JP4042884B2 - 空気入りタイヤのリーク検査装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアモータカーや航空機等の空気入りタイヤであって、ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤの空気漏れの有無を判定するリーク検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤは、例えば特開平7−52617号公報に開示されている。この特許公報において、リニアモータカー用の空気入りタイヤは、非回転車軸にベアリングを介して回転自在に支持されたホイールに取付けられている。非回転車軸は円筒状車軸であって、リニアモータカーの車体に連結されたステーの先端に固定されている。タイヤがホイールのリムに装着されると、左右のリムに挟まれたホイールの外周面とタイヤの内壁との間にはタイヤ内室が形成される。タイヤ内室には空気注入装置からの圧力空気が注入され、所定の値の空気圧が保持されている。前記空気注入装置は、例えばホイールに形成されたバルブ孔に装着されたバルブと、バルブの外周に嵌合されてバルブ孔とバルブとの間を封止するOリングとから成るものである。
【0003】
このタイヤ内室の空気圧、即ちタイヤ内圧を測定する圧力センサは、ホイールに取付けられている。圧力センサは、例えばストレンゲージが形成された半導体チップの表面で受圧して抵抗変化として圧力を検出し、検出した圧力を電気信号として出力する拡散形半導体圧力センサである。タイヤ内室に開口した導圧管はホイールの壁面を貫通して設けられており、その他端は圧力センサの導圧口に接続されている。
【0004】
タイヤ内圧のリモートセンシングは、例えば図5に示す如き圧力発信器と温度発信器を兼用した圧力温度発信器によって行われる。即ち、この圧力温度発信器は、ホイールに取り付けられた圧力センサ21によって検出されたタイヤ内圧と、温度センサ32によって検出された外気温度を、信号処理部によって夫々電気信号に変換し、図示しないデータロガーに入力するものである。信号処理部は、回転側ハウジング内に収納された回転側信号処理部、非回転側ハウジング内に収納された非回転側処理部、及びこれら2つの信号処理部を電磁的に結合する電磁結合部とから構成されている。回転側ハウジングはステーとは反対側のホイールの側面に固着された大径の円筒状ハウジングであり、非回転側ハウジングは非回転車軸の端部に固着された小径の円筒状ハウジングである。
【0005】
電磁結合部は、給電コイル28並びに受電コイル29、圧力信号用の発信コイル23並びに受信コイル24、及び温度信号用の発信コイル34並びに受信コイル35とから構成されている。給電コイル28と受電コイル29は近接して対向配置されている。同様に、圧力信号用の発信コイル23並びに受信コイル24も、温度信号用の発信コイル34並びに受信コイル35も夫々近接して対向配置されている。
【0006】
回転側信号処理部は、圧力センサ21の電圧信号を周波数信号に変換しその出力を発信コイル23に供給する電圧/周波数変換部22と、温度センサ32の電圧信号を周波数信号に変換しその出力を発信コイル34に供給する電圧/周波数変換部33を含む。回転側信号処理部は、更に整流回路30と定電圧回路31を含む。定電圧回路31は電圧/周波数変換部22、電圧/周波数変換部33、及び圧力センサ21に定電圧を供給する。
【0007】
非回転側信号処理部は、高周波電圧源26と、高周波電圧を増幅しその出力を給電コイル28に供給する電力増幅部27を含む。非回転側信号処理部は、更に、受信コイル24が受信した周波数信号を電圧信号に変換する周波数/電圧変換部25、及び受信コイル35が受信した周波数信号を電圧信号に変換する周波数/電圧変換部36を含む。
【0008】
ところで、ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤの空気漏れの有無、即ちリーク検査は、これまでは目視による検査で行われていた。目視によるリーク検査は、空気入りタイヤをホイールに組み込み、タイヤ内室に空気注入口から圧力空気を注入し、所定の値の空気圧を封入した空気入りタイヤの外表面に石鹸水を塗布し、石鹸膜の膨張を目視して行うリークの検査である。石鹸水を塗布して行う目視によるリーク検査は簡単且つ確実な方法であるが、石鹸水が塗布できない部分に対しては実施できない。
【0009】
ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤにおいては、石鹸水が塗布できない部分があることから、タイヤ内圧の低下によるリーク検査も必ず行われている。タイヤ内圧の低下によるリーク検査は、圧力空気をタイヤ内室に注入し一定時間経過後のタイヤ内圧の低下を圧力測定装置で測定して行う検査である。測定自体は圧力測定装置によって自動的に行われるから、タイヤ内圧の低下の有無は確実に把握できる。しかしながら、タイヤ内圧はリークがあれば低下するが、リークが無くても外気温度が低下しても低下する。逆に微少なリークがあっても、外気温度が上昇すればタイヤ内圧は低下しないこともある。従って、タイヤ内圧の低下のみからは、タイヤにリークがあるのか否かの判断が極めて困難である。
【0010】
ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤは、リニアモータカーや航空機に装着された状態で長時間外気に曝されるものであるから、そのタイヤ内圧は当然に外気温度の影響を受け易い。従って、圧力空気をタイヤ内室に注入し一定時間経過後のタイヤ内圧の低下を圧力測定装置で測定して行うタイヤ内圧の低下による検査は、リーク検査として必ずしも有効な方法とはなっていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤのリークを、外気温度の影響を除去し、且つ自動的に判定するリーク検査装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、被検査タイヤのタイヤ内圧と外気温度を所定の測定時間にわたってサンプリングして夫々入力する入出力部、前記入出力部からサンプリング時刻毎のタイヤ内圧と外気温度を対にしたデータを記憶する測定データ記憶部、タイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式の傾き ( 基準傾きa 0 )を記憶する基準データ記憶部、前記測定データ記憶部に記憶されている被検査タイヤのタイヤ内圧に対応する外気温度を前記測定データ記憶部に記憶されている外気温度を一定の時間遅れτで補正して特定する補正演算手段、前記補正演算手段で補正されたタイヤ内圧と外気温度を対にしたデータを記憶する補正データ記憶部、前記補正データ記憶部に記憶されているデータを読み出して被検査タイヤのタイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式の傾き(被検査傾きa ) を求め、前記基準データ記憶部に記憶されている基準傾きa 0 と前記被検査傾きaとを比較する比較手段、前記比較手段の比較結果に基づいて前記被検査タイヤのリークの有無を判定するリーク判定手段、及び前記入出力部を介して伝えられた前記リーク判定手段の判定結果を表示又は記録する出力手段とで構成した。
【0013】
そして前記基準データと前記補正データ記憶部に記憶されているデータとを比較する方法として、被検査タイヤのタイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式の傾き(被検査傾きa)と基準タイヤのタイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式の傾き (基準傾きa0)とを比較する方法を採用した。この場合、前記基準データ記憶部には基準タイヤのタイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式の傾き (基準傾きa0)が記憶され、前記比較手段は前記補正データ記憶部の記憶データを読み出して被検査タイヤのタイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式を求め且つその傾き(被検査傾きa)を特定する傾き演算手段と、前記基準データ記憶手段に記憶されている前記基準傾きa0と前記被検査傾きaを比較する傾き比較手段とで構成される。
【0014】
また、検査タイヤのタイヤ内圧はホイールに取り付けられた圧力センサを含む圧力発信器によってリモートセンシングされて入手するようにした。更に、前記外気温度もホイールに取り付けられた温度センサを含む温度発信器によってリモートセンシングされて入手するようにした。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤ、具体的にはリニアモータカー用のタイヤについて収集したタイヤ内圧の膨大なデータを分析した結果、データを一定の時間遅れτで補正することによって、タイヤ内圧と外気温度との変化曲線が一次関数近似式で表されることを発見したという事実に立脚している。
【0016】
即ち、横軸(X)を外気温度、縦軸(Y)をタイヤ内圧とし、且つ基準点を原点としてX−Y表示した図3を参照すれば明らかな如く、データを一定の時間遅れτで補正することによって、リークの無いタイヤのタイヤ内圧と外気温度との変化曲線は太い鎖線で示されるような一次関数近似式Y=a0Xで表されること、リークのあるタイヤのタイヤ内圧と外気温度との変化曲線は太い実線で示されるような一次関数近似式Y=aX−bで表されること、及び傾きaは基準傾きa0よりも大きく、その値はリークの大きさに依存するという事実を発見した。データの収集に用いた下記の4本のタイヤのタイヤ内圧と外気温度との変化曲線の一次関数近似式の傾きは、タイヤAについては0.048、タイヤBについては0.054、タイヤCについては0.05、及びタイヤDについては0.0523であった。上記傾きが0.048のタイヤAは意図的に微少な空気漏れを起こすように細工された模擬リークタイヤであり、他の3本はリークのないタイヤである。なお、実線のカーブはタイヤタイヤAの内圧と外気温度との変化曲線であり、上記基準点0はここでは外気温度が20℃、タイヤ内圧が22.6kg/cm2である。
【0017】
ところで、タイヤ内圧の変化は外気温度の変化に対して時間遅れτを伴うが、この時間遅れτはタイヤの熱容量、即ち左右のリムに挟まれたホイールの外周面とタイヤの内壁との間に形成されたタイヤ内室の熱容量に依存し、タイヤ内室に封じ込まれた圧力空気の圧力値には殆ど依存しないという事実が、タイヤ内圧と外気温度の変化のデータの解析結果から判明した。
【0018】
そこで、時系列的に並べたサンプリング時刻毎のタイヤ内圧と外気温度のテーブルから、サンプリング時刻t(n)のタイヤ内圧P(n)に対応する外気温度を調べてみると、τ時間前の時刻t(n−τ)の外気温度T(n−τ)が対応することが分かった。換言すれば、外気温度T(n−τ)によってタイヤ内圧はτ時間後にP(n)になったのである。従って、タイヤが特定されれば、時間遅れτは一義的に定まるものである。この時間遅れτで外気温度を補正し、サンプリング時刻t(n)のタイヤ内圧P(n)と外気温度T(n)のデータ対の代わりに、タイヤ内圧P(n)と外気温度T(n−τ)のデータ対を用いて得たものが、上述のタイヤ内圧と外気温度との変化曲線の一次関数近似式である。
【0019】
図3の基礎となったグラフが図2である。即ち、図2はタイヤ内圧の変化を一昼夜24時間にわたって測定した結果を示した時系列データグラフで、横軸は時間、左縦軸は温度、右縦軸は圧力を表している。図2において、極太の点線は外気温度変化曲線を、極太の実線は模擬リークタイヤAのタイヤ内圧変化曲線を、実線は基準タイヤBのタイヤ内圧変化曲線を、一点鎖線はタイヤCのタイヤ内圧変化曲線を、更に二点鎖線はタイヤDのタイヤ内圧変化曲線である。
【0020】
上記4本のタイヤは最大870mmで最小850mmの外径と、最大200mmで最小182mmの幅を有するタイヤで、タイヤAは微少なリークがあることが判明している模擬リークタイヤ、タイヤBは他の検査によってリークが無いことが判明している基準タイヤ、タイヤCとタイヤDは石鹸水の検査でリークが見つからなかったタイヤである。これらタイヤをホイールに装着し、模擬リークタイヤAにはタイヤ内圧22.7kg/cm2、基準タイヤBにはタイヤ内圧22.6kg/cm2、タイヤCにはタイヤ内圧20.8kg/cm2、タイヤDにはタイヤ内圧20.1kg/cm2の圧力空気が夫々注入された。
【0021】
一昼夜の間に外気温度は16.5℃から23.5℃の間で変動している。上記4本のタイヤのタイヤ内圧は時間遅れを伴って外気温度と類似のカーブを描いて変動しているが、外気温度よりは変動幅が小さい。このため、圧力空気注入後の一定時間、例えば6時間後や12時間後の模擬リークタイヤAと基準タイヤBのタイヤ内圧の差圧を求めても、その値が小さく、これをリークの有無判定に用いることはできない。
【0022】
そこで、季節によって大きく変動する外気温度を変えて収集した図2に示す如きデータを解析し、データを一定の時間遅れτで補正することによって、タイヤ内圧と外気温度との変化曲線が図3に示す如き一次関数近似式で表されるという事実が判明した。そして、一定の時間遅れτは、最大870mmで最小850mmの外径と、最大200mmで最小182mmの幅を有するタイヤで、概ね20.0kg/cm2のタイヤ内圧の場合には、90分であることも判明した。以下、本発明の一実施例装置の構成と動作について述べる。
【0023】
本発明の一実施例の空気入りタイヤのリーク検査装置は、図1にブロック図で示す如く、プログラムに従って各種制御と信号処理を行うマイクロプロセッサ(CPU)11、各種データを記憶する記憶装置(RAM)12、前記プログラム等を記憶した記憶装置(ROM)13、前記CPU11で制御されて外部装置からのデータを入力し、又は外部装置にデータを出力する入出力部14、各種パラメータ等を設定するキーボード等の設定器15、前記CPU11で制御されて各種データのプリントを行うプリンタ16、及び前記CPU11で制御されて各種データを表示するディスプレイ17とから構成されている。
【0024】
入出力部14には、前記空気入りタイヤのリーク検査装置の一部を構成している設定器15、プリンタ16、ディスプレイ17の他に、外気温度を測定し電圧信号として出力する温度発信器19と、空気入りタイヤのタイヤ内圧をリモートセンシングし電圧信号として出力する圧力発信器18が接続されている。圧力発信器18は、例えば車両1両分のタイヤの本数に相当する個数だけ用意されている。温度発信器19は1個だけ示されているが、圧力発信器18に夫々付属させて設けることが望ましい。実際、図5に示す如き圧力発信器と温度発信器を兼用した圧力温度発信器であれば、温度発信器19は圧力発信器18と同数である。
【0025】
次に、本発明の一実施例の空気入りタイヤのリーク検査装置の動作を説明する。図4のフローチャートにおいて、リーク検査プログラムを開始させる(100)と、CPU11はプログラムに従って、入出力部14を制御してサンプリング時刻t(n)におけるタイヤ内圧P(n)と外気温度T(n)をサンプリングしてRAM12の測定データ記憶部121に記憶させる(101)。このサンプリングは、例えば1昼夜24時間の如き所定測定時間にわたって行われる。従って、サンプリング時刻t(1)におけるタイヤ内圧P(1)と外気温度T(1)からサンプリング時刻t(n)におけるタイヤ内圧P(n)と外気温度T(n)のデータが、表1に示す如き時系列のタイヤ内圧−外気温度(P−T)のデータとして、RAM12の測定データ記憶部121に記憶される。
【0026】
【表1】
【0027】
以上のデータの収集が終了した後、CPU11は外気温度T(n)の時間遅れ補正を行う。即ち、CPU11はプログラムに従って、RAM12の測定データ記憶部121を検索し、タイヤ内圧P(n)の温度変化をもたらした外気温度、即ち時間遅れτで補正した外気温度T(n−τ)を特定し(102)、タイヤ内圧P(n)と外気温度T(n−τ)を対にしたデータをRAM12の補正データ記憶部122に記憶させる(103)。なお、時間遅れτで補正したタイヤ内圧と外気温度は、補正前の表1と同様に時系列で示すと表2の如くであるが、補正データ記憶部122に記憶される補正データは、例えば表3の如き外気温度とタイヤ内圧のテーブルである。但し、mは整数である。
【0028】
【表2】
【0029】
次に、CPU11はプログラムに従って、RAM12の補正データ記憶部122に記憶されているタイヤ内圧P(n)と外気温度T(n−τ)を対にしたデータを読み出して被検査タイヤのタイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式を求め且つその傾き(被検査傾きa)を特定する(104)。続いてCPU11は、RAM12の基準データ記憶部123から基準タイヤの一次関数近似式の傾き(基準傾きa0) を読み出し、この基準傾きa0に対する前記被検査傾きaの割合αを求め(105)、この割合αを基準データ記憶部123に記憶されているしきい値θと比較する(106)。CPU11は、前記割合αがしきい値θよりも大きければリークと判定し(107)、小さければリークなしと判定する(108)。判定の結果は、ディスプレイ17に表示され(109)、又はプリンタ16にプリントされ、リーク検査プログラムは終了する(110)。
【0030】
【表3】
【0031】
ところで、図4において、基準傾きa0は基準タイヤBの傾き0.054であり、しきい値θは例えば15%と設定されている。そこで、上記タイヤA、C及びDについて、基準傾きa0に対する被検査傾きaの割合を求めると、夫々16.7%、7.4%及び3.1%となる。従って、図4のフローチャートに従って、図1のリーク検査装置はタイヤAはリークあり、タイヤCとDはいずれもリークなしと自動的に判定することになる。リーク有無の判定の基準となる上記しきい値θは、例えば15%としたが、対象となる空気入りタイヤのデータの収集と解析によって、適切な値が選ばれることは勿論である。
【0032】
以上説明した如く、本発明に係る空気入りタイヤのリーク検査装置は、収集した膨大なデータを解析した結果、時間遅れτでデータを補正すれば基準タイヤのタイヤ内圧と外気温度との変化曲線が一次関数近似式Y=a0Xで表されること、リークタイヤのタイヤ内圧と外気温度との変化曲線の一次関数近似式はY=aX−bで表されること、及び、傾きaは基準傾きa0よりも大きく、その値はリークの大きさに依存するという事実に立脚したものであり、図1に構成の一例を、図4に動作のフローチャートの一例を夫々示したが、構成も動作もここに開示したものに限られるものではないことは明らかであろう。
【0033】
【発明の効果】
本発明によって、ホイールに取り付けられた圧力センサによってタイヤ内圧のリモートセンシングが可能な空気入りタイヤのリークを、外気温度の影響を除去し、且つ自動的に判定するリーク検査装置が提供された。従って、石鹸水を塗布して行う目視によるリーク検査に比べると、検査の確実性が大幅に向上し、しかも多数の空気入りタイヤのリーク検査を同時に行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気入りタイヤのリーク検査装置の一実施例のブロック図である。
【図2】データ収集に用いた4本のタイヤA、B、C、Dのタイヤ内圧の変化と、外気温度の変化を一昼夜24時間にわたって測定した結果を示したグラフである。
【図3】基準タイヤのタイヤ内圧と外気温度との変化曲線が一次関数近似式Y=a0Xで表されること、リークタイヤのタイヤ内圧と外気温度との変化曲線の一次関数近似式はY=aX−bで表されることを示したグラフである。
【図4】本発明に係る空気入りタイヤのリーク検査装置の動作のフローチャートの一例を示した図である。
【図5】ホイールに取り付けられた圧力センサと温度センサを備えた圧力温度発信器の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 入出力部
15 設定器
16 プリンタ
17 ディスプレイ
18 圧力発信器
19 温度発信器
21 圧力センサ
22、33 電圧/周波数変換部
23、34 発信コイル
24、35 受信コイル
25、36 周波数/電圧変換部
26 高周波電圧源
27 電力増幅部
28 給電コイル
29 受電コイル
30 整流回路
31 定電圧回路
32 温度センサ
Claims (3)
- 被検査タイヤのタイヤ内圧と外気温度を所定の測定時間にわたってサンプリングして夫々入力する入出力部、前記入出力部からサンプリング時刻毎のタイヤ内圧と外気温度を対にしたデータを記憶する測定データ記憶部、タイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式の傾き ( 基準傾きa 0 )を記憶する基準データ記憶部、前記測定データ記憶部に記憶されている被検査タイヤのタイヤ内圧に対応する外気温度を前記測定データ記憶部に記憶されている外気温度を一定の時間遅れτで補正して特定する補正演算手段、前記補正演算手段で補正されたタイヤ内圧と外気温度を対にしたデータを記憶する補正データ記憶部、前記補正データ記憶部に記憶されているデータを読み出して被検査タイヤのタイヤ内圧−外気温度変化の一次関数近似式の傾き(被検査傾きa ) を求め、前記基準データ記憶部に記憶されている基準傾きa 0 と前記被検査傾きaとを比較する比較手段、前記比較手段の比較結果に基づいて前記被検査タイヤのリークの有無を判定するリーク判定手段、及び前記入出力部を介して伝えられた前記リーク判定手段の判定結果を表示又は記録する出力手段とからなる空気入りタイヤのリーク検査装置。
- 前記被検査タイヤのタイヤ内圧は、ホイールに取り付けられた圧力センサを含む圧力発信器によってリモートセンシングされて得られたものであることを特徴とする請求項1の空気入りタイヤのリーク検査装置。
- 前記外気温度は、ホイールに取り付けられた温度センサを含む温度発信器によってリモートセンシングされて得られたものであることを特徴とする請求項1の空気入りタイヤのリーク検査装置。
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