JP5922400B2 - 半導体装置の測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関するものである。
光半導体装置の一種である垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser。以下、面発光レーザ素子と称す。)は、光インターコネクションをはじめとする種々の光通信用光源、あるいは他の様々なアプリケーション用デバイスとして利用されている。面発光レーザ素子は、基板に対して垂直方向にレーザ光を射出するため、従来の端面発光型レーザ素子に比べて同一基板上に複数の素子を容易に2次元配列させることができる。また、活性層体積が非常に小さいため、極低閾値電流および低消費電力でレーザ発振が可能であるなど、多くの利点を有している。
一般に、面発光レーザ素子では、共振器を構成するミラーに多層膜ミラーであるDBR(Distributed Bragg Reflector)ミラーが利用されている。DBRミラーは、半導体層や誘電体多層膜などで構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示される面発光レーザ素子は、半導体層で構成された上部DBRミラーの上の素子最表面にたとえば酸化シリコンからなる効率調整膜が形成されている。この効率調整膜は、面発光レーザ素子のスロープ効率等の特性を調整するためにその層厚が調整されるものである。特許文献1では、面発光レーザ素子が多数形成された半導体ウェハの状態で、個々の面発光レーザ素子の電極パッドに通電測定用のプローブを物理的に接触させて電流を流して面発光レーザ素子を発光させる。このようにして面発光レーザ素子の特性をオンウェハで測定している。
米国特許第6160834号明細書
ここで、上記のように面発光レーザ素子の電極パッドにプローブを接触させて特性の測定を何度も行った場合、測定不良が発生する場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、プローブを用いて半導体装置の特性を測定する場合の測定不良の発生を抑制することができる半導体装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る半導体装置は、半導体層と、前記半導体層上に形成された電極と、前記電極の少なくとも周辺の領域に形成された緻密性の絶縁膜と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、上記発明において、前記絶縁膜は、ビッカース硬さが7.8kN/mm以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、上記発明において、前記絶縁膜は、誘電体からなることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、上記発明において、前記絶縁膜は、屈折率が1.9以上の窒化珪素からなることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、上記発明において、光半導体装置であることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、上記発明において、垂直共振器型面発光レーザであることを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置は、上記発明において、前記垂直共振器型面発光レーザは、上部多層膜ミラーを備え、前記絶縁膜は、前記上部多層膜ミラー上に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、プローブを用いて半導体装置の特性を測定する場合の測定不良の発生を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る半導体装置の模式的な断面斜視図である。 図2は、図1に示す半導体装置の特性の測定を説明する図である。 図3は、図1に示す半導体装置の特性の測定を説明する図である。 図4は、実施の形態1の変形例1に係る半導体装置の一部の模式的な断面斜視図である。 図5は、実施の形態1の変形例2に係る半導体装置の一部の模式的な断面斜視図である。 図6は、実施の形態2に係る面発光レーザ素子の模式的な断面図である。 図7は、図4に示す面発光レーザ素子の特性の測定を説明する図である。 図8は、実施例1、比較例1の膜厚とスロープ効率の変化率との関係を示す図である。 図9は、実施例1、比較例1の膜厚と閾値電流の変化率との関係を示す図である。 図10は、SiO膜の表面の光学顕微鏡写真を示す図である。 図11は、窒化珪素膜の表面の光学顕微鏡写真を示す図である。 図12は、比較例2の面発光レーザ素子の抵抗のヒストグラムである。 図13は、実施例2の面発光レーザ素子の抵抗のヒストグラムである。 図14は、実施の形態3に係る端面発光型レーザ素子の模式的な断面斜視図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る半導体装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各層の厚みや厚みの比率などは現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。したがって、具体的な寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。
上記のように面発光レーザ素子の電極パッドにプローブを接触させて特性の測定を何度も行った場合、測定不良が発生する場合があった。
本発明者らは鋭意検討の結果、測定不良は、プローブの先端が効率調整膜に接触して効率調整膜を構成する酸化シリコンが付着して汚れるためであることを見出した。このような汚れは、測定開始前の半導体ウェハの高さ調整時のミスアライメント、または、測定中にプローブからの応力で半導体ウェハの位置ずれが発生してプローブが電極パッドからずれてしまうことによって、プローブが効率調整膜と接触して効率調整膜が破損し、その構成材料がプローブに付着する場合があるためであると考えられる。
また、このようなプローブの汚れは、面発光レーザ素子の効率調整膜に限らず、プローブを接触させる電極(電極パッドを含む)の少なくとも周辺の領域に絶縁膜が形成された半導体装置において、絶縁膜が疎の膜である場合に、発生するものと考えられる。
そこで、本発明者らは、電極の少なくとも周辺の領域に形成された絶縁膜を緻密性のものとすることによって、プローブの汚れを抑制できることに想到したのである。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る半導体装置の模式的な断面斜視図である。図1に示すように、半導体装置10は、裏面に下部電極11が形成された基板12上に、半導体層13が形成されている。半導体層13の表面には上部電極パッド14が形成されている。半導体層13の表面の、上部電極パッド14を除く全面には、半導体層13の表面を保護するためのパッシベーション膜としての絶縁膜15が形成されている。なお、半導体装置10を、たとえばダイオードやFET等の所望の半導体装置として機能させるために、半導体層13の表面には、他の上部電極パッドが形成されていても良い。また、上部電極パッド14と半導体層13との間には、適宜ゲート絶縁膜が形成されていても良い。また、半導体層13は、多層構造となっていても良い。また、半導体層13の材料は特に限定されず、Si、GaAs系半導体材料、または窒化物系半導体材料等を使用できる。また、上部電極パッド14についても、使用する半導体材料等に応じて適宜公知の金属材料等を使用することができる。
図2は、図1に示す半導体装置10の特性の測定を説明する図である。図2では、半導体装置10は、基板12の材料となるウェハ100の上に多数形成されている。ウェハ100は、オンウェハ測定装置1000のステージ1001に載置される。ステージ1001は下部電極11に接触する電極が備えられている。そして、ウェハ100の表面に形成された上部電極パッド14にオンウェハ測定装置1000のプローブ1002を物理的に接触させて、ステージ1001に備えられた電極とプローブ1002との間に電圧を印加し電流を注入することで、半導体装置10を動作させてその特性を測定することができる。1つの半導体装置10の測定が終了した後、プローブ1002を別の半導体装置10の上部電極パッド14に移動し、物理的に接触させることによって、順次半導体装置10の測定を行う。これによって、半導体装置10の特性を個別にオンウェハで測定することができる。
ここで、測定開始前にはステージ1001の移動によって、プローブ1002が上部電極パッド14に物理的に接触するようにその水平方向の位置が調整され、かつプローブ1002と上部電極パッド14とが近接するようにステージ1001が上昇する。
このとき、水平位置のミスアライメントがあったり、または、測定中にプローブ1002からの応力でウェハ100の位置ずれが発生したりすると、図3に示すように、プローブ1002Aが上部電極パッド14からずれてしまうことによって、プローブ1002Bのように絶縁膜15に接触する場合がある。
しかしながら、本実施の形態1に係る半導体装置10では、絶縁膜15が緻密性を有する膜であり、所定の硬度を有するため、プローブ1002Bが絶縁膜15と接触しても、絶縁膜15の構成材料がプローブ1002Bに付着することが抑制。その結果、プローブ1002Bが汚れることが抑制され、汚れによる測定不良が抑制される。
このように、プローブ1002Bの汚れが抑制されると、半導体装置10の電気的または光学的特性を高精度で測定でき、測定歩留まり、製造タクトの低下を抑制できる。また、プローブ1002Bをクリーニングして再測定するという余分な測定時間の発生を抑制できる。また、特に、半導体装置10が1次元または2次元のアレイ状に配列して一つのアレイ素子を形成する場合は、アレイ素子に含まれる半導体装置10のうち1つでも測定不良が発生すると全部の半導体装置10を再測定しなければならないため非常に時間がかかる。しかしながら、本実施の形態1に係る半導体装置10ではそのような測定不良の発生が抑制されるため、測定時間の長時間化が抑制される。
絶縁膜15としては、所望の緻密性を有するものであれば、たとえばポリイミドやBCB(ベンゾシクロブテン)などからなるものでもよい。また、窒化珪素などの誘電体が好ましい。また、JIS Z 2244に規定されるビッカース硬さが7.8kN/mm以上であることが好ましい。たとえば、屈折率が1.9以上の窒化珪素膜であれば、ビッカース硬さが7.8kN/mm以上であり好ましい。
以上説明したように、本実施の形態1に係る半導体装置10は、測定不良が抑制されるため、生産性が高く、製造コストが低減された低コストなものとなる。
なお、図4は、実施の形態1の変形例1に係る半導体装置の一部の模式的な断面斜視図である。図5は、実施の形態1の変形例2に係る半導体装置の一部の模式的な断面斜視図である。図4に示す半導体装置10Aでは、上部電極パッド14の上面の一部に重畳するように絶縁膜15Aが形成されている点が、半導体装置10とは異なる。また、図5に示す半導体装置10Bでは、上部電極パッド14Bが、その一部が絶縁膜15の上面の一部に重畳するように形成されている点が、半導体装置10とは異なる。このように、上部電極パッドと絶縁膜とは一部重畳するように形成される場合があるが、図4、5に示すいずれの変形例に係る半導体装置10A、10Bも、半導体装置10と同様に、測定不良が抑制されるため、生産性が高く、製造コストが低減された低コストなものとなる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2としての、面発光レーザ素子である光半導体装置について説明する。図6は、実施の形態2に係る面発光レーザ素子の模式的な断面図である。
図6に示すように、面発光レーザ素子20は、裏面に下部電極21aが形成されたn型GaAsからなる基板22上に積層された下部DBRミラー23、n型GaAsからなるn型クラッド層24a、活性層25、電流狭窄層26、p型GaAsからなるp型クラッド層24b、上部電極21b、上部DBRミラー27、および効率調整膜28を備える。このうち、n型クラッド層24aの上部と、その上に積層された活性層25、電流狭窄層26およびp型クラッド層24bとは、柱状のメサポストとして形成されている。また、この面発光レーザ素子20は、図2に示す半導体装置10と同様に、基板22の材料となるウェハの上に多数形成され、その後適宜素子分離されるものである。
下部DBRミラー23は、例えばAlGaAs/AlGaAsからなる複合半導体層が複数積層された半導体多層膜ミラーとして形成されている。この複合半導体層を構成する各層の厚さは、λ/4n(λ:発振波長、n:屈折率)とされている。
電流狭窄層26は、電流狭窄開口部としての開口部26aと選択酸化層26bとから構成されている。電流狭窄層26は、たとえばAlAsからなるAl含有層を外周部から積層面に沿って所定範囲だけ酸化させ、選択酸化層26bを輪帯上に形成することによって形成される。選択酸化層26bは、絶縁性を有するので、上部電極21bから注入された電流は開口部26a内に集中する。これによって開口部26a直下における活性層25内の電流密度が高められる。
活性層25は、例えばGaInAsを量子井戸層、GaAsを障壁層からなる3層の量子井戸構造を有し、上部電極21bから注入されて電流狭窄層26によって狭窄された電流をもとに、所望の波長(たとえば1060nm)を含む自然放出光を発する。なお、より長波の発光波長を得る場合は、量子井戸活性層にGaInNAs材料やInAs量子ドット層を使用しても問題はない。
上部電極21bは、p型クラッド層24b上にリング状に形成されている。なお、上部電極21bは、引き出し電極を介して後述する上部電極パッドに接続している。
上部DBRミラー27は、例えば窒化珪素膜とSiO2膜とからなる複合誘電体層が複数積層された誘電体多層膜ミラーとして、ウェハ全体を覆うように形成されている。また、下部DBRミラー23と同様に、上部DBRミラー27の各層の厚さはλ/4nとされている。また、効率調整膜28は、上部DBRミラー27上に形成されている。効率調整膜28は、ビッカース硬さが7.8kN/mm以上の緻密な窒化珪素からなる。
この面発光レーザ素子20は、下部電極21aと上部電極21bとの間に電圧を印加し、電流を注入することで、活性層4から自然放出光を発生する。つぎに、下部DBRミラー23と上部DBRミラー27とが構成する垂直光共振器が、自然放出光を所望の波長でレーザ発振させ、レーザ光を効率調整膜28の上面から出射させる。ここで、効率調整膜28の膜厚の設定によって、面発光レーザ素子20のスロープ効率等の特性が調整されている。
図7は、図6に示す面発光レーザ素子20の特性の測定を説明する図である。図7に示すように、面発光レーザ素子20の上部電極21bは引き出し電極を介して上部電極パッド29に接続している。上部電極パッド29の周辺の領域は、効率調整膜28が形成されている。なお、効率調整膜28は、上部電極パッド29を除く面発光レーザ素子20全体の表面を覆っており、パッシベーション膜としても機能する。
面発光レーザ素子20を測定する場合にも、実施の形態1の場合と同様に、ウェハをオンウェハ測定装置1000のステージ1001に載置し、表面に形成された上部電極パッド29にオンウェハ測定装置1000のプローブ1002Aを物理的に接触させて、ステージ1001に備えられた電極とプローブ1002Aとの間に電圧を印加し電流を注入する。これによって、面発光レーザ素子20をレーザ発振動作させてその特性(たとえば閾値電流やスロープ効率)を測定することができる。1つの面発光レーザ素子20の測定が終了した後、プローブ1002Aを別の面発光レーザ素子20の上部電極パッド29に移動し、物理的に接触させることによって、順次面発光レーザ素子20の測定を行う。これによって、面発光レーザ素子20の特性を個別にオンウェハで測定することができる。
ここで、実施の形態1の場合と同様に、プローブ1002Aが上部電極パッド29からずれてしまうことによって、プローブ1002Bのように効率調整膜28に接触する場合がある。しかしながら、効率調整膜28は緻密性を有する膜であり、所定の硬度を有する。その結果、プローブ1002Bが効率調整膜28と接触しても、プローブ1002Bが汚れることが抑制され、汚れによる測定不良が抑制される。
以上説明したように、本実施の形態2に係る面発光レーザ素子20は、測定不良が抑制されるため、生産性が高く、製造コストが低減された低コストなものである。
また、このような面発光レーザ素子20は、1次元または2次元のアレイ状に配列して一つのアレイ素子として使用される場合がある。その場合、測定不良の発生を抑制して、測定時間の長時間化を抑制することが特に好ましい。
ところで、本実施の形態2に係る面発光レーザ素子20において、効率調整膜28は緻密性を有する膜なので、たとえばSiO膜のような比較的疎な膜を効率調整膜として用いるよりも、より特性の調整幅を広くすることができる。
ここで、本発明の実施例1として、図6に示す共振器構造の面発光レーザ素子について、効率調整膜の膜厚と面発光レーザ素子のスロープ効率の変化率との関係を計算にて求めた。また、比較例1として、図6に示す共振器構造の面発光レーザ素子において効率調整膜をSiO膜に置き換えた場合の、効率調整膜の膜厚と面発光レーザ素子のスロープ効率の変化率との関係を計算にて求めた。
なお、計算では、図6に示す面発光レーザ素子において、SiO膜および窒化珪素膜で構成される11ペアの上部DBRミラー構造とした。このとき、しきい値電流と効率は、それぞれ、0.174mA、0.34W/Aであった。これに効率調整膜として、SiO膜または窒化珪素膜の効率調整膜を用いて、膜厚を、0.025λ間隔で0.25λ(但し、λ=1060nm)まで変化させたときの効率としきい値電流の計算を行った。
図8は、実施例1、比較例1の膜厚とスロープ効率(SE)の変化率との関係を示す図である。図9は、実施例1、比較例1の膜厚と閾値電流(Ith)の変化率との関係を示す図である。なお、スロープ効率および閾値電流は、効率調整膜が無いときを変化率0%としている。図8、9に示すように、実施例1の方が、比較例1よりも膜厚に対するスロープ効率の変化率および閾値電流の変化率が、最大で約1.3倍程度大きく、特性の調整幅が広いことが確認された。なお、図9に示すように、実施例1の場合は、膜厚が0.15λ以下とすると、閾値電流を上昇させずにスロープ効率を調整できるので好ましい。
なお、本実施の形態2に係る面発光レーザ素子20は、上部電極21bのみが垂直光共振器の内部に配置された、いわゆるシングルイントラキャビティ型の面発光レーザ素子である。しかし、本発明はシングルイントラキャビティ型の面発光レーザ素子に限定されない。面発光レーザ素子20において、基板22を半絶縁性の基板に置き換え、下部電極21aの代わりにn型クラッド層24aの表面のメサポストの周囲にC型の下部電極を形成して、上下部電極の両方が垂直光共振器の内部に配置された、いわゆるダブルイントラキャビティ型の面発光レーザ素子を構成してもよい。このようなダブルイントラキャビティ型の面発光レーザ素子の場合は、上下部電極の両方の電極パッドをウェハの表面に形成するため、プローブを2本使用して特性を測定する。したがって、プローブが電極パッドからずれて緻密膜に接触する可能性がより高くなるので、本発明によってプローブの汚れを抑制する効果がより大きくなる。
つぎに、本発明の効果を確認するために、GaAs基板上に、SiO膜(屈折率:1.46、ビッカース硬さ:6.2kN/mm)、または窒化珪素膜(屈折率:1.9、ビッカース硬さ:7.8kN/mm)をプラズマCVD(PCVD)法にて形成し、市販のオンウェハ測定装置に基板をセットして、プローブを各誘電体膜に接触させる実験を行った。
図10は、SiO膜の表面の光学顕微鏡写真を示す図である。図11は、窒化珪素膜の表面の光学顕微鏡写真を示す図である。図10に示すように、SiO膜の場合は、膜の表面にプローブの接触の痕が残った。また、プローブにもSiOが付着していた。これに対して、図11に示すように、窒化珪素膜の場合は、膜の表面にプローブの痕が残らず、またプローブにも付着物はなかった。
なお、図10、11に示すように、本発明によれば、プローブの汚れが防止されるだけでなく、効率調整膜等の絶縁膜の外観にプローブの接触の痕が残ることも抑制される。したがって、半導体装置の外観不良の発生も抑制されるので、製造歩留まりが向上し、より低コストの半導体装置となる。
つぎに、本発明の実施例2として、図6、7に示す構造の面発光レーザ素子をウェハ上に多数個製造した。なお、効率調整膜として、PCVD法にて形成した窒化珪素膜(屈折率2.1、ビッカース硬さ:10.5kN/mm)を用いた。ここで、この実施例2の窒化珪素膜は、上述した図11に示す窒化珪素膜(屈折率:1.9)とは、屈折率やビッカース硬さが異なっている。PCVD法で窒化珪素膜を成膜する場合は、原料であるモノシラン(SiH)と亜酸化窒素(NO)との供給量を変えると、含まれる水素濃度が異なる窒化珪素膜を成膜できる。上記屈折率の相違は、窒化珪素膜中の水素濃度の相違によって、窒素と珪素の組成比が相違することで、生じているものである。このように、窒化珪素膜中の水素濃度を調整することによって、屈折率や緻密性、ビッカース硬さなどを調整することができる。また、比較例2として、図6、7に示す構造であるが、PCVD法にて形成したSiO膜を効率調整膜として用いた面発光レーザ素子をウェハ上に多数個製造した。
つぎに、比較例2の各面発光レーザ素子の電気特性(抵抗)をオンウェハで測定した。図12は、比較例2の面発光レーザ素子の抵抗のヒストグラムである。図12において、メジアン値は63Ωであり、標準偏差は6.2Ωであった。一方、実施例2の各面発光レーザ素子の電気特性(抵抗)をオンウェハで測定した。図13は、実施例2の面発光レーザ素子の抵抗のヒストグラムである。図13において、メジアン値は62Ωであり、標準偏差は2.6Ωであった。このように、比較例2の測定値のメジアン値は、実施例2と同等であるのに対し、標準偏差は、実施例2と比較して2倍以上と大きな値となった。この原因として、多数の面発光レーザを測定する過程で、プローブにSiOが付着したことによって測定不良が発生したために生じたものと考えられる。
(実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3としての、端面発光型レーザ素子である光半導体装置について説明する。図14は、実施の形態3に係る端面発光型レーザ素子の模式的な断面斜視図である。
図14に示すように、端面発光型レーザ素子30は、裏面に下部電極31が形成されたn型InPからなる基板32上に、n型InPからなるn型クラッド層33a、InGaAsP材料からなる多重量子井戸構造を有する活性層34、p型InPからなるp型クラッド層33bが順次積層している。活性層34の組成はたとえばレーザ発振波長が1.55μmとなるように調整される。また、n型クラッド層33aの上部、活性層34、およびp型クラッド層33bはメサストライプ構造を有しており、その両側はp型InPからなる下部電流阻止層とn型InPからなる上部電流阻止層とからなる埋め込み半導体層35によって埋め込まれている。p型クラッド層33bおよび埋め込み半導体層35の上にはp型InPからなるp型クラッド層33c、p型InGaAsPからなるコンタクト層36が順次積層している。
また、コンタクト層36の表面には上部電極37が形成されている。コンタクト層36の表面の、上部電極37を除く全面には、コンタクト層36の表面を保護するためのパッシベーション膜としての絶縁膜38が形成されている。絶縁膜38はビッカース硬さが7.8kN/mm以上の緻密な窒化珪素からなる。また、メサストライプの延伸方向の両端の劈開面のそれぞれには、光共振器を構成するための高反射率膜および低反射率膜が形成される。なお、上部電極37と絶縁膜38とは、図4、5に示す変形例1、2と同様に互いに一部が重畳する形状となる場合がある。
この端面発光型レーザ素子30も、基板32の材料となるウェハ上に多数形成され、オンウェハで各端面発光型レーザ素子30の特性が測定される。このとき、絶縁膜38は緻密性を有する膜であり、所定の硬度を有する。その結果、オンウェハ測定装置のプローブが絶縁膜38と接触しても、プローブが汚れることが防止され、汚れによる測定不良が防止される。
また、このような端面発光型レーザ素子30の場合は、ウェハから劈開によって、共通の劈開面を有する端面発光型レーザ素子30が劈開面と平行に1次元状に配列したバー状にされ、そのバー状の状態で特性の測定が行われる場合がある。この場合も、測定装置のプローブが汚れることが防止され、汚れによる測定不良が防止される。
なお、上記実施の形態では、光半導体装置はレーザ素子であるが、本発明の光半導体装置はこれに限られない。たとえば、フォトダイオード等の受光素子や、複数の光素子を集積した集積型光素子にも本発明は適用できる。半導体装置や光半導体装置が集積型素子の場合は、測定のためにプローブを接触させるべき電極も多くなるので、本発明を適用することがより効果的である。
また、上記実施例では、緻密性の絶縁膜として、PCVD法にて形成した窒化珪素膜を用いたが、緻密性の絶縁膜をスパッタ法、熱CVD法、ゾルゲル法等にて形成してもよい。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上記各実施形態の各構成要素を適宜組み替えて構成したものも本発明に含まれる。その他、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の代替実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明に含まれる。
10 半導体装置
11、21a、31 下部電極
12、22、32 基板
13 半導体層
14 上部電極パッド
15、38 絶縁膜
20 面発光レーザ素子
21b、37 上部電極
23 下部DBRミラー
24a、33a n型クラッド層
24b、33b、33c p型クラッド層
25、34 活性層
26 電流狭窄層
26a 開口部
26b 選択酸化層
27 上部DBRミラー
28 効率調整膜
29 上部電極パッド
30 端面発光型レーザ素子
35 埋め込み半導体層
36 コンタクト層
100 ウェハ
1000 オンウェハ測定装置
1001 ステージ
1002、1002A、1002B プローブ

Claims (1)

  1. 半導体層と、前記半導体層上に形成された電極と、前記電極の少なくとも周辺の領域に前記電極と重畳する箇所を有するように形成された、ビッカース硬さが7.8kN/mm以上かつ屈折率が1.9以上の窒化珪素の誘電体からなる絶縁膜と、を有する端面発光型レーザ素子、共通の劈開面を有して該劈開面と平行に1次元状に配列し、かつ、前記電極と前記絶縁膜とが重畳する箇所も該配列方向に並んだバー状に複数備えた集積型半導体装置に対して、プローブを用いて前記複数の端面発光型レーザ素子のそれぞれの端面発光型レーザ素子の特性を測定する半導体装置の測定方法であって、
    前記プローブを前記複数の端面発光型レーザ素子の電極から電極へ、前記バー状における配列方向に移動させ前記絶縁膜の硬さによって前記プローブへの汚れの付着による測定不良の発生を抑制させながら測定を行うことを特徴とする半導体装置の測定方法。
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