JP5922354B2 - 幼児用の練習用箸 - Google Patents

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Description

本発明は、正しい箸の使い方を練習するために用いられる練習用箸に関する。
箸は、手首に近い位置にある近箸と、手首より遠い位置にある遠箸とからなり、近箸は親指と薬指で固定させる一方、遠箸はおさえた親指の腹を支点にしながら、挟んだ人差指と中指を伸展・屈曲させて、テコのように動かすのが正しい使い方である。そして、このような正しい箸の持ち方・使い方は、食事の際に美しい箸さばきを感じさせるだけではなく、効果的に食べ物を摘むことができる。
しかし、正しい箸の使い方は、指の分離や適正に力を加えることが未熟な幼児や、身体に障害を持った者等にとって非常に難しく、健常な大人でさえ正しく箸を使えない者もいる。
このため、従来より、幼児等に箸の持ち方を学習させるための練習用箸が存在する(特許文献1参照)。
すなわち、正しく箸を使えない者は、各指を適正に配置できないため、特許文献1の練習用箸では、親指、人差指、及び中指を配置すべき適正な位置にリングを設け、このリングに各指を挿入させて、正しい持ち方を覚えさせようとしている。
なお、この特許文献1では、従来の練習用箸の例として、薬指を配置すべき適正な位置にリングを設けたものが、図1に開示されている。
特許第3766831号公報
ところで、この特許文献1の練習用箸では、各指をリングに挿入して練習用箸を動かしているため、指は箸本体ではなくリングを操作してしまう恐れがある。このため、練習用箸では上手く動かせたとしても、リングがない通常の箸に移行した際、適正な力を箸本体に加えて正しい操作を行うことができず、結局、正しい箸の操作を行えない恐れがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、箸の適切な位置にそれぞれの指を配置すると共に、箸本体にそれぞれの指が適正に力を加える訓練を行うことができる練習用箸を提供することを目的とする。
上記課題は、本発明によれば、使用の際に、手首より遠い位置に配置される遠箸と、この遠箸よりも手首に近い位置に配置される近箸と、を備える幼児用の練習用箸であって、使用の際に親指が配置される領域に、前記遠箸と前記近箸とを繋ぐ連結部を有し、前記遠箸は、前記連結部との接続部を支点にして、箸先が前記近箸に接近・離間するように回動可能とされ、前記近箸は、これを下支えする薬指と小指を配置するための薬指小指配置部を有し、前記薬指小指配置部は、前記小指が先端側および前記薬指が根元側となるように前記薬指と前記小指を並べられる長さを有し、少なくとも前記薬指の第一関節を曲げて把持される棒状であり、さらに、前記薬指小指配置部は、前記小指が配置される前記先端側に比べて、前記薬指が配置される前記根元側の方が細い幼児用の練習用箸により解決される。
本発明の構成によれば、遠箸と近箸とを繋ぐ連結部が設けられているため、使用の際、遠箸と近箸とがバラバラになることはない。また、遠箸は連結部との接続部を支点にして、箸先が近箸に接近・離間するように回動可能となっており、この連結部は親指が配置される領域に設けられている。このため、親指を支点に遠箸を回動させる練習ができる。
ここで、近箸は、これを下支えする薬指と小指を配置するための薬指小指配置部を有し、この薬指小指配置部は少なくとも薬指に把持される棒状である。したがって、薬指で棒状の薬指小指配置部を把持して近箸を固定しつつ、人差指及び中指を動かして、薬指及び小指と人差指及び中指とが分離した動作の練習を行える。
すなわち、幼児の場合、薬指・小指の尺側神経が発達した後に、人差指・中指・親指の橈側神経が発達することから、発明者の研究により、このような神経発達時期の差異に起因して、薬指・小指と人差指・中指・親指とを上手く分離して動かすことが出来ず、このため、箸に適正に力を加えることが出来ないことが判明した。
そこで、発明者は、箸を上手く動かすためには、薬指・小指と人差指・中指・親指とを分離させる訓練を行うことが先決であると考え、先に発達する尺側神経に着目し、この尺側神経のある少なくとも薬指で棒状の薬指小指配置部を把持させて、近箸側を固定させ易くした。そして、近箸が固定されれば、遠箸を動かす人差指及び中指の動きにつれて、例えば全ての指が握られる格好になること等が有効に防止され、薬指・小指と人差指・中指・親指との分離動作が行い易くなる。このように幼児の神経発達の特性を利用しながら分離動作の訓練を行い易くすることで、尺側神経と橈側神経の双方の発達を促し、もって指を楽に配置できるようにすると共に、箸本体に加える適正な力加減を行えるようになる。
また、好ましくは、前記近箸は、前記連結部と前記薬指小指配置部との間に、前記親指を当接して配置するための棒状の親指配置部が設けられていることを特徴とする。
このため、この親指配置部が親指を適切な位置に導くことができる。また、遠箸を操作した際、親指が薬指及び小指に向って動いて、人差指及び中指と薬指及び小指とが分離して動かない状態(全ての指を握ってしまうような状態)になることを防げる。そして、この親指配置部は棒状であるため、親指は箸本体を押さえつけないと箸を操作することができず、箸本体を押さえる感覚を養える。
以上、本発明によれば、箸の適切な位置にそれぞれの指を配置すると共に、箸本体に適正に力を加える指の訓練を行うことができる練習用箸を提供することができる。
図1(a)は正しい箸使いをするために必要な指の動きであり、図1(b)は箸を開く際に近箸・遠箸を動かす幼児の割合を示す図。 箸を正しく動かせない段階の手指を表した図。 本発明の実施形態に係る練習用箸の斜視図。 図3の練習用箸を箸先側から視認した図。 図3の練習用箸の連結部及び人差指中指配置部周辺の拡大図。 図3の練習用箸の近箸を取り外して、遠箸を近箸側から視認した図。 本発明の実施形態に係る練習用箸の変形例の正面図。
〔正しい箸使いのために必要な指の動き等〕
本発明の実施形態に係る練習用箸を説明する前に、理解に資するものとして、正しい箸使いをするために必要な指の動きと、その動きが出来ない幼児の問題点を説明する。
箸は、図3に示すように、手首に近い側の近箸12を親指TBの付け根や薬指RF及び小指LFの指先を使って固定しつつ、手首より遠い遠箸14を親指TBの指先で押さえると共に、挟んだ人差指FF・中指MFを伸展・屈曲させて動かす。
このため、正しい箸使いをするためには、図1に示すように、2指(薬指・小指)と3指(親指・人差指・中指)とを分離して動かせる神経の発達が必要となる。すなわち、人差指・中指・親指の橈側神経と薬指・小指の尺側神経の双方がよく発達していることが必要となる。
ところが、幼児の場合、橈側神経と尺側神経の発達時期が異なる。図1(b)はこれを示すものであり、箸を開かせて観察した場合、三歳児では近箸のみ動かす者が約25%、遠箸のみ動かす者が約25%、近箸及び遠箸の双方を動かす者が約42%であった。
次に、四歳児では、近箸のみ動かす者が約39%、遠箸のみ動かす者が約30%、近箸及び遠箸の双方を動かす者が約30%であった。すなわち、三歳児に比べて四歳児では、近箸の方を動かすのが得意であり、このことから、幼児は先ず近箸を動かす尺側神経(薬指・小指の神経)が発達したことが分かる。
次に、五歳児では、近箸のみ動かす者が約17%、遠箸のみ動かす者が約66%、近箸及び遠箸の双方を動かす者が約17%であった。すなわち、四歳児に比べて五歳児では、遠箸の方を動かすのが得意であり、このことから、幼児は尺側神経の次に遠箸を動かす橈側神経(親指・人差指・中指の神経)が発達したことが分かる。
そして、このように橈側神経と尺側神経の発達時期が異なることで、双方の神経ともバランスをもって上手く発達するのに時間がかかり、このため、幼児は橈側神経の人差指・中指・親指(「橈側指」という)と、尺側神経の薬指・小指(「尺側指」という)とを同時に(分離して)上手に動かすことが難しく、図2(a)に示すように、全ての指を握る格好をしたり、或いは図2(b)に示すように、近箸と遠箸とがクロスしたりして、上手な箸使いが出来ないことになる。すなわち、発明者は、「未熟な箸操作は、神経発達過程に起因して誤って学習されることが多い」ことを判明した。
そこで、本発明の実施形態に係る練習用箸では、先ずは橈側指と尺側指とを分離して動かせる訓練をすることを主眼とし、この分離動作の訓練により、薬指・小指の尺側神経と人差指・中指・親指の橈側神経の双方の発達を促して、箸本体に適正に力を加えられるようにしている。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図3乃至図6は本発明の実施形態に係る練習用箸10であって、幼児を使用対象者にしている。なお、図3乃至図6で同一の符号を付した箇所は同様の構成である。
この練習用箸10は、近箸12及び遠箸14からなる「箸本体11」、近箸12と遠箸14とを繋ぐ「連結部16」、近箸12に設けられた「薬指小指配置部30」と「親指配置部40」、遠箸14に設けられた「人差指中指配置部50」を有している。
〔箸本体11について〕
箸本体11を構成する近箸12及び遠箸14は、夫々、全体が箸先12a,14aに向って次第に細くなる棒状であって、本実施形態の場合、各指を置く面が略平坦となるようにした断面四角形状である。
近箸12は、使用の際、遠箸14に比べて手首に近い側(親指の付根側)に配置され、固定箸又は静箸とも呼ばれる。本実施形態の箸先12aには、遠箸14の箸先14aに対向する部位に複数の連続した細かな凹凸が形成され、摘んだ物が滑り難くなっている。
遠箸14は、使用の際、近箸12に比べて手首から遠い側(親指の指先側)に配置され、可動箸又は動箸とも呼ばれる。本実施形態の箸先14aは、近箸12の箸先12aに対向する部位が平坦面とされ、この平坦面に近箸12の箸先12aの凹凸が接触するようになっている。
また、近箸12及び遠箸14は、夫々、両箸先と反対側の端部に膨らんだ球状部20が設けられ、幼児が箸に興味を惹くようにすると共に、使用の際、その膨らみが手の甲の人差指FFの付け根付近BAに軽く係止するようになっている。球状部20は、より幼児の興味を惹くように動物の顔等とし、この際、図3の一点鎖線で囲った図に示すように、近箸12のみ球状部20として、近箸12が手に固定され易くしてもよい。
〔連結部16について〕
連結部16は、近箸12と遠箸14との意図しない分離を防止すると共に、遠箸14の箸先14aと近箸12の箸先12aとが接近・離間するように、遠箸14を回動可能にするためのものである。
具体的には、図5に示されるように、連結部16の一方の端部16aは近箸12に固定されており、他方の端部16bは遠箸14に対して回動可能となるように接続されている。すなわち、他方の端部16bが接続される遠箸14の領域には、遠箸14と近箸12が並ぶ方向(図のZ方向)に貫通した貫通孔22が形成されており、この貫通孔22の中には、図5及び図6に示すように、2つの内壁22a,22bに掛け渡されるように、当該貫通方向と直交する方向(図のY方向)に、円柱状の軸部24が設けられている。そして、連結部16の他方の端部16bには、軸部24の外径に対応した円形ないし半円形状の切り欠き16eが形成されて略レンチ状とされ、切り欠き16eの中に軸部24が圧入されると共に、切り欠き16eの内面に軸部24が係止される。これにより、遠箸14は連結部16との接続部(本実施形態では軸部24)を支点にして、図3に示すように、その箸先14aが近箸12の箸先12aに接近・離間するように回動自在となる。
なお、図5に示すように、連結部16の他方の端部16bを切り欠き状にしたのは、軸部24に対して着脱可能とするためで、これにより、近箸12と遠箸14とを意図的に分離させて、清掃を容易に行える。
また、貫通孔22の幅寸法W4は、連結部16の他方の端部16bの厚みD1に比べて僅かに大きいだけであり、これにより、遠箸14を回動した際、当該回動方向以外の動きを抑制している。
また、本実施形態の練習用箸10は幼児用であって、破壊され易いことから、連結部16の一方の端部16a及び近箸12と遠箸14との間の領域の最大厚みD3は、他方の端部16bの厚みD1に比べて大きくなっている。
そして、この連結部16は、図3に示すように、使用の際に親指TBが正しく配置されるべき領域に設けられている(一方の端部16aが親指TBの付け根に対応し、他方の端部16bが親指TBの指先に対応)。具体的には、正しい箸の持ち方では、親指TBは指先が付け根よりも箸先側となるように斜めに配置されるため、連結部16の一方の端部16aに比べて、他方の端部16bが相対的に箸先14a側に接続されるように斜めに配置されている。これにより、使用者は、親指TBの指先を支点にして遠箸14を回動させる感覚を養える。
〔薬指小指配置部30について〕
ここで、近箸12には、近箸12を下支えするために配置される薬指RF及び小指LFの少なくとも薬指RFが把持するようにした棒状の薬指小指配置部30が設けられている。この薬指小指配置部30は、尺側指を正しく配置させると共に、橈側指と尺側指とを分離して動かせる訓練を行うためのものである。
すなわち、上述したように、幼児は先ず薬指RFと小指LFの尺側神経が発達するため、薬指RFと小指LFで棒状の薬指小指配置部30を把持することは比較的に得意である。そこで、薬指RFと小指LFを正しく配置させるための薬指小指配置部30を、把持できる棒状にしたことで、使用の際、近箸12を固定させ易くした。そして、この近箸12が確実に固定されれば、人差指FFと中指MFの動きにつれて近箸12が動いてしまうことが有効に防止され、これにより橈側指と尺側指とを分離して動かせる訓練を有効に行なえる。すなわち、従来の練習用箸では、薬指の指先をリングに挿入する構成であるため、そこには幼児(特に四歳児前後)の得意な把持という概念はなく、また、人差指及び中指の屈曲につれて、例えばリングに引っ掛けた薬指の指先がリングを押して近箸を手首側に動かしてしまい、結局、図2(a)のような全ての指を握ってしまう格好になって、橈側指と尺側指とを分離できない恐れがある。しかし、本実施形態では、幼児は比較的に得意な尺側指の把持により、近箸12が確実に固定できるため、従来の練習用箸のような問題点はない。
このような把持について、本実施形態では、薬指RFの第一関節を曲げて、薬指小指配置部30を浅く把持させる程度にし、第二関節を大きく曲げて深く把持される構成とはしていない。
具体的には、薬指小指配置部30は箸本体11と同等もしくはやや太いが、薬指RFの第一関節を曲げて前述程度の把持ができる太さであり、その位置は近箸12の長手方向(図のX方向)について、正しい箸の持ち方で遠箸に配置すべき人差指FF及び中指MFと同様の位置とされている。そして、薬指小指配置部30は、前記近箸の長手方向(図のX方向)と略交差する方向であって、先端30bに向うに従って遠箸14から離れるよう延伸され、長さL1を有している。
また、薬指小指配置部30は、図4に示すように、近箸12と遠箸14とが並ぶ方向(縦方向であるZ方向)に対して、箸先から見て、親指を配置する側と反対側に角度θ1をもって傾斜している。この角度θ1は0〜90度の範囲であり、好ましくは40〜50度が望ましい。
これにより、上述のように浅い把持であっても、薬指RFと小指LFを並べて少なくとも薬指RFで棒状の薬指小指配置部30を把持し易くし、また、図3に示すように小指LFが薬指RFを下支えして、薬指RFと小指LFが協働して、近箸12を確実に固定させている。
より具体的には、薬指小指配置部30は、小指LFが配置される先端側30bに比べて、薬指RFが配置される根元側30aの方が細く、本実施形態の場合は、人参ないし大根のような形状にして幼児の興味を惹かせている。これにより、薬指RFの方がより薬指小指配置部30を把持し易くする共に、小指LFは薬指RFを下支えさせ易くしている。
なお、薬指小指配置部30は、薬指RF及び小指LFの指腹側に配置されるため、人差指FF及び中指MFの屈曲につれて薬指RF及び小指LFも屈曲し易い幼児であっても、遠箸14を操作した際、薬指RF及び小指LFが薬指小指配置部30に制御されて親指TBに向かって動くことがなくなる。したがって、図2(a)のような全ての指を握った状態になることもない。
また、薬指小指配置部30は、近箸12の長手方向(図のX方向)と略交差する方向に突出している。このため、薬指RF及び小指LFが薬指小指配置部30を下側Z1に大きく引っ張って、図2(a)のように全ての指を握る状態になることも回避でき、橈側指と尺側指とを分離動作させる練習が出来なくなる恐れを防止できる。
〔親指配置部40について〕
また、近箸12には、連結部16と薬指小指配置部30との間に、親指TBの外側の側面TBaが当接するようにして親指TBを適正に配置するための棒状の親指配置部40が設けられている。
具体的には、親指配置部40は、図3乃至図5に示すように、近箸12の断面四角形の平坦部を有する側面12cから突起した棒状である。また、親指TBの外側の側面TBaが当接する領域40aが、側面TBaの膨らみに対応して、湾曲した若干のフック状になっている。さらに、親指TBを上述したように斜めに配置し易いように、近箸12と遠箸14を並べた方向(図のZ方向)に対して所定の角度θ2、本実施形態の場合25度を有している。
このようにして、この親指配置部40に側面TBaを接触させれば、親指TBを適切に配置できる。また、遠箸14を操作した際、親指TBが薬指RF及び小指LFに向って動くことを規制して、図2(a)のように全ての指を握った状態になることを防ぐことができる。そして、この親指配置部40は棒状であるため、親指TBが箸本体11を押さえつけないと、使用者は箸を操作することができず、これにより箸本体11を押さえる感覚を養える。
〔人差指中指配置部50について〕
遠箸14には人差指中指配置部50が設けられている。人差指中指配置部50は、使用者に人差指FFと中指MFの正しい配置と動作を覚えさせるためのものである。
すなわち、人差指中指配置部50は、人差指FF及び中指MFを適正に接触させるべく位置の周囲を箸本体11の外周径より大きな外周径で形成することにより、人差指FF及び中指MFが接触する位置に、それぞれ窪み部48,49が設けられている。
窪み部48は、図5に示すように、遠箸14の上面14bから側面14cにかけて形成され、人差指FFが配置される凹状である。この窪み部48の内周側面48aは窪み部48の中央部付近に向って傾斜する傾斜面とされている。また、箸先から球状部20(図3参照)に向かうに従って除々に幅W1を大きくすることで、人差指の指先又は爪のような形状とされている。
これに対して、窪み部49は、図3及び図6に示すように、遠箸14の下面14dから側面14cにかけて形成され、中指MFが配置される凹状である。窪み部49の内周側面49aも窪み部48と同様に傾斜面とされている。また、箸先から球状部20に向かうに従って、窪み部48よりも急に幅W2を大きくした爪のような形状としている。また、窪み部49は、窪み部48に比べて面積が小さく、遠箸14の長手方向(図のX方向)について、窪み部48の箸先側半分の位置に形成されている。
このようにして、人差指中指配置部50は人差指FF及び中指MFを適切な位置に導くガイドとなり、上手な箸使いの練習が可能となる。そして、このように人差指FFと中指MFを配置するのは凹状部であるため、従来の練習用箸のようにリングを操作してしまう恐れはなく、箸本体11を持つ感覚を養える。
なお、窪み部48,49は、これに人差指FF及び中指MFを接触させた際、箸本体11に人差指FF及び中指MFを接触させたと同様の感触が得られるような深さとされている。
また、本実施形態の人差指中指配置部50は、箸本体11と一体的に形成されているが、箸本体11の外周径より大きな外周径を有する部分を箸本体11とは別部材(例えばゴム製)のグリップ状にしてもよい。
本実施形態の練習用箸10は以上のように構成され、少なくとも薬指RF(好ましくは薬指RF及び小指LF)が把持するようにした棒状の薬指小指配置部30が近箸12に設けられているため、近箸12を確実に固定して、橈側指と尺側指とを分離して動かせる訓練を容易に行える。そして、この分離動作の訓練により、尺側神経と橈側神経の双方の発達を促して、箸本体に適正に力を加えられるようにしている。
さらに、本実施形態では、薬指小指配置部30だけではなく、親指配置部40や人差指中指配置部50も、従来の練習用箸のようにリング状ではなく、凹状ないし棒状とされている。従って、従来の練習用箸に比べて、箸本体11を押える力の入れ具合を適正に覚えることができ、本練習用箸10から通常の箸に円滑に移行することができる。
このように、練習用箸10は幼児の神経発達の特性を利用した優れた練習用箸である。
図7は、本発明の上述した実施形態の変形例に係る練習用箸60の正面図である。
この図において、図3ないし図6の練習用箸10と同一の符号を付した箇所は同様の構成であるから、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
本変形例に係る練習用箸60が上述した実施形態の練習用箸10と異なるのは、薬指小指配置部62のみである。
すなわち、薬指小指配置部62は、薬指RFだけではなく小指LFにも把持され、さらに、上述した薬指小指配置部30に比べて確実に薬指RFに把持されるように、近箸12から突出する位置・向き・長さ等が工夫されている。
具体的には、薬指小指配置部62は、正面視において、近箸12の親指配置部40付近と連結部16が接続されている付近12eとの間に、根元62c(近箸12との接続部)を有する。なお、本変形例の薬指小指配置部62の場合は、近箸12の連結部16が接続されている付近12eに根元62cを有する。
そして、薬指小指配置部62は、この根元62cから箸先12a側に向かい、かつ、箸先12a側に向うに従って遠箸14から遠ざかるように突出している。
この突出する薬指小指配置部62の長さL2は、先端部62aが、近箸12の長手方向(図のX方向)における少なくとも人差指中指配置部50と同様の位置まで延伸された寸法とされている。
そして、遠箸14と近箸12とが並ぶ方向(図のZ方向)の近箸12と薬指小指配置部62との間隔については、薬指RF及び小指LFの第一関節RFb,LFbを含む各指先が挿入可能な寸法とされている。これにより、近箸12と薬指小指配置部62との間に薬指RF及び小指LFを挿入して、薬指RF及び小指LFの各第二関節を深く曲げると共に、各第一関節RFb,LFbを曲げて、薬指RF及び小指LFの双方の指先の腹を薬指小指配置部62の親指側側面62bに当接できる。なお、図1に示すように、自然に(薬指と小指で薬指小指配置部を把持しようとせずに)薬指と小指を屈曲させて、薬指の第一関節と小指の第一関節とが並ぶ方向LNに沿うように、薬指小指配置部62が配置されているとより好ましく、これにより、薬指と小指で薬指小指配置部62をより自然に把持できる。
本変形例では、近箸12と薬指小指配置部62の先端部62aとの間隔W3は、薬指RF及び小指LFの指先を図3のようにZ方向に並べることも出来る寸法とされている。
また、親指配置部40が配置された箇所の近箸12と薬指小指配置部62との間隔W4は、薬指RFが親指配置部40よりも球状部20側に入り込まない寸法とされ、これにより、薬指RFの親指への接近のし過ぎを防止している。
また、薬指小指配置部62の先端部62aには小指LFが配置され、この先端部62aは薬指RFが配置される領域に比べて膨らみを有し、力のない小指LFであってもしっかり把持し易くなっている。
なお、この薬指小指配置部62の太さは練習用箸10の薬指小指配置部30と同様である。また、薬指小指配置部62は、近箸12と遠箸14とが並ぶ方向(図のZ方向)に対して、箸先12a側から見て、親指を配置する側と反対側に所定の角度θ1(図4参照)をもって傾斜している点も、練習用箸10の薬指小指配置部30と同じである。
本変形例に係る練習用箸60は以上のように構成されており、このため、薬指RF及び小指LFを、近箸12と薬指小指配置部62との間に挿入し、第一及び第二関節を曲げながら各指先の腹を薬指小指配置部62の親指側側面62bに当接させて、薬指RF及び小指LFの双方で薬指小指配置部62を深く把持できる。従って、図3ないし図6の練習用箸10に比べて、近箸12を確実に固定し、橈側指と尺側指とを分離して動かせる訓練をより容易に行える。
なお、このような薬指RF及び小指LFの第一及び第二関節を大きく曲げる把持方法であると、図7に示すように、薬指RFと小指LFを斜めに配置することになり、正しい指の配置とは異なってしまう。このため、橈側指と尺側指とをある程度分離して動かせた段階で、薬指RF及び小指LFの指先を図3のように縦方向(Z方向)に並べるとよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、橈側指と尺側指とを自由に分離して動作させるのは難易度の高いスキルであり、七歳児でも難しい動作で、大人でも出来ない場合がある。このため、本発明の練習用箸は幼児に限られるものではない。
10,60・・・練習用箸、12・・・近箸、14・・・遠箸、16・・・連結部、30,62・・・薬指小指配置部、40・・・親指配置部、50・・・人差指中指配置部、48,49・・・窪み部

Claims (2)

  1. 使用の際に、手首より遠い位置に配置される遠箸と、この遠箸よりも手首に近い位置に配置される近箸と、を備える幼児用の練習用箸であって、
    使用の際に親指が配置される領域に、前記遠箸と前記近箸とを繋ぐ連結部を有し、
    前記遠箸は、前記連結部との接続部を支点にして、箸先が前記近箸に接近・離間するように回動可能とされ、
    前記近箸は、これを下支えする薬指と小指を配置するための薬指小指配置部を有し、
    前記薬指小指配置部は、前記小指が先端側および前記薬指が根元側となるように前記薬指と前記小指を並べられる長さを有し、かつ、少なくとも前記薬指の第一関節を曲げて把持される棒状であり、
    さらに、前記薬指小指配置部は、前記小指が配置される前記先端側に比べて、前記薬指が配置される前記根元側の方が細い
    ことを特徴とする幼児用の練習用箸。
  2. 前記近箸は、前記連結部と前記薬指小指配置部との間に、前記親指を当接して配置するための棒状の親指配置部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の幼児用の練習用箸。
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