JP5929824B2 - 保持部材およびワイヤハーネス - Google Patents

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本発明は、保持部材およびワイヤハーネスに関する。
特許文献1には、太さの異なる2種類のコルゲートチューブを囲んで保持するコルゲートクランプが記載されている。このコルゲートクランプは、保持体と、蓋体と、保持体と蓋体との一端同士を回転可能に連結するヒンジ部と、保持体および蓋体の一方の他端に設けられたロック係合部と、他方の他端に設けられたロック受け部とを備えている。ロック係合部は、周方向に関して所定の間隔で形成された二個以上の係合段差部を備えている。また係止受け部は、係合段差部の一つと選択的に係合することができる。
また本発明に関連する技術として特許文献2〜8が開示されている。
特開平8−74814号公報 特開2011−254631号公報 特開2011−147309号公報 特許第4329752号公報 特開2006−138445号公報 特開2009−296697号公報 特開2010−133543号公報 登録実用新案第2575496号公報
しかしながら特許文献1では、ヒンジ部を中心とした径方向における、複数の係合段差部の各々の位置については、記載も示唆もない。
例えば複数の係合段差部が径方向において互いに同じ位置に設けられると、ロック受け部は、径方向において同じ位置で、複数の係合段差部と選択的に係合できる。つまり、ロック受け部は、どの係合段差部に対しても径方向において同じように係合できる。
しかしながら、このような複数の係合段差部が設けられたコルゲートチューブクランプを金型で成型する場合、実施の形態で詳述するように、係合段差部が金型と干渉する可能性がある。この場合、金型を取り外すために、当該金型を複数の部材に分割して構成する必要がある。これにより、金型が複雑化し、また作業工程が増大する。
そこで、本発明では、簡単な金型で成型できる保持部材を提供することを目的とする。
本発明にかかる保持部材の第1の態様は、一体に成型されて、保持対象物を囲んで保持する保持部材であって、前記保持対象物を一方から覆う第1保持部と、前記保持対象物を他方から覆い、前記第1保持部とともに前記保持対象物を囲む第2保持部と、前記第1保持部の一端と前記第2保持部の一端とを回転可能に連結するヒンジ部と、前記第1保持部の他端側の外周面に形成される第1係止段差部と、前記外周面に形成され、前記ヒンジ部を中心とした周方向において前記第1係止段差部に対して前記他端とは反対側、かつ、前記ヒンジ部を中心とした径方向において前記第1係止段差部に対して前記ヒンジ部側に位置する第2係止段差部と前記第2保持部の他端側に形成されて、前記第1係止段差部および前記第2係止段差部と選択的に係止する係止突部とを備える。
本発明にかかる保持部材の第2の態様は、第1の態様にかかる保持部材であって、前記第2保持部のうち前記他端を先端とする柱部は、自身の基端を固定端として撓むように構成されており、前記柱部は、前記係止突部が係止していない状態で、前記先端が前記基端よりも内周側となるように、前記係止突部を始点として前記周方向に沿う接線方向に対して傾斜している。
本発明にかかる保持部材の第3の態様は、第1または第2の態様にかかる保持部材であって、前記係止突部は、前記第1係止段差部および前記第2係止段差部の少なくとも一方が抜けにくいように傾斜した姿勢で、前記少なくとも一方と係止する。
本発明にかかるワイヤハーネスの態様は、電線束と、前記電線束を囲んで保護するコルゲートチューブと、第1から第3のいずれか一つの態様にかかる保持部材とを備え、前記保持部材は、前記保護対象物として前記コルゲートチューブを挟んで保持する。
本発明にかかる保持部材の第1の態様およびワイヤハーネスによれば、径方向において、第2係止段差部が第1係止段差部よりもヒンジ部側に位置している。ここで比較のために、径方向において第2係止段差部と第1係止段差部が同じ位置に設けられている場合について説明する。図6では、径方向において第1係止段差部32と第2係止段差部34’とが径方向で同じ位置に設けられている。
また図6では、第1保持部10と第2保持部20とが開いた状態で、保持部材200が成型される様子を示しており、外周用金型90,92が示されている。図6の例示では、第2係止段差部34’が第1係止段差部32側に突出するので、第2係止段差部34’が金型(外周用金型90,92を一体化した金型)に干渉する。よって、金型を抜くことができない。
一方で、本保持部材によれば、図2を参照して、第2係止段差部34が径方向において第1係止段差部32よりもヒンジ部50側に位置している。よって、第2係止段差部34が金型(不図示)に干渉されにくいので、金型を抜きやすい。
本発明にかかる保持部材の第2の態様によれば、柱部が、係止突部を始点として周方向に沿う接線方向に平行である場合(図8,9)に比して、係止突部の突出量を低減できる。
本発明にかかる保持部材の第3の態様によれば、係止力が向上する。
ワイヤハーネスの概念的な構成の一例を示す斜視図である。 保持部材100の概念的な構成の一例を示す図である。 保持部材100の概念的な構成の一例を示す図である。 保持部材100の概念的な構成の一例を示す図である。 保持部材200の概念的な構成の一例を示す図である。 保持部材200と金型との概念的な構成の一例を示す図である。 保持部材200と金型との概念的な構成の一例を示す図である。 保持部材300の概念的な構成の一例を示す図である。 保持部材300の概念的な構成の一例を示す図である。
<保持対象物>
本実施の形態かかる保持部材は、保持対象物を囲んで保持する。ここでは、まず保持対象物について説明する。保持対象物は特に限定されないものの、例えば電線束に外装されるコルゲートチューブが採用できる。ここでは一例として、コルゲートチューブを採用する場合について説明する。
図1は、コルゲートチューブ70を有するワイヤハーネスの一部の概念的な構成の一例を示す斜視図である。コルゲートチューブ70は筒状(図1では円筒状)の形状を有しており、その中空部に電線束80が貫通配置される。
図1の例示では、コルゲートチューブ70には長手方向に沿ってスリット76が形成されている。スリット76は長手方向においてコルゲートチューブ70の端から端まで延在しており、このスリット76を介して、電線束80がコルゲートチューブ70の内周側に挿入される。なおスリット76が設けられていない場合には、電線束80を長手方向に沿ってコルゲートチューブ70に挿入してもよい。
このコルゲートチューブ70は、電線束80を外周から囲むことにより、電線束80を保護することができる。
またコルゲートチューブ70は、その長手方向を容易に屈曲できるように、蛇腹状の凹凸形状を有している。より詳細には、長手方向に凹凸となる突部72および凹部74が交互に形成される。この突部72と凹部74とはいずれもコルゲートチューブ70の周方向に沿って延在してリング状に形成される。これにより、コルゲートチューブ70が曲げやすくなる。
このようなワイヤハーネスは例えば自動車の内部で配索されて、自動車の内部に設けられる電子装置同士を接続する。
<保持部材100の概略構成>
図2,3は保持部材100の概念的な構成の一例を示す断面図である。保持部材100は一体的に成型される。この保持部材100は保持部10,20を有しており、これらの保持部10,20は開閉可能に連結されている。図2は、保持部10,20が開いた状態(以下、開状態とも呼ぶ)での保持部材100を示し、図3は保持部10,20が閉じた状態(以下、閉状態とも呼ぶ)での保持部材100を示す。
保持部20は略C字状の凹形状を有しており、一方側(図2の紙面左側)に開口している。保持部20の一端は、ヒンジ部50によって、保持部10の一端と回転可能に連結される。
ヒンジ部50は保持部10,20と一体的に成型され、その厚みが他の部分よりも十分に薄く形成される。これにより、ヒンジ部50は保持部10,20を互いに回転可能に連結する。
保持部10は保持部20の開口部を閉じることができる(図3も参照)。より詳細には、保持部10の他端を保持部20の他端に近づける方向に、ヒンジ部50を中心として保持部10を保持部20に対して回転させることで、保持部10が保持部20の開口部を閉じる。
また、保持部10,20の他端には、それぞれ係止構造(係止段差部32,34および係止受け部40)が形成されており、これらが係止することで、保持部材100は閉状態を維持することができる。係止構造については後に詳述する。
閉状態(図3)では、保持部材100は中空部60を囲む形状を有する。この中空部60は、例えば図2の紙面に垂直な方向で保持部材100を貫通している。
一方で、保持部10の他端を保持部20の他端から離した開状態(図2)では、保持部10,20は全体として開口する。よって開状態において、コルゲートチューブ70(図2において不図示)を、紙面左方向から保持部10,20の内周面側に配置することができる。コルゲートチューブ70は、その長手方向が紙面に垂直となる姿勢で、配置される。
この状態で、コルゲートチューブ70を囲むように、保持部10を保持部20に対して回転させて閉じる。これにより、保持部材100はコルゲートチューブ70を外周側から囲むことができる。言い換えれば、図3において中空部60にコルゲートチューブ70が配置される。
また図2,3の例示では、保持部10,20の内周面には、それぞれ突出部12,22がそれぞれ突設されている。突出部12,22は、閉状態において、コルゲートチューブ70の凹部74に嵌る。これにより、保持部材100がコルゲートチューブ70に対して長手方向で位置決めされる。
なお凹部74が形成されない保持対象物に対しては、例えば保持部10,20が保持対象物を外周側から締め付けることで、保持対象物を保持部材100に固定しても良い。
また保持部材100は不図示の外部部材にも固定可能である。このような外部部材としては、例えば自動車のボディーが挙げられる。この場合、ワイヤハーネスが保持部材100を介して自動車のボディーに固定される。
固定構造としては、例えば次のような構造を採用できる。すなわち、例えば外部部材に貫通孔を穿ち、外部部材の表面から当該貫通孔を貫通する突起部を保持部材100に設けると共に、裏面から貫通孔の縁部と係止する係止鍔を、当該突起部に設ける。或いは、保持部材100は、ねじ止めまたは接着剤など任意の固定方法によって、外部部材と固定可能に形成されていてもよい。
<係止段差部32,34および係止受け部40の構造>
以下では、説明の都合上、ヒンジ部50を中心とした周方向および径方向をそれぞれ単に周方向および径方向と呼ぶ。
保持部20の他端側には、係止突部44が設けられている。ここでは、保持部20のうち、他端を先端421として係止突部44が設けられる部分を、柱部42と呼ぶ。柱部42は、例えば略板状の形状を有しており、自身の基端422を固定端として撓むことができる。これにより、柱部42の先端421は径方向に変位することができる。また以下では、係止突部44と柱部42とを有する部分を係止受け部40とも呼ぶ。
図2の例示では、保持部20は略C字状の凹部24と、当該凹部24と連結する板部26とを有している。板部26は対で設けられており、紙面垂直方向で間隔を空けて対面する。係止受け部40は一対の板部26の間に設けられており、柱部42の基端422が一対の板部26と連結されている。
保持部10の他端側の外周面には、係止段差部32,34が形成されている。ここでは、保持部10のうち、他端を先端とし、係止段差部32,34が形成される部分を、柱部30と呼ぶ。柱部30は略周方向に沿って延在しており、柱部30が撓むことで、その先端も径方向に変位することができる。係止段差部32,34は、互いに連なって柱部30の外周面に形成されて、階段形状を形成している。ここでは係止段差部34は、係止段差部32に対して柱部30の先端(保持部10の他端)とは反対側に形成されている。換言すれば、係止段差部32は、保持部10,20の他端同士を近づけるときに、係止段差部34よりも先に係止受け部40と係止する位置に設けられている。
図3では、係止受け部40が係止段差部32と係止している。この状態で、さらに柱部30を押し込むと、保持部10がさらに回転し、係止段差部34が係止受け部40と係止する。この状態での保持部材100が図4に示されている。なおこの状態では、係止受け部40は係止段差部32とは係止しない。
以上のように、係止受け部40は係止段差部32,34の一つと選択的に係止する。また、係止受け部40が係止段差部32と係止するとき(図3)の中空部60の断面積は、係止受け部40が係止段差部34と係止するとき(図4)の中空部60の断面積よりも大きい。よって、保持部材100は、中空部60の断面積に応じた2種類の太さを有するコルゲートチューブ70を選択的に囲むことができる。つまり、比較的太いコルゲートチューブ70に対しては、係止段差部32を係止受け部40と係止させて当該コルゲートチューブ70を保持し、比較的細いコルゲートチューブ70に対しては、係止段差部34を形止受け部40と係止させて当該コルゲートチューブ70を保持することができる。
しかも本保持部材100においては、図2を参照して、係止段差部34が、ヒンジ部50を中心とした径方向において、係止段差部32よりもヒンジ部50側に位置している。より詳細には、係止段差部34の外周側の先端角部34aは、係止段差部32の外周側の先端角部32aよりもヒンジ部50側に位置している。換言すれば、先端角部34aとヒンジ部50との間の距離(径)R34は、先端角部32aとヒンジ部50との間の距離(径)R32よりも短い。図2では、距離R34は、例えば係止段差部32の突出量(先端角部32aと、係止段差部32の内周側の基端角部32bとの距離)と同程度だけ、距離R32よりも短い。
これにより、係止段差部32の内周側の基端角部32bと、係止段差部34の先端角部34aとを連結する面30aの、周方向に対する傾斜角を小さくすることができる。図2の例示では、保持部10が保持部20に対して約180度で開いているときに、面30aが紙面左右方向に沿って延在している。
ここで、比較のために、図5に、係止段差部32の先端角部32aと、係止段差部34’の先端角部34a’とが径方向で同じ位置に設けられる保持部材200を示している。この保持部材200においては、基端角部32bと先端角部34a’とを連結する面30a’は、周方向に対して比較的大きく傾斜する。
図5では、図2の保持部材100と同じ角度で、保持部10が保持部20に対して開いており、このとき、面30a’は紙面左右方向に対して傾斜する。より詳細には、面30a’は基端角部32bから先端角部34a’に近づくにつれて紙面下方に延在する。
さて、保持部材100は一体的に成型される。すなわち、保持部材100の外形と同じ形状が形成された金型に、液状の樹脂を注入し、この樹脂を硬化させることで、保持部材100を成型する。保持部材200も同様である。そして、以下に詳述するように、保持部材100によれば保持部材200に比して、金型の構造を簡易にすることができる。
図6には、保持部材200に対する外周用金型90,92が示されている。この外周用金型90,92は保持部材200の外周面を形成するための金型である。外周用金型90は、面30a’を形成するための金型である。外周用金型92は、外周用金型90とは別体であり、係止段差部34’(面30a’を除く)から保持部10の一端(ヒンジ部50)までの外周面および保持部10の外周面を形成するための金型である。図6では、外周用金型90,92のみが示されているが、実際には、内周面を形成するための内周用金型(不図示)も配置される。
そして、保持部材200を成型した後にこれらの金型を取り外す場合、内周用金型は係止受け部40’と干渉(係止)するので、まず外周用金型90,92を取り外す。より具体的には、面30a’を形成する外周用金型90を紙面下方側に移動させて取り外し、外周用金型92を紙面右方向に移動させて取り外す。
なお図6では、保持部材200の外周面を、2つの外周用金型90,92で形成している。これは次の理由による。すなわち保持部材200においては、係止段差部34が外周用金型90,92と干渉(係止)するので、外周用金型90,92を一体的に取り外すことができないからである。
一方で、保持部材100によれば、図2を参照して、面30aが紙面左右方向に沿って延在する。よって係止段差部34は外周用金型と干渉(係止)しない。したがって、図6のように別体の外周用金型90,92を採用する必要がなく、一体的に外周用金型を紙面右方向に移動させて取り外すことができる。これにより、作業を簡易にすることができる。
なお、保持部10を保持部20に対して180度よりも大きな角度で開けば、保持部材200であっても、面30a’を紙面左右方向に沿わせることができる。例えば図7では、保持部材200であっても面30a’は紙面左右方向に沿う。この場合、図7に例示するように、一体の外周用金型94を採用することができる。なぜなら、係止段差部34が外周用金型94と干渉しないからである。
しかしながら、より大きい角度で保持部10を保持部20に対して開いた姿勢で、保持部材200を成型すると、保持部10を閉じる際の保持部20に対する回転量が増大することになる。つまり、ヒンジ部50の変位量が増大する。そして、ヒンジ部50の変位量が増大すれば、ヒンジ部50に生じる応力が増大するので好ましくない。
一方で、保持部材100によれば、保持部10と保持部20との間の角度を増大する必要がない。よって、ヒンジ部50に生じる応力を抑制することができる。
また係止段差部34が外周側に飛び出る量を低減できるので、樹脂の使用量も低減することができる。よって製造コストの低減に資する。
<係止受け部>
上述のように、係止段差部32,34の径方向の位置は互いに異なる。よって係止受け部40は、径方向において互いに異なる二つの位置で、それぞれ係止段差部32,34と係止する。より詳細には、図3,4を参照して、係止受け部40はより外周側で係止段差部32と係止し、より内周側で係止段差部34と係止する。
係止受け部40はより内周側の係止段差部34とも係止する必要があるので、図2に示すように、開状態において、係止突部44の内周側の先端角部44aは、比較的内周側に位置する係止段差部34の先端角部34aよりも、内周側に位置する必要がある。言い換えれば、係止突部44の先端角部44aとヒンジ部50との距離(径)R44は、先端角部34aとヒンジ部50との距離(径)R34よりも短い。距離R44が距離R34よりも長ければ、係止受け部40が係止段差部34と適切に係止できないからである。
他方、保持部材200では、図5に示すように、係止段差部32と係止段差部34’とが径方向で同じ位置にある。よって、係止受け部40’の係止突部44’の先端角部44a’は、係止段差部32の先端角部32aよりも、内周側に位置すればよい。
つまり保持部材100によれば、保持部材200に比して、先端角部44aをより内周側に位置させる必要がある。これを達成すべく、図2の例示では、開状態において、柱部42は、その先端421が基端422に対して内周側となるように傾斜している。より詳細に説明するために、係止突部44を始点として周方向に沿う方向を接線方向(ここでは紙面左右方向)と呼ぶ。柱部42は、その先端421が基端422に対してヒンジ部50側に位置するように、接線方向に対して傾斜している。つまり、柱部42の先端421をより内周側に位置させることで、係止突部44の外周側の基端角部44bを内周側に位置させている。これにより、係止突部44の突出量を増大させることなく、係止突部44の先端角部44aをより内周側に位置させているのである。
一方で、例えば次のようにして係止突部44の先端角部44aをより内周側に位置させてもよい。すなわち、柱部42を接線方向(紙面左右方向)に平行に延在させつつ、係止突部44の突出量を増大させて係止突部44の先端角部44aをより内周側に位置させても良い。図8,9はこのような保持部材300の概念的な構造の一例が示されている。
しかしながら保持部材300においては、図8,9に示すように、係止段差部32,34は係止突部44の先端部分でのみ係止される。このような係止では、係止突部44の基端に比較的に大きな曲げ応力が生じる。曲げ応力が大きいほど部材の寿命を低下させるので、好ましくない。
しかるに、図2に例示する保持部材100によれば、係止突部44の基端角部44bを内周側に位置させるので、図3,4に示すように、係止段差部32,34は、係止突部44の基端角部44bに近い部分でも係止される。よって係止突部44の基端側で生じる曲げ応力を低減できる。
また保持部材100によれば、係止突部44の突出量を増大させる必要がないので、保持部材100に要する樹脂の使用量を増大させる必要がない。よって製造コストの低減に資する。
また図8に示すように、保持部材300では、係止段差部32が係止受け部40と係止するときに、保持部材100に比して、柱部42がより紙面右側に突出する。言い換えれば、保持部材100によれば、係止段差部32と係止するときの柱部42の外周側の突出量を低減できる。よってサイズを低減できる。
<係止突部>
図4に示すように、係止受け部40が係止段差部34と係止する状態において、係止突部44の係止面44cは、係止段差部34が抜けにくいように、傾斜している。より詳細に、傾斜の比較対象となる方向と、どの方向に傾斜しているのかを説明する。すなわち、係止面44cは、係止段差部34が抜ける方向(ここでは紙面上下方向)に垂直な方向(ここでは紙面左右方向)に対して傾斜している。また、係止面44cは、係止突部44の基端角部44bから先端角部44aに向かうにしたがって、係止段差部32に近づくように傾斜している。
これにより、係止力を向上できる。なお、係止受け部40が係止段差部34と係止する状態でも、係止面44cが同様に傾斜していても良い。
なお、本実施の形態では、2つの係止段差部32,34が設けられているが、3以上の係止段差部が保持部10に設けられていてもよい。この場合、3以上の係止段差部は、保持部10の他端から周方向において遠ざかるほど、径方向においてヒンジ部50に近い位置に設けられることが望ましい。これにより、全ての係止段差部が外周用金型と係止しないように、保持部材100を構成することができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,20 保持部
32,33 係止段差部
42 柱部
44 係止突部
50 ヒンジ部
70 保持対象物(コルゲートチューブ)

Claims (4)

  1. 一体に成型されて、保持対象物を囲んで保持する保持部材であって、
    前記保持対象物を一方から覆う第1保持部と、
    前記保持対象物を他方から覆い、前記第1保持部とともに前記保持対象物を囲む第2保持部と、
    前記第1保持部の一端と前記第2保持部の一端とを回転可能に連結するヒンジ部と、
    前記第1保持部の他端側の外周面に形成される第1係止段差部と、
    前記外周面に形成され、前記ヒンジ部を中心とした周方向において前記第1係止段差部に対して前記他端とは反対側、かつ、前記ヒンジ部を中心とした径方向において前記第1係止段差部に対して前記ヒンジ部側に位置する第2係止段差部と
    前記第2保持部の他端側に形成されて、前記第1係止段差部および前記第2係止段差部と選択的に係止する係止突部と
    を備える、保持部材。
  2. 前記第2保持部のうち前記他端を先端とする柱部は、自身の基端を固定端として撓むように構成されており、
    前記柱部は、前記係止突部が係止していない状態で、前記先端が前記基端よりも内周側となるように、前記係止突部を始点として前記周方向に沿う接線方向に対して傾斜している、請求項1に記載の保持部材。
  3. 前記係止突部は、前記第1係止段差部および前記第2係止段差部の少なくとも一方が抜けにくいように傾斜した姿勢で、前記少なくとも一方と係止する、請求項1または2に記載の保持部材。
  4. 電線束と、
    前記電線束を囲んで保護するコルゲートチューブと、
    請求項1から3のいずれか一つに記載の保持部材と
    を備え、
    前記保持部材は、前記保護対象物として前記コルゲートチューブを挟んで保持する、ワイヤハーネス。
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