JP5019356B2 - 空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法及びユニフォーミティ調整装置 - Google Patents
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Description
例えば、PCI工程中に、タイヤ径センサでタイヤの外径の誤差と偏芯を読み取り、タイヤ径が所定値よりも大きいとき及び偏芯があるときは、タイヤ外形バフ装置を用いて、タイヤ外径の大きい部分を研削して所定の外形とするものが提案されている(特許文献1参照)。
さらに、予め未加硫タイヤの基準位置と金型の基準位置とを合わせて多数本の未加硫タイヤに加硫成型を施した直後の各加硫済みタイヤにPCIを施し、その後にRFVを測定し、金型の基準位置に対応するタイヤの位置からRFV最大位置を特定しておいて、同じ未加硫タイヤに加硫成型を施した直後のPCI開始時に、前記RFV最大位置のトレッド部周方向の一部分を押圧板手段により所定時間押圧することでユニフォーミティを修正するタイヤのRFV修正装置も提案されている(特許文献3参照)。
また、特許文献2に記載された、比較的高い膨張圧力を加えて常温で永久変形を促す方法では、タイヤの内圧を相当に高圧としなければならないので、コードに永久変形を生じさせる間にタイヤが破壊するおそれがある。
さらに、特許文献3に記載されたものでは、RFV最大位置のトレッド部周方向の一部分を押圧板手段により所定時間押圧することでユニフォーミティを修正するため、PCI装置以外に押圧するための外部装置を必要と、装置が大型化してコストも掛かるという問題がある。
請求項2の発明は、請求項1に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法において、前記加硫済みタイヤのリム又はリムホルダ間の角度を変更する工程は、測定したRRに基づき、予め蓄積した当該RRに対応するリム又はリムホルダ間の角度変位情報を読み出す工程を有することを特徴とする。
請求項3の発明は空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法であって、PCI工程における加硫済みタイヤのRRを測定する工程と、測定したRRが予め定めた基準値を超えるか否か判断する工程と、基準値を超えると判断したとき、加硫済みタイヤのリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置を変更する工程と、を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法において、前記加硫済みタイヤのリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置を変更する工程は、測定したRRに基づき、予め蓄積した当該RRに対応するリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置変更情報を読み出す工程を有することを特徴とする。
請求項5の発明は空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置であって、PCI工程における加硫済みタイヤのRRを測定する手段と、測定したRRが予め定めた基準値を超えるか否か判断する手段と、基準値を超えると判断したとき、加硫済みタイヤのリム又はリムホルダ間の角度を変更する手段と、を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置において、リム又はリムホルダ間の角度変位とRRとの相関関係データを記憶した記憶手段と、測定されたRRに基づき、前記記憶手段から当該RRに対応するリム又はリムホルダ間の角度変位情報を取得する手段と、を有することを特徴とする。
請求項7の発明は空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置であって、PCI工程における加硫済みタイヤのRRを測定する手段と、測定したRRが予め定めた基準値を超えるか否か判断する手段と、基準値を超えると判断したとき、加硫済みタイヤのリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置を変更する手段と、を有することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置において、リム又はリムホルダ軸芯間の相対位置変更とRRとの相関関係データを記憶した記憶手段と、測定されたRRに基づき、前記記憶手段から当該RRに対応するリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置変更情報を取得する手段と、を有することを特徴とする。
図示しない加硫機の近傍に位置するPCI装置10は、中央の主柱12に、同主柱12内に配置された駆動手段により昇降自在に取り付けられたアーム14が設けられている。このアーム14は、主柱12の周りで旋回及び昇降自在に構成されており、図示しない加硫機から加硫済みのタイヤTを取り出してPCI装置に移送して同装置に装着すると共に、PCI工程を終了したタイヤTを再びPCI機から取り出し、次工程に搬送するアンローダの機能を有している。
上記コントローラは、PCI処理中の製品タイヤのRRを自動測定し、その測定データに基づき上下の一対のリムホルダの平行度又は同芯度を変更してタイヤのユニフォーミティを向上させる。即ち、コントローラは、RRの測定結果がコントローラに入力されると、その値が基準値内であるか否かを判断し、基準値を超えていると判断したときは、タイヤのRR測定値に基づき、その値に対応して前記PCIリムホルダの同芯度又は平行度を変えて加硫後のタイヤが真円になるようにその外形を変形し、その状態で自然冷却してタイヤのユニフォーミティを向上させる。
図示のように、タイヤTの両面にはリム16が装着されており、各リム16a、16bはそれぞれリムホルダ18a、18bに一体に嵌合されている。リムホルダ18a、18bは略円盤状をなし、その中心部には略半球上の凸部19a、19bが形成されている。
上下の各凸部19a、19bは、それぞれ上下の円盤状のリムホルダ支持体34の中央部に設けられた円筒状の受け部38a、38bの端部に形成された半球状の凹部39a、39bに嵌合されている。この構造により、図示上下のリムホルダ18が上記凹部39a、39b内で任意に角度変更可能になっている。
この構成において、4個のピストン機構を個別に作動することにより、リムホルダ18aを任意の方向において任意の角度で傾斜させることができる。
例えば、上記駆動装置をアーム14に設けることにより、アーム14はアンローダとしてユニフォーミティ調整装置にタイヤTを装着するとともに、上記駆動装置によりタイヤを装着した状態のユニフォーミティ調整装置全体を回転することができる。
なお、上記調整装置を回転させる代わりに、RRレーザセンサを、円軌道に沿って移動させるなどしてタイヤTの回りに回転させる構成を採ってもよい。
なお、上記基準位置は、予めマーカなどで印をつけておきマーカ読み取り手段で読み取るが、RRレーザセンサ32が読み取っているトレッドの部位(位置)を同定するためであるから、例えば、計測開始位置を基準位置に指定するなど任意の位置を自動設定することもできる。
加硫機から取り出した直後の加熱状態のタイヤをアーム14でPCI機にセットし、その状態でタイヤT全周に亘りRR測定を行う(S101)。次に、得られたRRの値が上記の基準値以内かどうか判断し(S102)、基準値以内ではない、つまり基準値を超えているときは(S102、NO)、次に、その値がPCI装置で行う調整で対応できるか否か、即ち、RRが調整可能かどうか判断し(S103)、調整可能であれば(S103、YES)、その測定値を基に平行度テーブルを検索する(S104)。検索の結果、測定値に対応したリムホルダ18の角度変位情報を取得する(S105)。次に、得られた角度変位情報とRRが基準値を超えたタイヤの部位の位置情報から、当該部位とタイヤの中心を結ぶ線に沿って、取得した角度変位情報に従いリムホルダ18を角度変位する。ここで、RRが基準値以内に調整されていればユニフォーミティの調整動作を終了する。RRがなお基準値を超えていればステップS101に戻って更に調整を続ける。
ここでは、上部の不動のリムホルダ等に対し下部のリムホルダ48等が可動であるものとして説明する。
本実施形態においては、リム46はリムホルダ48に取り付けられており、リムホルダ48の下面は円筒体47に取り付けられている。ここで、円筒体47は上部円筒体47aと下部円筒体47bとからなり、上部及び下部円筒体47a、47bは互いに同一形状の傾斜した楕円形の端面で面接触している。下部円筒体47bの周りにはギヤ(平歯車)41が備えられ、ギヤ41に噛み合うギヤ(ピニオンギヤ)45は、支持枠43上に配置されたモータM1の回転軸に一体に連結されている。上部円筒体47aの一部には突出部42が横方向に張り出して取り付けられており、この突出部42に対して支持枠43上に取り付けた回転止め杆44が接触している。
上記モータM1の回転制御は、図2に関連して説明したコントローラ30により行われる。その制御方法は、上記のようにリム46に装着される加硫済みタイヤのRRを測定し、その測定結果に基づき、既に説明したと同様に、タイヤの修正箇所のリムホルダ48間の傾斜、つまり平行度を変更して、タイヤのユニフォーミティを調整する。この場合、CPU301は、平行度テーブルから読み出したリムホルダ48の傾斜角度に応じて下部円筒体47bの回転角度、従ってモータM1の回転角度(回転数)を演算してモータM1を駆動制御する。
この実施形態では、加硫後のタイヤTに装着した上下のリムホルダ68aと68bとが相対的に平行移動可能に構成されている。
即ち、図示の例では、上部リム66aを支持する円盤状の上部リムホルダ68aはPCI装置に不動に設置されており、他方下部リム66bを支持する円盤状の下部リムホルダ68bは、上部リムホルダ68aに対して相対移動可能に設置されている。
RR測定値は、その測定箇所を示すタイヤトレッド面の位置情報と共にコントローラ30に入力される。その後の処理は、既に第1の実施形態について説明したように、RRの値が基準値を超えるか否か判断し、超えると判断したときは、タイヤT上のRRが基準値を超えた部位の位置情報に基づき、その部分とタイヤ中心位置とを結ぶ線上において、リムホルダ68a、68bの相対位置関係を変更する。
コントローラ30のCPU301は、RRレーザセンサ32から得られたRRデータが基準値を超えているときは、上記同芯度テーブルからRRデータに対応した上部及び下部リムホルダ68a,68bの相対移動量、即ち同芯度の変化量を読み出し、前記モータM3、M4を駆動して下部リムホルダ68bを、読み出した値に相当する距離だけ所定の方向に移動させる。
ユニフォーミティ調整を行うときは、まず、PCI装置に設置したタイヤTのRR測定を行う(S201)。得られたRRの値が上記の基準値以内かどうか判断し(S202)、基準値以内ではない、つまり基準値を超えているときは(S202、NO)、次に、その値がPCI装置で行う調整で対応できるか否か、即ち、RRが調整可能かどうか、そのRRの値で判断し(S203)、調整可能であれば(S203、YES)、その測定値を基に同芯度テーブルを検索し(S204)、そこから測定値に対応した上下のリムホルダ68a、68b間の位置変位情報を取得する(S205)。次に、得られた位置変位情報とRRが基準値を超えたタイヤの部位の位置情報から、当該部位とタイヤの中心を結ぶ線に沿って、リムホルダ68bを取得した位置変位情報に従い変位させる。ここで、RRが基準値以内になればユニフォーミティの調整動作を終了する。
ここでは、例えば下方のリムホルダ78bは偏心台75上に載置されている。偏心台75は回転軸70に対して偏心して取り付けられており、回転軸70には平歯車72が装着されている。この平歯車72は支持台73に設置されたモータM5のピニオン74に噛みあっている。
この構成において、モータM5を駆動すると、上記ピニオン74及び平歯車72を介して回転軸70が回転し、回転軸70に一体に取り付けられた偏心台75上に設置された図示下側のリムホルダ78bが偏心回転することで、図示上下一対のリムホルダ78a、78b同士が偏心する。つまり、上記一対のリムホルダ78a、78bは、タイヤのRRが低減する方向に同芯状態から強制的にずらされる。
なお、上記歯車伝動機構に代えて、例えば、モータM5のスプロケットとの間にチェーンを掛け渡したスプロッケットを設けるチェーン伝動機構などの周知の伝動機構を用いることもできる。
測定したRRが上記基準値を超えるときは、同芯度テーブルから、そのRRに対応した補正値としての上下のリムホルダの同芯位置からずらす長さを読み出し、その値に相当するだけのずれをリムホルダ間に発生させて上記RRを低減してタイヤTの真円度を向上し、ユニフォーミティを調整する。
上下のリムホルダの平行度や同芯度の変更のための具体的手段は、ここで説明したものに限らず従来周知又は公知の装置を適宜用いることができる。
Claims (8)
- PCI工程における加硫済みタイヤのRRを測定する工程と、
測定したRRが予め定めた基準値を超えるか否か判断する工程と、
基準値を超えると判断したとき、加硫済みタイヤのリム又はリムホルダ間の角度を変更する工程と、
を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法。 - 請求項1に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法において、
前記加硫済みタイヤのリム又はリムホルダ間の角度を変更する工程は、
測定したRRに基づき、予め蓄積した当該RRに対応するリム又はリムホルダ間の角度変位情報を読み出す工程を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法。 - PCI工程における加硫済みタイヤのRRを測定する工程と、
測定したRRが予め定めた基準値を超えるか否か判断する工程と、
基準値を超えると判断したとき、加硫済みタイヤのリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置を変更する工程と、
を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法。 - 請求項3に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法において、
前記加硫済みタイヤのリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置を変更する工程は、
測定したRRに基づき、予め蓄積した当該RRに対応するリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置変更情報を読み出す工程を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整方法。 - PCI工程における加硫済みタイヤのRRを測定する手段と、
測定したRRが予め定めた基準値を超えるか否か判断する手段と、
基準値を超えると判断したとき、加硫済みタイヤのリム又はリムホルダ間の角度を変更する手段と、
を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置。 - 請求項5に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置において、
リム又はリムホルダ間の角度変位とRRとの相関関係データを記憶した記憶手段と、
測定されたRRに基づき、前記記憶手段から当該RRに対応するリム又はリムホルダ間の角度変位情報を取得する手段と、
を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置。 - PCI工程における加硫済みタイヤのRRを測定する手段と、
測定したRRが予め定めた基準値を超えるか否か判断する手段と、
基準値を超えると判断したとき、加硫済みタイヤのリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置を変更する手段と、
を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置。 - 請求項7に記載された空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置において、
リム又はリムホルダ軸芯間の相対位置変更とRRとの相関関係データを記憶した記憶手段と、
測定されたRRに基づき、前記記憶手段から当該RRに対応するリム又はリムホルダの軸芯間の相対位置変更情報を取得する手段と、
を有することを特徴とする空気入りタイヤのユニフォーミティ調整装置。
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