JP5920096B2 - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

バルブタイミング調整装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5920096B2
JP5920096B2 JP2012172722A JP2012172722A JP5920096B2 JP 5920096 B2 JP5920096 B2 JP 5920096B2 JP 2012172722 A JP2012172722 A JP 2012172722A JP 2012172722 A JP2012172722 A JP 2012172722A JP 5920096 B2 JP5920096 B2 JP 5920096B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotating body
sun gear
press
stopper
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012172722A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014031763A (ja
Inventor
太衛 杉浦
太衛 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2012172722A priority Critical patent/JP5920096B2/ja
Publication of JP2014031763A publication Critical patent/JP2014031763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5920096B2 publication Critical patent/JP5920096B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Description

本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に、関する。
従来、クランク軸及びカム軸と連動して回転する第一及び第二回転体間の相対位相(以下、「回転体間位相」ともいう)を変化させることにより、所望のバルブタイミングを実現するバルブタイミング調整装置が、知られている。こうしたバルブタイミング調整装置の一種として特許文献1には、第一回転体と一体回転する太陽歯車に遊星歯車を噛合させて、当該遊星歯車の遊星運動により回転体間位相を変化させるようにしたものが、開示されている。
さて、特許文献1の構造において第一回転体と太陽歯車とは、螺子部材により軸方向に螺子止めされていると共に、位置決め部材により回転方向に位置決めされている。こうした螺子止め並びに位置決め作用によれば、第一回転体に対する太陽歯車のずれ乃至は傾きに起因して打音及び摩耗が発生するのを抑制し、静粛性及び耐久性を高めることが可能となる。
特開2011−111971号公報
上述した特許文献1の構造では、第一回転体と太陽歯車とを軸方向に貫通する位置決め部材により、回転方向の位置決め作用を発揮するには、それら第一回転体及び太陽歯車のうち一方に対して、位置決め部材を圧入する必要がある。しかし、こうした特許文献1の構造に関する鋭意研究を本発明者が行った結果、次の問題の生じるおそれがあると判明したのである。
特許文献1の構造の場合、電動モータによる駆動トルクの発生に応じて遊星歯車が遊星運動すると、回転体間位相が変化し、さらに第二回転体のストッパが第一回転体のストッパに係止されることにより、当該位相変化が規制される。このとき遊星歯車は、電動モータのイナーシャにより遊星運動を継続しようとするため、噛合する太陽歯車を第一回転体に対して相対回転させる方向に、ずらしトルクを発生させる。こうして発生のずらしトルクが過大になる場合に、太陽歯車と第一回転体との締結強度が螺子部材の軸力によっては保てなくなると、ずらしトルクの方向には、第一回転体に対する太陽歯車のずれが惹起される。その結果、軸方向に対して傾くことになる位置決め部材は、第一回転体及び太陽歯車のうち圧入側の一方において他方と接触している接触面を、盛り上がらせてしまう。これにより、太陽歯車と第一回転体との間では、接触面の盛り上がりにより軸方向隙間が生じるので、それら太陽歯車と第一回転体とが回転中に傾いて互いに衝突し、打音や摩耗を発生させることとなるのである。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、静粛性及び耐久性を高めるバルブタイミング調整装置を提供することにある。
本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸(2)が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、第一ストッパ(16)を有し、クランク軸及びカム軸のうち一方と連動して回転する第一回転体(10)と、第二ストッパ(26,26a)を有し、クランク軸及びカム軸のうち他方と連動して回転し、第二ストッパが第一ストッパに係止されることにより、第一回転体に対する相対位相の変化が規制される第二回転体(20)と、第一回転体と一体に回転する太陽歯車(12,2012)と、第一回転体と太陽歯車とを軸方向に螺子止めする螺子部材(60)と、第一回転体と太陽歯車とを軸方向に貫通することにより、第一回転体に対して太陽歯車を回転方向に位置決めする位置決め部材(80)と、太陽歯車に噛合しつつ遊星運動することにより、相対位相を変化させる遊星歯車(50)と、遊星歯車を遊星運動させるための駆動トルクを発生する駆動源(4)とを、備え、第一回転体は、太陽歯車と軸方向に接触する接触面(100,120)と、位置決め部材が圧入される圧入孔(103)と、第二回転体により内周側から軸受されるジャーナル部(14)と、接触面に開口し、位置決め部材が遊挿される有底の遊挿孔(102)とを、有し、圧入孔は、遊挿孔の底面(102a)に開口し、ジャーナル部は、遊挿孔の径方向内側に位置し且つ圧入孔の径方向内側を外れていることにより、圧入孔とは軸方向にずれていることを特徴とする。
こうした本発明によると、駆動源による駆動トルクの発生に応じて遊星歯車が遊星運動すると、回転体間位相が変化し、さらに第二回転体の第二ストッパが第一回転体の第一ストッパに係止されることにより、当該位相変化が規制される。このとき、駆動源のイナーシャにより遊星運動を継続しようとする遊星歯車は、噛合する太陽歯車をずらしトルクの発生方向へ第一回転体に対してずらすことで、それら第一回転体及び太陽歯車を貫通の位置決め部材を傾かせることが、懸念される。
しかし、本発明の位置決め部材は、第一回転体及び太陽歯車のうち一方において他方との接触面に開口した有底遊挿孔に、遊挿される。故に位置決め部材は、遊挿孔底面に開口した圧入孔への圧入状態にて傾いても、接触面ではなく、遊挿孔底面を盛り上がらせる。これによれば、第一回転体と太陽歯車との間ではなく、遊挿孔内に盛り上がりを形成し得るので、打音や摩耗の要因となる軸方向隙間を、それら第一回転体と太陽歯車との間に生じさせ難くできる。したがって、静粛性及び耐久性を高めることが可能となるのである。
さらに本発明によると、第二回転体により内周側から軸受されるジャーナル部を、接触面と遊挿孔と圧入孔とに加えて有する第一回転体では、位置決め部材の圧入される圧入孔とは軸方向にずれるジャーナル部において、当該圧入による歪みが抑制され得る。これによれば、ジャーナル部とそれを軸受する第二回転体との間に、ジャーナル部の歪みに起因した偏摩耗が発生する事態を回避して、高い耐久性の達成に貢献可能となるのである。
第一実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す図であって、図2のI−I線断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図1の要部を拡大して示す断面図である。 第二実施形態によるバルブタイミング調整装置の要部を拡大して示す図であって、図5に対応する断面図である。 図5の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置1は、車両において内燃機関のクランク軸(図示しない)からカム軸2へ機関トルクを伝達する伝達系に、設置されている。尚、本実施形態においてカム軸2は、内燃機関の「動弁」のうち吸気弁(図示しない)を機関トルクの伝達によって開閉するものであり、バルブタイミング調整装置1は当該吸気弁のバルブタイミングを調整する。
(基本構成)
以下、本実施形態の基本構成について説明する。バルブタイミング調整装置1は、「駆動源」としての電動モータ4、通電制御回路部7及び位相調整機構8等を組み合わせてなる。
電動モータ4は、例えばブラシレスモータ等であり、内燃機関の固定節に固定されるモータケース5と、当該ケース5により正逆回転自在に支持されるモータ軸6とを有している。通電制御回路部7は、駆動ドライバ及びその制御用マイクロコンピュータ等から構成されており、モータケース5の外部及び/又は内部に配置されて電動モータ4と電気的に接続されている。通電制御回路部7は、電動モータ4への通電を制御することにより、モータ軸6を回転駆動する駆動トルクを発生する。
位相調整機構8は、太陽歯車12、「第一回転体」としての駆動回転体10、「第二回転体」としての従動回転体20、遊星キャリア40及び遊星歯車50を備えている。図1,2に示すように、太陽歯車12は、歯底円の内周側に歯先円を有する駆動側内歯車部18を、周壁部の内周面に有している。
図1〜3に示すように、共に有底の円筒状を呈する駆動回転体10と太陽歯車12とは、互いに同軸上に配置されて螺子止めされている。駆動回転体10と太陽歯車12とは、位相調整機構8の他の構成要素20,40,50を収容する空間を、各々の内部に共同して形成している。
駆動回転体10は、周壁部の内周面にジャーナル部14を有している。また、駆動回転体10は、回転方向に等間隔をあけた複数箇所から径方向外側へ突出するスプロケット歯15を、周壁部の外周面に有している。駆動回転体10は、それらスプロケット歯15とクランク軸の複数の歯との間で環状のタイミングチェーン(図示しない)が掛け渡されることにより、クランク軸と連繋する。かかる連繋により、クランク軸の機関トルクがタイミングチェーンを通じて駆動回転体10に伝達されるときには、駆動回転体10がクランク軸と連動して太陽歯車12と一体回転する。このとき、駆動回転体10及び太陽歯車12の回転方向は、一定方向(図2,3の時計方向)となる。
図1,3に示すように、有底の円筒状を呈する従動回転体20は、駆動回転体10の内周側に同軸上に配置されている。従動回転体20は、ジャーナル部14を内周側から軸受する軸受部24を、周壁部の内周面に有している。また、従動回転体20は、螺子止めによりカム軸2に同軸上に連結される連結部21を、底壁部に有している。かかる連結により従動回転体20は、カム軸2と連動して回転しつつ、駆動回転体10に対して相対回転可能となっている。このとき、従動回転体20の回転方向は、駆動回転体10と同一方向(図3の時計方向)となる。また、駆動回転体10に対する従動回転体20の相対回転により、それら回転体10,20間の相対位相である回転体間位相が、変化する。
従動回転体20は、歯底円の内周側に歯先円を有する従動側内歯車部22を、周壁部の内周面に有している。従動側内歯車部22は、駆動側内歯車部18に対して軸方向にずれて配置されている。従動側内歯車部22の歯数は、駆動側内歯車部18の歯数よりも少なく設定されている。
図1〜3に示すように、円筒状を呈する遊星キャリア40は、入力部41を周壁部の内周面に有している。入力部41は、回転体10,20と太陽歯車12とモータ軸6とに対して同軸上に配置されている。入力部41には、継手43の嵌合する嵌合溝42が設けられ、当該継手43を介してモータ軸6が遊星キャリア40と連結されている。かかる連結により遊星キャリア40は、モータ軸6と一体回転しつつ、太陽歯車12に対して相対回転可能となっている。
遊星キャリア40はさらに、入力部41に対して偏心する偏心支持部44を、周壁部の外周面に有している。偏心支持部44は、ベアリング45を介して遊星歯車50の中心孔51に嵌合することにより、当該歯車50を遊星運動可能に内周側から支持している。ここで遊星運動とは、遊星歯車50が偏心支持部44の偏心軸線周りに自転しつつ、遊星キャリア40の回転軸線周りに公転する運動をいう。
段付の円筒状を呈する遊星歯車50は、歯底円の外周側に歯先円を有する駆動側外歯車部52と従動側外歯車部54とを、それぞれ周壁部の外周面に有している。駆動側外歯車部52及び従動側外歯車部54の歯数は、それぞれ駆動側内歯車部18及び従動側内歯車部22の歯数よりも同数ずつ少なくなるように設定されている。駆動側外歯車部52は、駆動側内歯車部18の内周側に偏心して配置され、当該内歯車部18と噛合している。従動側外歯車部54は、駆動側外歯車部52から軸方向にずれて且つ従動側内歯車部22の内周側に偏心して配置され、当該内歯車部22と噛合している。
このように差動歯車式の位相調整機構8は、モータ軸6の駆動トルクに従って駆動回転体10に対する従動回転体20の回転体間位相を調整することにより、当該回転体間位相に応じたバルブタイミングを実現する。
具体的には、モータ軸6が駆動回転体10及び太陽歯車12と同速に回転することにより、遊星キャリア40が太陽歯車12に対して相対回転しないときには、遊星歯車50が遊星運動することなく回転体10,20と連れ回りする。その結果、回転体間位相は変化せず、バルブタイミングが保持されることになる。一方、モータ軸6が駆動回転体10及び太陽歯車12に対して高速に回転することにより、遊星キャリア40が太陽歯車12に対する進角側へ相対回転するときには、遊星歯車50が遊星運動して従動回転体20が駆動回転体10に対する進角側へ相対回転する。その結果、回転体間位相は進角側へ変化し、バルブタイミングが進角することになる。また一方、モータ軸6が駆動回転体10及び太陽歯車12に対して低速に又は逆に回転することにより、遊星キャリア40が太陽歯車12に対する遅角側へ相対回転するときには、遊星歯車50が遊星運動して従動回転体20が駆動回転体10に対する遅角側へ相対回転する。その結果、回転体間位相は遅角側へ変化し、バルブタイミングが遅角することになる。
以上に加えて、図1,4に示すように駆動回転体10と従動回転体20とには、それぞれストッパ凹部16とストッパ凸部26とが設けられている。「第一ストッパ」としてのストッパ凹部16は、回転方向に間隔をあけた複数箇所において、駆動回転体10の周壁部の内周面から径方向外側に凹んでいる。「第二ストッパ」としてのストッパ凸部26は、回転方向に間隔をあけた複数箇所において、従動回転体20の周壁部の外周面から径方向外側に突出している。各ストッパ凸部26は、それぞれ対応するストッパ凹部16に挿入されて、当該対応凹部16内を回転体10,20の回転方向に揺動可能となっている。
本実施形態において一つのストッパ凸部26aには、他のストッパ凸部26よりも大きな幅が、回転方向に設定されている。かかる設定により、ストッパ凸部26aが対応凹部16の回転方向の一端面に係止されることで、回転体間位相の進角側変化が規制される一方、ストッパ凸部26aが対応凹部16の回転方向の他端面に係止されることで、回転体間位相の遅角側変化が規制される。尚、ストッパ凸部26a以外のストッパ凸部26と、その対応凹部16とは、予備のストッパ構造として設けられている。
(特徴部分)
以下、第一実施形態の特徴部分について説明する。
共に金属製の太陽歯車12と駆動回転体10とは、図2,3に示すように回転方向に等間隔をあけた複数箇所を、金属製の螺子部材60により軸方向に螺子止めされることで、図1,5に示す軸方向一端面120,100同士を面接触させている。
図5に示すように具体的には、段付の円柱状を呈する各螺子部材60は、外周面が円筒面状の円筒部61と、外周面が雄螺子状の螺子部62とを、同軸上に有している。太陽歯車12の周壁部は、各螺子部材60の円筒部61が非螺合状態で嵌合する通し孔121を、円筒孔状に形成している。一方、駆動回転体10の周壁部は、各螺子部材60の螺子部62が螺合する螺子孔101を、雌螺子状の内周面をもって形成している。
また、太陽歯車12と駆動回転体10とは、図1〜5に示すように特定の二つの螺子部材60間となる回転方向の一箇所を軸方向に貫通する金属製の位置決め部材80により、回転方向に位置決めされている。
図5に示すように具体的には、円柱状を呈する位置決め部材80は、軸方向にストレートな円筒面状の外周面を有している。太陽歯車12の周壁部は、位置決め部材80の軸方向一端部側が回転方向には嵌合し且つ径方向には隙間122をあける位置決め孔123(図2も参照)を、径方向において長い長孔状に形成している。一方、駆動回転体10の周壁部は、位置決め部材80の軸方向中間部が遊挿される遊挿孔102と、位置決め部材80の軸方向他端部側が圧入される圧入孔103とを、同軸上に形成している。
ここで特に、位置決め部材80よりも大径の円筒孔状を呈する遊挿孔102は、駆動回転体10において太陽歯車12との「接触面」である端面100に、開口している。一方、位置決め部材80及び遊挿孔102よりも小径の円筒孔状を呈する圧入孔103は、有底の円筒孔状を呈する遊挿孔102の開口102bとは軸方向反対側の底面102aに、開口している。したがって、位置決め部材80は、位置決め孔123を通して遊挿孔102に隙間104をあけて遊挿され、さらに当該遊挿孔102側から圧入孔103に圧入代105をもって圧入されている。
また特に、駆動回転体10において遊挿孔102の径方向内側には、軸受部24に軸受されるジャーナル部14が位置している。かかる位置関係により、駆動回転体10においてジャーナル部14は、圧入孔103の径方向内側からは外れて位置することで、当該圧入孔103とは軸方向にずれている。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態において、電動モータ4による駆動トルクの発生に応じて遊星歯車50が遊星運動すると、回転体間位相が変化し、さらに従動回転体20のストッパ凸部26が駆動回転体10のストッパ凹部16に係止されることにより、当該位相変化が規制される。このとき遊星歯車50は、電動モータ4のモータ軸6等のイナーシャにより遊星運動を継続しようとする。これにより遊星歯車50は、噛合する太陽歯車12をずらしトルクの発生方向へ駆動回転体10に対してずらすことで、それら駆動回転体10及び太陽歯車12を貫通の位置決め部材80を傾かせることが、懸念される。
しかし、第一実施形態の位置決め部材80は、駆動回転体10において太陽歯車12との「接触面」である端面100に開口の有底遊挿孔102に、遊挿されている。故に位置決め部材80は、駆動回転体10において遊挿孔102の底面102aに開口した圧入孔103への圧入状態にて傾いても、端面100ではなく、遊挿孔102の底面102aを盛り上がらせる。これによれば、駆動回転体10と太陽歯車12との間ではなく、遊挿孔102内に盛り上がりを形成し得るので、打音や摩耗の要因となる軸方向隙間を、それら要素10,12間に生じさせ難くできる。したがって、静粛性及び耐久性を高めることが、可能となるのである。
さらに、第一実施形態によると、従動回転体20により内周側から軸受されるジャーナル部14を有した駆動回転体10では、位置決め部材80の圧入される圧入孔103とは軸方向にずれるジャーナル部14にて、当該圧入による歪みが抑制され得る。これによれば、ジャーナル部14とそれを軸受する従動回転体20の軸受部24との間に、ジャーナル部14の歪みに起因した偏摩耗が発生する事態を回避して、高い耐久性の達成に貢献可能となるのである。ここで特に、第一実施形態のジャーナル部14は、位置決め部材80の圧入により歪みが生じ易い圧入孔103の径方向内側を外れて、駆動回転体10に設けられているので、軸受部24との間では、当該歪みに起因した偏摩耗の発生回避機能、ひいては高い耐久性効果を確実に発揮可能となるのである。
(第二実施形態)
図6に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。第二実施形態では、位置決め孔123が駆動回転体2010に設けられ、その代わりに遊挿孔102及び圧入孔103が太陽歯車2012に設けられている。但し、第二実施形態の遊挿孔102は、太陽歯車2012において駆動回転体2010との「接触面」である端面120に開口し、当該開口102bとは軸方向反対側の底面102aに圧入孔103を開口させている。尚、こうした構成によりジャーナル部14は、遊挿孔102及び圧入孔103の径方向内側からは外れて位置することで、それらの孔102,103とは軸方向にずれている。
以上説明した第二実施形態によると、位置決め部材80は、太陽歯車2012において駆動回転体2010との「接触面」である端面120に開口の有底遊挿孔102に、遊挿されることになる。故に位置決め部材80は、太陽歯車2012において遊挿孔102の底面102aに開口した圧入孔103への圧入状態にて傾いても、端面120ではなく、遊挿孔102の底面102aを盛り上がらせる。これによれば、太陽歯車2012と駆動回転体2010との間ではなく、遊挿孔102内に盛り上がりを形成し得るので、打音や摩耗の要因となる軸方向隙間を、それら要素2012,2010間に生じさせ難くできる。したがって、静粛性及び耐久性を高めることが、可能となるのである。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に第一実施形態では、図7に変形例を示すように、駆動回転体10においてジャーナル部14が圧入孔103とは軸方向にずれた箇所が存在している限りで、ジャーナル部14の一部が圧入孔103の径方向内側に位置していてもよい。また、第一及び第二実施形態では、位置決め部材80及び各孔123,102,103の組を、回転方向において複数組設けてもよい。さらに、第一及び第二実施形態では、螺子孔101を太陽歯車12,2012に設けると共に、通し孔121を駆動回転体10,2010に設けてもよい。またさらに、第一及び第二実施形態では、回転体10,2010をカム軸2と連動回転させると共に、回転体20をクランク軸と連動回転させてもよい。
加えて、第一及び第二実施形態では、遊星歯車50の遊星運動により回転体間位相を変化可能且つ回転体10,20のストッパにより当該変化を規制可能なものであれば、上述した差動歯車式以外の構成の位相調整機構を、採用してもよい。また加えて、第一及び第二実施形態では、電動モータ4の代わりに、例えば油圧モータやブレーキ装置等を、「駆動源」として採用してもよい。さらに加えて、本発明は、吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外にも、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置に適用可能である。
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、4 電動モータ、10,2010 駆動回転体、12,2012 太陽歯車、14 ジャーナル部、16 ストッパ凹部、20 従動回転体、24 軸受部、26,26a ストッパ凸部、50 遊星歯車、60 螺子部材、61 円筒部、62 螺子部、80 位置決め部材、100,120 端面、101 螺子孔、102 遊挿孔、102a 底面、102b 開口、103 圧入孔、104 隙間、105 圧入代、121 通し孔、122 隙間、123 位置決め孔

Claims (1)

  1. 内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸(2)が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    第一ストッパ(16)を有し、前記クランク軸及び前記カム軸のうち一方と連動して回転する第一回転体(10)と、
    第二ストッパ(26,26a)を有し、前記クランク軸及び前記カム軸のうち他方と連動して回転し、前記第二ストッパが前記第一ストッパに係止されることにより、前記第一回転体に対する相対位相の変化が規制される第二回転体(20)と、
    前記第一回転体と一体に回転する太陽歯車(12,2012)と、
    前記第一回転体と前記太陽歯車とを軸方向に螺子止めする螺子部材(60)と、
    前記第一回転体と前記太陽歯車とを軸方向に貫通することにより、前記第一回転体に対して前記太陽歯車を回転方向に位置決めする位置決め部材(80)と、
    前記太陽歯車に噛合しつつ遊星運動することにより、前記相対位相を変化させる遊星歯車(50)と、
    前記遊星歯車を遊星運動させるための駆動トルクを発生する駆動源(4)とを、備え、
    前記第一回転体は
    記太陽歯車と軸方向に接触する接触面(100,120)と、
    前記位置決め部材が圧入される圧入孔(103)と、
    前記第二回転体により内周側から軸受されるジャーナル部(14)と、
    前記接触面に開口し、前記位置決め部材が遊挿される有底の遊挿孔(102)とを、有し、
    前記圧入孔は、前記遊挿孔の底面(102a)に開口し、
    前記ジャーナル部は、前記遊挿孔の径方向内側に位置し且つ前記圧入孔の径方向内側を外れていることにより、前記圧入孔とは軸方向にずれていることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
JP2012172722A 2012-08-03 2012-08-03 バルブタイミング調整装置 Active JP5920096B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012172722A JP5920096B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 バルブタイミング調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012172722A JP5920096B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 バルブタイミング調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014031763A JP2014031763A (ja) 2014-02-20
JP5920096B2 true JP5920096B2 (ja) 2016-05-18

Family

ID=50281779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012172722A Active JP5920096B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 バルブタイミング調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5920096B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6719884B2 (ja) * 2015-10-28 2020-07-08 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5776319A (en) * 1980-10-30 1982-05-13 Hitachi Ltd Supercharger
JP2002256828A (ja) * 2001-03-05 2002-09-11 Mitsubishi Electric Corp バルブタイミング調整装置
JP5402571B2 (ja) * 2009-11-26 2014-01-29 株式会社デンソー バルブタイミング調整装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014031763A (ja) 2014-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4390078B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP4360426B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP5862696B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP5987868B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP5692001B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP6443382B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2009185785A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2009215954A (ja) バルブタイミング調整装置
JP5494547B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP6102846B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP4760953B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP6394471B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP4539635B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP5704062B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP4978627B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP6645238B2 (ja) 偏心揺動型減速装置
JP2008215314A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2009185786A (ja) バルブタイミング調整装置
JP5920096B2 (ja) バルブタイミング調整装置
US11339689B2 (en) Valve timing adjustment device
JP7294745B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2009074398A (ja) バルブタイミング調整装置
JP2012237203A (ja) バルブタイミング調整装置
JP6740968B2 (ja) バルブタイミング調整装置
JP2013083171A (ja) バルブタイミング調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160328

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5920096

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250