JP5913659B1 - ワーク保持装置および端面研削装置 - Google Patents

ワーク保持装置および端面研削装置 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば湾曲する端面の研磨または端面を湾曲面に成形する際にワークの固定を迅速に行うことができるワーク保持装置を提供する。【解決手段】ワーク保持装置3は、端面を被研削面とするワークWを研削するためにワークを保持するものである。ワーク保持装置は、ワークを挿入および取り出し可能なワーク収容孔、ワークを移動不能にワーク収容孔内に固定するための固定材51、および動作することにより固定材に対してワークを固定させる動作部材52を有する。固定材は、動作部材の動作を受けてワークをその挿入方向に対して直交方向に押圧し、ワーク収容孔の内壁に押しつけるように形成される。【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば、板材または棒材等の端面を断面が凸状の湾曲面に研削する装置またはこれらワークの凸状に湾曲する端面をより平滑に研磨する装置に関する。
例えば、ベーンポンプにおけるベーンは、板状に形成されてその端面がケーシング内面を周方向に摺動することにより、流体を吐出させる。ベーンにおけるケーシング内面を摺動する端面は、湾曲するケーシング内面よりも大きな曲率で凸状に湾曲する。
ベーンの端面は、湾曲させることによりケーシング内面と線で密着して密閉性が高まり、摺動抵抗が減少する。
このベーンにおける湾曲する端面は、平滑なほど端面自体およびケーシング内面の摩耗が減少し、かつケーシング内面との密封性が高くなってポンプ性能が向上する。
そこで、ベーンを円板に固定し、円板を正逆回転させてベーンを揺動させながら、その湾曲する端面を移動するテープ状のサンドペーパーに押し当ててベーンの端面を研磨する技術が開示されている(特許文献1)。
特開2000−249088号公報
ところで、ワークを揺動させる研磨方法において精度良く(設計通りに)端面を研磨するためには、ワークが、がたつくことなく揺動装置にしっかりと保持される必要がある(特許文献1、図3)。
しかし、例えば特許文献1の装置のように、ボルト等でワークを揺動装置に保持させる方法では、手作業でのワークの固定に手間取り、研磨処理等を効率よく行うことができない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、湾曲する端面の研磨または端面を湾曲面に成形する際にワークの固定を迅速に行うことができるワーク保持装置およびワークの固定を迅速に行うことができる端面研削装置を提供することを目的とする。
本発明に係るワーク保持装置は、端面を被研削面とするワークを研削するためにワークを保持する。
ワーク保持装置は、ワーク収容部およびワーク固定部を備える。ワーク収容部は、ワークを挿入および取り出し可能なワーク収容孔を有する。ワーク固定部は、ワークを移動不能にワーク収容孔内に固定するための固定材、およびワークを固定させるために固定材に作用する動作部材を有する。
ワーク保持装置は、動作部材が、ワークの取り出し方向と同方向に移動して固定材に作用することにより、固定材が、ワークを取り出し方向に対して直交方向に押圧しワーク収容孔の内壁に押しつけるように形成される。
固定材は、支持軸周りに回動可能であって回動によりその押圧部分と支持軸との距離が変化し、または往復移動可能であって往動側に押圧部分を有するものが好ましい。「押圧部分」とは、ワークを押圧するための形状、構造を有する部分をいう。
動作部材は、固定材に接しまたは固定材に連結され、動作すると固定材が回動してまたは往動してその押圧部分がワークをワーク収容孔の内壁に押しつけるように構成される。
本発明に係る端面研削装置は、ワークの端面を研削するための装置である。端面研削装置は、ワークを保持する前述したワーク保持装置、およびワークを揺動させるための揺動装置を有する。揺動装置は、ワークの挿入方向に直交する方向を揺動軸としてワークを揺動させるように形成されている。
端面研削装置は、砥石装置を有する。
砥石装置は、ワーク収容孔の開口部分に対向する位置に配された砥石を回転させる砥石回転装置、および砥石回転装置をワーク保持装置に近づけおよび遠ざける砥石移動装置を有する。
本発明によると、湾曲する端面の研磨または端面を湾曲面に成形する際にワークの固定を迅速に行うことができるワーク保持装置およびワークの固定を迅速に行うことができる端面研削装置を提供することができる。
図1は端面研削装置の平面図である。 図2はワーク揺動装置の正面図である。 図3はワーク保持装置の平面図である。 図4はワーク保持装置の側面部分断面図である。 図5はワーク保持装置の正面図である。 図6はワーク保持装置の平面部分断面図である。 図7は砥石装置の正面図である。 図8は砥石装置の側面図である。 図9は他のワーク保持装置の形態を示す図である。 図10は他のワーク保持装置の形態を示す図である。 図11は他のワーク保持装置の形態を示す図である。 図12は他のワーク保持装置の正面図である。 図13は他のワーク保持装置の動作を示す図である。
図1は端面研削装置1の平面図、図2はワーク揺動装置2の正面図、図3はワーク保持装置3の平面図、図4はワーク保持装置3の側面部分断面図、図5はワーク保持装置3の正面図、図6はワーク保持装置3の平面部分断面図、図7は砥石装置4の正面図、図8は砥石装置4の側面図である。なお、図4における断面は図3におけるA−A矢視断面、図6における断面は図4におけるB−B矢視断面である。
端面研削装置1は、ワーク揺動装置2、および砥石装置4からなる。
ワーク揺動装置2は、揺動装置5、ワーク保持装置3、揺動部移動装置6およびワーク往復移動装置7からなる。
揺動装置5は、サーボモータ11、軸受ボックス12およびブラケット13で構成され
る。サーボモータ11は、回転角度を検出可能なエンコーダを備え、正逆回転動作を精度よく制御できる。
軸受ボックス12は、内部に受動的に回転する回転軸が複数のベアリングに支持されている。回転軸の一端側は、サーボモータ11の出力軸に連結され、他端側は、ワーク保持装置3を保持するブラケット13に連結されている。軸受ボックス12は、サーボモータ11の回転(正逆反転運動)の軸振れを防止し、ワーク保持装置3の揺動を円滑に行わせる。
ブラケット13は、図3を参照して、板状の二つの部分が直交して平面視が「L」字状を呈する。ブラケット13は、「L」字における一方の部分14の先端側に偏る部分が、軸受ボックス12の回転軸の出力側(サーボモータ11の出力軸とは反対側)に連結されている。軸受ボックス12の回転軸に連結されない「L」字における他方の部分15は、軸受ボックス12の反対側の(軸受ボックス12の)回転軸方向に延びている。他方の部分15は、軸受ボックス12の)回転軸から水平方向に離れている。
ワーク保持装置3は、ワーク収容部21、ワーク位置調整部22およびワーク固定部23で形成される。
ワーク収容部21は、端面を湾曲面に成形しまたは湾曲する端面を研磨するために、ワークの被研削面(被研磨面)を露出させて収容するものである。ワーク収容部21は、全体として断面形状を長方形とする四角柱の一方の底面にこの長方形を底面とする角錐台が連結された形状である。ここでいう「断面」とは、図3および図4において図に直交し上下方向に拡がる平面における断面である。
図3および図4における横方向は、研削等の対象ワークを保持させるために挿入し、研削等が終わったワークを抜き出す方向であり、この両方向を「収容方向」という。図3における上下方向を「幅方向」、および図4の上下方向を「厚さ方向」という。
図3〜6に示されるワーク収容部21は、ベーンポンプに使用されるベーン(以下「ワークW」という)の端面を研削するためのものである。
ワーク収容部21は、組み合わされて四角柱と角錐台との連結形状をなす下収容部24および上蓋部25、ならびにこれらに囲まれたワーク固定枠26からなる。
下収容部24は、四角柱と角錐台との連結形状における厚さ方向の下方略3分の2を占める部分である。下収容部24における上蓋部25側の面には、収容方向の一方の端から他方の端の途中まで延びたプレート案内溝27を備える。プレート案内溝27は、その幅が深さに対して大きな、断面が矩形の溝である。
プレート案内溝27は、収容方向の途中の端で、同方向に他方の端(角錐台側の端)まで延びた下固定枠用溝28に段を介して連続する。下固定枠用溝28は、その幅および深さがプレート案内溝27の幅、深さよりも大きい。
下収容部24は、その角錐台部分に、厚さ方向に貫通し断面が矩形であって下固定枠用溝28に開口する、角錐台の端が切り欠きとなった固定材収容孔29を有する。固定材収容孔29は、平面視におけるその矩形断面の4辺(切り欠き部分を除けば3辺)が、幅方向および収容方向のいずれかに延びており、うち収容方向の2辺が他の2辺より長い。
下収容部24は、プレート案内溝27に平行に延び収容方向に貫通して固定材収容孔29に一方が開口する、断面が円形の貫通孔17を備える。
上蓋部25は、下収容部24に対向する面の下固定枠用溝28に重なる部分に、上固定枠用溝30が設けられている。上固定枠用溝30は、収容方向内方の途中から他方の端(外形が角錐台となった側の端)まで収容方向に延びた溝である。上固定枠用溝30の幅は、下固定枠用溝28の幅に等しい。
上蓋部25は、上固定枠用溝30が延びた端(角錐台側の端)の反対側の端(一方の端)から収容方向に上固定枠用溝30の手前までえぐれた切り欠き31を有する。切り欠き31は、重ねられた下収容部24におけるプレート案内溝27の位置に重なる。切り欠き31の幅はプレート案内溝27の幅よりも小さい。
ワーク固定枠26は、組み合わされると断面が矩形の四角柱であってその高さ方向を貫通する断面矩形の孔が形成される2つの部分32,33からなる。ワーク固定枠26の断
面矩形の長辺の長さは、下固定枠用溝28の幅に略等しい。
部分32(以下「下方部分32」という)は、外形が下固定枠用溝28にぴったりと収まる形状である。下方部分32は、前述した「断面矩形の孔」の断面全てがその断面となる溝(以下「ワーク用溝34」という)を有する。つまり、部分33(以下「上方部分33」という)は、下方部分32のワーク用溝34の開口を覆う板状部材である。
下方部分32は、平面視(図3)において固定材収容孔29と同一断面形状の切り欠き35を有する。切り欠き35は、下方部分32が下固定枠用溝28に収められると、固定材収容孔29にぴったり重なる。
上方部分33は、上蓋部25の上固定枠用溝30にぴったりと収まる形状および大きさである。
ワーク固定枠26は、ワーク保持装置3がワークW(ベーン)を保持するとき、ワークWの四方の面に密着してとり囲み、振動、がたつき等の発生を防止する。
ワーク固定枠26は、例えば、ワークWが丸棒であり被研削面がその端面の場合には、下方部分32および上方部分33のいずれにも、断面形状が半円の溝が設けられる。ワーク固定枠26は、これらとは異なる断面形状(被研削面形状)のワークWに対しては、その断面形状に応じて、ワーク用溝34の断面形状、上方部分33の形状等が変更される。
ワーク固定枠26は、研削作業時のワークWの振動による摩耗を避けるために、ワークWよりも硬度が高い材料で形成される。
ワーク位置調整部22は、プッシュプレート41、連結部42および位置決めシリンダ装置43からなる。
プッシュプレート41は、矩形板状であって、矩形の短辺の長さが下収容部24におけるプレート案内溝27の幅方向寸法に略等しく、その厚さがプレート案内溝27の深さに略等しい。プッシュプレート41の矩形における長辺の長さは、ワーク収容部21の収容方向の長さからワークWの被研削面に直交する方向(図6,7の横方向)の長さを差し引いた長さよりも若干大きい。
連結部42は、プッシュプレート41の長手方向における一方の端近傍から、その厚さ方向の一方の側に突出し、その形状は直方体である。プッシュプレート41の短辺方向における連結部42の寸法(幅)は、プッシュプレート41の短辺の略半分であり、また上蓋部25の切り欠き31の幅よりも小さい。
位置決めシリンダ装置43は、複動型エアシリンダである。
ワーク収容部21は、下収容部24のプレート案内溝27にプッシュプレート41が収容され、下固定枠用溝28にワーク固定枠26の下方部分32が嵌め入れられ、上蓋部25の上固定枠用溝30にワーク固定枠26の上方部分33が嵌め入れられて形成される。下収容部24および上蓋部25の一体化は、4つのボルト45,45,45,45により行われる。
ワーク収容部21は、ブラケット13の「L」字における他方の部分15(軸受ボックス12の回転軸に連結されない板状部分)の端側に固定される。ブラケット13に固定されたワーク収容部21は、固定材収容孔が「L」字における一方の部分14の端側に位置し、かつプレート案内溝27と下固定枠用溝28との並びが一方の部分14に平行である。
位置決めシリンダ装置43は、平面視(図3)においてそのロッド44をプレート案内溝27の延長上に位置させロッド44の伸縮方向を収容方向に一致させて、ワーク収容部21の切り欠き31側外方に固定される。位置決めシリンダ装置43のロッド44は、その先端がボルトにより連結部42に連結されている。
ワーク固定部23は、固定材51、押しロッド52、第1アーム53、第2アーム54および固定用シリンダ装置55からなる。
固定材51は、全体として形状が直方体であり、最も短い辺の長さが、平面視における固定材収容孔29の幅より僅かに小さい。固定材51について、この辺が延びた方向を「厚さ方向」という。固定材51は、厚さ方向に貫通する断面円形の支持孔56を有する。支持孔56は、固定材51の重心を外れた位置に設けられる。
固定材51は、その厚さ方向を幅方向と一致させて固定材収容孔29に収められ、支持孔56を貫通させた支持軸57の両端が下収容部24に保持されることにより、ワーク収容部21に一体化される。固定材51は、支持軸57まわりに自由に揺動する。
固定材51は、その厚さ方向に拡がる側面の一つが、ワーク固定枠26の下方部分32におけるワーク用溝34と平行になったときに、この側面がワーク固定枠26の内方に突出せず固定材収容孔29内に収まるように、下収容部24に取り付けられる。
固定材51は、(支持孔56が設けられた後の)重心Gが、その厚さ方向に拡がる側面の一つがワーク用溝34と平行になったときに支持軸57の軸心に対して、外方(プレート案内溝27から離れた側)かつ上蓋部25とは反対側(上蓋部25から離れた側)に位置する。
また、下収容部24の切り欠き29および固定材51は、固定材51の重心Gと支持軸57の軸心とが常に上述した位置関係を維持する範囲でのみ回転(揺動)可能なように、互いの形状が決定される。つまり、切り欠き29は、固定材51の形状等を考慮して、重心Gが上述の要件(支持軸57の軸心との位置関係)を外れるような回転を妨げるように設計される。なお、図3(a)における符号G1は、固定材51の右回転の限界における重心であり、図3(b)における符号G2は、固定材51の左回転の限界における重心である。
このような固定材51は、回転が許容される状態では常に図3において右回転の限界位置(図3(a))まで回転する。このとき、固定材51の上蓋部25側を向く側面とワーク固定枠26の上方部分33との距離は外方に向かうほど大きくなり、ワークWは、固定材51に妨げられることなくワーク固定枠26に収容可能である。
なお、固定材51を支持する支持軸57は、貫通孔17よりもプレート案内溝27に近い位置に設けられている。
押しロッド52は、断面が円形の棒である。押しロッド52は、下収容部24の貫通孔17よりも長く、その径は貫通孔17の内径よりも小さい。押しロッド52は、その両端部分を露出させて貫通孔17に挿入されている。
第1アーム53は、やや厚い板材で細長く形成されている。第1アーム53は、その厚さ方向をワーク収容部21の厚さ方向に一致させ、その長手方向が幅方向となるように配される。第1アーム53は、その細長い一方の端が、ブラケット13の他方の部分15における先端近傍から突出する揺動軸47に揺動可能に保持されている。第1アーム53は、位置決めシリンダ装置43側の貫通孔17の開口の外方に配される。第1アーム53は、そのワーク収容部21側の側面59(以下「押圧面59」という)を押しロッド52の端面60に当接させてまたはこの端面60に対向させて、貫通孔17に略直交して延びる。
第2アーム54は、やや厚い板材で細長く形成され、その一端が、第1アーム53の他方の端(ブラケット13に保持された端とは反対側の端)に、回動軸48によって回動可能に連結されている。回動軸48は、ブラケット13に固定されずブラケット13に対して移動可能である。第2アーム54は、全体として押しロッド52と平行にワーク収容部21側とは反対の方向に延びる。第2アーム54の他端は、固定用シリンダ装置55におけるロッド58の先端近傍に、揺動軸49によって揺動可能に連結されている。
固定用シリンダ装置55は、ロッド58の伸縮方向を押しロッド52の軸方向に一致させて、第1アーム53に対して押しロッド52の反対側で、ブラケット13に固定される。固定用シリンダ装置55は、複動型エアシリンダである。
ブラケット13に保持されて揺動する第1アーム53の揺動軸47、第1アーム53と第2アーム54とを相対的に回動させる回動軸48、および固定用シリンダ装置55のロッド58と第2アーム54とを揺動可能に連結する揺動軸49は、いずれもワーク収容部21の厚さ方向に延び、これらの軸心(AX1〜3)は互いに平行である。
ワーク保持装置3は、ワーク収容部21のワーク固定枠26における断面矩形の孔の開口位置(ワーク収容部21における収容方向の固定材収容孔29側の端の位置)を、揺動装置5のサーボモータ11の回転軸の延長となるように、ブラケット13に固定される。
その結果、ワーク保持装置3は、サーボモータ11の回転軸の延長線を揺動軸S−Aとして揺動する。
揺動部移動装置6は、揺動装置5を、ワークWの研削時には砥石装置4の砥石Gsに接近させ、ワークWの排出時には砥石Gsから遠ざけるために、揺動装置5ごと往復移動させる。揺動部移動装置6は、移動台63および移動装置からなる。
移動台63は、アリミゾを有する移動上部61、およびこのアリミゾに組み合わされるアリガタを有して下方で移動上部61を支える支持下部62が組み合わされたものである。
移動上部61には、その上方に揺動装置5が固定されている。移動上部61のアリミゾは、揺動装置5の揺動軸に対して直交方向に延び、揺動装置5はこの方向に往復移動可能である。
移動装置は、サーボモータ64およびボールネジ等で形成され、サーボモータ64の正転または反転により、揺動装置5を往復移動させる。
ワーク往復移動装置7は、揺動装置5を揺動部移動装置6(図2の太い一点鎖線部分Rm)ごと、揺動装置5の揺動軸方向に往復移動させるものである。揺動部移動装置6の往復移動は、サーボモータ65により行われる。
砥石装置4は、砥石回転装置8および砥石移動装置9からなる。
砥石回転装置8は、周壁の厚さが厚い円筒状の砥石Gsが保持された回転体71、および回転体71を回転させる回転装置72からなる。
回転体71は、円筒状の砥石Gsの内側を、ワークWよりも硬い金属が埋めている。回転体71における回転軸方向の外方を向く砥石Gsおよび金属の端面は、段を形成せずに平らである。
回転装置72は、モータ73およびモータ73と回転体71とを連結する軸受装置74で構成される。砥石回転装置8は、一定回転数で回転体71が回転する。
砥石移動装置9は、砥石回転装置8の全体を回転体71の回転軸方向に往復移動させる装置である。砥石移動装置9は、砥石回転装置8を載せて保持する移動部75、移動部75を下方で支える基部76、および移動装置77からなる。
移動部75は、その上面に、回転装置72の軸受装置74が固定されている。移動部75の下面には、回転装置72の回転軸方向に延びたアリミゾが設けられている。
基部76の上面には、移動部75のアリミゾに嵌り込むアリガタを有する。アリガタの中央には、アリガタに平行なネジ用溝78を備える。ネジ用溝78は、断面が略矩形であり、アリガタが延びた方向に基部76を横断する。
移動装置77は、ボールネジ81およびサーボモータ82等で構成される。
ボールネジ81は、ネジ軸83、ナット84およびナット84内に保持された複数の鋼球等からなる公知のものである。ボールネジ81は、ネジ用溝78内に入れられ、ネジ軸83の一端が、基部76に固定された軸受85に支持されている。ネジ軸83の他端は、サーボモータ82の回転軸に連結されている。ナット84は、移動部75に固定されている。サーボモータ82は、基部76に一体化されている。移動装置77は、ボールネジ81によってのみ基部76に繋がっている。
移動装置77は、サーボモータ82(ネジ軸83)の正回転によりナット84が軸受85側に移動、つまり砥石Gsを含む移動部75を前進させ、サーボモータ82(ネジ軸83)の逆回転により移動部75を後退させる。
砥石装置4は、その回転軸の延長がワーク揺動装置2おける揺動軸S−Aと同じ高さに、かつ揺動軸S−Aに直角に交わるように配される。
端面研削装置1は、端面の研削処理において以下のように動作する。
ワーク往復移動装置7およびワーク揺動装置2が停止しており、ワーク揺動装置2が砥石Gsから遠ざかった状態で、ワーク収容部21のワーク固定枠26内にワークWであるベーンポンプのベーンが、研削処理の設定位置より少し奥まで差し入れられる。
ここで、固定材51は、その重心Gの位置が支持軸57の軸心に対して前述したような特定の関係になるように設計されていることにより、ベーン挿入時にベーンの挿入を妨げ
る姿勢(図4(b))になるのが回避される(図4(a))。
次に、ワーク往復移動装置7が揺動装置5を、ベーンの露出する端面(被研削面)が砥石Gsの回転中心位置の対向する位置まで移動させる。続いて、砥石移動装置9は、揺動装置5の揺動軸S−Aと砥石Gsとの距離が、研削開始時の設定値となるように、砥石回転装置8を移動させる。
位置決めシリンダ装置43が伸張し、ワークWは、プッシュプレート41に押されて抜き出し方向に移動し、砥石Gs中央に埋められた金属に当たって停止する。この状態で、固定用シリンダ装置55が伸張し、第2アーム54を移動させて第1アーム53をその押圧面59側に揺動させる。押圧面59は押しロッド52を貫通孔17の奥に押し入れ、押しロッド52は、固定材51を押して揺動させる。全体として直方体である固定材51は、回転してその辺がベーンを上方に押し、ベーンは、ワーク固定枠26の上方部分33と固定材51とに挟まれて、しっかりとワーク収容部21に固定される。
固定材51は、その周面(支持軸57に平行な側面)と支持軸57との距離(例えばR1,R2,R3)が一定ではないので(図4(c))、初めはその周面がベーンから離れていても、回転するといずれかの周面部分がベーンに接する。さらに固定材51が回転すると、その周面と支持軸57との距離が大きくなり、周面はベーンを上方に押圧して移動不能とする。したがって、回転する際の周面と回転軸との距離が周面の場所によって異なる形状であれば、図4等に示される形状以外の、例えば楕円柱であって軸心以外の場所を支持軸とする固定材を用いることができる。
ワーク保持装置3は、固定用シリンダ装置55の伸張動作のみで、ベーンを迅速にワーク収容部21に固定することができる。
ワーク往復移動装置7が揺動装置5を移動させて、ベーンを砥石Gsに対向する位置まで移動させる。このとき、砥石移動装置9が、移動前には回転体71(砥石回転装置8)をベーンから遠ざけ、移動後には回転体71(砥石回転装置8)を元の位置に戻す。
この後、サーボモータ11が起動して正転と逆転とを繰り返し、ワーク保持装置3が揺動して研削が開始される。
ワーク往復移動装置7は、ワーク保持装置3が揺動を開始すると、ワーク揺動装置2を、回転体71の径方向に往復移動させる。往復移動は、端面の研削処理中継続して行われる。ワーク保持装置3の揺動範囲は、ワークWの被研削面(端面)の全部が環状の砥石Gsから外れない範囲で行われる。
端面研削装置1は、ワークWの被研削面および砥石Gsの研削面(砥石表面)と平行な揺動軸S−A回りにワークWを揺動させるので、被研削面は断面円弧となるようにかつ均等に研削される。また、端面研削装置1は、ワーク保持装置3が「L」字状のブラケット13を介して揺動装置5に連結されているので、砥石GsをワークWの被研削面に近づけることが可能である。したがって、ワークWの端面を曲率の大きな(曲率半径の小さな)湾曲面に成形する必要がある場合であっても、砥石回転装置8をワークWの端面の後退程度に応じて前進させることにより、ワークWの端面の全面を均一に湾曲面に成形することができる。
端面研削装置1は、ワークWを揺動軸S−A方向に往復移動させる。このことにより、端面研削装置1は、砥石Gsの径方向における摩耗を均一化するとともに、ワークWの端面を湾曲の母線方向についても均一に成形(研削)することができる。
ワーク保持装置3は、ワーク固定部23を有することにより、揺動動作に起因して研削処理時に生ずるワークWの微細な振動、ワーク収容部21に対するワークWのがたつき等を防止し、ワークWの端面を、設計通りの湾曲面に精度よく研削することができる。
図9は他のワーク保持装置3Bの形態を示す図である。図9において、(a)は図4に相当するワーク保持装置3Bの側面部分断面図、(b)は(a)のC−C矢視断面図、(c)はワーク保持装置3Bの平面部分断面図、(d)〜(f)はワーク保持装置3Bの動作を示す図である。
ワーク保持装置3Bは、ワーク収容部21B、ワーク位置調整部22およびワーク固定部23Bで形成される。
ワーク収容部21Bは、下収容部24B、上蓋部25およびワーク固定枠26Bからなる。
下収容部24Bは、プレート案内溝27、下固定枠用溝28、固定材収容孔29B、貫通孔17を備える。下収容部24Bの外形、およびプレート案内溝27、下固定枠用溝28、貫通孔17は、その形態、機能等が前述したワーク保持装置3と略同じである。
固定材収容孔29Bは、下固定枠用溝28に開口し、下固定枠用溝28に直交して厚さ方向(図9(a)の上下方向)に延びた貫通する孔である。固定材収容孔29Bは、下固定枠用溝28に矩形に開口する矩形断面の上孔部86B、および上孔部86Bと段を形成し上孔部86Bよりも収容方向、幅方向ともに小さな矩形断面の下孔部87Bからなる。なお、固定材収容孔29Bにおける矩形断面の2辺は収容方向に延びる。
ワーク固定枠26Bは、下方部分32B、上方部分33の2つの部分からなる。ワーク固定枠26Bは、下方部分32Bのワーク用溝34に、上孔部86Bと同じ形状、大きさの孔35Bを有する
ワーク固定枠26Bにおけるワーク用溝34および上方部分33は、ワーク保持装置3におけるものと同じである。
ワーク固定部23Bは、固定材51B、押しロッド52B、第1アーム53B、第2アーム54および固定用シリンダ装置55からなる。
固定材51Bは、伝達部88Bおよび押圧部89Bからなる。
伝達部88Bは、外観が下孔部87Bと略同一形状で各辺がこれより長い矩形断面の棒状である。伝達部88Bは、外観八面体の一つの面が、対向する面に対して傾斜している。この傾斜する面を受力面90Bという。
押圧部89Bは、矩形の厚板における平行な2つの端縁からこの厚板に略直交して同方向に厚板(以下「突起91B、92B」という)が突出し、側面視(図9(a))において「コ」字状である。押圧部89Bは、突起91B、92Bの突出方向とは反対側で、揺動軸93Bにより揺動可能に伝達部88Bに連結されている。固定材51Bは、受力面90Bを先にして、下方部分32Bの孔35B、および固定材収容孔29Bに挿入される。
ワーク保持装置3Bにおいては、揺動軸93Bは幅方向に延び、一対の突起91B、92Bは、収容方向に並ぶ。揺動軸93Bは、収容方向において、一対の突起91B、92Bの真ん中よりも内方に偏って位置する。突起91B、92Bの突出端は、湾曲面である。突起91B、92Bのそれぞれ対向する面は平面または凸状の湾曲面であり、突出端に向かう程互いの間隔が広くなる。
押圧部89Bの揺動は、いずれの方向も上孔部86Bの形状によって制限される。奥側の突起91Bの他方の突起92Bに対向する面79Bの少なくとも突出端近傍は、揺動軸93Bの位置の偏りによって揺動端まで揺動したとき(図9(d))でも、ワーク用溝34となす角度αは90度未満である。
押しロッド52Bは、断面が円形の棒である。押しロッド52Bの一端は、固定材収容孔29Bから露出し、露出する端近傍の周面が軸心に対して傾斜する平面となって端に向かうほど細くなっている。つまり、固定材収容孔29Bに露出する端では、端に向かうほど断面の円弧が小さくなり弦が大きくなる。この傾斜する面を滑面94Bという。
ワーク保持装置3Bにおいて、収容方向および幅方向で決まる平面に対する固定材51Bの受力面90Bの傾斜角度と押しロッド52の滑面94Bの傾斜角度とは略等しい。なお、受力面90Bおよび滑面94Bのいずれかまたはいずれにも、自己潤滑性を有するフッ素樹脂等が塗布またはコーティングされているのが好ましい。
押しロッド52Bは、滑面94Bが内方(上蓋部25側)を向くようにして貫通孔17に挿入され、他端が第1アーム53Bに非固定的に連結されている。
第1アーム53Bは、押しロッド52Bを非固定的に連結することを除き、ワーク保持装置3におけるワーク固定部23の第1アーム53と略同じである。第1アーム53Bは、下収容部24Bの貫通孔17の開口に対向する位置に押しロッド52Bを連結する。押しロッド52Bに略直交して延び、押しロッド52Bから離れた端を揺動軸47とする第1アーム53Bは、揺動時に押しロッド52Bの動作を妨げないように、押しロッド52
Bとの連結部分に遊びを有する。すなわち、押しロッド52Bの揺動軸95Bと第1アーム53Bの揺動軸47との距離の変化が可能なように、押しロッド52Bと第1アーム53Bとが連結される。
ワーク保持装置3Bは、上述した構成を除きワーク保持装置3と同じであり、ワーク保持装置3と同じ部分については図9においてワーク保持装置3と同じ符号を付し、その説明を省略する。
ワーク保持装置3Bにおける固定材51Bは、揺動軸93Bが一方の突起91B側に偏って位置するため、ワークWを保持しない状態では外方側の突起92Bが下降し、ワークWのワーク固定枠26B内への挿入が妨げられることなく円滑に行ない得る(図9(d))。ワークWがワーク固定枠26B内に挿入されると、一対の突起91B,92BのいずれもがワークWに向き合う(図9(e))。固定用シリンダ装置が伸張動作し押しロッド52Bが前進すると、押しロッド52Bの滑面94Bが伝達部88Bの受力面90Bを押し上げ、固定材51BがワークW側に移動し、一対の突起91B,92BのいずれもがワークWに接する。さらに押しロッド52Bが前進すると、一対の突起91B,92BがワークWをワーク固定枠26Bの上方部分33Bに向けて押圧する。固定材51Bは、離れた位置にある2つの突起91B,92BがワークWを安定に押圧する。
ワーク保持装置3Bは、固定用シリンダ装置が伸張することで、ワークWを迅速にワーク収容部21Bに固定することができる。
ワーク保持装置3Bは、一対の突起91B,92Bにより、揺動装置の揺動動作に起因して生ずるワークWの微細な振動、ワーク収容部21Bに対するワークWのがたつき等を防止し、ワークWの端面を精度よく研削することができる。
ワーク保持装置3Bは、固定材51Bが往復移動することにより一対の突起91B,92Bの移動距離Dを大きくすることができる。また、固定材51Bの押圧部89Bは離れた2つの突起91B,92Bを有して揺動可能に構成されている。そのためワーク保持装置3Bは、ワークWの被押圧面(上蓋部25側に押圧するための力が加えられる面)Wpが例えば凹状の湾曲面であっても、支障なくかつ強固にワーク収容部21B内に保持することが可能である(図9(g))。
固定材51Bに換えて、四角柱のみで固定材(「柱状固定材」という)を構成しても良い。柱状固定材の一方の端面は、固定材51Bと同様の傾斜する受力面である。柱状固定材の他方の端面は、平面、ワーク収容部21Bの幅方向を母線とする湾曲面等が採用される。固定材収容孔は、断面形状、大きさが一定で下固定枠用溝28に開口し、断面の大きさは、収容される柱状固定材との間で柱状固定材が円滑に往復移動可能な程度である。柱状固定材は、押しロッド52Bの滑面94Bが前進するとこれに接する受力面90Bとともに上昇し、その他方の端面が、ワークWをワーク固定枠26Bの上方部分33Bに押しつける。柱状固定材は、固定材51Bと同じ作用により、ワークWを強固にワーク収容部21B内に保持することができる。
図10は他のワーク保持装置3Cの形態を示す図である。図10において、(a)はワーク保持装置3Cの正面図、(b)はワーク保持装置3Cについての図4に相当する側面部分断面図である。
ワーク保持装置3Cは、ワーク収容部21C、ワーク排出部36Cおよびワーク固定部23で形成される。
ワーク収容部21Cは、下収容部24Cおよび上蓋部25Cからなる。
下収容部24Cは、プレート案内溝27C、ワーク用下溝96C、固定材収容孔29、貫通孔17を備える。下収容部24Cの外形、および固定材収容孔29、貫通孔17は、その形態、機能等が前述したワーク保持装置3と略同じである。
プレート案内溝27Cは、位置決めシリンダ装置43側の端から収容方向他方の端に向けて延びた、その幅が深さに対して大きな、断面が矩形の溝である。プレート案内溝27Cの幅は、ワークWの幅よりも小さい。
プレート案内溝27Cは、収容方向の途中まで延び、同方向に他方の端(角錐台側の端)まで延びたワーク用下溝96Cに段を介して連続する。ワーク用下溝96Cは、その幅
および深さがプレート案内溝27の幅、深さよりも大きい。ワーク用下溝96Cの幅はワークWの幅に略等しい。
上蓋部25Cは、ワーク用下溝96Cに重なる部分に、ワーク用上溝97Cが設けられる。ワーク用上溝97Cは、その幅がワーク用下溝96Cの幅に等しく、ワークWの厚さからワーク用下溝96Cの深さを減じた深さを有する。ワーク用上溝97Cは、下収容部24Cと上蓋部25Cとが重ねられたとき、ワーク用下溝96Cとともに形成する空間の(収容方向に直交する)断面の形状、大きさが、ワークWの厚さ方向の断面と略等しい。
ワーク排出部36Cは、プッシュプレート41C、連結部42および排出シリンダ装置50Cからなる。
プッシュプレート41Cは、矩形板状であって、矩形の短辺の長さがプレート案内溝27Cの幅方向寸法に略等しく、その厚さがプレート案内溝27Cの深さに略等しい。
連結部42および排出シリンダ装置50Cの構成は、ワーク保持装置3における連結部42および位置決めシリンダ装置43と同じである。
ワーク固定部23の構成は、ワーク保持装置3におけるワーク固定部23と同じである。
ワーク保持装置3Cは、要約すると、ワーク保持装置3からワーク固定枠26を除き、ワーク固定枠26の機能を下収容部24Cおよび上蓋部25Cに行わせたものである。
ワーク保持装置3Cにおけるワーク収容部21Cは、下収容部24Cにおいてプレート案内溝27Cとワーク用下溝96Cとで段をなし、ワーク用下溝96Cの内方を向く側面(「下当接面98C」という)を形成する。また、ワーク収容部21Cには、上蓋部25Cにも、当接面98Cと同じ位置にワーク用上溝97Cの内方を向く側面(「上当接面99C」という)が形成される。
収容方向における下当接面98Cおよび上当接面99Cは、ワークWの端面研削開始時のワークWの位置を決定する。
ワーク保持装置3Cを有する端面研削装置では、ワーク往復移動装置7およびワーク揺動装置2が停止した状態で、ワークWであるベーンポンプのベーンが、プレート案内溝27Cとワーク用下溝96Cとで形成された空間に差し入れられる。
次に、ワーク往復移動装置7が揺動装置5を、ベーンの被研削面が砥石Gsの回転中心の対向位置まで移動させる。続いて、砥石移動装置9は、砥石Gsの回転中心がベーンの被研削面に当たり移動が妨げられる(停止する)までを移動させる。この動作により、ベーンは、その奥側の端面が下当接面98Cおよび上当接面99Cに突き当たるまでワーク収容部21C内に押し込まれる。ベーンの移動が停止した位置が、ベーンの端面の研削を開始するときのベーンの設定位置である。
この後は、ワーク保持装置3を有する端面研削装置1と同様にして、ベーンの端面が湾曲面に研削される。
ワーク保持装置3Cにおける排出シリンダ装置50Cは、ワーク保持装置3における位置決めシリンダ装置43と同じ構成であるが、ワーク保持装置3Cにおいては位置決めをせず、研削が終了したワークWの排出作業のみを行う。
ワーク保持装置3Cは、ワーク固定部23を有することにより、研削処理時に生ずるワークWの微細な振動、ワーク収容部21Cに対するワークWのがたつき等を防止し、ワークWの端面を精度よく湾曲面に研削することができる。
図11は他のワーク保持装置3Dの平面部分断面図、図12はワーク保持装置3Dの正面図、図13はワーク保持装置3Dの動作を示す図である。
ワーク保持装置3Dは、ワーク収容部21D、ワーク位置調整部22およびワーク固定部23Dで形成される。
ワーク収容部21Dは、下収容部24D、上蓋部25およびワーク固定枠26Dからなる。
下収容部24Dは、プレート案内溝27、下固定枠用溝28、固定材収容部29Dを備える。下収容部24Dの外形、およびプレート案内溝27、下固定枠用溝28は、その形態、機能等がワーク保持装置3と略同じである。
固定材収容部29Dは、下固定枠用溝28の側面の幅方向(図11の上下方向)の一方に設けられた、厚さ方向に所定の深さを有する凹状部分である。固定材収容部29Dは、下固定枠用溝28との間を溝18Dで連通する。溝18Dは、断面形状が、収容方向に長い矩形である。
下収容部24Dにおけるプレート案内溝27および下固定枠用溝28は、ワーク保持装置3におけるプレート案内溝27および下固定枠用溝28と同じ構成である。
ワーク収容部21Dにおける上蓋部25は、ワーク保持装置3におけるワーク収容部21の上蓋部25と同じである。
ワーク固定枠26Dは、下方部分32D、上方部分の2つの部分からなる。下方部分32Dは、ワーク保持装置3における下方部分32と同じワーク用溝34を有する。ワーク用溝34における固定材収容部29D側の側壁には、溝18Dと同じ断面形状を有する切り欠き19Dが設けられている。
ワーク固定部23Dは、固定材51D、アーム54Dおよび固定用シリンダ装置55からなる。
固定材51Dは、板材で形成され、形状は全体として「L」字状であり、一端に、他端とは逆向きに突出する押圧部89Dを有する。押圧部89Dの幅は、「L」字状である他の部分に比べて狭い。固定材51Dは、「L」字状の折れ曲がる部分が、ワーク用溝34の底に直交する支持軸57Dにより下収容部24Dに回動可能に支持される。固定材51Dの押圧部89Dは、固定材収容部29Dの溝18D、およびワーク用溝34の切り欠き19Dに収められている。
固定材51Dは、その他端(押圧部89Dとは別の端)が、アーム54Dに回動可能に一体化されている。
アーム54Dは、短冊状に長い厚板であり、長手方向の一端が回動軸48Dによりアーム54Dに連結されている。回動軸48Dは、支持軸57Dを挟んでワーク固定枠26D(の下方部分32D)の反対側に位置する。回動軸48Dは、アーム54Dおよび固定材51Dの厚さ方向に延び、いずれの部分にも一体化されずその位置は変化可能である。
アーム54Dの長手方向の他端は、揺動軸49により、そのロッド58に対して揺動可能に固定用シリンダ装置55に連結される。
ワーク固定部23Dは、押圧部89Dが、固定用シリンダ装置55の収縮時にはワーク用溝34の外に位置し、固定用シリンダ装置55が伸張するとワーク用溝34の内側に移動する。
ワーク固定部23Dは、固定用シリンダ装置55を伸張させることにより、ワーク固定枠26Dに収容したワークWを、ワーク用溝34における切り欠き19Dに対向する側壁に強く押しつけることができる。このことにより、例えばワーク保持装置3Dの揺動、ワークWと砥石との接触等による振動等によるワーク固定枠26D内のワークWのずれ、振動を防止することができる(図13(a))。
ワーク保持装置3Dは、以下の点で、ワーク保持装置3より優れる。
いずれのワーク固定枠26,26Dも、ワークWの収容、取り出しを可能とするために、その矩形断面の縦、横の寸法が、それぞれワークWの縦、横寸法より大きい。そのため、ワークWは、ワーク固定枠26,26D内で僅かであるが移動可能である。
ワーク保持装置3では、固定材51は揺動軸S−A方向および収容方向のいずれにも直交する方向からワークWを押圧する。この場合、ワークWは、ワーク固定枠26内において、揺動軸S−A方向および収容方向で特定される面(平面)内で移動(ずれ)するおそれがある。
例えば、ベーンWbの被研削面を断面円弧の湾曲面に加工するとき、ベーンWbがその押圧方向に直交する面内で不規則に移動する(ずれる)と、ベーンWbの被研削面は、(幾何学上の)母線を有する湾曲面でなく、極端に言えば外方に膨らむ湾曲面(図13(b))になる。ベーンポンプのベーンの端面が外方に膨らむ湾曲面では、ケーシングとの間で漏れが生じ、液圧縮の効率が悪化する。
これに対し、ワーク保持装置3Dでは、固定材51Dは、揺動軸S−Aと同じ方向にワ
ークWを押圧する。この場合、少なくとも、揺動軸S−A方向および収容方向で特定される面(平面)内で、ワークWの移動(ずれ)は生じない。
したがって、例えば、ベーンWbの被研削面を断面円弧の湾曲面に加工するとき、ベーンWbの被研削面は、常に揺動軸S−A方向に拡がり、母線を有する断面が円弧状の湾曲面に加工される(図13(c))。
ワーク用溝34の内面の内方に僅かな膨らみが存在すると、ワーク固定枠26,26B,26D内に保持されるワークWの姿勢が設計と異なるものとなる。これを防止するために、ワーク固定枠26,26Bでは、少なくとも上方部分33,33Bのワーク用溝34に対向する面に、四方を残して肉抜きを行う、つまり断面が矩形の凹みを内方に設けるのが好ましい。ワーク固定枠26Dでは、少なくとも下方部分32Dにおける固定材51Dに対向する側壁(の内面)に、四方を残して肉抜きを行うのが好ましい。
ワーク保持装置3,3B〜3Dは、被研削面を湾曲面に研削する場合のほか、被研削面を平面に研磨する装置に用いることができる。
上述の実施形態において、ワーク保持装置3における支持軸57を、幅方向ではなく収容方向に延びたものとしてもよい。その場合、押しロッド52の固定材側の端近傍を、押しロッド52Bの先端のような押圧部89Bを90度回転させた形状とする。この形状部分を「押圧部」と仮称する。固定材の下端には押圧部の傾斜に対応する傾斜部分を備え、押しロッドが往動(固定材側に移動)すると、傾斜部分が押されることにより固定材が回動してベーン(ワークWb)を上蓋部25側に押圧し(図9(g)に類似する固定材の動作)、ベーンはワーク収容部21に固定される。
その他、端面研削装置1、および端面研削装置1の各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明は、板材または棒材等の端面を断面が凸状の湾曲面に研削する装置またはこれらワークの凸状に湾曲する端面をより平滑に研磨する装置に利用することができる。
1 端面研削装置
3,3B〜3D ワーク保持装置
4 砥石装置
5 揺動装置
8 砥石回転装置
9 砥石移動装置
21,21B〜21D ワーク収容部
23,23B,23D ワーク固定部
51,51B,51D 固定材
52,52B 押しロッド(動作部材)
54D アーム(動作部材)
57,57D 支持軸
89D 押圧部(押圧部分)
91B 突起(押圧部分)
92B 突起(押圧部分)
W ワーク
Gs 砥石

Claims (4)

  1. 端面を被研削面とするワークを研削するために前記ワークを保持するワーク保持装置であって、
    ワーク収容部およびワーク固定部を備え、
    前記ワーク収容部は、前記ワークを挿入および取り出し可能なワーク収容孔を有し、
    前記ワーク固定部は、
    前記ワークを移動不能に前記ワーク収容孔内に固定するための固定材と、
    前記ワークを固定させるために前記固定材に作用する動作部材と、を有し、
    前記動作部材が、前記ワークの取り出し方向と同方向に移動して前記固定材に作用することにより、前記固定材が、前記ワークを前記取り出し方向に対して直交方向に押圧し前記ワーク収容孔の内壁に押しつけるように形成された
    ことを特徴とするワーク保持装置。
  2. 前記固定材は、
    支持軸周りに回動可能であって回動によりその押圧部分と前記支持軸との距離が変化し、または往復移動可能であって往動側に押圧部分を有しており
    前記動作部材は、前記固定材に接しまたは前記固定材に連結されており、
    前記動作部材が作用すると前記固定材が回動してその押圧部分が前記ワークを前記ワーク収容孔の内壁に押しつけるように、または前記動作部材が作用すると前記固定材が往動してその押圧部分が前記ワークを前記ワーク収容孔の内壁に押しつけるように、構成された
    請求項1に記載のワーク保持装置。
  3. ワークの端面を研削するための端面研削装置であって、
    前記ワークを保持する請求項1または請求項2に記載のワーク保持装置と、
    前記ワークを揺動させるための揺動装置と、を有し、
    前記揺動装置は、前記挿入方向に直交する方向を揺動軸として前記ワークを揺動させるように形成されている
    端面研削装置。
  4. 砥石装置を有し、
    前記砥石装置は、
    前記ワーク収容孔の開口部分に対向する位置に配された砥石を回転させる砥石回転装置と、
    前記砥石回転装置を前記ワーク保持装置に近づけおよび遠ざける砥石移動装置と、を有する
    請求項3に記載の端面研削装置。
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