JP5839797B2 - 空気入りタイヤの空気漏れ試験装置及び空気漏れ試験方法 - Google Patents

空気入りタイヤの空気漏れ試験装置及び空気漏れ試験方法 Download PDF

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Description

本発明は、空気入りタイヤの空気漏れ試験装置及び空気漏れ試験方法に関する。詳細には、本発明は、縦荷重及び横荷重の両方が同時に負荷された場合の空気入りタイヤからの空気漏れを確認する試験装置及び試験方法に関する。
空気入りタイヤ(以下、単にタイヤともいう)は、ホイールの外周に形成されたリムフランジに沿って嵌着されている。ここで、タイヤとホイールとの組み立て体をタイヤ組み立て体Aと呼ぶ。タイヤとリムの外周面とで画された空間に内圧が保持されている。タイヤ組み立て体を装着した車両が、例えば走行中にカーブを切るとき、タイヤには横方向の荷重(横荷重)が加わる。タイヤに横荷重が加わると、タイヤが横方向にたわむ。このとき、リムフランジとタイヤのビード部との間からわずかな空気漏れが生じる可能性がある。
空気入りタイヤに対しては空気漏れ試験が実施される。この試験の要領は、ASTM(Amrican Society for Testing and Materials)のF1112に規定されている。
上記試験要領では、車両に装着されたタイヤ組み立て体に通常負荷されている車両の自重等からなる鉛直方向荷重に相当する荷重(縦荷重)が負荷されない。従って、車両がコーナリングした際に、車体重量と横荷重とがともに負荷されたタイヤの空気漏れを評価することができない。
特開2009−029180公報には、空気入りタイヤのビード部の故障を早期に再現する試験を行うための試験装置が開示されている。この試験装置は、供試タイヤのリムのビードシート面上に、ビード部の温度を一定条件で上昇せしめるヒータを備えている。しかしながら、この試験装置によっては、車両のコーナリング時のタイヤの状態を再現することは困難である。
特開2006−030046公報には、タイヤ縁石乗り越し試験装置が開示されている。この試験装置は、縁石用突起が形成された路面と、この路面を走行するトレーラとを必要としている。この試験装置は、極めて大がかりであり、屋内で静止した状態で試験を行うことができない。
特開2006−273299公報には、タイヤのサイド部の強度及び耐久性を評価するための試験装置が開示されている。この試験装置は、一定方向に回転自在に支持されたアームと、このアームの先端に取り付けられたくさび状の衝撃片とを有している。この試験装置は、車両に装着されているタイヤに近接して配置される。そして、上記アームが振り下ろされ、衝撃片がタイヤのサイド部に衝突し、タイヤのサイド部が損傷する。その損傷部分から空気漏れが発生する時点が測定される。この試験装置は、車両のコーナリング時の、タイヤへの荷重負荷の状態を再現するものではない。
特開2009−029180公報 特開2006−030046公報 特開2006−273299公報
前述したとおり、従来技術のいずれも、車両のコーナリング時の、タイヤへの荷重負荷の状態を再現するものではない。本発明の目的は、車両に装着された状態により近い条件下で、タイヤの空気漏れの程度を確認することができる試験装置及び試験方法を提供することである。
本発明に係る空気入りタイヤの空気漏れ試験装置は、
空気入りタイヤを支持するタイヤ支持部と、
上記空気入りタイヤの外周面に対し、その一の半径方向に縦荷重を負荷する縦荷重負荷部と、
上記空気入りタイヤの外周面のうちの、上記縦荷重が負荷されている部分に対し、上記空気入りタイヤの軸心に平行な方向に横荷重を負荷する横荷重負荷部とを備えている。
かかる空気漏れ試験装置によれば、車両に装着されたときのタイヤと同様に、縦荷重が負荷された状態で横荷重が負荷されるので、従来技術に比べて、実際の使用状態により近い条件下で、空気入りタイヤの空気漏れの程度を確認することができる。上記「空気入りタイヤを支持する」とは、タイヤ組み立て体のホイールを介して支持することを含んでいる。
上記縦荷重負荷部が、上記空気入りタイヤの外周面に押圧される押圧面部と、この押圧面部を上記空気入りタイヤの半径方向に変位させる縦方向変位駆動装置とを有し、
上記押圧面部が、上記空気入りタイヤの外周面に接した状態で、上記半径方向に移動させられることにより、上記空気入りタイヤに縦荷重を負荷するように構成されていてもよい。
上記横荷重負荷部が横方向変位駆動装置を有しており、この横方向変位駆動装置が、上記空気入りタイヤの外周面に押圧されている状態の上記押圧面部を、周期的に上記軸心に平行な方向に変位させるように構成されているのが好ましい。実車に装着されたときの空気入りタイヤの挙動の再現性が向上するからである。
空気入りタイヤの空気漏れを確認するために、上記空気入りタイヤの内圧を測定する圧力計と、試験環境の大気圧を測定する気圧計と、試験環境の大気温度を測定する温度計と、上記圧力計によって測定された空気入りタイヤの内圧を、上記大気圧及び大気温度に基づいて、予め定められた基準大気圧及び基準大気温度の条件下の内圧に換算する換算手段とを備えているのが好ましい。試験環境の条件変化に対しても、精確且つ客観的な空気漏れ程度を確認することができるからである。
本発明に係る空気入りタイヤの空気漏れ試験方法は、
支持された状態の空気入りタイヤの外周面に対し、その一の半径方向に縦荷重を負荷し、
上記空気入りタイヤの外周面のうちの上記縦荷重が負荷されている部分に対し、上記空気入りタイヤの軸心に平行な方向に横荷重を周期的に負荷し、
上記各荷重が負荷された空気入りタイヤの内圧を測定することを含んでいる。
上記各荷重の負荷及び上記内圧の測定に際して空気漏れ試験装置を用いてもよい。この場合、上記空気漏れ試験装置は、空気入りタイヤを支持するタイヤ支持部と、上記空気入りタイヤの外周面に対し、その一の半径方向に縦荷重を負荷する縦荷重負荷部と、上記空気入りタイヤの外周面のうちの、上記縦荷重が負荷されている部分に対し、上記空気入りタイヤの軸心に平行な方向に周期的に横荷重を負荷する横荷重負荷部と、上記空気入りタイヤの内圧を測定する圧力計とを備えていてもよい。
本発明に係る空気入りタイヤの空気漏れ試験装置及び空気漏れ試験方法によれば、従来技術に比べて、車両に装着された状態により近い条件下で、空気入りタイヤの空気漏れの程度を確認することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの空気漏れ試験装置を概略的に示す正面図である。 図2は、図1の空気入りタイヤの空気漏れ試験装置を示す矢印II−IIの方向に見た側面図である。 図3は、図1の空気入りタイヤの空気漏れ試験装置を示す矢印III−IIIの方向に見た平面図である。 図4は、図1の空気入りタイヤの空気漏れ試験装置における横方向変位駆動装置のクランク機構の一例を示す斜視図である。 図5(a)は、図1の空気入りタイヤの空気漏れ試験装置における横方向変位駆動装置の変位状態の一例を示す正面図であり、図5(b)は、図5(a)の横方向変位駆動装置の変位状態に対応したクランク機構の姿勢を示す平面図である。 図6(a)は、図1の空気入りタイヤの空気漏れ試験装置における横方向変位駆動装置の変位状態の他の例を示す正面図であり、図6(b)は、図6(a)の横方向変位駆動装置の変位状態に対応したクランク機構の姿勢を示す平面図である。 図7は、本発明に係る空気入りタイヤの空気漏れ試験方法の実施例の試験結果を示すグラフである。 図8は、空気入りタイヤの空気漏れ試験方法の比較例1の試験結果を示すグラフである。 図9は、空気入りタイヤの空気漏れ試験方法の比較例2の試験結果を示すグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に示された空気入りタイヤの空気漏れ試験装置(以下、単に試験装置という)1は、縦荷重及び横荷重が同時に負荷された状態のタイヤの空気漏れの程度を確認するための装置である。縦荷重とは、タイヤに対してその一半径方向に負荷される荷重であり、横荷重とは、タイヤに対してその軸心に平行な方向に負荷される荷重である。この試験装置1に対して、試験に供されるタイヤTは、その一半径方向が鉛直となるように取り付けられる。すなわち、タイヤTは、その赤道面が鉛直面内に位置するように、試験装置1に取り付けられる。タイヤTは、ホイールHに形成されたリムRに嵌着されている。タイヤTとホイールHとの組み立て体をタイヤ組み立て体Aと呼ぶ。
試験装置1は、ホイールHの軸心を支持するための支持架台2と、タイヤTに対して縦荷重を負荷する縦荷重負荷部3と、タイヤTに対して横荷重を負荷する横荷重負荷部4とを備えている。試験装置1は、さらに、タイヤTの内圧を測定する第一圧力計5と、試験環境の大気圧を測定する気圧計6と、試験環境の大気温度を測定する温度計7と、縦荷重負荷部3に備わった後述の縦方向変位駆動装置12の駆動圧を測定する第二圧力計8と、タイヤTの内圧の換算手段を含んだコントローラ30とを備えている。この換算手段は、上記第一圧力計5によって測定されたタイヤTの内圧を、測定された大気圧及び大気温度に基づいて、予め定められた基準大気圧及び基準大気温度の条件下の内圧に換算するものである。上記第一圧力計5は、タイヤTの図示しない給気用バルブに接続される。
タイヤ支持部としての支持架台2は、タイヤTの左右両面側からホイールHの中心部に着脱可能に固定される支持棒9と、この支持棒9を水平に支持する枠部材10とを備えている。支持棒9に固定された状態のタイヤTは、その赤道面が鉛直面内に位置し、その軸心回りに回転不能にされている。
縦荷重負荷部3は、支持棒9に支持された状態のタイヤTの下方に配置されている。縦荷重負荷部3は、タイヤTの外周面(トレッド面)を押圧する押圧面部11と、この押圧面部11を上下方向に変位させる縦方向変位駆動装置12とを有している。支持棒9に支持された状態のタイヤTは、下方から押圧面部11の上面によって上方に押圧される。縦方向変位駆動装置12としては、本実施形態では油圧シリンダが用いられている。しかし、電動モータで駆動される送りネジ、空気圧シリンダ等を用いたジャッキも採用されうる。タイヤTは、押圧面部11によって下方から押圧されることにより、縦荷重が負荷される。この縦荷重は、ロードセル等(図示せず)によって計測されうる。縦荷重は、車両に装着された状態における車両の自重等を模擬したものである。
図2も併せて参照すれば明らかなように、押圧面部11は、基板14とスライド板15とを有している。基板14は、縦方向変位駆動装置12の出力軸13に、水平姿勢で取り付けられている。スライド板15は、基板14の上面に対して、水平姿勢でスライド可能となるように連結されている。具体的には、水平方向に延びる溝16と臍17とによる連結方式が採用されている。基板14とスライド板15とは、面接触した状態で連結されても良く、摺動を容易にするために、多数のボールやローラが介装されたうえで連結されていてもよい。スライド板15の上面に、被試験用のタイヤTの外周面が押圧される。タイヤTの外周面とスライド板15の上面との間には大きな静摩擦が生じるので、通常は、スライド板15の変位によってタイヤTがスリップすることはない。後述するように、スライド板15は横荷重負荷部4の一部をも構成している。
横荷重負荷部4は、前述したスライド板15と、このスライド板15を水平面内の一方向に周期的に変位させる横方向変位駆動装置18とを有している。この変位方向は、支持棒9に支持された状態のタイヤTの軸心に平行な方向である。スライド板15の上面には、上記変位方向に垂直な方向に延びる一対の係止突条19が設けられている。この一対の係止突条19は、スライド板15の上面に押圧されたタイヤTの左右両側に位置する。一対の係止突条19は、スライド板15が変位したときの、万が一のタイヤTの滑りを阻止する。
図1、図3から図6に示されるように、横方向変位駆動装置18は、回転駆動部20と、クランク機構21と、コネクティングロッド(以下、連結棒という)22とを備えている。回転駆動部20としては、電動モータが採用されている。クランク機構21は、回転駆動部20の出力軸23に、出力軸23の中心軸CLaからわずかに偏心して形成された枢支軸24を有している。連結棒22はクランク機構21とスライド板15とを連結している。連結棒22の一端には、枢支軸24に回転可能に支持される第一ボス部25が形成されている。連結棒20の他端には、スライド板15に設けられた連結軸26(図3)に回転可能に支持される第二ボス部27が形成されている。
クランク機構21と連結棒22とは、回転駆動部20の出力軸23の回転運動を直線往復運動に変換し、これをスライド板15に伝達する。スライド板15の往復ストロークの中立位置は、タイヤTに横荷重が加わっていない状態である位置に一致している。スライド板15の往復ストロークの中立位置は、図1及び図3に示されるように、回転駆動部20の出力軸23の中心軸CLaと、枢支軸24の中心軸CLbとが、スライド板15の変位方向に沿って同一位置となったときの位置である。
支持架台2に支持されたタイヤTをその下方から押圧しているスライド板15を、上記横方向変位駆動装置18が直線的に往復変位させることにより、タイヤTに周期的な正負の横荷重が負荷される(図5及び図6参照)。このような周期的な正負の横荷重の負荷により、例えば、カーブの多い山道を走行する車両のタイヤに対する荷重負荷状態が再現されうる。横方向変位駆動装置18として回転駆動部20とクランク機構21とを採用したが、かかる構成には限定されない。たとえば、油圧シリンダ、ソレノイド等によってスライド板15を往復動する構成であってもよい。しかし、車両が走行中にカーブを切ったときにおけるタイヤへの荷重負荷の再現性の観点からは、回転駆動部20及びクランク機構21が好ましいと考えられる。
以上説明された試験装置1を用いてなされるタイヤTの空気漏れ試験要領の一例が以下に説明される。まず、タイヤTの内圧、並びに、タイヤTに負荷される縦荷重及び横荷重が設定される。具体的には、縦荷重に相当する縦方向変位駆動装置12の駆動圧が設定される。横荷重負荷部4について、タイヤTに負荷されるべき所定の横荷重が設定される。例えば、縦荷重の1G(Gは重力加速度)に対し、0.4G、0.8G等に相当する横荷重が設定される。上記縦荷重は車両に装着されたタイヤに負荷される重力等に相当する。横荷重の設定は、スライド板15の往復ストロークの設定によってなされる。
この往復ストロークの設定は、クランク機構21における、回転駆動部20の出力軸23の中心軸CLaと枢支軸24の中心軸CLbとの偏心量の設定によってなされる。以上説明された横荷重の設定に先立ち、スライド板15の変位と発生横荷重との関係を示すデータ(カーブ)を得ておく。このデータは、タイヤTを押圧した状態のスライド板15を横方向に変位させ、同時に、発生した横荷重を測定することによって得られる。このデータを用いて、所望の横荷重が得られるスライド板15の横方向の変位量を決定し、相当するクランク機構21を形成する。
次いで、横荷重の負荷周期が設定される。例えば、1ストローク4.0秒(周波数:15rpm)に設定される。負荷周期の設定は、例えば、回転駆動部20の減速ギア比の調節、モータの回転数の調節等によってなされる。
タイヤTの内圧、並びに、タイヤTに負荷される縦荷重及び横荷重が設定されると、被試験用のタイヤ組み立て体Aが、鉛直姿勢となるように支持棒9に固定される。タイヤTに対し、予め設定された内圧(ゲージ圧)になるまで空気が供給される。内圧は第一圧力計5によって確認される。空気供給後、タイヤTは適当時間(例えば20時間)放置される。内圧によるタイヤTの変形が安定するのを待つためである。その後、試験が開始される。縦荷重負荷部3の縦方向変位駆動装置12が作動し、スライド板15がタイヤTを下方から押圧する。これにより、タイヤTに縦荷重が負荷される。縦方向変位駆動装置12の駆動圧は、設定された縦荷重に相当する圧力に維持される。
次いで、横荷重負荷部4の回転駆動部20が作動する。スライド板15が、設定された周期及び設定されたストロークで往復変位する。これにより、タイヤTに横荷重が負荷される。所定時間経過ごとに、又は、連続してタイヤTの内圧が測定され、記録される。この測定及び記録と同時に、大気温度及び大気圧が測定及び記録される。そして、測定されたタイヤTの内圧が、測定された大気圧及び大気温度に基づいて、予め定められた基準大気圧(例えば101.3kPa)及び基準大気温度(例えば21℃)の条件下の内圧に換算され、記録される。この試験が長時間継続される。時系列で記録されたタイヤTの内圧から、タイヤTからの空気漏れの程度が把握されうる。このような継続的な試験により、実際に車両に装着されて長期間使用されたタイヤにおいて発生しうるビード部、クリンチ部のゴムの摩耗をも再現することが可能となる。
前述したごとく、本実施形態では、縦方向変位駆動装置12の駆動圧は、設定された縦荷重に相当する圧力に維持される。一方、横荷重の負荷に伴ってタイヤTが横向きに変形する。その結果、タイヤTから縦方向変位駆動装置12への反力が増加し、縦荷重の値が一時的に増加する可能性がある。かかる事態を回避するために、駆動圧が所定の上限値を超えることが無いように、縦方向変位駆動装置12に作動油の逃がし回路が形成されてもよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例]
実施例として、以上説明された試験要領に従って行われたタイヤの空気漏れ試験の一例が示される。
供試タイヤ:タイヤTA及びタイヤTB
・タイヤTBのビードコア径は、タイヤTAのビードコア径より0.5mm大きい。
・タイヤTA及びタイヤTBの各タイヤサイズは同一で、185/65R15 88H である。
・タイヤTA及びタイヤTBの各ホイールサイズは同一で、15×6.5JJである。
試験条件:
・タイヤTA、TBの初期設定内圧が180kPaとされ、24時間放置された後、再 度180kPaに設定される。
・縦荷重は6.04kN(重力加速度1Gにおける荷重に相当)であり、常時負荷され ている。
・スライド板15の変位は±20mm(0.4Gにおける縦荷重に相当する。±2.4 2kNの横荷重)である。
・横荷重の周期は約4.0秒である。
・タイヤ内圧は、測定時の大気圧及び大気温度から、基準大気圧(101.3kPa) 及び基準温度(21℃)の条件下に換算した換算内圧をもって評価される。
・試験継続期間は約6日間である。
[比較例1]
比較例1は、ASTMのF1112の規定に従って行われたタイヤの空気漏れ試験の一例である。供試タイヤTA、TBは、上記実施例として供されたタイヤと同一である。試験条件は、タイヤTA、TBに縦荷重が負荷されない点を除き、上記した条件と同一である。
[比較例2]
比較例2は、上記試験装置1を使用して横荷重を負荷せずに行われたタイヤの空気漏れ試験の一例である。供試タイヤTA、TBは、上記実施例として供されたタイヤと同一である。試験条件は、タイヤTA、TBに横荷重が負荷されない点を除き、上記した条件と同一である。
実施例に係る試験の結果が図7に示されており、比較例1に係る試験の結果が図8に示されており、比較例2に係る試験の結果が図9に示されている。図7、図8及び図9はいずれも、時間経過に伴うタイヤ内圧(換算内圧)の変化を示している。○はタイヤTAの換算内圧を示し、×はタイヤTBの換算内圧を示している。
縦荷重が負荷されない比較例1では、タイヤTAとタイヤTBとの間に、内圧の低下程度の実質的な差異は認められない(図8)。すなわち、両タイヤTA、TBの空気漏れ量に実質的な差異はない。横荷重が負荷されない比較例2でも、タイヤTAとタイヤTBとの間に、内圧の低下程度の実質的な差異は認められない(図9)。すなわち、両タイヤTA、TBの空気漏れ量に実質的な差異はない。しかし、実施例では、タイヤTAとタイヤTBとの間に、内圧の低下程度の差異が認められる(図7)。実施例における、一方のタイヤTAの内圧の低下は、比較例1及び比較例2における試験結果とほぼ同程度である。すなわち、内圧はほとんど低下していない。他方のタイヤTBの内圧の低下程度は、上記一方のタイヤTAの内圧の低下程度よりも大きい。すなわち、タイヤTBの空気漏れ量は、タイヤTAの空気漏れ量よりも多い。
通常、同一径のホイールに対してビードコア径の異なるタイヤが装着された場合、ビードコア径の大きいタイヤに較べて、ビードコア径の小さいタイヤの方が、ホイールのリムフランジに対する締め付け力が強いので、内圧を保持する能力が高い。上記実施例においては、比較例1、2に較べて、このような傾向が忠実に現れている。
以上説明された空気入りタイヤの空気漏れ試験装置及び試験方法は、実車を用いずに車両のコーナリング等を模擬してタイヤの空気漏れを確認する試験にとって好適である。
1・・・試験装置
2・・・支持架台
3・・・縦荷重負荷部
4・・・横荷重負荷部
5・・・第一圧力計
6・・・気圧計
7・・・温度計
8・・・第二圧力計
9・・・支持棒
11・・・押圧面部
12・・・縦方向変位駆動装置
15・・・スライド板
18・・・横方向変位駆動装置
20・・・回転駆動部
21・・・クランク機構
22・・・連結棒
30・・・コントローラ
A・・・タイヤ組み立て体
H・・・ホイール
R・・・リム
T・・・タイヤ

Claims (5)

  1. 空気入りタイヤを支持するタイヤ支持部と、
    上記空気入りタイヤの外周面に対し、その一の半径方向に縦荷重を負荷する縦荷重負荷部と、
    上記空気入りタイヤの外周面のうちの、上記縦荷重が負荷されている部分に対し、上記空気入りタイヤの軸心に平行な方向に横荷重を負荷する横荷重負荷部とを備えており、
    上記縦荷重負荷部が、上記空気入りタイヤの外周面に押圧される押圧面部と、この押圧面部を上記空気入りタイヤの半径方向に変位させる縦方向変位駆動装置とを有しており、
    上記押圧面部が、上記空気入りタイヤの外周面に接した状態で、上記半径方向に移動させられることにより、上記空気入りタイヤに縦荷重を負荷し、
    上記横荷重負荷部が横方向変位駆動装置を有しており、この横方向変位駆動装置が、上記空気入りタイヤの外周面に押圧されている状態の上記押圧面部を、周期的に上記軸心に平行な方向に変位させるように構成されている、空気入りタイヤの空気漏れ試験装置。
  2. 空気入りタイヤを支持するタイヤ支持部と、
    上記空気入りタイヤの外周面に対し、その一の半径方向に縦荷重を負荷する縦荷重負荷部と、
    上記空気入りタイヤの外周面のうちの、上記縦荷重が負荷されている部分に対し、上記空気入りタイヤの軸心に平行な方向に横荷重を負荷する横荷重負荷部と、
    上記空気入りタイヤの内圧を測定する圧力計と、試験環境の大気圧を測定する気圧計と、試験環境の大気温度を測定する温度計と、上記圧力計によって測定された空気入りタイヤの内圧を、上記大気圧及び大気温度に基づいて、予め定められた基準大気圧及び基準大気温度の条件下の内圧に換算する換算手段とを備えている、空気入りタイヤの空気漏れ試験装置。
  3. 上記縦荷重負荷部が、上記空気入りタイヤの外周面に押圧される押圧面部と、この押圧面部を上記空気入りタイヤの半径方向に変位させる縦方向変位駆動装置とを有しており、
    上記押圧面部が、上記空気入りタイヤの外周面に接した状態で、上記半径方向に移動させられることにより、上記空気入りタイヤに縦荷重を負荷する、請求項に記載の空気入りタイヤの空気漏れ試験装置。
  4. 上記横荷重負荷部が横方向変位駆動装置を有しており、この横方向変位駆動装置が、上記空気入りタイヤの外周面に押圧されている状態の上記押圧面部を、周期的に上記軸心に平行な方向に変位させるように構成されている、請求項記載の空気入りタイヤの空気漏れ試験装置。
  5. 支持された状態の空気入りタイヤの外周面に対し、その一の半径方向に縦荷重を負荷し、
    上記空気入りタイヤの外周面のうちの上記縦荷重が負荷されている部分に対し、上記空気入りタイヤの軸心に平行な方向に横荷重を周期的に負荷し、
    上記各荷重が負荷された空気入りタイヤの内圧を測定することを含んでおり、
    上記各荷重の負荷及び上記内圧の測定に際して空気漏れ試験装置を用い、
    この空気漏れ試験装置が、
    空気入りタイヤを支持するタイヤ支持部と、
    上記空気入りタイヤの外周面に対し、その一の半径方向に縦荷重を負荷する縦荷重負荷部と、
    上記空気入りタイヤの外周面のうちの、上記縦荷重が負荷されている部分に対し、上記空気入りタイヤの軸心に平行な方向に周期的に横荷重を負荷する横荷重負荷部と、
    上記空気入りタイヤの内圧を測定する圧力計とを備えている、空気入りタイヤの空気漏れ試験方法。
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