JP5927078B2 - ギアードモータ - Google Patents
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そして、全体構成をコンパクトなものとするため、開閉駆動用のギアードモータに角度センサを内蔵することが好ましく、このようなセンサ内蔵型のギアードモータとして、先に本出願人が冷蔵庫の扉開閉用に提案した特開2007−68320号公報に示されるものがある。
このギアードモータは、DCモータのピニオンギアに噛み合う第1の減速ギアから順次に噛み合う第2〜第5の減速ギアを経て出力軸の出力ギアに至る駆動系ギア列を備えるとともに、センサ歯車とポテンショメータを組み合わせた角度センサを有している。
角度センサはそのセンサ歯車が第4の減速ギアと噛み合っており、両ギア間の歯数比および第4〜出力ギア間の減速比に基いて出力軸の回転位置を検出しようとするものである。
このため、出力軸の基準位置を目見当で定めてセンサ歯車と第4の減速ギアを噛み合わせた場合、開閉体である扉と結合した出力軸をたとえば水平状態にしてもポテンショメータの出力が水平に対応する回転位置を示さないことになる。これに較正などで対処できない場合には、センサ歯車と第4の減速ギアの噛み合い位置を変更する再組立てが必要となるので、さらに改善を図る余地が残っている。
図1は実施の形態の外観を示す斜視図、図2はカバーの裏面を示す斜視図、図3はカバーを取り外して示すギアードモータの平面図である。なお、以下の説明においては、図1における左側を前方、右側を後方とし、手前側を左方、奥側を右方とする。
アッパハウジング30はロアハウジング70上に重ねられ、カバー10はアッパハウジング30の前端部分のヘッド部31を除く略矩形部32上に重ねられている。アッパハウジング30のヘッド部31は略矩形部32から段差状に上方に膨出して、ヘッド部31の上面とカバー10の上面とが面一な平坦面となっている。
すなわち、アッパハウジング30のヘッド部31はその主要部が半円形部分である。ヘッド部31の半円中心からは出力軸(出力軸部材121)が貫通して上方に延びている。
図1、図2に示すように、略矩形の平面輪郭内にネジ8を貫通させる取付け孔15a、15bを有するフランジ14を形成するため、カバー10の側壁12の4箇所の角部には切り欠き凹部13を設けてある。
とくに図2に示すように、対角線上の2箇所の取付け孔15aには、カバー10の下面における開口縁に沿って突出リング16を設けてある。
ヘッド部31と対向する側壁12aには切り欠き19を形成してヘッド部31の部分的な突部を逃げている。
左側の側壁12bの下端縁には押さえブロック17が突出している。これについては後述する。
側壁34の上端縁には、カバー10の取付け孔15aに対応させたネジ孔35aと取付け孔15bに対応させたネジ孔35bとが設けられている。ネジ孔35aは開口に取付け孔15aの突出リング16に対応する凹部36を備えており、突出リング16と凹部36の嵌め合いによりカバー10とアッパハウジング30間が正確に位置決めされる。
なお、DCモータ2はベース33に形成された取付け孔45を通して上端壁に設けられたネジ孔5にネジ29(図8参照)をねじ込むことによりベース33に取り付けられるが、図3にはネジ29を省略している。取付け孔45は小判型の長孔となっているので、DCモータ2の周方向を調整して位置決めすることができる。
カバー10の上壁11の裏面には、図2に示すように、ピニオンギア90との干渉を避ける逃げ穴18と第1ギア91を支持する支持ボス20が後端部に形成され、支持ボス20は第1ギア91の支持軸92が挿入される軸孔21を有している。
前述のカバー10の押さえブロック17はこの切り欠き46に対応し、アッパハウジング30にカバー10を重ねたとき押さえブロック17により配線が適度な圧力で切り欠き46の底に押さえ付けられるように設定してある。(図1参照)
また、矩形穴47の前側穴縁に沿って2本のピン48が設けられている。後述する角度センサ130からの配線をピン48間に通してDCモータ2からの配線に合流させ、まとめて切り欠き46へ配策することができる。
カバー10の上壁11の裏面前端寄りには、図2に示すように、角度センサ130を固定するための押さえボス22、24と、センサ歯車137の軸138aを軸孔27に挿入して回転可能に支持する支持ボス26とが形成されている。
なお、上述した支持ボス20、26およびその他のボスはカバー10の樹脂成型の際に一体に形成される。後述のアッパハウジング30およびロアハウジング70における各支持ボスおよびその他のボスも同様にアッパハウジング30およびロアハウジング70の樹脂成型の際に一体に形成される。
第4ギア109および角度センサ130については追って詳述する。
ベース33には、角度センサ130の基板131を載置する第1支持台49および第2支持台51が前後方向に離間して形成され、第1支持台49の上面にはピン50、第2支持台51の上面には2本のピン52がそれぞれ設けてある。
基板131にはピン50、52に対応するピン孔132、133(図3参照)が設けられており、ピン50、52にピン孔132、133を嵌め込むことにより角度センサ130が位置決めされる。
第1支持台49と第2支持台51の間には角度センサ130のセンサ歯車137の下側の軸138bを支持する支持ボス53を形成してある。支持ボス53は軸138bを回転可能に支持する軸孔54を有している。
ベース33に形成された切り欠き窓55から第4ギア109(小径歯車109b)が覗いており、これにセンサ歯車137が噛み合う。
アッパハウジング30はさらにべース33においても、第1ギア91の大径歯車91aおよび角度センサ130とそれぞれ上下方向に重なる位置に設けた取付け孔39aを通してネジ9でロアハウジング70に取り付けられている。取付け孔39aはべース33に形成した固定用穴41a、41bの底壁に開口している。
アッパハウジング30の裏面側では、後掲の図5の(b)に示すように、とくに取付け孔39aは所定高さ突出する基部40a、40bに開口し、その開口縁に沿って突出リング42を設けてある。
ヘッド部31は、ベース33を側壁34(34b、34c、34d)の高さよりも上方まで膨出する厚肉として、略矩形部32との境界を垂直な平面壁とし、外周面は側壁34b、34cを前方に伸ばした上、上方に延ばした形態としている。
図5の(a)に示すように、略矩形部32におけるベース33の上面は複数の領域に区画され、モータ軸貫通孔44および第4ギア109の支持ボス64が形成されている上面第1領域S1に対して、第1支持台49、第2支持台51およびセンサ歯車137の支持ボス53が形成されている上面第3領域S3は下方にオフセットしている。また、矩形穴47から領域S3までの間および矩形穴47から左側の側壁34bまでの間の範囲は上面第1領域S1と上面第3領域S3の中間の高さを有する上面第2領域S2となっている。
なお、DCモータ2は、その上端壁にモータ出力軸3と同軸の円形外周を有する突出部4を備え(図9参照)、突出部4を上面第1領域S1に形成されたモータ軸貫通孔44に嵌め込むことにより、モータ出力軸3に嵌め込んだピニオンギア90を位置決めする。
また、切り欠き窓55の上面第1領域S1側も、その切り欠き縁がセンサ歯車137の外径と所定の間隙を有するか、あるいは切り欠き縁部の下面(支持ボス64の下端面を含む)がセンサ歯車137の歯部の上面と所定の間隙を有して、センサ歯車137と上面第1領域S1側とが干渉しないように設定される。後掲の図12では、上面第1領域S1の切り欠き縁とセンサ歯車137の外径との間に間隙を設けてある。
以下に述べる第1ギア91から第4ギア109はそれぞれ大径歯車と小径歯車を備え、順次小径歯車と次のギアの大径歯車とが噛み合うようになっている。
DCモータ2のピニオンギア90に大径歯車91aが噛み合った第1ギア91の小径歯車91bに第2ギア95が噛み合い、順次に第3ギア102、第4ギア109が連なり、第4ギア109の小径歯車109bに出力ギア114が噛み合って、減速機構をなす駆動系ギア列6を構成している。
なお、第4ギア109の小径歯車109bの上面には位置合わせマーク112が形成されている。
各ギアは樹脂製で、それぞれ鋼製の支持軸に回転可能に支持され、支持軸はアッパハウジング30およびロアハウジング70に形成された後述する支持ボス等の支持部に支持される。なお、駆動系ギア列6の各ギアの回転中心および各支持軸およびセンサ歯車137の回転中心はすべて平行に構成される。
図5の(b)に示すように、アッパハウジング30のベース33の底面(下面)後端部にはDCモータ2の上端部を嵌め込むモータ取付け凹部43が設けられ、モータ軸貫通孔44が開口している。これに隣接して矩形穴47と、第1ギア91(の小径歯車91b)を貫通させるギア貫通孔56とが設けられている。モータ取付け凹部43の上壁面は矩形穴47とギア貫通孔56それぞれの一部まで及んでいる。
ベース33上面の上面第1領域S1に対応する範囲でギア貫通孔56にかかる部位から前方は、モータ取付け凹部43の略中間の深さの略矩形凹部58となっており、側方の上面第3領域S3に対応する底面との段差部には前述の切り欠き窓55が開口している。
略矩形凹部58との間に切り欠き窓55を挟んだ底面には、第2ギア95を支持する支持ボス60の略側方位置に第3ギア102を支持する支持ボス62が形成され、第4ギア109を支持する支持ボス64の略側方位置には上面側でセンサ歯車137を支持する支持ボス53の端部が突出している。
支持ボス60は第2ギア95の支持軸100の上端が挿入される軸孔61を有し、支持ボス62は第3ギア102の支持軸107の上端が挿入される軸孔63を有し、支持ボス64は第4ギア109の支持軸111の上端が挿入される軸孔65を有している。
ベース33のヘッド部31には出力ギア114を支持するギア支持孔66が形成され、ヘッド部31の前端部にはギア支持孔66を中心とする円弧条の規制溝68が開口している。
図7はロアハウジング70の内面を示し、(a)は左側の斜め上前方から見た斜視図、(b)は右側の斜め上前方から見た斜視図である。
ロアハウジング70は底壁71とこれを囲む側壁72(72a、72b、72c、72d)を有し、底壁71の下面は平坦となっている。以下、底壁71についての説明は、とくに断らない限り、その上面の構成にかかるものである。
底壁71は最も低い基底を第1領域T1として、互いに異なる高さを有する複数の領域に区画されている。
第1領域T1には後方から前方へ順にモータ指標78、第3ギア102を支持する支持ボス83および第4ギア109を支持する支持ボス85が形成されている。またモータ指標78と支持ボス83の中間右寄りに第1ギア91を支持する支持ボス79が形成されている。
また、支持ボス83を中心とする第3ギア102および支持ボス85を中心とする第4ギア109との干渉を避けた範囲で、第3領域T3が第2領域T2および支持ボス79に接続して右側の側壁72cに沿って前方へ延びている。第3領域T3の高さは第2領域T2の高さの略中間である。
第3領域T3には第2ギア95を支持する支持ボス81が形成されている。
支持ボス79は第1ギア91の支持軸94の下端が挿入される軸孔80を有し、支持ボス81は第2ギア95の支持軸100の下端が挿入される軸孔82を有し、支持ボス83は第3ギア102の支持軸107の下端が挿入される軸孔84を有し、支持ボス85は第4ギア109の支持軸111の下端が挿入される軸孔86を有している。
側壁72cの上端縁および側壁72bと72dの角部の上端縁にはアッパハウジング30の取付け孔39bに対応するネジ孔75bが設けられている。また、第2領域T2には取付け孔39aに対応するネジ孔75aを有する固定用ボス74aが形成され、同様の取付け孔39aに対応するネジ孔75aを有する固定用ボス74bが左側の側壁72b前端部近くから内方に張り出して形成されている。
なお、第4領域T4の左端は固定用ボス74bに接続するまで延びており、さらに、モータ指標78を中心とするDCモータ2および支持ボス83を中心とする第3ギア102との干渉を避けた範囲で、第5領域T5が固定用ボス74bに接続して左側の側壁72bに沿って後方へ延びている。
第1ギア91は両端がカバー10の支持ボス20とロアハウジング70の支持ボス79とに支持された支持軸94回りに回転可能で、大径歯車91aがアッパハウジング30のベース33の上側でDCモータ2のピニオンギア90と噛み合い、小径歯車91bがアッパハウジング30のギア貫通孔56を貫通してベース33の下側に延びている。
第1ギア91がロアハウジング70の支持ボス79の上面と対向する軸端(ここでは小径歯車91bの下端面)には、支持軸94が貫通する軸孔92の開口を囲む細幅の突出リング93を形成して回転時の摩擦低減を図っている。とくに詳細図示はしないが、カバー10の支持ボス20の下面と対向する軸端にも、支持軸94が貫通する軸孔92の開口を囲む同様の突出リングを形成して回転時の摩擦低減を図っている。さらに、ロアハウジング70およびアッパハウジング30の各支持ボスと対向する以下の第2ギア95〜第4ギア109の軸端についても同様である。
大径歯車95aはドラム状をなしてその外周に歯を備えている。第2ギア95の軸方向端面図である図10に示すように、大径歯車95aは歯部の内側にカム面96を備え、小径歯車95bは基部97の周方向等間隔に外周から同一の周方向に延びてそれぞれ先端にカム面96と係合する爪99を備える3本のアーム98を有している。これにより、通常はロック状態となって小径歯車95bと大径歯車95aが一体に回転するが、大径歯車95aと小径歯車95b間に所定以上の相対回転トルクが加わったときにはアーム98が弾性変形して爪99がカム面96を滑り相対回転するトルクリミッタTLが形成されている。
上記の所定以上の相対回転トルクとしては、便座や便蓋を持ち上げることが可能なトルクより大きなトルクに設定される。
大径歯車102aは軸筒103から径方向に延びた接続壁104を介して軸方向上方に延びたドラム状をなしてその外周に歯を備え、小径歯車102bは接続壁104から下方に延びたドラム状をなしてその外周に歯を備えている。そして、とくに支持軸107が貫通する軸孔105が開口する軸筒103の下端は小径歯車102bの下端よりも上方に位置して、小径歯車102bの内壁106が支持ボス83に回転可能に嵌合している。
大径歯車109aは小径歯車109bの下端から接続壁110を介して下方に延びたドラム状をなしてその外周に歯を備えている。
小径歯車109bはアッパハウジング30におけるベース33の第3領域S3の上面より高い位置まで延びて、上端部が切り欠き窓55に臨んでいる。
出力ギア114は軸筒115に接続壁116を介して接続したドラム状をなしてその外周に歯を備えている。軸筒115の接続壁116に略対応する位置から下部の内壁117は平滑な円筒面をなして、ロアハウジング70の支持ボス89に回転可能に嵌合している。なお、軸筒115の下端は歯の下端よりも下方まで延びて、ロアハウジング70の円形凹部88の底面に着座している。
軸筒115の上部の外周は平滑な円筒面をなして、アッパハウジング30におけるヘッド部31のギア支持孔66に回転可能に支持されている。
ギア支持孔66は、ヘッド部31の上壁開口端に、軸筒115を支持している部分より小径でかつ保持穴118における2面幅部119の2面幅より大径の小径部66aを有している。
出力軸部材121は所定の圧入関係をもってその下部が保持穴118に挿入され、出力ギア114と一体的に結合されている。
また第2ギア95に所定以上のトルクが加わったとき大径歯車95aと小径歯車95b間が相対回転するトルクリミッタTLが形成されているので、DCモータ2の停止状態で便座等を急に開閉したり、DCモータ2による駆動方向と逆方向に便座等を開閉した場合でも、DCモータ2や各ギア、その支持軸あるいは支持ボス等に過大な力がかかることによる破損が防止される。
図11は図2におけるB−B部断面図、図12は図2におけるC−C部断面図である。
角度センサ130は、基板131上にポテンショメータ135を備え、センサ歯車137を基板131の下方に位置させるとともに、センサ歯車137の軸138aが基板131およびポテンショメータ135を貫通している。ポテンショメータ135は内部の不図示のロータリー部が軸138aと一体に回転するようになっている。
ここでは、センサ歯車137の歯数は第4ギア109の小径歯車109bの歯数と近似させてある。
また、先の図2に示されたカバー10の押さえボス24は第2支持台51のピン52に対応して設定され、ピン52が挿入可能な孔25を有しており、押さえボス22は第1支持台49のピン50の後側近接位置に設定されている。
なお、ポテンショメータ135は検出可能な絶対角度範囲が1回転(360°)内に限定されているので、出力軸113(出力ギア114)がその最大回転角度まで回転したとき出力ギア114から第4ギア109を経てセンサ歯車137に至る間の増速比によるセンサ歯車137の回転角度が360°未満となるように、それぞれの歯数が設定される。
なお、この部分の組立てに当たっては、センサ歯車137はあらかじめポテンショメータに対する初期角度位置にしておく。そして、出力ギアまで含む駆動系ギア列6をアッパハウジング30のベース33の下側に組み付け、アッパハウジング30をロアハウジング70にネジ29で固定した後、出力ギア114をそのストッパ片120が規制溝68の一端に当接するまで回転させて初期角度位置にしてから、センサ歯車137を上方から第4ギア109に噛み合わせる。出力ギア114を初期角度位置にしたかどうかは位置合わせマーク112が切り欠き窓55から露出する位置に来ているかどうかでも確認できる。
また、駆動系ギア列6はトルクリミッタTLを含んでいるが、このトルクリミッタTLはセンサ歯車137が噛み合う第4ギア109よりDCモータ2側の第2ギア95に形成されているので、出力ギア114と第4ギア109間に滑りを発生させることはなく、出力軸113の回転位置を角度センサ130によって常に高精度で検出することができる。
センサ歯車137の軸138b、第4ギア109の支持軸111および出力ギア114の軸筒115が発明における支軸に該当する。
アッパハウジング30の上面第1領域S1が第1壁に、上面第3領域S3が第2壁に該当し、支持ボス64が参照ギアの支持部に該当する。
また、取付け孔39a、39bからネジ孔75a、75bにネジ9をねじ込む部位が固定部に該当している。そして、基板131が配線基板に該当する。
さらに、出力ギア114に設けたストッパ片120とアッパハウジング30に形成した規制溝68により出力軸113の回動範囲を規制するようにしているので、出力軸113の初期角度位置である規制溝68の一端にストッパ片120を位置させた状態でセンサ歯車137と第4ギア109を噛み合わせることができる。
これらにより、角度センサ130によって検出される出力軸113の回転位置が正確に得られる。
切り欠き窓55は、第4ギア109のセンサ歯車137と噛み合っている歯に隣接する所定数の他の歯まで上面第3領域S3側に露出させているので、第4ギア109の位置合わせマーク112を確認できるなどセンサ歯車137を取り付ける作業が容易である。
また、角度センサ130の基板131は、アッパハウジング30の上面第3領域S3上に配置される一方、アッパハウジング30の下側に配置された第3ギア102とその軸方向において重なっているので、この点でも平面スペースを必要とせず、ギアードモータ全体をさらに小型のものとすることができる。
また、駆動系ギア列6はDCモータ2のピニオンギア90と出力軸113の出力ギア114との間に第1ギア91から第4ギア109を備えて5段の減速機構を形成するものとしたが、これに限定されず、任意の段数を選択可能である。
また、実施の形態では支軸としての軸138bはセンサ歯車137と一体の回転軸、支持軸111は第4ギア109と別体の固定軸、そして軸筒115は出力ギア114と一体で支持ボス89に対して回転する回転軸としたが、支軸は回転軸であるか固定軸であるかを問わず、同一部材に直接保持されていればよい。
さらには、ストッパ片と規制溝を出力ギア114とロアハウジング70の間、すなわち、ストッパ片と規制溝の一方を出力ギア114に形成し、ストッパ片と規制溝の他方をロアハウジング70に形成することもできる。ただし、規制手段の構成の一部をアッパハウジング30側に形成している実施の形態が、アッパハウジング30がセンサ歯車137を支持しているのと同じ部材であることから初期角度位置の対応関係などにおける精度が高い点で有利である。
実施の形態は便座や便蓋等の開閉駆動用ギアードモータとして説明したが、本発明は洗濯機のカバーや冷蔵庫の扉、その他の用途のギアードモータにも適用可能である。
2 DCモータ
3 モータ出力軸
4 突出部
5 ネジ孔
6 駆動系ギア列
7 ケース
8、9 ネジ
10 カバー
11 上壁
12a、12b、12c、12d 側壁
13 切り欠き凹部
14 フランジ
15a、15b 取付け孔
16 突出リング
17 押さえブロック
18 逃げ穴
19 切り欠き
20、26 支持ボス
21 軸孔
22、24 押さえボス
25 孔
27 軸孔
29 ネジ
30 アッパハウジング
31 ヘッド部
32 略矩形部
33 ベース
34b、34c、34d 側壁
35a、35b ネジ孔
36 凹部
37 切り欠き凹部
38 フランジ
39a、39b 取付け孔
40a、40b 基部
41a、41b 固定用穴
42 突出リング
43 モータ取付け凹部
44 モータ軸貫通孔
45 取付け孔
46 切り欠き
47 矩形穴
48 ピン
49 第1支持台
50、52 ピン
51 第2支持台
53 支持ボス
54 軸孔
55 切り欠き窓
56 ギア貫通孔
58 略矩形凹部
60、62、64 支持ボス
61、63、65 軸孔
66 ギア支持孔
66a 小径部
68 規制溝
70 ロアハウジング
71 底壁
72a、72b、72c、72d 側壁
74a、74b 固定用ボス
75a、75b ネジ孔
76 凹部
78 モータ指標
79、81、83、85、89 支持ボス
80、82、84、86 軸孔
88 円形凹部
90 ピニオンギア
91 第1ギア
91a 大径歯車
91b 小径歯車
92 軸孔
93 突出リング
94、100、107、111、 支持軸
95 第2ギア
95a 大径歯車
95b 小径歯車
96 カム面
97 基部
98 アーム
99 爪
102 第3ギア
102a 大径歯車
102b 小径歯車
103 軸筒
104 接続壁
105 軸孔
106 内壁
109 第4ギア
109a 大径歯車
109b 小径歯車
110 接続壁
112 位置合わせマーク
113 出力軸
114 出力ギア
115 軸筒
116 接続壁
117 内壁
118 保持穴
119 2面幅部
120 ストッパ片
121 出力軸部材
122 嵌合部
123、124 2面幅部
125 キー突条
130 角度センサ
131 基板
132、133 ピン孔
135 ポテンショメータ
137 センサ歯車
138a、138b 軸
S1 上面第1領域
S2 上面第2領域
S3 上面第3領域
T1 第1領域
T2 第2領域
T3 第3領域
T4 第4領域
T5 第5領域
TL トルクリミッタ
Claims (11)
- ケースと、該ケースにそれぞれ収納されたモータ、該モータの回転を出力軸に伝達する駆動系ギア列、および出力軸の回動角度を検出するためのセンサ歯車を備える角度センサとを有するギアードモータにおいて、
前記ケースが複数のケース部材から構成され、
前記センサ歯車と、前記駆動系ギア列における前記センサ歯車と噛み合う参照ギアから順次前記出力軸までのギアとが支軸に支持され、
前記支軸は前記ケース部材のうちの同一部材に直接保持され、
前記出力軸の回動範囲を規制する規制手段を有していると共に、
前記ケースがロアハウジングと該ロアハウジングの上に重なるアッパハウジングとを有して、該アッパハウジングが前記同一部材であり、
前記駆動系ギア列のギアおよび前記センサ歯車はそれぞれの回転軸を上下方向とし、
前記参照ギアから前記出力軸までのギアが前記アッパハウジングの下側に配置され、
前記アッパハウジングは、前記参照ギアの支持部を備える第1壁と、該第1壁より下方
にオフセットした第2壁を有するとともに、両壁間の段差部に切り欠き窓を有し、
前記センサ歯車は前記第2壁に支持され該第2壁の上側に配置されて、前記切り欠き窓
から第2壁側に露出する前記参照ギアと噛み合うことを特徴とするギアードモータ。 - 前記規制手段が、前記出力軸と前記ケースの一方に設けたストッパ片と、前記出力軸と前記ケースの他方に設けられ前記ストッパ片と係合可能で前記出力軸まわりの周方向に延びる規制溝とからなることを特徴とする請求項1に記載のギアードモータ。
- 前記切り欠き窓は、前記参照ギアの前記センサ歯車と噛み合っている歯に隣接する所定数の他の歯まで前記第2壁側に露出させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のギアードモータ。
- 前記出力軸が前記アッパハウジングに支持され、
前記ストッパ片が前記出力軸と前記アッパハウジングの一方に設けられ、前記規制溝が出力軸と前記アッパハウジングの他方に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のギアードモータ。 - 前記アッパハウジングと前記ロアハウジングは複数の固定部で互いに結合され、
前記固定部の1つが前記駆動系ギア列におけるいずれかのギアと軸方向に重なる位置に設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のギアードモータ。 - 前記固定部と重なるギアが前記モータのピニオンギアと噛み合うギアであることを特徴とする請求項5に記載のギアードモータ。
- 前記アッパハウジングと前記ロアハウジングは複数の固定部で互いに結合され、
前記固定部の1つが前記センサ歯車と軸方向に重なる位置に設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のギアードモータ。 - 前記角度センサが前記アッパハウジングの前記第2壁上に配置される配線基板を含み、
前記駆動系ギア列における前記参照ギアと異なる少なくとも1つのギアが前記アッパハウジングの下側において軸方向に前記配線基板と重なっていることを特徴とする請求項1に記載のギアードモータ。 - 前記参照ギアが前記出力軸の歯車と噛み合うギアであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1に記載のギアードモータ。
- 前記出力軸は前記参照ギアに対して減速され、
前記出力軸の最大回転角度が180°未満の所定値に規制されるとともに、前記出力軸の最大回転角度に対応する前記センサ歯車の最大回転角度が360°未満に設定されていることを特徴とする請求項9に記載のギアードモータ。 - 前記駆動系ギア列における各ギアがそれぞれ大径歯車と小径歯車とを有して、前記モータの回転が順次減速して前記出力軸に伝達されることを特徴とする請求項1から10のいずれか1に記載のギアードモータ。
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