JP4022737B2 - 木橋構造物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
集成材製長梁からなる複数の主桁の上面にコンクリート床版を打設して固着し、集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを接合・合成してなる木橋構造物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとしている課題】
一般に、橋梁は、道路、鉄道、水路等の輸送路において、輸送の障害となる河川、渓谷、湖沼、海峡、あるいは他の道路、鉄道、水路等の上方にこれらを横断するために建設される構造物であり、輸送路を直接支える、いわゆる橋桁の部分に使用される材料により、(1)鉄筋コンクリート、プレストレストコンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート、無筋コンクリート等を主要材料とするコンクリート橋、(2)鋼材を主要材料とする鋼橋、(3)石・煉瓦等を主要材料とする石工橋、(4)木材を主要材料とする木橋などに分類されている。
近年は、強度や耐久性の面から、鋼主桁と鉄筋コンクリート床版とを一体化させた合成桁や、H形鋼をコンクリートで包んで一体化させた桁など、鋼材やプレストレストコンクリートが主として使用されている。
しかし、最近は、地球環境、自然環境に対する社会的意識の高まりと相まって、木材を主要材料とする木橋が注目されている。
また、木橋が注目されてきている背景として、近年の集成材の製作・加工技術の向上、防腐技術の向上、また各種接合技術の向上などによって、主桁等の製造に必要な長さの角材が容易に供給されるようになったことがあげられる。
橋梁には、その使用目的を満たすのに必要な強度と耐久性、環境への適合性、維持管理の容易性などが求められる。しかし、木橋構造で橋梁に必要とされる強度と耐久性を備えるのは非常に困難であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来技術に鑑み、集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを固着一体化させることにより、必要とされる強度と耐久性を備えた木橋を提供できると思考し、上記課題を下記により解決した。
(1)上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする木橋構造物。
(2)上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有し、該貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする木橋構造物。
(3)上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有する集成材製長梁を複数個直列に接合し、かつその接合部に接合金具を備えて補強され、接合により形成された連続貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする木橋構造物。
【0004】
(4)上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記ボルト又はロッドの前記集成材製長梁への植設が、前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された多数の植設孔に前記ボルト又はロッドの下部が挿入され、前記植設孔と挿入されたボルト又はロッドとの間の間隙部に無収縮モルタルが充填され固着されてなるものであることを特徴とする木橋構造物。
(5)上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有し、該貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記ボルト又はロッドの前記集成材製長梁への植設が、前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された多数の植設孔に前記ボルト又はロッドの下部が挿入され、前記植設孔と挿入されたボルト又はロッドとの間の間隙部に無収縮モルタルが充填され固着されてなるものであることを特徴とする木橋構造。
(6)上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有する集成材製長梁を複数個直列に接合し、かつその接合部に接合金具を備えて補強され、接合により形成された連続貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記ボルト又はロッドの前記集成材製長梁への植設が、前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された多数の植設孔に前記ボルト又はロッドの下部が挿入され、前記植設孔と挿入されたボルト又はロッドとの間の間隙部に無収縮モルタルが充填され固着されてなるものであることを特徴とする木橋構造。
(7)前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された植設孔に挿入された前記ボルト又はロッドの下部の外周部にスパイラル筋が周設されてなることを特徴とする前項(4)から(6)のいずれか1項に記載の木橋構造物。
(8)前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする前項(4)から(7)のいずれか1項に記載の木橋構造物。
)前記打設コンクリート床版が、プレストレスが導入されてなるものであることを特徴とする前項(1)から()のいずれか1項に記載の木橋構造物。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例と従来例の図によって説明する。図1は、上層部にボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面にコンクリート床版を打設して、前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に合成した木橋構造物の一例の横断面図であり、図2は、上層部にボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる主桁の一例の側面図及び上面図である。また、図3(a)は、上部に緩衝材を周設したボルト又はロッドの集成材製長梁上層部への植設構造の実施例を示す断面図、図3(b)は図3(a)の植設構造を持つ集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版との合成構造の断面図であり、図4(a)は本発明におけるボルト又はロッドの集成材製長梁上層部への植設構造の実施例を示す断面図、図4(b)は図4(a)の植設構造を持つ集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版との合成構造の断面図である。図5(a)は本発明におけるボルト又はロッドの集成材製長梁への植設構造の実施例を示す断面図、図5(b)はスパイラル筋の側面図である。なお、図中、1は集成材製長梁からなる主桁、2はコンクリート床版、3はアスファルト舗装、4はボルト又はロッド、5は緩衝材であり、6は植設孔、7は無収縮モルタル、8はスパイラル筋、9は貫通孔、10は緊張材、11は合わせボルト、20は欄干、21は桁端末金具、22接合金具である。
【0006】
図1に示す木橋構造物は、上層部にボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数(図1では5本)の主桁1の上面にコンクリート床版2を打設し、前記集成材製長梁からなる主桁1とコンクリート床版2とを一体に合成して構成され、かつ前記集成材製長梁からなる主桁に穿設された貫通孔9に緊張材10が貫挿されて集成材製長梁からなる主桁1にプレストレスが導入されている。そして、コンクリート床版2の上には、アスファルト舗装3が施される。なお、20は欄干である。
【0007】
ここで、集成材とは、ひき板又は小角材等をその繊維方向に互いに平行にして長さ、幅および厚さの方向に接着されたものであり、任意の大断面材が得られ、単一材と同等あるいはそれ以上の強度が期待できる材料であり、木橋構造物は、この集成材を主桁に用いるとともに、図2に示すように前記集成材製長梁からなる主桁1の上層部にボルト又はロッド4を植設し、その集成材製長梁からなる主桁の上面にコンクリート床版2を打設して前記集成材製長梁からなる主桁1とコンクリート床版2とを一体化することによって木橋構造物の使用目的を満たすのに必要な強度と耐久性、及び優れた自然景観性を備えることができる構成となっている。なお、前記集成材製長梁からなる主桁に植設するものとしてボルト又はロッド4を挙げているが、これらに限られることなく、例えば、アンカーボルトや鋼棒など、集成材製長梁からなる主桁1とコンクリート床版2とを強固に結合でき、かつ長期間の使用に耐えうる耐久性を備えたものであればよく、その材質や形状、数量は限定されない。
【0008】
また、前記集成材製長梁からなる主桁1は、その長さ方向に貫通孔9が穿設され、該貫通孔に挿入される緊張材10を介してプレストレスが導入されるので、緊張材10が定着される主桁端部周辺には、集成材製長梁からなる主桁1の応力を補強するための桁端末金具21が周設される。
さらに、木橋の径間が長くなり1本の集成材長梁では長さが不足し集成材製長梁からなる主桁1として適用できない場合には、複数本の前記集成材製長梁を直列に結合して必要な長さを得るが、その際集成材製長梁の接合部周辺を補強するため接合金具22が周設される。なお図2に示す実施例では、貫通孔を穿つために分割した集成材製長梁2本を、合わせボルト11により接合し、中央に緊張材挿通用の貫通孔を有する1本の主桁を構成している。
【0009】
本発明は、前述のように、複数の集成材製長梁からなる主桁1の上面にコンクリート床版2を打設して構成される木橋構造物であるが、前記集成材製長梁からなる主桁1の上面にコンクリート床版2を固着するにあたり、木橋構造物の通過車両による振動や、風や地震による振動等を考慮しなければならない。
なぜなら、コンクリート床版2の振動等によって生じる水平方向の力がボルト又はロッド4を介して集成材製長梁からなる主桁1に直接作用すると、鋼材に比べて剛性の小さい集成材では前記ボルト又はロッド4の植設箇所で亀裂等を生じ破損する恐れがあるためである。
したがって、前記亀裂等の発生を防止するためにボルト又はロッド4を介して集成材に作用する水平方向の力を抑制する必要がある。
本発明の木橋構造物は、前記集成材に作用する水平方向の力を抑制できる強固で、耐久性の高い構造となっている。
【0010】
【実施例】
以下、本発明において集成材に作用する水平方向の力を抑制緩和する手段の実施例を図3〜図5で説明する。
〔実施例1〕
図3(a)は、上部に緩衝材を周設したボルト又はロッドの集成材製長梁上層部への植設構造の実施例を示す断面図である。図3(a)では、集成材製長梁からなる主桁1の上層部にボルト又はロッド4の下部が植設され、前記ボルト又はロッド4の上部に緩衝材5が周設されている。前記緩衝材5としては、例えばウレタンやネオプレーンゴムなどが挙げられるが、コンクリート床版2や上部構造物からの振動や衝撃が、ボルト又はロッド4に伝達されるのを緩和抑制できる材料であればよい。また、集成材製長梁からなる主桁1上層部へのボルト又はロッド4の植設は、前記ボルト又はロッド4の下部を集成材製長梁からなる主桁1に直接打ち込むなど、集成材製長梁からなる主桁1に強固に植設される方法であれば、その方法は限定されるものではない。
図3(b)に、上部に緩衝材5を周設したボルト又はロッド4が植設された集成材製長梁からなる主桁1の上面にコンクリート床版2が打設され、前記集成材製長梁からなる主桁1とコンクリート床版2とが一体合成された木橋構造物の断面図を示す。
【0011】
〔実施例2〕
図4(a)は本発明におけるボルト又はロッドの集成材製長梁上層部への植設構造の実施例を示す断面図である。図4(a)では、前記集成材製長梁からなる主桁1の上層部に、ボルト又はロッド4の外径より大きい内径を持つ植設孔6(一例として、外径19mmのボルト又はロッドに対して内径50mmの孔)が垂直に複数個穿設され、この植設孔6にボルト又はロッド4の下部(一例として、長さ435mmのボルト又はロッドの下部285mm)が挿入され、前記植設孔6とボルト又はロッド4の間の間隙部に無収縮モルタル7が充填されて固着されている。
図4(b)に、前記手段によりボルト又はロッド4が植設された集成材製長梁からなる主桁1の上面にコンクリート床版2が打設され、前記集成材製長梁からなる主桁1とコンクリート床版2とが一体合成された木橋構造体の断面図を示す。
【0012】
〔実施例3〕
また、図5(a)は本発明におけるボルト又はロッドの集成材製長梁への植設構造の実施例を示す断面図である。図5(a)では、集成材の主桁1の上層部にボルト又はロッド4の外径より大きい内径を持つ植設孔6が垂直に複数個穿設され、前記植設孔6に前記ボルト又はロッド4の下部を挿入するとともに、前記ボルト又はロッド4の外周部に図4(b)に示すようなスパイラル筋8を周設し、前記穿設された植設孔6とボルト又はロッド4及びスパイラル筋8との間の間隙部に無収縮モルタル7が充填され、集成材製長梁からなる主桁1とボルト又はロッド4が固着されている。
前記スパイラル筋8をボルト又はロッド4の外周部に周設することにより、スパイラル筋8が木橋構造物に伝達される衝撃や振動を緩衝するので、高い緩衝効果が得られる。
【0013】
前述のように、実施例2〜実施例3は、集成材からなる主桁1に穿設された植設孔6にボルト又はロッド4の下部が挿入され、前記植設孔6とボルト又はロッド4の間の間隙部に無収縮モルタル7が充填されることにより、ボルト又はロッド4がうける床版2からの衝撃や振動を無収縮モルタル6が吸収し、集成材製長梁からなる主桁1に発生する局部応力を低減することができ、集成材に亀裂や損傷が発生するのを防ぐことができる。
無収縮モルタル6は、膨張剤と良質な砂とセメントと水の混合物であり、例えば、MG−15(商品名:三菱マテリアル株式会社製)、モルテック#15(商品名:日立セメント株式会社製)などが使用できる。
なお、無収縮モルタル6を充填するのは、ボルトやロッド4を介して、振動や衝撃を集成材が直接受けるのを低減させるためであり、植設孔6とボルト又はロッド4の間の間隙部に充填される材料としては、無収縮モルタルに限定されず、コンクリート床版2など木橋構造物の上部構造部からの衝撃や振動を低減・緩衝できる材料であれば、そして、ボルト又はロッド4等を集成材製長梁からなる主桁に固定できる材料であれば、その材料を問わない。
【0014】
実施例1〜3においては打設するコンクリート床版について説明しているが、木橋構造物の構築場所や環境に応じて打設するコンクリート床版にプレストレスを導入することも好ましい。プレストレストの導入によってコンクリートに圧縮応力が加わり、前記コンクリート床版の強度が高まるので、該床版の厚さを薄くすることができ、床版の軽量化が図れ、木橋構造物の下部構造への負担が軽減でき、高強度で耐久性に富んだ木橋構造物を構築することができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、複数の集成材製長梁からなる主桁の上面にコンクリート床版を打設して、前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とが一体に接合・合成して構成されるので、強度及び耐久性に優れ、かつ景観に合致し、環境への適合性に優れた木橋構造物に関するものであり、集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを合成構造にして強度が高まったため、桁高など部材寸法の減少が図れ、例えば、橋長15m、幅員7mの車道橋において、集成材製長梁からなる主桁の上にコンクリート床版を単に載置する方法では、桁高1.4mが必要であったのに対して、桁高0.9mで対応できる従来技術をさらに改善することができる
【0016】
集成材からなる主桁にプレストレスが導入されるので、コンクリート床版に加わる荷重に対する強度が高まり、径間の長い従来の木橋構造物をさらに改善することができる
【0017】
本発明は次のような効果を実現することができる。
1)本発明の木橋構造物によれば、集成材製長梁からなる主桁に植設されたボルト又はロッドの上部にウレタン、ネオプレーンゴムなどの緩衝材が周設された構成されるので、前記作用効果に加えて、コンクリート床版やその他の上部構造物の振動や衝撃等によって生じる水平方向の力に対する応力の大部分が前記緩衝材で吸収され、ボルト又はロッドを介して集成材製長梁からなる主桁に伝達される応力を緩和抑制できるので、ボルト又はロッドの植設部における集成材製長梁からなる主桁の破損が抑止できる。
【0018】
2)本発明の木橋構造物によれば、集成材製長梁からなる主桁へのボルト又はロッドとの植設が、集成材製長梁からなる主桁に穿設された植設孔に前記ボルト又はロッドの下部が挿入され、前記集成材製長梁からなる主桁とボルト又はロッドの間に無収縮モルタルが充填されて構成されるので、従来の木橋構造物の作用効果に加えて、コンクリート床版やその他の上部構造物の振動や衝撃等によって生じる水平方向の力に対する応力の大部分が無収縮モルタルで吸収されるので、ボルト又はロッドを介して集成材製長梁からなる主桁に伝達される応力が大幅に低減でき、ボルト又はロッドの植設部における集成材製長梁からなる主桁の破損が抑止できる。
【0019】
)また、本発明の木橋構造物によれば、ボルト又はロッドの外周部にスパイラル筋を周設して無収縮モルタルを充填することにより、前記作用効果に加えて、緩衝材としての無収縮モルタルの強度を向上されることができ、より高い緩衝効果が得られる。
【0020】
)さらに、本発明の木橋構造物によれば、集成材製長梁からなる主桁に打設するコンクリート床版にプレストレスを導入してプレストレストコンクリ−ト床版を構成することによって、コンクリート床版の厚さを薄しても高い強度が得られるので、床版の軽量化が図れ、木橋構造物の下部構造への負担が軽減でき、高強度で耐久性に富んだ木橋構造物を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】層部にボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面にコンクリート床版を打設して、前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に合成した木橋構造物の横断面図。
【図2】上層部にボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる主桁の側面図及び上面図。
【図3】(a)本発明の上部に緩衝材を周設したボルト又はロッドの集成材製長梁上層部への植設構造の実施例を示す断面図。
(b)図3(a)の植設構造を持つ集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版との合成構造の断面図。
【図4】(a)本発明におけるボルト又はロッドの集成材製長梁上層部への植設構造の実施例を示す断面図。
(b)図4(a)の植設構造を持つ集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版との合成構造の断面図。
【図5】(a)本発明におけるボルト又はロッドの集成材製長梁上層部への植設構造の実施例を示す断面図。
(b)スパイラル筋の側面図。

Claims (9)

  1. 上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする木橋構造物。
  2. 上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有し、該貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする木橋構造物。
  3. 上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有する集成材製長梁を複数個直列に接合し、かつその接合部に接合金具を備えて補強され、接合により形成された連続貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする木橋構造物。
  4. 上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記ボルト又はロッドの前記集成材製長梁への植設が、前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された多数の植設孔に前記ボルト又はロッドの下部が挿入され、前記植設孔と挿入されたボルト又はロッドとの間の間隙部に無収縮モルタルが充填され固着されてなるものであることを特徴とする木橋構造物。
  5. 上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有し、該貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記ボルト又はロッドの前記集成材製長梁への植設が、前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された多数の植設孔に前記ボルト又はロッドの下部が挿入され、前記植設孔と挿入されたボルト又はロッドとの間の間隙部に無収縮モルタルが充填され固着されてなるものであることを特徴とする木橋構造。
  6. 上層部に多数のボルト又はロッドを植設した集成材製長梁からなる複数の主桁の上面に、コンクリート床版を打設して前記集成材製長梁からなる主桁とコンクリート床版とを一体に接合・合成してなる木橋構造物において、前記集成材製長梁からなる主桁が、長手方向に貫通孔を有する集成材製長梁を複数個直列に接合し、かつその接合部に接合金具を備えて補強され、接合により形成された連続貫通孔に貫挿した緊張材によりプレストレスが導入されてなり、前記ボルト又はロッドの前記集成材製長梁への植設が、前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された多数の植設孔に前記ボルト又はロッドの下部が挿入され、前記植設孔と挿入されたボルト又はロッドとの間の間隙部に無収縮モルタルが充填され固着されてなるものであることを特徴とする木橋構造。
  7. 前記集成材製長梁の上層部に垂直に穿設された植設孔に挿入された前記ボルト又はロッドの下部の外周部にスパイラル筋が周設されてなることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の木橋構造物。
  8. 前記集成材製長梁からなる主桁の上層部に植設された多数のボルト又はロッドの上部に緩衝材が周設されてなることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の木橋構造物。
  9. 前記打設コンクリート床版が、プレストレスが導入されてなるものであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の木橋構造物。
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