以下に添付図面を参照して、本発明に係る制御装置および制御システムの実施例を詳細に説明する。まず、実施例の詳細な説明に先立ち、本願に係る制御手法の概要について図1を用いて説明する。図1は、本願に係る制御手法の概要を示す図である。なお、図1の(A)には、制御装置の構成を、図1の(B)には、本願に係る制御手法の概要を、それぞれ示している。
図1の(A)に示すように、本願に係る制御手法における制御装置は、第1の制御部と、第2の制御部とを備える。第1の制御部は、所定の処理を行う制御部である。ここで、所定の処理とは、たとえば、充電池への充電処理等の処理である。また、第2の制御部は、停止状態にある第1の制御部を外部からの要求に応じて起動させて、第1の制御部による所定の処理を開始させる処理部である。
具体的には、第2の制御部は、外部から所定の処理の開始要求を受け付けると(図1の(A)の(1)参照)、第1の制御部への電源供給ラインへ設けられたリレーをオンする(図1の(A)の(2)参照)。このリレーがオンされると、第1の制御部に対して電源が供給され(図1の(A)の(3)参照)、第1の制御部が起動する。
そして、第1の制御部は、電源が供給されて起動した後、所定の処理を実行する(図1の(A)の(4)参照)。このように、第1の制御部は、第2の制御部によって起動され、所定の処理を実行する。
また、第1の制御部は、所定の処理を終えると、第1の制御部への電源供給ラインに設けられたリレーをオフする(図1の(A)の(5)参照)。このリレーがオフされると、第1の制御部への電源供給が停止する。
電源供給が停止した後、第1の制御部に対して再び電源が供給されると、第1の制御部では、初期化処理が行われる。この結果、第1の制御部は、次回の所定の処理を実行可能な状態となる。
ところが、第1の制御部への電源供給ラインに設けられたリレーには、たとえば、リレーがオン側で固着するオン固着等の異常状態が発生する可能性がある。このような異常状態が発生した場合、第1の制御部は、電源供給を停止することができなくなる。このような場合、従来技術では、次回の所定の動作を開始することができない状態に陥る可能性があった。
そこで、本願に係る制御手法では、図1の(B)に示すように、リレーの異常状態を検出する手段を設けるとともに、リレーの異常状態が検出された場合には(ステップS01)、自身のリセットを行って再起動させるリセット処理を行うこととした(ステップS02)。
具体的には、本願に係る制御手法では、第1の制御部に対してソフトリセットを実行することによって、初期化処理が行われる状態へ移行させることとした。これにより、制御装置は、電源供給が停止されない状態、すなわち、電源をオフできない状態に陥った場合でも、初期化処理を行うことで、次回の所定の処理を開始可能な状態とすることができる。
以下では、本願に係る制御手法を適用した制御装置および制御システムについての実施例を詳細に説明する。なお、以下の実施例では、制御システムの一例として、車載ECU間における制御システムを用いて説明する。
まず、本実施例に係る制御システムの構成例について図2を用いて説明する。図2は、本実施例に係る制御システム100の構成を示すブロック図である。
制御システム100は、たとえば、プラグインハイブリッド車に搭載される制御システムである。プラグインハイブリッド車とは、車両の外部に設けられた電源、例えば、家に設けられた家庭用電源や充電施設に設けられた急速充電器等のコンセントからの充電が可能なハイブリッド車のことである。また、制御システム100は、「充電モード」および「走行モード」の2つの動作モードを備える。「充電モード」は、主に外部電源から充電池への充電処理を行う際に実行される動作モードである。また、「走行モード」は、主に車両の走行中に実行される動作モードである。
図2に示すように、制御システム100は、PLG−ECU1と、PM−ECU2と、補機バッテリ3と、IGPリレー4と、IG2リレー5と、IGCTリレー6と、充電器7と、充電池8と、システムメインリレー9とを含む。
PLG−ECU1は、本実施例において第1の制御装置に相当するECUである。PLG−ECU1は、サブCPU11(第2の制御部)と、メインCPU12(第1の制御部)と、DMA(Direct Memory Access)通信線13と、OR回路14とを備える。
また、PM−ECU2は、本実施例において第2の制御装置に相当するECUである。PM−ECU2は、サブCPU21(第2の制御部)と、メインCPU22(第1の制御部)と、DMA通信線23と、OR回路24と、電源統合IC(Integrated Circuit)25とを備える。
PLG−ECU1は、主に、充電モードの開始を検知してPM−ECU2へ通知するECUである。サブCPU11は、充電用のプラグ(以下、「充電プラグ」と記載する)がコンセントへ接続された場合に、スリープ状態(省電力動作状態)から通常の動作状態に復帰して、充電モードの開始をPM−ECU2へ通知する処理等を実行する。
また、サブCPU11は、メインCPU12への電源供給ラインへ設けられるIGPリレー4をオンすることによって停止状態のメインCPU12を起動させ、メインCPU12による充電処理を実行させる。
具体的には、サブCPU11は、充電モードの開始を検知すると、OR回路14に対して信号「MRL_S」を出力する。「MRL_S」がOR回路14へ入力されると、OR回路14からIGPリレー4に対して信号「MRL」が出力され、IGPリレー4がオンされる。これにより、停止状態のメインCPU12に対して補機バッテリ3から電源が供給され、メインCPU12が起動する。なお、IGPリレー4がオンされると、PM−ECU2に対して信号「PIM」が入力される。
メインCPU12は、充電モードが開始された場合に、充電器7を制御して充電池8への充電を行う充電処理を実行する。また、メインCPU12は、充電処理が終了した場合に、PM−ECU2のメインCPU22との間で、充電モード終了処理等を実行したりもする。PLG−ECU1のサブCPU11およびメインCPU12の具体的な動作については、後述する。
DMA通信線13は、サブCPU11およびメインCPU12間での通信に用いられる通信線である。なお、サブCPU11およびメインCPU12は、DMA通信線13以外の通信線であってもよい。すなわち、サブCPU11およびメインCPU12間のデータ転送は、必ずしもDMA転送であることを要しない。
OR回路14は、サブCPU11からの出力信号である「MRL_S」またはメインCPU12からの出力信号である「MRL_M」のいずれか一方が入力された場合に、IGPリレー4に対して信号「MRL」を出力する論理回路である。
PM−ECU2は、PLG−ECU1と共に充電モードや走行モードにおける充電処理等を実行するECUである。PM−ECU2のサブCPU21は、「PIM」がオン状態にされることで、PLG−ECU1から充電モードの開始が通知された場合に、スリープ状態から通常の動作状態に復帰するとともに、停止状態のメインCPU22を起動させて、メインCPU22に対して充電処理等の処理を実行させる。
具体的には、サブCPU21は、補機バッテリ3からIGPリレー4経由で「PIM」が入力されると、OR回路24に対して信号「PIMD」を出力する。「PIMD」がOR回路24へ入力されると、OR回路24からIGCTリレー6に対して信号「MRL」が出力され、IGCTリレー6がオンされる。これにより、停止状態のメインCPU22に対して補機バッテリ3から電源が供給され、メインCPU22が起動する。
なお、サブCPU21は、たとえばイグニッションスイッチ等の電源スイッチが操作された場合(すなわち、ユーザが車両に乗り込んで電源をオンにした場合であり、主に、ユーザが車両の走行を開始しようとしている場合)に出力される信号「SW2」が入力されると、電源統合IC25に対して信号「IG2D」を出力する。
メインCPU22は、PLG−ECU1とともに充電処理や充電終了処理等を実行するCPUである。たとえば、メインCPU22は、充電モードが開始された場合に、充電器7と充電池8との間に設けられたシステムメインリレー9をオンすることによって、充電池8への充電が可能な状態にする。
また、メインCPU22は、充電池8の充電状況を監視し、充電が完了した場合には、PLG−ECU1のメインCPU12に対して充電モード終了処理の開始を指示したりもする。PM−ECU2が備えるサブCPU21およびメインCPU22の具体的な動作については、後述する。
DMA通信線23は、サブCPU21およびメインCPU22間での通信に用いられる通信線である。なお、PLG−ECU1の場合と同様、サブCPU21およびメインCPU22は、DMA通信線23以外の通信線であってもよい。
OR回路24は、サブCPU21からの信号「PIMD」、メインCPU22からの信号「MRL_M」またはIG2リレー5からの信号「IG2」のいずれかが入力された場合に、IG2リレー5に対して信号「MRL」を出力する論理回路である。
電源統合IC25は、サブCPU21から「IG2D」が入力された場合に、IG2リレー5に対して信号「IG2D」を出力して、IG2リレー5をオンするICである。IG2リレー5がオンされることによって、OR回路24に対して信号「IG2」が入力される。OR回路24に対して信号「IG2」が入力されると、OR回路24からIGCTリレー6に対して信号「MRL」が出力され、IGCTリレー6がオンされる。
PLG−ECU1のメインCPU12およびPM−ECU2のメインCPU22は、ローカルバス51で相互に接続されており、このローカルバス51を用いて充電モード処理、充電モード終了処理、電源供給停止処理等に必要な情報の送受信を行う。このローカルバス51は、たとえば、CANバスである。
なお、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、CANバス52によっても相互に接続される。CANバス52は、イグニッション系のECU同士を接続するCANバスである。また、PM−ECU2は、CANバス53やローカルバス54等によって他のECUと接続される。
補機バッテリ3は、主に車両に搭載される補機類を駆動させるために用いられるバッテリであり、車両の走行等に用いるメインバッテリである充電池8とは別に設けられ、充電池8よりも低電圧のバッテリである。補機バッテリ3からの電源は、PLG−ECU1のサブCPU11およびPM−ECU2のサブCPU21に対して常時供給される。
一方、補機バッテリ3からの電源は、PLG−ECU1のメインCPU12およびPM−ECU2のメインCPU22に対しては、それぞれIGPリレー4およびIGCTリレー6を介して供給される。すなわち、補機バッテリ3からの電源は、それぞれIGPリレー4およびIGCTリレー6がオンされることによって、PLG−ECU1のメインCPU12およびPM−ECU2のメインCPU22へ供給される。
IGPリレー4は、PLG−ECU1のメインCPU12と補機バッテリ3との間に設けられたリレー回路である。このIGPリレー4は、PLG−ECU1のOR回路14から「MRL」が入力されることでオンされる。
IG2リレー5は、PM−ECU2のメインCPU22と補機バッテリ3との間に設けられたリレー回路である。このIG2リレー5は、SW2がオン状態となると、サブCPU21から電源統合IC25を経由して「IG2D」が入力されることでオンされる。なお、IG2リレー5は、主に、ユーザが車両に乗り込んで電源をオンした場合に接続されるリレーである。
IG2リレー5と同様、IGCTリレー6も、PM−ECU2のメインCPU22と補機バッテリ3との間に設けられたリレー回路である。このIGCTリレー6は、PM−ECU2のOR回路24から「MRL」が入力されることでオンされる。
充電器7は、充電池8への充電を行うための充電器である。充電池8は、充電器7およびシステムメインリレー9を介して外部電源から供給される電気を蓄える電池である。システムメインリレー9は、充電器7と充電池8との間に設けられたリレー回路であり、PM−ECU2のメインCPU22によってオン・オフが制御される。
次に、PLG−ECU1およびPM−ECU2の構成について説明する。図3は、PLG−ECU1およびPM−ECU2の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、PLG−ECU1のサブCPU11は、モード制御部11aと、状態判定部11bとを備え、メインCPU12は、終了処理部12aと、電源停止処理部12bと、異常検出部12cと、リセット処理部12dとを備える。また、PM−ECU2のメインCPU22は、終了処理部22aと、電源停止処理部22bと、異常検出部22cと、リセット処理部22dとを備える。
モード制御部11aは、充電モード終了処理の開始をPM−ECU2のメインCPU22から指示された場合に、現在の動作モードが充電モードであることを示す「IGP信号」をオフする処理部である。
状態判定部11bは、外部電源に対する充電プラグの挿抜状態を判定する処理部である。具体的には、状態判定部11bは、充電プラグから入力される信号である「SW1」および「PLT」(図2参照)に基づき、充電プラグの挿抜状態を判定する。「SW1」は、充電プラグの挿抜状態(充電プラグがコンセントへ接続された状態またはコンセントから抜かれた状態)を示す信号である。また、「PLT」は、接続先の外部電源の電圧や位相等の情報を示すパイロット信号である。
また、状態判定部11bは、充電プラグの挿抜状態の判定結果を図示しない記憶部に記憶する処理も行う。
終了処理部12aは、電源供給停止処理に先立って行われる充電モード終了処理を実行する処理部である。
具体的には、終了処理部12aは、後述する充電モード終了処理に含まれる各手順のうちの充電終了処理まで完了した場合に、充電終了処理が完了した旨を示す完了通知「PLG側電源保持要求」オフをPM−ECU2へ送信する。PM−ECU2は、「PLG側電源保持要求」オフを受信することで、PLG−ECU1が充電処理を完了させたことを認識することができる。なお、充電モード終了処理の具体的な手順については、図4Aを用いて後述する。
電源停止処理部12bは、PM−ECU2の電源停止処理部22bから電源供給の停止が許可された場合に、IGPリレー4をオフして自装置への電源供給を停止する電源停止処理を行う処理部である。
具体的には、電源停止処理部12bは、PM−ECU2の電源停止処理部22bから後述する「MRL保持集約結果」オフを受信した場合に、OR回路14への出力信号である「MRL_M」をオフする。「MRL_M」がオフされると、「MRL_S」と「MRL_M」がともにオフされた状態となるため、OR回路14からの信号「MRL」がオフされ、IGPリレー4がオフされる。この結果、メインCPU12への電源供給が停止することとなる。かかる点については、図4Bを用いて後述する。
異常検出部12cは、リレーが所定時間以上経過してもオフされない異常状態を検出する処理部である。本実施例では、IGPリレー4がオン側で固着した状態であるオン固着の発生を検出する。具体的には、異常検出部12cは、電源停止処理部12bがIGPリレー4をオフする処理を行ってから所定時間が経過しても電源供給が停止されない場合に、IGPリレー4のオン固着の発生を検出する。
より具体的には、異常検出部12cは、電源停止処理部12bによって「MRL_M」がオフされてからの経過時間を計測し、この経過時間が所定時間を越えた場合に、IGPリレー4のオン固着の発生を検出する。かかる点については、図6Aを用いて後述する。
リセット処理部12dは、異常検出部12cによってIGPリレー4のオン固着の発生が検出された場合に、次回の充電処理を開始可能な状態へ移行する処理、言い換えれば、自身のリセットを行って再起動させる処理を行う処理部である。このリセット処理部12dによる処理の内容については、図6A等を用いて説明する。
PM−ECU2の終了処理部22aは、PLG−ECU1の終了処理部12aと協働して充電モード終了処理を実行する処理部である。電源停止処理部22bは、充電モード終了処理の各手順のうち充電終了処理まで完了し、かつ、PLG−ECU1から「PLG側電源保持要求オフ」を受け取った場合に、PLG−ECU1に対して電源供給の停止を許可する電源停止処理を行う処理部である。
異常検出部22cは、リレーが所定時間以上経過してもオフされない異常状態を検出する処理部である。本実施例では、IGPリレー4のオン固着の発生を検出する処理部である。具体的には、異常検出部22cは、電源停止処理部22bがIGPリレー4をオフする処理を行ってから所定時間が経過しても電源供給が停止されない場合に、IGPリレー4のオン固着の発生を検出する。
より具体的には、異常検出部22cは、電源停止処理部22bによって後述する「MRL保持集約結果」がオフされてからの経過時間を計測し、この経過時間が所定時間を越えた場合に、IGPリレー4のオン固着の発生を検出する。かかる点については、図6Aを用いて後述する。
リセット処理部22dは、異常検出部22cによってIGPリレー4のオン固着の発生が検出された場合に、次回の充電処理を開始可能な状態へ移行する処理、言い換えれば、自身のリセットを行って再起動させる処理を行う処理部である。このリセット処理部22dによる処理の内容については、図6A等を用いて説明する。
次に、充電モード終了処理が正常に行われた場合の例について図4Aを用いて説明する。図4Aは、充電モード終了処理が正常に行われた場合の例を示すシーケンス図である。
なお、充電モード終了処理の開始時において、PLG−ECU1のメインCPU12およびPM−ECU2のメインCPU22は、ともに起動した状態である。すなわち、PLG−ECU1のサブCPU11およびメインCPU12からOR回路14へそれぞれ「MRL_S」および「MRL_M」がオン出力され、IGPリレー4がオンされた状態となっている。また、PM−ECU2のサブCPU21およびメインCPU22からOR回路24へそれぞれ「PIMD」および「MRL_M」がオン出力され、IGCTリレー6がオンされた状態となっている。なお、IG2リレー5についてはオフする制御状態にあることとする。
図4Aに示すように、PM−ECU2のメインCPU22は、充電池8への充電が終了したと判定すると(ステップS11)、「IGPオフ要求」をオンする(ステップS12)。また、PM−ECU2のメインCPU22は、「IGPオフ要求」オンをローカルバス51を介してPLG−ECU1のメインCPU12へ送信する(ステップS13)。この「IGPオフ要求」オンが、充電終了処理の開始指示に相当する。
つづいて、PLG−ECU1のメインCPU12は、ローカルバス51を介してPM−ECU2から「IGPオフ要求」オンを受け取ると、「IGPオフ要求」オンをDMA通信線13を介してサブCPU11へ送信する(ステップS14)。PLG−ECU1のサブCPU11は、「IGPオフ要求」オンを受信すると、充電モードに対応するモード信号である「IGP信号」をオフするとともに(ステップS15)、「MRL_S」をオフする(ステップS16)。また、サブCPU11は、「IGP信号」オフをメインCPU12へ送信する(ステップS17)。
なお、図2に示すように、「MRL_S」がオフされても、PLG−ECU1のOR回路14にはメインCPU12から「MRL_M」がオン入力されているため、この時点ではIGPリレー4はオフされない。
サブCPU11から「IGP信号」オフを受信すると、PLG−ECU1のメインCPU12は、「IGP信号」オフをローカルバス51を介してPM−ECU2のメインCPU22へ送信する(ステップS18)。
PM−ECU2のメインCPU22は、PLG−ECU1のメインCPU12から「IGP信号」オフを受信すると、充電終了処理を開始する(ステップS19)。また、PLG−ECU1のメインCPU12も、「IGP信号」オフをPM−ECU2のメインCPU22へ送信した後、充電終了処理を開始する(ステップS20)。
つづいて、PM−ECU2のメインCPU22は、充電終了処理が完了すると、「PM側電源保持要求」をオフする(ステップS21)。また、PLG−ECU1のメインCPU12は、充電終了処理が完了すると、「PLG側電源保持要求」をオフした後(ステップS22)、「PLG側電源保持要求」オフをPM−ECU2のメインCPU22へ送信する(ステップS23)。そして、PM−ECU2のメインCPU22は、「PM側電源保持要求」がオフされ、かつ、PLG−ECU1から「PLG側電源保持要求」オフを受信すると、「MRL保持集約結果」をオフする(ステップS24)。この「MRL保持集約結果」がオフされることによって、電源供給停止処理への移行が可能な状態となる。
なお、ここでは、PM−ECU2のメインCPU22が、「PM側電源保持要求」をオフした後に、PLG−ECU1から「PLG側電源保持要求」オフを受信する場合の例を示したが、これに限ったものではない。すなわち、PM−ECU2のメインCPU22は、「PM側電源保持要求」をオフする前に、PLG−ECU1から「PLG側電源保持要求」オフを受信する場合もある。
次に、電源供給停止処理が正常に行われた場合の例について図4Bを用いて説明する。図4Bは、電源供給停止処理が正常に行われた場合の例を示すシーケンス図である。電源供給停止処理は、図4Aに示す充電モード終了処理に引き続き実行される。
図4Bに示すように、PM−ECU2のメインCPU22は、「MRL保持集約結果」オフをローカルバス51を介してPLG−ECU1のメインCPU12へ送信する(ステップS31)。そして、「MRL保持集約結果」オフを受信すると、PLG−ECU1のメインCPU12は、「MRL_M」をオフする(ステップS32)。
PM−ECU2のメインCPU22は、「MRL保持集約結果」オフをPLG−ECU1へ送信した後、ローカルバス51を停止させる(ステップS33)。同様に、PLG−ECU1のメインCPU12も、「MRL_M」をオフした後、ローカルバス51を停止させる(ステップS34)。これにより、PLG−ECU1およびPM−ECU2間の通信が切断された状態となる。
また、PLG−ECU1のメインCPU12によって「MRL_M」がオフされると(図4Bの(1)参照)、「MRL_S」と「MRL_M」がともにオフされた状態となるため、OR回路14からの信号「MRL」がオフされ、IGPリレー4がオフされる。この結果、PLG−ECU1のメインCPU12への電源供給量が低下することとなる(図4Bの(2)参照)。そして、PLG−ECU1のメインCPU12への電源供給が停止すると、メインCPU12は停止状態となる(図4Bの(3)参照)。また、IGPリレー4を介する経路の電圧低下を検出する等の方法で、メインCPU12が停止したと判定すると、サブCPU11は、スリープ状態へ移行する(ステップS35)。
一方、IGPリレー4がオフされ、PLG−ECU1のメインCPU12への電源供給が停止すると、「PIM」がオフされる(図4Bの(4)参照)。「PIM」がオフされたことを検出すると、PM−ECU2のサブCPU21は「PIMD」をオフし(ステップS36)、メインCPU22は「MRL_M」をオフする(ステップS37)。
「PIMD」および「MRL_M」がともにオフされると、OR回路24からの「MRL」がオフされ、IGCTリレー6がオフされる。この結果、PM−ECU2のメインCPU22への電源供給量が低下することとなる(図4Bの(5)参照)。PM−ECU2のメインCPU22への電源供給が停止すると、メインCPU22は停止状態となる(図4Bの(6)参照)。また、IGCTリレー6を介する経路の電圧低下を検出する等の方法で、メインCPU22が停止したと判定すると、サブCPU21は、スリープ状態へ移行する(ステップS38)。
このように、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、充電モード終了処理および電源供給停止処理を協働して行うことにより、電源オフのタイミングの同期を取ることとしている。これは、たとえば、一方のECUが独自の判断で電源供給を停止させると、他方のECUが、ローカルバス51に異常が発生したと誤認識してしまうおそれがあるためである。
ところが、IGPリレー4に異常、ここではオン固着が発生すると、PLG−ECU1のメインCPU12およびPM−ECU2のメインCPU22は、電源供給を停止することができなくなってしまう。ここでは、一例として、電源供給停止処理中にIGPリレーのオン固着が発生した場合の従来例について図5を用いて説明する。図5は、電源供給停止処理中にIGPリレーのオン固着が発生した場合の従来例を示すシーケンス図である。
図5に示すように、たとえば、PM−ECUのメインCPUおよびPLG−ECUのメインCPUがローカルバスを停止させた後に(ステップS33およびステップS34)、IGPリレーのオン固着が発生したとする(図5の(1)参照)。
PLG−ECUのメインCPUは、ステップS32において「MRL_M」を既にオフしている。すなわち、「MRL_S」と「MRL_M」がともにオフされた状態となるため、通常であれば、OR回路からの信号「MRL」がオフされ、IGPリレーがオフされることとなる。
しかしながら、IGPリレーがオン固着しているため、「MRL」はオンされたままとなり、この結果、メインCPUへの電源供給量が低下しないこととなる(図5の(2)参照)。
また、IGPリレーがオフされなければ、PM−ECUのサブCPUへ入力される「PIM」もオンのままとなる(図5の(3)参照)。「PIM」がオンされているかぎり、PM−ECUのサブCPUは「PIMD」をオフすることができず、PM−ECUのメインCPUは「MRL_M」をオフすることができない。このため、PM−ECUは、電源供給停止処理を完了することができず、電源オンのままとなる。
このように、IGPリレーのオン固着が発生すると、PLG−ECUのメインCPUおよびPM−ECUのメインCPUは、電源をオフすることができない。PLG−ECUのメインCPUおよびPM−ECUのメインCPUへの電源供給が停止されないと、補機バッテリのバッテリ上がりに陥る可能性がある(図5の(4)参照)。
また、PLG−ECUのメインCPUは、図4AのステップS14において「IGPオフ要求」オンをサブCPUへ送信すると、電源供給が停止するまでの間はこの「IGPオフ要求」オンを送信し続ける状態となる。この状態は、通常であれば、PLG−ECUのメインCPUの電源がオフされることで解消されるが、IGPリレーが固着しておりPLG−ECUのメインCPUの電源をオフできない状態であるため、解消されない。
「IGPオフ要求」オンは、充電モードに対応するモード信号である「IGP信号」のオフをPLG−ECUのサブCPUに対して指示する信号である。したがって、PLG−ECUのサブCPUは、「IGPオフ要求」オンが送信され続けている状態では、「IGP信号」をオンすることができない。「IGP信号」がオンされなければ充電モードへ移行できないため、PLG−ECUのサブCPUは、外部から充電起動要求を受信したとしても、次回の充電処理を開始することができない(図5の(5)参照)。
そこで、本実施例に係る制御システム100では、IGPリレー4のオン固着の発生が検出された場合には、次回の充電処理を開始可能な状態へ強制的に移行する、すなわち、再起動させることとした。かかる処理の内容について図6Aを用いて具体的に説明する。図6Aは、本実施例に係る制御システム100においてIGPリレー4のオン固着が発生した場合の例を示すシーケンス図(その1)である。
図6Aには、図5と同様に、メインCPU22およびメインCPU12がローカルバス51を停止させた後に(ステップS33およびステップS34)、IGPリレー4のオン固着が発生した場合の例について示している。
図6Aに示すように、PM−ECU2のメインCPU22では、図4AのステップS24において「MRL保持集約結果」をオフすると、異常検出部22cが、「MRL保持集約結果」をオフしてからの経過時間の計測を開始する(ステップS41)。
そして、PM−ECU2のメインCPU22では、「MRL保持集約結果」をオフしてからの経過時間が所定時間を経過すると、異常検出部22cが、IGPリレー4のオン固着を検出し、リセット処理部22dが、メインCPU22のソフトリセットを強制的に実行する(ステップS42)。その後、PM−ECU2のメインCPU22は、リセットから復帰し、ローカルバスを再開させる(ステップS43)。
このように、リセット処理部22dがソフトリセットを実行することにより、PM−ECU2のメインCPU22は、リセット復帰後に現在の動作モードを再判定することが可能となる。なお、メインCPU22に対してソフトリセットが行われることで、「MRL保持集約結果」が初期化され、オンの状態となる。
一方、PLG−ECU1のメインCPU12でも、異常検出部12cが、「MRL_M」をオフしてからの経過時間の計測を開始する(ステップS44)。
そして、PLG−ECU1のメインCPU12では、「MRL_M」をオフしてからの経過時間が所定時間を経過すると、異常検出部12cが、IGPリレー4のオン固着を検出し、リセット処理部12dが、メインCPU12のソフトリセットを強制的に実行する(ステップS45)。その後、PLG−ECU1のメインCPU12は、リセットから復帰し、ローカルバスを再開させる(ステップS46)。
このように、リセット処理部12dがソフトリセットを実行することで、メインCPU12は、初期化される。メインCPU12は、初期化されることにより、「IGPオフ要求」オフをサブCPU11へ送信する状態(初期状態)となる。すなわち、メインCPU12を初期化することで、サブCPU11に対して「IGPオフ要求」オンを送信し続ける状態(図4AのステップS14参照)が解消される。
サブCPU11は、「IGPオフ要求」オフを受信している状態であれば、外部からの充電起動要求を受け付けた場合に、「IGP信号」をオンし、PLG−ECU1およびPM−ECU2を充電モードへ移行させることができる。すなわち、サブCPU11に対して「IGPオフ要求」オンを送信し続ける状態が解消されることで、メインCPU12は、次回の充電処理を実行可能な状態となる。
このように、本実施例では、PLG−ECU1のメインCPU12およびPM−ECU2のメインCPU22が、異常検出部12c,22cによってIGPリレー4のオン固着の発生を検出した場合に、リセット処理部12d,22dによって再起動させることとした。
具体的には、PLG−ECU1のメインCPU12は、IGPリレー4がオンされ、かつ、現在の動作モードが充電モード中であることを示す「IGP信号」がオンされた場合に充電処理を開始し、充電処理が完了すると、「IGPオフ要求」オンをサブCPU11へ送信する。また、PLG−ECU1のサブCPU11は、充電起動要求を受け付けた場合に「IGP信号」をオンする処理を行い、メインCPU12から「IGPオフ要求」オフを受信した場合に、「IGP信号」をオフする。
そして、PLG−ECU1のリセット処理部12dは、異常検出部12cによってIGPリレー4のオン固着が検出された場合には、メインCPU12のソフトリセットを強制的に実行することで、「IGPオフ要求」オンを送信する状態から送信しない状態(すなわち、「IGPオフ要求」オフを送信する状態)へ移行する。
このため、本実施例に係る制御システム100では、IGPリレー4のオン固着が発生した場合であっても、次回の充電処理を開始することができる。
なお、以下では、図6Aに示した一連の処理を「強制リセット処理」と呼ぶこととする。
ところで、IGPリレー4は、オン固着が発生した場合であっても、何らかの理由によりオン固着が解消されることも考えられる。そこで、本実施例に係る制御システム100では、PLG−ECU1およびPM−ECU2がオン固着の解消を早期に検知できるように、PLG−ECU1のメインCPU12およびPM−ECU2のメインCPU22に対して図6Aに示した強制リセット処理を繰り返し行わせてもよい。
以下では、強制リセット処理を繰り返し行う場合の例について図6Bを用いて説明する。図6Bは、本実施例に係る制御システム100においてIGPリレー4のオン固着が発生した場合の例を示すシーケンス図(その2)である。
なお、図6Aに示す強制リセット処理を終えると、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、現在の動作モードが「充電モード」であるか「走行モード」であるかが不確定な状態(以下、「モード不確定状態」と記載する)となる。これは、強制リセット処理から復帰すると、「充電モード」に対応するモード信号である「IGP信号」および「走行モード」に対応するモード信号である「IG2」の両方がオフされた状態となるためである。
図6Bに示すように、制御システム100では、PLG−ECU1およびPM−ECU2による強制リセット処理が完了すると、PM−ECU2のメインCPU22が、モード不確定状態の継続時間の計測を開始する(ステップS51)。なお、ここでは、計測開始のタイミングを、強制リセット処理から復帰した直後とするが、計測開始のタイミングはこれに限ったものではない。
そして、PM−ECU2のメインCPU22は、モード不確定状態が所定時間継続すると、「MRL保持集約結果」をオフする(ステップS52)。
また、PLG−ECU1のメインCPU12も、強制リセット処理が完了すると、モード不確定状態の継続時間の計測を開始する(ステップS53)。なお、ここでは、計測開始のタイミングを、強制リセット処理から復帰した直後とするが、計測開始のタイミングはこれに限ったものではない。
そして、PLG−ECU1のメインCPU12は、モード不確定状態が所定時間継続すると、「MRL_M」をオフする(ステップS54)。
その後、PM−ECU2のメインCPU22は、図6Aに示すように「MRL保持集約結果」をオフしてからの経過時間を再び計測し始める(図6AのステップS41参照)。また、PLG−ECU1のメインCPU12は、「MRL_M」をオフしてからの経過時間を再び計測し始める(図6AのステップS44参照)。
すなわち、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、図6Aに示す強制リセット処理を再び実行することとなり、メインCPU12およびメインCPU22に対するソフトリセットが再び行われることとなる(図6AのステップS42およびステップS45参照)。
そして、PM−ECU2のメインCPU22が、リセットから復帰後に、ステップS51〜S54の処理と同様の処理(ステップS55〜S58)を再び実行することで、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、再び強制リセット処理を実行することとなる。
このように、PM−ECU2のメインCPU22は、モード不確定状態が所定時間継続した場合に、IGPリレー4をオフする処理を行うようにPLG−ECU1の電源停止処理部12bへ指示する、すなわち、電源停止処理部12bに対して「MRL保持集約結果」オフを送信することとした。この結果、図6Bに示すように、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、強制リセット処理を繰り返すこととなる。
これにより、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、オン固着していたIGPリレー4が正常な状態に戻った場合には、図6Aに示す強制リセット処理ではなく図4Bに示す電源供給停止処理を行うこととなるため、電源をオフすることが可能となる。
また、ソフトリセットから復帰してから「MRL_M」をオフするまでの期間をT1とし、「MRL_M」をオフしてからソフトリセットを実行するまでの期間をT2とした場合に、期間T1においてプラグの再接続を検出すると(充電起動要求を受けると)、PLG−ECU1のサブCPU11は、「IGP信号」をオンしてPLG−ECU1およびPM−ECU2を充電モードへ移行させる。
一方、期間T2においてプラグの再接続を検出した場合、PLG−ECU1のサブCPU11は、「IGP信号」はそのままで、再接続があったことを図示しない記憶部に記憶しておく。そして、PLG−ECU1のサブCPU11は、リセット復帰後(すなわち、期間T1になったとき)に、再接続があったことを示す情報が記憶されているか否かを判定し、記憶されている場合に「IGP」信号をオンする。
このようにすることで、充電池8への電源供給ラインへ設けられたシステムメインリレー9の劣化を防止することができる。
すなわち、システムメインリレー9は、「IGP信号」がオンされた場合に、PM−ECU2のメインCPU22によってオンされる。しかし、システムメインリレー9は、オン・オフを繰り返すことによって劣化するため、できるだけオン・オフを行わないことが望ましい。
ここで、期間T2においてプラグの再接続を検出した場合に、サブCPU11が「IGP信号」をオンすることとすると、システムメインリレー9はオンされるが、その後、強制リセット処理が実行されて直ぐにオフされることとなる。すなわち、システムメインリレー9は、無駄にオン・オフされることとなる。
そこで、本実施例に係る制御システム100では、PLG−ECU1のサブCPU11が、MRL_Mをオフした後で、プラグの再接続を検出した場合(すなわち、充電起動要求を受け付けた)には、リセット処理部12dによって次回の充電処理を開始可能な状態へ移行した後で(すなわち、メインCPU12がソフトリセットから復帰した後で)、「IGP信号」をオンすることとした。
これにより、システムメインリレー9が無駄にオン・オフされることがなくなるため、システムメインリレー9の劣化を防止することができる。
なお、充電プラグが外部電源に接続された状態でIGPリレー4のオン固着が発生した場合にも、システムメインリレー9が無駄にオン・オフされる可能性がある。
すなわち、充電プラグが外部電源に接続されたままの状態で、PLG−ECU1およびPM−ECU2が強制リセット処理を繰り返すと、メインCPU12およびメインCPU22がソフトリセットから復帰する毎に充電処理が開始されることとなる。この結果、システムメインリレー9のオン・オフが繰り返されるおそれがある。
そこで、PLG−ECU1のメインCPU12は、リセット処理部12dによって次回の充電処理を開始可能な状態へ移行した場合に、サブCPU11の状態判定部11bによる充電プラグの挿抜状態の判定結果に基づいて、充電処理を開始するか否かを決定することとしてもよい。
具体的には、本実施例に係る制御システム100では、リセット処理部12dによって次回の充電処理を開始可能な状態へ移行する前において充電プラグが外部電源に対して接続された状態であった場合には、次回の充電処理を開始可能な状態へ移行した後において充電プラグが外部電源に対して接続された状態であっても充電処理を開始しないこととした。すなわち、PLG−ECU1のメインCPU12は、充電プラグが外部電源へ接続されたままの状態である場合には、充電処理を開始せず、充電プラグが外部電源から抜かれて再び接続された場合に、充電処理を開始する。
これによっても、システムメインリレー9が無駄にオン・オフされることがなくなるため、システムメインリレー9の劣化を防止することができる。
次に、PLG−ECU1のサブCPU11の具体的動作について図7を用いて説明する。図7は、PLG−ECU1のサブCPU11が実行する処理手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、サブCPU11は、電源オフ状態、もしくは、スリープ状態にあるときに起動要求を受けると、初期化処理を実行し(ステップS101)、現在の充電プラグの挿抜状態を判定する(ステップS102)。なお、充電プラグの挿抜状態は、状態判定部11bが、充電プラグから入力される信号「SW1」または「PLT」に基づいて判定する。
つづいて、サブCPU11は、充電起動要求を受けたか否かを判定する(ステップS103)。充電起動要求を受けたか否かの判定はIGPの接続要求があるかで判断され、たとえば、状態判定部11bが、充電プラグから入力される信号「SW1」または「PLT」が、充電プラグが接続された状態にある入力状態になった場合にIGPの接続要求が発生するようになっている。
なお、本実施例は、有線での充電(充電ケーブルを介しての充電)を行う場合の例を示しているが、本願の開示する制御システムは、無線での充電(非接触充電)を行う充電システムにも適用可能である。非接触充電を行う場合、SW1の入力は、たとえば、充電可能な範囲に外部電源があることを示す信号の入力や、ユーザによる充電開始のスイッチ入力である。
かかる処理において充電起動要求を受けたと判定すると(ステップS103,Yes)、サブCPU11は、前回の充電プラグの挿抜状態と今回の充電プラグの挿抜状態との組合せが、充電処理を開始する必要がある再接続条件を満たしているか否かを判定する(ステップS104)。
具体的には、サブCPU11は、前回の判定時において充電プラグが抜かれた状態にあり、かつ、今回の判定時において充電プラグが接続された状態にある場合に、再接続条件を満たしていると判定する。前回の充電プラグの挿抜状態は、図示しない記憶部に記憶されている。
なお、サブCPU11は、たとえば前回の判定時および今回の判定時の双方において充電プラグが接続された状態にある場合には、再接続条件を満たさないと判定する。すなわち、充電プラグが接続されたままの状態である場合には、充電処理は実行されない。これにより、大電流が流れるシステムメインリレー9が無駄にオン・オフされることがなくなるため、システムメインリレー9の劣化(例えば、リレー接点の固着)を防止することができる。
ステップS104において再接続条件を満たすと判定した場合(ステップS104,Yes)、サブCPU11は、充電モードに対応するモード信号である「IGP信号」をオンし(ステップS105)、「MRL_S」をオンする(ステップS106)。
つづいて、サブCPU11は、タイマ充電管理等の定常処理を実行する(ステップS107)。また、サブCPU11は、「IGPオフ要求」オンを受信したか否かを判定し(ステップS108)、「IGPオフ要求」オンを受信してない場合には(ステップS108,No)、ステップS107の定常処理を繰り返す。そして、「IGPオフ要求」オンを受信したと判定すると(ステップS108,Yes)、サブCPU11は、「IGP信号」をオフし(ステップS109)、「IGP信号」オフをメインCPU12へ送信する(ステップS110)。
一方、ステップS103において充電起動要求を受けていない場合(ステップS103,No)、サブCPU11は、走行起動要求を受けたか否かを判断する。具体的には、サブCPU11は、「IG2」がオンされたか否かを判定する(ステップS111)。なお、「IG2」は、補機バッテリ3からIG2リレー5経由でサブCPU11へ入力される信号、すなわち、IGスイッチがオン状態になることで、PM−ECU2が起動した場合に入力される信号であり、走行モードに対応するモード信号である(図2参照)。
「IG2」がオンされたと判定すると(ステップS111,Yes)、サブCPU11は、「MRL_S」をオンし(ステップS112)、タイマ充電管理等の定常処理を実行する(ステップS113)。また、サブCPU11は、「SW2」(例えば、IGスイッチ)がオフされたか否かを判定し(ステップS114)、「SW2」がオフされていない場合には(ステップS114,No)、ステップS113の定常処理を繰り返す。
ステップS110の処理を終えたとき、あるいは、ステップS114において「SW2」がオフされたと判定したとき(ステップS114,Yes)、サブCPU11は、「MRL_S」をオフする(ステップS115)。
ステップS104において再接続条件を満たしていないとき(ステップS104,No)、すなわち、前回の判定時および今回の判定時の双方において充電プラグが接続された状態にある場合、あるいは、ステップS115の処理を終えたとき、サブCPU11は、現在の充電プラグの挿抜状態の判定結果を図示しない記憶部に記憶する(ステップS116)。
ステップS116の処理を終えたとき、あるいは、ステップS111において「IG2」がオンされていないとき(ステップS111,No)、サブCPU11は、メインCPU12への電源供給量が所定量まで低下したか否かを判定する(ステップS117)。
この処理においてサブCPU11は、メインCPU12への電源供給量が所定量まで低下していない場合には(ステップS117,No)、処理をステップS102へ戻す。なお、IGPリレー4のオン固着が発生している場合、メインCPU12への電源供給量が低下することがないため、サブCPU11は、バッテリ上がりになるまでステップS117,No→ステップS102〜ステップS117のループを繰り返すこととなる。
一方、メインCPU12への電源供給量が所定量まで低下したと判定した場合(ステップS117,Yes)、サブCPU11は、スリープ状態へ移行して(ステップS118)、処理を終える。
次に、PLG−ECU1のメインCPU12の具体的動作について図8を用いて説明する。図8は、PLG−ECU1のメインCPU12が実行する処理手順を示すフローチャートである。なお、図8に示す処理手順は、PLG−ECU1のメインCPU12の起動時およびソフトリセットからの復帰時に実行される。
図8に示すように、メインCPU12は、補機バッテリ3から電源が供給されたか否かを判定し(ステップS201)、供給されたと判定すると(ステップS201,Yes)、初期化処理を実行する(ステップS202)。なお、メインCPU12は、電源が供給されていない場合には(ステップS201,No)、電源供給があるまでステップS201の判定処理を繰り返す。
なお、PLG−ECU1およびPM−ECU2は、初期化処理を行うことによって各種パラメータが初期化される。たとえば、ソフトリセットから復帰すると、「MRL保持集約結果」はオンとなり、「IGPオフ要求」はオフとなる。
初期化処理を終えると、メインCPU12は、ローカルバス51による通信を開始した後(ステップS203)、モード不確定状態の継続時間の計測を開始する(ステップS204)。なお、メインCPU12は、ステップS204の処理をステップS202の処理の前に行ってもよい。
つづいて、メインCPU12は、モード不確定状態の継続時間の計測開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS205)。このとき、計測開始から所定時間が経過していなければ(ステップS205,No)、メインCPU12は、「IGP信号」オンを受信したか否かを判定する(ステップS206)。
ステップS206において「IGP信号」オンを受信したと判定すると(ステップS206,Yes)、メインCPU12は、「MRL_M」をオンし(ステップS207)、充電モード処理を実行する(ステップS208)。この充電モード処理の具体的な内容については図9Aを用いて後述する。
なお、「MRL_M」がオンされることによって、「MRL_S」がオフされてもIGPリレー4のオン状態が維持される。このように、「MRL_M」は、メインCPU12への電源供給を自己保持するための信号である。
一方、ステップS206において「IGP信号」オンを受信していない場合(ステップS206,No)、メインCPU12は、「IG2」がオンされたか否かを判定する(ステップS209)。そして、「IG2」がオンされたと判定すると(ステップS209,Yes)、メインCPU12は、「MRL_M」をオンし(ステップS210)、走行モード処理を実行する(ステップS211)。この走行モード処理の具体的な内容については図9Bを用いて後述する。
充電モード処理または走行モード処理を終えると、メインCPU12は、「PLG側電源保持要求」をオフし(ステップS212)、「PLG側電源保持要求」オフをPM−ECU2へ送信する(ステップS213)。
つづいて、メインCPU12は、PM−ECU2から「MRL保持集約結果」オフを受信したか否かを判定する(ステップS214)。メインCPU12は、「MRL保持集約結果」オフを受信していない場合には(ステップS214,No)、「MRL保持集約結果」オフを受信するまでステップS214の判定処理を繰り返す。
そして、メインCPU12は、「MRL保持集約結果」オフを受信したと判定すると(ステップS214,Yes)、「MRL_M」をオフし(ステップS215)、電源停止処理を実行して(ステップS216)、処理を終了する。電源停止処理の具体的な内容については、図9Cを用いて後述する。
一方、ステップS209において「IG2」がオンされていない場合(ステップS209,No)、メインCPU12は、処理をステップS205へ戻し、ステップS205〜S209の処理を繰り返す。
ここで、メインCPU12がステップS205〜S209の処理を繰り返しているうちに、モード不確定状態の継続時間が所定時間を経過することとなる。メインCPU12は、モード不確定状態の継続時間が所定時間を経過したと判定すると(ステップS205,Yes)、処理をステップS215へ移行し、「MRL_M」をオフし、電源停止処理を行う(ステップS216)。
次に、充電モード処理の処理手順について図9Aを用いて説明する。図9Aは、PLG−ECU1のメインCPU12が実行する充電モード処理の処理手順を示すフローチャートである。
図9Aに示すように、メインCPU12は、充電モード処理を開始すると、充電モード設定を行い(ステップS301)、充電処理を開始する(ステップS302)。つづいて、メインCPU12は、PM−ECU2から「IGPオフ要求」オンを受信したか否かを判定する(ステップS303)。
メインCPU12は、「IGPオフ要求」オンを受信したと判定すると(ステップS303,Yes)、「IGPオフ要求」オンをサブCPU11へ送信する(ステップS304)。なお、ステップS303において「IGPオフ要求」オンを受信していない場合(ステップS303,No)、メインCPU12は、処理をステップS302へ戻し、「IGPオフ要求」オンを受信するまで充電処理を行う。
ステップS304の処理を終えると、メインCPU12は、サブCPU11から「IGP信号」オフを受信したか否かを判定し(ステップS305)、「IGP信号」オフを受信したと判定すると(ステップS305,Yes)、充電終了処理を行い(ステップS306)、処理を終える。なお、メインCPU12は、「IGP信号」オフを受信していない場合には(ステップS305,No)、「IGP信号」オフを受信するまでステップS305の判定処理を繰り返す。
次に、走行モード処理の処理手順について図9Bを用いて説明する。図9Bは、PLG−ECU1のメインCPU12が実行する走行モード処理の処理手順を示すフローチャートである。
図9Bに示すように、メインCPU12は、走行モード処理を開始すると、走行モード設定を行い(ステップS401)、走行処理を開始する(ステップS402)。
つづいて、メインCPU12は、「IG2」がオフされたか否かを判定し(ステップS403)、「IG2」がオフされたと判定すると(ステップS403,Yes)、走行終了処理を行い(ステップS404)、処理を終える。なお、メインCPU12は、「IG2」がオフされていない場合には(ステップS403,No)、処理をステップS402へ戻し、「IG2」がオフされるまでステップS402およびステップS403の処理を繰り返す。
次に、電源停止処理の具体的な内容について図9Cを用いて説明する。図9Cは、PLG−ECU1のメインCPU12が実行する電源停止処理の処理手順を示すフローチャートである。
図9Cに示すように、メインCPU12は、「MRL_M」をオフすると(図8のステップS215参照)、「MRL_M」をオフしてからの経過時間の計測を開始する(ステップS501)。
つづいて、メインCPU12は、ローカルバス51を停止した後(ステップS502)、「MRL_M」をオフしてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS503)。このとき、「MRL_M」をオフしてから所定時間が経過していなければ(ステップS503,No)、メインCPU12は、電源供給量が所定量まで低下したか否かを判定し(ステップS504)、電源供給量が所定量まで低下したと判定すると(ステップS503,Yes)、停止状態へ移行して(ステップS505)、処理を終える。なお、メインCPU12は、電源供給量が所定量まで低下していない場合(ステップS504,No)、処理をステップS503へ移行する。
一方、ステップS503において「MRL_M」をオフしてから所定時間が経過したと判定すると(ステップS504,Yes)、メインCPU12では、リセット処理部12dがソフトリセットを行う(ステップS506)。このソフトリセットから復帰すると、メインCPU12は、図8に示すステップS202から処理を再開することとなる。
なお、IGPリレー4のオン固着が発生した場合、メインCPU12は、ステップS506のソフトリセット後、図8に示すステップS202〜S204の処理を行った後、ステップS205,No→ステップS206,No→ステップS209,Noのループをモード不確定状態が所定時間経過するまで繰り返す。その後、メインCPU12は、ステップS205,Yes→ステップS215→ステップS216の処理を行う。
また、メインCPU12は、ステップS216の電源停止処理において、ステップS501およびステップS502の処理を行った後、ステップS503,No→ステップS504,Noのループを繰り返す。その後、メインCPU12は、ステップS503,Yes→ステップS506の処理を行って、再び図8のステップS202へ移行する。
次に、PM−ECU2のサブCPU21の具体的動作について図10を用いて説明する。図10は、PM−ECU2のサブCPU21が実行する処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、サブCPU21は、起動要求を受けたか否かを判定し(ステップS601)、起動要求を受けたと判定すると(ステップS601,Yes)、初期化処理を実行する(ステップS602)。
ここで、起動要求を受けたか否かの判定は、たとえば、「SW2」または「PIM」がオンされたか否かに基づいて行われる。「SW2」は、たとえばイグニッションボタンが押下された場合に出力される信号である。また、「PIM」は、補機バッテリ3からIGPリレー4経由でサブCPU21へ入力される信号、すなわち、PLG−ECU1が起動した場合に入力される信号である。
サブCPU21は、「SW2」または「PIM」のどちらかがオンされた場合に、起動要求を受けたと判定する。なお、サブCPU21は、起動要求がない場合には(ステップS601,No)、起動要求を受けるまでステップS601の判定処理を繰り返す。
初期化処理を終えると、サブCPU21は、「SW2」がオンされたか否かを判定し(ステップS603)、「SW2」がオンされたと判定すると(ステップS603,Yes)、「IG2D」をオンする(ステップS604)。また、サブCPU21は、「SW2」がオンされていない場合には(ステップS603,No)、「IG2D」をオフする(ステップS605)。
なお、「IG2D」が電源統合IC25へ入力されると、電源統合IC25は、IG2リレー5をオンする。これにより、「IG2」がOR回路24へ入力され、OR回路24が「MRL」を出力することによってIGCTリレー6がオンされる。
ステップS604またはステップS605の処理を終えると、サブCPU21は、「PIM」がオンされたか否かを判定し(ステップS606)、「PIM」がオンされたと判定すると(ステップS606,Yes)、「PIMD」をオンする(ステップS607)。また、「PIM」がオンされていない場合には(ステップS606,No)、サブCPU21は、「PIMD」をオフする(ステップS608)。なお、「PIMD」がオンされると、OR回路24によってIGCTリレー6がオンされる。
ステップS607またはステップS608の処理を終えると、サブCPU21は、「IG2D」および「PIMD」がオフされており、かつ、メインCPU22への電源供給量が所定量まで低下したか否かを判定する(ステップS609)。
この処理において、たとえば、「IG2D」または「PIMD」がオンされている場合、あるいは、メインCPU22への電源供給量が所定量まで低下していない場合(ステップS609,No)、サブCPU21は、処理をステップS603へ戻す。
一方、「IG2D」および「PIMD」がオフされており、かつ、メインCPU22への電源供給量が所定量まで低下したと判定すると(ステップS609,Yes)、サブCPU21は、スリープ状態へ移行して(ステップS610)、処理を終える。
次に、PM−ECU2のメインCPU22の具体的動作について図11を用いて説明する。図11は、PM−ECU2のメインCPU22が実行する処理手順を示すフローチャートである。なお、図11に示す処理手順は、PM−ECU2のメインCPU22の起動時およびソフトリセットからの復帰時に実行される。
図11に示すように、メインCPU22は、電源供給量が所定量まで上昇したか否かを判定し(ステップS701)、上昇したと判定した場合には(ステップS701,Yes)、初期化処理を実行する(ステップS702)。なお、メインCPU22は、電源供給が所定量まで上昇していない場合には(ステップS701,No)、所定量に上昇するまでステップS701の処理を繰り返す。
初期化処理を終えると、メインCPU22は、モード不確定状態の継続時間の計測を開始する(ステップS703)。
つづいて、メインCPU22は、モード不確定状態の継続時間の計測開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS704)。このとき、計測開始から所定時間が経過していなければ(ステップS704,No)、メインCPU22は、「IGP信号」オンを受信したか否かを判定する(ステップS705)。
ステップS705において「IGP信号」オンを受信したと判定すると(ステップS705,Yes)、メインCPU22は、「MRL_M」をオンし(ステップS706)、充電モード処理を実行する(ステップS707)。この充電モード処理の具体的な内容については図12Aを用いて後述する。
なお、「MRL_M」がオンされることによって、「PIMD」または「IG2」がオフされてもIGCTリレー6のオン状態が維持される。このように、「MRL_M」は、メインCPU22への電源供給を自己保持するための信号である。
ステップS705において「IGP信号」オンを受信していない場合(ステップS705,No)、メインCPU22は、「IG2」がオンされたか否かを判定する(ステップS708)。「IG2」は、走行モードに対応するモード信号である。
ステップS708において「IG2」がオンされたと判定すると(ステップS708,Yes)、メインCPU22は、「MRL_M」をオンし(ステップS709)、走行モード処理を実行する(ステップS710)。この走行モード処理の具体的な内容については図12Bを用いて後述する。
充電モード処理または走行モード処理を終えると、メインCPU22は、「PM側電源保持要求」をオフし(ステップS711)、PLG−ECU1から「PLG側電源保持要求」オフを受信したか否かを判定する(ステップS712)。メインCPU22は、「PLG側電源保持要求」オフを受信していない場合には(ステップS712,No)、ステップS712の判定処理を繰り返す。
そして、メインCPU22は、「PLG側電源保持要求」オフを受信したと判定すると(ステップS712,Yes)、「MRL保持集約結果」をオフし(ステップS713)、電源停止処理を実行して(ステップS714)、処理を終了する。この電源停止処理の具体的な内容については、図12Cを用いて後述する。
なお、ステップS708において「IG2」がオンされていない場合(ステップS708,No)、メインCPU22は、処理をステップS704へ戻す。また、ステップS704においてモード不確定状態の継続時間の計測開始から所定時間が経過したと判定した場合(ステップS704,Yes)、メインCPU22は、処理をステップS713へ移行する。
次に、充電モード処理の処理手順について図12Aを用いて説明する。図12Aは、PM−ECU2のメインCPU22が実行する充電モード処理の処理手順を示すフローチャートである。
図12Aに示すように、メインCPU22は、充電モード処理を開始すると、充電モード設定を行い(ステップS801)、充電処理を開始する(ステップS802)。かかる充電処理において、メインCPU22は、システムメインリレー9をオンする処理を行う。
つづいて、メインCPU22は、PLG−ECU1から「IGP信号」オフを受信したか否かを判定する(ステップS803)。そして、メインCPU22は、「IGP信号」オフを受信したと判定すると(ステップS803,Yes)、充電終了処理を行い(ステップS804)、処理を終える。かかる充電終了処理において、メインCPU22は、システムメインリレー9をオフする処理を行う。
なお、メインCPU22は、「IGP信号」オフを受信していない場合には(ステップS803,No)、処理をステップS802へ戻す。
次に、走行モード処理の処理手順について図12Bを用いて説明する。図12Bは、PM−ECU2のメインCPU22が実行する走行モード処理の処理手順を示すフローチャートである。
図12Bに示すように、メインCPU22は、走行モード処理を開始すると、走行モード設定を行い(ステップS901)、走行処理を開始する(ステップS902)。なお、本実施例にかかるシステムメインリレー9は、充電池8と外部電源とを接続するリレーであるため、走行モードにおいては接続されない。
つづいて、メインCPU22は、「IG2」がオフされたか否かを判定し(ステップS903)、「IG2」がオフされたと判定すると(ステップS903,Yes)、走行終了処理を行い(ステップS904)、処理を終える。
なお、メインCPU22は、「IG2」がオフされていない場合には(ステップS903,No)、処理をステップS902へ戻す。
次に、電源停止処理の具体的な内容について図12Cを用いて説明する。図12Cは、PM−ECU2のメインCPU22が実行する電源停止処理の処理手順を示すフローチャートである。
図12Cに示すように、メインCPU22は、「MRL保持集約結果」をオフした後(図11のステップS713参照)、「MRL保持集約結果」をオフしてからの経過時間の計測を開始する(ステップS1001)。
つづいて、メインCPU22は、ローカルバス51を停止し(ステップS1002)、「MRL保持集約結果」をオフしてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS1003)。このとき、「MRL保持集約結果」をオフしてから所定時間が経過していなければ(ステップS1003,No)、メインCPU22は、「PIM」がオフされたか否かを判定する(ステップS1004)。
ステップS1004において「PIM」がオフされたと判定すると(ステップS1004,Yes)、メインCPU22は、「MRL_M」をオフし(ステップS1005)、電源供給量が所定量まで低下したか否かを判定する(ステップS1006)。なお、ステップS1004において「PIM」がオフされていない場合(ステップS1004,No)、メインCPU22は、処理をステップS1003へ戻す。
そして、ステップS1006において電源供給量が所定量まで低下したと判定すると(ステップS1006,Yes)、メインCPU22は、停止状態へ移行して(ステップS1007)、処理を終える。なお、メインCPU22は、電源供給量が所定量まで低下していない場合(ステップS1006,No)、処理をステップS1006へ移行する。
一方、ステップS1003において「MRL保持集約結果」をオフしてから所定時間が経過したと判定すると(ステップS1003,Yes)、メインCPU22では、リセット処理部22dがソフトリセットを行う(ステップS1008)。このソフトリセットから復帰すると、メインCPU22は、図11に示すステップS702から処理を再開することとなる。
なお、IGPリレー4のオン固着が発生した場合、メインCPU22は、ステップS1008のソフトリセット後、図11に示すステップS702の処理を行った後、ステップS704,No→ステップS705,No→ステップS708,Noのループをモード不確定状態が所定時間経過するまで繰り返す。その後、メインCPU22は、ステップS704,Yes→ステップS713→ステップS714の処理を行う。
また、メインCPU22は、ステップS714の電源停止処理において、ステップS1001およびステップS1002の処理を行った後、ステップS1003,No→ステップS1004,Noのループを繰り返す。その後、メインCPU22は、ステップS1003,Yes→ステップS1008の処理を行って、再び図11のステップS702へ移行する。
上述してきたように、本実施例では、PLG−ECU1のメインCPU12が、充電処理を行い、サブCPU11が、充電起動要求を受け付けた場合に、IGPリレー4をオンすることによってメインCPU12による充電処理を開始させる。また、メインCPU12では、電源停止処理部12bが、充電処理が完了した場合に、IGPリレー4をオフして電源供給を停止させることによって、次回の充電処理を開始可能な状態とし、異常検出部12cが、IGPリレー4のオン固着の発生を検出し、リセット処理部12dが、異常検出部12cによってオン固着の発生が検出された場合に、次回の充電処理を開始可能な状態へ移行することとした。
したがって、電源供給ラインに設けられたリレーがオン固着した場合であっても、次回の動作を開始することができる。
なお、上述してきた実施例では、PLG−ECUおよびPM−ECUが協働して充電モード処理を行う場合の例について説明してきた。しかし、第1の制御装置および第2の制御装置は、PLG−ECUおよびPM−ECU以外の制御装置であってもよい。また、第1の制御装置および第2の制御装置間で実行される所定の処理は、充電モード処理以外の処理であってもよい。
以上、本願に係る制御装置および制御システムの実施例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。