JP5930262B2 - 光干渉断層画像生成装置及び光干渉断層画像生成装置の集光点調整方法 - Google Patents
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Description
また、歯科用のために、前記したTD−OCTが試されていたが、SS−OCTはTD−OCTに比べて、高感度かつ高速にデータを取得できることから、モーションアーチファクト(体動によるゴースト)に強いという特徴がある。
また、本発明に係る光干渉断層画像生成装置は、集光点調整機構を備えたことによって、被写体におけるレーザの照射方向に対する深さ方向に対してレーザ光の集光点を可干渉距離に対する可干渉距離範囲内の所定の深さに調整することができるため、深さ方向における所望位置に集光点を合わせることで、可干渉距離範囲内の全ての対象となる部位の深さにおけるより鮮明な断層画像生成することができる。
このため、本発明に係る光干渉断層画像生成装置は、被写体を全体的に見ながら患部を広範囲に探索することができるため、対象となる患部を迅速かつ確実に発見することができる。そして、集光点調整機構により、発見した患部の深さにレーザ光の集光点を合わせることで対象となる部位の鮮明な断層画像を生成することができる。
また、光干渉断層画像生成装置は、レーザ光の可干渉距離が10mmを越えて48mm未満である高コヒーレント光を使用するので、従来よりも、被写体におけるレーザの照射方向に対する深さ方向の広い範囲に亘って断層画像を生成することができる。
また、かかる構成によれば、プローブは、被写体を撮影する際に、ノズルの先端を被写体に当接させて撮影することによって、被写体表面からの深さ方向の可干渉距離範囲が定まる。また、被写体表面から集光レンズまでの距離が定まるため、この可干渉距離範囲内の所望位置に集光点が定まるように、集光レンズの位置を調整することで容易に可干渉距離範囲内の全ての対象となる部位の深さにおけるより鮮明な断層画像生成することができる。また、ノズルの先端を被写体に当接させることで断層画像が振れるのを抑制することができる。
また、かかる構成によれば、集光点調整機構は、集光レンズを光軸方向に移動して集光レンズと被写体との距離を調整する集光レンズ移動機構を備えたことによって、被写体から光合波器までの光路長を変更することなく集光点を調整することが可能となる。
また、かかる構成によれば、集光点調整機構は、ノズル伸縮機構を備えたことによって、ノズルを進退、または、ノズル長を可変させることにより、集光レンズと被写体との間の距離を調整してレーザ光の焦点を調整することで、被写体の所定の深さ方向における位置でより鮮明な断層画像を生成することが可能である。
ここで、可干渉距離(コヒーレント長)とは、パワースペクトルの減衰が6dBとなるときの距離に相当する。
このため、本発明に係る光干渉断層画像生成装置は、被写体を全体的に見ながら患部を広範囲に探索することができるため、対象となる患部を迅速かつ確実に発見することができる。また、発見した患部の深さにレーザ光の集光点を合わせることで対象となる部位の鮮明な断層画像を生成することができる。
OCT装置1の構成の概要について、OCT装置1によって撮影する被写体(サンプルS)を、歯科の患者の診断対象の歯牙(前歯)である場合を例に挙げて説明する。図1及び図2に示すように、OCT装置1は、光学ユニット部10(光学ユニット)と、診断プローブ部30(プローブ)と、制御ユニット部50(制御ユニット)と、を主に備える。
OCT装置1は、光源11から照射されたレーザ光をサンプルS(被写体)に照射する計測光と、参照ミラー21とに照射する参照光にカップラ12(光分割器)で分配し、診断プローブ部30で、前記計測光をサンプルSに照射しサンプルSの内部から散乱して戻って来た散乱光と、参照ミラー21からの反射光と、をカップラ16(光合波器)で合成させた干渉光を解析して、光干渉断層画像を生成する光干渉断層画像生成装置である。
光学ユニット部(光学ユニット)10は、一般的な光コヒーレンストモグラフィの各方式が適用可能な光源、光学系、検出部を備えている。図2に示すように、光学ユニット部10は、サンプル(被写体)Sに広帯域な波長のレーザ光を続けて(周期的に)照射する光源11と、レーザ光をサンプルSに照射する計測光と参照ミラー21に照射する参照光に分配するカップラ12(光分割器)と、計測光をサンプルSに照射しこのサンプルSの内部で散乱して戻って来た散乱光を受光する診断プローブ部30(プローブ)と、参照光が参照ミラー21から反射して戻って来た反射光と散乱光とを合成させて干渉光を生成するカップラ16(光合波器)と、その干渉光からサンプルSの内部情報を検出するディテクタ(検出器)23と、光源11とディテクタ23との間の光路中に設けられた光ファイバ19d,(60)やその他光学部品等を備えている。
光源11から射出された光は、光分割器であるカップラ12により、計測光と参照光とに分けられる。計測光は、サンプルアーム13のサーキュレータ14から診断プローブ部30に入射する。この計測光は、診断プローブ部30のシャッタ機構31のシャッタ312が開状態において、受光レンズ32(コリメータレンズ)、走査手段33(ガルバノミラー)を経て集光レンズ34によってサンプルSに集光され、そこで散乱、反射した後に再び集光レンズ34、走査手段33、受光レンズ32を経てサンプルアーム13のサーキュレータ14に戻る。戻ってきた計測光の偏光成分は、偏光コントローラ15によってより偏光の少ない状態に戻され、光合波器としてのカップラ16を介してディテクタ23に入力される。
光源11としては、例えばSS−OCT方式用のレーザ光源を用いることができる。
この場合、光源11は、例えば、中心波長1310nm、掃引波長幅100nm、掃引速度50kHz、可干渉距離(コヒーレント長)が14mmの性能のものが好ましい。
ここで、可干渉距離とは、パワースペクトルの減衰が6dBとなるときの距離に相当する。なお、レーザ光の可干渉距離は10mm以上で、48mm未満の高コヒーレント光が好ましいが、これに限定されるものではない。
参照光のコリメータレンズ19(図2参照)は、カップラ12(光分割器)で分割された参照光を平行光に収束させるレンズであり、図3に示すように、コリメータレンズユニット19’のコリメータ19dの略円筒状のレンズホルダ19a内に収容されている。
コリメータレンズユニット19’は、コリメータ19dと、コリメータ19dを抱持するコリメータ保持体19eと、コリメータ保持体19eを支持するブロック19fと、ブロック19fを光軸に直交する方向に微調整可能に支持するブラケット19hと、ブラケット19hを保持する支持台191と、支持台191を支持フレーム部材194に係合させるためのガタ防止部材192と、支持台191を支持フレーム部材194に固定するための固定具193と、前記支持フレーム部材194と、を主に備えている。
コリメータ保持体19eは、レンズホルダ19aを光軸方向へ進退させて微調整可能にねじ止めし、ブロック19f上に固定されている。
ブロック19fは、正面視して略コ字状のブラケット19h内に圧縮コイルばねSPを介在して光軸に直交する方向に微調整可能に支持されている。
ブラケット19hは、支持台191に固定されて一体化されている。
かかる構成により、前記コリメータ19dは、サンプルS(被写体)光側の光路長と参照光側の光路長が等しくなるように予め設定された光軸上の位置に配置することができる。
図2に示すように、参照光の光路長変更手段24は、コリメータ19dを光軸方向に移動させて、カップラ12(光分割器)から参照ミラー21までの光路長を変更したり、初期設定する際に使用する装置である。参照光の光路長変更手段24は、例えば、コリメータ19dを保持してそのコリメータ19dと共に光軸に沿って手動式または電動式に進退可能に配置されたコリメータレンズユニット19’と、前記参照光集光レンズ20と、前記参照ミラー21と、コリメータレンズユニット19’、参照光集光レンズ20及び参照ミラー21を支持する支持フレーム部材194と、を備えて構成されている。
図2に示すように、診断プローブ部30(プローブ)は、レーザ光を2次元走査する走査手段33(ガルバノミラー)を含み、光学ユニット部10からのレーザ光をサンプルSに導くと共に、サンプルS内で散乱して反射した散乱光を受光して光学ユニット部10に導くものである。この診断プローブ部30は、それぞれ後記するケーブル60と、ハウジング3と、フレーム本体300と、シャッタ機構31と、受光レンズ32と、走査手段(ガルバノミラー)と、集光レンズ34と、集光点調整機構35と、ノズル37と、を備えている。
ケーブル60(図1参照)は、診断プローブ部30と、光学ユニット部10及び制御ユニット部50とを光学的及び電気的に接続するためのものである。ケーブル60は、光学ユニット部10に接続された光ファイバと、制御ユニット部50に接続された通信線とを内蔵している。
図4及び図5に示すように、ハウジング3は、フレーム本体300や診断プローブ部30の構成部品を覆ったり、支持したりするケース体であり、側面視して略十字形状(略ピストル形状)に形成されている。このため、持ち易くて操作性がよく、前記ホルダ71にも容易に取り付けることもできる形状をしている。ハウジング3には、それぞれ後記する走査手段収納部3aと、グリップ部3bと、集光レンズ収納部3cと、X方向ガルバノミラー収納部3dと、Y方向ガルバノミラー収納部3eと、が形成されている。このハウジング3内には、フレーム本体300、受光レンズ32、走査手段33、集光レンズ34、シャッタ機構31、が主に設けられている。ハウジング3は、例えば、中央部を縦断面して左右に二分した2つのケース体を合致させてなる。
グリップ部3bは、利用者が手で診断プローブ部30を持つ際に握る部位であると共に、ホルダ71(図2参照)で抱持される部位である。グリップ部3bは、走査手段収納部3aの配置位置から下方(矢印B方向)に延びて、略円筒状に形成されている。グリップ部3bは、ノズル37側の外周面に操作ボタンSWが配置されて、その内部に受光レンズ32等が収納され、下面にケーブル60が引き出された状態に配線されている。
X方向ガルバノミラー収納部3dは、X方向ガルバノミラー33Xの駆動モータやコネクタ部等が収納される部位であり、走査手段収納部3aの配置位置から後方向に膨らんだ状態に突設されている。
Y方向ガルバノミラー収納部3eは、Y方向ガルバノミラー33Yの駆動モータやコネクタ部等が収納される部位であり、走査手段収納部3aの配置位置から上方に膨らんだ状態に突設されている。
図6に示すように、フレーム本体300は、シャッタ機構31、光軸調整機構321、走査手段33及び集光点調整機構35を保持する厚板状の部材であり、ハウジング3内にねじ止めされている。フレーム本体300は、ハウジング3の形状に合わせて、側面視して略十字形状(略ピストル形状)に形成されている。このフレーム本体300には、中央部に走査手段33が固定されるL字型部300aと、中央部から下側に延びて形成され、シャッタ機構31及び光軸調整機構321が固定される垂直部300bと、中央のL字型部300aから前側に延びて形成されて、集光点調整機構35が固定されている水平部300cと、垂直部300bに上下方向に延設された位置調整孔301と、水平部300cに水平方向に延設された位置調整孔302と、が形成されている。
位置調整孔302は、集光レンズ34を光軸に沿って進退させる集光点調整機構35を移動自在の設置するための長孔であり、調整ねじ353が移動自在に挿入されている。
図6に示すように、シャッタ機構31は、サーキュレータ14(図2参照)から送られて来た計測光と、サンプルSに計測光が当たって反射した散乱光とが診断プローブ部30を通過するのを遮断する装置であり、例えば、グリップ部3b内の受光レンズ32と走査手段収納部3a内の走査手段33との間に介在されている。このシャッタ機構31は、例えば、シャッタ基体311と、シャッタ312と、シャッタ駆動手段313と、シャッタ基体締結具314と、を備えている。シャッタ機構31は、シャッタ312によってサンプルSからの反射光を遮断して、表示画面上に写るノイズ(像)をソフト的に除去するゼロ点補正を行うためのものである。
シャッタ312は、透孔311aを通過する計測光及び散乱光を遮断する部材であり、シャッタ駆動手段313の駆動軸(図示省略)を中心に回動して、透孔311aを開閉するように配置された板部材からなる。
シャッタ基体締結具314は、シャッタ基体311をフレーム本体300に上下方向に移動可能に固定するためのねじ部材である。このシャッタ基体締結具314は、フレーム本体300の位置調整孔301に挿入してシャッタ基体311に螺着される。
なお、シャッタ機構31は、手動でシャッタ312が動かすものであっても構わない。
図5及び図6に示すように、受光レンズ32は、カップラ12(図2参照)からサーキュレータ14を介して送られた計測光を受光してレーザ径を調整するレンズであり、例えば、平行光に収束させるコリメータレンズからなる。受光レンズ32は、略円筒状の受光レンズユニット322に内設されて、受光レンズホルダ323及び受光レンズブラケット324を介在してフレーム本体300の下部に回動可能に取り付けられている。
図6に示すように、光軸調整機構321は、受光レンズ32を内設した受光レンズユニット322を光軸に対して傾けたり、進退して受光レンズ32の向きと位置とを調整する装置である。光軸調整機構321は、それぞれ後記する受光レンズユニット322と、受光レンズホルダ323と、受光レンズブラケット324と、ユニット締結具325と、ホルダ締結具326と、ブラケット締結具327と、を備えて構成されている。
受光レンズホルダ323は、受光レンズユニット322を光軸を中心として回動自在に保持する部材であり、受光レンズユニット322が挿入される貫通孔323aと、貫通孔323aに切欠成形された切欠部323bと、ユニット締結具325及びホルダ締結具326が螺合されるねじ穴(図示省略)と、を有している。
また、受光レンズブラケット324は、ハウジング3内のフレーム本体300に対して図6のB方向に位置調整可能に取り付けられる部材であり、平面視して略L字状の厚板材からなる。受光レンズブラケット324には、ホルダ締結具326が挿入される孔(図示省略)と、ブラケット締結具327が螺合されるねじ穴(図示省略)と、が形成されている。
ユニット締結具325は、受光レンズホルダ323に回動自在に挿入された受光レンズユニット322を緩めて回動可能にしたり、締め付けて受光レンズユニット322を受光レンズホルダ323に固定したりするための締結具である。ユニット締結具325は、受光レンズホルダ323の切欠部32bに直交するように形成されたねじ穴(図示省略)に螺入される。
ブラケット締結具327は、受光レンズブラケット324を上下動及び回動自在に位置調整孔301に取り付けるための締結具であり、位置調整孔301を挿通して受光レンズブラケット324に形成されたねじ穴(図示省略)に螺合される。このブラケット締結具327は、受光レンズブラケット324の締め付けを緩めることにより回動可能にして、受光レンズブラケット324及び受光レンズ32の光軸の傾きを調整することができる。
図5及び図6に示すように、走査手段33は、受光レンズ32を通過したレーザ光の照射方向を変化させるためのミラーであり、受光レンズ32を透過した計測光の光軸を90度変換するX方向ガルバノミラー33X(第1ガルバノミラー)と、X方向ガルバノミラー33Xで変換する光軸の向きに対して90度相違する向きに光軸を変換するY方向ガルバノミラー33Y(第2ガルバノミラー)と、を備えて構成されている。
図5及び図6に示すように、集光レンズ34は、走査手段33による走査光を集光すると共に、計測光をサンプルSに集光させて照射するレンズであり、レンズ収納筒体352に内設されている。レンズ収納筒体352は、ハウジング3の集光レンズ収納部3c内に位置調整孔302に沿って進退自在に配置されている。このレンズ収納筒体352の下面部には、利用者の指が遊嵌するリング状の操作ノブ351が一体形成されている。
図6に示すように、集光点調整機構35は、集光レンズ34とノズル37に当接されたサンプルS(被写体)との間の距離を調整して集光点を調整する装置であり、ハウジング3の集光レンズ収納部3cに操作ノブ351を露出した状態で内設されている。集光点調整機構35は、フレーム本体300の水平部300cに水平方向に向けて延設された位置調整孔302と、この位置調整孔302に挿入されてレンズ収納筒体352を光軸に沿って形成された位置調整孔302の適宜な位置に固定する調整ねじ353と、レンズ収納筒体352に一体に形成されて集光レンズ34を位置調整孔302の適宜な位置に移動操作するための前記操作ノブ351と、ノズル支持体36を介在して前歯用ノズル37A(ノズル37)をフレーム本体300に固定するための連結用筒体354と、を備えて構成されている。
集光点調整機構35は、操作ノブ351を操作して移動させることによって、操作ノブ351と共に集光レンズ34が光軸方向に進退して、集光点を調整できるようになっている。
図8に示すように、ノズル37(前歯用ノズル37A)は、集光レンズ34の前方に配置され計測光をサンプルSに照射して散乱光を回収する開口部37Aeを有する筒状の部材である。前歯用ノズル37Aは、ハウジング3の先端部の集光レンズ収納部3cに、連結用筒体354、ノズル支持体36、スプリングSP、球体SB及び外環部材38を介在して着脱自在(交換可能)、かつ、回動自在に装着されている。
前歯用ノズル37Aは、診断プローブ部30で前歯(サンプルS)を撮影する際に(図5参照)、円筒状の前歯用ノズル37Aの開口部37AeをサンプルSに当接させて、その間隔を保持しながら計測光をサンプルSに照射して、反射された散乱光を回収するための部材である。
制御ユニット部50(制御ユニット)は、図2に示すように、AD変換回路51と、DA変換回路52と、ガルバノミラー制御回路53と、表示装置54と、OCT制御装置100とを備える。
次に、OCT装置1(光干渉断層画像生成装置)を使用してサンプルS(前歯)を撮影する場合を説明する。
不図示の電源スイッチをONした後、操作ボタンSW(図4参照)を操作して、図6に示すシャッタ機構31のシャッタ駆動手段313を駆動させてシャッタ312を開放状態にする。
また、光軸が傾いている場合には、図6に示すホルダ締結具326を緩めて、V方向の傾きを調整すると共に、ブラケット締結具327を緩めてA方向の傾きを調整する。
表1に示す従来使用されているOCT装置1では、可干渉距離が6mmある。可干渉距離が6mmの場合、撮影可能な範囲が浅く、深さ方向に広範囲にデータをとることができなかった。可干渉距離は、歯牙特有のもの(う蝕等)を撮影するためには光軸方向における深さ方向のデータが深い方がよい。
また、可干渉距離が48mm以上の場合は、光源から照射される波長を階段上にあげていくため電源が複雑になる。また、光源が大きくなり小型化が難しい。さらに撮影スピードが遅く手ぶれが起き易くなる。
そこで、本発明では、解像度が可干渉距離6mmのものより劣るが、深さ方向のデータをより多く取得でき、撮影スピードが速く、可干渉距離が14mmのものを実際に使用してその効果を確認した。
このため、可干渉距離は、10mm以上48mm未満が適切である。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。なお、既に説明した構成は同じ符号を付してその説明を省略する。
図9は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第1変形例を示す図であり、診断プローブ部の要部分解斜視図である。
ガイド部材35Adは、例えば、電動モータ35Abの移動をガイドする一対のレール部35Aeと、このレール部35Aeを保持してフレーム本体300に固定されるホルダ基台34Afと、からなる。
図10は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第2変形例を示す図であり、診断プローブ部の斜視図である。図11は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第2変形例を示す図であり、診断プローブ部の要部分解斜視図である。図12は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第2変形例を示す図であり、診断プローブ部の中部縦断面図である。図13は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第2変形例を示す図であり、ノズルの設置状態を示す要部拡大縦断面図である。
図10〜図13に示すように、診断プローブ部30Bは、サンプルSを臼歯としてアングルタイプの臼歯用ノズル37Bに交換して使用しても構わない。
図13に示すように、臼歯用ノズル37Bには、基端部側に当該臼歯用ノズル37Bをノズル支持体36に内嵌させるための中空状の係合筒部37Beと、この係合筒部37Beの外側表面に形成され球体SBが係合する環状溝37Bfと、係合筒部37Beの先端側に形成されたフランジ部37Bgと、このフランジ部37Bgから先端側に向けて延設された筒部37Bbと、斜鏡37Baが斜めに配置される先端部内壁37Bcと、先端部内壁37Bcの下側に開口された開口部37Bdと、が一体形成されている。
図14は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第3変形例を示す図であり、ノズル伸縮機構を備えた診断プローブ部の要部分解斜視図である。図15は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第3変形例を示す図であり、ノズル伸縮機構を備えた診断プローブ部の要部拡大縦断面図である。図16は、本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置の第3変形例を示す図であり、光路長変更手段の要部斜視図である。
ノズル伸縮機構39は、ノズル37Cをハウジング3に対して進退させて、集光レンズ34とサンプルSとの距離を調整する集光点調整機構を形成する。
ノズル基体37C1は、先端部の開口部内に雌ねじ部37Caが形成されている。
ノズル伸縮体37C2は、基端側の外周面に、雌ねじ部37Caに螺合する雄ねじ部37Cbが形成され、このノズル伸縮体37C2を正転・反転させることによって、ノズル長L1を所望の長さに調整して、集光レンズ34とサンプルSとの距離も調整できるようになっている。
図16に示すように、光路長変更手段24は、支持台191に対してコリメータレンズユニット19’(図3参照)を光軸方向に移動自在に配設し、コリメータレンズユニット19’を移動させることにより、カップラ12(光分割器)から参照ミラー21までの光路長を変更する装置である。このため、図3におけるコリメータレンズユニット19’と対比させながら相違点を主として説明する。
光路長変更手段24は、コリメータ19dを保持するコリメータ保持体19eを搭載するブラケット19hと、ブラケット19hを光軸方向に移動させるレンズ移動装置195と、を備えている。
アクチュエータ196は、例えば、超音波リニアアクチュエータ等の電動装置からなり、不図示のコントロールスイッチを操作することによって、摺動自在に支持されたアクチュエータ支持体198に対し光軸方向に移動するようになっている。
アクチュエータ支持体198は、レンズ移動装置195の移動をガイドして支持するガイド部材であり、ブラケット19hを光軸方向に摺動自在に載置している。
11 光源
12 カップラ(光分割器)
16 カップラ(光合波器)
19 コリメータレンズ
19d コリメータ
20 参照光集光レンズ
21 参照ミラー
24 光路長変更手段
30,30A,30B,30C 診断プローブ部(プローブ)
31 シャッタ機構
32 受光レンズ
33 走査手段
34 集光レンズ
35,35A 集光点調整機構
35Aa 集光レンズ移動機構
37 ノズル
39 ノズル伸縮機構
L1 ノズル長
S サンプル(被写体)
Claims (4)
- 広帯域な波長のレーザ光を周期的に照射する光源と、
前記レーザ光を被写体に照射する計測光と参照ミラーに照射する参照光に分配する光分割器と、
前記計測光を前記被写体に照射し当該被写体の内部で散乱して戻って来た散乱光を受光するプローブと、
前記参照光が前記参照ミラーから反射して戻って来た反射光と前記散乱光とを合成させて干渉光を生成する光合波器と、を有し、前記干渉光を解析して光干渉断層画像を生成する光干渉断層画像生成装置であって、
前記光源は、波長または波数を連続的に掃引できる光源であり、
前記レーザ光は、可干渉距離が10mmを越えて48mm未満である高コヒーレント光であり、
前記プローブは、前記計測光を前記被写体に集光させる集光レンズと、
この集光レンズと前記被写体との距離を調整して集光点を前記可干渉距離に対する可干渉距離範囲内の所定の深さに合わせることができるように調整する集光点調整機構と、
先端部に装着され前記被写体に当接させるノズルと、を備え、
前記集光点調整機構は、前記集光レンズを前記計測光の光軸方向に移動して、当該集光レンズと前記被写体との距離を調整する集光レンズ移動機構と、
前記ノズルを進退、または、ノズル長を可変して、前記集光レンズと前記被写体との距離を調整するノズル伸縮機構と、を備え、
前記光干渉断層画像生成装置は、前記集光レンズと前記被写体との距離を前記集光点調整機構と前記ノズル伸縮機構とによって前記被写体内の対象となる患部の深さに前記レーザ光の集光点を合わせて断層画像を生成することを特徴とする光干渉断層画像生成装置。 - 前記集光レンズ移動機構は、前記集光レンズを内設したレンズ収納筒体に一体形成された操作ノブを前記計測光の光軸方向に移動して、前記集光レンズと前記被写体との距離を調整することを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層画像生成装置。
- 前記光分割器で分割された前記参照光を平行光に収束させるコリメータと、
このコリメータにより収束された前記平行光を前記参照ミラーに集光させる参照光集光レンズと、
前記コリメータを光軸方向に移動させて、前記光分割器から前記参照ミラーまでの光路長を変更する光路長変更手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光干渉断層画像生成装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の光干渉断層画像生成装置における集光点調整方法であって、
前記集光点調整機構によって、前記集光レンズを前記計測光の光軸方向に移動して前記レーザ光の集光点を前記可干渉距離範囲内の前記被写体の所定の深さに合わせて調整しながら対象となる患部を探索し、発見された前記被写体内の前記患部の深さに前記レーザ光の集光点を合わせて断層画像を生成することを特徴とする光干渉断層画像生成装置の集光点調整方法。
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