JP2016016477A - 端面研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば平らな端面を断面円弧の湾曲形状に成形することができ、および湾曲する円弧状端面を均一に研削(研磨)することができる端面研削装置を提供する。【解決手段】端面研削装置は、ワークの端面を断面が凸状湾曲面となるように研削するものである。端面研削装置は、ワークを保持するワーク保持部3、およびワークを揺動させるための揺動装置7を有する。ワーク保持部は、ワークをその被研削面である端面が向く方向に前進および後退可能に保持するワークスライド部21、および設定された力でワークを端面が向く方向に押し出す押圧部22を備える。揺動装置は、端面が向く方向に直交する方向を揺動軸としてワークを揺動させるように形成されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、板材または棒材等の端面を断面が凸状の湾曲面に研削する装置またはこれらワークの凸状に湾曲する端面をより平滑に研磨する装置に関する。
例えば、ベーンポンプにおけるベーンは、板状に形成されてその端面がケーシング内面を周方向に摺動することにより、流体を吐出させる。ベーンにおけるケーシング内面を摺動する端面は、湾曲するケーシング内面よりも大きな曲率で凸状に湾曲する。
ベーンの端面は、湾曲させることによりケーシング内面と線で密着して密閉性が高まり、摺動抵抗が減少する。
このベーンにおける湾曲する端面は、平滑なほど端面自体およびケーシング内面の摩耗が減少し、かつケーシング内面との密封性が高くなってポンプ性能が向上する。
そこで、ベーンを円板に固定し、円板を正逆回転させてベーンを揺動させながら、その湾曲する端面を移動するテープ状のサンドペーパーに押し当ててベーンの端面を研磨する技術が開示されている(特許文献1)。
特開2000−249088号公報
特許文献1には、円板が揺動するときベーンの端面のサンドペーパーに接する範囲(ベーンの厚さの約1/3〜1/2の範囲:段落0015)が研磨されると記載されている。
引用文献1に開示された技術は、ベーンの湾曲する端面の断面が円弧とした場合、この円弧の曲率中心が円板の揺動中心のとき端面の全幅を略同じ程度に研磨することができる。しかし、引用文献1に開示された技術では、ベーンの端面の曲率が大きくなる(曲率半径が小さくなる)につれて端面の幅方向の研磨できる範囲が狭くなり、図示されたベーンの厚さの約1/3〜1/2の範囲を研磨する場合には、範囲の中央から範囲の境界近傍に向けて研磨の完成度が徐々に低下するおそれがある。
また、特許文献1に記載された技術は、ベーンの端面が湾曲に成形された後に研磨可能なものであり、例えば平らな端面を湾曲面に成形することはできない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、例えば平らな端面を断面円弧の湾曲形状に成形することができ、および湾曲する円弧状端面を均一に研削(研磨)することができる端面研削装置を提供することを目的とする。
本発明に係る端面研削装置は、ワークの端面を断面が凸状の湾曲面となるように研削するものである。
端面研削装置は、ワークを保持するワーク保持部と、ワークを揺動させるための揺動装置と、を有する。
ワーク保持部は、ワークをその被研削面である端面が向く方向に前進および後退可能に保持するワークスライド部と、設定された力でワークを端面が向く方向に押し出す押圧部と、を備える。
揺動装置は、端面が向く方向に直交する方向を揺動軸としてワークを揺動させるように形成されている。
本発明に係る他の端面研削装置は、上記構成に加え、ワーク保持部移動手段を有する。
ワーク保持部移動手段は、研削時における研削材の研削面と揺動軸との距離が設定された値となるようにワーク保持部を端面が向く方向に前進または後退させる。
端面研削装置は、好ましくは、ワーク保持部を揺動軸方向に往復移動させるワーク往復移動装置を有する。
端面研削装置は、好ましくは、端面を研削するための粗さの異なる複数の動的研削材を
備えた研削材装置を有する。研削材装置は、複数の動的研削材の研削面が、端面に対向するようにかつ揺動軸方向に並べて配されている。
ここでいう「動的研削材」とは、研削時に回転しまたは移動等することにより、ワークの被研削面に対してその研削面が動いている研削材をいう。
本発明によると、例えば平らな端面を断面円弧の湾曲形状に成形することができ、および湾曲する円弧状端面全体を均一に研削(研磨)することができる端面研削装置を提供することができる。
図1は端面研削装置の側面図である。 図2はワーク揺動装置の側面部分断面図である。 図3はワーク揺動装置の平面図である。 図4はワーク揺動装置の正面図である。 図5はワーク保持部の正面図である。 図6はワーク保持部の平面図である。 図7はワーク保持部の側面部分断面図である。 図8はワークの端面の研削の様子をワーク揺動装置の正面から見た図である。 図9はワークの端面の研削の様子を側面から見た図である。 図10はワークの平らな被研削面を湾曲面に成形する初期の様子を示す図である。 図11はワークの端面を二種類砥石により湾曲面に成形する様子を示す図である。 図12は揺動軸をワークの厚さ方向の一方に偏らせて端面研削する様子を示す図である。
図1は端面研削装置1の側面図、図2はワーク揺動装置2の側面部分断面図、図3はワーク揺動装置2の平面図、図4はワーク揺動装置2の正面図、図5はワーク保持部3の正面図、図6はワーク保持部3の平面図、図7はワーク保持部3の側面部分断面図である。
端面研削装置1は、ワーク揺動装置2、ワーク交換移動装置4、ワーク往復移動装置5および回転砥石装置6からなる。
ワーク揺動装置2は、揺動装置7およびワーク保持装置8からなる。
揺動装置7は、サーボモータ11および軸受ボックス12で構成される。サーボモータ11は、回転角度を検出可能なエンコーダを備え、正逆回転動作を精度よく制御できる。軸受ボックス12は、内部に受動的に回転する回転軸が複数のベアリングに支持されている。回転軸の一端側は、サーボモータ11の出力軸に連結され、他端側は、ワーク保持装置8のブラケット13に連結されている。軸受ボックス12は、サーボモータ11の回転(正逆反転運動)の軸振れを防止し、ワーク保持装置8の揺動を円滑に行わせるためのものである。
ワーク保持装置8は、ブラケット13およびワーク保持部3で形成される。
ブラケット13は、平面視(図3)が「L」字状であり、2つの板状部分14,15が直交する。ブラケット13は、「L」字における一方の板状部分14の先端側に偏る部分が軸受ボックス12の回転軸の出力側(サーボモータ11の出力軸とは反対側)に連結されて、この回転軸の正逆回転に伴って揺動する。ブラケット13は、側面視(図1、図2)でも略「L」字状であり、軸受ボックス12の回転軸に連結されない「L」字における他方の板状部分15は、軸受ボックス12の回転軸方向に拡がる。ブラケット13を形成する直交する2つの板状部分14,15は、肉厚のリブ状部分16により一切の変形が防止される。ブラケット13は、軸受ボックス12の回転軸方向に拡がる他方の板状部分15が、この回転軸の延長に重ならないように設計される。
ワーク保持部3は、ワークスライド部21および押圧部22で構成される。
図5〜7に示されるワークスライド部21は、ベーンポンプに使用されるベーン(以下「ワークW」という)の端面を研削するためのものである。
ワークスライド部21は、全体として断面外形を長方形とする四角柱の一方の端面にこの長方形を底面とする角錐台が連結された形状である。ここでいう「四角柱」とは、図6および図7において、横方向を高さ方向とするものである。図6および図7における横方向を「押圧方向」、図5における横方向および図6における上下方向を「幅方向」、ならびに図5および図7の上下方向を「厚さ方向」というものとする。
ワークスライド部21は、その上記形状の厚さ方向の略3分の2を占める下溝形成部23、下溝形成部23に重ねられ厚さ方向の残り略3分の1を占める上蓋部24、ならびにこれらの内方に収容されたワーク固定枠25およびプッシュプレート部26等を有する。
下溝形成部23は、上蓋部24に対向する面に、押圧方向の一方の端から他方の端の途中まで延びたプレート案内溝27を備える。プレート案内溝27は、断面形状が幅方向に長い矩形の溝である。プレート案内溝27は、押圧方向の内方で、同方向に他方の端まで延びた下固定枠用溝28に段を介して連続する。下固定枠用溝28は、断面形状が幅方向に長い矩形の溝であり、その断面の幅(幅方向の寸法)および深さがプレート案内溝27の幅、深さよりも大きい。
上蓋部24は、下溝形成部23に対向する面の下固定枠用溝28に重なる部分に、上固定枠用溝29が設けられている。上固定枠用溝29は、押圧方向内方の途中から他方の端(外形が角錐台となった側の端)まで押圧方向に延びた溝であり、その幅は下固定枠用溝28の幅に等しい。上蓋部24は、上固定枠用溝29が延びた端(他方の端)の反対側の端(一方の端)から押圧方向に上固定枠用溝29の手前までえぐれた切り欠き30を有する。切り欠き30は、重ねられた下溝形成部23のプレート案内溝27の位置に重なる。切り欠き30の幅はプレート案内溝27の幅よりも小さい。
上蓋部24は、押圧方向における他方の端側、つまり上固定枠用溝29が設けられた側の表面(外面)が端に向けて傾斜し、その傾斜する表面の幅方向中央に、押圧方向に延びる浅い溝(「付勢材用溝36」という)を備える。
上蓋部24は、付勢材用溝36の外方端近傍の底に、後述する円柱状のワーク押圧部材39の直径よりも僅かにえぐれが深く、その円柱状の長さよりも僅かに幅方向に長い切り欠き17が設けられている。
ワーク固定枠25は2つの部分25a,25bで形成され、その一方の部分25aは、長辺が短辺に比べて数倍大きな矩形端面を有する直方体の両矩形端面の長辺間に延びた溝(「固定溝31」という)が設けられたものである。一方の部分25aの矩形端面の長辺の長さは、下溝形成部23の下固定枠用溝28の幅に略等しく、一方の部分25aの両矩形端面の距離は、下固定枠用溝28の押圧方向の長さに略等しい。また、一方の部分25aの矩形端面における短辺の長さは、下固定枠用溝28の深さに略等しい。したがって、一方の部分25aは、下固定枠用溝28にぴったりと嵌り込む。
ワーク固定枠25の他方の部分25bは、矩形の板状であって、矩形の一方の辺の長さがワーク固定枠25の一方の部分25aの矩形端面の長辺に等しく、その矩形の他方の辺の長さが一方の部分25aの両矩形端面の距離に等しい。また、他方の部分25bは、矩形であるその形状および大きさが上蓋部24の上固定枠用溝29の形状に略等しく、その板状の厚さが上固定枠用溝29の深さに略等しい。他方の部分25bは、押圧方向の一方の端に、切り欠き18を備える。この切り欠きの平面視における抉れ(えぐれ)および幅は、付勢材用溝36に設けられた切り欠きと同じである。他方の部分25bは、上固定枠用溝29にぴったりと嵌り込む。
ワーク固定枠25は、ワークW(ベーン)がワークスライド部21に保持されたとき、一方の部分25aの固定溝31の内面と他方の部分25bとが、ワークWの被研削面に直交する四方の面に密着してとり囲み、振動、がたつき等の発生を防止する。
ワーク固定枠25は、例えば、ワークWが丸棒であり被研削面がその端面の場合には、一方の部分25aおよび他方の部分25bのいずれにも、断面形状が半円の溝が設けられる。ワーク固定枠25は、これらとは異なる断面形状(被研削面形状)のワークWに対し
ては、その断面形状に応じて、固定溝31の断面形状、他方の部分25bの形状等が変更される。
ワーク固定枠25は、研削作業時のワークWの摺動による摩耗を避けるために、ワークWよりも硬度が高い材料で形成される。
プッシュプレート部26は、プッシュプレート32および連結部33からなる。プッシュプレート32は、矩形板状であって、矩形の短辺の長さが下溝形成部23のプレート案内溝27の幅方向寸法に略等しく、その厚さがプレート案内溝27の深さに略等しい。プッシュプレート32の矩形における長辺の長さは、ワークスライド部21の押圧方向の長さからワークWの被研削面に直交する方向(図6,7の横方向)の長さを差し引いた長さよりも若干大きい。
連結部33は、プッシュプレート32の長手方向における一方の端近傍から、その厚さ方向の一方の側に突出する、形状直方体の部分である。プッシュプレート32の短辺方向における連結部33の寸法(幅)は、プッシュプレート32の短辺の略半分であり、また上蓋部24の切り欠き30の幅よりも小さい。
ワークスライド部21は、下溝形成部23のプレート案内溝27にプッシュプレート部26のプッシュプレート32が収容され、下固定枠用溝28にワーク固定枠25の一方の部分25aが嵌め入れられ、上蓋部24の上固定枠用溝29にワーク固定枠25の他方の部分25bが嵌め入れられて形成される。下溝形成部23および上蓋部24の一体化は、4つのボルト37,37,37,37により行われる。
ワークスライド部21において、プッシュプレート部26の連結部33は切り欠き30内に突出し、プッシュプレート部26は、プレート案内溝27に案内されて押圧方向に円滑に往復移動可能である。
上蓋部24の付勢材用溝36に、平面視(図6)矩形の板状の付勢材38が収められて、その一端近傍がネジ34により上蓋部24に固定される。付勢材38は、押圧方向における長さが、付勢材用溝36の同方向における長さよりも長い。上蓋部24の端から突出する付勢材38の端には、幅方向を軸方向とする円柱のワーク押圧部材39が固着されている。
ワーク押圧部材39の形状は、円柱でなく断面が半円、三角等の多角形等であってもよく、ワークWの形状に応じて選択される。例えば、ワークWが丸棒であれば、円弧の内周面を有するワーク押圧部材が付勢材38に固着される。
付勢材38は、ワーク押圧部材39が下固定枠用溝28に向かうように付勢されている。ワーク保持部3において、付勢材38には薄板バネが使用されるが、ねじりバネ、圧縮バネ等を使用してもよい。ワーク押圧部材39を使用せず、付勢材38で直接にワークWをワーク固定枠25の一方の部分25aに向けて付勢してもよい。例えば、矩形の薄板バネにおける上蓋部24の端から突出する部分を、ワークWに届くまでワーク固定枠25側に湾曲等させ、または湾曲させたワークWに届く部分を丸く折り返す等しても、ワーク押圧部材39と同等の機能が得られる。
押圧部22には、複動型のエアシリンダが使用される。エアシリンダのロッド40の先端は、プッシュプレート部26の連結部33にボルト41により固着される。
押圧部22は、研削時には所定の力でワークWの被研削面を砥石Gsに押圧させ(図7、P1)、研削が終わると伸張してワークWを排出し(図7、P2)、その後収縮して新たな未研削ワークWを受け容れ可能とする(図7、P3)。
ワークスライド部21は、図6に示されるように、プッシュプレート32の幅とワークWの幅とが等しく、研削が終了するとプッシュプレート32がワーク固定枠25の中に入り込んでワークWを排出させる。プッシュプレート32のこの動作は、厚さがワークWの厚さと同じでその幅がワークWの幅よりも小さなプッシュプレート32B(図6(b))、またはその断面がワーク固定枠25の固定溝31断面に内包されるプッシュプレートであれば可能である。
ワーク保持部3は、ワークスライド部21のワーク固定枠25が収容された側が、揺動装置7の軸(回転軸)の延長に近くなるようにブラケット13に取り付けられている。ワ
ーク保持部3およびブラケット13からなるワーク保持装置8は、平面視(図3)において「コ」字状(「C」字状)である。
ワーク揺動装置2は、ワーク交換移動装置4の移動台47に固定されている。
ワーク交換移動装置4は、ワーク保持部3を、ワークWの研削時には回転砥石装置6の砥石Gsに接近させ、ワークWの排出時には砥石Gsから遠ざけるために、ワーク揺動装置2ごと往復移動させる。ワーク交換移動装置4は、アリミゾを有する移動上部45と、アリガタを有して下方で移動上部45を支える支持下部46と、が組み合わされた移動台47、および移動装置からなる。
移動上部45には、その上方にワーク揺動装置2が固定されている。移動上部45のアリミゾは、ワーク揺動装置2の揺動軸に対して直交方向に延び、ワーク揺動装置2はこの方向に往復移動可能である。
移動装置は、サーボモータ48およびボールネジ等で形成され、サーボモータ48の正転または反転により、ワーク揺動装置2を往復移動させる。
ワーク往復移動装置5は、ワーク揺動装置2をワーク交換移動装置4ごと(図1の太い一点鎖線部分)、ワーク揺動装置2の揺動軸方向に往復移動させるものである。ワーク交換移動装置4の往復移動は、サーボモータ51により行われる。
回転砥石装置6は、環状であって軸心を含む断面の形状が矩形の砥石Gsを有する回転体61、および回転体61を回転させる回転装置からなる。回転装置は、一定回転数で回転体61を回転させる。
図8はワークWの端面の研削の様子をワーク揺動装置2の正面から見た図、図9はこの様子を側面から見た図である。
端面研削装置1は、端面の研削処理において以下のように動作する。
他の図も参照して、ワーク往復移動装置5およびワーク揺動装置2が停止しており、ワーク揺動装置2が砥石Gsから遠ざかった状態で、ワークスライド部21のワーク固定枠25内にワークWであるベーンポンプのベーンが差し入れられる。
ワーク交換移動装置4は、揺動装置7の軸心と砥石Gsとの距離が、目標とする(研削後の)ワークWの端面の曲率半径となるように、ワーク揺動装置2を回転砥石装置6の回転する回転体61に向けて移動させる。続いて、押圧部22であるエアシリンダが伸張して、ワークWの端面を砥石Gsに所定の力(エアシリンダの空気圧)で押しつける。同時に、サーボモータ11が起動して正転と逆転とを繰り返し、ワーク保持部3が揺動して研削が開始される。
なお、端面研削装置1では、ワーク保持装置8は、押圧方向におけるワーク固定枠25の露出する端面42(図7)の位置であって、かつ厚さ方向における固定溝31の深さDの半分の位置Psが、サーボモータ11の回転軸の延長となるように、ブラケット13およびワーク保持部3が設計される。「Ps」は、揺動の中心軸に一致するので、以下「揺動中心」ということがある。
ワーク往復移動装置5は、ワーク保持部3が揺動を開始すると、ワーク揺動装置2を、回転体61の径方向に往復移動させる。往復移動は、端面の研削処理中継続して行われる。ワーク保持部3の揺動範囲は、ワークWの被研削面(端面)の全部が環状の砥石Gsから外れない範囲で行われる。
回転砥石装置6は、ワークWの揺動軸S−Aが回転体61の回転軸Raを含む平面内に位置するように、設計される。
端面研削装置1は、ワークWの被研削面および砥石Gsの研削面(砥石表面)と平行な揺動軸S−A回りにワークWを揺動させるので、被研削面は断面円弧となるようにかつ均等に研削される。また、端面研削装置1は、ワーク保持部3が「L」字状のブラケット13を介して揺動装置7に連結されているので、ワークWの揺動軸S−Aを砥石Gsの研削面に近づけることが可能である。したがって、ワークWの端面を曲率の大きな(曲率半径の小さな)湾曲面に成形する必要がある場合であっても、揺動中心(Ps)と砥石Gsの研削面との距離を湾曲面の曲率半径とすることにより、ワークWの端面の全面を均一に湾曲面に成形することができる。
ワーク保持部3におけるワーク固定枠25は、研削時におけるワークWの振動、がたつき等を防止する。ワーク押圧部材39が固着された付勢材38は、ワークWをワーク固定枠25の内面に押しつけることにより、ワーク固定枠25のみでは防止が困難な微細な振動、がたつき等を防止する。この微細な振動、がたつき等の防止は、ワーク押圧部材39が、ワーク固定枠25の他方の部分25bに設けられた切り欠き18内で、ワークWを一方の部分25aに向けて押圧することにより効果的に達成される。
加えて、端面研削装置1は、ワークWを揺動軸S−A方向に往復移動させる。このことにより、端面研削装置1は、砥石Gsの幅方向における摩耗を均一化するとともに、ワークWの端面を湾曲の母線方向についても均一に成形(研削)することができる。
端面研削装置1は、ワークWが揺動するワーク保持部3に固定されずにワーク保持部3に対して移動可能であり、かつ押圧部22によって一定の力で砥石Gsに向けて押圧される。
図10はワークWの平らな被研削面Wfを湾曲面に成形するときの初期の様子を示す図である。ワークWの揺動は、角度±αの範囲で行われる。
研削開始直後の被研削面Wfが平らなとき、揺動角度0では被研削面Wfの全体が砥石Gsの研削面Gfに当たり、ワークスライド部21からのワークWの飛び出し長さはL1である。角度+αの揺動端まで揺動すると、ワークWの厚さ方向における被研削面Wfの角(かど)Wcが砥石Gsの研削面Gfに当たる。このとき、ワークスライド部21は、ワークWを押圧方向に移動可能に保持するのでワークWはワーク固定枠25内に押し戻され、ワークスライド部21からのワークWの飛び出し長さL2が自然に調整されて、ワークWの揺動端(角度+α)までの揺動を可能にする。角度−αの揺動端への揺動も同様である。
図10において、点C2は、ワークWがワークスライド部21に固定されて押圧方向に移動不能であり、かつ砥石Gsが無いと想定したときの、揺動角度+αにおける被研削面Wfの角Wcの位置である。また、寸法Gは、研削初期の揺動角度0および揺動角度+αにおけるにワークスライド部21からのワークWの飛び出し長さの差(変化量)を示す。
ワークWが保持部材に固定されており、揺動中心PsからワークWの被研削面Wfまでの距離が変わらない場合には、平らな被研削面Wfが砥石Gsの研削面Gfに当たったままワークWは揺動することができず、平らな被研削面Wfを湾曲に成形することができない。
つまり、端面研削装置1は、ワーク保持部3がワークWを押圧方向に移動可能に保持することにより、ワークWの平らな端面を湾曲面にまで連続して成形(研削)することができる。
図11は、端面研削装置1によるワークWの端面を、二種類の粗さの異なる砥石Gs1,Gs2により湾曲面に成形する様子を示す図である。
回転砥石装置6Cの回転体61には、外周側に砥粒が大きく環状の粗い砥石Gs1、この砥石Gs1の内周面にその外周面を接して内側に配された、砥石Gs1よりも砥粒が小さい環状の砥石Gs2が取り付けられている。2つの砥石Gs1,Gs2は、いずれも回転軸を含む断面の形状が矩形であり、軸方向の一方側(ワークWの被研削面に対向する側)の互いの面は段を形成せずに平らに連続する。
2つの砥石Gs1,Gs2は、段を形成せずに平らに連続するのが好ましいが、段違いに離れて並んでいても、ワーク交換移動装置4によりワーク保持部を粗い砥石Gs1から砥粒が小さい砥石Gs2に円滑に移動させることができる。粗い砥石Gs1および砥粒が小さい砥石Gs2が離れて配されている場合には、ワーク往復移動装置5により、ワーク揺動装置2が適切に移動される。
砥粒の大きさの異なる3つ以上の砥石を並べることも可能である。
成形処理が開始されると、被研削面Wfが平らな研削前のワークWは外周側の砥石Gs1に押しつけられ、揺動軸S−A回りに揺動しながら外周側の砥石Gs1の内側端縁と外側端縁との間を往復移動する。最初平らであった被研削面Wfは、粗い砥石Gs1により研削されて徐々に湾曲面に変化し、略予定した曲率の湾曲面に成形される。被研削面Wf
が湾曲に成形されると、ワーク往復移動装置5は、より砥粒が細かな内周側の砥石Gs2にワーク保持部3を移動させる。そして、端面研削装置は、砥石Gs1に対して行ったと同様に、ワークWの被研削面Wfを砥石Gs2に押しつけた状態で、ワーク保持部3を揺動させながら砥石Gs2の内側端縁と外側端縁との間を往復移動させる。ワークWの被研削面Wfは、砥石Gs2で研削されることによりその表面平滑度が向上する。
回転砥石装置6Cの回転体61に粗さの異なる環状の砥石を3つ以上取り付け、ワークの被研削面を、砥粒の大きな粗い砥石から順に砥粒の小さな細かい砥石で研削し、成形と同時に研磨または超仕上まで行うことができる。成形の最終段階として超仕上を行うときは、ワーク揺動装置2のサーボモータ11は、成形初期の揺動速度とは異なる超仕上に適した高速の正逆回転を行う。研削における砥石の変更は、ワーク往復移動装置5のサーボモータ51が行うので、複数の砥石はその粗さと無関係に並べることができる。
端面研削装置1は、また、研削により研削面Gfが荒れた砥石Gsの目立て(再生)を行うことができる。研削面Gfの目立てには、例えばワーク保持部3にベーン向けのワーク固定枠25が備えられている場合、ベーンと同形であってベーンの被研削面に対応する端面にダイヤモンドが電着された研磨材等が、ワーク固定枠25に装着される。
研削面Gfの目立ては、端面研削装置1を、ワークの端面を成形すると同じ要領で動作させて行われる。すなわち、研磨材を砥石Gsに押し当てた状態で研磨材を保持するワーク保持部3を揺動させ、同時に、研磨材の端面全体が砥石Gsの研削面Gfに収まる範囲でワーク揺動装置2ごと揺動軸方向に往復移動させる。研磨材は、砥石Gsよりも硬い材料が使用される。
端面研削装置1は、平らな端面を湾曲面に成形する処理のほか、湾曲面の研磨、超仕上等に使用することができる。
上述の実施形態において、揺動軸S−Aは、ワークWの被研削面の希望する湾曲形状に応じて、厚さ方向における固定溝31の深さDの半分の位置Ps以外の位置に(図12参照)、および押圧方向におけるワーク固定枠25の露出する端面42の位置以外の位置に、設定することができる。
端面研削装置1では、ワーク揺動装置2を、揺動装置7の軸心と砥石Gsの研削面Gfとの距離が研削後のワークWの端面の曲率半径となるように移動させるが、揺動軸S−Aを移動させ、または回転砥石装置6,6Cを移動させてこの距離を実現してもよい。
ワークWの端面の研削において、ワーク保持部3の揺動に同期させて、ワーク保持部2全体と砥石Gsとの距離を変化させてもよい。ワーク保持部2全体と砥石Gsとの距離を、揺動幅の中心で最小におよび揺動の両端で最大に、または揺動幅の中心で最大におよび揺動の両端で最小にすることにより、ワークW端面を凸状、楕円周面状の湾曲面に研削することができる。
ワークWの端面の研削を、回転する環状の砥石Gsでなく、往復移動する板状の砥石または特許文献1に記載されたテープ状の耐水性サンドペーパーで行ってもよい。
その他、端面研削装置1、および端面研削装置1の各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明は、板材または棒材の平らな端面を研削して湾曲面にする装置またはこれらワークの湾曲する端面を平滑に研削する装置に利用することができる。
1 端面研削装置
3 ワーク保持部
4 ワーク交換移動装置(ワーク保持部移動手段)
5 ワーク往復移動装置
6,6C 回転砥石装置(研削材装置)
7 揺動装置
21 ワークスライド部
22 押圧部
W ワーク
Wf ワークの被研削面(ワークの端面)
Gs,Gs1,Gs2 砥石(研削材)
Gf 研削面
S−A 揺動軸

Claims (4)

  1. ワークの端面を研削するための端面研削装置であって、
    前記ワークを保持するワーク保持部と、
    前記ワークを揺動させるための揺動装置と、を有し、
    前記ワーク保持部は、
    前記ワークをその被研削面である前記端面が向く方向に前進および後退可能に保持するワークスライド部と、
    設定された力で前記ワークを前記端面が向く方向に押し出す押圧部と、を備え、
    前記揺動装置は、
    前記端面が向く方向に直交する方向を揺動軸として前記ワークを揺動させるように形成されている
    ことを特徴とする端面研削装置。
  2. ワークの端面を研削するための端面研削装置であって、
    前記ワークを保持するワーク保持部と、
    前記ワークを揺動させるための揺動装置と、
    ワーク保持部移動手段と、を有し、
    前記ワーク保持部は、
    前記ワークをその被研削面である前記端面が向く方向に前進および後退可能に保持するワークスライド部と、
    設定された力で前記ワークを前記端面が向く方向に押し出す押圧部と、を備え、
    前記揺動装置は、
    前記端面が向く方向に直交する方向を揺動軸として前記ワークを揺動させるように形成されており、
    前記ワーク保持部移動手段は、
    研削時における研削材の研削面と前記揺動軸との距離が設定された値となるように前記ワーク保持部を前記端面が向く方向に前進または後退させる
    ことを特徴とする端面研削装置。
  3. さらに、前記ワーク保持部を前記揺動軸方向に往復移動させるワーク往復移動装置を有する
    請求項1または請求項2に記載の端面研削装置。
  4. 前記端面を研削するための粗さの異なる複数の動的研削材を備えた研削材装置を有し、
    前記研削材装置は、前記複数の動的研削材の研削面が、前記端面に対向するようにかつ前記揺動軸方向に並べて配されている
    請求項3に記載の端面研削装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110977736A (zh) * 2019-11-11 2020-04-10 西安康倍机电科技有限公司 一种带有防护机构的航空设备维修用抛光设备

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