粘度指数向上剤を配合する技術(例えば特許文献3〜5等)も知られている。
しかしながら、基油を低粘度化する場合、油膜が保持できなくなり、ポンプやアクチュエーターの摩耗を生じる恐れがある。また、粘度指数向上剤は、永久せん断安定性が劣る場合があり、その場合、油圧作動油の使用中の粘度低下が起こる可能性がある。
ところで、油圧作動油は一般に危険物第4類に属することが多く、貯蔵・管理にあたっては消防法の規制を受ける。しかしながら、2002年に消防法が改正され、引火点が250℃以上の潤滑油は一部を除いて「指定可燃物可燃性液体類」に分類されることとなり、貯蔵・管理に対しての規制が大幅に緩和された。そのため、油圧作動油においても、引火点が250℃以上のものは「指定可燃物可燃性液体類」に分類されるため、引火点が250℃以上の高引火点型油圧作動油として開発・上市されている。
ここで、省電力性能の付与のため、鉱油系の低粘度基油と粘度指数向上剤の組み合わせで油圧作動油を調製した場合、250℃以上の引火点を保持することは困難であった。逆に、250℃以上の引火点を有する油圧作動油を調製するためには、蒸留性状と動粘度、引火点のバランスから、40℃動粘度が40mm/s以上の基油を用いることが多く、基油の低粘度化と粘度指数向上剤の配合による省電力化は困難であった。
特開2004−250504号公報 特開2008−127426号公報 特開2010−215698号公報 特開2010−215699号公報 特開2011−46900号公報
本発明は、省電力性能を有し、せん断安定性が高く、耐摩耗性に優れ、さらに工業用油圧作動油としての基本性能である熱酸化安定性、貯蔵安定性にも優れる油圧作動油組成物を提供することを目的とする。また、さらにはこれらの性能を備えつつも、高引火点を得やすい油圧作動油組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の動粘度範囲にある鉱油系基油と、特定の重量平均分子量範囲のポリメタクリレートと、特定の重量平均分子量範囲のオレフィンコポリマーと、リン系摩耗防止剤を特定量配合することで、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、(a)40℃における動粘度が28〜51mm/sである炭化水素系基油、(b)重量平均分子量が7万〜20万のポリメタクリレートを0.06〜3質量%、(c)重量平均分子量が5000〜10万のオレフィンコポリマーを0.1〜5質量%、(d)リン系摩耗防止剤を0.2〜2質量%、配合することを特徴とする油圧作動油組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記油圧作動油組成物において、さらに、(e)分散剤を0.01〜1質量%、含有する油圧作動油組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、上記油圧作動油組成物において、該油圧作動油組成物のISO 粘度グレードがISO VG46であり、40℃における絶対粘度が32〜39mPa・sである油圧作動油組成物を提供するものである。
本発明によれば、省電力性能を有し、かつ永久せん断安定性が高く、耐摩耗性に優れ、熱酸化安定性、貯蔵安定性にも優れる油圧作動油組成物を実現することができる。また、比較的高い粘度の油圧作動油組成物においても省電力化を図ることができるため、引火点250℃以上の油圧作動油組成物であっても省電力効果を得やすい。よって、本発明の油圧作動油組成物は、工業用油圧作動油として用いることができ、建設機械、射出成型機、プレス機、などの油圧機器に好適に用いることができる。
図1は本発明の油圧作動油組成物の省電力性を評価するための省電力評価装置の概略図である。
(a)基油
本発明の油圧作動油組成物に用いられる基油は、JIS K 2283「動粘度試験方法」により測定される40℃における動粘度が28〜51mm/sである炭化水素系基油が用いられ、30〜46mm/sのものがより好ましい。ここでいう基油の動粘度とは、2種以上の異なる基油を混合した場合には、混合後の動粘度を指している。すなわち、40℃における動粘度が28〜51mm/sの範囲外の基油であっても、動粘度の異なる基油と混合して、混合後の基油の動粘度が28〜51mm/sの範囲にあれば、好適に用いることができる。以後、単独もしくは混合したことで好適に用いられる本発明の基油について、「基油部分」と称することとする。基油部分の40℃動粘度が28 mm/s未満であると、動粘度と蒸留性状、引火点の関係から、引火点が250℃未満である場合が多く、また、ポンプの容積効率が低下したり、10MPa以上の高圧用油圧機器に用いたりしている場合では、油膜が保持しづらくなり、耐摩耗性が低下することがあるので好ましくない。一方、基油部分の40℃動粘度が51mm/sを超えると、ISO VG46グレードの油圧作動油を調製することができないので好ましくない。
本発明の油圧作動油組成物に用いられる基油または基油部分の密度は、JIS K 2249「密度試験方法」により測定される15℃における密度が0.8200〜0.8500g/cmの範囲にあるものが好ましく、0.8300〜0.8500g/cmの範囲にあるものがより好ましい。基油部分の密度が、0.8200g/cmより小さいものは、引火点が250℃より低くなる傾向があったり、合成炭化水素のようにほぼ100%がパラフィン分であったりする場合では、溶解性に劣る場合があるため好ましくない。また、基油部分の密度が、0.8500g/cmより大きい場合は、絶対粘度が高くなるので省電力性能が低下するので好ましくない。
本発明の油圧作動油組成物に用いられる基油または基油部分は、JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」の「6.ガスクロマトグラフ法蒸留試験方法」に準拠した蒸留試験(以下、GC蒸留と称する)における初留点が350℃以上であり、かつ5%留出温度が380℃以上であることが好ましく、初留点が370℃以上、5%留出温度が390℃以上であることがさらに好ましい。基油部分のGC蒸留における初留点を350℃以上かつ5%留出温度が380℃以上とすることで、油圧作動油組成物を調製したときに引火点が250℃以上となるので、本発明の基油部分として好適に用いられる。
本発明の油圧作動油組成物に用いられる基油または基油部分は、ASTM D3238「n−d−m環分析法」における%CPが72〜90、%CNが10〜28、%CAが2以下であることが好ましく、%CPが75〜88、%CNが12〜25、%CAが1以下であることがさらに好ましい。%CPを72以上、%CNを28以下、%CAが2以下とすることで、粘度指数向上剤の添加量を増やさなくても高粘度指数を確保しやすく、また密度が低くなる傾向にあるので好ましい。また%CPを90以下、%CNを10以上とすることで、添加剤の溶解性を確保しやすい傾向にあるので好ましい。
本発明の油圧作動油組成物に用いられる基油または基油部分は、粘度指数が110以上であることが好ましく、120以上がより好ましい。粘度指数を110以上とすることで、油圧作動油組成物を調製したときの粘度指数が高くなり、その結果、低温粘度が低くなるため、低温始動時の消費電力を低減しやすくなる。また、組成物の粘度指数は、本発明の成分である粘度指数向上剤の配合量が多いほど、高くすることができるが、基油の粘度指数が高ければ、この配合量を抑制することができ、フィルタビリティを向上させたり、貯蔵安定性を良くしたり、コストを低く抑えることができる。
本発明の油圧作動油組成物に用いられる基油または基油部分は、JIS K 2256「アニリン点試験方法」において110℃〜130℃であることが好ましく、120℃〜130℃であることがさらに好ましい。アニリン点を110℃以上とすることで、高粘度指数、低密度となりやすい傾向にあるため好ましい。またアニリン点を130℃以下とすることで、添加剤の溶解性を確保しやすい傾向にあるため好ましい。また、シール材料適合性を確保する観点からも、アニリン点を適切な範囲にする必要があり、この観点からも110℃〜130℃であることが好ましい。
本発明の油圧作動油組成物の基油部分に含有される基油は、単独もしくは混合して用いた場合に、前記の性状を有していれば、特に限定されるものではない。前記の性状を有する基油部分を構成する基油としては、溶剤精製鉱油、水素化精製鉱油、水素化分解鉱油、炭化水素系合成油などの、パラフィンもしくはイソパラフィンを主成分とする基油が好適に用いられる。中でも、水素化精製鉱油、水素化分解鉱油が好ましく用いられ、水素化分解鉱油が特に好ましい。水素化精製鉱油、水素化分解鉱油の製造方法は、特に限定されないが、好ましい製造方法としては、以下の方法が挙げられる。まず、原油の常圧蒸留で得られた残さ油を減圧蒸留装置で処理する。そこで得られた減圧軽油を水素化処理および水素化分解を行い、その後、軽質分、燃料分を減圧ストリッパーで除去した残渣物を得る。この残渣物を減圧蒸留し、得られた潤滑油留分を水素化脱ロウ処理もしくはワックス異性化処理、安定化処理を行う。その際、ワックス異性化により高粘度指数化させたものがより好ましく用いられる。
本発明の油圧作動油組成物の基油部分に含有される基油として炭化水素系合成油を用いる場合には、ポリαオレフィンが好適に用いられる。ポリαオレフィンの好適な製造例としては、エチレンの低重合またはワックスの熱分解によって炭素数6〜18のα−オレフィンを合成し、このα−オレフィン2〜9単位を重合し、水添反応を行うことによって合成される。また、基油として、溶剤脱ロウによるスラックワックスやフィッシャー・トロプシュ合成で得られたワックス等の原料を水素化分解処理及び水素化異性化処理して得た基油や、アルキルナフタレンやアルキルベンゼンなどの芳香族系炭化水素油なども好適に用いることができる。これら炭化水素系合成油や、ワックス原料の水素化異性化基油や、芳香族系炭化水素油を用いる場合には、%CP及び%CNを適切な範囲にするために溶剤精製鉱油、水素化精製鉱油、水素化分解鉱油などを混合して用いることがより好ましい。
本発明の油圧作動油組成物の基油部分は上記の炭化水素系基油が用いられるが、本発明の効果に影響しない範囲であれば、エステル油やアルキル化フェニルエーテル油等の炭化水素以外の合成基油を用いることもできる。ただし、炭化水素系基油以外の合成基油は密度が高いので、これらの基油を用いる場合には基油部分のうち30%以下の割合で混合するのが好ましく、20%以下の割合がより好ましく、10%以下の割合がさらに好ましく、5%以下の割合が最も好ましい。
本発明の油圧作動油組成物において、基油部分の含有量は、油圧作動油組成物全量に対して、好ましくは85〜98質量%であり、より好ましくは87〜99質量%であり、さらに好ましくは90〜99.5質量%である。
(b)ポリメタクリレート
本発明の油圧作動油組成物に用いるポリメタクリレート(以下、PMAということもある)は、具体的には式(1)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種以上のモノマーを重合して得られる、非分散型PMAや、式(1)で表される化合物の中から選ばれる1種以上のモノマーと、アクリル基以外の極性基をもつモノマーとを共重合して得られる、分散型PMAが挙げられる。これらのPMAは、本発明の油圧作動油組成物に用いる場合には、予め基油(希釈油ともいう)に溶解させた粘度指数向上剤として、添加することができる。非分散型PMAを主成分とした粘度指数向上剤を非分散型PMA系粘度指数向上剤と呼び、分散型PMAを主成分とした粘度指数向上剤を分散型PMA系粘度指数向上剤と呼び、そのどちらも用いることができるが、非分散型PMA系粘度指数向上剤が好ましく用いられる。
Figure 0005932579
(式(1)中のRは水素原子またはメチル基を表し、同一であっても、異なっていてもよい。式(1)中のRは炭素数1〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表す。)
アクリル基以外の極性基をもつモノマーの具体例としては、アルキル−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン及びビニルイミダゾール等の窒素原子含有化合物、ポリアルキレングリコールエステル、マレイン酸エステル及びフマル酸エステル等のエステル類が挙げられる。これらは1種でも、2種以上を混合しても用いることができる。
ポリメタクリレートの重量平均分子量は、70,000〜200,000であり、好ましくは100,000〜180,000であり、特に好ましくは120,000〜160,000である。重量平均分子量が70,000未満では、十分にせん断粘度を低くすることができず、高い省電力効果が得づらい。一方、重量平均分子量が200,000を超えると、永久せん断安定性が低下するため、200,000以下とする必要がある。なお、重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィーで測定され、ポリスチレン換算による値である。
ポリメタクリレートの数平均分子量は、20,000〜80,000であり、好ましくは30,000〜65,000である。数平均分子量を20,000以上とすることで、高せん断粘度を低くすることができ、より高い省電力効果が得やすくなるので好ましい。また、数平均分子量を80,000以下とすることで、より良好な永久せん断安定性を得やすくなるので好ましい。なお、数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィーで測定され、ポリスチレン換算による値である。
上記のポリメタクリレートは、Mw/Mnの比が好ましくは1.5〜3.5であり、より好ましくは1.9〜3.0である。
上記のポリメタクリレートは、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合には、それぞれの重量平均分子量及び数平均分子量が上記の範囲に入っていることが好ましい。
ポリメタクリレートの油圧作動油組成物全量に対する配合量は、好ましくは0.06〜3質量%であり、より好ましくは0.1〜2質量%であり、さらに好ましくは0.15〜1.5質量%である。配合量が0.06質量%未満では、油圧作動油組成物の粘度指数を十分に高めることができず、高せん断条件下での一時せん断粘度を十分低くすることができないため、省電力効果が得づらくなる。また、ポリメタクリレートはオレフィンコポリマーと比較し、添加剤との相溶性が比較的高いため、この点からも配合量は0.06質量%以上とすることが好ましい。一方、配合量が3質量%を超えると、永久せん断安定性が悪化する他、基油への溶解性も確保しづらくなるため、5質量%以下とすることが好ましい。
(c)オレフィンコポリマー
本発明に用いるc)オレフィンコポリマー(以下、OCPということもある)は粘度指数向上剤として用いられるものであり、異なるオレフィンの共重合体であればどのようなものであってもよく、例えばエチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合体が挙げられる。エチレンと共重合体を形成するエチレン以外のモノマーとしては、例えば、オレフィン炭化水素、ジエン炭化水素、ビニル芳香族等が挙げられる。これらの炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜25であり、さらに好ましくは3〜15であり、特に好ましくは3〜8であり、最も好ましくは3〜5である。モノマーの炭素数が30以下とすることで、分子量を比較的低く抑えることができ、耐せん断安定性を向上させることができるため好ましい。
エチレン以外のモノマーとして用いられるオレフィン炭化水素としては、直鎖であっても環状であっても良く、分岐があっても良い。具体例としては、プロピレン、n−ブテン、i−ブチレン、シクロブテン、n−ペンテン、i−ペンテン、シクロペンテン、n−へキセン、i−へキセン、n−ヘプテン、i−ヘプテン等が挙げられる。エチレン以外のモノマーとしては用いられるジエン系炭化水素は、鎖状であっても、環状であってもよく、分岐鎖があってもよい。具体例としては、ブタジエン、シクロブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、ヘキサジエン、ヘプタジエン等が挙げられる。オレフィンコポリマーにおけるエチレン以外のモノマーとしては用いられるビニル芳香族としては、スチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
このうち、本発明のオレフィンコポリマーとしては、エチレン/プロピレン共重合体を用いることが特に好ましい。
オレフィンコポリマーとしてエチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合体を用いる場合、エチレンとエチレン以外のモノマーのモル比は特に制限されないが、好ましくは80:20〜20:80であり、より好ましくは70:30〜30:70であり、さらに好ましくは65:35〜35:65である。エチレンの割合が80を超えると、基油へ溶解しにくくなる傾向にある。
また、かかる共重合体は、規則的交互重合体、ランダム重合体、ブロック重合体またはグラフト重合体のいずれであっても良く、分散型、非分散型のいずれであってもよいが、熱酸化安定性の観点から、非分散型の共重合体であることが好ましい。
なお、これらオレフィンコポリマーも、PMAと同様に、本発明の油圧作動油組成物に用いる際に、予め基油(希釈油ともいう)に溶解させた粘度指数向上剤として添加することができるが、本発明で用いるオレフィンコポリマーは分子量が比較的小さいため、基油に溶解させない状態で粘度指数向上剤として取り扱われているものが多い。
オレフィンコポリマーの重量平均分子量は5,000〜100,000であり、好ましくは8,000〜80,000であり、より好ましくは10,000〜50,000、特に好ましくは10,000〜20,000である。重量平均分子量が5,000未満では、高せん断条件下での一時せん断粘度を十分に低くすることができず省電力効果が得にくい。重量平均分子量が100,000を超えると永久せん断安定性が低下するため、100,000以下とする必要がある。ここで、重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィーで測定され、ポリスチレン換算による値である。
オレフィンコポリマーの数平均分子量は4,000〜50,000であり、好ましくは6,000〜30,000である。数平均分子量を4,000以上とすることで、高せん断条件下での一時せん断粘度を低くすることができ、省電力効果を得やすくできる傾向にあるため好ましい。また数平均分子量を50,000以下とすることで、より良好な永久せん断安定性を得やすい傾向にあるため好ましい。ここで、数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィーで測定され、ポリスチレン換算による値である。
上記のオレフィンコポリマーは、Mw/Mnの比が好ましくは1.5〜3.0であり、より好ましくは1.6〜2.5である。
上記のオレフィンコポリマーは1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合には、それぞれの重量平均分子量が上記の範囲に入っていることが好ましい。
オレフィンコポリマーの油圧作動油組成物全量に対する配合量は、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.2〜3質量%であり、さらに好ましくは0.3〜2質量%である。配合量を0.1質量%以上とすることで、油圧作動油組成物の粘度指数を高め、高せん断条件下での一時せん断粘度を低くすることができ、省電力効果を得やすくなるため好ましい。一方、オレフィンコポリマーが多すぎると永久せん断安定性が低下するため、配合量は5質量%以下とすることが好ましい。また、オレフィンコポリマーが多すぎると他の添加剤、特にリン系摩耗防止剤との相溶性も低下し、特に基油がパラフィニックな基油の場合には一層添加剤の相溶性が低下する場合がある。その結果、十分に添加剤による効果を得づらくなる場合がある。この点からもオレフィンコポリマーの配合量は5質量%以下とすることが好ましい。
本発明の油圧作動油組成物においては、上記した通り、特定の重量平均分子量のポリメタクリレートと、特定の重量平均分子量のオレフィンコポリマーの双方を所定の含有量で含有することが肝要である。すなわち、低分子量のポリメタクリレートやオレフィンコポリマーは、永久せん断安定性に優れる一方、一時せん断に対しては粘度低下しにくいこと、また油圧作動油組成物の粘度指数を高める効果が小さいことから、省電力性能に対する寄与が低い傾向にある。逆に、高分子量のポリメタクリレートやオレフィンコポリマーは、粘度指数を高めることができ、一時せん断に対して粘度低下するものの、永久せん断安定性は劣る傾向にある。
一方、同じ分子量のポリメタクリレートとオレフィンコポリマーを比較すると、ポリメタクリレートの方が粘度指数を高めやすく、添加剤との相溶性に優れ耐摩耗性等の添加剤の効果を十分に引き出しやすい利点があるが、永久せん断安定性に劣る傾向にある。逆に、オレフィンコポリマーの方は一時せん断粘度低下率と永久せん断安定性のバランスに優れる利点があるが、添加剤との相溶性に劣る傾向にある。従って、ポリメタクリレートかオレフィンコポリマーのどちらか単独で高粘度指数、一時せん断粘度低下、永久せん断安定性、添加剤との相溶性の全てを満足するのは困難であるため、特定の重量平均分子量のポリメタクリレートと、特定の重量平均分子量のオレフィンコポリマーの双方を含有することで、それらの要求性能の全てを満足することができる。
上記性能を達成するために、(b)成分と(c)成分の含有比率は、(b)成分100質量部に対して(c)成分が10〜1000質量部の範囲が好ましく、20〜500質量部の範囲がより好ましい。
(d)リン系摩耗防止剤
本発明の油圧作動油組成物に用いるリン系摩耗防止剤としては、金属分を含有しないリン化合物であり、リン酸エステル類及び亜リン酸エステル類、及びこれらの誘導体が挙げられる。ジアルキルジチオリン酸亜鉛のような金属分を含有するものでは、高温にさらされたり、水分が混入する条件下では、酸化劣化や加水分解が起こりやすくなる場合があり、その結果、金属分を含むスラッジを多く生成する可能性があるためである。リン酸エステル類及び亜リン酸エステル類は、モノ、ジ、トリエステルのいずれでもよいが、ジエステル、トリエステルが好ましい。また、その各アルコール残基としては、ブチル、オクチル、ラウリル、ステアリル、オレイル基などの炭素数4〜30のアルキル基またはアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシレニル基などの炭素数6〜30のアリール基またはアルキル置換アリール基などが挙げられるが、炭素数7〜30のアルキル置換アリール基が好ましく、炭素数7〜10のアルキル置換アリール基がより好ましい。
上記リン系摩耗防止剤の具体的化合物の例としては、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、モノオレイルホスフェート、ジオレイルホスファイト、ジフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリキシレニルホスファイトなどが挙げられる。また、これらの誘導体としてはアミン塩があり、ステアリルアミン塩、オレイルアミン塩、ココナッツアミン塩などが挙げられる。これらは1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いても良い。
リン系摩耗防止剤の油圧作動油組成物全量に対する配合量は、0.2〜2質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%がさらに好ましい。配合量が0.2質量%未満であると、十分な耐摩耗性が得にくくなる傾向にあり、その場合、摺動部での金属接触の可能性があり、機器の効率低下により電力消費が増加する可能性がある。一方、配合量が2質量%を超えると、基油への溶解性が低下し、濁りや沈殿が生じる可能性が高くなる。また、これは例えば油圧装置内のフィルター、制御弁等の詰まりによる圧力損失の発生、電力消費量の増加につながることも考えられる。リン系摩耗防止剤は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いても良いが、2種以上を組み合わせる場合は合計の配合量が上記の範囲内である必要がある。
また、(d)成分のリン系摩耗防止剤の(b)成分と(c)成分の合計量に対する含有比率(質量比)は、10:1〜1:10が好ましく、5:1〜1:5が特に好ましい。
(e)分散剤
本発明の油圧作動油組成物ではより高い省電力効果を得るために分散剤を含有させることが好ましい。油圧回路に生じたスラッジはサクションフィルターやラインフィルターなどの各種フィルター部、方向制御弁やリリーフバルブなどの各種制御弁、配管やタンクなどに付着することで、油圧作動油の圧力損失を増大させ、結果として油圧機器の消費電力を増大させることとなる。そのため、分散剤を油圧作動油組成物に配合することで、油圧作動油組成物中に生じたスラッジ分散性を高められ、結果として省電力性能をより一層長期に渡って維持することができる。
本発明の油圧作動油に用いる分散剤としては、Caスルホネートなどの金属系清浄剤や、コハク酸イミド系分散剤などの無灰系分散剤が挙げられる。金属系清浄剤や無灰系分散剤は、油圧作動油組成物が熱酸化を受けたり、水分や摩耗粉が混入したりなどして生じたスラッジを細かく分散する効果に優れる。さらに、水分との反応等によりそれ自身がスラッジ化する可能性の少ない無灰系分散剤がより好ましい。無灰系分散剤としてはコハク酸イミド系分散剤が挙げられ、モノタイプ、ビスタイプが挙げられるが、ビスタイプがスラッジの分散性が良いので好ましい。またホウ素変性型と非変性型が挙げられるが、非変性型がスラッジの分散性が良いので好ましい。
またコハク酸イミド系分散剤のポリブテニル基の重量平均分子量は、500〜3000が好ましく、1000〜2000がより好ましい。ポリブテニル基の分子量は、500より小さいか、3000より大きいと、基油への溶解性が低下したり、スラッジの分散性が十分でなかったりする場合があるので好ましくない。
またコハク酸イミド系分散剤の窒素含有量は0.5〜3質量%のものが好ましく、1〜2質量%がより好ましい。窒素含有量が0.5質量%未満であるとスラッジ分散性が十分でないので好ましくなく、3質量%より大きいと、抗乳化性を低下させるので好ましくない。
分散剤の油圧作動油組成物全量に対する配合量は、好ましくは0.01〜1質量%であり、より好ましくは0.03〜0.8質量%であり、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%である。
(f)他の添加剤
本発明の油圧作動油組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて各種の公知の添加剤を配合することができる。例えば、酸化防止剤、極圧剤、油性剤、清浄分散剤、さび止め剤、金属不活性化剤、流動点降下剤、消泡剤、抗乳化剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、等の単環フェノール系酸化防止剤、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−エチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、6,6’−メチレンビス(2−ジ−t−ブチル―4―メチルフェノール)等のビスフェノール系酸化防止剤、4,4’チオビス−(2,6−ジ−t−ブチル−フェノール)、4,4’チオビス−(2−メチル−6−t−ブチル−フェノール)等の硫黄含有フェノール系酸化防止剤、アルキル化ジフェニルアミン、アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤、ホスホン酸エステル等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。
極圧剤としては、硫化オレフィン、ポリサルファイド、硫化油脂、ジチオリン酸誘導体等の硫黄系極圧剤、ZnDTP、ZnDTC等の有機金属系極圧剤が挙げられる。特に好ましいものとして、硫化オレフィン、ジチオリン酸誘導体が挙げられ、具体的には、β―ジチオホスホリル化プロピオン酸などが挙げられる。
油性剤としては、オレイン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイルアルコール等の高級アルコール、オレイルアミン等のアミン、ブチルステアレート等のエステルが挙げられる。
清浄分散剤としては、アルカリ土類金属系清浄分散剤が挙げられ、具体的には、Caサリシレート、Caフェネート、Caスルホネート等が挙げられる。
さび止め剤としては、スルホネート金属塩やナフテン酸金属塩などの金属石けん、アルキルコハク酸誘導体、アルケニルコハク酸誘導体、ラノリン化合物、ソルビタンモノオレエートやペンタエリスリトールモノオレエートなどの界面活性剤、ワックスや酸化ワックス、ペトロラタム、N−オレイルザルコシン、ロジンアミン、ドデシルアミンやオクタデシルアミン等のアルキル化アミン系化合物、オレイン酸やステアリン酸等の脂肪酸、フォスファイト等のリン系化合物、等が用いられ、アルキルコハク酸誘導体、アルケニルコハク酸誘導体、界面活性剤、アルキル化アミン系化合物が好ましく用いられ、アルキルコハク酸誘導体、アルケニルコハク酸誘導体がさらに好ましい。
金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール及びその誘導体、インダゾール及びその誘導体、ベンズイミダゾール及びその誘導体、インドール及びその誘導体、チアジアゾール及びその誘導体、等が用いられ、ベンゾトリアゾール及びその誘導体、チアジアゾール及びその誘導体が好ましく用いられる。流動点降下剤としては、ポリアルキルメタクリレート、ポリブテン、ポリアルキルスチレン、ポリビニルアセテート、ポリアルキルアクリレート等が挙げられる。
消泡剤としては、ジメチルシリコーン、アルキル変性シリコーン、フェニル変性シリコーン、フッ素変性シリコーンなどのシリコーン系消泡剤や、ポリアクリレート系消泡剤等が挙げられる。
抗乳化剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の抗乳化剤が挙げられ、ノニオン系界面活性剤が好ましく用いられる。具体的には、ポリアルキレングリコールが好ましく用いられる。このときのポリアルキレングリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールをモノマーとし、これらをそれぞれ単独で重合させたホモポリマーや、それぞれを組み合わせて重合させたコポリマーが用いられ、ホモポリマーとコポリマーはそれぞれ単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良いが、コポリマーが好ましく用いられ、エチレングリコールとプロピレングリコールを組み合わせて重合させたエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマ−が特に好ましく用いられる。
(g)組成物の性状
本発明の油圧作動油組成物の40℃動粘度は、ISO VG32またはISO VG46に適合するように、JIS K2283動粘度試験方法において、28.8〜35.2mm/sまたは41.4〜50.6mm/sであることが好ましく、省電力性能を有するためには46.0mm/s以下であることが好ましい。しかしながら、油温が60℃以上のように高温になり、かつ高圧になるような過酷な条件の油圧システムで本発明の油圧作動油を用いる場合には、ポンプやアクチュエーターの容積効率の低下防止や、接続部からの油漏れ防止のため、より高い粘度グレードを設定して用いる場合もある。その場合には、それぞれの粘度グレードの範囲内で、より低い動粘度とするのが好ましい。例えば、ISO VG68ならば、40℃動粘度は、JIS K2283動粘度試験方法において、61.2〜74.8mm/sである必要があるが、ISO VG68の範囲内で省電力性能を有するためには68.0mm/s以下であることが好ましい。
本発明の油圧作動油組成物の40℃絶対粘度は、ISO VG32適合品の場合、23〜27mPa・sであることが好ましく、またISO VG46適合品の場合、32〜39mPa・sであることが好ましく、33〜38mPa・sであることが特に好ましい。40℃絶対粘度は「40℃動粘度×40℃密度」で算出されるため、同じ動粘度でも密度が低ければ絶対粘度は低くなり、逆に同じ密度でも動粘度が低ければ絶対粘度は低くなる。絶対粘度が低ければ、ポンプやアクチュエーターにおける攪拌抵抗が低減するので、機械効率が上がり、油圧システムの省電力性能が向上する。また、絶対粘度が低ければ、油圧作動油の流路において配管や各種の制御弁、各種のフィルター等を通過する際の圧力損失が少なくなるので、ISO粘度グレードが同じで、動粘度の値が同じ油圧作動油でも、密度が低い、すなわち絶対粘度が低い方が省電力性能は向上する。このように、同じISO粘度グレードで絶対粘度を低くするためには、粘度グレードに規定される範囲で動粘度を低くするか、密度を低くすることが必要であり、特にISO VG46適合品において40℃絶対粘度を32〜39mPa・s以下にするためには、前述の本発明の構成である特定粘度の基油、特定の分子量のポリメタクリレートとオレフィンコポリマーとを特定量配合させることが特に有効である。
本発明の油圧作動油組成物の粘度指数は、特に制限はないが、JIS K2283動粘度試験方法において、好ましくは135以上であり、さらに好ましくは140以上であり、さらに好ましくは145以上である。粘度指数を135以上とすることで、低温粘度が低くなるため、低温始動時の電力消費量を抑制しやすく、より高い省電力効果を得やすい傾向にある。
本発明の油圧作動油組成物の引火点は、250℃以上が好ましく、258℃以上がさらに好ましい。引火点が250℃以上であると、消防法上の危険物分類において「可燃性液体」に指定されるため、貯蔵及び取扱いの規制が大幅に緩和されるため好ましい。油圧作動油組成物の引火点は、基油(複数の基油を混合して用いる場合には混合後の基油)のGC蒸留における初留点を350℃以上かつ5%留出温度が380℃以上とすることにより、250℃以上を確保しやすい。
本発明の油圧作動油組成物は、種々の工業用油圧作動油に適用できるが、特に油圧システムに用いる油圧作動油として好ましく用いることができる。さらには、油圧システムのうち、高圧になることで耐摩耗性が必要な場合や、油圧配管、各種フィルター・各種制御弁等が多く圧力損失が発生する場合や、油圧ポンプ、油圧モーター、制御弁等、作動油が高いせん断状態にさらされる箇所での省電力化を図る際に特に有効である。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。各実施例、比較例において油圧作動油組成物の調製に用いた基油、添加剤成分は次のとおりである。
<基油>
(1)水素化分解鉱油A:インドネシア産パラフィン基原油を原料とし、常圧蒸留により得られた残さ油を減圧蒸留したのち、潤滑油留分として得られた留分を水素化分解し、再度、減圧蒸留したのち、ワックス分異性化及び水素化仕上げして得られた鉱油で、表1に表す性状を有する。
(2)水素化分解鉱油B〜C:中東産パラフィン基原油を原料とし、常圧蒸留により得られた残さ油を減圧蒸留したのち、潤滑油留分として得られた留分を水素化分解し、再度、減圧蒸留したのち、ワックス分異性化及び水素化仕上げして得られた鉱油で、表1に表す性状を有する。
(3)水素化精製鉱油A〜C:中東産パラフィン基原油を原料とし、常圧蒸留により得られた残さ油を減圧蒸留したのち、中粘度潤滑油留分として得られた留分について、溶剤抽出、溶剤脱ろう、プレス脱ろう、水素化精製を組み合わせたプロセスで得られた鉱油で、表2に示す性状を有する。
<性能添加剤>
・非Zn系作動油PKG(パッケージ):アミン系酸化防止剤、リン−硫黄含有極圧剤、脂肪酸系さび止め剤、チアジアゾール誘導体を含む。
・分散剤:ポリブテニル−ビスコハク酸イミド(2つのポリブテニル基の重量平均分子量はいずれも1300、窒素含有量1.8質量%)
・抗乳化剤:エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマー
・リン系摩耗防止剤:トリクレジルホスフェート
・消泡剤:ジメチルシリコーン
・さび止め剤:アルケニルコハク酸ハーフエステル
・フェノール系酸化防止剤:ジ−t−ブチル−p−クレゾール
・流動点降下剤:ポリメタクリレート(Mw:51,000、Mn:28,000、Mw/Mn=1.82)
・Zn系作動油PKG(パッケージ):ZnDTP(ジアルキルジチオリン酸亜鉛)、Caサリシレート、酸化防止剤を含む
<粘度指数向上剤>
(1)OCP−1:非分散型オレフィンコポリマー(エチレン/プロピレン共重合体)、重量平均分子量16,000、数平均分子量7000、エチレン/プロピレンのモル比:10/9、有効成分量100質量%のもの。
(2)OCP−2:非分散型オレフィンコポリマー(エチレン/プロピレン共重合体)、重量平均分子量30,000、数平均分子量17,000、エチレン/プロピレンのモル比=10/9、有効成分量100質量%のもの。
(3)PMA−1:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量140,000、数平均分子量50,000、有効成分量60質量%のもの。
(4)PMA−2:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量130,000、数平均分子量62,000、有効成分量55質量%のもの。
(5)PMA−3:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量120,000、数平均分子量60,000、有効成分量60質量%のもの。
(6)PMA−4:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量40,000、数平均分子量22,000、有効成分量70質量%のもの。
(7)starPMA:星型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤、重量平均分子量390,000、数平均分子量340,000、有効成分量45質量%のもの。(核となるポリメタクリレート中心部からアームポリマーが複数分岐した「星型構造」を有する)
表1、表2に示す基油及び、表3〜表5に示す油圧作動油組成物の物理化学性状試験は、以下に示す試験法により行った。
・密度
:JIS K 2249「密度試験方法」
・動粘度
:JIS K 2283「動粘度試験方法」
・粘度指数
:JIS K 2283「粘度指数算出方法」
・流動点
:JIS K 2269「流動点試験方法」
・引火点
:JIS K 2265−4「引火点試験方法(クリーブランド開放法)」
・残留炭素
:JIS K 2270「残留炭素分試験方法」
・酸価
:JIS K 2501「中和価試験方法」
・ASTM色 :JIS K 2580「ASTM色試験方法」
・硫黄分(紫外蛍光法):JIS K 2541−6「硫黄分試験方法(紫外蛍光法)」
・窒素分 :JIS K 2609「窒素分試験方法」
・n-d-m
:ASTM 3238−85「Standard Test Method for Calculation of Carbon Distribution
and Structural Group Analysis of Petroleum Oils By the n−d−m Method」
・アニリン点 :JIS K 2256「アニリン点及び混合アニリン点試験方法」
・ヨウ素価 :JIS K 0070「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及び不けん化物の試験方法」
・GC蒸留留出温度 :JIS K 2254「蒸留試験方法(ガスクロ法)」
・絶対粘度については、以下の式により算出した。なお、式中の密度と動粘度は上記測定法に従って測定した。
絶対粘度(40℃)=密度(40℃)×動粘度(40℃)

Figure 0005932579
Figure 0005932579
Figure 0005932579

※:括弧内は希釈油を除く有効成分量。
Figure 0005932579

※ :括弧内は希釈油を除く有効成分量。
Figure 0005932579

※:括弧内は希釈油を除く有効成分量。
表3〜表5に示す油圧作動油組成物について、性能試験を行った結果を表6〜表8に示す。なお表6〜表8に示す性能試験は、以下の試験法、試験装置、試験条件により行った。
・高せん断粘度:USV(Ultra Shear Viscometer、PCS Instruments製)を用い、温度40℃、せん断速度10(S−1)におけるせん断粘度を測定した。
・1次せん断粘度低下率:上記の装置・条件により高せん断粘度を測定し、以下の式より1次せん断粘度低下率を算出した。
1次せん断粘度低下率=(高せん断粘度(40℃)−絶対粘度(40℃))/(絶対粘度(40℃))×100
・貯蔵安定性:100mlのサンプル管に試料を約90ml注入し、0℃×1週間の条件で保管し、濁り・沈殿の有無を観察した。観察結果を以下の記号で評価した。
○:濁り・沈殿なし、クリア―に溶解
△:わずかに濁りまたは沈殿が認められる
×:明らかに濁りまたは沈殿が認められる
・SONIC永久せん断粘度低下率:JPI−5S−29−2006、高出力法
・熱安定性試験:内径2.5cmのガラス製容器に試料を40ml入れ、鋼及び銅の触媒を浸漬し、140℃の回転盤付き恒温槽内に放置し、240h後のスラッジ量(0.8μmミリポアフィルター使用)を測定した。
(触媒材質/サイズ)
鋼=SPCC−SB、銅=C1100P、
サイズはともに1.0mm×20mm×50mm
・TOST:JIS K 2514「タービン油酸化安定度試験方法」に準拠し、95℃×1000h後の酸価増加及び、100ml中のスラッジ量を測定した。
・ビッカース104cポンプ試験:ASTM D 7043−10 「Standard Test Method for Indicating Wear Characteristics of Non−Petroleum and Petroleum Hydraulic Fluids in a Constant Volume Vane Pump」に準拠し、運転時間は500hとした。
・省電力評価:以下に示す装置、試験条件により評価を行った。
<省電力評価装置>
(1)装置名:油研工業製「省電力性評価装置」
(2)装置概要:オイルタンク、電動機、ピストンポンプ、回転計付きトルクメーター、10m配管、油圧ピストンモーター、動力計、サクションフィルター・ラインフィルター、リリーフバルブ、熱交換器、電力計、インバーター等を備え、ピストンポンプにて昇圧した油圧作動油の動力で油圧ピストンモーターを回転させ、油圧ピストンモーターに直結させた動力計にて負荷を与えると同時に動力吸収し、その時に必要な電動機の消費電力を電力計にて測定する装置。油圧回路を図1に示す。
(3)装置仕様:
・油圧ポンプ :油研工業製 可変容量ピストンポンプ A16
・電動機 :三菱電機製 インバータ専用モータ SF−HRCA
出力18.5kW
・油圧モーター:ボッシュレックスロス製 ピストンモーター A2FM16
・トルクメーター:株式会社小野測器 SS−101
・動力計 :株式会社テークスグループ W−100形渦電流式動力計 最大吸収動力100kW、最大吸収トルク 300Nm
・電力計 :日置電機株式会社 3168クランプオンパワーハイテスタ
<省電力評価試験条件>
・消費電力計測方法 :1回につき12分間、電力を連続測定し、12分毎にスタート・ストップを繰り返し行い、油温を安定化させながら測定を10回行う。10回の平均値を、その試験油における消費電力とする。
・ポンプ吐出圧力 :(1)6.86Mpa×6min
⇒(2)13.72Mpa×6min
・ポンプ回転数 :1500rpm
・動力計吸収トルク :低圧時;16N・m、高圧時:32N・m
・油温
:35℃、40℃、45℃
Figure 0005932579
Figure 0005932579
Figure 0005932579
表3及び表6によれば、本発明の構成を満たす実施例1〜4は、絶対粘度が36mPa・s以下と十分に低く、1次せん断粘度低下率が−12%〜−14%と十分に低い一方で、SONIC永久せん断粘度低下率は−3%未満であり、1次せん断粘度は低いにも関わらず永久せん断に対しては安定であり、また貯蔵安定性も良好であることがわかる。また、実施例1〜4は、熱安定性も良好であり、TOSTにおけるスラッジ量も少なく、ビッカース104cポンプ試験における摩耗量も少なく良好な結果である。
そして、実際に省電力効果を実機に近い条件下で模擬できる省電力評価装置により実施例1〜4の省電力評価を行ったところ、35℃、40℃、45℃の全ての温度において、比較例1を基準油として1%以上の省電力効果が得られた。なお、実施例1〜4は粘度指数が高いために、低温時に比較例1よりも粘度が低くなるので、低温ほど省電力効果が大きくなる傾向が見られる。また、いずれの実施例も引火点が250℃以上とISO粘度グレードがVG46に該当しつつも、高い省電力効果を有することがわかる。
一方、表4及び表7によれば、本発明の構成を満たさない比較例1〜6は本発明の効果を有さないことがわかる。
まず、比較例1は、本発明で必須であるポリメタクリレート、オレフィンコポリマー及びリン系摩耗防止剤を含有しないものであり、絶対粘度も高く、これは実施例と比較し省電力効果が低いことがわかる。また、摩耗防止剤としてZnDTP、分散剤として金属系清浄剤を配合しており、ポンプ試験における摩耗量は少ないものの、リン系摩耗防止剤とコハク酸イミドを配合していないので、TOSTにおけるスラッジ量が多くなっている。なお、この比較例1は各実施例における省電力効果の評価のための基準処方として、省電力評価試験を実施している。
比較例2及び3は、本発明におけるオレフィンコポリマーを含有しているが、ポリメタクリレートを含有しないため、貯蔵安定性が劣っている。また、TOSTにおけるスラッジ量が多くなっている。そのため、絶対粘度、高せん断粘度、1次せん断粘度低下率の結果から、一定の省電力効果は期待できるものの、油圧作動油としての基本性能を確保できないため、省電力効果の評価は実施していない。
比較例4は、基油として本発明で規定する動粘度よりも低い動粘度の基油を用い、その分オレフィンコポリマーを多く配合することで組成物の動粘度を実施例と同等レベルに合わせこんだものであるが、この処方ではビッカース104cポンプ試験における摩耗防止性が劣ることがわかる。また、この比較例4では本発明におけるポリメタクリレートを含有しないため貯蔵安定性が劣る。さらに、TOSTにおけるスラッジ量が多くなっている。これについても、絶対粘度、高せん断粘度、1次せん断粘度低下率の結果から、一定の省電力効果は期待できるものの、油圧作動油としての基本性能を確保できないため、省電力効果試験は実施していない。
比較例5は、本発明におけるポリメタクリレートとオレフィンコポリマーに代えて、低分子量のポリメタクリレートを多く配合することで実施例と同等レベルの動粘度に合わせこんだものであるが、この処方では絶対粘度・高せん断粘度・貯蔵安定性・スラッジ量は実施例レベルであるが、熱安定性試験におけるスラッジ量が劣っていることがわかる。また、1次せん断粘度低下率が十分ではないため、十分な省電力効果も期待できないため、省電力効果の評価は実施していない。
また本発明におけるポリメタクリレートやオレフィンコポリマーに代えて、星型ポリメタクリレート配合した比較例6では、絶対粘度、高せん断粘度、1次せん断粘度低下率は実施例レベルであるが、SONIC永久せん断粘度低下率のマイナス値が大きく、せん断安定性に劣ることがわかる。そのため、絶対粘度、高せん断粘度、1次せん断粘度低下率の結果から、一定の省電力効果は期待できるものの、油圧作動油としての基本性能を確保できないため、省電力効果の評価は実施していない。
本発明の油圧作動油組成物は、種々の工業用潤滑油として適用できるが、特に油圧システムに用いる油圧作動油として好ましく用いることができる。特に、油圧システムのうち、油圧ポンプ、油圧モーター、及び油圧シリンダー等、高圧状態で用いられるために作動油の耐摩耗性が必要な機器や、方向制御弁、流量制御弁など各種の制御弁、ラインフィルターやサクションフィルターなど、微小な隙間を通ることでせん断を受けたり圧力損失を有する機器、あるいは細長い配管で送油することで圧力損失が大きくなる機器などで、好ましく用いられる。

Claims (3)

  1. (a)40℃における動粘度が28〜51mm/sである炭化水素系基油、
    (b)重量平均分子量が7万〜20万のポリメタクリレートを0.06〜3質量%、
    (c)重量平均分子量が5000〜10万のオレフィンコポリマーを0.1〜5質量%、
    (d)リン系摩耗防止剤を0.2〜2質量%、
    含有することを特徴とする油圧作動油組成物。
  2. さらに、(e)分散剤を0.01〜1質量%、含有する請求項1に記載の油圧作動油組成物。
  3. 前記油圧作動油組成物のISO 粘度グレードがISO VG46であり、40℃における絶対粘度が32〜39mPa・sである請求項1または2に記載の油圧作動油組成物。
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