JP5925123B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化性樹脂組成物に関する。とりわけ、本発明は硬化性樹脂組成物からなる接着剤組成物に関する。
LCD(液晶ディスプレイ)等の表示体の上に搭載するタッチパネルには、抵抗膜式、静電容量式、電磁誘導式、光学式等がある。これらのタッチパネルの表面に、見た目のデザイン性を良くするための化粧板や、タッチする位置を指定するアイコンシートを貼り合わせる場合がある。静電容量式タッチパネルは、透明基板の上に透明電極を形成し、その上に透明板を貼り合わせた構造を有している。
従来、上記の化粧板とタッチパネルの貼り合わせ、上記のアイコンシートとタッチパネルの貼り合わせ、上記の透明基板と透明板の貼り合わせは、接着剤を用いていた。このような接着剤を使用する技術では、接着が不十分であるという課題があった。
そこで、特許文献1では(A)ポリイソプレン、ポリブタジエン又はポリウレタンを骨格にもつ(メタ)アクリレートオリゴマー及び(B)柔軟化成分を含むタッチパネル接着用の光硬化型接着組成物が提案されている。
特許文献2では、作業性に優れ、長期信頼性を有すると共に、硬化が早く、更に接着力及び耐湿性をさせることを目的として、イソボロニル(メタ)アクリレートを主体とする(メタ)アクリル単量体100重量部と、ポリブタジエンを主鎖にもち、該主鎖の両端または側鎖に一種以上の(メタ)アクリル基を有するプレポリマー25〜100重量部と、光重合開始剤とを含む紫外線硬化型接着剤組成物を提案している。
また、貼り合わせ面に印刷加工がしてあると、印刷加工の部分は光エネルギー線による接着が難しく、未硬化部の影響により接着性が低下するという課題があった。そこで、特許文献3は、(メタ)アクリル酸エステル、ラジカル重合開始剤、エポキシ化ポリイソプレン及び硬化促進剤を含有する硬化性組成物を提案している。
国際公開第2010/027041号 特開昭64−85209号公報 国際公開第2004/076558号
特許文献1は、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートから選択した(メタ)アクリレートモノマーのような環式(メタ)アクリレートを使用している。
特許文献2ではイソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートのような剛直な骨格モノマーをベースとした高弾性樹脂であるが故に、高温信頼性試験において被着体の膨張収縮に耐えることができず、剥がれを生じてしまう可能性があった。
特許文献3に記載のエポキシ化ポリイソプレンを主体とする硬化性組成物では、耐湿熱性が十分とはいえない。
化粧板とタッチパネルの貼り合わせ、アイコンシートとタッチパネルの貼り合わせ、透明基板と透明板の貼り合わせ等の用途では、使用環境を想定した加温雰囲気での被着体の変形に追随できる程度の柔軟性を有することが望ましいとされている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、例えば、タッチパネル等の表示体に使用される化粧板やアイコンシートを貼り合わせる場合、透明基板と透明板とを貼り合わせる場合、印刷加工された部分を貼り合わせる場合に、十分な初期接着性及び耐湿熱性を付与することが困難であるという従来技術の課題、或いは表示体と光学機能材料とを貼り合わせる場合に、接着面が剥がれたり、表示体のガラスが割れたりするという従来技術の課題を解決する硬化性樹脂組成物を提供する。
即ち、本発明は一側面において、下記(A)〜()成分を含有する硬化性樹脂組成物である。
(A)エポキシ基を有さず、ジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格を有するオリゴマー、
(B)ホモポリマーガラス転移温度が−100〜60℃を示す(メタ)アクリレート、
(C)ラジカル重合開始剤
(D)還元剤
本発明に係る硬化性樹脂組成物の一実施形態においては、(B)成分が、一般式(1)の化合物である。
一般式(1) Z−O−R1
〔式中、Zは(メタ)アクリロイル基を示し、R1 は炭素数9〜20個のアルキル基を表す。〕
本発明に係る硬化性樹脂組成物の別の一実施形態においては、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中、(A)成分が30〜98質量部、(B)成分が2〜70質量部である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物の更に別の一実施形態においては、更に、(E)成分として、シランカップリング剤を含有する。
本発明に係る硬化性樹脂組成物の更に別の一実施形態においては、(A)成分のジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンの水素添加物、及びポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上の骨格である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物の更に別の一実施形態においては、(A)成分のジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格を有するオリゴマーの分子量が500〜70000である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物の更に別の一実施形態においては、(C)ラジカル重合開始剤が、有機過酸化物である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物の更に別の一実施形態においては、(D)還元剤が、チオ尿素誘導体、β−ジケトンキレート及びβ−ケトエステルからなる1種又は2種以上である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物の更に別の一実施形態においては、第一剤が少なくとも(C)ラジカル重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも(D)還元剤を含有してなる二剤型の硬化性樹脂組成物である。
本発明に係る硬化性樹脂組成物の更に別の一実施形態においては、(A)成分及び(B)成分の合計使用量が硬化性樹脂組成物の80〜99質量%を占め、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中、(A)成分が50〜90質量部、(B)成分が10〜50質量部であり、(C)成分の使用量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.1〜7質量部であり、(D)成分の使用量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部であり、(E)成分の使用量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部である。
本発明は別の一側面において、本発明に係る硬化性樹脂組成物からなる接着剤組成物である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る接着剤組成物の硬化体である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る硬化体により被着体が被覆又は接合された複合体である。
本発明に係る複合体の一実施形態においては、被着体がトリアセチルセルロース、フッ素系ポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ガラス、金属からなる群から選ばれる1種以上である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係る接着剤組成物により被着体を貼り合わせたタッチパネル積層体である。
本発明は更に別の一側面において、本発明に係るタッチパネル積層体を用いたディスプレイである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、高い初期接着性及び耐湿熱性を示す。
本発明における(A)成分は、エポキシ基を有さず、ジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格を有するオリゴマーである。
(A)成分のオリゴマーは、効果が大きい点で、エポキシ基を有さないことが好ましい。
本発明における該オリゴマーの主鎖骨格は、ジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格である。ジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンの水素添加物、及びポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上の骨格が好ましい。これらの中では、接着耐久性が大きい点で、ポリブタジエン及びポリイソプレンからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、ポリブタジエンがより好ましい。
該オリゴマーは、上記主鎖骨格の末端又は側鎖に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。これらの中では、主鎖骨格の両末端に(メタ)アクリロイル基を有するものが好ましい。
該オリゴマーの分子量は500〜70000が好ましく、1000〜60000がより好ましく、1000〜55000が最も好ましい。分子量が500以上であれば、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化体の硬度が高いので接着剤層を形成しやすくなる。分子量が70000以下であれば、得られる硬化性樹脂組成物の粘度が小さいので、製造過程での混合等における作業性や実用用途において作業性が良好になる。
オリゴマーの分子量は、分子1個あたりの平均の分子量として算出される数平均分子量を指す。本発明の実施例では、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した、ポリスチレン換算の数平均分子量を使用した。
(A)成分のオリゴマーとしては、クラレ社製「UC−203」(イソプレン重合物の無水マレイン酸付加物と2−ヒドロキシエチルメタクリレートとのエステル化物オリゴマー)、クラレ社製「LIR−50」(イソプレンオリゴマー)、クラレ社製「LBR−50」「LBR−307」(ブタジエンオリゴマー)、日本曹達社製「TEAI−1000」(末端アクリル変性水素添加1,2−ポリブタジエンオリゴマー)、日本曹達社製「TE−2000」(末端メタクリル変性1,2−ポリブタジエンオリゴマー)等が挙げられる。(A)成分のオリゴマーの中では、イソプレン重合物の無水マレイン酸付加物と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのエステル化物オリゴマー、イソプレンオリゴマー及び1,2−ポリブタジエンオリゴマーからなる群のうちの1種以上が好ましく、イソプレン重合物の無水マレイン酸付加物と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのエステル化物オリゴマー及び/又は1,2−ポリブタジエンオリゴマーがより好ましく、イソプレン重合物の無水マレイン酸付加物と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのエステル化物オリゴマーが最も好ましい。(A)成分のオリゴマーは単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。
本発明における(B)成分は、ホモポリマーガラス転移温度が−100℃〜60℃を示す(メタ)アクリレートである。(B)成分は非環式(メタ)アクリレートであることが好ましい。非環式(メタ)アクリレートとは、脂環基や芳香環基を有しない(メタ)アクリレートをいい、典型的には直鎖状又は分岐鎖状の(メタ)アクリレートである。ホモポリマーガラス転移温度が−80℃〜−40℃を示す(メタ)アクリレートがより好ましい。ホモポリマーガラス転移温度が−100℃〜60℃を示す(メタ)アクリレートとしては、イソステアリル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−58℃)、ラウリル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−30℃、メタクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−65℃)、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−85℃、メタクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−10℃)、n−ブチル(メタ)アクリレート(メタクリレートのホモポリマーガラス転移温度:20℃)、i−ブチル(メタ)アクリレート(メタクリレートのホモポリマーガラス転移温度:20℃)、t−ブチル(メタ)アクリレート(メタクリレートのホモポリマーガラス転移温度:20℃)、メトキシエチル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−50℃)、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート(ホモポリマーガラス転移温度:25℃)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーガラス転移温度:7℃、メタクリレートのホモポリマーガラス転移温度:55℃)、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−7℃、メタクリレートのホモポリマーガラス転移温度:26℃)、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーガラス転移温度:−38℃)等が挙げられる。これらの(メタ)アクリレートは1種類又は2種類以上を使用できる。これらの中では、イソステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましく、ラウリル(メタ)アクリレート及び/又はイソステアリル(メタ)アクリレートがより好ましい。
ガラス転移とは、例えば、高温では液体であるガラス等の物質が温度降下により、ある温度範囲で急激にその粘度を増し、ほとんど流動性を失って非晶質固体になるという変化を指す。ガラス転移温度の測定方法としては、熱重量測定、示差走査熱量測定、示差熱測定、動的粘弾性測定等が挙げられる。本発明では動的粘弾性測定により測定した。
(メタ)アクリレートのホモポリマーのガラス転移温度は、J. Brandrup, E. H. Immergut, Polymer Handbook, 2nd Ed.,J. Wiley, New York 1975、光硬化技術データブック(テクノネットブックス社)等に記載されている。
これらの(B)成分の中では、接着性が大きい点で、一般式(1)の化合物が好ましい。
一般式(1) Z−O−R1
〔式中、Zは(メタ)アクリロイル基を示し、R1 は炭素数9〜20個のアルキル基を表す。〕
一般式(1)の化合物は、硬化物の柔軟性を一層向上させてポリエチレンテレフタレート等への密着性を一層向上させる。一般式(1)の化合物としては、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコデシル基、ステアリル基、イソステアリル基等の、炭素数が9〜20個の直鎖又は分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。R1は炭素数10〜19個のアルキル基が好ましく、炭素数11〜18個のアルキル基がより好ましく、ラウリル基及び/又はイソステアリル基が最も好ましい。これらの(メタ)アクリレートは1種類又は2種類以上を使用できる。
(C)成分はラジカル重合開始剤である。ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物としては、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンジハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド及びターシャリーブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。これらの中では、反応性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
(D)成分は還元剤である。還元剤は、ラジカル重合開始剤の分解を促進し、硬化性樹脂組成物の硬化を促進する。
(D)還元剤としては、チオ尿素誘導体、β−ジケトンキレート及びβ−ケトエステルからなる1種又は2種以上であることが好ましい。チオ尿素誘導体としては、チオ尿素誘導体としては、アセチル−2−チオ尿素、ベンゾイルチオ尿素、N,N−ジフェニルチオ尿素、N,N−ジエチルチオ尿素、N,N−ジブチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素等が挙げられる。これらの中では、効果が大きい点で、アセチル−2−チオ尿素、ベンゾイルチオ尿素、N,N−ジフェニルチオ尿素、N,N−ジエチルチオ尿素、N,N−ジブチルチオ尿素及びテトラメチルチオ尿素からなる群からなる1種又は2種以上が好ましく、アセチル−2−チオ尿素がより好ましい。β−ジケトンキレートとしては、バナジルアセチルアセトネート、コバルトアセチルアセトネート、銅アセチルアセトネート等が挙げられる。β−ケトエステルとしては、ナフテン酸バナジル、ステアリン酸バナジル、ナフテン酸銅、オクチル酸コバルト等が挙げられる。これらの1種又は2種以上が使用できる。これらの中では、反応性の点で、β−ジケトンキレートが好ましく、バナジルアセチルアセトネートがより好ましい。
本発明ではガラスへの密着力を向上させる目的で、(E)成分として、シランカップリング剤を含有することができる。シランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中では、ガラス等への接着性の点で、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及び/又はγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましく、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがより好ましい。
本発明は、前記(A)〜(D)成分を必須成分として含有する。(A)〜(D)成分により、常温で硬化させることが可能になる。
本発明における硬化性樹脂組成物は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中、(A)成分を30〜98質量部、(B)成分を2〜70質量部を含有することが好ましく、(A)成分を40〜95質量部、(B)成分を5〜60質量部を含有することがより好ましく、(A)成分を50〜90質量部、(B)成分を10〜50質量部を含有することが最も好ましい。
好ましい実施形態においては、(A)成分及び(B)成分の合計質量は、本発明における硬化性樹脂組成物のうちの80〜99質量%を占め、典型的には90〜98質量%を占める。
(C)成分の使用量は、(A)成分、(B)成分の合計100質量部に対して、0.1〜7質量部含有する場合が、硬化性樹脂組成物の被着体に対する接着性が特段に高くなり、且つ、硬化性が良好となる点で、好ましく、0.5〜5質量部含有する場合が、より好ましい。
(D)成分の使用量は、(A)成分、(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部含有する場合が、硬化性樹脂組成物の被着体に対する接着性が特段に高くなり、且つ、硬化性が良好となる点で、好ましく、0.1〜5質量部含有する場合が、より好ましい。
(E)成分の使用量は、(A)成分、(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物を、(C)ラジカル重合開始剤を含有する第一剤と(D)還元剤を含有する第二剤に分けることも可能である。その他の成分は適宜二剤に含有する。第一剤と第二剤を使用直前に接触させ、硬化することにより、常温で硬化させることも可能である。二剤型の硬化性樹脂組成物の場合、(C)ラジカル重合開始剤と(D)還元剤の使用量は、上記質量部の倍量となる。
本発明の硬化性樹脂組成物は空気に接している部分の硬化を迅速にするために、各種パラフィン類を使用できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、特に各被着体に対する接着性を一層向上させることを目的に、(A)成分以外や(B)成分以外の(メタ)アクリレートを含有することができる。
更に、貯蔵安定性を維持する目的で、重合禁止剤を含む市販の酸化防止剤等を使用できる。
これらの他にも所望により、エラストマー、各種パラフィン類、可塑剤、充填剤、着色剤、防錆剤等を使用できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、接着剤組成物として使用できる。本発明では、接着剤組成物の硬化体によって、被着体を接合又は被覆して複合体を作製することができる。被着体の各種材料は、シクロオレフィンポリマー等のポリオレフィン、トリアセチルセルロース、フッ素系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ガラス、金属からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、ポリエステル、ポリオレフィン、ガラスからなる群から選ばれる1種以上がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物にて接着した被着体は、完全硬化させた後にリワーク(再利用)することが可能である。リワークの方法としては特に制限は無いが、貼り合わされた1種又は2種の被着体間に0.01〜100Nの荷重を負荷することにより被着体同士を解体し、解体後の被着体を再利用することが可能となる。
以下に、実験例をあげて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実験例)
特記しない限り、23℃で、実験した。表1〜2に示す組成の硬化性樹脂組成物を調製し、評価した。結果を表1〜2に示した。
実験例に記載の硬化性樹脂組成物中の各成分としては、以下の化合物を選択した。
(A)成分の、ジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格を有するオリゴマーとして、以下の化合物を選択した。
(A−1)両末端メタクリル変性1,2−ポリブタジエンオリゴマー(日本曹達社製「TE−2000」)(GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量2000)
(A−2)イソプレンオリゴマー(クラレ社製「LIR−50」)(GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量54000)
(A−3)イソプレン重合物の無水マレイン酸付加物と2−ヒドロキシエチルメタクリレートとのエステル化物オリゴマー(クラレ社製「UC−203」)(GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量36000)
(A)成分の比較例として、以下の化合物を選択した。
(A−4)エポキシ化ポリイソプレン「クラレ社製「E−IR」(GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量28000)
(B)成分の、ホモポリマーガラス転移温度が−100〜60℃を示す(メタ)アクリレートとして、以下の化合物を選択した。
(B−1)ラウリルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステルL」:ホモポリマーガラス転移温度:−65℃)
(B−2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステルHO」:ホモポリマーガラス転移温度:55℃)
(B−3)イソステアリルアクリレート(大阪有機化学工業社製「ISTA」:ホモポリマーガラス転移温度:−58℃)
(B)成分の比較例として、以下の化合物を選択した。
(B−4)イソボルニルメタクリレート(ホモポリマーガラス転移温度:120℃)
(C)成分のラジカル重合開始剤として、以下の化合物を選択した。
(C−1)クメンハイドロパーオキサイド
(D)成分の還元剤として、以下の化合物を選択した。
(D−1)アセチル−2−チオ尿素
(D−2)バナジルアセチルアセトネート
(D−3)ジエチレントリアミン
(D)成分の比較例として、以下の化合物を選択した。
(D−4)芳香族スルフォニウム塩(ローディア社製「Rhodorsil−2074」)
(E)成分の、シランカップリング剤として、以下の化合物を選択した。
(E−1)γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
各種物性は、次のように測定した。
〔常温硬化性(引張接着強さ)〕温度23℃で測定した。常温硬化性に関しては、SPCC試験片(幅100mm×長さ25mm×厚さ1.6mm)の表面に硬化性樹脂組成物を厚み0.05mmになるように塗布した。その後、このSPCC試験片に対して別のSPCC試験片を接着面積が縦15mm×横25mmとなるように貼り合わせた上で23℃×50%RH環境下、24時間養生し、引張速度10mm/minで引張剪断接着強さを測定した。本接着強さが5MPa以上である場合、遮光環境下常温での硬化性良好であると見なした。硬化性樹脂組成物は第一剤(A剤)および第二剤(B剤)を体積比1:1の割合で、スタティックミキサーを使用して混合し、塗布した。
〔ポリエチレンテレフタレート(PET)接着性評価(ポリエチレンテレフタレート試験片間の剥離接着強さ)〕2軸延伸PETフィルム(ルミラーT60、東レ社製)の試験片(幅50mm×長さ10mm×厚さ0.05mm)同士を、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて、接着層の厚み30μmで接着面積を縦40mm×横10mmとして接着させた。常温硬化による硬化後、接着剤組成物とで接着した該試験片の、密着されていない2箇所のフィルム端部を引っ張ることで、フィルム同士が密着された部分を剥離させて、初期の180°剥離接着強さを測定した。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。剥離接着強さ(単位:N/cm)は、引張試験器を用いて温度23℃、湿度50%の環境下で引張速度10mm/分で測定した。
〔ガラス接着性評価(耐熱ガラス試験片間の引張接着強さ)〕耐熱ガラス試験片(幅25mm×長さ25mm×厚さ2.0mm)同士を、厚み80μm×幅12.5mm×長さ25mmのテフロン(登録商標)テープをスペーサーとして用い、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて接着させた(接着面積3.125cm2)。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。上記条件にて接着剤組成物を硬化させた後、更に、試験片の両面に電気化学工業社製接着剤組成物「G−55」を使用し、亜鉛メッキ鋼板(幅100mm×長さ25mm×厚さ2.0mm、エンジニアリングテストサービス社製)を接着させた。硬化後、接着剤組成物で接着した該試験片を用いて、亜鉛メッキ鋼板をチャックして、初期の引張剪断接着強さを測定した。引っ張り剪断接着強さ(単位:MPa)は、引張試験器を用いて温度23℃、湿度50%の環境下で引張速度10mm/分で測定した。
〔シクロオレフィンポリマー(COP)接着性評価(シクロオレフィンポリマー試験片間の剥離接着強さ)〕COPフィルム(ZEONOR、日本ゼオン社製)の試験片(幅50mm×長さ10mm×厚さ0.05mm)同士を、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて、接着層の厚み10μmで接着面積を縦40mm×横10mmとして接着させた。常温硬化による硬化後、接着剤組成物で接着した該試験片の、密着されていない2箇所のフィルム端部を引っ張ることで、フィルム同士が密着された部分を剥離させて、初期の180°剥離接着強さを測定した。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。剥離接着強さ(単位:N/cm)は、引張試験器を用いて温度23℃、湿度50%の環境下で引張速度10mm/分で測定した。
〔耐湿熱性評価(高温高湿暴露後の耐熱ガラス試験片間の引張接着強さ)〕テンパックスガラス(幅25mm×長さ25mm×厚さ2mm)同士を、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて、接着層の厚み100μmで接着面積を1.0mm2として接着させ硬化させた。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。硬化後、接着剤組成物で接着した該試験片を、恒温恒湿槽を用いて、温度85℃、相対湿度85%の環境下に1000時間暴露した。暴露後の試験片を用いて、引張剪断接着強さを測定した。接着部位の外観を目視で観察し、黄変しているか否かを調べた。黄変度はカラー測定装置(SHIMADZU社製「UV−VISIBLE SPECTROPOHOTOMETER」で求めたΔb値とした。引張剪断接着強さ(単位:N/cm)は、引張試験器を用いて温度23℃、湿度50%の環境下で引張速度10mm/分で測定した。
〔トリアセチルセルロース接着性評価(トリアセチルセスロース試験片間の剥離接着強さ)〕トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(平均厚さ40μm、富士フィルム社製)の試験片(幅50mm×長さ10mm×厚さ0.04mm)同士を、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて、接着層の厚み10μmで接着面積を縦40mm×横10mmとして接着させた。常温硬化による硬化後、接着剤組成物で接着した該試験片の、密着されていない2箇所のフィルム端部を引っ張ることで、フィルム同士が密着された部分を剥離させて、初期の180°剥離接着強さを測定した。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。剥離接着強さ(単位:N/cm)は、引張試験器を用いて温度23℃、湿度50%の環境下で引張速度50mm/分で測定した。
〔フッ素系ポリマー接着性評価(フッ素フィルム試験片間の剥離接着強さ)〕PVDFフィルム(平均厚さ40μm、電気化学工業社製「DXフィルム」)の試験片(幅50mm×長さ10mm×厚さ0.04mm)同士を、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて、接着層の厚み10μmで接着面積を縦40mm×横10mmとして接着させた。常温硬化による硬化後、接着剤組成物で接着した該試験片の、密着されていない2箇所のフィルム端部を引っ張ることで、フィルム同士が密着された部分を剥離させて、初期の180°剥離接着強さを測定した。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。剥離接着強さ(単位:N/cm)は、引張試験器を用いて温度23℃、湿度50%の環境下で引張速度50mm/分で測定した。
〔ポリカーボネート接着性評価(ポリカーボネート試験片間の引張接着強さ)〕ポリカーボネート(帝人社製「パンライト」)試験片(幅25mm×長さ25mm×厚さ2.0mm)同士を、厚み80μm×幅12.5mm×長さ25mmのテフロン(登録商標)テープをスペーサーとして用い、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて接着させた(接着面積3.125cm2)。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。引っ張り剪断接着強さ(単位:MPa)は、引張試験器を用いて温度23℃、湿度50%の環境下で引張速度10mm/分で測定した。
〔外観観察(黄変度)〕テンパックスガラス(幅25mm×長さ25mm×厚さ2mm)同士を、硬化性樹脂組成物を接着剤組成物として用いて、接着層の厚み100μmで接着面積を1.0mm2として接着させ硬化させた。常温硬化条件は〔常温硬化性(引張接着強さ)〕に記載の方法に従った。硬化後、接着剤組成物で接着した該試験片をカラー測定装置(SHIMADZU社製「UV−VISIBLE SPECTROPOHOTOMETER」にてΔb値を黄変度とした。
実験例から、以下のことが判る。本発明の硬化性樹脂組成物は、高い接着性を示す。本発明の硬化性樹脂組成物は、高い接着性を示す。特に、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ガラスに対して、高い接着性を示す。本発明の硬化性樹脂組成物は、高い接着性を示すので、薄いガラスのLCD等の表示体と、アクリル板やポリカーボネート板等の光学機能材料とを貼り合わせる場合、接着面が剥がれたり、LCDが割れたり、LCDが表示ムラになったりしない。本発明の硬化性樹脂組成物は、耐湿熱性が大きく、加温雰囲気での被着体の変形に追随できるので、被着体が剥がれることもない。本発明の硬化性樹脂組成物は、印刷加工された部分を貼り合わせる場合にも、十分な接着性を付与できる。実験例10は、シランカップリング剤を含有していないが、接着性を有する。
比較例の場合、本発明の効果を有しない。実験例14〜15は、エポキシ基を有するオリゴマーを有するため、接着性が小さく、硬化体が黄変する。実験例20は、ホモポリマーガラス転移温度が高く、硬化性樹脂組成物が柔軟性を有さないので、接着性が小さい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、タッチパネル積層体用の接着剤組成物に使用できる。タッチパネル積層体は一般的にカバー材/タッチパネルセンサー/液晶パネルの層で構成されている。本発明に係る硬化性樹脂組成物はタッチパネルセンサーとカバー材を貼り合わせる接着剤として使用でき、例えば、タッチパネルの表面に、化粧板や、タッチする位置を指定するアイコンシートなどのカバー材を貼り合わせる際の接着剤として使用できる。また、タッチパネルセンサーと液晶パネルを貼り合わせる接着剤としても使用できる。また、静電容量式タッチパネルの場合は、透明基板の上に透明電極を形成し、その上に透明板を貼り合わせた構造を有している。本発明の硬化性樹脂組成物は、透明基板の上に透明電極を形成し、その上に透明板を貼り合わせる際の接着剤としても好適である。本発明のタッチパネル積層体は、ディスプレイとして使用できる。

Claims (13)

  1. 下記(A)〜(D)成分を含有し、(A)成分及び(B)成分の合計使用量が硬化性樹脂組成物の80〜99質量%を占め、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部中、(A)成分が30〜98質量部、(B)成分が2〜70質量部である硬化性樹脂組成物からなるタッチパネル積層体用接着剤組成物。
    (A)エポキシ基を有さず、ジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格を有するオリゴマー、
    (B)一般式(1)の化合物であり、ホモポリマーガラス転移温度が−100〜60℃を示す(メタ)アクリレート、
    一般式(1) Z−O−R1
    〔式中、Zは(メタ)アクリロイル基を示し、R1は炭素数9〜20個のアルキル基を表す。〕
    (C)ラジカル重合開始剤
    (D)還元剤
  2. 前記硬化性樹脂組成物が更に、(E)成分として、シランカップリング剤を含有する請求項1に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  3. 前記硬化性樹脂組成物の(A)成分のジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンの水素添加物、及びポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上の骨格である請求項1又は2に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  4. 前記硬化性樹脂組成物の(A)成分のジエン系又は水素添加されたジエン系の骨格を有するオリゴマーの分子量が500〜70000である請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  5. 前記硬化性樹脂組成物の(C)ラジカル重合開始剤が、有機過酸化物である請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  6. 前記硬化性樹脂組成物の(D)還元剤が、チオ尿素誘導体、β−ジケトンキレート及びβ−ケトエステルからなる1種又は2種以上である請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  7. 前記硬化性樹脂組成物が、第一剤が少なくとも(C)ラジカル重合開始剤を含有してなり、第二剤が少なくとも(D)還元剤を含有してなる二剤型の硬化性樹脂組成物である請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  8. 前記硬化性樹脂組成物の(C)成分の使用量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.1〜7質量部であり、(D)成分の使用量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部である請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  9. 前記硬化性樹脂組成物の(E)成分の使用量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部である請求項2に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物。
  10. 請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物の硬化体により被着体が接合されたタッチパネル積層体
  11. 請求項10に記載の被着体がトリアセチルセルロース、フッ素系ポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ガラス、金属からなる群から選ばれる1種以上であるタッチパネル積層体。
  12. 請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載のタッチパネル積層体用接着剤組成物により被着体を貼り合わせたタッチパネル積層体。
  13. 請求項1012のいずれか1項に記載のタッチパネル積層体を用いたディスプレイ。
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