JP5919802B2 - 接着芯地、衣料用布地、及び衣料 - Google Patents

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Description

本発明は、接着芯地、衣料用布地、及び衣料に関する。
衣料用資材として使用される接着芯地は、衣服の形態性の制御のためや形態を安定させて型崩れを防止する(保型性)ためや、加えて縫製の容易さを向上させるためなどの目的で使用されている。接着芯地は、例えば、基布(布帛)の表面に、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等による下層樹脂がドット状(点状)に固着され、この下層樹脂の表面に、ホットメルトと呼ばれる接着樹脂が固着されている。下層樹脂及び接着樹脂を有する接着芯地は、表地に貼り合わせられて、衣料用布地として使用される。
衣料品は種類やデザインによって接着芯地が使用される部位は異なるが、例えば、ジャケットやコートなどの重衣類では、人の動きに伴う負荷のかかる部分が多いため、身頃全面において芯地が使用されることがある。また、衣料品自体の自重による型崩れ防止のために、1枚の芯地では保型性が十分ではない場合には、芯地を2枚重ね貼りする増し芯手法や肩パッドを使う手法などが採用されている。
一方、増し芯手法での煩雑さを解消する為に、接着芯地において、基布の経方向又は緯方向で物性的に2以上に区分され、曲げ剛性が各区分で漸増又は漸減している芯地が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の芯地では、各区分の糸番手を変化させることで、曲げ剛性を変えようとしている。また、特許文献1に記載の技術では、フロント芯と二重接着して3層体とした場合(多重接着方式)において、表地の寸法変化に対する追従性の向上を図ろうとしている。
特開平2−14002号公報
このような接着芯地において、表地との接着性を担保した上で、所定の衣料品の部位に対応する部分では保型性が求められ、他の部分では保型性よりも風合いが求められる場合(保型性があまり求められていない場合)がある。例えば、肩から胸に対応する部分では保型性が求められ、腹部などに対応する部分では風合いが重視される場合がある。
従来の増し芯手法では、保型性の面では目的を達成するものであるが、芯地の接着枚数が増えてしまい、各種の不具合が生じることになる。すなわち、芯地を複数枚使用すると、貼り合せの回数が増えるため、コスト増加を招く。貼り合せ回数が増えると、熱履歴が増加し表地へのダメージが増加する。また、芯地の枚数が増加すると、生地の重量が増え着用感が損なわれることになる。芯地の枚数が増加することで、生地の厚みが増し、衣服の外観を損ねるおそれがある。
また、特許文献1に記載の従来技術を採用した場合には、区分ごとに糸番手を変化させているため、風合いの変化点が顕著に出てしまい、衣料の着用感を損ねことになる。また、基布の幅方向に糸番手を傾斜的に変化させたとしても、製職工程、加工工程において安定的に物性を確保することが困難であり、作業効率が大幅に低下するなどの問題があり現実的ではない。そのため、接着芯地の製造工程における作業効率の低下を抑制すると共に安定的に製品を製造する技術が求められている。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、従来の増し芯手法のような表地と接着芯地の接着工程における煩雑さを解消し、かつ衣服の着用感の低下を抑制しつつ、取扱いが容易であり、1枚の芯地において樹脂のドットの分布を変化させることで、衣料品の各部位において要求される風合いや保型性に応じて、これらを変化させた接着芯地を提供することを目的とする。
本発明は、基布の表面に樹脂R1がドット状に固着し、基布の面積当たりの樹脂R1の占有面積の割合である占有率Sが0.5〜20%である接着芯地であって、当該接着芯地は、第1領域A及び第2領域Bを有し、第1領域A内に存在するドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Aaは、第2領域B内に存在するドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Abよりも大きく、下記式(i)を満たす、接着芯地を提供する。
10≦Aa/Ab≦30…(i)
このような接着芯地によれば、第1領域A内のドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Aaが、第2領域B内のドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Abよりも大きく、1.5倍以上の面積とすることができる。これにより、1枚の接着芯地の領域間で、樹脂1個当たりの大きさ(面積の平均値Aa,Ab)を変化させることで、樹脂のドットの分布を変化させて、衣料品の各部位に応じて保型性に変化を持たせることができる。また、1枚の基布の接着芯地において保型性に変化を持たせることができるので、衣料の着用感の低下を抑制しつつ、製造が容易で作業性がよい接着芯地を実現することができる。
また、接着芯地において、第1領域Aと第2領域Bが互いに離間していて、面積の平均値AaとAbが、下記式(2)を満たし、第1領域Aと第2領域Bとの間で隣り合う領域のうち、第1領域A側の領域を第3領域Cとし、第2領域B側の領域を第4領域Dとした場合に、第3領域C内に存在するドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Acと第4領域D内に存在するドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Adは、下記式(3)を満たす、接着芯地としてもよい。
Figure 0005919802

Figure 0005919802
すなわち、この構成の接着芯地では、1枚の基布の表面に互いに離間した第1領域Aと第2領域Bとを有し、第1領域A内のドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Aaが第2領域B内のドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Abの10倍以上である。また、この領域間に第1領域A側の第3領域Cと第2領域B側の第4領域Dが隣り合って配置されている。この場合に、第3領域C内のドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Acが、第4領域D内のドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Adの10倍以内の面積とすることができる。しかも、互いに隣り合った第3領域Cと第4領域D内の1個当たりのドット面積の比(Ac/Ad)を、離間した第1領域Aと第2領域Bの1個当たりのドット面積の比(Aa/Ab)の0.7倍以下にすることができる。
なお、第1領域Aと第2領域Bとの間で1個当たりのドット面積の変化に水平変曲点があり、第2領域B側から第1領域Aへ向かって1個当たりのドット面積が減少する区域における第3領域Cと第4領域Dにおいても(Ac/Ad)を1/10以上、すなわち0.1以上にすることができる。また、第2領域Bと第1領域Aの1個当たりドット面積の比(Ab/Aa)の(1/0.7)倍以上、すなわち1.5倍以上にすることができる。
これにより、第1領域Aと第2領域B内の1個当たりのドット面積の平均値の差が大きい場合に、樹脂のドットの分布を段階的又は傾斜的に緩やかに変化させることができる。そのため、離間した領域において風合いや保型性を大きく変化させることができるとともに、この領域間で風合いや保型性を緩やかに変化させることができる。換言すれば、高い保型性が必要な部位には高い保型性を備え、それ以外の部分では優れた着用感(風合い)を備えた接着芯地を提供することができる。しかも、接着芯地を作製するにあたり巻きずれの発生を抑制することもできる。
ここで、上記式(2)を満たす第1領域Aと第2領域Bを有する接着芯地にあっては、その領域の間にある任意の互いに隣り合った第3領域Cと第4領域Dにおいて、常に上記式(3)を満たすことが好ましい。すなわち、全ての第3領域Cと第4領域Dにおいて上記式(3)を満たすことが好ましい。
各領域内に存在するドット状の樹脂R1の1個当たりの面積の平均値(Aa,Ab,Ac,Ad)の測定は、例えば、領域内の任意の位置を選択し、基布表面の25mm×25mm角の正方形内の範囲について、計測する。またこの場合、例えば、測定範囲を画定する正方形の一組の辺は経糸に並行であり、他の一組の辺は緯糸に並行な正方形内の範囲について計測する。なお、樹脂R1の1個当たりの面積の平均値を計測するための測定範囲は、各領域内のどの位置でもよく、どのような形状でもよく、面積も限定されない。要は、各領域内の任意の測定範囲において計測された「樹脂R1の1個当たりの面積の平均値」が所定の条件(式(,(2),(3))を満たせばよい。また、後述する占有率やドットの個数の測定も、これと同様に計測すればよい。
なお、本発明において、各領域内に存在するドットの個数は、ドットの面積が0.002mm未満のドットは無視した個数である。
ドット状の樹脂の1個当たりの面積の平均値が、第1領域A、第3領域C、第4領域D、第2領域Bの順に変化する(小さくなる)場合に、面積の大きさの変化と逆にドット状の樹脂の個数を増加させてもよく、減少させてもよく、変化させなくてもよい。
第1領域A内の基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの樹脂R1の占有面積の割合を占有率Saとし、第2領域B内の基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの樹脂R1の占有面積の割合を占有率Sbとした場合に、第2領域Bの占有率Sbは、第1領域Aの占有率Saよりも大きく、下記式(4)を満たす、接着芯地とすることができる。
1/5≦Sa/Sb<1/1.2…(4)
各領域の占有率が上記式(4)で示す範囲内である場合には、接着芯地として、好適な接着力及び保型性を容易に実現することができる。
また、第1領域A内の基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの樹脂R1の占有面積の割合を占有率Saとし、第2領域B内の基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの樹脂R1の占有面積の割合を占有率Sbとした場合に、第1領域Aの占有率Saは、第2領域Bの占有率Sbよりも大きく、下記式(5)を満たす、接着芯地とすることができる。
1.2<Sa/Sb≦5…(5)
各領域の占有率が上記式(5)で示す範囲内である場合には、接着芯地として風合いや保型性の変化を大きくすることができる。
接着芯地は、第1領域A及び第2領域Bが、基布の緯糸方向(すなわち、基布の幅方向)に離間している構成とすることが好ましい。緯糸方向に離間した第1領域A及び第2領域Bにおいて、樹脂のドットの分布を変化させて、衣料の部位に応じて保型性に変化を持たせることができる。なお、経糸方向にドットの分布に差を設けるよりも緯糸方向に差を設ける方が、接着芯地の製造が容易である。
接着芯地は、樹脂R1の表面に、融点が140℃以下の熱可塑性樹脂である樹脂R2が固着している構成でもよい。
本発明は、上記の接着芯地と、当該接着芯地に貼り合わされた表地と、を有する衣料用布地を提供する。
このような衣料用布地は、上記の接着芯地を備えているので、1枚の芯地において、樹脂R1の1個当たりの面積の平均値AaとAbに変化をもたせることで、樹脂のドットの分布を変化させた部位を有し、衣料の部位に応じて保型性に変化を持たせることができる。1枚の芯地において、保型性に変化を持たせることができるので、衣料の着用感低下を抑制しつつ、製造が容易な衣料用布地を実現することができる。
本発明は、着用者の少なくとも一部を覆う身頃を備え、当該身頃は、上記の接着芯地と、当該接着芯地に貼り合わされた表地と、を有する布地を用いて形成されている、衣料を提供する。
このような衣料は、上記の接着芯地を備えているので、1枚の基布の接着芯地において、ドットの1個当たりの面積の平均値AaとAbに変化をもたせることで、樹脂のドットの分布を変化させた部位を有し、着用感の低下を抑制しつつ、各部位に応じて保型性に変化を持たせることができる。
本発明によれば、接着芯地において樹脂のドットの分布を変化させることで、衣服の着用感の低下を抑制しつつ、取扱いが容易であり、衣料の部位に応じて保型性に変化を持たせることが可能な接着芯地を提供することができる。
表地と本発明の実施形態に係る接着芯地を拡大して示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る接着芯地の領域を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る接着芯地を製造する方法を示す概略図である。 本発明の実施例1に係る接着芯地の領域を示す平面図である。
以下、本発明の接着芯地の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本発明の実施形態に係る接着芯地を拡大して示す概略断面図である。図1では、接着芯地1に、表地2が貼り合わされた状態を示している。接着芯地1は、基布3と、基布3の表面に固着した樹脂R1からなる下層樹脂部4と、この下層樹脂部4の表面に固着した樹脂R2からなる接着樹脂部5とを備えている。
基布3は、芯地に必要な強度を備えたものであれば、どのような素材、布組織でも良く、例えば、素材としては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、アセテート、トリアセテートなどの半合成繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの合成繊維を挙げることができ、好ましくは、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維が用いられる。布組織として上記素材から作られた織物、編物、不職布などを挙げることができる。
基布3の単位面積当たりの質量は、5g/m〜80g/mであることが好ましい。基布3の単位面積当たりの質量が5g/m未満である場合には、基布の隙間が大きすぎ、基布表面に樹脂R1を付着させることが困難になることがある。
基布3表面に固着している樹脂R1からなる下層樹脂部4は、基布3に対して樹脂R2を良好に固着させ接着樹脂部5を形成するためのものである。樹脂R1は熱硬化性樹脂若しくは熱硬化性樹脂プリプレグ又は熱可塑性樹脂であり、樹脂R1の材料としては、例えば、アクリル系、ウレタン系などの熱可塑性樹脂が好適に用いることができる。また、樹脂R2を固着させる前の樹脂R1の融点は100〜170℃が好ましい。
下層樹脂部4の表面に固着した接着樹脂部5を形成している樹脂R2には、通常ホットメルトと呼ばれる熱により可塑化されて冷却後に接着能力を発揮する熱可塑性樹脂が用いられている。樹脂R2としては、融点が80〜140℃の熱可塑性樹脂が好ましい。樹脂R2としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、変性エチレン酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
接着樹脂層5を形成している樹脂R2は2g/m〜20g/m、下層樹脂部4に固着することが好ましい。
なお、樹脂R1及び樹脂R2には、必要に応じて、重合開始剤、架橋剤、顔料、染料、乾燥抑制剤、その他改質剤が含まれていてもよい。
通常、ドット状の下層樹脂は、回転軸線回りに回転する円筒体(ロータリースクリーン)を用いて、基布の表面に転写される。ロータリースクリーンの周面には、転写される樹脂のドットの径に対応する大きさの孔が形成されていて、下層樹脂は、ロータリースクリーンの孔を通過して、基布の表面に転写される。詳しくは後述する。
なお、本実施形態においては、樹脂R1が基布3の表面にドット状に固着している下層樹脂部4をドットと記す。また、ドットの面積に相当する面積を有する円の直径である粒子径は、マイクロスコープで撮影したドッドの画像から計測した面積から求めることができる。
接着芯地1では、ドットの数平均粒子径(ドットの粒子径)は0.1mm以上、2.0mm以下であることが好ましい。さらに、ドットの粒子径は0.2〜1.5mmの範囲に面積比で95%以上含まれていることが好ましい。接着芯地1のドットの個数割合は、4個/cm以上、800個/cm以下であり、好ましくは5個/cm〜500個/cmである。
下層樹脂部4のドットの個数が4個/cmより少ない場合には、接着芯地1の接着力が不足し剥離するおそれがある。下層樹脂部4のドットの個数が800個/cmより多い場合には、接着芯地1が硬くなり、接着芯地1を表地2と貼り合わせて衣服にした場合、衣服の着用感を損ねることになる。
また、接着芯地1は、粒子径の大きさが0.1mm未満であると、表地2に対する接着力を満足することができないことがある。接着芯地1は、粒子径の大きさが2.0mmを超えると、ドット当たりと呼ばれる外観不良や風合いの悪化を発生させることがある。
接着芯地1は、樹脂R1の占有率Sが0.5〜20%である。なお、樹脂R1の占有率Sとは、基布3の単位面積当たりの下層樹脂部4(樹脂R1)の面積割合である(占有率S=下層樹脂部4が占める面積/基布3の面積)。占有率Sは1〜15%であることが好ましい。占有率Sは接着芯地1の全ての領域において、この範囲であることが好ましい。占有率を測定するために、任意の測定範囲を選定して、測定範囲内の下層樹脂部4が占める面積を測定して、占有率を求めてもよい。
図2は、本発明の実施形態に係る接着芯地の領域を示す平面図である。ここで、本実施形態の接着芯地1では、領域A〜D(31〜34)によって、ドットの大きさ(1個当たりの面積)を変化させることで、ドットの分布に変化を持たせている。
接着芯地1は、1枚の基布3内に第1領域A31及び第2領域B32を有する。第1領域A31内に存在するドット(ドット状の樹脂R1)の1個当たりの面積の平均値Aaは、第2領域B32内に存在するドットの1個当たりの面積の平均値Abよりも大きくなっている。
第1領域A31のドットの1個当たりの面積の平均値Aa、及び第2領域B32のドットの1個当たりの面積の平均値Abは、下記式(1)を満たしている。すなわち、第1領域A31内のドットの1個当たりの面積の平均値Aaは、第2領域B32内のドットの1個当たりの面積の平均値Abの1.5倍以上となっている。
Figure 0005919802
接着芯地1が、上記式(1)を満たさない場合には、第1領域A31と、第2領域B32とで、ドットの1個当たりの面積の平均値の差が小さく、ドットの分布の差が小さくなり、本発明の課題を解決することができない。
第1領域A31内のドットの1個当たりの面積の平均値Aaは、第2領域B32内のドットの1個当たりの面積の平均値Abの2倍以上でもよく、さらに、3倍以上であることが好ましい。
接着芯地1は、第1領域A31のドットの1個当たりの面積の平均値Aa、及び第2領域B32のドットの1個当たりの面積の平均値Abが、下記式(2)を満たしていることも好ましい。
Figure 0005919802

ここで、Aa/Abは50以下であることが好ましく、30以下であることがより好ましい。
上記式(2)を満たす場合において、接着芯地1は、第1領域A31と第2領域B32とは互いに離間していて、その間に中間領域M35を有する。中間領域M35は、互いに隣り合う第3領域C33及び第4領域D34を有する。第1領域A31と第2領域B32との間で隣り合う複数の領域のうち、第1領域A31側の領域を第3領域C33とし、第2領域B32側の領域を第4領域D34とした場合に、第3領域C33内に存在するドット(ドット状の樹脂R1)の1個当たりの面積の平均値Acと第4領域D34内に存在するドット(ドット状の樹脂R1)の1個当たりの面積の平均値Adは、下記式(3)を満たしていることが好ましい。なお、第3領域C33と第4領域D34は、ドット分布(ドットの個数、ドット面積)が異なっていてもよく、同一でもよい。
Figure 0005919802
すなわち、第1領域A31内のドット1個あたりの面積の平均値Aaが、第2領域B32内のドット1個当たりの面積の平均値Abの10倍以上である場合には、第3領域C33内のドット1個当たりの面積の平均値Acと第4領域D34内のドット1個当たりの面積の平均値Adの比(Ac/Ad)は、常に10以下であることが好ましい。
しかも、Ac/Adは、第1領域A31内のドット1個当たりの面積の平均値Aaと第2領域B32内のドット1個当たりの面積の平均値Abの比(Aa/Ab)の0.7倍以下であることが好ましく、Aa/Abの0.6倍以下であることがより好ましい。
ここで第1領域A31と第2領域B32の間で1個当たりのドット面積の変化に水平変曲点がない場合は、常にAc/Ad≧1になり、Aa≧Ac≧Ad≧Abとなる。
なお、第1領域A31と第2領域B32の間で1個当たりのドット面積の変化に水平変曲点がある場合は、第2領域B32側から第1領域A31側に向かって1個当たりのドット面積が小さくなる区域があるので、この区域ではAc/Adは1未満となる。この場合でも、Ac/Adは(1/10)以上、すなわち0.1以上であることが好ましい。さらに、この区域における第3領域C33と第4領域D34において、Ad/AcはAb/Aaの0.7倍以下、すなわちAc/AdはAb/Aaの(1/0.7)倍以上、つまり1.5倍以上であることが好ましい。なお、Ac/AdはAb/Aaの(1/0.6)倍以上、つまり1.7倍以上であることがより好ましい。
接着芯地1において上記式(2)を満たす第1領域A31と第2領域B32を有する場合は、その間に配置され互いに隣り合っている任意の第3領域C33と第4領域D34において常に上記式(3)を満たすことが好ましい。
また、接着芯地1は、第1領域A31の樹脂R1の占有率Saと第2領域B32の樹脂R1の占有率Sbとの比率が、下記式(4)または(5)を満たしていてもよい。なお、第1領域A31の樹脂R1の占有率Saとは、第1領域A31内の基布3の単位面積当たりの下層樹脂部4(樹脂R1)の面積割合である(占有率Sa=第1領域A31内において下層樹脂部4が占める面積/第1領域A31内の基布3の面積)。第2領域B32の樹脂R1の占有率Sbとは、第2領域B32内の基布3の単位面積当たりの下層樹脂部4(樹脂R1)の面積割合である(占有率Sb=第2領域B32内において下層樹脂部4が占める面積/第2領域B32内の基布3の面積)。
Figure 0005919802

Figure 0005919802
接着芯地1は全ての任意の領域において、樹脂R1の占有率Sは0.5〜20%であり、1〜15%であることが好ましい。
この範囲外の値である場合には、表地2に対する接着力、及び保型性など、接着芯地1としての機能を担保することができないおそれがある。
占有率Sa,Sbの比率(Sa/Sb)が、上記式(4)に示す範囲よりも小さい場合、第1領域A31で接着力が低下し、第2領域B32で硬くなりすぎるおそれがある。占有率Sa、Sbの比率(Sa/Sb)が、上記式(5)に示す範囲よりも大きい場合、第1領域A31で硬くなりすぎ、第2領域B32で接着力が不足するおそれがある。
占有率SaとSbの比率(Sa/Sb)が式(4)を満たすほうが、式(5)を満たすよりも、第1領域A31と第2領域B32との間の接着性の差を小さくすることができる。占有率SaとSbの比率(Sa/Sb)が式(5)を満たすほうが、式(4)を満たすよりも、各領域A,Bの風合いや保型性差を大きくすることができる。
占有率SaとSbの比率(Sa/Sb)が式(5)を満たすほうが、式(4)を満たすよりも好ましい。すなわち、1個当たりのドット面積の平均値Aaが大きい第1領域A31の占有率Saが、1個当たりのドット面積の平均値Abが小さい第2領域B32の占有率Sbよりも高いことが、好ましい。比率(Sa/Sb)は、1.5〜4であることが、より好ましい。
さらに、第3領域C33と第4領域D34は隣り合っているので、任意の互いに隣り合っている第3領域C33と第4領域D34において、常にSc/Sdは0.3〜3であることが好ましく、0.4〜2.5であることがより好ましい。すなわち、隣り合う領域では占有率を急激に変化させない方が好ましい。
また、第1領域A31と第2領域B32とは、20cm以上離れて配置されていることが好ましく、30cm以上離れていることがより好ましい。第1領域A31と第2領域B32との距離が接近し過ぎている場合には、ドットの分布の変化が急であるため、実用的ではない。例えば、接着芯地を巻く場合に、ずれが生じやすくなる。
次に本発明の実施形態に係る接着芯地の製造方法について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る接着芯地を製造する方法を示す概略図である。本実施形態に係る接着芯地1を製造する方法は、基布3の表面に樹脂R1をドット状に付着させる第1の付着工程と、樹脂R1が付着した基布3の表面に、熱可塑性樹脂である樹脂R2の粉末を散布し、樹脂R1に前記樹脂R2を付着させる第2の付着工程と、その後、加熱処理を行い、樹脂R1を基布3の表面に固着させると共に、樹脂R2を樹脂R1に固着させる加熱固着工程と、を有する。
第1の付着工程では、所定の回転軸回りに回転する円筒状のスクリーン6を用いて、樹脂R1を基布の表面にドット状に付着させる。スクリーン6の周面には、樹脂R1を通過させるための貫通孔がドットの個数に対応して複数形成されている。この貫通孔の直径は、基布3に付着させるドット径の大きさに対応している。
スクリーン6内には、樹脂R1を供給するスキージ7が設けられている。スキージ7から供給された樹脂R1は、スクリーン6の貫通孔を通過して押し出され、基布3の表面に付着する。スクリーン6とバックロール8との間に挟まれて、搬送されている基布3に対して、樹脂R1が転写される。
第2の付着工程では、樹脂R2の粉末(粉砕物)を散布するためのホッパー9(スキャッター)を用いて、樹脂R2を樹脂R1が付着している基布3の表面に散布し、樹脂R2を樹脂R1に付着させる。本実施形態の樹脂R2の粉末は、粒子径の平均値は、50μm〜200μmであり、粒子径が80μm〜160μmの粉末が90wt%以上である。
その後、第2の付着工程後で、加熱処理する前に、基布3の表面上に散布された余分な樹脂R2の粉末を振い落としたり、吹き飛ばしたりすることが好ましい。空気を噴出させるエアーブロー11及び余分な樹脂R2を吸い込むサクションノズル12を用いて、余分な樹脂R2を回収する。エアーブロー11から噴出された空気は、基布3の表面上の余分な樹脂R2を吹き飛ばす。吹き飛ばされた樹脂R2は、サクションノズル12によって吸い込まれて回収される。
加熱固着工程で、樹脂R1を基布3の表面に固着させ下層樹脂部4を形成させ、樹脂R2を樹脂R1に固着させ接着樹脂部5を形成させる。加熱固着工程は、温度が100〜200℃の環境の中に樹脂R1及び樹脂R2が付着した基布3を20秒〜3分程度入れる。
加熱固着工程は、例えば固着ゾーン及び熱セットゾーンを有する。固着ゾーンでは、熱風循環式、遠赤ヒーター式などのヒーター13により加熱処理を行う。熱セットゾーンでは、熱風器14により熱風(例えば120〜160℃)を、噴きつける。
加熱固着工程では、樹脂R1が熱硬化性樹脂であれば熱硬化又は半硬化し、樹脂R1が熱可塑性樹脂であれば、溶融し、場合によっては一部架橋して、下層樹脂部4を形成し基布3に固着する。
また、加熱固着工程前の樹脂R1に付着した樹脂R2の粉末は、一部又は全部が複粒化して樹脂R1からなる下層樹脂部4に固着し、接着樹脂部5を形成する。
第1の付着工程、第2の付着工程及び加熱固着工程では、例えば、基布3を、バックロール8を有する搬送装置を用いて、基布3を搬送しながら連続して、樹脂R1の転写、樹脂R2粉末の散布、及び加熱処理を行うことが好ましい。基布3の搬送速度は、下層樹脂部4の占有率や加熱による樹脂R1と樹脂R2の溶融状態などを考慮して選定すればよく、10〜50m/分程度が好ましい。
上記のような製造方法を実行することにより、本発明の実施形態に係る接着芯地1を得ることができる。
本発明の実施形態に係る接着芯地1によれば、1枚の芯地において、ドットの分布に粗密を設けることで、保型性に変化をつけることができる。接着芯地1では、第1領域A31内のドットの1個当たりの面積の平均値Aaが、第2領域B32内のドットの1個当たりの面積の平均値Abよりも大きく、1.5倍以上の差が設けられているため、1枚の芯地において、保型性に変化を持たせることができる。これにより、従来のように増し芯方式を採用する必要がないため、衣服の風合いの低下を抑制しつつ、取扱いが容易である接着芯地1を実現することができる。
また、本実施形態の接着芯地1を有する衣料用布地は、複数枚の芯地を表地に重ねて貼り合せて使用する必要がないため、製造コストの増大を抑制することができる。また、表地と接着芯地との接着工程が1回で完了するため、熱履歴が増えることによる表地へのダメージを防止することができる。また、1枚の芯地により、保型性を満たすことができるため、厚みが増えることがなく、外観不良を防止することができる。また、芯地の枚数が増えることによる重量増加を防止することができ、着用感が損なわれない。
本発明の実施形態に係る接着芯地を有する衣料は、着用者の少なくとも一部を覆う身頃を備えている。この身頃は、上記の接着芯地1と、接着芯地1に貼り合わされた表地と、を有する布地を用いて形成されている。衣料としては、ジャケット、コートなどが挙げられる。本実施形態に係る衣料では、例えば、接着芯地1の第1領域A(ドット面積が大きい領域)が、肩などに対応する位置に配置され、第2領域B(ドット面積が小さい領域)が腹部などの対応する位置に配置されている。なお、ドットの占有率の関係でこの逆に配置されることもある。
本実施形態の衣料によれば、1枚の基布の芯地においてドットの分布を変化させているので、着用感の低下を抑制することができ、部位に応じて保型性に変化を持たせることができる。これにより、コストの増大、芯地が増えることによる外観不良及び重量増を防止することができる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態の接着芯地1では、第1領域A31と第2領域B32とが、緯糸方向(X方向)に離間しているが、経糸方向(Y方向)に離間しているものでもよい。
また、上記の接着芯地1では、第1領域A31、第2領域B32、第3領域C33、第4領域D34を有する構成とされているが、第1領域A31及び第2領域B32の2つの領域のドット分布が形成されているものでもよい。また、第3領域C33と第4領域D34のドット分布が同一で、中間領域M35を形成し、第1領域A31、第2領域B32及び中間領域M35の3つの領域のドット分布が形成されていてもよい。
また、各領域内において、ドットの分布が均一でもよく、領域内においてドットの分布に変化を持たせてもよい。さらに、ドットの分布が均一な領域と、ドットの分布に変化を持たせた領域とを有する接着芯地でもよい。
また、接着芯地は、X方向に沿って、段階的にドットの分布に変化があるものでもよく、傾斜的に(X方向の位置に応じて)変化があるものでもよい。また、例えば、X方向の端部において、ドットの分布に変化がない領域が存在していてもよい。
さらに、互いに離間する第1領域A31と第2領域B32の間の領域間で、ドットの面積の変化に水平変曲点があり、第2領域B32側から第1領域A31に向かってドットの面積が減少する区域があってもよい。
(実施例)
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。図4は、実施例1に係る接着芯地の領域を示す平面図である。
(基布・表地)
質量20g/mの平織りポリエステル製織物(幅120cm)を接着芯地の基布とした。質量40g/mの平織りポリエステル製織物を表地とした。表地の曲げ特性は、経糸方向(Y方向)0.0239(gf・cm/cm)であり、緯糸方向(X方向)0.0200(gf・cm/cm)であった。表地のせん断特性は、経糸方向に0.45(gf/cm/deg)であり、緯糸方向に0.42(gf/cm/deg)であった。なお、曲げ特性及びせん断特性は、生地風合いの客観的計測法として広く知られているカワバタ・エバリュエーション・システム(以下KES法)により測定した。
熱可塑性樹脂(樹脂R1)は、アクリル酸エステル共重合体のエマルジョンをアクリル系増粘剤で増粘し粘度10000cpsにしたアクリル酸エステル共重合体のエマルジョンを用いた。
ホットメルト接着剤(樹脂R2)は、融点110℃であり、平均粒子径100μmのポリアミド系の粉末を用いた。
(接着芯地の作製及び衣料用布地の作製)
基布を30m/分で搬送しながら、ロータリースクリーンを用いて、樹脂R1をドット状に転写した。このとき、ロータリースクリーンの長手方向(回転軸線方向)に沿って、長さ(幅)40cmの領域A31,領域M35,領域B32に区切って、各領域の貫通孔の分布に差を設け、基布の幅方向(X方向)の一端から領域A31、領域M35、領域B32の順にドットの分布に差を設けた。各領域内では、熱可塑性樹脂のドットの分布を均等に転写した。
その後、ホットメルト接着剤粉末を散布し、加熱してホットメルト接着剤を固着して接着芯地(実施例1参考例1,2)を作製した。作製された接着芯地に表地を重ね合わせ、ローラー型プレス機(アサヒ繊維機販JR900S)で130℃、10秒、0.3MPaで加圧加熱し、接着芯地に表地を貼り合わせ衣料用布地を作製した。
接着芯地において、図4に示すように、基布の緯糸に沿って各領域内(第1領域A31、中間領域M35、第2領域B32)で隣り合う複数(3個)の測定範囲について、それぞれドットの分布を評価した。各領域31、35、32内において任意の位置を選定し、25mm×25mm角の正方形内の領域を一つの測定範囲(測定範囲(a)41、測定範囲(m)45、測定範囲(b)42)とした。
各領域31,35,32における熱可塑性樹脂(R1)の「ドットの個数」、「1個あたりのドットの平均面積」、「ドット総面積」、「占有率」は、表1に示す通りであった。「ドット個数」及び「1個あたりのドットの平均面積」は、マイクロスコープによる画像測定器を用いて計測した。表1に示す値は、各領域31,35,32におけるそれぞれ3つの測定範囲の平均値である。
Figure 0005919802
「ドット総面積」は、「ドット個数」と「1個あたりのドットの平均面積」との積である。「ドット面積」は、所定の範囲(41、45、42)内のドットの面積の合計をドットの個数で除したものである。「占有率」は所定の測定範囲におけるドットの占める割合であり、ドットの総面積を所定の測定範囲の面積(25mm×25mm)で除した値である。
各領域31,35,32の接着芯地、及び接着芯地に表地を貼り合せた衣料用布地について曲げ特性、せん断特性について、KES方式により測定した。
各領域31,35,32の接着芯地、及び接着芯地に表地を貼り合せた衣料用布地の曲げ特性は、表2に示す通りであった。
Figure 0005919802
各領域31,35,32の接着芯地、及び接着芯地に表地を貼り合せた衣料用布地のせん断特性は、表3に示す通りであった。
Figure 0005919802

なお、上記の表1〜3の各領域31,35,32の評価値は、複数の測定範囲41,45,42の値の平均値であるが、各領域内において複数の測定範囲間の値の差は無視できる程度であった。
また、衣料用布地の各領域31,35,32内の接着特性を、JIS−L−1086「接着しん地試験方法」のはく離強さの測定法に準拠して測定した。衣料用布地の接着特性は表4の通りであった。
Figure 0005919802
(接着芯地の評価)
曲げ特性やせん断特性値が大きいほど保型性が高く、これらの値が小さいほど風合いがよいと判断でき、曲げ特性やせん断特性により保型性、風合いの程度を評価した。実施例1び参考例1,2とも各領域ごとに曲げ特性、せん断特性が異なり、領域ごとに風合いや保型性が異なる接着芯地を得ることができた。また、各領域とも接着特性は実用上問題のない範囲であった。接着芯地の作製においては、基布の全面のわたり中間領域M35と同じドットの分布(ドット個数、ドット面積)を形成した接着芯地とほぼ同じ条件で作製することができた。
1…接着芯地、2…表地、3…基布、31…第1領域A、32…第2領域B、33…第3領域C、34…第4領域D、35…中間領域M、4…下層樹脂部(樹脂R1)、5…接着樹脂部(樹脂R2)、6…スクリーン、7…スキージ、8…バックロール、9…ホッパー(スキャッター)、11…エアーブロー、12…サクションノズル、13…ヒーター、14…熱風器。

Claims (8)

  1. 基布の表面に樹脂R1がドット状に固着し、前記基布の面積当たりの前記樹脂R1の占有面積の割合である占有率Sが0.5〜20%である接着芯地であって、
    前記接着芯地は第1領域A及び第2領域Bとを有し、
    前記第1領域A内に存在するドット状の前記樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Aaは、前記第2領域B内に存在するドット状の前記樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Abよりも大きく、下記式()を満たす、接着芯地。
    10≦Aa/Ab≦30…(i)
  2. 前記第1領域Aと前記第2領域Bは互いに離間していて、
    前記面積の平均値Aa及び前記面積の平均値Abは、下記式(2)を満たし、
    前記第1領域Aと前記第2領域Bとの間で隣り合う領域のうち、前記第1領域A側の領域を第3領域Cとし、前記第2領域B側の領域を第4領域Dとした場合に、
    前記第3領域C内に存在するドット状の前記樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Acと、前記第4領域D内に存在するドット状の前記樹脂R1の1個当たりの面積の平均値Adが、下記式(3)を満たす、請求項1に記載の接着芯地。
    Aa/Ab≧10…(2)
    0.1≦Ac/Ad≦10
    且つ、(Ab/Aa)×1.5≦Ac/Ad≦(Aa/Ab)×0.7…(3)
  3. 前記第1領域A内の前記基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの前記樹脂R1の占有面積の割合を占有率Saとし、前記第2領域B内の前記基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの前記樹脂R1の占有面積の割合を占有率Sbとした場合に、
    前記占有率Saと前記占有率Sbとの比率は、下記式(4)を満たす、請求項1又は2に記載の接着芯地。
    1/5≦Sa/Sb<1/1.2…(4)
  4. 前記第1領域A内の前記基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの前記樹脂R1の占有面積の割合を占有率Saとし、前記第2領域B内の前記基布の25mm×25mm角の正方形の範囲当たりの前記樹脂R1の占有面積の割合を占有率Sbとした場合に、
    前記占有率Saと前記占有率Sbとの比率は、下記式(5)を満たす、請求項1又は2に記載の接着芯地。
    1.2<Sa/Sb≦5…(5)
  5. 前記第1領域A及び前記第2領域Bは、前記基布の緯糸方向に離間している、請求項1〜4の何れか1項に記載の接着芯地。
  6. 前記樹脂R1の表面に、融点が140℃以下の熱可塑性樹脂である樹脂R2が固着している、
    請求項1〜5の何れか1項に記載の接着芯地。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の接着芯地と、
    前記接着芯地に貼り合わされた表地と、を有する衣料用布地。
  8. 着用者の少なくとも一部を覆う身頃を備え、
    前記身頃は、
    請求項1〜6の何れか1項に記載の接着芯地と、
    前記接着芯地に貼り合わされた表地と、を有する布地を用いて形成されている、衣料。
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