JP5916186B1 - グラウンドアンカー用スペーサー - Google Patents
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Abstract
Description
張力支持材、パッカー充填流体供給ホース、確認ホースを支持するためスペーサー(セントラライザー)が用いられるが、従来のスペーサーは円周方向に設けた個々の凹部に、張力支持材、パッカー充填流体供給ホース、確認ホースの何れかを1本ずつ嵌合させるタイプであるので、支持するべき張力支持材、パッカー充填流体供給ホース、確認ホースの合計本数が多い場合(例えば上述の例の様に合計で26本の場合)には、スペーサーの径を大きくしなければ全ての張力支持材やホースを支持することが出来ない。しかし、スペーサーの径を大きくした場合には、ボーリング孔の掘削径を大きくしなければならず、グラウンドアンカーの施工については不都合である。
しかし従来のスペーサーでは、スペーサー内部を通過するホース類や張力支持材(鋼線)を結束することが出来ないので、スペーサー内部の張力支持材が長手方向にずれてしまう恐れがある。
しかし、特に地中深くに配置されるスペーサー3では、個々の貫通孔31に1本ずつ張力支持材(PC鋼より線、所謂テンドン)4を挿入することが困難である。同様に、個々の凹部32にパッカー充填流体供給ホース5を1本ずつ挿入することも困難であり、個々の凹部33に確認ホース6を1本ずつ嵌合することも困難である。
そのため、図19で示すスペーサーでは、組み立て作業に長時間を要するという問題を有している。
また、スペーサー内部の張力支持材やホース類の結束が出来ないため、挿入時に吊り上げた場合に、スペーサーの位置がずれてしまう。そして、張力支持材やホース類が捻じれてしまう。
さらに上述した問題は、パッカーを使用する場合、すなわち張力支持材とホース類をスペーサーで支持する場合のみならず、ホース類が存在せず、多数の張力支持材を用いてグラウンドアンカーを施工する場合においても同様である。これに対して、上述した問題を解消する技術は、未だに提案されていない。
しかし、係る従来技術では、複数の張力支持材同士の間隔を保ち、複数のパッカー膨張用流体供給ホース(注入ホース)との間隔を保持することは出来ない。
第1のスペーサー(310)の周縁部(31F)及び第2のスペーサー(320)の周縁部(32F)には張力支持材(テンドン4)が嵌合する凹部(312、322)が形成されており、
第2のスペーサー(320)を第1のスペーサー(310)に固定する固定手段(326、314)が設けられていることを特徴としている。
周縁部(31F)に張力支持材(テンドン4)が嵌合する凹部(312)が形成された半径方向内方の第1のスペーサー(310)を、周縁部(32F)に張力支持材(テンドン4)が嵌合する凹部(322)が形成された第2のスペーサー(320)により半径方向外方から包囲し、
固定手段(326、314)により第2のスペーサー(320)を第1のスペーサー(310)に固定することを特徴としている。
上述の構成を具備する本発明によれば、張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を、第1のスペーサー(310)の周縁部(31F)に形成された所定の凹部(312:例えば第1のスペーサー310の上半分における凹部312)に嵌合し、例えば二分割された第2のスペーサー(320)の一方の半割部分(半円環体320A)により、第1のスペーサー(310)の上半分を半径方向外側から包囲して第1のスペーサー(310)にビスで固定する。そして、第1のスペーサー(310)を上下反転し、残りの凹部(312:当初は鉛直方向下方に位置していた凹部、上下反転して鉛直方向上方に位置した凹部)に張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を嵌合して、第2のスペーサー(320)の他方の半割部分(320B)により半径方向外方から包囲して、ビスで固定すれば、張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を円周方向及び半径方向について、相互に間隔を開けて、第1のスペーサー(310)の適正な位置に配置することが極めて容易に行われる。
張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を第1のスペーサー(310)の周縁部(31F)の鉛直方向上方における所定の凹部(312)に嵌合する操作と、第1のスペーサー(310)の鉛直方向上方の領域に半径方向外方から第2のスペーサー(320)の半割部分(半円環体320A、320Bのいずれか一方)を巻き付けて積層する作業は、遠距離に存在するスペーサーの貫通孔に張力支持材等を挿入する操作に比較して、遙かに容易だからである。
また、複数の張力支持材(4)は半径方向に等間隔に保持されており、円周方向についても等間隔に保持すれば、各々の張力支持材(4)に緊張力が偏奇して作用してしまうことはなく、個々の張力支持材(4)に作用する緊張力を均一にすることが出来る。
そして、アンカー耐力の低下を防止することが出来る。
そして確認ホース(6)も円周方向に等間隔に配置すれば、固化材が円周方向の全域において適正に充填されているか否かをチェックすることが出来る。
それに対して、本発明において共上り防止具(400)を張力支持材(4)の地中側先端に配置すれば、ケーシングを地上側に引き抜いた際にテンドン固定羽根(430)を拡径し、テンドン固定羽根先端が周囲地盤(削孔された内壁)に固定されるので、地上側に引っ張る力に抵抗することが出来る。そのため、共上り防止具(400)に張力支持材(4)を固定することにより、張力支持材(4)がケーシングと共に地上側に抜け出てしまうことが防止される。
半径方向内方のスペーサー(310或いは320)の全周に張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を配置すると、鉛直方向下側に位置している張力支持材(4)等を仮固定しなければならず、作業に多大な労力が必要である。しかし、前記半径方向最外方のスペーサー(第2のスペーサー320或いは第3のスペーサー330)が複数個の部材(例えば、2個の半円部:半円環体)に分割されていれば、張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を、半径方向内方のスペーサー(第1のスペーサー310或いは第2のスペーサー320)の周縁部(31F、32F)に形成された所定の凹部(312、322:例えば鉛直方向上方に位置する凹部)に嵌合し、例えば二分割された半径方向最外方のスペーサー(第2のスペーサー320或いは第3のスペーサー330)の一方の半割部分(半円環体320A、330A)により、半径方向内方のスペーサー(310或いは320)の上半分を半径方向外側から包囲して当該半径方向内方のスペーサー(310或いは320)にビスで固定する。そして、当該半径方向内方のスペーサー(310或いは320)を上下反転し、残りの凹部(312、322:当初は鉛直方向下方に位置していた凹部、上下反転して鉛直方向上方に位置した凹部)に張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を嵌合して、半径方向最外方のスペーサー(320或いは330)の他方の半割部分(320B、330B)により半径方向外方から包囲してビスで固定すれば、張力支持材(4)、パッカー充填流体供給ホース(5)、確認ホース(6)を半径方向内方のスペーサー(310或いは320)の適正な位置に極めて容易に配置することが出来る。
上述した様に、突起(313、323、333)は半径方向外方に向かうにつれて尖った形状であり、半径方向外方端部の断面積が小さいので、ケーシング(BC)の内壁と半径方向最外方のスペーサー(第2のスペーサー320或いは第3のスペーサー330)の突起(323、333)の半径方向外方端部との摩擦力はきわめて小さくなる。そのため、ケーシング(BC)を引き上げる時に回転しても、スペーサー(310、320、330)及び張力支持材(4)がケーシング(BC)と共回りすることが防止される。そのため、ケーシング(BC)との共回りにより張力支持材(4)が捩じ切れてしまう恐れは無い。
特に、張力支持材(4)の地中側領域が固定された場合には、それよりも地上側の領域で張力支持材(4)がケーシング(BC)と共回りすると、張力支持材(4)が捩じ切れてしまう恐れがある。それに対して上述した突起(323、333)の作用効果により、スペーサー(310、320、330)及び張力支持材(4)はケーシング(BC)と共回りしないので、張力支持材(4)が捩じ切れてしまうことが防止される。
図示の実施形態では、第1のスペーサー310、第2のスペーサー320および第3のスペーサー330が示される。
明示されてはいないが、第1〜第3のスペーサーの3種類を有する場合のみに限定される訳ではない。第1及び第2のスペーサーのみを具備することは可能であるし、第1〜第4のスペーサーを具備してもよいし、或いは第1〜第5のスペーサーを具備しても良い。
図1、図2において、第1のスペーサー310には貫通孔311が形成されており、その中心軸(仮想線)が符号CA(図1)で示されている。貫通孔311には注入ホース(図7の符号7参照)が挿入され、当該注入ホースを介して固化剤(或いは薬液)が供給(注入)される。
図2において、第1のスペーサー310の右端の周縁部31Fには、半径方向外方に突出するように裁頭円錐台形の突起313が形成されている。
ここで、第1のスペーサー310は例えば鋳物等により、複数の突起313と共に一体成型されている。ただし、第1のスペーサー310の周縁部31Fに複数の突起313を有していない形状で形成し、雌ねじ(図示せず)を加工して、別体に形成されて雄ねじを具備する突起(図示せず)を雌ねじに螺合することも可能である。また、図示の実施形態では突起313の半径方向外方の形状は裁頭円錐台形に形成されているが、球面形に形成しても良い。
図3、図4において、第2のスペーサー320は、対称形の半円環体320A、320Bにより構成されている。半円環体320Aと320Bとを接合面32AC、32BCで接続すると、半円環体320Aと320Bの内壁面321(第2のスペーサー320の内壁面321)は円形となり、内壁面321の直径(内径)は第1のスペーサー310の周縁部31Fの直径(外径)に概略等しい。
また、以下の説明では、半円環体320Aと320Bを接合面32AC、32BCで接続して、一体と化した状態(円環形状となった状態)であるものとして述べる。
図3、図4において、第2のスペーサー320においても、第1のスペーサー310と同様に、例えば鋳物等により、複数の突起323と一体成型されている。ただし、第2のスペーサー320を複数の突起323を有していない形状で形成し、周縁部32Fに雌ねじ(図示せず)を形成し、別体に形成されて雄ねじを具備する突起(図示せず)を雌ねじに螺合することも可能である。また、図示の実施形態では突起323の半径方向外方の形状は裁頭円錐台形に形成されているが、球面形に形成しても良い。
円環状突出部325には、8箇所の接合ビス挿通用貫通孔326が形成されている。第1のスペーサー310の周縁部31Fに第2のスペーサー320の内周面321を密着して被せた場合に、第1のスペーサー310の周縁部31Fに形成された8箇所の雌ねじ314の位置は、円環状突出部325の8箇所の接合ビス挿通用貫通孔326の位置と整合する様に、接合ビス挿通用貫通孔326は形成されている。
図12、図13を参照して後述するように、第3のスペーサー330は、第1のスペーサー310を半径方向外方から包囲した状態の第2のスペーサー320を、その半径方向外方から包囲する様に構成されている。
図5、図6において、第3のスペーサー330は、対称形の半円環体330A、330Bにより構成されている。半円環体330Aと330Bを接合面33AC、33BCで接続すると、第3のスペーサー330の内壁面331は円形状となる。内壁面331の直径(内径)は、第2のスペーサー320の周縁部32Fの直径(外径)に概略等しい。
また、説明に際しては、半円環体330Aと330Bを接合面33AC、33BCで接続して一体化した円環形状であるものとして記載する。
図6において、第3のスペーサー330の周縁部33Fの右端には、半径方向外方に突出するように台形状(図5参照)の突起333が形成されている。
周縁部33Fの図6における左端には、周縁部33Fよりも外形が小さな円環状突出部335が形成されている。円環状突出部335の内周面は、内周面331と面一になっている。
図9で示すように、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6の本数が少ない場合には、第3のスペーサー330を省略することが出来る。
図7において、第1のスペーサー310の周縁部31Fにおける10箇所の周縁凹部312の全てに張力支持材4が嵌合されている。第1のスペーサー310の周縁凹部312に張力支持材4を嵌合した状態で、図8で示すように、例えば1対のバンド状の仮固定部材8によりスペーサー310の(図8の左右において)張力支持材4を束ね、張力支持材4が第1のスペーサー310の周縁凹部312から外れないように仮固定する。
その際に、第2のスペーサー320の円周方向位置を調整して(第2のスペーサー320を回して)、第1のスペーサー310の雌ねじ314の位置と第2のスペーサー320の接合ビス挿通用貫通孔326の位置とを整合して、例えば8本の締結用ビス(図示は省略)により、第1スペーサー310と第2スペーサー320を締結し、固定して、図10で示す状態にせしめる。
そのため、図10で示す様に第2のスペーサー320により第1のスペーサー310を包囲し固定した後、図9で示す様に、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を、所定の配列でU字状凹部322に嵌合する。
図9、図12、図15において、符号Pはパッカー充填流体供給ホース5を示し、符号Kは確認ホース6を示している。
その状態で第1のスペーサー310を上下反転し、残りの凹部312(上下反転する以前に鉛直方向下方に位置していた凹部312)に張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を嵌合する。そして、第2のスペーサー330の半円環体320Bで、330B)により半径方向外方から包囲してビスで固定して、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を第1のスペーサー310の適正な位置に配置することが出来る。
その際に、第1のスペーサーの凹部312に嵌合して鉛直方向下方に位置している張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6は、半円環体320Aにより包囲されているため、下方に落下してしまうことはない。
裁頭円錐台形(球面形でも同様)の突起323は半径方向外方に向かうに連れて断面積が小さくなるので、図9、図10では図示しないケーシング内壁と突起323の半径方向外方端部との摩擦力はきわめて小さくなる。そのため、スペーサー310、320及び張力支持材4はケーシングと共回りすることが防止され、張力支持材4が捩じ切れてしまう恐れは無い。
特に、張力支持材4の地中側先端近傍の領域が固化材により固化された場合には、地上側の領域で張力支持材4がケーシングと共回りすると、張力支持材4が捩じ切れてしまう恐れがある。その様な場合においては、特に、突起323によるスペーサー310、320と張力支持材4がケーシングと共回りしないことによる効果、すなわち張力支持材4が捩じ切れてしまうことが防止される効果が有効である。
なお、図11では、第1のスペーサー310、第2のスペーサー320の説明のため、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6によって包囲され(外部からは全部或いは一部が見えない状態にある)第1のスペーサー310、第2のスペーサー320を実線で包囲している。
第2のスペーサー320の鉛直方向下方に位置した張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6が落下することなく適正に配置するために、第2のスペーサー320の鉛直方向上方に位置している周縁凹部322に張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を嵌合し、その状態で当該鉛直方向上方の領域をカバー半割部90Aで半径方向外方から包囲し、カバー半割部90Aをビス90bで固定する。そして上下を反転させ、第2のスペーサー320の残りの周縁凹部322に張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を嵌合し、カバー半割部90Bで半径方向外方から包囲しビス90bで固定する。そして補助固定部材9でカバー90を固定する。
この様にしてカバー90と補助固定部材9により、最外周の張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5及び確認ホース6を固定(結束)することにより、鉛直方向下方の第2のスペーサー320の周縁凹部322から張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6が落下することなく、固定(結束)することが出来る。以て、完成したテンドンをクレーン等で吊り下げた際に、重量が大きい張力支持材4が脱落する可能性を二重に防止することが出来る。
図12において、第2のスペーサー320は第1のスペーサー310を半径方向外方から包囲しており、第2のスペーサー320を更に半径方向外方から第3のスペーサー330で包囲している。そして第3のスペーサー330の周縁凹部332には、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6が嵌合されて保持されている。
図示の簡略化と、第1及び第2のスペーサー310、320を明示するため、図13では、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6の図示を省略している。
図14において、第3のスペーサー330の鉛直方向上方の領域に位置する周縁凹部332に張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を嵌合した状態で、カバー半割部90Aを半径方向外側から第3のスペーサー330にビス90b(図11)で固定する。図14の状態から、第3のスペーサー3330を上下反転して、鉛直方向上方の領域に位置する周縁凹部332に張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を嵌合し、カバー半割部90B(図11)を第3のスペーサー330にビス90b(図11)で固定すれば、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6は、落下することなく、第3のスペーサー330の周縁凹部332内に保持される。
図15において符号100はパッカー全体を示し、符号100Tはパッカー100を構成するパッカー鋼管を示し、符号100Rはパッカー100の可撓性部材製外皮を示している。
図15は、図示の実施形態に係る第1〜第3のスペーサー310、320、330により、多数の張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6は、円周方向及び半径方向について相互に間隔を開けて、適正な位置に容易に配置されている状態を示している。
第3のスペーサー330も対称形の半円環体330A、330Bに分割して構成されているので、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を、第2のスペーサー320の周縁部32Fに形成された凹部であって且つ鉛直方向上方に位置する凹部322に嵌合し、第3のスペーサー330の半円環体330Aにより、(鉛直方向上方の凹部322にパッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を嵌合した状態の)第2のスペーサー320の鉛直方向上方の領域(上半分)を半径方向外側から包囲して(第2のスペーサー320に)ビスで固定する。そして、第2のスペーサー320を上下反転し、上下反転する以前は鉛直方向下方に位置していた凹部322に張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を嵌合して、第3のスペーサー330の半割部分330Bにより半径方向外方から包囲してビスで固定すれば、上下反転することにより鉛直方向下方に位置することとなった張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6は半割部分330Aで包囲されているので落下してしまうことがなく、適正な位置に極めて容易に配置される。
裁頭円錐台形(或いは球面形)の突起333は半径方向外方に向かうに連れて断面積が小さくなるので、図13、図14では図示しないケーシング内壁と突起333の半径方向外方端部との摩擦力は極めて小さく、スペーサー310、320、330と張力支持材4はケーシングと共回りしないので、張力支持材4が捩じ切れてしまうことが防止される。
このことは、特に張力支持材4の地中側先端近傍の領域が固化材により固化された場合に、有効である。
その結果、多数の張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6が相互に間隔を開けて、適正な位置に容易に配置される。
そのため図示の実施形態によれば、多数の張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を相互に間隔を開けて適正な位置に配置することが極めて容易である。
また、複数の張力支持材4は半径方向及び円周方向について等間隔に保持されるので、各々の張力支持材4に緊張力が偏奇して作用してしまうことはなく、個々の張力支持材4に作用する緊張力を均一にすることが出来る。そして、アンカー耐力の低下と張力支持材の腐食も防止することが出来る。
そして確認ホース6も円周方向に等間隔に配置されるので、固化材が円周方向の全域において適正に充填されているか否かをチェックすることが出来る。
第3のスペーサー320を省略した場合においても、張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6は半径方向及び円周方向に等間隔で適正な位置に配置される。
その場合には、図11を参照して説明したように、鉛直方向上方の凹部322に嵌合した張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6をカバー半割部90Aで固定し、その後、第2のスペーサー320を反転して、残りの凹部322に張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6を管号して、カバー半割部90Bで固定する。
それに対して、図16〜図18で示す共上り防止具400を張力支持材4の地中側先端に配置すれば、張力支持材4がケーシングと共に地上側に抜け出てしまうことが防止される。
図16において、ボーリング孔Hbの地中側先端Hbb(切羽側端部)近傍まで注入管7が挿入されている。注入管7には等間隔にてパッカー100(101〜103)が装着されている。
図16において、ボーリング孔Hbの地中側先端Hbbと第1のパッカー101とで挟まれた領域が符号201で示され、第1のパッカー101と第2のパッカー102とで挟まれた領域が符号202で示され、第2のパッカー102と第3のパッカー103とで挟まれた領域が符号203で示され、第3のパッカー103と地上側開口部Hboとの間の領域が符号204で示されている。
図16では明示していないが、領域201において注入管7の先頭近傍には定着体用の第1の注入箇所が存在し、領域202ではスペーサー303、304の間に第2の注入箇所72Jが存在し、領域203ではスペーサー305、306の間に第3の注入箇所73Jが存在し、領域204ではスペーサー307の地上側に第4の注入箇所74Jが存在する。
図16では、領域201から領域203に固化材が充填された状態が示されている。
以下、図17、図18を参照して、共上り防止具400を説明する。
図17において、符号430はテンドン固定用可動翼を示している。ここで、図17では中心軸CL(仮想線)の上方の領域はケーシングBCの内側に共上り防止具400が収容されている状態(可動翼430が収縮している状態)が示されており、中心軸CL(仮想線)の下方の領域は共上り防止具400がケーシングBCよりも地中側に位置しており、可動翼430が開放している状態が示されている。
図17、図18において、可動翼430は3本設けられているが、可動翼430の本数はケース・バイ・ケースで変更することが出来る。可動翼430が設けられている個所にはハウジング410が設けられている。図17において、符号440は回転部材を示しており、回転部材440は接続部材40の円筒部40Aとハウジング410との相対回転を可能ならしめる機能を有しており、例えば平板状のベアリングその他の公知の構造を採用することが出来る。
図17において、可動翼430は、可動軸416が貫通されている部分近傍に歯432が形成されており、翼本体部431の先端には鋸歯形成部433が設けられている。
中空円筒形状部材420Cの外周面にはラック状の歯420Tが形成されており、中空円筒形状部材420Cの歯420Tは可動翼430の歯432と係合しており、中空円筒形状部材420Cが矢印LH方向に移動すると可動翼430が矢印RA方向に回動して、可動翼430が開く(拡径する)様に構成されている。
コイルスプリングCSは図17の上半分で示す様にケーシングBCの内側に可動翼430が収容されている状態では収縮されている。コイルスプリングCSは、図17の下半分で示す様に可動翼430がケーシングBCに収容されていない状態では伸長する様に付勢されている。
これに対して、可動翼430がケーシングBCから外れた状態(図17の中心線CLよりも下方の領域)では、コイルスプリングCSが伸長することにより中空円筒形状部材420Cは矢印LH方向に移動する。中空円筒形状部材420Cが矢印LH方向に移動すると中空円筒形状部材420Cの外周面の歯420Tが可動翼430の歯432と係合しているため、可動翼430が矢印RA(RA1)方向に回動して、可動翼430が開く(拡径する)。
上述したように、回転部材440により接続部材40の円筒部40Aとハウジング410とは相対回転可能となっている。そのため、多数の張力支持材4、パッカー充填流体供給ホース5、確認ホース6が共上り防止具400に対して捻じれてしまうことが防止される。
そして張力支持材4が捻じれてしまうことが防止されるので、張力支持材4が捻じれてしまうことによるアンカー耐力の低下も防止される。
例えば、図示の実施形態ではパッカーを用いて定着体を形成するタイプのグラウンドアンカーの施工について説明したが、それ以外のタイプのグラウンドアンカーの施工においても、図示の実施形態に係るスペーサーを使用することが可能である。
さらに、図示の実施形態では第2、第3のスペーサー320、330は、それぞれが対称形の半円環体により、いわゆる「二つ割り」の構造で構成されている。しかし、3個以上の部品により、半径方向外方に位置するスペーサー(例えば第2、第3のスペーサー320、330)を構成することも可能である。
5・・・パッカー充填用流体供給ホース
6・・・確認ホース
7・・・注入ホース
8・・・仮固定部材
9・・・補助固定部材
31F・・・周縁部
40・・・円筒形部材/接続管
100、101・・・パッカー
310・・・第1のスペーサー
312、322、332・・・U字凹部
313、323、333・・・突起
320・・・第2のスペーサー
326、336・・・貫通孔
330・・・第3のスペーサー
400・・・共上がり防止具
410・・・ケーシング
430・・・可動翼
500・・・移動ラック軸
Claims (2)
- 半径方向内方の第1のスペーサーと、第1のスペーサーを半径方向外方から包囲する第2のスペーサーを有しており、 第1のスペーサー及び第2のスペーサーの周縁部には張力支持材が嵌合する凹部が形成されており、 第2のスペーサーを第1のスペーサーに固定する固定手段が設けられていることを特徴とするグラウンドアンカー用スペーサー。
- 周縁部に張力支持材が嵌合する凹部が形成された半径方向内方の第1のスペーサーを、周縁部に張力支持材が嵌合する凹部が形成された第2のスペーサーにより半径方向外方から包囲し、固定手段により第2のスペーサーを第1のスペーサーに固定することを特徴とするグラウンドアンカー用スペーサーの組み立て方法。
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