JP5918611B2 - 光半導体素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光導波路の横方向を電流導通方向とする光半導体素子に関するものである。
半導体レーザなどの半導体デバイスは一般に、半導体基板の表面および裏面のそれぞれに形成された電極から活性層に、電流を注入、または電界を印加することにより、半導体基板に対して垂直方向に電流が導通して動作する。半導体基板の表面に2つの電極が形成される場合があるが、その場合においても、垂直方向が電流導通方向となることが多い。このような半導体デバイスの活性層は、二重ヘテロ接合と呼ばれる構造を利用するのが一般的である。二重ヘテロ接合は、屈折率が大きい活性層を、活性層よりも屈折率の小さい半導体材料で挟む構造であり、この構造では、活性層に光を閉じ込めることが可能となる。
さらには、非特許文献1に記載されているように、活性層の両側を、活性層よりも屈折率が小さい半導体材料で挟む埋込みヘテロ構造を有する半導体デバイスも知られている。この埋込みヘテロ構造により、半導体デバイスの特性が向上する。
一方、上述した半導体デバイスと異なり、基板に対し水平方向に電流を注入、または電界を印加することにより動作する半導体デバイス、すなわち横方向デバイスの研究が行われている(例えば、非特許文献2)。図1に示すように、横方向デバイス100は一般に、基板101上に活性層102が形成され、活性層102の両側には、屈折率が小さい半導体材料からなる半導体層103,104が形成される。そして、半導体層103の上には、n−GaInAs層105とn型電極106とが形成され、p−InP層104の上には、p−GaInAs層107とp型電極108とが形成される。
従来の横方向デバイスでは、活性層102の両側は、屈折率が低い半導体材料で挟まれており、活性層102の上面、または、活性層102の上下の両面は、空気や誘電体などの屈折率の非常に小さい材料からなる層で形成されている。活性層102、および屈折率が小さい半導体材料の各屈折率は3以上であり、両者の屈折率の差は5%程度である。これに対し、空気の屈折率は1であり、誘電体として例えばSiO2の屈折率は1.4程度であるから、両者の屈折率の差は、上述した5%程度となる半導体材料の場合に比べて、非常に大きくなる。そのため、空気や誘電体に挟まれた活性層には、光が強く閉じ込められることになる。
活性層102に光が強く閉じ込められると、半導体レーザの場合にはしきい値電流が低減し、光変調器の場合には小さい印加電圧での変調動作が可能となるなど、半導体デバイスの特性を向上させることができる。
さらに、横方向デバイスにおいて2つの電極106,108を同一面内に形成することで、CMOSなど、同一面内に電極が配置された電子デバイスと、電極同士を接合したデバイスの集積をしたり、シリコンフォトニクスと呼ばれるシリコン細線で形成された光導波路などと積層型に集積したりすることが可能となる。このようなデバイス特性の向上や、高い大規模集積光回路への適合性などの観点から、横方向デバイスの研究が積極的に行われている。
池上徹彦 監修、土屋治彦、三上修 編著、「半導体フォトニクス工学」 コロナ社、1995 年1 月10 日発行、ISBN 4-339-00623 p.202-206 Tadashi Okamura, Hitomi Ito, Daisuke Kondo, Nobuhiko Nishiyama and Shigehisa Arai,‘Continuous Wave Operation of Thin Film Lateral CurrentInjection Lasers Grown on Semi-Insulating InP Substrate', Applied Physics Letters, Vol.82, No.19, 12 May 2003, P.3176-3178
しかしながら、上述した横方向デバイスでは、活性層に光が閉じ込められるため、半導体表面の面荒れや、表面準位を介したキャリアの再結合の点で問題となる。具体的には、半導体表面の荒れは光の損失を引き起こし、露出された半導体表面でのキャリア再結合は、電流注入型あるいは電圧印加型のデバイスにおいて、キャリア注入効率の悪化に伴う発光効率の低下、またはリーク電流の増大などの問題を引き起こしてしまう。そのため、基板面に対し水平方向に光導波路に電流を注入、または電圧を印加する横方向デバイスでは、従来の垂直方向に電流を注入、または電圧を印加する半導体デバイスに比べて、半導体表面に起因する問題が深刻となっていた。
そこで本発明は、半導体表面の面荒れによる光の損失を低減し、さらに、半導体表面でのキャリアの再結合を抑制することが可能な横方向デバイスとしての光半導体素子を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明は、半導体基板と、前記半導体基板の上に形成された光導波路層であって、活性層と、前記活性層の上下に形成された第1のクラッド層および第2のクラッド層とを有する、光導波路層と、前記半導体基板の上に形成され、前記光導波路層を、水平方向で挟むn型半導体層およびp型半導体層と、を備え、前記各クラッド層は、前記半導体基板および前記各半導体層よりもバンドギャップエネルギーが大きく、前記光導波路層の上面および下面の両面に、前記半導体基板および前記各半導体層よりも屈折率の小さい層をさらに備えるものである。
ここで、前記各クラッド層は、少なくともIn、Ga、Alのいずれかを含むIII 族元素と、少なくともN、P、Asのいずれかを含むV族元素とからなる化合物半導体としてもよい。
前記光導波路層に電流を注入する、または電圧を印加する手段をさらに備えるようにしてもよい。
本発明によれば、半導体表面の面荒れによる光の損失を低減し、さらに、半導体表面でのキャリアの再結合を抑制することができる。
従来の横方向デバイスの構成を示す図である。 第1実施形態における光半導体素子の断面構造の一例を説明するための図である。 図2の光半導体素子の作製方法の一例を説明するための図である。 第2実施形態における光半導体素子の断面構造の一例を説明するための図である。 図4の光半導体素子の作製方法の一例を説明するための図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の光半導体素子の第1実施形態について説明する。実施形態に係る光半導体素子10は、半導体レーザや光変調器等に用いられ、例えば1.5μm帯の光を利用するための素子である。
[光半導体素子の構成]
本発明の第1実施形態における光半導体素子10について図2を参照して説明する。図2は、本実施形態における光半導体素子10の断面構造の一例を説明するための図である。
この光半導体素子10は、半絶縁性InP基板11と、この基板11上に形成された光導波路層12と、光導波路層12の両側に形成されたn型InP層(n型半導体層)13と、p型InP層(p型半導体層)14とを備える。
n型InP層13上には、n型GaInAsコンタクト層15およびn型電極16が積層されている。p型InP層14上には、p型GaInAsコンタクト層16およびp型電極17が積層されている。
図2において、光導波路層12は、ノンドープの下部GaInPクラッド層(第1のクラッド層)121a、ノンドープの下部InPクラッド層122a、活性層123、ノンドープの上部InPクラッド層122b、および、ノンドープの上部GaInPクラッド層(第2のクラッド層)121bによって構成される。
GaInPクラッド層121a,121bでは、バンドギャップは例えば1.60eVとなっており、厚さは例えば20nmとする。また、InPクラッド層122aの厚さは、例えば40nmとする。
コンタクト層15では、ドーピング濃度は例えば2×1018cm-3となっており、厚さは例えば100nmとする。コンタクト層16では、ドーピング濃度は例えば2×1019cm-3となっており、厚さは例えば100nmとする。
電極16,18は、それぞれ図示しない電圧源と接続され、これにより、電極16,18には、電圧が印加され、光半導体素子10が動作可能となっている。なお、電圧源に代わりに、各電極16,18にそれぞれ電流源を接続し、電流源から電極16,18に電流を注入することによって、光半導体素子10を動作させることも可能である。
この実施形態では、活性層123は、下部光閉じ込め層、多重量子井戸構造および上部光閉じ込め層によって構成される。下部光閉じ込め層および上部光閉じ込め層は、それぞれバンドギャップ波長が1.2μmのノンドープGaInAsPからなる。ここで、下部光閉じ込め層および上部光閉じ込め層の各膜厚は、それぞれ例えば30nmとする。
多重量子井戸構造は、ノンドープGaInAsP量子井戸層(例えば、バンドギャップ波長1.55μm、膜厚6nm、井戸数7)と、ノンドープGaInAsP障壁層(例えば、バンドギャップ波長1.25μm、膜厚10nm)とによって構成される。
活性層123は、光半導体素子10の用途に応じて、半導体レーザの発光層、光変調器の光吸収層または屈折率変化層などとして機能する。
上述したように、光導波路層12において、GaInPクラッド層121a,121bの各バンドギャップエネルギーは、1.60eVとなっている。一方、InP(基板11、各層13,14)のバンドギャップエネルギーは、1.35eVとなっているので、GaInPクラッド層121a,121bは、InP基板11およびInP層13,14よりもバンドギャップエネルギーが200meV以上大きくなる。この場合には、GaInPクラッド層121a,121bの表面はキャリアが流れにくくなるため、キャリアの表面で再結合が抑制される。
例えば、光導波路層12に順方向バイアスを印加(電流駆動)した場合には、クラッド層121a,121b表面でのキャリアの再結合が抑えられることに加え、さらに、バンドギャップエネルギーが小さい活性層123へのキャリア注入の効率を増大させる効果も得られる。
また、光導波路層12に逆方向バイアスを印加した場合には、クラッド層121a,121b表面でのキャリア再結合が抑えられることでリーク電流が減少し、活性層123に効率良く電圧を印加することができる。
さらに、GaInPは、InPよりも屈折率が小さいため、光導波路層12において、GaInPクラッド層121a,121bを形成せずに、InPクラッド層122a,122bのみで形成した場合に比べて、本実施形態の活性層123内には光が閉じ込められることになる。その結果、半導体表面(GaInPクラッド層121a,121bの表面)における光のモードの重なりが少なくなり、半導体表面の面荒れによる光の損出が抑制できる。
[光半導体素子の作製方法]
次に、光半導体素子10の作製方法について図3を参照して説明する。図3は、光半導体素子10の作製方法の一例を説明するための図である。
図3(a)において先ず、半絶縁性InP基板11上に、光導波路層12の積層構造(GaInPクラッド層121a,121b、活性層123、および、InPクラッド層122a,122b)を、例えば有機金属気相成長(MOVPE: Metalorganic Vapor Phase Epitaxy)法を用いて、結晶成長して形成する。
一般的に、InP基板を用いた場合のMOVPE法では、600℃〜700℃程度の温度で結晶成長が行われること知られているから、図3(a)の例では、基板温度を例えば620℃としている。
なお、図3(a)では、GaInPクラッド層121a,121bの各バンドギャップを例えば1.60eVとする。
また、結晶成長方法として、MOVPE法を例にとって説明したが、分子線エピタキシー法などの結晶成長方法を採用することも可能である。
次に、ウエハの表面、すなわちGaInPクラッド層121b上に、厚さが例えば100nmのSiO2膜20を、例えばプラズマCVD法により成膜する(図3(b))。
その後、例えばフォトリソグラフィを用いて、SiO2膜20の領域のうち、n型InP層13が形成されることになる領域を除去する(図3(c))。
SiO2膜を除去した後、例えばドライエッチングにより、光導波路層12の一部(n型InP層13を形成する領域に相当)を除去する(図3(d))。なお、光導波路層12の除去では、ドライエッチングではなく、例えばウェットエッチングを用いてもよいが、エッチング面の垂直性はウェットエッチングよりもドライエッチングのほうが優れているため、この実施形態では、ドライエッチングを用いる。
次いで、ウエハを、図示しないMOVPE装置に再度投入し、光導波路層12を除去した領域に、バンドギャップが例えば1.35eVとなるn型InP層13と、n型GaInAsコンタクト層15とを、順次、結晶成長により形成する(図3(e))。
n型InP層13とn型GaInAsコンタクト層15とを結晶成長させた後、ウエハ面上のSiO2膜20をすべて除去する(図3(f))。
そして、再度、ウエハ全面に、厚さが例えば100nmのSiO2膜21を、例えばプラズマCVD法により成膜し、その後、例えばフォトリソグラフィを用いて、SiO2膜21の領域のうち、p型InP層14を形成することになる領域を除去する(図3(g))。
SiO2膜21を除去した後、例えばドライエッチングにより光導波路層12の一部(p型InP層14を形成する領域に相当)を除去する(図3(h))。
次いで、ウエハを、図示しないMOVPE装置に再度投入し、光導波路層12を除去した領域に、バンドギャップが例えば1.35eVとなるp型InP層14と、p型GaInAsコンタクト層17とを、順次、結晶成長により形成する(図3(i))。
図3(j)では、p型InP層14とp型GaInAsコンタクト層17とを結晶成長させた後、ウエハ面上のSiO2膜21をすべて除去する。その後、ウエハ全面に、フォトレジストを塗布し、例えばフォトリソグラフィを用いて、GaInAsコンタクト層15,17の領域のうち、電極16,18を形成することになる領域のみにフォトレジストを残す。その後、例えば硫酸、過酸化水素水、および水を混合したエッチャントを用いて、不要な領域のGaInAsコンタクト層15,17を、例えばウェットエッチングにより除去する。
最後に、GaInAsコンタクト層15,17上にそれぞれ電極16,18を形成し、所望の長さでへき開することにより、図2に示した光半導体素子10が完成する(図3(k))。例えば、光半導体素子10が半導体レーザとして動作する場合には、上述したへき開面が共振器として用いられることになる。
以上説明したように、本実施形態の光半導体素子10によれば、GaInPクラッド層121a,121bは、基板11およびInP層13,14よりもバンドギャップエネルギーが大きくなっている。この実施形態では、GaInPクラッド層121a,121bは、基板11およびInP層13,14よりもバンドギャップエネルギーが例えば0.25eV大きい。したがって、GaInPクラッド層121a,121bの表面はキャリアが流れにくくなり、クラッド層121a,121b表面の面荒れによる光の損出を抑制するとともに、半導体表面でのキャリアの再結合を抑制するのでキャリアの再結合が抑制される。よって、光半導体素子10の特性が向上する。
<第2実施形態>
以下、本発明の光半導体素子の第2実施形態について説明する。
本実施形態の光半導体素子10Aが第1実施形態と異なるのは主に、光導波路層12の下に半導体材料(基板11、半導体層13,14)よりも屈折率の小さい層、例えば空気層32を形成した点であるため、この点を中心に以下説明する。この第2実施形態の光半導体素子10Aは、前述の光半導体素子10と異なり、光導波路層12の下に空気層32を形成することで、キャリアの再結合をさらに抑制させる点に特徴がある。
[光半導体素子10Aの構成]
先ず、光半導体素子10Aの構成について図4を参照して説明する。図4は、本実施形態における光半導体素子10Aの断面構造の一例を説明するための図である。
第1実施形態の場合と同様に、図4に示した光半導体素子10Aは、InP基板11と、この基板11の上に形成された光導波路層12と、光導波路層12の両側に形成されたn型InP層(n型半導体層)13と、p型InP層(p型半導体層)14とを備える。
また、第1実施形態の場合と異なり、この光半導体素子10Aは、InP基板11と光導波路層12との間に、GaInAs犠牲層31と、犠牲層31の間に形成された空気層32とを備える。
[光半導体素子の作製方法]
次に、光半導体素子10Aの作製方法について図5を参照して説明する。図5は、光半導体素子10Aの作製方法の一例を説明するための図である。
図5(a)において、InP基板11上に、GaInAs犠牲層31、光導波路層12の積層構造(GaInPクラッド層121a,121b、活性層123、および、InPクラッド層122a,122b)を順次、例えば有機金属気相成長(MOVPE: Metalorganic Vapor Phase Epitaxy)法を用いて、例えば620℃の基板温度で結晶成長して形成する。光導波路層12の積層構造は、第1実施形態と同様である。
次に、図3(b)〜(k)に示したものと同様に、図5(b)〜(k)の作製を行う。すなわち、ウエハの表面、すなわちGaInPクラッド層121b上に、厚さが例えば100nmのSiO2膜20を、例えばプラズマCVD法により成膜する(図5(b))。その後、例えばフォトリソグラフィを用いて、SiO2膜20の領域のうち、n型InP層13が形成されることになる領域を除去する(図5(c))。
その後、例えばドライエッチングにより、光導波路層12の一部(n型InP層13を形成する領域に相当)を除去する(図5(d))。次いで、ウエハを、図示しないMOVPE装置に再度投入し、光導波路層12を除去した領域に、バンドギャップが例えば1.35eVとなるn型InP層13と、n型GaInAsコンタクト層15とを、順次、結晶成長により形成する(図5(e))。
n型InP層13とn型GaInAsコンタクト層15とを結晶成長させた後、ウエハ面上のSiO2膜20をすべて除去する(図5(f))。そして、再度、ウエハ全面に、厚さが例えば100nmのSiO2膜21を、例えばプラズマCVD法により成膜し、その後、例えばフォトリソグラフィを用いて、SiO2膜21の領域のうち、p型InP層14を形成することになる領域を除去する(図5(g))。
SiO2膜21を除去した後、例えばドライエッチングにより光導波路層12の一部(p型InP層14を形成する領域に相当)を除去する(図5(h))。次いで、ウエハを、図示しないMOVPE装置に再度投入し、光導波路層12を除去した領域に、バンドギャップが例えば1.35eVとなるp型InP層14と、p型GaInAsコンタクト層17とを、順次、結晶成長により形成する(図5(i))。
図5(j)では、p型InP層14とp型GaInAsコンタクト層17とを結晶成長させた後、ウエハ面上のSiO2膜21をすべて除去する。その後、ウエハ全面に、フォトレジストを塗布し、例えばフォトリソグラフィを用いて、GaInAsコンタクト層15,17の領域のうち、電極16,18を形成することになる領域のみにフォトレジストを残す。その後、例えば硫酸、過酸化水素水、および水を混合したエッチャントを用いて、不要な領域のGaInAsコンタクト層15,17を、例えばウェットエッチングにより除去する。
そして、GaInAsコンタクト層15,17上にそれぞれ電極16,18を形成する(図5(k))。
図5(l)では、InP層13,14の各領域のうち、光半導体素子10Aの領域外となる領域にそれぞれGaInAs犠牲層まで到達する穴を、例えばドライエッチングにより形成する。そして、この穴から、GaInAs犠牲層を選択的にエッチング可能な溶液(例えば硫酸、過酸化水素水および水の混合溶液)を流し込むことで、GaInAs犠牲層のみを除去する。最後に、所望の長さでへき開することにより、図4に示した光半導体素子10Aが完成する。
以上説明したように、本実施形態の光半導体素子10Aによれば、GaInPクラッド層121a,121bは、基板11およびInP層13,14よりもバンドギャップエネルギーが大きくなっている。さらに、GaInPクラッド層121aの下面、およびGaInPクラッド層121bの上面は、屈折率の小さい層(この実施形態では、例えば、空気)で形成されているので、活性層123に光を強く閉じ込めることが可能となる。この場合、例えば、光半導体素子10Aを半導体レーザとして用いるときは、しきい値電流が低減し、光半導体素子10Aの特性が向上する。
以上、本発明の各実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は、各実施形態に限られるものではなく、変更するようにしてもよい。
例えば、各実施形態において、バンドギャップエネルギーが1.60eVのGaInPクラッド層121a,121bを用い、GaInPクラッド層121a,121bとInPとのバンドギャップエネルギーの差を250meVとした場合について説明したが、基板11、n型半導体層13およびp型半導体層14の材料であるInPよりもバンドギャップエネルギーが大きければ、これに限られない。上記バンドギャップエネルギーの差は、50meV以上、好ましくは100meV以上とするのがよい。
各実施形態のクラッド層121a,121bの材料として、InP層13,14よりもバンドエネルギーギャップが大きいGaInPを例にとって説明したが、少なくともIn、Ga、Alのいずれかを含むIII 族元素と、少なくともN、P、Asのいずれかを含むV族元素とからなる化合物半導体であれば、他の材料を適用することもできる。例えば、GaP、GaN、AlInP、AlInAs、GaInAsP、AlGaInAsなどでもよい。これらの化合物半導体は、活性層123を構成する材料と格子定数が近いものであることが好ましいが、その厚みが薄くなることから、格子定数にある程度差があっても特に問題はない。
各実施形態では、活性層12を挟むクラッド層として、InP/GaInPの二層構造とした場合で説明したが、バンドギャップエネルギーの大きいGaInPのみの単層のクラッド層でも、各実施形態で説明した効果が得られる。
各実施形態では、コンタクト層15,17の材料として、GaInAsを用いた場合で説明したが、InPよりもバンドキャップエネルギーが小さいGaInAsPを用いてもよい。
各実施形態では、基板11として、InP基板を用いた場合で説明したが、GaAs基板を用いるようにしてもよい。この場合、空気と接するクラッド層121bの材料として、GaAsよりもバンドギャップエネルギーが大きい材料、例えばAlGaAsを用いる。
第2実施形態では、クラッド層121a,121b/犠牲層31の材料として、例えば、GaInP/GaInAsを用いたが、例えば、GaInP/AlInAs、GaInP/GaInAsP、GaInAsP/Al(Ga)InAs、などを用いることもできる。
第2実施形態では、基板11およびInP層13,14の半導体材料よりも屈折率が小さい層として、例えば空気層32を形成する場合について説明したが、例えば、SiO2など、半導体材料よりも屈折率が小さい誘電体膜であってもよい。この場合、誘電体膜は、クラッド層121aの下面、および/または、クラッド層121bの上面に形成するようにしてもよい。
10,10A 光半導体素子
11 基板
12 光導波路層
13 n型InP層(n型半導体層)
14 p型InP層(p型半導体層)
16 n型電極
18 p型電極
31 犠牲層
32 空気層
121a,121b,122a,122b クラッド層
123 活性層

Claims (3)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上に形成された光導波路層であって、活性層と、前記活性層の上下に形成された第1のクラッド層および第2のクラッド層とを有する、光導波路層と、
    前記半導体基板の上に形成され、前記光導波路層を、水平方向で挟むn型半導体層およびp型半導体層と、を備え、
    前記各クラッド層は、前記半導体基板および前記各半導体層よりもバンドギャップエネルギーが大きく、
    前記光導波路層の上面および下面の両面に、前記半導体基板および前記各半導体層よりも屈折率の小さい層をさらに備えることを特徴とする光半導体素子。
  2. 前記各クラッド層は、少なくともIn、Ga、Alのいずれかを含むIII 族元素と、少なくともN、P、Asのいずれかを含むV族元素とからなる化合物半導体であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子。
  3. 前記光導波路層に電流を注入する、または電圧を印加する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光半導体素子。
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