JP5716055B2 - 地盤改良杭の造成方法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

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本発明は、ケーシングパイプを用いて地盤中に砂や砕石、あるいはリサイクル材(再生砕石、転炉スラグ)等を中詰材とする地盤改良杭を造成する方法に関し、主としてゆるく飽和した砂質地盤には、液状化の防止・せん断抵抗の増大・水平抵抗の増大・圧縮沈下の防止等を目的とした対策工法として、また、粘性土地盤には、沈下の低減・支持力の増加・せん断抵抗の増大・すべり破壊の防止等を目的とした対策工法として用いられる。
ゆるく飽和した砂質地盤の対策工法として、よく締め固めた複数の砂杭を地盤中に適当な間隔で造成することによって地盤の密度増大を図る方法が知られている。
また、軟弱な粘性土地盤には従来からの対策工法として、支持力の増加・沈下の低減等に複数のサンドコンパクションパイル(砂杭)を地盤中に適当な間隔で造成し、地盤の強度増加を図る方法などが知られている。
いずれの方法も、一定量の砂や砕石などの中詰材を投入した外径300〜500mm程度のケーシングパイプを地盤中に回転(静的・オーガー方式)させながら、若しくは振動(動的・バイブロ方式)させながら貫入した後、ケーシングパイプを所定長引き抜いてケーシングパイプ内の中詰材を地盤中に排出し、かつ排出した中詰材と周囲の地盤をケーシングパイプの打ち戻し(再貫入方式)によって締め固めることにより700mm程度の径に拡径された地盤改良杭を造成する方法であり、ケーシングパイプの引抜きと打ち戻しの繰り返しは、低振動・低騒音タイプと振動・騒音タイプの方法があり、何れも地盤改良杭を造成することができるものである。
また、上記以外の地盤改良杭の造成方法として、二重管の内管で拡径する方法、ケーシングパイプ内部に装備されたスクリューまたは、ロッド(突棒)で中詰材を排出して拡径する方法などがある。
特開平10−280382号公報 特開平10−18280号公報 特開平09−125366号公報 特開平11−323909号公報 特開2002−275884号公報
しかし、上記した地盤改良杭の造成方法は、地盤中に排出した中詰材をケーシングパイプによる打ち戻し(再貫入方式)によって締め固め、さらに700mm程度の大口径に拡径する必要があるため、杭1本当りの造成に時間がかかるという大きな課題があった。
また、例えば、非常に大きな地震動に対して砂質地盤が液状化しないようにするための改良目的として、地盤の更なる密度の増大を要求される場合があり、この場合、元々の原地盤強度(N値)が高くても、設計仕様を満足させるためには、さらに打ち戻しによる締め固めを行い、地盤の密度を増大させる必要がある。
このような地盤を従来工法によって改良しようとしても、排出した砂のケーシングパイプによる打ち戻しは、困難を極め確実な拡径ができないことがあった。
さらに、700mm程度の大口径の地盤改良杭を造成するために大口径のケーシングパイプを地盤中に貫入しようとしても、ケーシングパイプの周面摩擦の抵抗が大きくなるため、大型重機および高トルクの駆動装置が必要となり、コストが大幅に嵩む等の大きな課題があった。
本発明は、以上の課題を解決すべくなされたもので、大口径の地盤改良杭を短時間で効率的に造成できる地盤改良杭の造成方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の地盤改良杭の造成方法は、地盤中にケーシングパイプを貫入しケーシングパイプの先端から中詰材を排出しながらケーシングパイプを引き上げて地盤中に中詰材からなる地盤改良杭を造成する方法において、造成される地盤改良杭の仕上り径相当より小径に形成された上部ケーシングパイプと、少なくとも上部を除き先端部まで造成される杭の仕上り径相当とほぼ同径の大口径に形成された円筒形の下部ケーシングパイプと、当該下部ケーシングパイプの先端部に取り付けられた先行部と、前記先行部の間に形成された下端部が側面から見て上に凸状をなす山型部を備えた大口径のケーシングパイプを用い、前記先行部によって地盤を造成される杭の仕上り径相当の環状の溝状に削り、その後から環状の溝状に切削された内側のケーシング直下の地盤を前記山型部によって削孔することにより地盤を緩めて貫入抵抗を低減しながら前記大口径のケーシングパイプを地盤中に貫入することにより周辺地盤の応力を側方へ発生させて強制的に密度を増大させながら前記ケーシングパイプ内に中詰材を投入し、次に当該大口径のケーシングパイプを引き抜きながら前記下部ケーシングパイプの下端部から大口径のケーシングパイプ内の中詰材を地盤中に排出することを特徴とするものである。
また、ケーシングパイプが、造成される地盤改良杭の仕上り径相当より小径に形成された上部ケーシングパイプと、造成される地盤改良杭の仕上り径相当とほぼ同径の大口径に形成された下部ケーシングパイプとから構成されていることにより、ケーシングパイプの周面摩擦の抵抗を低減することができ、大口径のケーシングパイプを地盤中により短時間で貫入することができる。
また、上部ケーシングパイプと下部ケーシングパイプとの間に下部ケーシングパイプ側から上部ケーシングパイプ側に徐々に小径となるように形成されたテーパ部が設けられていてもよい。
このような構成とすることにより、下部ケーシングパイプと上部ケーシングパイプとの間にテーパ部を設けて大きな段差をなくすことにより、ケーシングパイプの引抜き抵抗力を低減してケーシングパイプの引き抜きをスムーズに行なうことができる。
また、少なくとも一組の先行部が造成される杭の仕上り径相当とほぼ同等の間隔をおいて直径方向に対向して垂設され、かつ当該先行部の間に下端部が側面から見て上に凸状をなす山型部を備えていてもよい。
このような構成とすることにより、ケーシングパイプの下端部に取り付けられた先行部と山型部とによってケーシングパイプ直下の地盤を緩めてケーシングパイプの貫入抵抗を低減することで、大口径のケーシングパイプを地盤中に短時間で貫入することができる。
また、先行部の側部に切削用突起を備えることにより、ケーシングパイプが大口径であっても貫入抵抗が増大するのを防止することができる。この場合の切削用突起の突出長さは、大口径のケーシングパイプの径の1/4程度あればよい。さらに、山型部の下端部にビットを設けることでよりケーシングパイプの貫入を速めることができる。
なお、本工法で使用する地盤改良杭の造成装置には、地盤中にケーシングパイプを貫入することにより、その周辺地盤の応力を側方へ発生させ強制的に密度を増大させた後、ケーシングパイプの先端から地盤中に中詰材を排出しながらケーシングパイプを引き上げて地盤中に中詰材からなる地盤改良杭を造成する地盤改良杭の造成装置において、造成される地盤改良杭の仕上り径相当とほぼ同等の大口径に形成されたケーシングパイプと、当該ケーシングパイプの先端に造成される杭の仕上り径相当とほぼ同等の間隔をおいて直径方向に対向して垂設された少なくとも一組の先行部とを備えて構成されたものがある。
本発明によれば、地盤中に大口径のケーシングパイプを貫入することにより、その周辺地盤の応力を側方へ発生させ強制的に密度を増大させた後に、ケーシングパイプの先端から地盤中に中詰材を排出しながらケーシングパイプを引き上げるだけで、砂や砕石、あるいはリサイクル材(再生砕石、転炉スラグ)等からなる700mm程度の大口径の地盤改良杭でも、ケーシングパイプによる打ち戻しを行わずにきわめて効率的に確実な地盤改良杭を造成することができる。
特に、造成される地盤改良杭の仕上がり径相当の大口径ケーシングパイプを下部に、これより小径のケーシングパイプを上部にそれぞれ配置することで、ケーシングパイプの貫入時に発生する周辺地盤との摩擦抵抗を低減することができる。また、ケーシングパイプの引き抜き時に発生する周辺地盤との摩擦抵抗も低減することができる。
さらに、下部ケーシングパイプの下端部に取り付けられた先行部と山型部とによってケーシングパイプ直下の地盤を緩めてケーシングパイプの貫入抵抗を低減することで、大口径のケーシングパイプを地盤中に短時間で貫入することができる。
本発明の杭造成装置の一実施形態を示し、(a)はその側面図、(b)は底面を示す平面図である。 施工機械に設置された図1の杭造成装置を示す側面図である。 図1に図示する杭造成装置のケーシングパイプを回転させながら地盤中に貫入したときのケーシングパイプの貫入速度特性と、従来の杭造成装置のケーシングパイプを回転させながら地盤中に貫入したときのケーシングパイプの貫入速度特性とを比較したグラフである。 図1に図示する杭造成装置のケーシングパイプを回転させながら地盤中に貫入したときのケーシングパイプの回転トルク特性と、従来の杭造成装置のケーシングパイプを回転させながら地盤中に貫入したときの回転トルク特性とを比較したグラフである。 施工機械に設置された他の実施形態の杭造成装置を示す側面図である。 施工機械に設置された他の実施形態の杭造成装置を示し、(a)はその側面図、(b)はケーシングパイプの下端部に取り付けられた先行部を示す拡大側面図、(c)はその拡大底面図である。
図1と図2は、本発明の地盤改良杭の造成装置の一実施形態を示し、図において、杭造成装置は、上部ケーシングパイプ1と上部ケーシングパイプ1の先端部に突設された下部ケーシングパイプ2と下部ケーシングパイプ2の先端部に取り付けられた一組の先行部3,3と山型部4と切削用突起5,5を備えて構成されている。
上部ケーシングパイプ1は、造成される杭の仕上がり径相当より小径に形成され、一般に300〜500mm程度の外径に形成されている。
下部ケーシングパイプ2は、上部ケーシングパイプ1の外径より大きく、かつ造成される地盤改良杭の仕上がり径相当とほぼ同等の外径に形成され、一般に700mm程度の大口径に形成されている。
また、下部ケーシングパイプ2は、上部ケーシングパイプ1の先端部に上部ケーシングパイプ1と同一軸線上で連続した状態に突設され、かつ上部ケーシングパイプ1と下部ケーシングパイプ2間には、下部ケーシングパイプ2側から上部ケーシングパイプ1側に徐々に小径となるようなテーパ部6が形成されている。
なお、土質によって上部ケーシングパイプ1と下部ケーシング2の長さの比率を変えることによって引き抜き時に発生する土圧抵抗を低減させることができる。
さらに、下部ケーシングパイプ2の下端部には底蓋10(構造図省略)が取り付けられ、底蓋は上部ケーシングパイプ1および下部ケーシングパイプ2内に投入された砂や砕石などの中詰材の重量によって自由に開くように取り付けられているが、対象とする地盤の土質によっては底蓋10を取り付けなくてもよい。
なお、この場合の上部ケーシングパイプ1は、杭造成用ケーシングパイプとして従来から利用されているケーシングパイプ等から形成されている。
先行部3,3は、下部ケーシングパイプ2の外側部に取り付けられ、また造成される地盤改良杭の仕上がり径相当とほぼ同等の間隔をおいて下部ケーシングパイプ2の直径方向に対向し、かつ下部ケーシングパイプ2の下方に所定長さ鉛直に垂設されている。
山型部4は、下部ケーシングパイプ2の底部中心から先行部3,3方向に向かって斜め下方に対称に延びる2枚の削孔部4a,4aから形成され、側面から見て下端部が上に凸状をなす等辺山形状に形成されている。削孔部4a,4aの先端側は先行部3,3の内側部に、基端側は下部ケーシングパイプ2の底部にそれぞれ接合されている。
切削用突起5,5は、ケーシングパイプの側面に直径方向に対向して垂設され、ケーシングパイプが大口径であっても貫入抵抗が増大するのを防止することができる。この切削用突起5,5は、通常、先行部3,3の設置位置にそれぞれ取り付けられるが、(ケーシングパイプに働く負荷を分散させるため)それと角度で90度位相した位置に取り付けて
もよいし、その両方に取り付けてもよい。
また、切削用突起5,5の突出長さは、大口径のケーシングパイプの径の1/4程度あればよい。なお、対象とする地盤の土質によってはその寸法、形状を変えることで貫入の促進を図ることができる。
このような構成において、上部ケーシングパイプ1と下部ケーシングパイプ2が回転しながら下降すると、同時に先行部3,3が回転しながら造成される杭の仕上がり相当径に原地盤を環状の溝状に削りながら地盤中に貫入する。
その後から先行部3,3と共に山型部4の削孔部4a,4aが回転し、環状の溝状に削られた内側の下部ケーシングパイプ2直下の地盤を削孔して緩めながら地盤中に貫入する。
さらに、その後から下部ケーシングパイプ2、上部ケーシングパイプ1が、先行部3と山型部4によって緩められた地盤中に回転しながら貫入する。
また、上部ケーシングパイプ1は造成される地盤改良杭の仕上がり相当径より小径に形成されていることにより、過大な周面摩擦の抵抗を受けずに貫入する。
よって、下部ケーシングパイプ2、上部ケーシングパイプ1が削孔土を地表面に排出することなく地盤中に貫入することで、その周辺の地盤が締め固められその応力を側方へ発生させることにより、強制的に原地盤の密度を増大させることができる。
また、下部ケーシングパイプ2と上部ケーシングパイプ1は、従来のケーシングパイプよりも短い時間で、しかも小さい回転トルクで地盤中に貫入することができる。
図3は、図2に図示するケーシングパイプを地盤中に回転させながら貫入したときのケーシングパイプの貫入速度特性と、従来のケーシングパイプを地盤中に回転させながら貫入したときのケーシングパイプの貫入速度特性とを比較したものである。
グラフ(a),(b)は、本発明のケーシングパイプの貫入速度特性を示し、(c),(d)は従来のケーシングパイプの貫入速度特性を示す。
なお、グラフ(a),(b)は下部ケーシングパイプの外径と回転数がそれぞれ700mm、8rpmと共に同一で、荷重がそれぞれ40t、50tと異なる。
また、グラフ(c),(d)はケーシングパイプの荷重と回転数がそれぞれ、40t、8rpmと共に同一で、ケーシングパイプの外径がそれぞれ400mm、700mmと異なり、(d)のケーシングパイプ先端部は(a)、(b)と同じ形態である。
図4は、図2に図示するケーシングパイプを地盤中に回転させながら貫入したときのケーシングパイプの回転トルク特性と、従来のケーシングパイプを地盤中に回転させながら貫入したときのケーシングパイプの回転トルク特性とを比較したものである。
グラフ(e),(f)は、本発明のケーシングパイプの回転トルク特性を示し、(g)は従来のケーシングパイプで先端部は(e)、(f)と同じ形態の回転トルク特性を示す。
なお、グラフ(e),(f)は下部ケーシングパイプの外径と回転数がそれぞれ700mm、8rpmと共に同一で、荷重がそれぞれ40t、50tと異なる。また、グラフ(g)はケーシングパイプの外径、荷重およびケーシングパイプの回転数がそれぞれ700mm、40tおよび8rpmとグラフ(e)と同一である。
二つのグラフから明らかなように、ケーシングパイプの先端に例えば図1に図示するような地盤を削孔する先行部を有する方が、従来のケーシングパイプより貫入速度が速く、また造成される杭の仕上り径相当より小径に形成された上部ケーシングパイプと、造成される地盤改良杭の仕上り径相当とほぼ同径の大口径に形成された下部ケーシングパイプとからなるケーシングパイプを用いる方が、従来のものより回転トルクを小さくできることがわかる。
次に、本発明の地盤改良杭の造成方法について説明する。
(1)最初に、施工対象の軟弱地盤の上に、本発明の杭造成装置を備えた施工機械7を設置し、上部ケーシングパイプ1および下部ケーシングパイプ2を杭造成位置の杭芯に合わせ鉛直に建て付ける。なお、この場合の施工機械7には、従来の締固め杭の造成などで一般に用いられている施工機械を利用することができる。
(2)次に、上部ケーシングパイプ1と下部ケーシングパイプ2を地盤中に回転させながら改良深さまで静的に貫入する。また、上部ケーシングパイプ1および下部ケーシングパイプ2内に砂や砕石、あるいはリサイクル材等の中詰材を投入する。なお、中詰材には必要に応じて固化材あるいは膨張材等を投入してもよい。
上部ケーシングパイプ1と下部ケーシングパイプ2を地盤中に回転させながら貫入すると、最初に先端の先行部3,3が回転して造成される地盤改良杭の仕上がりの径相当に原地盤を環状の溝状に削りながら地盤中に貫入する。
続いて、その後から山型部4が回転して環状の溝状に削られた下部ケーシングパイプ2直下の地盤を削孔して緩めながら地盤中に貫入し、そしてその後から下部ケーシングパイプ2が緩められた地盤中に回転しながら貫入する。
よって、下部ケーシングパイプ2は過大な貫入抵抗を受けないで地盤中に貫入することができる。また、上部ケーシングパイプ1は造成される地盤改良杭の仕上り径相当より小径に形成されていることにより、大きな周面摩擦の抵抗を受けずに地盤中に貫入することができる。
以上のことから、下部ケーシングパイプ2が地盤中に強制的に貫入することで、その周辺の地盤が締め固められその応力を側方へ発生させることにより、強制的に原地盤の密度増大を図ることができ、地盤強度が高められる。
(3)次に、上部ケーシングパイプ1および下部ケーシングパイプ2を逆回転させながら
徐々に引き抜いてケーシングパイプ内の中詰材を下部ケーシングパイプ2の下端部から地中に排出する。
この場合、下部ケーシングパイプ2の下端部に取り付けられた底蓋10(構造図省略)が中詰材の重量によって自動的に開くことで、下部ケーシングパイプ2内の中詰材はケーシングパイプを引き抜くと同時に下部ケーシングパイプ2の下端部から地中に排出される。よって、ケーシングパイプが引き抜かれた後に砂や砕石などの中詰材からなる地盤改良杭が造成される。なお、対象とする地盤の土質によっては、底蓋10は取り付けなくてもよい。
また、上部ケーシングパイプ1と下部ケーシングパイプ2間にテーパ部6が設けられていることにより、ケーシングパイプの引き抜き時に発生する周面摩擦の抵抗が著しく少なく、ケーシングパイプは比較的スムーズに引き抜くことができる。
図5は、本発明の他の実施形態を示し、特にケーシングパイプ8の全長が大口径に形成されているだけで、先行部3、山型部4およびその他の構成は図1,2で説明した実施形態とほぼ同じである。
この実施形態によれば、ケーシングパイプ8を地盤中に貫入する際に、ケーシングパイプ8の全長が周囲の地盤によってガイドされることにより、ケーシングパイプ8を地盤中に鉛直に貫入することができ、品質の高い地盤改良杭を造成することができる。また、一回の中詰材の投入工程で大量の中詰材をケーシングパイプ8内に投入することが可能なことにより、作業の効率化を図ることができる。
図6(a),(b)は、同じく本発明の他の実施形態を示し、ケーシングパイプ8はその全長に渡って大口径に形成されている。また、先行部9は側面から見て逆三角形状に形成され、その底辺部をケーシングパイプ8の下端部の周縁部に回転自在にピン着することにより、ケーシングパイプ8の円周方向に複数枚垂設されている。
また、各先行部9は下端部をケーシングパイプ8の中心軸上に引き寄せて互いに密着させることにより、下端方向に徐々に小径となる円錐形状にセットされ、これによりケーシングパイプ8の下端部は閉塞されている。また、ケーシングパイプ8の中心軸上に引き寄せられた各先行部9はケーシングパイプ8内に投入された砂や砕石などの中詰材の重量によって下方に開くようになっている。
この実施形態によれば、先行部9の先端が鋭く尖った形状に形成されていることにより、ケーシングパイプ8を地盤中に振動(動的・バイブロ方式)を与えながら動的に貫入することができ、ケーシングパイプ8の貫入を極めて効率的に行うことができる。
本発明は、大口径の地盤改良杭をケーシングパイプによる打ち戻しを行わずに効率的に確実な地盤改良杭を造成することができる。
1 上部ケーシングパイプ
2 下部ケーシングパイプ
3 先行部
4 山型部
5 切削用突起
6 テーパ部
7 施工機械
8 ケーシングパイプ
9 先行部
10 底蓋

Claims (2)

  1. 地盤中にケーシングパイプを貫入しケーシングパイプの先端から中詰材を排出しながらケーシングパイプを引き上げて地盤中に中詰材からなる地盤改良杭を造成する方法において、造成される地盤改良杭の仕上り径相当より小径に形成された上部ケーシングパイプと、少なくとも上部を除き先端部まで造成される杭の仕上り径相当とほぼ同径の大口径に形成された円筒形の下部ケーシングパイプと、当該下部ケーシングパイプの先端部に取り付けられた先行部と、前記先行部の間に形成された下端部が側面から見て上に凸状をなす山型部を備えた大口径のケーシングパイプを用い、前記先行部によって地盤を造成される杭の仕上り径相当の環状の溝状に削り、その後から環状の溝状に切削された内側のケーシング直下の地盤を前記山型部によって削孔することにより地盤を緩めて貫入抵抗を低減しながら前記大口径のケーシングパイプを地盤中に貫入することにより周辺地盤の応力を側方へ発生させて強制的に密度を増大させながら前記ケーシングパイプ内に中詰材を投入し、次に当該大口径のケーシングパイプを引き抜きながら前記下部ケーシングパイプの下端部から大口径のケーシングパイプ内の中詰材を地盤中に排出することを特徴とする地盤改良杭の造成方法。
  2. 請求項1記載の地盤改良杭の造成方法において、土質によって上部ケーシングパイプと下部ケーシングパイプの長さの比率を変えることによって引き抜き時に発生する土圧抵抗を低減することを特徴とする地盤改良杭の造成方法。
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