JP5920082B2 - カリックス[4]アレーン骨格を有する化合物 - Google Patents

カリックス[4]アレーン骨格を有する化合物 Download PDF

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Description

本発明は、光を照射することで色(可視光の透過率)を変化させる機能を持つフォトクロミック材料に関する。フォトクロミック化合物は、サングラスや光変調素子をはじめとする光学材料や、記録材料や表示体などのデバイス用材料や、表示・非表示や発色・消色の切り替えが可能なインクやコート剤などの印刷材料に使用できる。
光を照射することで色(可視光の透過率)を変化させる機能を持つフォトクロミック材料は、まぶしさを防ぐためのメガネ(調光サングラス)や、光スイッチ、または表示・非表示の切り替え機能を有するインクなどの表示材料として利用される。また、光ディスクなどの記録材料やホログラムとしての応用も研究されている。
フォトクロミック材料による色の変化は光照射によるフォトクロミック化合物の可逆的な化学変化によって発現される。ここでは、この光照射による色の変化を調光機能と呼ぶ。代表的なフォトクロミック化合物としては、スピロピラン系化合物、スピロオキサジン系化合物、ナフトピラン系化合物、フルギド系化合物およびジアリールエテン系化合物などが挙げられ(例えば下記非特許文献1)、さまざまな用途に用いられてきた。
フォトクロミック化合物は、なお様々な誘導体や新しい分子骨格を有する化合物が開発され続けており、近年新たに提案されてきた分子骨格には、例えば、非特許文献2に示すように、消色反応が極めて速く、発色体の半減期がミリ秒単位と短時間であるラジカル散逸抑制型フォトクロミック化合物も開発されている。
新しい分子骨格が提案されている背景としては、調光機能にはその用途に適した色や発色濃度や発色速度などの特性が求められることにある。例えば、調光サングラスであれば、自動車を運転中、トンネルに入った時に速やかに消色し、トンネルから出た時には直ちに着色するような機能が求められる。このような機能があれば、運転時の安全性と目の保護の両立が望ましく実現できる。
さらには、できるだけ多くの繰り返し発消色反応に耐えうる耐久性や、野外の強い紫外線や湿度に対する耐候性なども求められており、これらの性能は基本的には各フォトクロミック化合物の分子骨格に依存するものである。
このような背景のもとに新規な分子骨格を有するフォトクロミック化合物が開発され続けており、その中からラジカル散逸抑制型フォトクロミック化合物のような新しい発色原理によるフォトクロミック化合物も生まれている。
市村國宏監修、「クロミック材料の開発」、株式会社シーエムシー、2000年11月、p.1−80 阿部二朗、他1名、Journal of the American Chemical Society、2009年12月、第131巻、p.4227-4229
上記のとおり、フォトクロミック化合物には依然新しい機能、特性が求められており、また新しい機能・特性を持ったフォトクロミック化合物が開発されることによって、これまでにない画期的なデバイスや用途に貢献できると考えられる。その新しい機能・特性とは、光に応答する発色・消色の速度であり、発色時の着色の濃さであり、または色調であり、さらには使用される環境における動作を保証する耐久性や、動作特性としての温度依存性や光感受性である。このような新しい機能・特性を有するフォトクロミック化合物が開発されれば、その機能や特性を利用した従来用途の改善や新用途の提案が行われるであろうことは技術開発の自然な流れであって、したがって新しいフォトクロミック化合物の開発に対する期待は無限にあるといってよい。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、新規構造を有し、また新規な光応答特性を有するフォトクロミック化合物を提供する。
本発明者らは上記課題を解決するにあたり、光応答性が速く発色濃度の高い新規なフォトクロミック化合物の創出について鋭意検討を進めた。速い光応答性を発現するようなフォトクロミック化合物の構造としては、前出の非特許文献2で発表されているようなラジカル散逸抑制型構造を参考とした。この文献で報告されているラジカル散逸抑制型フォトクロミック化合物に励起光を照射すると、2つのイミダゾール環を結合する炭素−窒素結合が切れてイミダゾールビラジカルが生成する。このイミダゾールビラジカル体をここでは単にビラジカルと呼ぶ。このビラジカルが発色体の本質であり、ビラジカルが再結合して再び炭素−窒素結合が回復することで消色体に戻る。2つのイミダゾール環はパラシクロファン骨格で連結されており、ビラジカルが常に近接しているために速やかに再結合できる。このことをラジカル散逸抑制と定義している。
ラジカルの生成は極めて短時間のうちに起こる。またラジカルは本質的に反応性に富む化学形態であり、周囲の化学物質や他のラジカルと反応しやすい性質があるため、生成後直ちに消滅し、安定な構造に移行するため、通常その寿命は短い。すなわち、ラジカル散逸抑制型フォトクロミック化合物も発色体構造がビラジカルであるために、ラジカルとしての基本的な同様の性質を有しており、速い光応答性を発現している。その一方で速い光応答性の副作用として発色体の寿命が短く、つまりは発色体が安定して存在する時間が短いために直ちに消滅して消色体に移行することにより高い発色濃度が得られないといった課題を残している。
ラジカルの寿命を延ばすためには、ラジカルが周囲の化学物質と反応することを妨げればよい。その一つの原理的な方法はラジカルと周囲の化学物質との距離を広げるように調節することである。特に反応性が高いラジカル同士の再結合反応は、ラジカルとラジカルの間の距離を広げることが有効と思われる。ただし、非特許文献2で報告されているような、イミダゾールビラジカル構造を含むラジカル散逸抑制型構造においては、二つのラジカル間の距離と発色濃度や消色速度の定量的な相関関係は明らかでなく、現在のところ、二つのラジカル間の距離の調節は多分に経験的であり、実際に分子を設計し、合成し、評価することで調節せざるを得ない。
本発明ではラジカルのこのような特性を生かした上で、さらに発色濃度を向上させた新規なフォトクロミック化合物を創出する。その新規なフォトクロミック構造とは、ビラジカルを形成している二つのラジカル間の距離が調節された構造を有する。このような構造によって、速いラジカル形成速度、つまりは発色体形成速度を保ちながら、しかも消色速度は高い発色濃度を発現するために制御され、なおかつ実用的には速やかなる消色速度を発現する。
すなわち、本発明は励起光によって生成するラジカル体を発色体とする化合物であって、そのラジカル体は二つのイミダゾール環よりなるビラジカル体から形成されており、その二つのビラジカル間の距離を制御するために下記一般式(1)で表されるイミダゾール環を導入したカリックス[4]アレーン骨格を有する。

(式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基、アルコキシエチル基、アルキルアミノエチル基、ジアルキルアミノエチル基、アルキルカルボニルメチル基又はベンジル基を示し、R〜Rの2箇所又は4箇所が下記一般式(2)で示される構造で架橋されている。)

(式中Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、*は上記一般式(1)と結合する部位を示す。)
本発明が提供する化合物はカリックス[4]アレーン骨格を有する上記一般式(1)で表される化合物であって、光応答速度の速いラジカル発生を発色原理とし、つまりは励起光照射によりイミダゾールビラジカル体を発色体として生成せしめることによって発色させ、しかも消色速度は高い発色濃度を発現するために制御され、なおかつ実用的には速やかなる消色速度を発現する。
フォトクロミック化合物[1]の紫外可視吸収スペクトル。 フォトクロミック化合物[2]の紫外可視吸収スペクトル。 フォトクロミック化合物[3]の紫外可視吸収スペクトル。 フォトクロミック化合物[4]の紫外可視吸収スペクトル。 フォトクロミック化合物[5]の紫外可視吸収スペクトル。 フォトクロミック化合物[6A]及びフォトクロミック化合物[6B]の混合物の紫外可視吸収スペクトル。 フォトクロミック化合物[7]の紫外可視吸収スペクトル。
本発明は上記一般式(1)で表される化合物であって、励起光によって生成するラジカル体を発色体とし、そのラジカル体は二つのイミダゾール環よりなるイミダゾールビラジカル体から形成されており、その二つのビラジカル間の距離を制御するために上記一般式(1)で表される分子のようにカリックス[4]アレーン骨格を有する。
上記一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基、アルコキシエチル基、アルキルアミノエチル基、ジアルキルアミノエチル基、アルキルカルボニルメチル基又はベンジル基を示す。R〜Rがメチル基又はやエチル基である場合、カリックス[4]アレーンの構造が固定されないために励起光によって生成する二つのビラジカル間の距離を制御することが困難になる。上記で例示した官能基の場合、励起光によって生成する二つのビラジカル間の距離を制御することが可能となる。従って、ビラジカルが再結合して消色体に戻る反応が速やかに進行し、実用的な消色速度を発現できる。
上記一般式(1)中、R〜Rの2箇所又は4箇所が上記一般式(2)で示される構造で架橋されている。R〜Rのうち2箇所だけが架橋されている場合、R〜Rの架橋されていない部分は、水素原子又はアルキル基を示し、水素原子が好ましい。
上記一般式(1)中、Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示す。アリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、ピリル基またはチオニル基などがあげられるがこれらに限定されるものではない。なお、Arは同一でも異なっていても良い。
上記一般式(1)で表される本発明の化合物の中でも、一般式(4)で表される化合物が特に好ましい。

(式中、Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基を示す。)
本発明の化合物は、例えば、下記一般式(10)で表される1,3-alternate型カリックス[4]アレーン誘導体又は下記一般式(11)で表されるcone型カリックス[4]アレーン誘導体と、下記一般式(12)で表されるジアリールエタンジオン誘導体とを窒素化合物の存在下に反応させてイミダゾール環を含む中間体を得た後にその中間体を酸化反応させることで得られる。尚、ジアリールエタンジオン誘導体には、1つの化合物又は2以上の化合物の混合物を用いることが出来る。本発明の効果は、本発明の構造体分子を得られるのであればどのような合成ルートをとっていてもよく、合成ルートによって何ら限定されるものではない。

(式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示す。R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基、アルコキシエチル基、アルキルアミノエチル基、ジアルキルアミノエチル基、アルキルカルボニルメチル基、ベンジル基を示す。R5とRは水素原子またはホルミル基を示す。)

(式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基、アルコキシエチル基、アルキルアミノエチル基、ジアルキルアミノエチル基、アルキルカルボニルメチル基、ベンジル基を示し、R〜Rは水素原子またはホルミル基を示し、R〜Rの内1つ又はすべてがホルミル基である。)

(式中Arは置換基又は無置換のアリール基を示す。)
上記一般式(10)で表される1,3−altanate型カリックス[4]アレーン誘導体は、例えば5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)チアカリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)チアカリックス[4]アレーン、などが例示できるが、これらに限定されるものではない。
上記一般式(11)で表されるcone型カリックス[4]アレーン誘導体は、例えば5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)カリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)チアカリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,17−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)チアカリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11−ジホルミル−25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)カリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−メトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(2−エトキシ−1−エトキシ)チアカリックス[4]アレーン、5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(エトキシカルボニルメトキシ)チアカリックス[4]アレーンなどが例示できるが、これらに限定されるものではない。
上記一般式(12)で表されるジアリールエタンジオン誘導体は、例えば2−フルオロベンジル、3−フルオロベンジル、4−フルオロベンジル、2−クロロベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、2−ヨードベンジル、3−ヨードベンジル、4−ヨードベンジル、2−ヒドロキシベンジル、3−ヒドロキシベンジル、4−ヒドロキシベンジル、2−メトキシベンジル、3−メトキシベンジル、4−メトキシベンジル、2−エトキシベンジル、3−エトキシベンジル、4−エトキシベンジル、2−フェノキシベンジル、3−フェノキシベンジル、4−フェノキシベンジル、2−アセトキシベンジル、3−アセトキシベンジル、4−アセトキシベンジル、2−メチルベンジル、3−メチルシベンジル、4−メチルベンジル、2−カルボキシベンジル、3−カルボキシベンジル、4−カルボキシベンジル、2−(メチルカルボキシ)ベンジル、3−(メチルカルボキシ)ベンジル、4−(メチルカルボキシ)ベンジル、2−(フェニルカルボキシ)ベンジル、3−(フェニルカルボキシ)ベンジル、4−(フェニルカルボキシ)ベンジル、2−ニトロベンジル、3−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、2−シアノベンジル、3−シアノベンジル、4−シアノベンジル、2−メチルチオベンジル、3−メチルチオベンジル、4−メチルチオベンジル、2−フェニルチオベンジル、3−フェニルチオベンジル、4−フェニルチオベンジル、2−フェニルアセチレニルベンジル、3−フェニルアセチレニルベンジル、4−フェニルアセチレニルベンジル、2−スチリルベンジル、3−スチリルベンジル、4−スチリルベンジル、2−フェニルメチルベンジル、3−フェニルメチルベンジル、4−フェニルメチルベンジル、2−アミノベンジル、3−アミノベンジル、4−アミノベンジル、2−ジメチルアミノベンジル、3−ジメチルアミノベンジル、4−ジメチルアミノベンジル、2−ブロモメチルベンジル、3−ブロモメチルベンジル、4−ブロモメチルベンジル、2−メトキシメチルベンジル、3−メトキシメチルベンジル、4−メトキシメチルベンジル、2−(N−メチルアミノカルボニル)ベンジル、3−(N−メチルアミノカルボニル)ベンジル、4−(N−メチルアミノカルボニル)ベンジル、2−(N−フェニルアミノカルボニル)ベンジル、3−(N−フェニルアミノカルボニル)ベンジル、4−(N−フェニルアミノカルボニル)ベンジル、2−トリフルオロメチルベンジル、3−トリフルオロメチルベンジル、4−トリフルオロメチルベンジル、3,4−メチレンジオキシベンジル、3,4−エチレンジオキシベンジル、3,4−エチレンジチオベンジル、2,4−ジヒドロキシベンジル、2,4−ジメチルベンジル、2,3−ジメチルベンジル、3,4−ジメチルベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、2,4−ジニトロベンジル、2−メチル−3−ニトロベンジル、2−メトキシ−3−ニトロベンジル、2−クロロ−4−メトキシベンジル、3−クロロ−4−アミノベンジル、2,3−ジクロロベンジル、3,4−ジクロロベンジル、2−ジフルオロメチル−3−メチルベンジル、3−フルオロ−4−ブロモベンジル、3,5−ジメトキシベンジル、3,5−ジフルオロベンジル、3,4,5−トリメトキシベンジル、4−(2−オキソ−フェニルアセチル)ナフタレン−1,8−ジカルボキシリックアシッドアンハイドライド、1−(9−オキソフルオレン−2−イル)−2−フェニルエタンジオン、1−(4−ニトロフェニル)−3−[4−(2−オキソ−2−フェニルアセチル)フェニル]ウレア、エチル−4−メチル−2−{[4−(2−オキソ−2−フェニルアセチル)フェニル]カルボニルアミノ}−1,3−ゾール−5−カルボキシレート、N−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)[4−(2−オキソ−2−フェニルアセチル)フェニル]カルボキシアミド、N−(2−メトキシエチル)[4−(2−オキソ−2−フェニルアセチル)フェニル]カルボキシアミド、4−クロロ−2−メチルフェニル−4−(2−オキソ−2−フェニルアセチル)ベンゾエイト、1−フェニル−2−(2−ナフチル)エタンジオン、1−フェニル−2−(1−ナフチル)エタンジオン、1,2−ジ(2−ナフチル)エタンジオン、1,2−ジ(1−ナフチル)エタンジオン、1,2−ジ{2−(6−メトキシナフチル)}エタンジオン、1−フェニル−2−[4−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタンジオン、カルバモイルメチル−4−(2−オキソ−2−フェニルアセチル)ベンゾエイト、1−アセナフテン−5−イル−2−フェニルエタンジオン、2,3,4,5,6−ペンタクロロベンジル、ベンジル、2,2’−ジフルオロベンジル、3,3’−ジフルオロベンジル、4,4’−ジフルオロベンジル、2,2’−ジクロロベンジル、3,3’−ジクロロベンジル、4,4’−ジクロロベンジル、2,2’−ジブロモベンジル、3,3’−ジブロモベンジル、4,4’−ジブロモベンジル、2,2’−ジヨードベンジル、3,3’−ジヨードベンジル、4,4’−ジヨードベンジル、2,2’−ジヒドロキシベンジル、3,3’−ジヒドロキシベンジル、4,4’−ジヒドロキシベンジル、2,2’−ジメトキシベンジル、3,3’−ジメトキシベンジル、4,4’−ジメトキシベンジル、2,2’−ジエトキシベンジル、3,3’−ジエトキシベンジル、4,4’−ジエトキシベンジル、2,2’−ジフェノキシベンジル、3,3’−ジフェノキシベンジル、4,4’−ジフェノキシベンジル、2,2’−ジアセトキシベンジル、3,3’−ジアセトキシベンジル、4,4’−ジアセトキシベンジル、2,2’−ジメチルベンジル、3,3’−ジメチルシベンジル、4,4’−ジメチルベンジル、2,2’−ジカルボキシベンジル、3,3’−ジカルボキシベンジル、4,4’−ジカルボキシベンジル、2,2’−ビス(メチルカルボキシ)ベンジル、3,3’−ビス(メチルカルボキシ)ベンジル、4,4’−ビス(メチルカルボキシ)ベンジル、2,2’−ビス(フェニルカルボキシ)ベンジル、3,3’−ビス(フェニルカルボキシ)ベンジル、4,4’−ビス(フェニルカルボキシ)ベンジル、2,2’−ジニトロベンジル、3,3’−ジニトロベンジル、4,4’−ジニトロベンジル、2,2’−ジシアノベンジル、3,3’−ジシアノベンジル、4,4’−ジシアノベンジル、2,2’−ジメチルチオベンジル、3,3’−ジメチルチオベンジル、4,4’−ジメチルチオベンジル、2,2’−ジフェニルチオベンジル、3,3’−ジフェニルチオベンジル、4,4’−ジフェニルチオベンジル、2,2’−ジフェニルアセチレニルベンジル、3,3’−ジフェニルアセチレニルベンジル、4,4’−ジフェニルアセチレニルベンジル、2,2’−ジスチリルベンジル、3,3’−ジスチリルベンジル、4,4’−ジスチリルベンジル、2,2’−ジフェニルメチルベンジル、3,3’−ジフェニルメチルベンジル、4,4’−ジフェニルメチルベンジル、2,2’−ジアミノベンジル、3,3’−ジアミノベンジル、4,4’−ジアミノベンジル、2,2’−ビス(ジメチルアミノ)ベンジル、3,3’−ビス(ジメチルアミノ)ベンジル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンジル、2,2’−ジブロモメチルベンジル、3,3’−ジブロモメチルベンジル、4,4’−ジブロモメチルベンジル、2,2’−ジメトキシメチルベンジル、3,3’−ジメトキシメチルベンジル、4,4’−ジメトキシメチルベンジル、2,2’−ビス(N−メチルアミノカルボニル)ベンジル、3,3’−ビス(N−メチルアミノカルボニル)ベンジル、4,4’−ビス(N−メチルアミノカルボニル)ベンジル、2,2’−ビス(N−フェニルアミノカルボニル)ベンジル、3,3’−ビス(N−フェニルアミノカルボニル)ベンジル、4,4’−ビス(N−フェニルアミノカルボニル)ベンジル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル、4,4’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル、3,4,3’,4’−ジメチレンジオキシベンジル、3,4,3’,4’−ジエチレンジオキシベンジル、3,4,3’,4’−ジエチレンジチオベンジル、2,2’,4,4’−テトラメチルベンジル、3,3’,4,4’−テトラメトキシベンジル、2,2’,4,4’−テトラメトキシベンジル、2,2’,4,4’−テトラニトロベンジル、2,2’−ジメチル−3,3’−ジニトロベンジル、2,2’−ジメトキシ−3,3’−ジニトロベンジル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジメトキシベンジル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノベンジル、2,2’,3,3’−テトラクロロベンジル、3,3’,4,4’−テトラクロロベンジル、2,2’−ビス(ジフルオロメチル)−3,3’−ジメチルベンジル、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジブロモベンジル、3,3’,5,5’−テトラメトキシベンジル、3,3’,5,5’−テトラフルオロベンジル、3,3’,4,4’,5,5’−ヘキサメトキシベンジル、4,4’−ビス(3−メチル−3−ヒドロキシ−1−ブチニル)ベンジル、4,4’−ジフェニルベンジル、4,4’−ビス(N−モルフォリニル)ベンジル、1,2−ビス(2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)エタンジオン、3,3’−ジニトロ−4,4’−ジクロロベンジル、3,3’−ジニトロ−4,4’−ジメトキシベンジル、3,3’−ジニトロ−4,4’−ジブロモベンジル、4−メチル−4’−クロロベンジル、2−クロロ−3’,4’−ジメトキシベンジル、2,4’−ジブロモベンジル、2,3,4,5,6−ペンタクロロ−2’,3’,4’,5’,6’ ペンタフルオロベンジルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の化合物の合成には、上記一般式(12)で表されるジアリールエタンジオン誘導体として、単一の化合物又は2以上の化合物の混合物を用いることが出来る。
一般式(10)又は(11)で表されるカリックス[4]アレーン誘導体と一般式(12)で表されるジアリールエタンジオン誘導体とを反応させるための温度は、触媒の有無及び使用する触媒によって異なるため一概には言えないが、例えば触媒を使用せず溶媒として酢酸を使用する場合、反応温度は、通常80〜120℃であり、好ましくは100〜120℃である。また触媒として、例えばZrClやヨウ素を使用した場合、反応温度は、触媒の存在下、20℃〜75℃とすることができる。
反応時間も、触媒の有無及び使用する触媒によって異なるため一概には言えないが、例えば触媒を使用せず溶媒として酢酸を使用する場合、反応温度は4〜32時間であり、好ましくは12〜24時間である。また、触媒として例えばZrClやヨウ素を使用した場合は、反応時間は、触媒存在下、1〜10時間とすることができる。
上記窒素化合物としては、例えば酢酸アンモニウム及びアンモニアなどが挙げられるが、中でも、加熱時に揮発しにくいという理由から、酢酸アンモニウムが好ましい。
上記反応の溶媒としては、原料を溶解できるものであれば特に制限なく使用可能である。このような溶媒としては、例えば酢酸、アセトニトリルのような極性溶媒が好ましい。
中間体の酸化反応は、例えば中間体を溶媒中に溶解させて溶液を調製し、この溶液に酸化剤を加えることによって行うことができる。
溶媒は、中間体を溶解できるものであれば特に制限なく使用可能である。このような溶媒としては、例えばベンゼン、塩化メチレンなどを用いることができる。
酸化剤は、中間体を酸化してフォトクロミック化合物を得ることができるものであれば特に制限なく使用可能である。このような酸化剤としては、例えばフェリシアン化カリウム、酸化鉛が挙げられるが、中でも、フェリシアン化カリウムが好ましい。これは、フェリシアン化カリウムの反応性がより高いためである。
尚、上記溶液には、酸化剤のほか、さらに塩基を添加する。このような塩基としては、例えば水酸化カリウムなどを用いることができる。
酸化反応は、不活性ガス雰囲気下、遮光条件下で行うことが好ましい。不活性ガス雰囲気とするのは、酸素との反応抑制のためである。不活性ガスとしては、例えば窒素を用いることが可能である。遮光条件下で酸化反応を行うことが好ましいのは、得られるフォトクロミック化合物が紫外光によって消色体から着色体に変化することを防止するためである。
フォトクロミック化合物に照射する光は、フォトクロミック化合物の紫外光の波長域における最大吸収波長を含む波長域の光であればよい。
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、これらの例により何ら限定されるものではない。
1,3−altanate型のテトラホルミルカリックス[4]アレーン誘導体およびテトラホルミルチアカリックス[4]アレーン誘導体は無置換のカリックス[4]アレーンおよびチアカリックス[4]アレーンを原料として、セシウムイオン存在下でのアルキル化、トリフルオロ酢酸を用いたホルミル化によって合成した物を用いた。また、cone型のテトラホルミルカリックス[4]アレーン誘導体はカリックス[4]アレーンを原料として、ナトリウムイオン存在下でのアルキル化、トリフルオロ酢酸を用いたホルミル化によって合成した物を用いた。また、cone型のジホルミルカリックス[4]アレーン誘導体はカリックス[4]アレーンを原料として、ナトリウムイオン存在下でのアルキル化、1,1−ジクロロジメチルエーテルを用いたホルミル化又は臭素化とジメチルホルムアミドを用いたブロモ基のホルミル化によって合成した物を用いた。また、パラシクロファンジアルデヒドはパラシクロファン(Aldrich社製)を原料として、アシル化、ホルミル化、還元、酸化反応によって合成した物を用いた。また、ヨードメタン、炭酸カリウム、トリフルオロ酢酸、ヘキサメチレンテトラミン、塩化アルミニウム、フェノール、p−トルエンスルホン酸プロピル、炭酸セシウム、ナトリウムハイドライド、ヨードプロパン、1,1−ジクロロジメチルエーテル、塩化スズ、ブロモプロパン、n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液、硫酸ナトリウムは市販の試薬(和光純薬株式会社製)用い、カリックス[4]アレーン、テトラt−ブチルチアカリックス[4]アレーン、フェリシアンカリウム、水酸化カリウム、N−ブロモこはく酸、酢酸アンモニウム、酢酸、アンモニア、ベンゼン、酸化鉛は市販の試薬(東京化成工業株式会社製)を用いた。反応、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィーの展開溶媒および再結晶に用いた有機溶媒等(塩化メチレン、ヘキサン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン)は市販の試薬(和光純薬株式会社製)を用いた。
フォトクロミック化合物の発色濃度は、1.0×10−3Mに調整したベンゼン溶液に励起光として、UV−LED照射機UV−400(株式会社キーエンス製)の波長365nmのUV光を照射し、分光光度計MultiSpec−1500(株式会社島津製作所製)を用いて紫外可視吸収スペクトル分析による可視光線透過率を測定することで評価した。
フォトクロミック化合物の消色反応半減期T[s]は以下の式を満たすものとして定義した。すなわち、上記測定条件でUV光を遮断してからt秒後の吸光度をα(t)、UV照射前の初期吸光度をβ、UV照射時の吸光度をγとして、
(α(t)−β)/(γ−β)=0.5
となる時のtを、消色反応半減期T[s]として測定した。
<実施例1>
カリックス[4]アレーン1.33gと炭酸セシウム7.71gを脱水ジメチルホルムアミド30mLに溶解し、窒素下で80℃に加熱攪拌した。p−トルエンスルホン酸プロピル4.60gを加えて、14時間加熱攪拌して反応させた。室温に戻した後に水と塩化メチレンを加えて抽出し、塩化メチレン/へキサンで再結晶して1,3−altanate型テトラ(n−プロピル)カリックス[4]アレーンを660mg得た。
上記1,3−altanate型テトラ(n−プロピル)カリックス[4]アレーン640mgとヘキサメチレンテトラミン5.43gをトリフルオロ酢酸25mLに溶解し、21時間加熱還流して反応させた。室温に戻した後に水と塩化メチレンを加えて水酸化ナトリウムでpH7まで中和して抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)と再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)で精製して生成物を503mg得た。
この生成物のNMR測定をしたところ、δ10.0ppm付近のアルデヒドに基づく4Hのピーク、δ6.5〜δ7.7ppm付近にアロマティックなプロトンに基づく4種類16Hのピーク、δ4ppm以下に(n−プロピル)基に基づく28Hのピークを示した。
さらにMSスペクトルを測定したところ、704(m/z)に親イオンと思われるピークを示した。
前記の結果から単離生成物は、下記構造式で示される1,3−altanate型5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン(中間体(A))であることを確認した。
上記中間体(A)98mgと4,4’−ジメトキシベンジル176mgと酢酸アンモニウム460mgと酢酸4.0mLを混合し、110℃のオイルバスで15時間加熱攪拌を行い反応させた後に28%アンモニア水6.0mLを加えて固体を析出させながら中和して、固体を水洗浄後にろ過して真空乾燥機で乾燥した。乾燥した固体をシリカゲルカラムで分離精製した後に溶媒を濃縮して生成物を225mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、中間体(I)の構造が得られたことが確認された。
上記中間体()100mgをベンゼン34mLとアセトン6mLに溶解させ、硫酸ナトリウム600mgと酸化鉛(IV)600mgを窒素下遮光条件で加えて、室温で23時間撹拌して反応させた。固体をろ別した後にベンゼンとヘキサンを用いて再結晶を行い生成物を81mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、フォトクロミック化合物[1]の構造が得られたことが確認された。
上記で合成したフォトクロミック化合物[1]を用いて1.0×10−3Mのベンゼン溶液を調製した。この溶液を四面石英セルに入れ励起光を照射し、可視光透過率(380nm〜780nm)を観測する紫外可視吸収スペクトル分析によって発色体と消色体の測定をした。結果を表1及び図1に示す。尚、図1において、破線は励起光を照射していない(遮光)状態(消色状態)を示し、実線は、励起光(UV)を照射している状態(発色状態)を示す。表1及び図1に示すように、発色体の可視光線透過率は87%だったものが83%まで減少した。消色反応の半減期は31秒であった。
<実施例2>
テトラt−ブチルチアカリックス[4]アレーン2.50gとフェノール1.60gと塩化アルミニウム5.00gをトルエン100mLに加えて80℃で2時間加熱攪拌して反応させた。反応液を氷水に加えて有機層を分離し濃縮して得られた固体にメタノール50mLを加えて30分加熱還流して洗浄した後にろ過してチアカリックス[4]アレーンを866mg得た。
上記チアカリックス[4]アレーン860mgとN−ブロモこはく酸2.47gを脱水アセトン70mLに懸濁し、窒素下室温で4時間攪拌して反応させた。固体をろ過してアセトン洗浄後、乾燥してテトラブロモチアカリックス[4]アレーンを1207mg得た。
上記テトラブロモチアカリックス[4]アレーン1.20gと炭酸セシウム3.91gを脱水アセトン50mLに溶解し、窒素下で加熱還流した。ヨードプロパン4.03gを加えて、24時間加熱攪拌して反応させた。室温に戻した後に水と塩化メチレンを加えて抽出し、塩化メチレン/へキサンで再結晶して1,3−altanate型テトラ(n−プロピル)テトラブロモチアカリックス[4]アレーンを700mg得た。
上記テトラ(n−プロピル)テトラブロモチアカリックス[4]アレーン680mgを脱水トルエン50mLに溶解し、窒素下で0℃に冷却した。1.6mmol/Lのn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液17mLを加えて、室温で2時間攪拌して反応させた。0℃に冷却後、脱水ジメチルホルムアミド6.10gを加えて、室温で3時間攪拌して反応させた。水とジエチルエーテルを加えて抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/ヘキサン)と再結晶(塩化メチレン/ヘキサン)で精製して生成物を470mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、下記構造式で示される1,3−altanate型5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)チアカリックス[4]アレーン(中間体(B))であることを確認した。
上記中間体(B)42mgと4,4’−ジメトキシベンジル73mgと酢酸アンモニウム160mgと酢酸2.0mLを混合し、110℃のオイルバスで15時間加熱攪拌を行い反応させた後に28%アンモニア水6.0mLを加えて固体を析出させながら中和して、固体を水洗浄後にろ過して真空乾燥機で乾燥した。乾燥した固体をシリカゲルカラムで分離精製した後に溶媒を濃縮して生成物を59mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、中間体(II)の構造が得られたことが確認された。
上記中間体(II)38mgをベンゼン17mLとアセトン3mLに溶解させ、硫酸ナトリウム250mgと酸化鉛(IV)250mgを窒素下遮光条件で加えて、室温で23時間撹拌して反応させた。固体をろ別した後にベンゼンとヘキサンを用いて再結晶を行い生成物を32mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、フォトクロミック化合物[2]の構造が得られたことが確認された。
実施例1と同様にフォトクロミック化合物[2]の測定を行った。結果を表1及び図2に示す。
<実施例3>
カリックス[4]アレーン1.26gと50%ナトリウムハイドライド1.50gを脱水ジメチルホルムアミド20mLに溶解し、室温窒素下で攪拌した。ヨードプロパン4.70gを加えて、24時間攪拌して反応させた。反応液を中和後析出した固体をろ過し、メタノールで洗浄してcone型テトラ(n−プロピル)カリックス[4]アレーンを1.82g得た。
上記cone型テトラ(n−プロピル)カリックス[4]アレーン606mgとヘキサメチレンテトラミン5.43gをトリフルオロ酢酸25mLに溶解し、21時間加熱還流して反応させた。室温に戻した後に水と塩化メチレンを加えて水酸化ナトリウムでpH7まで中和して抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)と再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)で精製して生成物を420mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、下記構造式で示されるcone型5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン(中間体(C))であることを確認した。
上記中間体(C)157mgと4,4’−ジメトキシベンジル270mgと酢酸アンモニウム680mgと酢酸6.0mLを混合し、110℃のオイルバスで24時間加熱攪拌を行い反応させた後に28%アンモニア水9.0mLを加えて固体を析出させながら中和して、固体を水洗浄後にろ過して真空乾燥機で乾燥した。乾燥した固体をシリカゲルカラムで分離精製した後に溶媒を濃縮して生成物を341mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、中間体(III)の構造が得られたことが確認された。
上記中間体(III)100mgをベンゼン34mLとアセトン6mLに溶解させ、硫酸ナトリウム600mgと酸化鉛(IV)600mgを窒素下遮光条件で加えて、室温で23時間撹拌して反応させた。固体をろ別した後にベンゼンとヘキサンを用いて再結晶を行い生成物を81mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、フォトクロミック化合物[3]の構造が得られたことが確認された。
実施例1と同様にフォトクロミック化合物[3]の測定を行った。結果を表1及び図3に示す。
<実施例4>
実施例3で合成したcone型テトラ(n−プロピル)カリックス[4]アレーン505mgと1,1−ジクロロジメチルエーテル1.60gを塩化メチレン35mLに溶解し、窒素下−10℃に冷却後、塩化スズ3.60gを塩化メチレン5mLに溶解させた溶液加えて、−10℃で2時間撹拌して反応させた。室温に戻した後に水と塩化メチレンを加えて抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)と再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)で精製して生成物を322mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、下記構造式で示されるcone型5,17−ジホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン(中間体(D))であることを確認した。
上記中間体(D)78mgと4,4’−ジメトキシベンジル69mgと酢酸アンモニウム340mgと酢酸3.0mLを混合し、110℃のオイルバスで14時間加熱攪拌を行い反応させた後に28%アンモニア水4.5mLを加えて固体を析出させながら中和して、固体を水洗浄後にろ過して真空乾燥機で乾燥した。乾燥した固体をシリカゲルカラムで分離精製した後に溶媒を濃縮して生成物を85mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、中間体(IV)の構造が得られたことが確認された。
上記中間体(IV)59mgをベンゼン22mLとアセトン4mLに溶解させ、硫酸ナトリウム500mgと酸化鉛(IV)500mgを窒素下遮光条件で加えて、室温で15時間撹拌して反応させた。固体をろ別した後にベンゼンとヘキサンを用いて再結晶を行い生成物を43mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、フォトクロミック化合物[4]の構造が得られたことが確認された。
実施例1と同様にフォトクロミック化合物[4]の測定を行った。結果を表1及び図4に示す。
<実施例5>
カリックス[4]アレーン1.26gと50%ナトリウムハイドライド1.50gを脱水ジメチルホルムアミド20mLに溶解し、室温窒素下で攪拌した。ブロモプロパン0.91gを加えて、80℃で20時間攪拌して反応させた。反応液に水と塩化メチレンを加えて抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)と再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)で精製してcone型25,26−ビス(n−プロピル)カリックス[4]アレーンを0.41g得た。
上記cone型ビス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン150mgをメチルエチルケトン8mL に溶解し、窒素下でN−ブロモこはく酸109mgを加えて、室温で19時間撹拌して反応させた。反応液を濃縮し、メタノールを加えて析出した固体をろ過した後に乾燥してcone型5,11−ジブロモ−27,28−ビス(n−プロピル)カリックス[4]アレーンを154mg得た。
上記cone型ジブロモビス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン150mgと50%ナトリウムハイドライド102mgを脱水ジメチルホルムアミド5mLに溶解し、0℃に冷却して窒素下で攪拌した。ヨードプロパン0.50gを加えて、室温で20時間攪拌して反応させた。反応液に水と塩化メチレンを加えて抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/ヘキサン)で精製してcone型5,11−ジブロモ−25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーンを169mg得た。
上記cone型ジブロモテトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン169mgを脱水テトラヒドロフラン10mLに溶解し、窒素下−78℃に冷却して1.6mmol/Lのn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液0.35mLを加えて、−78℃で1時間攪拌して反応させた。脱水ジメチルホルムアミド0.2mLを加えて、室温で1時間攪拌して反応させた。反応液に水と塩化メチレンを加えて抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン)で精製して生成物を69mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、下記構造式で示されるcone型5,11−ジホルミル25,26,27,28−テトラキス(n−プロピル)カリックス[4]アレーン(中間体(E))であることを確認した。
上記中間体(E)40mgと4,4’−ジメトキシベンジル42mgと酢酸アンモニウム250mgと酢酸2.0mLを混合し、110℃のオイルバスで18時間加熱攪拌を行い反応させた後に28%アンモニア水4.0mLを加えて固体を析出させながら中和して、固体を水洗浄後にろ過して真空乾燥機で乾燥した。乾燥した固体をシリカゲルカラムで分離精製した後に溶媒を濃縮して生成物を50mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、中間体(V)の構造が得られたことが確認された。
上記中間体(V)45mgをベンゼン25mLとアセトン5mLに溶解させ、硫酸ナトリウム500mgと酸化鉛(IV)380mgを窒素下遮光条件で加えて、室温で16時間撹拌して反応させた。固体をろ別した後にベンゼンとヘキサンを用いて再結晶を行い生成物を38mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、フォトクロミック化合物[5]の構造が得られたことが確認された。
実施例1と同様にフォトクロミック化合物[5]の測定を行った。結果を表1及び図5に示す。
<比較例1>
p−トルエンスルホン酸プロピル4.60gをヨードメタン3.30gに変更した以外は実施例1と同様に合成を行い、下記構造式で示される5,11,17,23−テトラホルミル25,26,27,28−テトラメチルカリックス[4]アレーン(中間体(F))を920mg得た。
上記中間体(F)294mgと4,4’−ジメトキシベンジル608mgと酢酸アンモニウム1550mgと酢酸12mLを混合し、110℃のオイルバスで15時間加熱攪拌を行い反応させた後に28%アンモニア水18mLを加えて固体を析出させながら中和して、固体を水洗浄後にろ過して真空乾燥機で乾燥した。乾燥した固体をシリカゲルカラムで分離精製した後に溶媒を濃縮して中間体(VI)を503mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、中間体(VI)の構造が得られたことが確認された。
上記中間体(VI)150mgをベンゼン20mLに溶解させ、フェリシアンカリウム4.75gと水酸化カリウム2.11gを30mLの水に溶解させた溶液を窒素下遮光条件で加えて、室温で3時間撹拌して反応させた後に水層を分離してベンゼンで抽出し、溶媒を濃縮してメタノールを加えて固体を析出させた。生成物を116mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行ったところ、複数の化合物の混合物であった。また、紫外線照射によって発色する調光機能を発現した。その結果、下記に示すフォトクロミック化合物[6A]及びフォトクロミック化合物[6B]の混合物であった。
実施例1と同様にフォトクロミック化合物[6A]及びフォトクロミック化合物[6B]の混合物の測定を行った。結果を表1及び図6に示す。UV照射後に生成した発色体はUV照射を止め遮光状態で1週間保存しても透過率が殆ど変化せず、消色体に戻ることはなかった。
<比較例2>
パラシクロファンジアルデヒド152mgと4,4’−ジメトキシベンジル336mgと酢酸アンモニウム1330mgと酢酸5.5mLを混合し、110℃のオイルバスで17時間加熱攪拌を行い反応させた後に28%アンモニア水10.0mLを加えて固体を析出させながら中和して、固体を水洗浄後にろ過して真空乾燥機で乾燥した。乾燥した固体をシリカゲルカラムで分離精製した後に溶媒を濃縮して中間体(VII)を465mg得た。中間体(A)と同様に構造解析を行った結果、中間体(VII)の構造が得られたことが確認された。
上記中間体(VII)230mgをベンゼン75mLに溶解させ、フェリシアンカリウム6.51gと水酸化カリウム2.91gを60mLの水に溶解させた溶液を窒素下遮光条件で加えて、室温で2時間撹拌して反応させた後に水層を分離してベンゼンで抽出し、溶媒を濃縮して固体を析出させた。析出した固体をエタノールに溶解させて再結晶を行い、生成物を180mg得た。得られた生成物について、中間体(A)と同様に構造解析を行った。また、紫外線照射によって発色する調光機能を発現した。その結果、フォトクロミック化合物[7]の構造が得られたことが確認された。
実施例1と同様にフォトクロミック化合物[7]の測定を行った。結果を表1及び図7に示す。
表1に示すように、カリックス[4]アレーン骨格を有するフォトクロミック化合物[1]〜[5]では、UV照射時と遮光時とで可視光線透過率が大きく変化しており、かつ、消色反応の半減期が10〜240秒程度と短時間で可逆的に変化することがわかった。
本発明により、フォトクロミック分子の発色濃度を効果的に向上させる方法が示された。この方法によって分子を設計し、それを合成することで発色濃度が調節されたフォトクロミック分子の提供が可能である。このフォトクロミック分子は、光スイッサングラスまたは印刷材料などに使用することができる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される、カリックス[4]アレーン骨格を有する化合物。
    (式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基、アルコキシエチル基、アルキルアミノエチル基、ジアルキルアミノエチル基、アルキルカルボニルメチル基又はベンジル基を示し、R〜Rの2箇所又は4箇所が下記一般式(2)で示される構造で架橋されており、R 〜R のうち2箇所だけが架橋されている場合、R 〜R の架橋されていない部分は、水素原子又はアルキル基である。)
    (式中Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、*は上記一般式(1)と結合する部位を示す。)
  2. 下記一般式(3)で表される、カリックス[4]アレーン骨格がcone型である請求項1記載の化合物。
    (式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基、アルコキシエチル基、アルキルアミノエチル基、ジアルキルアミノエチル基、アルキルカルボニルメチル基、ベンジル基を示し、R〜Rの2箇所又は4箇所が下記一般式(2)で示される構造で架橋されており、R 〜R のうち2箇所だけが架橋されている場合、R 〜R の架橋されていない部分は、水素原子又はアルキル基である。)
    (式中Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、*は上記一般式(3)と結合する部位を示す。)
  3. 下記一般式(4)で表される請求項2記載の化合物。
    (式中、Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基を示す。)
  4. 下記一般式(5)で表される請求項2記載の化合物。
    (式中Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基を示す。)
  5. 下記一般式(6)で表される請求項2記載の化合物。
    (式中Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基を示す。)
  6. 下記一般式(7)で表される、カリックス[4]アレーン骨格が1,3-alternate型である請求項1記載の化合物。
    (式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基、アルコキシエチル基、アルキルアミノエチル基、ジアルキルアミノエチル基、アルキルカルボニルメチル基、ベンジル基を示し、R〜Rの2箇所又は4箇所が下記一般式(2)で示される構造で架橋されており、R 〜R のうち2箇所だけが架橋されている場合、R 〜R の架橋されていない部分は、水素原子又はアルキル基である。)
    (式中Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、*は上記一般式(7)と結合する部位を示す。)
  7. 下記一般式(8)で表される請求項6記載の化合物。
    (式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示し、Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基を示す。)
  8. 下記一般式(9)で表される請求項6記載の化合物。
    (式中Xはメチレン基又は硫黄原子を示し、Arはそれぞれ独立して置換又は無置換のアリール基を示し、R〜R4はそれぞれ独立して炭素数が3以上のアルキル基を示す。)
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