JP5915415B2 - 上げ降ろし制御装置および上げ降ろし制御方法 - Google Patents

上げ降ろし制御装置および上げ降ろし制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、剪断処理材の上げ降ろし制御装置および上げ降ろし制御方法に関するものである。
厚鋼板等の鉄鋼製品の製造ラインは、精錬・鋳造により得られたスラブを圧延処理する圧延ラインや、得られた厚鋼板を製品寸法に剪断処理する剪断ライン等が接続されて構成される。圧延ラインでの圧延処理を終えた厚鋼板は、搬送経路を形成する搬送テーブル上を順次搬送され、剪断ラインにて剪断処理される。例えば特許文献1には、圧延ラインの下流に冷却床を介して接続された剪断ラインの自動制御方法が開示されている。
ところで、圧延ラインの圧延能率と剪断ラインの剪断能率とは同じになるとは限らない。このため、圧延能率が剪断能率を上回る場合は剪断処理を待つ剪断対象の厚鋼板(剪断処理材)で剪断ラインが渋滞してしまい、圧延ラインの停止を招く。逆に、圧延能率よりも剪断能率の方が高いと、剪断ラインが空くためその処理効率が低下する。
このような事態に対応するため、従来から、搬送テーブルの外側に剪断処理材を一時保管しておくための仮置場を設け、適宜搬送テーブルから剪断処理材を降ろして仮置場に仮置きする(以下、「ライン降ろし」とも呼ぶ。)ことで渋滞の緩和を図っている。具体的には、剪断ラインの前段に設けられる冷却床内が圧延処理を終えた厚鋼板で満杯になった時点でライン降ろしを実施し、圧延ラインの停止を回避する運用が行われている。
特開平9−290321号公報
しかしながら、前述のライン降ろしはクレーン等を動かして搬送テーブル上の剪断処理材を仮置場へと移動させることで行うため、冷却床が満杯となったタイミングでライン降ろしを開始するのでは剪断処理材の移動に必要な準備が間に合わず、圧延ラインの停止を回避できない場合があった。一方で、ライン降ろしのタイミングが早すぎると、剪断ラインが空いてその処理効率低下を招く上、仮置場内の在庫が増大する問題も生じる。仮置場が満杯になった場合は、圧延ラインを停止した上で仮置場内の剪断処理材を搬送テーブル上に戻し(以下、「ライン上げ」とも呼ぶ。)、在庫の剪断処理を行う必要が生じるためである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、圧延ラインを停止する事態を回避しつつ剪断ラインの処理効率を最大化することができる剪断処理材の上げ降ろし制御装置および上げ降ろし制御方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる上げ降ろし制御装置は、剪断テーブル上を搬送される剪断処理材を剪断処理する剪断ラインにおいて、該剪断ライン上の前記剪断処理材を一時的に前記剪断ライン外へと移動させるための剪断処理材の上げ降ろし制御装置であって、前記剪断テーブル上に在る剪断処理材の板枚数を取得する板枚数取得手段と、前記取得した前記剪断テーブル上の板枚数をもとに前記剪断テーブル上の板密度を算出する板密度算出手段と、前記剪断処理を終えて前記剪断ラインから搬出された剪断処理材の板枚数を前記剪断ラインの流量とし、前記剪断テーブル上の板密度が事前に前記板密度と前記流量との相関から定めた判定用閾値を超えている場合にライン降ろしのタイミングと判定するタイミング判定手段と、前記ライン降ろしのタイミングと判定した場合に、前記剪断テーブル上から前記剪断処理材を降ろすための制御を行うライン降ろし制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる上げ降ろし制御方法は、剪断テーブル上を搬送される剪断処理材を剪断処理する剪断ラインにおいて、該剪断ライン上の前記剪断処理材を一時的に前記剪断ライン外へと移動させるための剪断処理材の上げ降ろし制御方法であって、前記剪断テーブル上に在る剪断処理材の板枚数を取得する板枚数取得ステップと、前記取得した前記剪断テーブル上の板枚数をもとに前記剪断テーブル上の板密度を算出する板密度算出ステップと、前記剪断処理を終えて前記剪断ラインから搬出された剪断処理材の板枚数を前記剪断ラインの流量とし、前記剪断テーブル上の板密度が事前に前記板密度と前記流量との相関から定めた判定用閾値を超えている場合にライン降ろしのタイミングと判定するタイミング判定ステップと、前記ライン降ろしのタイミングと判定した場合に、前記剪断テーブル上から前記剪断処理材を降ろすための制御を行うライン降ろし制御ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、板密度と流量との相関から事前に定めた判定用閾値を用い、剪断テーブル上の板密度が判定用閾値を超えている場合にライン降ろしのタイミングと判定することができるので、剪断ラインが渋滞して圧延ラインを停止する事態を回避しつつ、剪断ラインの処理効率を最大化することができる。
図1は、厚鋼板等の鉄鋼製品を製造する製造ラインの設備概要を示す斜視図である。 図2は、上げ降ろし制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、剪断ラインを示す模式図である。 図4−1は、剪断テーブル上の板密度と流量との関係を示す図である。 図4−2は、図4−1の一部を抜き出して示した図である。 図5−1は、板密度関数に従って求めた板密度と流量との関係を示す図である。 図5−2は、図5−1の一部を抜き出して示した図である。 図6は、上げ降ろし制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の上げ降ろし制御装置および上げ降ろし制御方法を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
先ず、本実施の形態の上げ降ろし制御装置および上げ降ろし制御方法を適用する鉄鋼製品の製造ラインについて説明する。図1は、厚鋼板等の鉄鋼製品を製造する製造ライン1の設備概要を示す斜視図である。図1に示す製造ライン1は、圧延ライン2と、この圧延ライン2の下流に冷却床3を介して接続された剪断ライン4とを備える。
圧延ライン2は、精錬・鋳造により得られたスラブを熱間圧延するためのものであり、例えば粗圧延機や仕上圧延機等の圧延設備21が搬送テーブル6に沿って設置されて構成される。この圧延ライン2での圧延処理を終えた厚鋼板は、搬送テーブル6上を搬送されて冷却床3に搬入される。
冷却床3は、圧延ライン2での圧延処理を終えた厚鋼板を自然冷却するためのものである。圧延処理後の厚鋼板は、この冷却床3を経由することで冷却床3内で自然冷却され、その後剪断処理材として剪断ライン4に搬入される。
剪断ライン4は、クロップシャー41と、ダブルサイドシャー43と、エンドシャー45と、検査設備47とが搬送テーブル6に沿って設置されて構成される。この剪断ライン4は、搬送テーブル6上を搬送される剪断処理材を順番に剪断処理する。すなわち、剪断処理材は、クロップシャー41でその先端および尾端のクロップが剪断され、ダブルサイドシャー43で所望の板幅に剪断され、エンドシャー45で所望の板長に剪断された後、検査設備47で欠陥の有無等が検査され、適宜マーキングが施される。
また、製造ライン1は、剪断ライン4内の搬送テーブル6の外側、詳細には、クロップシャー41とダブルサイドシャー43との間の部分(図3に示すテーブル範囲611)の外側に設けられた仮置場5を備える。この仮置場5は、剪断ライン4が渋滞することで生じる圧延ライン2の停止を回避する等の目的でライン降ろしされた剪断処理材を一時的に保管するためのものであり、渋滞の緩和を図るために適宜テーブル範囲611上に在る剪断処理材がクレーン等のハンドリング設備51(図2を参照)によって仮置場5に移動されて仮置きされ(ライン降ろし)、剪断ライン4が空いたとき等にテーブル範囲611上に戻されるようになっている(ライン上げ)。
図2は、本実施の形態の上げ降ろし制御装置7の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、上げ降ろし制御装置7は、入力部71と、出力部73と、記憶部75と、処理部77とを含む。この上げ降ろし制御装置7は、例えばワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータを用いて実現される。
入力部71は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置によって実現されるものであり、操作入力に応じた入力信号を処理部77に出力する。出力部73は、各種画面を表示するLCDやELディスプレイ、CRTディスプレイ等の表示装置によって実現されるものであり、処理部77から入力される表示信号をもとに各種画面を表示する。なお、出力部73は、適宜プリンタやスピーカ等の出力装置を含む構成としてよい。
記憶部75は、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のROMやRAMといった各種ICメモリ、内蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハードディスク、DVD−ROM等の情報記憶媒体およびその読取装置等によって実現されるものである。この記憶部75には、上げ降ろし制御装置7を動作させ、上げ降ろし制御装置7が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め保存され、あるいは処理の都度一時的に保存される。
処理部77は、CPU等で実現され、入力部71から入力される入力信号、記憶部75に保存されるプログラムやデータ等をもとに、上げ降ろし制御装置7を構成する各部への指示やデータの転送等の処理を行う。また、処理部77は、板密度算出手段としての板密度算出部771と、タイミング判定手段としてのタイミング判定部773と、ライン降ろし制御手段およびライン上げ制御手段としてのライン上げ降ろし制御部775とを備える。
ここで、上げ降ろし制御装置7が行う上げ降ろし制御処理の原理について説明する。この上げ降ろし制御処理では、剪断ライン4内の搬送テーブル6上に在る剪断処理材の密度(以下、「板密度」と呼ぶ。)をその板枚数をもとに算出し、この板密度を監視することでライン降ろし/ライン上げのタイミングとその実施のための制御を行う。
図3は、剪断ライン4を示す模式図である。以下、図3に示す剪断ライン4内の搬送テーブル6の全域を剪断テーブル61と呼び、クロップシャー41とダブルサイドシャー43との間の部分をテーブル範囲611、ダブルサイドシャー43とエンドシャー45との間の部分をテーブル範囲613、エンドシャー45と検査設備47との間の部分をテーブル範囲615と呼ぶ。
一般に、上流の圧延ライン2の圧延能率の方が剪断ライン4の剪断能率よりも高い。そして、圧延ライン2での圧延処理は剪断ライン4の剪断能率とは関係なく行われるため、圧延量が多ければ剪断処理を待つ剪断処理材は増えていき、結果、剪断ライン4が渋滞して圧延ライン2の停止を招く。一方で、圧延量が少なければ剪断処理材は減るため、剪断ライン4が空いてその処理効率が低下する。したがって、仮置場5の運用によって圧延ライン2を停止する事態を回避しつつ剪断ライン4の処理効率を最大化するためには、そのライン降ろし/ライン上げのタイミングが重要となる。
本発明の発明者等は、このライン降ろし/ライン上げのタイミングを判定するための指標を得るために、板密度と流量との相関について検証した。先ず、実際に剪断ライン4での剪断処理を行いながら剪断ライン4上の剪断処理材の板枚数を取得し、板密度の変化に伴う流量変化を調査するとともに板密度と流量との相関を評価した。ここでの板密度は、剪断ライン4上の剪断処理材の板枚数とした。また、予め定めた単位時間毎に剪断ライン4での剪断処理を終えて剪断ライン4から搬出された製品の板枚数を取得し、これを流量とした。なお、ダブルサイドシャー43において剪断処理材を長さ方向に剪断した場合には、それ以降剪断処理材は剪断テーブル61上で複数列に配列されて存在することとなるが、幅方向に隣接する剪断処理材についてはまとめて1枚として数え、板枚数を取得した。
図4−1は、板密度と、そのときの流量の実績値との関係を示す図である。また、図4−2は、板密度が所定値P1以上のときの板密度と流量との関係を図4−1から抜き出して示した図である。図4−1,図4−2中の各プロットに対してハッチングにより付した濃淡は、該当する関係を得た操業回数の大小を表しており、濃いプロットほど該当する関係を示した操業の頻度が高いことを示している。
図4−1,図4−2中、特に濃いプロットが示す板密度と流量との関係に着目すると、板密度の増加に伴い板密度が所定値P1となるまでは流量も漸次増えていくことがわかる。これは、剪断ライン4への剪断処理材の搬入が開始されると剪断テーブル61上の剪断処理材の板枚数が増加し、一方で剪断処理が開始され順次行われることで流量が上昇するためである。したがって、この間では、剪断テーブル61上の剪断処理材の間隔を狭めて板密度を増加させれば流量は増大し、処理効率の向上が図れる。この間の板密度と流量との関係をもとに回帰計算を行ったところ、図4−1中に示すように、その相関係数rの値は「0.48」であった。
しかしながら、板密度と流量との関係は、図4−2に示すように、板密度が所定値P1を超えた後では流量が減少していく傾向を示している。この間の相関係数rの値は「−0.14」であった。流量が減少する要因としては、剪断テーブル61上の剪断処理材間の間隔を狭めたことでクロップシャー41、ダブルサイドシャー43、およびエンドシャー45の各設備の出側が詰まり、一時的にこれら各設備41,43,45での処理を停止したこと等が考えられる。
以上の検証の結果、板密度と流量との間にはある程度の相関が得られることがわかった。加えて、板密度の変化に伴う流量変化は、板密度の増加に伴って上昇するものの、その限界(図4−1,図4−2では所定値P1)を超えると急減少する傾向にあることがわかった。そして、この検証結果から、本発明の発明者等は、板密度が限界を超えると剪断ライン4の処理能率が低下することを知見し、板密度が限界を超えないようにすることで高い剪断ライン4の処理能率が維持されることを見出した。
ところで、上記したように、剪断ライン4での剪断処理は、クロップシャー41、ダブルサイドシャー43、およびエンドシャー45の各設備で剪断処理材を剪断していくことで剪断処理材を製品寸法に仕上げた後、最後に検査設備47において個々の製品を検査することで行われる。ここで、各設備41,43,45での剪断回数は剪断処理材の製品寸法等によって異なるため、その処理に要する時間はその都度変動し得る。また、検査設備47では、個々の製品の欠陥等の存在を検出・確認した上でこれにマーキングを付す等の処理を行うため、その処理に要する時間が長い。このため、これら各設備41,43,45,47の中には、ボトルネックとなり易い設備となり難い設備とが存在し得る。
そこで、テーブル範囲611,613,615上の剪断処理材の板枚数を取得し、これら剪断テーブル61内の部分的な板密度が流量変化に与える影響についても検証した。すなわち、剪断テーブル61上の剪断処理材の枚数からテーブル範囲611,613,615上の剪断処理材の枚数を個別に加味した値を剪断テーブル61上の板密度として求め、求めた板密度と流量との相関を評価した。この検証の結果、本発明の発明者等は、エンドシャー45と検査設備47との間のテーブル範囲615上の剪断処理材の板枚数を加味することで板密度と流量との間により高い相関が得られることを知見した。これは、剪断ライン4の中でも特に検査設備47がボトルネックとなり易く、直前のテーブル範囲615上で剪断処理材の渋滞が生じ易いためと考えられる。
具体的には、剪断テーブル61上の剪断処理材の板枚数Aとテーブル範囲615上の剪断処理材の板枚数Bとを用いた回帰計算を行って得た次式(1)に示す板密度関数f(A,B)に従って板密度を求め、流量との相関を評価したところ、これらの間に高い相関が得られた。なお、k1,k2は所定の係数であり、ここでは、例えばk1を「0.32」とし、k2を「0.59」とした。
f(A,B)=k1×A+k2×B ・・・(1)
図5−1は、板密度関数f(A,B)に従って求めた板密度と流量との関係を示す図である。また、図5−2は、板密度が所定値P2以上のときの板密度と流量との関係を図5−1から抜き出して示した図である。プロットの濃淡については、図4−1等と同様である。
図5−1に示すように、板密度関数f(A,B)を用いることでテーブル範囲615の板枚数を加味して求めた板密度の変化に伴う流量変化は、所定値P2の値自体は異なるものの、図4−1に示した関係と同様に板密度が所定値P2となるまでは漸次増加していく。この間の相関係数rの値は「0.65」であり、図4−1の場合と比べて相関が高い。また、図5−2に示すように、板密度が所定値P2を超えた後では流量が減少していく傾向を示した。この間の相関係数rの値は「−0.28」であり、図4−2の場合と比べて相関が高い。
そこで、本実施の形態の上げ降ろし制御処理では、所定値P2、すなわち板密度関数f(A,B)の上限値を判定用閾値Thとして用いる。例えば、実際の操業時において剪断テーブル61上の剪断処理材の板枚数Aとテーブル範囲615上の剪断処理材の板枚数Bとを随時取得し、板密度関数f(A,B)に従って板密度を算出する。そして、判定用閾値Thを用いて板密度を監視し、判定用閾値Thを超えないようにライン降ろし/ライン上げのタイミングを判定してその実施のための制御を行う。
図6は、上げ降ろし制御処理の具体的な処理手順を示すフローチャートである。上げ降ろし制御装置7は、図6の処理手順に従って上げ降ろし制御処理を行うことで上げ降ろし制御方法を実施する。なお、ここで説明する処理は、図6の処理手順を実現するためのプログラムを記憶部75に保存しておき、処理部77がこのプログラムを読み出して実行することで実現できる。
先ず、処理部77は、板枚数取得手段として、ステップS1およびステップS3の処理を行う(板枚数取得ステップ)。すなわち、処理部77は、剪断テーブル61上の剪断処理材の板枚数Aを取得するとともに(ステップS1)、エンドシャー45と検査設備47との間のテーブル範囲615上の剪断処理材の板枚数Bを取得する(ステップS3)。これら剪断テーブル61上の剪断処理材の板枚数Aおよびテーブル範囲615上の剪断処理材の板枚数Bは、操業の間別途モニタリングされる。モニタリングの方法は特に限定されるものではない。そして、ここでの処理は、この別途モニタリングされる板枚数を取得するものであるが、取得の方法についても特に限定されるものではなく、入力部71を介して入力操作を受け付けることで行ってもよいし、外部装置から入力する構成としてもよい。
続いて、板密度算出部771が、ステップS1で取得した剪断テーブル61上の剪断処理材の板枚数AとステップS3で取得したテーブル範囲615上の剪断処理材の板枚数Bとをもとに、上記式(1)に示した板密度関数f(A,B)に従って板密度を算出する(ステップS5:板密度算出ステップ)。
その後は、タイミング判定部773が、タイミング判定ステップとしてステップS7、ステップS9、S13の処理を行う。具体的には、タイミング判定部773は、判定用閾値Thを用いてステップS5で算出した板密度を閾値処理し、板密度が判定用閾値Thを超えている場合には(ステップS7:Yes)、ライン降ろしのタイミングと判定する(ステップS9)。そして、この場合には、ライン上げ降ろし制御部775が、ライン降ろしを指示する通知をハンドリング設備51に出力する(ステップS11:ライン降ろし制御ステップ)。ここでの通知を受けて、ハンドリング設備51を用いたライン降ろしが実施され、クロップシャー41とダブルサイドシャー43との間のテーブル範囲611上の剪断処理材が仮置場5へと移動される。移動させる剪断対象材の板枚数については、1枚としてもよいし、板密度と判定用閾値Thとの差分をもとに適宜決定する構成としてもよい。
一方、タイミング判定部773は、板密度が判定用閾値Th以下の場合には(ステップS7:No)、ライン上げのタイミングと判定する(ステップS13)。そして、この場合には、ライン上げ降ろし制御部775が、ライン上げを指示する通知をハンドリング設備51に出力する(ステップS15)。ここでの通知を受けて、ハンドリング設備51を用いたライン上げが実施され、仮置場5内の剪断処理材がテーブル範囲611上へと移動される。なお、ここでのライン上げは、実際には、テーブル範囲611上に剪断対象材を戻すスペースがある場合に実施する。すなわち、例えば、テーブル範囲611上の剪断処理材の板枚数をモニタリングしておき、ステップS1,ステップS3と同様の要領でこの板枚数を取得する。そして、このテーブル範囲611の上に存在し得る剪断処理材の最大板枚数はテーブル範囲611の長さ等から事前に定まるため、取得した板枚数が最大板枚数より少ない場合にライン上げを実施する。移動させる剪断対象材の板枚数については、ライン降ろしの場合と同様1枚としてもよいし、板密度と判定用閾値Thとの差分をもとに適宜決定する構成としてもよい。
その後は、処理部77は、所定の単位時間の計時を開始し、単位時間が経過するまで待機状態となる(ステップS17:No)。そして、処理部77は、単位時間が経過したならば(ステップS17:Yes)、ステップS1に戻って上記した処理を繰り返す。ここでの処理により、操業中は、ステップS1〜ステップS15の処理が単位時間間隔で繰り返し実行されることとなる。また、操業を終える等の所定の場合に処理を終了する(ステップS19:Yes)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、流量との間に高い相関が得られる板密度関数f(A,B)に従って剪断テーブル61上の板密度を算出することができる。そして、板密度関数f(A,B)の上限値を判定用閾値Thとして用い、板密度が判定用閾値Thを超える場合はライン降ろしのタイミングと判定する一方、判定用閾値Th以下の場合にはライン上げのタイミングと判定して、ライン降ろし/ライン上げを実施するための制御を行うことができる。これによれば、最も大きい流量すなわち剪断ライン4の最大の処理効率を維持することができる。したがって、圧延ライン2の停止を回避しつつ剪断ライン4の処理効率を最大化することができる。また、結果的に、ライン降ろしを開始するのが遅すぎて圧延ライン2の停止を招いたり、逆にライン降ろしのタイミングが早すぎて剪断ライン4の処理効率の低下を招き、加えて仮置場5の在庫を増大させるといった事態を防止できる。
なお、上記した実施の形態では、上記式(1)に示した板密度関数f(A,B)に従って板密度を算出することとし、図5−1,図5−2に示した所定値P2(板密度関数f(A,B)の上限値)を判定用閾値Thとして用いることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、剪断テーブル61上の剪断処理材の板枚数を板密度とし、図4−1,図4−2に示した所定値P1を判定用閾値Thとして用いてもよい。あるいは、テーブル範囲611やテーブル範囲613上の剪断処理材の板枚数を加味して板密度を求め、あるいは、テーブル範囲611,613,615上の剪断処理材の板枚数のいくつかを組み合わせて加味し、板密度を求めるようにしてもよい。いずれの場合も、その板密度と流量との相関から事前に判定用閾値Thを決めておけばよい。
また、ライン上げについては、必ずしも板密度が判定用閾値Th以下となったタイミングで実施しなくてもよい。例えば、操業時には、故障等の別の要因で圧延ライン2を停止する場合がある。ライン上げは、このような圧延ライン2の停止時に実施するよう制御することで、在庫を剪断処理することとしてもよい。このようにした場合も、圧延ライン2の停止中に仮置場5内の在庫を剪断処理することができ、剪断ライン4の処理効率を向上させ、製造ライン1全体として効率のよい操業が実現できる。
また、上記した実施の形態では厚鋼板を製造する製造ライン1を例示したが、製造対象の鉄鋼製品は厚鋼板に限定されるものではない。
1 製造ライン
2 圧延ライン
21 圧延設備
3 冷却床
4 剪断ライン
41 クロップシャー
43 ダブルサイドシャー
45 エンドシャー
47 検査設備
5 仮置場
51 ハンドリング設備
6 搬送テーブル
61 剪断テーブル
615 テーブル範囲
7 上げ降ろし制御装置
71 入力部
73 出力部
75 記憶部
77 処理部
771 板密度算出部
773 タイミング判定部
775 ライン上げ降ろし制御部

Claims (3)

  1. 1つ以上の剪断設備と該剪断設備での処理を終えた剪断処理材を検査する検査設備とが剪断テーブルに沿って設置されて構成され、前記剪断テーブル上を搬送される剪断処理材を剪断処理する剪断ラインにおいて、該剪断ライン上の前記剪断処理材を一時的に前記剪断ライン外へと移動させるための剪断処理材の上げ降ろし制御装置であって、
    前記剪断テーブル上に在る剪断処理材の板枚数を取得し、前記検査設備と該検査設備の直前の剪断設備との間を接続する前記剪断テーブルのテーブル範囲上に在る剪断処理材の板枚数をさらに取得する板枚数取得手段と、
    前記取得した前記剪断テーブル上の板枚数をもとに、前記取得した前記テーブル範囲上の板枚数を加味して前記剪断テーブル上の板密度を算出する板密度算出手段と、
    前記剪断処理を終えて前記剪断ラインから搬出された剪断処理材の板枚数を前記剪断ラインの流量とし、前記剪断テーブル上の板密度が事前に前記板密度と前記流量との相関から定めた判定用閾値を超えている場合にライン降ろしのタイミングと判定するタイミング判定手段と、
    前記ライン降ろしのタイミングと判定した場合に、前記剪断テーブル上から前記剪断処理材を降ろすための制御を行うライン降ろし制御手段と、
    を備えることを特徴とする上げ降ろし制御装置。
  2. 前記タイミング判定手段は、前記剪断テーブル上の板密度が前記判定用閾値以下の場合にライン上げのタイミングと判定し、
    前記ライン上げのタイミングと判定した場合に、前記ライン降ろし制御手段によって前記剪断テーブルから降ろされた前記剪断処理材を前記剪断テーブル上に戻すための制御を行うライン上げ制御手段を備えることを特徴とする請求項に記載の上げ降ろし制御装置。
  3. 1つ以上の剪断設備と該剪断設備での処理を終えた剪断処理材を検査する検査設備とが剪断テーブルに沿って設置されて構成され、前記剪断テーブル上を搬送される剪断処理材を剪断処理する剪断ラインにおいて、該剪断ライン上の前記剪断処理材を一時的に前記剪断ライン外へと移動させるための剪断処理材の上げ降ろし制御方法であって、
    前記剪断テーブル上に在る剪断処理材の板枚数を取得し、前記検査設備と該検査設備の直前の剪断設備との間を接続する前記剪断テーブルのテーブル範囲上に在る剪断処理材の板枚数をさらに取得する板枚数取得ステップと、
    前記取得した前記剪断テーブル上の板枚数をもとに、前記取得した前記テーブル範囲上の板枚数を加味して前記剪断テーブル上の板密度を算出する板密度算出ステップと、
    前記剪断処理を終えて前記剪断ラインから搬出された剪断処理材の板枚数を前記剪断ラインの流量とし、前記剪断テーブル上の板密度が事前に前記板密度と前記流量との相関から定めた判定用閾値を超えている場合にライン降ろしのタイミングと判定するタイミング判定ステップと、
    前記ライン降ろしのタイミングと判定した場合に、前記剪断テーブル上から前記剪断処理材を降ろすための制御を行うライン降ろし制御ステップと、
    を含むことを特徴とする上げ降ろし制御方法。
JP2012147114A 2012-06-29 2012-06-29 上げ降ろし制御装置および上げ降ろし制御方法 Expired - Fee Related JP5915415B2 (ja)

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