JP5912492B2 - タイヤの耐クラック性能評価方法 - Google Patents

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本発明はタイヤの耐クラック性能評価方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えばタイヤのサイドウォール部におけるクラックの発生を、台上試験機を用いて評価するタイヤの耐クラック性能評価方法に関する。
図2に示されるように、従来、市場においては、タイヤ51のサイドウォール部52にクラック53の発生が見られることがある。このクラック53は、サイドウォール部52における、タイヤ最大幅位置WMPから、タイヤ半径方向に、バットレス部までの範囲に特に生じやすい。このクラック53は、タイヤの周方向C及び半径方向Rのいずれに対しても傾斜した方向に発生する。この斜め方向のクラック53は、オブリーククラック、サイドウォールクラック、SWクラックとも呼ばれる。
市場においては、車両の走行によってタイヤに経時変化が生じる。例えば、熱、酸素、オゾン、紫外線、繰り返し変形等に起因して、サイドウォールゴムが硬化することがある。サイドウォールゴムが硬化したラジアルタイヤでは、とくに、走行に伴って生じるサイドウォール部での最大歪みの部分に、ゴム分子中の破断が発生することがある。このゴム分子中での破断が、サイドウォール部の外傷に成長することがある。このサイドウォール部の外傷の一種が、前述したオブリーククラックである。
上記最大歪みの部位は非常に狭い範囲である。この最大歪みの部位は、タイヤ51の中心Oから半径方向にほぼ一定距離の位置に生じる。また、ラジアルタイヤに生じる負荷最大伸長歪み54は斜め方向である(図2参照)。負荷最大伸長歪み54とは、タイヤが転動するときにサイドウォール部に発生する、斜め方向(半径方向及び周方向から傾斜した方向)に発生する伸び方向の歪み(引っ張り歪み)である。クラック53は、負荷最大伸長歪の方向に垂直の方向に発生する。従って、クラック53の方向が、タイヤ51の周方向C及び半径方向Rのいずれに対しても傾斜した方向となる。
タイヤの耐オブリーククラック性能を確認するために、従来、実車走行試験が行われている。この実車走行試験には、公知のスクラッチ方法が採用されている。このスクラッチ方法とは、基準となる標準タイヤを装着した試験車両と、比較すべきテストタイヤを装着した試験車両とを同時に走行させるものである。クラックの発生は、タイヤの走行末期に発生する損傷形態である。そして、タイヤの耐クラック性能が相対的に評価される。しかし、この実車走行による評価の確認には長時間を要する。
一方、タイヤの側部の耐久性を評価するために、屋内の台上試験装置を用いることも提案されている(特開2006−084290公報)。この方法では、タイヤを回転させる台上試験装置をオゾン雰囲気下に設置する必要がある。他に、台上試験装置を用いてタイヤのサイドウォール部のクラックに関する耐久性を評価する方法は知られていない。
特開2006−084290公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、例えば、タイヤのサイドウォール部に発生するクラックを、市場における実車走行による結果を再現しながら、タイヤの耐クラック性能を台上で評価することのできる、タイヤの耐クラック性能評価方法を提供することを目的としている。
本発明に係るタイヤの耐クラック性能評価方法は、
トレッド及びサイドウォールを有する供試タイヤを加熱して、供試タイヤのサイドウォールゴムの硬度を上昇させるゴム硬化ステップと、
タイヤを回転駆動する試験装置に、上記硬化した供試タイヤを取り付ける装着ステップと、
上記試験装置上で、内圧及び荷重が負荷された状態の供試タイヤを回転させる走行ステップとを含んでおり、
上記ゴム硬化ステップにおけるサイドウォールゴムの硬度の上昇比率が、製造後の新品タイヤの硬度に対して、7ポイント以上13ポイント以下であり、
走行ステップにおいて発生するサイドウォール部の表面最大歪みが、6%以上14%以下である。
好ましくは、上記ゴム硬化ステップにおけるサイドウォールゴムの硬度の上昇比率が、製造後の新品タイヤの硬度に対して、8ポイント以上10ポイント以下である。
好ましくは、上記走行ステップにおいて発生するサイドウォール部の表面最大歪みが、10%以上13%以下である。
本発明に係るタイヤの耐クラック性能評価方法によれば、市場において発生するサイドウォール部のクラックに対する耐久性について、効率的且つ高い正確性を持って台上試験で評価することができる。すなわち、サイドウォール部のオブリーククラックの発生を促進することができ、実車走行におけるオブリーククラックの発生を、短時間で台上で再現しながら評価することができる。その結果、信頼性の高い耐オブリーククラック性能の評価が可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る評価方法の実行に用いられる試験装置の一例を概略的に示す斜視図である。 図2は、サイドウォール部に発生したオブリーククラックの一例を示すタイヤの正面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
ここでは、タイヤの耐オブリーククラック性能を評価するための試験方法(以下、評価方法ともいう)が説明される。図1には、本実施形態に係る評価方法の実行に用いられる試験装置1が示されている。この試験装置1は、供試タイヤ(以下、単にタイヤともいう)11の走行試験を行うための装置1である。この試験装置1は、供試タイヤ11が装着される試験用のリム2、このリム2を支持する支持装置3、及び、供試タイヤ11を回転駆動する駆動ドラム4を備えている。
リム2は、支持装置3の回転軸5に、回転可能に支持される。支持装置3は、図示しない回転駆動装置及びブレーキ機構を備えている。支持装置3は、この回転軸5を回転自在にすること、駆動ドラム4に依らずに回転駆動すること、及び、拘束すること(ブレーキをかける)ことが可能である。これにより、リム2は、加速することも、減速することも、回転停止することも可能となる。支持装置3及び駆動ドラム4は試験架台1aに設置されている。駆動ドラム4は、図示しない電動モータによって回転させられる。支持装置3は、図示しない流体圧シリンダ等の昇降装置により、タイヤ11を上下動させうる。その結果、タイヤ11は、駆動ドラム4に対して離間及び接近することができる。リム2に装着された供試タイヤ11は、上記昇降装置により、所定荷重が負荷された状態で駆動ドラム4に押圧させられる。供試タイヤ11は、この状態で、駆動ドラム4によって回転駆動されうる。
供試タイヤ11には、上記走行試験に先立ってオブリーククラックの発生を促進するための前処理が施される。この走行前の処理により、タイヤのサイドウォールゴムの物性が変化させられる。この前処理工程は、供試タイヤの加熱による硬化処理ステップである。詳細には、供試タイヤ11のサイドウォールゴムの硬度(SW硬度ともいう)を、そのタイヤ11の新品時における硬度から上昇させるステップである。タイヤ11が硬化することにより、走行時のタイヤに機械的疲労が与えられる。その結果、タイヤ11のオブリーククラックの発生が促進される。
上記加熱により、供試タイヤ11は、そのサイドウォールゴムの硬度が所定幅だけ上昇させられる。具体的には、上記加熱によるSW硬度(Hd)の新品比上昇比率は、7ポイント以上13ポイント以下である。ここで、「ポイント」という単位は、新品時と加熱後の硬度を比較したときの、百分率での差である。サイドウォールゴムの硬度の測定は、ショア式硬度計を用いて行われる。硬度上昇が7ポイント未満では、サイドウォールゴムのクラックの促進効果が得られにくい。一方、硬度上昇が13ポイントを超えると、クラック以外の損傷が発生するおそれがある。かかる観点からは、8ポイント以上10ポイント以下が好ましい。
供試タイヤ11は、リム2に装着されずにタイヤ単体で加熱される。従って、加熱時にはタイヤ11の内圧はゼロである。供試タイヤ11はオーブン内において、後述する所定温度で所定期間加熱される。前述した硬度の上昇幅を得るには、内部温度が70℃以上90℃以下のオーブンに、6週間以上8週間以下保持するのが好ましい。70℃未満又は6週間未満では、SW硬度があまり上昇せず、クラック促進効果が得られにくいからである。一方、90℃を超える場合、又は、8週間を超える場合は、SW硬度の上昇以外の物性変化を伴い、オブリーククラック以外のタイヤ損傷が発生するおそれがあるからである。この場合、オブリーククラックの耐久試験を継続することが困難となる。かかる観点から、80℃で6週間以上7週間以下がより好ましい。
タイヤ11を加熱するときのオーブン内の湿度は50%以下が好ましい。湿度が50%を超えていると、タイヤ内部への水分浸透により、オブリーククラック以外のタイヤ損傷が発生するおそれがあるからである。この場合、オブリーククラックの耐久試験を継続することが困難となる。
以上のごとくSW硬度が上昇した供試タイヤ11は、以下の走行試験に供される。供試タイヤ11が装着された試験用のリム2は、上記試験装置1の支持装置3に取り付けられる(図1)。供試タイヤ11に所定の試験内圧が充填された上で、走行試験が開始される。供試タイヤ11は、支持装置3により、駆動ドラム4の外周面に、規格に規定された範囲内の試験荷重で押圧される。供試タイヤ11は、この状態で、後述する所定速度(走行試験速度)で走行させられる。走行の終了後、この供試タイヤ11の損傷状態が確認される。
走行試験の第一ステップでは、走行時の供試タイヤ11のサイドウォールの最大表面歪み(負荷最大伸長歪み)が測定される。この最大表面歪みは、オブリーククラックの発生を促進する観点から、6%以上14%以下の範囲にされている。6%未満の歪みは、市場において発生する歪みと大差がない。従って、そのような歪みが発生しても、オブリーククラックの発生を促進する効果が得られにくい。一方、14%を超える歪みは、オブリーククラック以外の損傷を発生せしめるおそれがある。この場合、クラック耐久試験を継続することができない。かかる観点からは、サイドウォールの最大表面歪みは、10%以上13%以下であるのが好ましい。
上記サイドウォールの最大表面歪みを走行時に測定することは容易ではない。そこで、走行時相当の静力学的条件下で最大表面歪みの測定を行ってもよい。すなわち、試験内圧を充填した状態の供試タイヤ11に、圧縮試験機によって静的な試験荷重が負荷される。この状態でのサイドウォールに発生する最大表面歪みが測定される。
走行試験の第二ステップでは、試験内圧及び試験荷重が負荷された状態の供試タイヤ11が回転させられる。供試タイヤ11に供給される試験内圧は、規格に規定された最大荷重時内圧の60%以上110%以下とされる。規格に規定された最大荷重時内圧とは、例えば、JATMAの「空気圧−負荷能力対応表」に規定された圧力値である。試験内圧が、最大荷重時内圧の60%未満では、荷重及び内圧が負荷されるという条件下での上記最大表面歪みより大きい歪みが生じてしまうおそれがある。その結果、オブリーククラック以外の損傷が発生するおそれがある。この場合、クラック耐久試験を継続することができない。一方、試験内圧が、最大荷重時内圧の110%を超えると、上記最大表面歪みの範囲より小さい歪みが生じてしまうおそれがある。かかる歪みは市場における歪みと大差なく、オブリーククラックの促進効果を得ることが難しい。かかる観点から、試験内圧は、規格に規定された最大荷重時内圧の90%以上100%以下がより好ましい。
走行時の供試タイヤ11の内部には、上記試験内圧を付与するための気体が充填される。この気体は、空気又は窒素であるのが好ましい。酸素は、タイヤの内面からの酸素劣化を誘発するおそれがある。この酸素劣化に起因して、オブリーククラック以外の損傷が発生するおそれがある。この場合、クラック耐久試験を継続することができない。タイヤ内に充填される気体としては、窒素が好ましい。窒素は、ゴムの隙間から外部へ通過しにくい性質を持つ。後述するタイヤ走行中の内圧管理が行われる場合は、空気を用いてもよい。この場合は、空気であっても窒素の上記優位性を補うことが可能だからである。
走行中のタイヤ11の内圧は、一定にコントロールされるのが好ましい。走行試験中のタイヤ11は、通常は24時間ノンストップで走行させられる。従って、1日以上2日以下の期間について1回の頻度で、内圧の確認が行われるのが好ましい。走行時内圧が規定内圧の±10kPaを外れたときに内圧の調整が行われるのが好ましい。
上記所定頻度での内圧確認及び調整に代えて、いわゆる内圧一定化装置が用いられてもよい。この内圧一定化装置では、タイヤのバルブとエア給排ホースとがロータリージョイントによって連結されている。従って、タイヤが回転し、エア給排ホースが固定されていても、ロータリージョイントを経由して、タイヤに対して空気が給排されうる。この内圧一定化装置は、タイヤ内圧検出装置を備え、タイヤの内圧を一定範囲に制御することができる。内圧一定化装置は、走行によるタイヤの発熱によって内圧が設定上限値を超えたときには、弁を開いて排気することができる。
走行試験において、供試タイヤ11が駆動ドラム4の外周面に押圧される試験荷重は、規格に規定された最大内圧時の最大荷重の80%以上150%以下とされる。規格に規定された最大内圧時の最大荷重とは、例えば、JATMAの「空気圧−負荷能力対応表」に規定された荷重値である。試験荷重が、最大内圧時最大荷重の80%未満では、荷重及び内圧が負荷されるという条件下での上記最大表面歪みより小さい歪みとなるおそれがある。このような歪みでは、市場における歪みと大差ないため、オブリーククラックの促進効果が得られにくい。一方、試験荷重が、最大内圧時最大荷重の150%を超えると、上記最大表面歪みの範囲より大きい歪みが生じるおそれがある。その結果、オブリーククラック以外の損傷が発生するおそれがある。これではクラック耐久試験を継続することができない。かかる観点から、試験荷重は、規格に規定された最大内圧時最大荷重の110%以上140%以下がより好ましい。
上記試験荷重で駆動ドラム4の外周面に押圧された状態の供試タイヤ11は、駆動ドラム4の回転によって走行させられる。走行試験においては、供試タイヤ11は、俯角が±1°の範囲内(−1°以上+1°以下)で直進させられる。この試験における上記俯角には、スリップ角又はキャンバー角が該当する。俯角が±1°の範囲を外れると、トレッドゴムの摩耗が発生するおそれがある。そうすると、クラック耐久試験を継続することができない。
走行試験における供試タイヤ11の走行速度は、30km/h以上70km/h以下とされる。走行速度が30km/h未満では、サイドウォール部の屈曲回数が少なくなる。換言すれば、サイドウォールゴムの伸縮変形の頻度が低くなる。その結果、オブリーククラックの促進効果が得られにくい。走行時間が長くなり、試験効率が低下する。一方、走行速度が70km/hを超えると、サイドウォール部の屈曲回数が増大する。すなわち、サイドウォールゴムの伸縮変形の頻度が高くなる。その結果、タイヤの発熱が増大するので、オブリーククラック以外の損傷が発生するおそれがある。この場合、クラック耐久試験を継続することができない。
上記走行試験が終了した後の供試タイヤ11に対して、オブリーククラックに関する目視検査、物性確認検査が行われる。まず、クラックの発生箇所等が確認、記録される。このクラックの発生箇所、及び、クラックの形状、方向等から、市場において発生しているオブリーククラックの形態の再現性が評価される。市場におけるオブリーククラックの殆どが、タイヤ最大幅位置WMP(図2)とバットレス部との間に発生する。物性の確認検査として、サイドウォールゴムの複素弾性係数E*が測定される。この複素弾性係数E*の測定値は、市場においてオブリーククラックを発生したタイヤのサイドウォールゴムの複素弾性係数E*の測定値と比較される。この比較により、供試タイヤの物性変化についての市場再現性が評価される。
以上の台上試験により、市場におけるタイヤのオブリーククラック発生が、供試タイヤ11に再現されうることが確認される。これは、以下の実施例により明らかである。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1から6]
実施例1から6として、それぞれ、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表1に示される。この台上試験は、オーブンによって昇温された供試タイヤ11に対し、図1に示された試験装置1を用いて行われた。試験要領は前述したとおりである。供試タイヤ11のサイズは、225/80R17.5である。供試タイヤ11を加熱するオーブンの温度及び保持期間、サイドウォールゴムの硬度アップ比率、供試タイヤに負荷される試験荷重(規格規定値に対する割合)、供試タイヤの試験内圧(規格規定値に対する割合)、走行速度、並びに、走行時相当のサイドウォール部の最大表面歪みは、表1に示されているとおりである。走行時間は全て600時間である。
[実施例7から9]
実施例7から9として、それぞれ、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表2に示される。この台上試験の試験要領は、実施例1におけると同様、前述したとおりのものである。供試タイヤ11を加熱するオーブンの温度及び保持期間、サイドウォールゴムの硬度アップ比率、供試タイヤに負荷される試験荷重(規格規定値に対する割合)、供試タイヤの試験内圧(規格規定値に対する割合)、走行速度、並びに、走行時相当のサイドウォール部の最大表面歪みは、表2に示されているとおりである。その他は実施例1と同一である。
[比較例1から3]
比較例1から3として、それぞれ、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表2に示される。この台上試験の試験要領は、実施例1におけると同様、前述したとおりのものである。供試タイヤ11を加熱するオーブンの温度及び保持期間、サイドウォールゴムの硬度アップ比率、供試タイヤに負荷される試験荷重(規格規定値に対する割合)、供試タイヤの試験内圧(規格規定値に対する割合)、走行速度、並びに、走行時相当のサイドウォール部の最大表面歪みは、表2に示されているとおりである。その他は実施例1と同一である。
[比較例4から11]
比較例4から11として、それぞれ、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表3に示される。この台上試験の試験要領は、実施例1におけると同様、前述したとおりのものである。供試タイヤ11を加熱するオーブンの温度及び保持期間、サイドウォールゴムの硬度アップ比率、供試タイヤに負荷される試験荷重(規格規定値に対する割合)、供試タイヤの試験内圧(規格規定値に対する割合)、走行速度、並びに、走行時相当のサイドウォール部の最大表面歪みは、表3に示されているとおりである。その他は実施例1と同一である。
Figure 0005912492
Figure 0005912492
Figure 0005912492
[試験結果]
表1には、実施例1から6の試験結果が示されている。表2には、実施例7から9及び比較例1から3の試験結果が示されている。表3には、比較例4から11の試験結果が示されている。試験結果としては、目視試験の結果、及び、サイドウォールゴムの複素弾性係数E*の評価結果が示されている。目視検査は、走行試験が終了した供試タイヤ11について、トレッド及び左右のサイド部に対して行われた。クラックの具体的な発生箇所が、表1から3に、○印、△印及び×印で示されている。○印はサイドウォール部の最大表面歪み発生部を示し、△印はサイドウォール部の最大表面歪み発生部以外の部位を示し、×印はクラックの発生が認められないことを示す。オブリーククラックの市場形態再現性が○印及び×印で示されている。○印は再現性が認められることを示し、×印は再現性が認められないことを示す。複素弾性係数の測定は、左右のサイドウォールゴムについて行われた。複素弾性係数についての市場再現性も、○印及び×印で示されている。○印は再現性が認められることを示し、×印は再現性が認められないことを示す。
[評価]
実施例及び比較例の各供試タイヤ11の検査結果を、同一仕様のタイヤの市場調査結果と対比し、その一致性を比較評価した。表1から3における下段3行には、オブリーククラックの市場再現性の評価結果が示されている。実施例1から9は全て、オブリーククラックの市場再現性が存在し、好ましい。比較例1から11については、全て市場再現性が認められない。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤの耐クラック性能評価方法は、特にサイドウォール部のオブリーククラックに対する耐久性評価に好適である。
1・・・試験装置
2・・・リム
3・・・支持装置
4・・・駆動ドラム
5・・・(支持装置の)回転軸
11・・・供試タイヤ
52・・・サイドウォール部
53・・・オブリーククラック
C・・・(タイヤの)周方向
O・・・(タイヤの)中心
R・・・(タイヤの)半径方向
WMP・・・(タイヤの)最大幅位置

Claims (3)

  1. トレッド及びサイドウォールを有する供試タイヤを加熱して、供試タイヤのサイドウォールゴムの硬度を上昇させるゴム硬化ステップと、
    タイヤを回転駆動する試験装置に、上記硬化した供試タイヤを取り付ける装着ステップと、
    上記試験装置上で、内圧及び荷重が負荷された状態の供試タイヤを回転させる走行ステップとを含んでおり、
    上記ゴム硬化ステップにおけるサイドウォールゴムの硬度の上昇比率が、製造後の新品タイヤの硬度に対する百分率表示での差により、7ポイント以上13ポイント以下であり、
    上記硬度は、ショア式硬度計によって測定され、
    走行ステップにおいて発生するサイドウォール部の表面最大歪みが、6%以上14%以下であるタイヤの耐クラック性能評価方法。
  2. 上記ゴム硬化ステップにおけるサイドウォールゴムの硬度の上昇比率が、製造後の新品タイヤの硬度に対して、8ポイント以上10ポイント以下である請求項1に記載のタイヤの耐クラック性能評価方法。
  3. 上記走行ステップにおいて発生するサイドウォール部の表面最大歪みが、10%以上13%以下である請求項1又は2にタイヤの耐クラック性能評価方法。
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