JP5930609B2 - 梁床接合構造 - Google Patents

梁床接合構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5930609B2
JP5930609B2 JP2011116300A JP2011116300A JP5930609B2 JP 5930609 B2 JP5930609 B2 JP 5930609B2 JP 2011116300 A JP2011116300 A JP 2011116300A JP 2011116300 A JP2011116300 A JP 2011116300A JP 5930609 B2 JP5930609 B2 JP 5930609B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor slab
floor
beam core
concrete
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011116300A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012241506A (ja
Inventor
厚周 花井
厚周 花井
直木 麻生
直木 麻生
満 竹内
満 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Corp
Original Assignee
Takenaka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Corp filed Critical Takenaka Corp
Priority to JP2011116300A priority Critical patent/JP5930609B2/ja
Publication of JP2012241506A publication Critical patent/JP2012241506A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5930609B2 publication Critical patent/JP5930609B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は、木造の梁にコンクリート造の床スラブを接合する梁床接合構造に関する。
木造の梁にコンクリート造の床スラブを接合して床スラブを梁により支持させる場合、十分な支持力を確保するために梁の横断面や縦断面を大きくすると、部屋空間が狭くなってしまい、また、梁が重くなるので梁を支持する柱の構造断面も大きくしなければならない。
特許文献1には、木材からなる荷重支持層と、荷重支持層の外側に設けられる燃え止まり層と、燃え止まり層の外側に設けられる燃え代層とを有する複合木質構造材が開示されている。このような3層構造の複合木質構造材を梁(以下、「3層構造梁」とする)として用いて、この3層構造梁にコンクリート造の床スラブを接合し支持させる場合、支持力の負担を期待できるのが荷重支持層になるので、同じ荷重を支持する3層構造梁と一般の木造梁とを比較したときに、3層構造梁の横断面や縦断面は、一般の木造梁の横断面や縦断面よりも大きくなり、先に述べた問題が顕著になる。
特開2008−2189号公報
本発明は係る事実を考慮し、コンクリート造の床スラブを支持する梁の横断面や縦断面を小さくすることができる梁床接合構造を提供することを課題とする。
第1態様の発明は、荷重を支持する木製の梁心材、前記梁心材の側面と下面とを取り囲む燃え止まり層、及び前記燃え止まり層の側面と下面とを取り囲む木製の燃え代層を備えた梁と、前記梁心材の上面に設けられたコンクリート製の床スラブと、前記梁心材と前記床スラブとの接合部に設けられたせん断力伝達手段と、を有する梁床接合構造である。
第1態様の発明では、せん断力伝達手段を介して、梁心材と床スラブとの間でせん断力を伝達することができる。また、せん断力伝達手段を設けることによって、梁心材と床スラブとを一体化することができる。これにより、合成梁効果が得られ、梁心材の曲げ剛性を見かけ上大きくすることができる。また、梁心材の横断面や縦断面を小さくできるので、梁の横断面や縦断面を小さくすることができる。
第2態様の発明は、第1態様の梁床接合構造において、前記せん断力伝達手段は、前記梁心材の上面に形成され前記床スラブのコンクリートが入り込んだ凹部である。
第2態様の発明では、梁心材の上面をせん断力伝達手段とすることができる。すなわち、せん断力伝達手段を構成するための部材を別途設けなくてよい。
第3態様の発明は、第1態様の梁床接合構造において、前記せん断力伝達手段は、前記梁心材の上面に固定され前記床スラブのコンクリートに埋設された抵抗部材である。
第3態様の発明では、せん断力伝達手段を、梁心材の上面に固定され床スラブのコンクリートに埋設された抵抗部材とすることによって、床スラブを打設する直前にせん断力伝達手段を設けることができる。また、抵抗部材の形状や配置によって、抵抗力(抵抗部材を介して梁心材と床スラブとの間で伝達されるせん断力の大きさ)を調整することができる。すなわち、梁の標準化に貢献することができ、設計変更に対して柔軟に対応することができる。
第4態様の発明は、第1態様の梁床接合構造において、前記せん断力伝達手段は、前記燃え止まり層の上面から突出し前記床スラブのコンクリートに埋設された前記梁心材の突出部である。
第4態様の発明では、梁心材の一部(突出部)が床スラブに埋設されるので、床スラブの下面から下方へ突出する梁の部分を少なくすることができる。すなわち、床スラブ下方の部屋空間を広くすることができる。
本発明は上記構成としたので、コンクリート造の床スラブを支持する梁の横断面や縦断面を小さくすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る梁床接合構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁の上部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁床接合構造の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁の上部の変形例を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁床接合構造の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁の上部の変形例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る梁床接合構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る抵抗部材の変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る抵抗部材の変形例を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る梁床接合構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る梁床接合構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る梁床接合構造の変形例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る梁床接合構造の変形例を示す断面図である。
図を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の第1の実施形態に係る梁床接合構造について説明する。
図1の断面図に示すように、第1の実施形態の梁床接合構造10は、梁12と、床スラブ14と、凹部16とを有している。
梁12は、荷重を支持する木製の梁心材18と、梁心材18の側面と下面とを取り囲む燃え止まり層20と、燃え止まり層20の側面と下面とを取り囲む木製の燃え代層22とを備えている。
床スラブ14は、鉄筋コンクリートにより形成され、梁12の上面に設けられている。すなわち、梁心材18、燃え止まり層20、及び燃え代層22の上面に、床スラブ14が設けられている。また、凹部16は、梁心材18と床スラブ14との接合部に設けられている。
梁心材18及び燃え代層22は、米松、唐松、檜、杉、あすなろ等の一般の木造建築の梁材に用いられる木材(以下、「一般木材」とする)を単材に加工し、この単材を複数集成し単材同士を接着剤により接着して一体化することによって形成されている。
床スラブ14を形成する前の状態の梁12の上部を描いた図2の斜視図に示すように、梁心材18は、上下方向に複数集成された板状の単材24と、最上層の単材24(以下、「単材24A」とする)の上面に略等間隔に複数配置され固定された角柱状の単材26と、材軸が単材26の材軸と略直交するようにして単材24Aの上面に配置され固定された角柱状の単材28とによって構成されている。単材28は、梁12の梁長方向に対して単材26と交互に配置されている。
そして、隣り合う単材26と単材26との間に形成される切り欠き部が凹部16となっている。これにより、梁心材18の上面に凹部16が形成されている。
梁心材18と床スラブ14とは、床スラブ14を形成するコンクリートVを現場打ちで梁心材18の上に流し込み、このコンクリートVを凹部16に入り込ませ硬化させることによって一体化されている。すなわち、凹部16にコンクリートVを入り込ませ硬化させることによって、せん断力伝達手段が構成されている。
次に、本発明の第1の実施形態に係る梁床接合構造の作用と効果について説明する。
本発明の第1の実施形態の梁床接合構造10では、火災が発生したときに火炎が燃え代層22に着火し、燃え代層22が燃焼する。そして、燃焼した燃え代層22は炭化する。よって、梁12の外部から梁心材18への熱伝達及び酸素供給を、炭化した燃え代層22と、コンクリートVにより形成された床スラブ14とが遮断し、燃え止まり層20が吸熱するので、火災(加熱)時及び火災(加熱)終了後における梁心材18の温度上昇を抑制することができる。これにより、火災(加熱)時及び火災(加熱)終了後において、所定時間(例えば、1時間耐火の場合には、1時間)の間、梁心材18を着火温度未満に抑え、梁心材18を燃焼させずに燃え止まらせて、構造体として機能させることができる。
また、凹部16を設けることにより、梁心材18に対して略水平方向へ床スラブ14が相対移動することに抵抗する力が大きくなる。すなわち、凹部16を介して、梁心材18と床スラブ14との間でせん断力を伝達することができる。また、凹部16を設けることによって、梁心材18と床スラブ14とを一体化することができる。これにより、合成梁効果が得られ、梁心材18の曲げ剛性を見かけ上大きくすることができる。また、梁心材18の横断面や縦断面を小さくできるので、梁12の横断面や縦断面を小さくすることができる。
また、梁心材18の上面をせん断力伝達手段(凹部16)の構成要素とすることができる。すなわち、せん断力伝達手段を構成するための部材を別途設けなくてよい。
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。
なお、本発明の第1の実施形態の梁床接合構造10では、一般木材を加工した単材を複数集成し一体化することによって梁心材18や燃え代層22を形成した例を示したが、梁心材18や燃え代層22は、木材によって形成されていればよく、単材の形状や大きさは何れであってもよいし、1つの木材により梁心材18や燃え代層22を構成するようにしてもよい。また、凹部16は、どのような方法で形成してもよいし、どのような形状にしてもよい。例えば、凹部16を、梁心材18の上面に形成した円柱状や半球状の穴としてもよい。
また、例えば、図3の断面図に示すように、長さ(幅)の異なる2種類の単材24を縦にして交互に配置して、凹部16を形成してもよい。この場合には、隣り合う単材24と単材24とにより形成される段差部が凹部16となる。また、床スラブ14を形成する前の状態の梁12の上部を描いた図4の斜視図に示すように、単材26を平面視にて市松模様状に配置してもよい。
また、例えば、図5の断面図に示すように、梁心材18の上面を切削加工して形成した溝を凹部16としてもよい。床スラブ14を形成する前の状態の梁12の上部を描いた図6の斜視図に示すように、梁心材18の上面に形成する溝は、交差溝であってもよいし、平行溝であってもよい。このようにすれば、簡単な切削加工により、任意の位置に凹部16を形成することができる。凹部16を平行溝とした場合においても、床スラブ14に接する梁心材18の表面積が大きくなる。これにより、梁心材18に対して床スラブ14が溝(凹部16)の縦方向へ相対移動することに抵抗する力を、溝(凹部16)を設けない場合の抵抗力に比べて大きくすることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る梁床接合構造について説明する。
第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。図7の断面図に示すように、第2の実施形態の梁床固定構造30では、せん断力伝達手段を抵抗部材32としている。
抵抗部材32は、木ネジにより構成されており、梁心材18の上面に固定されている。また、抵抗部材32は、床スラブ14を形成する現場打ちされたコンクリートVに埋設されている。すなわち、抵抗部材32は、梁心材18と床スラブ14との接合部に設けられている。
次に、本発明の第2の実施形態に係る梁床接合構造の作用と効果について説明する。
本発明の第2の実施形態の梁床接合構造30では、せん断力伝達手段としての抵抗部材32が、梁心材18に対して略水平方向へ床スラブ14が相対移動することに抵抗する。すなわち、抵抗部材32を介して、梁心材18と床スラブ14との間でせん断力を伝達することができる。また、抵抗部材32によって、梁心材18と床スラブ14とを一体化することができる。これにより、合成梁効果が得られ、梁心材18の曲げ剛性を見かけ上大きくすることができる。また、梁心材18の横断面や縦断面を小さくできるので、梁12の横断面や縦断面を小さくすることができる。
また、梁床接合構造30では、せん断力伝達手段を、梁心材18の上面に固定され床スラブ14のコンクリートVに埋設された抵抗部材32とすることによって、床スラブ14のコンクリートVを打設する直前にせん断力伝達手段を設けることができる。
また、抵抗部材32の形状や配置によって、抵抗力(抵抗部材32を介して梁心材18と床スラブ14との間で伝達されるせん断力の大きさ)を調整することができる。すなわち、梁12の標準化に貢献することができ、設計変更に対して柔軟に対応することができる。
また、抵抗部材32を、梁心材18の上面に固定される突起部材(木ネジ)とすることにより、任意の位置にせん断力伝達手段を設けることができる。なお、突起部材としては、木ネジの他に、釘、頭付きボルトや、図8(a)の断面図に示すワンタッチ固定式のピン部材34等が挙げられる。これらのものを用いても、木ネジとほぼ同様の効果を得ることができる。ピン部材34は、上部に鍔部36を備え、下部に可撓性を有する脚部38を備えている。図8(b)の断面図に示すように、梁心材18の上面に形成され下部が拡径している挿入孔40へ、脚部38を内側へ撓ませながら挿入する。そして、図8(c)の断面図に示すように、脚部38の先端に設けられた爪部42が挿入孔40の下部(拡径部44)へ到達したときに、脚部38は外側へ拡がって元の形状に戻る。これにより、爪部42が拡径部44の上面縁部に引っ掛かって脚部38が挿入孔40から引き抜けなくなり、ピン部材34が梁心材18の上面に固定される。
以上、本発明の第2の実施形態について説明した。
なお、第2の実施形態では、抵抗部材32を突起部材とした例を示したが、図9の断面図に示すように、抵抗部材32を抵抗板によって構成してもよい。図9には、抵抗板として鋼製の波板が、木ネジにより梁心材18の上面に固定されている状態が描かれているが、抵抗板は、この抵抗板を介して、梁心材18と床スラブ14との間でせん断力を伝達することができれば、どのような材料によって形成してもよいし、どのような形状に形成してもよい。例えば、抵抗板を、樹脂製の平板やパンチングメタル等にしてもよい。抵抗板を波板やパンチングメタルにすれば、1つの抵抗板を取り付けるだけで、多くの凹部を形成することができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る梁床接合構造について説明する。
第3の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。図10の断面図に示すように、第3の実施形態の梁床固定構造46では、せん断力伝達手段を突出部48としている。
突出部48は、梁心材18の上部を構成し、燃え止まり層20及び燃え代層22の上面高さよりも上方へ突出し、床スラブ14の現場打ちされたコンクリートVに埋設されている。すなわち、突出部48は、梁心材18と床スラブ14との接合部に設けられている。
突出部48の上面には、矩形断面の切り欠き50が複数形成され、突出部48の略中央高さの位置に、梁12の梁幅方向へ貫通する貫通孔52が形成されている。
床スラブ14のコンクリートVに埋設され、梁12の梁幅方向へ配置された下端筋54は、貫通孔52へ貫通されている。また、床スラブ14のコンクリートVに埋設され、梁12の梁長方向へ配置された下端筋56のいくつかは、切り欠き50内へ配置されている。
次に、本発明の第3の実施形態に係る梁床接合構造の作用と効果について説明する。
本発明の第3の実施形態の梁床接合構造46では、せん断力伝達手段としての突出部48が、梁心材18に対して略水平方向へ床スラブ14が相対移動することに抵抗する。すなわち、突出部48を介して、梁心材18と床スラブ14との間でせん断力を伝達することができる。また、突出部48によって、梁心材18と床スラブ14とを一体化することができる。これにより、合成梁効果が得られ、梁心材18の曲げ剛性を見かけ上大きくすることができる。また、梁心材18の横断面や縦断面を小さくできるので、梁12の横断面や縦断面を小さくすることができる。
また、梁床接合構造46では、梁心材18の一部(突出部48)が床スラブ14のコンクリートVに埋設されるので、床スラブ14の下面から下方へ突出する梁12の部分Lを少なくすることができる。すなわち、床スラブ14下方の部屋空間を広くすることができる。
以上、本発明の第3の実施形態について説明した。
なお、第3の実施形態では、突出部48に切り欠き50及び貫通孔52を形成した例を示したが、切り欠き50や貫通孔52は無くてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態に係る梁床接合構造について説明する。
第4の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。図11の断面図に示すように、第4の実施形態の梁床固定構造58では、燃え止まり層20と燃え代層22との上部を切り欠いて切り欠き部60を形成することにより、梁心材18の上部を、切り欠かれた燃え止まり層20及び燃え代層22の上面高さよりも上方へ突出する突出部64としている。そして、梁心材18の上に、床スラブ14を形成するコンクリートVを現場打ちで流し込み、このコンクリートVを切り欠き部60に入り込ませ硬化させることによって、突出部64(梁心材18)が床スラブ14のコンクリートVに埋設され、突出部64(梁心材18)と床スラブ14とが一体化されている。すなわち、梁床固定構造58では、突出部64をせん断力伝達手段としている。
次に、本発明の第4の実施形態に係る梁床接合構造の作用と効果について説明する。
本発明の第4の実施形態の梁床接合構造58では、突出部64を設けることにより、梁心材18に対して略水平方向へ床スラブ14が相対移動することに抵抗する力が大きくなる。すなわち、突出部64を介して、梁心材18と床スラブ14との間でせん断力を伝達することができる。また、突出部64を設けることによって、梁心材18と床スラブ14とを一体化することができる。これにより、合成梁効果が得られ、梁心材18の曲げ剛性を見かけ上大きくすることができる。また、梁心材18の横断面や縦断面を小さくできるので、梁12の横断面や縦断面を小さくすることができる。
また、梁床接合構造58では、床スラブ14のコンクリート打設によって、せん断力伝達手段を構成することができる。よって、施工の合理化を図ることができる。
以上、本発明の第4の実施形態について説明した。
なお、第4の実施形態では、燃え止まり層20及び燃え代層22の上部を切り欠いて突出部64を形成した例を示したが、例えば、図12(a)〜(c)の断面図のように切り欠いて突出部64を形成してもよい。図12(a)には、燃え止まり層20の上部のみに切り欠き部60が形成されている例が示され、図12(b)には、燃え代層22の上部のみに切り欠き部60が形成されている例が示され、図12(c)には、燃え止まり層20の上部と燃え代層22の上部内側とに切り欠き部60が形成されている例が示されている。
図11、12(a)〜(c)では、梁心材18上部の上面と側面とが床スラブ14との接合部となる。すなわち、せん断力伝達手段(突出部64)は、梁心材18と床スラブ14との接合部に設けられている。
梁心材18の突出部64を床スラブ14のコンクリートVで挟む構成にすることにより、梁心材18と床スラブ14との間で効果的にせん断力を伝達できる。また、図12(a)、(c)のように、燃え代層22の外側に切欠き部60を形成しない構成にすれば、コンクリート打設の際の側型枠として燃え代層22を用いることができる。
以上、本発明の第1〜第4の実施形態について説明した。
なお、本発明の第1〜第4の実施形態で示した燃え止まり層20は、熱の吸収が可能な層であればよい。例えば、燃え止まり層20は、一般木材よりも熱容量が大きな材料、一般木材よりも断熱性が高い材料、又は一般木材よりも熱慣性が高い材料によって形成してもよいし、これらの材料と一般木材とを組み合わせて形成してもよい。
一般木材よりも熱容量が大きな材料としては、モルタル、石材、ガラス、繊維補強セメント等の無機質材料、各種の金属材料などが挙げられる。一般木材よりも断熱性が高い材料としては、珪酸カルシウム板、ロックウール、グラスウールなどが挙げられる。一般木材よりも熱慣性が高い材料としては、セランガンバツ、ジャラ、ボンゴシ等の木材が挙げられる。
また、本発明の第1〜第4の実施形態では、現場打ちコンクリートにより床スラブ14を形成した例を示したが、プレキャストコンクリート製のPC版(プレストレストコンクリート版)によって床スラブ14を構築するようにしてもよい。例えば、図13の断面図に示すように、ハーフプレキャスト製のPC版62を梁12の上に載置し、この上からコンクリートVを打設して床スラブ14を構築してもよい。この場合、ハーフプレキャストPC版62の端部を梁心材18に略2cm以上載せておくのが好ましい。
また、第1〜第4の実施形態で示した梁12は、水分の浸透により強度が低下することが考えられるので、梁12の上面に、撥水材を塗布する等の防水処理を施すのが好ましい。梁心材18は荷重を負担する部材なので、梁心材18の上面へ防水処理を施すことが特に有効となる。
また、第1〜第4の実施形態では、梁心材18、燃え止まり層20、及び燃え代層22を備えている梁12を用いた例を示したが、第1〜第4の実施形態は、一般的な木造の梁に対しても適用可能である。
以上、本発明の第1〜第4の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、第1〜第4の実施形態を組み合わせて用いてもよいし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、30、46、58 梁床接合構造
12 梁
14 床スラブ
16 凹部(せん断力伝達手段)
18 梁心材
20 燃え止まり層
22 燃え代層
32 抵抗部材(せん断力伝達手段)
34 ピン部材(抵抗部材、せん断力伝達手段)
48 突出部(せん断力伝達手段)
64 突出部(せん断力伝達手段)
V コンクリート

Claims (1)

  1. 荷重を支持する木製の梁心材、前記梁心材の側面と下面とを取り囲む燃え止まり層、及び前記燃え止まり層の側面と下面とを取り囲む木製の燃え代層を備えた梁と、
    前記梁心材の上面に設けられたコンクリート製の床スラブと、
    前記梁心材と前記床スラブとの接合部に設けられたせん断力伝達手段と、
    を有し、
    前記せん断力伝達手段は、前記梁心材の上面に前記梁の幅方向へ複数形成されて平面視にて交差する溝を構成する、前記床スラブのコンクリートが入り込んだ凹部である梁床接合構造。
JP2011116300A 2011-05-24 2011-05-24 梁床接合構造 Active JP5930609B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011116300A JP5930609B2 (ja) 2011-05-24 2011-05-24 梁床接合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011116300A JP5930609B2 (ja) 2011-05-24 2011-05-24 梁床接合構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012241506A JP2012241506A (ja) 2012-12-10
JP5930609B2 true JP5930609B2 (ja) 2016-06-08

Family

ID=47463520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011116300A Active JP5930609B2 (ja) 2011-05-24 2011-05-24 梁床接合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5930609B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7465825B2 (ja) 2021-02-02 2024-04-11 住友林業株式会社 梁床接合構造

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6126832B2 (ja) * 2012-12-13 2017-05-10 株式会社竹中工務店 構造部材
JP6512436B2 (ja) * 2015-04-15 2019-05-15 清水建設株式会社 耐火木質梁と床の接合構造
JP6603597B2 (ja) * 2016-02-16 2019-11-06 五洋建設株式会社 遮音界床構造の構築方法
CN108691380B (zh) * 2018-06-28 2023-04-18 福州大学 一种减震装配式混凝土楼盖结构及其施工方法
JP7499195B2 (ja) 2021-02-02 2024-06-13 住友林業株式会社 梁床接合構造
KR102497315B1 (ko) * 2022-06-24 2023-02-07 서울대학교산학협력단 노치 합판 전단접합부재를 이용한 목재와 콘크리트 합성 슬라브 및 이의 제조방법

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL223360A2 (ja) * 1980-04-09 1981-02-27 Politechnika Lodzka
JPH08199719A (ja) * 1995-01-23 1996-08-06 Kajima Corp 集成木材梁とrc造り床スラブの接合方法
JP2002054261A (ja) * 2000-08-08 2002-02-20 Akira Sugiyama 多機能合成スラブ及び工法
JP4022737B2 (ja) * 2002-05-30 2007-12-19 ピーシー橋梁株式会社 木橋構造物
ITBO20030046A1 (it) * 2003-02-03 2004-08-04 Coperlegno Srl Elementi prefabbricati per la realizzazione di solai pavimenti
FR2873728B1 (fr) * 2004-07-29 2008-04-25 Jean Luc Sandoz Element plan de construction et agencement forme a partir d'un ou plusieurs elements
JP4857034B2 (ja) * 2006-06-23 2012-01-18 株式会社竹中工務店 複合木質構造材および複合木質構造材の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7465825B2 (ja) 2021-02-02 2024-04-11 住友林業株式会社 梁床接合構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012241506A (ja) 2012-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5930609B2 (ja) 梁床接合構造
JP4848213B2 (ja) 柱と梁との接合構造及び柱と梁との接合方法
JP5859250B2 (ja) 異種構造部材の接合構造、及び複合構造物
JP5990424B2 (ja) 構造部材の接合構造
JP6422795B2 (ja) 複合梁及びこれを構成するPCa複合梁部材並びに複合ラーメン構造
JP6726450B2 (ja) 木質構造部材の接合構造
JP4871660B2 (ja) 上階柱と下階柱との接合構造及び上階柱と下階柱との接合方法
JP5925426B2 (ja) 柱梁接合構造、及び柱梁接合方法
JP6245909B2 (ja) 柱梁構造
JP6151934B2 (ja) 木造耐火面部材の製造方法
JP6126831B2 (ja) 柱部材の接合構造、及び柱部材の接合方法
JP6387236B2 (ja) 柱梁接合構造。
JP5808590B2 (ja) 柱梁接合構造及び柱梁接合方法
JP6010430B2 (ja) 床構造
JP6388840B2 (ja) 柱梁接合構造およびその施工方法
JP6014320B2 (ja) 構造部材
JP6934288B2 (ja) 接合構造
JP6423655B2 (ja) 床構造
JP6368540B2 (ja) 床構造
JP6144931B2 (ja) 柱支持構造
JP6190568B2 (ja) 柱接合構造
JP5925427B2 (ja) 柱梁接合構造、及び柱梁接合方法
JP2018131751A (ja) 柱支持構造
JP6660724B2 (ja) 柱接合構造
JP2020066850A (ja) 木製建築部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5930609

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150