JP5911010B2 - 高せん断加工装置の冷却機構 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子材料等の各種材料をせん断することによって、高分子材料等の各種材料をナノレベルで分散・混合するための高せん断加工装置の冷却機構に関する。
従来、静置場では相互に溶け合わない(非相溶性)ブレンド系の材料において、相溶化剤等の余分な添加物を加えることなく、例えば数十ナノメーターサイズの分散相を有する高分子ブレンド押出し物を製造するための高せん断加工機が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1や特許文献2に記載された高せん断加工機は、内部帰還型の高せん断スクリューを回転可能に収容して支持した加熱筒を有している。そして、高せん断スクリューの外周面と加熱筒内周面との間の外周クリアランスからなる流路内に2〜5gの溶融状態の高分子微量材料を供給して、高せん断スクリューを例えば500〜5000min−1の回転数で高速回転させて数分間混練する。
混練に際して、溶融した高分子材料は外周クリアランスを前進して高せん断スクリュー先端面に設けた加熱筒内面との間の先端クリアランスからこのスクリューの内空部を通って後方に帰還してスクリュー外周面の外周クリアランスに戻されて循環移動させられることでせん断され、ナノ分散化されて耐熱性、機械的特性、寸法安定性等に優れた高分子ブレンド押出し物を製造するようにしている。
ところで、溶融状態の高分子材料は高せん断スクリューの外周面に形成された螺旋状のスクリュー羽根の間の溝面に保持されて前進させられるものであるが、高せん断スクリュー外周面と加熱筒内周面との間隔が比較的大きい場合に、一部の高分子材料が高速回転する高せん断スクリューのスクリュー羽根を乗り越えて後退してしまう、いわゆるバックフローが生じることがある。
そのため、特許文献2に記載された高せん断加工機では、高せん断スクリューの外周面と加熱筒内周面との間隔を小さく設定することで、バックフローを防止して高せん断部の樹脂圧を上昇させてせん断力を大きくするように制御されている。また、高せん断加工機では、高せん断スクリュー外周面と加熱筒内周面との間隔を全周に均一とすることで安定した高せん断加工を可能にしている。
また、高せん断加工機による高せん断加工では、高分子材料を溶融状態で循環移動させるために加熱筒をヒーターで加熱している。一方で、せん断発熱温度を低下させて高分子材料の高せん断加工を促進するために、冷却流路を加熱筒のブロック内に配設して高分子材料の温度上昇を抑制させて、せん断力を確保している。また、高せん断スクリューを加熱筒内で高速回転させるために、高せん断スクリューに連結されたスピンドルの軸受が高温になるため、この軸受のブロック内にも冷却流路を配設して軸受の過熱を防止している。
ところで、高せん断加工機で高速せん断処理する高分子材料が例えば3g程度の微量である場合には、支持基板に直接加熱筒やスピンドルの軸受等を連結支持してもヒーターによって加熱筒や高分子材料等を加熱処理できるが、投入する高分子材料等が上述した微量より増大した中高量程度(例えば30g程度)であると高せん断加工機が大型化するために、ヒーターによる熱は支持基板を通して逃げてしまい溶融した高分子材料を良好に高せん断加工できない場合がある。このような不具合を改善するために、加熱筒やスピンドルの軸受を脚部をなすサポート部やブロックで支持することで、基板から離間して保持することが考えられる。
特開2005−313608号公報 国際公開第2010/089997号
しかしながら、サポート部やブロックで支持された高せん断加工機では、加熱筒をヒーターで予備加熱する場合、或いは高せん断加工時にせん断発熱によって加熱筒が発熱する場合、冷却流路による冷却処理にも関わらず、加熱筒の温度が上昇して加熱筒を支持するサポート部に伝達されてサポート部が熱膨張して伸張し、加熱筒が上方に微小移動することで位置ズレを起こすことがあり、高せん断スクリューに対する加熱筒の同軸度がずれてしまうことがある。
すると、高せん断スクリューの外周面の上側と下側とで加熱筒内周面との間の間隔に差が発生してしまい、上側では間隔が増大するために高分子材料のバックフローが発生する恐れがあり、下側では間隔が減少して高分子材料のスムーズな循環移動が妨げられたり、加熱筒の内周面が高せん断スクリューと干渉するという不具合が発生する。そのため、高分子材料をナノレベルに分散・混合できなくなったり、高せん断処理能力が低下して安定した高せん断加工ができないという不具合が発生する。
また、高せん断加工によって、スピンドルを回転可能に支持する軸受のサポート部と加熱筒のサポート部とで発熱量が相違すると、スピンドルのサポート部と加熱筒のサポート部とで熱膨張率に差が生じることがある。すると、高せん断スクリューと加熱筒との同軸度にズレを生じてしまい、これによっても上述した高せん断スクリューの外周面の上部と下部とで加熱筒内周面との間の間隔が変化してしまうために、上述した不具合が発生するおそれが生じる。
本発明は、このような実情に鑑みて、高せん断加工に際し、内部帰還型スクリューの外周面と加熱筒の内周面との間の間隔が変化することを抑制するようにした高せん断加工装置の冷却機構を提供することを目的とする。
本発明に係る高せん断加工装置の冷却機構は、せん断応力を付与しつつ混練することで可塑化された材料を分散及び混合するための高せん断加工装置の冷却機構であって、熱源によって加熱されていて内部に材料を導入する加熱筒と、加熱筒内に回転可能に配設されていて加熱筒の内周面との間にクリアランスを設けると共に内部に帰還穴を連通させた内部帰還型スクリューと、加熱筒を支持する加熱筒サポート部と、加熱筒サポート部を冷却するために前記加熱筒の下側で長手方向の上部と下部に冷却流体を流通させる第一の冷却手段とを備え、第一の冷却手段によって加熱筒サポート部の熱膨張による伸長を防ぐようにしたことを特徴とする。
本発明による高せん断加工装置の冷却機構によれば、加熱筒が熱源またはせん断発熱によって加熱されるために、熱が加熱筒から加熱筒サポート部に伝導されて加熱筒サポート部が熱膨張しようとした場合、第一の冷却手段によって冷却流体を加熱筒サポート部に流通させて冷却することで、加熱筒サポート部の熱膨張を抑制して、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の位置ズレを防いで同軸状態に保持することができる。
これによって、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の間隔が変動することを防止して、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の内周面の干渉を防ぐと共に高分子材料のバックフローを防止して、クリアランス内を高分子材料がスムーズに循環移動して高せん断処理を効率的に行える。
また、本発明に係る高せん断加工装置の冷却機構は、せん断応力を付与しつつ混練することで可塑化された材料を分散及び混合するための高せん断加工装置の冷却機構であって、熱源によって加熱されていて内部に材料を導入する加熱筒と、加熱筒内に回転可能に配設されていて加熱筒の内周面との間にクリアランスを設けると共に内部に帰還穴を連通させた内部帰還型スクリューと、加熱筒を支持する加熱筒サポート部と、加熱筒サポート部の温度を測定する加熱筒サポート部温度センサーと、加熱筒サポート部温度センサーで検知された加熱筒サポート部の温度に基づいて加熱筒サポート部を冷却するために加熱筒の下側で長手方向の上部と下部に冷却流体を流通させる第一の冷却手段とを備え、第一の冷却手段によって加熱筒サポート部の熱膨張による伸長を防ぐようにしたことを特徴とする。
本発明による高せん断加工装置の冷却機構によれば、加熱筒が熱源またはせん断発熱によって加熱されるために、熱が加熱筒から加熱筒サポート部に伝導されて加熱筒サポート部が熱膨張しようとした場合、加熱筒サポート部温度センサーによって加熱筒サポート部の温度を検知して第一の冷却手段によって冷却流体を加熱筒サポート部に流通させて冷却することで加熱筒サポート部の熱膨張を抑制し、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の位置ズレを防止する。
これによって、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の間隔が変動することを防止して、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の内周面の干渉を防ぐと共に高分子材料のバックフローを防止できる。
また、駆動源に連結されていて内部帰還型スクリューを回転駆動するためのスピンドルと、スピンドルを回転可能に支持する軸受部と、軸受部を支持する軸受サポート部と、軸受サポート部を冷却するために冷却流体を流通させる第二の冷却手段と、を更に備えていることが好ましい。
駆動源によって内部帰還型スクリューを回転駆動させるとスピンドルも高速回転するため、軸受部が加熱されるため、熱が軸受部から軸受サポート部に伝達されて熱膨張しようとするが、第二の冷却手段によって冷却流体を軸受サポート部に流通させて冷却し、軸受サポート部の熱膨張を防止する。これによって加熱筒に対するスピンドルそして内部帰還型スクリューの位置ズレを防止する。
また、軸受サポート部の温度を測定する軸受サポート部温度センサーが設けられており、軸受サポート部温度センサーで検知された軸受サポート部の温度に基づいて第二の冷却手段により軸受サポート部を冷却するようにしてもよい。
軸受サポート部温度センサーによって軸受サポート部の温度を測定し、軸受サポート部の加熱による熱膨張や伸張を第二の冷却手段の冷却流体によって効率的に抑制できる。また、加熱筒の熱を伝達される加熱筒サポート部は第一の冷却手段によって冷却されるから、スピンドル及び内部帰還型スクリューと加熱筒の相対的な位置ズレを抑制して、スピンドル及び内部帰還型スクリューに対する加熱筒の位置ズレを防いで同軸状態に保持することができる。
また、加熱筒サポート部は加熱筒の長手方向に複数本設けられており、複数本の加熱筒サポート部の温度を加熱筒サポート部温度センサーによって個別に検知して、複数本の加熱筒サポート部を第一の冷却手段によって個別に冷却するようにしてもよい。
複数本の加熱筒サポート部の温度を加熱筒サポート部温度センサーによって個別に検知し、第一の冷却手段によって複数本の加熱筒サポート部を個々に冷却することで、複数本の加熱筒サポート部の熱膨張を抑制して、内部帰還型スクリューと加熱筒の間隔の変化を防止して間隔を全周に亘って均一に制御する。
本発明による高せん断加工装置の冷却機構によれば、加熱筒を熱源で予備加熱する場合や高せん断加工時にせん断発熱によって加熱筒が発熱する場合に、加熱筒の熱が上昇して加熱筒を支持する加熱筒サポート部が熱膨張して加熱筒が移動することで内部帰還型スクリューとの間隔が変化したり、加熱筒が内部帰還型スクリューと干渉したりすることを、第一の冷却手段によって加熱筒サポート部を冷却することで抑制して、安定した高せん断加工と生産性の向上を達成することができる。しかも、内部帰還型スクリューと加熱筒との間隔を最小に設定して高せん断加工することもできる。
また、本発明による高せん断加工装置の冷却機構によれば、加熱筒が加熱されて熱が加熱筒から加熱筒サポート部に伝導されて加熱筒サポート部が熱膨張しようとした場合、加熱筒サポート部温度センサーによって加熱筒サポート部の温度を検知して冷却流体を加熱筒サポート部に流通させて冷却することで加熱筒サポート部の熱膨張を抑制し、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の位置ズレを防止できる。これによって、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の間隔が変動することを防止して、内部帰還型スクリューに対する加熱筒の内周面の干渉を防ぐと共に高分子材料のバックフローを防止し、クリアランス内を高分子材料がスムーズに循環移動して高せん断処理を効率的に行える。
本発明の実施の形態による高せん断加工装置の概略構成を示す一部破断側面図である。 図1に示す高せん断加工装置の要部拡大断面図である。 図1に示す高せん断加工装置の冷却機構を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態による高せん断加工装置とその冷却機構について、図1乃至図3に基づいて説明する。
図1に示す本発明の実施形態による高せん断加工装置1は、例えば高分子材料を溶融状態にして高せん断応力を与えつつ混練することで、樹脂の内部構造をナノレベルまで分散して混合するものである。
本実施の形態による高せん断加工装置1は、例えばペレット形状をなす固体状の高分子ブレンド系の樹脂(以下、「固体状樹脂」という)を上述した特許文献2に記載されたように図示しない可塑化ユニットに投入して可塑化し、可塑化された溶融樹脂を可塑化ユニットの射出ノズル2によって注入口3から加熱筒5内に注入して溶融樹脂をナノ分散化させるようにしている。
高せん断加工装置1で使用される高分子材料として、例えば非相溶性ポリマーブレンド系、ポリマー/フィラー系、ポリマーブレンド/フィラー系の樹脂材料等のブレンド材料が挙げられる。非相溶性ポリマーブレンド系として、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)とポリアミド11(PA11)の組み合わせや、ポリカーボネート(PC)とポリメチルメタクリレート(PMMA)の組み合わせがある。ポリマー/フィラー系としては、例えばポリ乳酸とカーボンナノチューブ(CNT)の組み合わせがあり、ポリマーブレンド/フィラー系として、例えばPVDFとポリアミド6とCNTとの組み合わせなどがある。
なお、本発明では高分子系材料として高分子ブレンド材料に限定されることなく、他のブレンド材料や、ブレンドしない単一の分子材料等を高せん断してナノ分散化することもできる。
図1において、高せん断加工装置1は、以下の説明では、内部帰還型スクリュー6の中心軸線O方向でスクリュー6による送り方向前方を「前方」、「前端」、「先端」とし、その反対側を「後方」、「後端」、「基端」として統一して用いる。
図1及び図2において、高せん断加工装置1は、加熱筒5内に内部帰還型スクリュー6が回転加工に挿入されて概略構成されている。
高せん断加工装置1は、可塑化ユニットの射出ノズル2によって溶融樹脂を注入する注入口3を有していて略水平方向に配設された有底の略中空円筒形状の加熱筒5と、この加熱筒5内に挿通された状態で中心軸線O回りに回転可能な略円柱形状の内部帰還型スクリュー6と、この内部帰還型スクリュー6の基端部6b側に連結されたスピンドル7と、このスピンドル7を介して内部帰還型スクリュー6を回転させるための例えばサーボモータからなる駆動モータ8と、スピンドル7をベアリング10によって回転可能に支持する軸受部11とを略同軸に形成している。
次に高せん断加工装置1の加熱筒5について説明する。
加熱筒5は、例えば長手方向を略水平方向に向けた状態で保持され、外周面がヒーター12によって覆われている。ヒーター12を温度制御することで加熱筒5は温度調節可能となっている。加熱筒5の肉厚の先端部5aには中心軸線Oと略同軸状に高せん断された溶融樹脂を排出するための排出口14が設けられている。
また、加熱筒5に設けられる注入口3には内部帰還スクリュー6を回転可能に収容する内空部即ち高せん断領域Kに連通する注入路3aが形成されており、注入路3aの外周側注入口3に上述した射出ノズル2の射出口が係合して連通する構成となっている。また、注入路3aには溶融樹脂の充填量を調整するための注入バルブ16が注入手段として設けられている。
また、加熱筒5の先端部5aに形成した排出口14は例えば回転軸線Oと略同軸に形成されて外部に連通され、排出口14の排出路14aには排出バルブ18が設けられている。そして、注入バルブ16は予め設定された時間等に応じて溶融樹脂の注入量を制御することが可能な自動開閉式とされ、本実施の形態では排出バルブ18の開閉動作に連動しているものとする。
次に、内部帰還型スクリュー6について説明する。
内部帰還型スクリュー6は、加熱筒5内に略同軸に挿通された状態で回転可能に設けられ、その基端部6bが駆動モータ8の回転軸に連結されたスピンドル7と同軸に連結され、駆動モータ8の回転力が伝達されている。内部帰還型スクリュー6はスピンドル7を介して駆動モータ8により、例えば500〜5000min−1の回転数で高速回転させられて溶融樹脂を混練しつつ高せん断することができる。
内部帰還型スクリュー6は略円柱状に形成され、その外周面には螺旋状にスクリュー羽根23が突出して形成されていて、内部帰還型スクリュー6が高速回転することで高せん断領域Kの溶融樹脂をスクリュー羽根23で高速せん断しつつスクリュー羽根23間の溝面24に保持して前方に移送するようになっている。
図2に示すように、加熱筒5の内周面と内部帰還型スクリュー6の外周面との間の略円筒状をなす空間は流路を形成する外周クリアランス17であり、可塑化ユニットの射出ノズル2から射出された溶融樹脂を注入口3の注入路3aを通して加熱筒5内の外周クリアランス17に流入させることができる。
そして、スクリュー羽根23の間の溝面24がスクリュー6の中心軸線Oに平行となる構成、すなわち外周クリアランス17は中心軸線O方向にわたって略一定の間隔S1となっている。先端面6aと加熱筒5の先端部5aとのギャップ19は間隙S2とされている。そのため、高せん断領域Kは間隙S1と間隙S2とで形成されている。
内部帰還型スクリュー6の内部には、その回転中心である中心軸線Oに沿って先端面6aの流入口25aから後方に向かって帰還穴25が穿孔されており、そして帰還穴25は溶融樹脂の注入路3aよりも後側また略同一位置において中心軸線Oから径方向外側に延びて外周面の吐出口25bで外周クリアランス17に連通している。即ち、帰還穴25は内部帰還型スクリュー6の中心軸線O上を流入口25aから後方に延びて吐出口25b近傍の位置で滑らかに湾曲して中心軸線Oから外れて外周面に向けて略径方向外側に延びて吐出口25bに連通する流路を形成している。
これにより、帰還穴25は流入口25aと吐出口25bとで高せん断領域Kに連通している。
この帰還穴25において、流入口25aが高せん断中に帰還穴25内を流れる溶融樹脂の上流側となり、吐出口25bが下流側となる。つまり、高せん断領域Kに注入された溶融樹脂は、内部帰還型スクリュー6の回転とともに溝面24に沿って先端側に送られ、先端面6aと加熱筒5の先端部5aとの間隙S2において流入口25aより帰還穴25に流入して後方へ流れて吐出口25bより吐出され、再び内部帰還型スクリュー6の回転とともに先端側へ送られる循環がなされる。
また、注入口3に形成される注入路3aの位置は、内部帰還型スクリュー6の後端寄りに設けられている帰還穴25の吐出口25bよりも先端側または略同一の位置となっている。
そのため、内部帰還型スクリュー6は加熱筒5との間で、混練に必要な溶融樹脂の循環がスムーズとなり、高せん断効率を高めることができる。
また、図2において、内部帰還型スクリュー6の基端部6bは、スクリュー羽根23が形成されていない高せん断領域Kの範囲外の位置に設けられていて、スクリュー羽根23より大径に形成された円柱状領域を有する。この基端部23bは加熱筒5の内面に対して液密に摺動可能となっている。
また、図2に示すように、加熱筒5及び先端部5aには適宜な位置に温度センサー28(28A、28B、28C、28D)が設けられており、高せん断時の加熱筒5及び先端部5aの温度が制御手段30(図3参照)に入力されて管理され、ヒーター12で温度調整できるようになっている。
さらに、加熱筒5内には、それぞれ冷却流路31、32が埋設されている。加熱筒5の冷却流路31、32は加熱筒5のブロック内に埋設されていて温度調整を行うものである。
図1及び図3において、加熱筒5は、その中心軸線O方向の先端部5aが基板21から延びる加熱筒第一サポート部34によって支持され、基端部5bが加熱筒第二サポート部35によって支持されている。加熱筒5を前後の加熱筒第一及び第二サポート部34、35によって基板21上に支持することで、ヒーター12による熱やせん断加工熱等が加熱筒5から基板21を通して外部へ放熱されることを防止する。
そして、加熱筒第一サポート部34には、その長手方向即ち鉛直方向に複数の冷却管路37(図では符号37a、37bの2本)が離間して埋設されている。また、加熱筒第二サポート部35にもその長手方向即ち鉛直方向に複数の冷却管路38(図では符号38a、38bの2本)が離間して埋設されている。これら冷却管路37、38には例えば水や空気等の冷却流体が流れており、加熱筒5がヒーター12やせん断熱等で加熱された際、熱伝導によって加熱筒第一サポート部34、加熱筒第二サポート部35が熱膨張して伸張することを防止する。
加熱筒第一サポート部34、加熱筒第二サポート部35は熱膨張によって中心軸線Oに略直交する方向に伸張すると、スピンドル7に連結された内部帰還型スクリュー6に対して加熱筒5が中心軸線Oに直交する上方向にずれてしまい、内部帰還型スクリュー6の上部と下部の間隙の幅がずれてしまい、干渉することもあるが、冷却管路37、38を冷却流体が流通することによって加熱筒第一サポート部34、加熱筒第二サポート部35の熱膨張による伸張を防止することができる。
また、スピンドル7を回転可能に支持する軸受部11は軸受サポート部を構成するスピンドルブロック39によって基板21上に支持されている。このスピンドルブロック39内には、例えば軸受部11の近傍周囲に別の冷却管路40、41が埋設されている。この冷却管路40,41により、スピンドル7の高速回転によって発生する熱が軸受部11からスピンドルブロック39に伝達されて熱膨張することを防止する。
これによって、スピンドルブロック39が熱膨張することでスピンドル7及びスピンドル7に連結された内部帰還型スクリュー6が加熱筒5に対して高さ位置がずれてしまうことを防止できる。
そして、図3において、加熱筒第一サポート部34において冷却管路37a、37bの間に第一温度センサー42が設けられ、加熱筒第二サポート部35においても冷却管路38a、38bの間に第二温度センサー43が設けられている。更に、スピンドルブロック39にも冷却管路40,41と基板21との間に第三温度センサー44が設けられている。
また、冷却水源46は配管47を分岐して冷却管路37a及び37b、冷却管路38a及び38b、冷却管路40及び41にそれぞれ接続されており、配管47の各分岐管にはそれぞれ冷却流体の流量を調整する制御バルブ48,49,50が設けられている。
また、第一乃至第三温度センサー42,43,44はそれぞれ制御手段30に電気的に接続され、各温度センサーで検知した温度に基づいて制御バルブ48,49,50の開度をそれぞれ調整するようになっている。制御手段30によって、加熱筒第一サポート部34、加熱筒第二サポート部35、スピンドルブロック39の熱膨張による伸張を防止するようにしている。
これらは高せん断加工装置1の冷却機構52を構成する。
本実施の形態による高せん断加工装置1は上述の構成を備えており、次に高分子材料である高分子ブレンド系の樹脂についての高せん断方法と冷却機構52による冷却方法を説明する。
なお、高分子ブレンド系の樹脂として、例えば非相溶性ポリマーブレンド系、ポリマー/フィラー系、ポリマーブレンド/フィラー系の固体状樹脂材料等を用いるものとするが、他の高分子材料を用いてもよい。
図1に示す高せん断加工装置1において、例えば高分子材料を図示しない可塑化ユニットで可塑化させ、溶融された樹脂を射出ノズル2から注入口3を通して加熱筒5内に注入する。具体的には、所望の性状の溶融樹脂が得られたタイミングで、制御手段30からの出力信号により高せん断加工装置1の注入バルブ16を開いて、注入路3aを開放して射出ノズル2から溶融樹脂を中高量程度(例えば30g程度)注入する。
高せん断加工装置1では、加熱筒5内の内部帰還型スクリュー6を例えば500min−1以下の低速回転で回転させて、加熱筒6内の空の高せん断領域Kに溶融樹脂を注入することで、加熱筒5内の外周クリアランス17及び先端クリアランス19、そして帰還穴25内が溶融樹脂で次第に満たされる。
そして、溶融樹脂の注入完了を検知すると、制御手段30により注入バルブ16を閉じる。
注入バルブ16を閉じた段階で、高せん断加工装置1で高せん断が行われる。
高せん断加工装置1では、加熱筒5内の内部帰還型スクリュー6を高速回転させる。高速回転数は投入される樹脂材料によって決定される。本実施形態では、上述した低速回転より高速回転である例えば500〜5000min−1で回転させ、高せん断領域K中の溶融樹脂に対して所定の設定時間だけ高せん断を行う。
このとき、高せん断領域K内に注入された溶融樹脂は、図2に示すように、内部帰還型スクリュー6の外周面側ではこのスクリュー6の高速回転とともに外周面の主に溝面24で先端側へ送られる。そして、内部帰還型スクリュー6で高せん断された溶融樹脂は、内部帰還型スクリュー6の先端面6aで間隙S2から流入口25aより帰還穴25内を後方へ流れ、遠心力で吐出口25bより内部帰還型スクリュー6の外周面に流出して外周クリアランス17に帰還し、再び先端側に送られるといった循環流動を高速で所定時間繰り返す。
これによって、溶融樹脂が混練されると共に高せん断応力が付与される。この循環により溶融樹脂はナノ分散化され、高分子材料の内部構造をナノレベルで分散及び混合される。
次に、設定された高せん断加工時間に到達したときには、内部帰還型スクリュー6の回転速度を高速回転から中速回転に切り替える。中速回転とは上述した低速回転より大きく高速回転より小さい回転数領域であり、例えば200〜1000min−1である。そして、排出バルブ18を開けて排出路14aを開放する。
これにより、高せん断により加工された高せん断領域K内のナノ分散樹脂が内部帰還型スクリュー6の回転とともに先端側の排出路14aから排出され、排出された高分子材料の溶融樹脂を高分子ブレンド押出し物として得ることができる。
そして、予め設定した排出時間に到達し、高せん断加工装置1の加熱筒5内で製造したナノ分散樹脂が全て排出された状態に至る。なお、内部帰還型スクリュー6の高速回転と並行して、可塑化ユニットで新たな固体状樹脂が投入されて溶融されて、製造処理が完了している。
そのため、高せん断加工装置1の内部帰還型スクリュー6を中速回転から低速回転に戻して回転させつつ、可塑化ユニット内の溶融樹脂を射出ノズル2から加熱筒5内に射出する。このようにして、同様のステップを繰り返すことにより順次、固体状樹脂を高せん断して高分子材料をナノレベルで分散・混合することができる。
次に、高せん断加工装置1の冷却機構52を用いた冷却方法について図3を中心に説明する。
例えば高せん断加工装置1の作動開始に際して、溶融樹脂を注入する前に加熱筒5をヒーター12で予備加熱する。この場合、ヒーター12によって加熱筒5が予備的に加熱される際、加熱筒5の温度が次第に上昇し、温度センサー28で加熱筒5の熱を検知して、加熱筒5内に設けられた冷却流路31、32内に冷却流体を流通させて冷却処理させるが、その場合でも、加熱筒5は高温になる。
そして、この高温が加熱筒5の前後方向に設けた加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35に伝達される。
そして、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35が熱膨張して伸張すると、内部帰還型スクリュー6に対して加熱筒5が上方に微少移動して内部帰還型スクリュー6の上下部で間隙に差が生じてしまい、更には特に間隙を小さく設定した場合には内部帰還型スクリュー6の下部と加熱筒5の内周面とが干渉するおそれが生じる。
これに対し、本実施形態による高せん断加工装置1の冷却機構52では、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35で測定する第一温度センサー42及び第二温度センサー43の温度が、例えば加熱筒第一及び第二サポート部34、35の熱膨張を防ぐことのできる予め設定された基準温度、例えばt℃を超えた場合に、制御手段30により制御バルブ48,49の開度をより広く開放する。
これによって、冷却水源46から管路47を通して、加熱筒第一サポート部34の冷却管路37a、37b、そして加熱筒第二サポート部35の冷却管路38a、38bに流通する水等の冷却流体の流量が増大し、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35を冷却する。そして、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35の温度が基準温度t℃に制御されることで熱膨張による伸張が抑えられ、加熱筒5の位置ズレを防止して内部帰還型スクリュー6と略同軸状態に維持される。
このようにして、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35の第一温度センサー42及び第二温度センサー43で測定される温度を基準温度t℃に制御することで、制御手段30では制御バルブ48,49の開度を小さくして冷却流体の流量を低減する。
このようにして、予備加熱時や高せん断時における加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35の温度上昇による伸張を確実に防止できる。
また、高せん断加工装置1による高分子材料の溶融樹脂のせん断加工時において、加熱筒5に対して内部帰還型スクリュー6を高速回転させるとせん断発熱によって加熱筒5が高温に発熱する。この場合でも、予備加熱時と同様に、加熱筒5内の冷却流路31、32内に冷却流体を流通させて冷却処理させたとしても、加熱筒5は高温になる。
そして、第一温度センサー42及び第二温度センサー43で測定する加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35の温度が例えば基準温度t℃を超えた場合に、上述の場合と同様に、制御手段30により制御バルブ48,49の開度をより広く開放する。
これによって、加熱筒第一サポート部34の冷却管路37a、37b、そして加熱筒第二サポート部35の冷却管路38a、38bに流通する水等の冷却流体の流量を増大させ、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35を冷却処理して温度を低下させる。そして、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35の温度を基準温度t℃に制御することで熱膨張による伸張が抑えられ、加熱筒5は内部帰還型スクリュー6との位置ズレを抑えられて略同軸状態に保持される。
また、せん断加工時に、駆動モータ8によって加熱筒5に対して内部帰還型スクリュー6を高速回転させるとスピンドル7も高速回転するために、ベアリング10の回転摩擦によって軸受部11部分が発熱し、スピンドルブロック39が高温で発熱する。この場合、スピンドルブロック39の軸受部11ではせん断処理やヒータ12による加熱は行われないため、加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35より発熱温度は低い。
そして、第三温度センサー44で測定するスピンドルブロック39の温度が例えば基準温度t℃を超えた場合に、上述の場合と同様に、制御手段30により制御バルブ50の開度をより広く開放する。
これによって、スピンドルブロック39の冷却管路40、41を流通する水等の冷却流体の流量が増大し、スピンドルブロック39を冷却処理する。そして、スピンドルブロック39の温度が基準温度t℃に制御されることで、スピンドルブロック39の熱膨張による伸張が抑えられ、スピンドル7は内部帰還型スクリュー6及び加熱筒5に対して位置ズレすることなく、略同軸状態に保持される。
なお、本実施形態では、スピンドルブロック39を冷却処理する基準温度を、加熱筒5の加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35の基準温度t℃と同じ基準温度に設定したが、せん断発熱やヒータ12による発熱の影響は殆どないから、例えば基準温度t℃より小さくてもよい。
上述のように本実施の形態による高せん断加工装置1の冷却機構52によれば、加熱筒5の加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35、そしてスピンドルブロック39の3系統に、それぞれ温度センサー42,43,44及び冷却管路37,38,40及び41を設けて、制御手段30によって、これら加熱筒第一サポート部34、加熱筒第二サポート部35、そしてスピンドルブロック39が熱膨張や伸張しないように基準温度t℃にそれぞれを制御できるから、内面帰還型スクリュー6の外周面と加熱筒5の内周面との間隙を全周に亘って一定に保持して略同軸に制御できる。
そのため、内面帰還型スクリュー6の外周面と加熱筒5の内周面との間隙を最小に設定することも可能である上に、間隙の量を安定して制御できるから、同軸状態に保持できて安定した高せん断加工を行うことができて生産性を向上できる。
以上、本実施形態による高せん断加工装置1の冷却機構52の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である
例えば、本実施の形態による高せん断加工装置1では、高せん断加工できる材料として高分子材料の溶融樹脂を採用しているが、その性状は粉体、流体、粒子からなる材料であってもよい。また、使用対象となる材料系としては、非相溶性ポリマーブレンド系、ポリマー/フィラー系、さらにはポリマーブレンド/フィラー系の材料が挙げられるが、それ以外の材料、そして高分子材料以外の他の種類の材料であってもかまわない。
また、本実施の形態では可塑化ユニットの射出ノズル2によって加熱筒5の注入口3内に高分子材料を注入可能としたが、このような形態に限定されることはない。固体状樹脂や他の材料を適宜な性状にして加熱筒5内の高せん断領域Kに供給できればよい。
また、高せん断加工装置1の加熱筒5、内部帰還型スクリュー6の形状、寸法などの構成は本実施の形態に限定されることはなく、任意に設定することができる。
さらに、高せん断加工装置1の注入口3、各温度センサー28a〜28d、42〜44、冷却流路31、32、冷却管路37、38,40,41、ヒーター12などの位置、数量などについても任意に設定することができる。
なお、上述の実施形態では、加熱筒第一サポート部34において冷却管路37a、37bの間に第一温度センサー42が設けられ、加熱筒第二サポート部35においても冷却管路38a、38bの間に第二温度センサー43が設けられ、スピンドルブロック39にも冷却管路40,41と基部21との間に第三温度センサー44が設けられている。しかし、各温度センサー42,43,44は加熱筒第一サポート部34、加熱筒第二サポート部35、スピンドルブロック39の適宜位置に設置することができて、各サポート部やブロックの過熱による膨張を抑制できる。
なお、本発明において、高せん断加工装置1で、制御手段30を設けたが、制御手段30は必ずしも必須ではない。少なくとも高せん断加工装置1と、注入路3aに設けた注入バルブ16、排出路14aに設けた排出バルブ18を備えていれば、制御手段30等を設けなくても、手動などで、実験等に基づいて予め設定された条件で高分子材料等を高せん断させることができる。
また、上述した実施形態による高せん断加工装置1の冷却機構52では、第一乃至第三温度センサー42、43,44によって測定した加熱筒第一サポート部34及び加熱筒第二サポート部35、そしてスピンドルブロック39の温度を、制御手段30によって自動的に制御バルブ48,49,50の開度を調整して冷却流体の流量を調整して熱膨張や伸張を生じない基準温度t℃に制御するようにしたが、制御手段30を用いなくてもよく、例えば手動によって作業員が制御バルブ48,49,50の開度を調整するようにしてもよい。
なお、上述した実施形態による高せん断加工装置1の冷却機構52において、必ずしも第一温度センサー42、第二温度センサー43、第三温度センサー44を設ける必要はない。高分子材料の投入前の予備加熱時から高せん断加工が終了するまでの間、或いは更に高せん断加工終了後の温度低下までの一定時間の間、加熱筒第一サポート部34、加熱筒第二サポート部35、スピンドルブロック39の冷却管路37,38、40、41にそれぞれ水等の冷却流体を連続して流すようにしてもよい。
また、加熱筒第一及び第二サポート部34、35の一方の温度のみを測定して両方のサポート部34,35を冷却処理するようにしてもよい。或いは、加熱筒第一及び第二サポート部34、35にそれぞれ複数の温度センサーを設けても良い。また、スピンドルブロック39の温度センサー44も1または複数で温度を測定するようにしてもよい。
本発明において、加熱筒第一及び第二サポート部34、35の温度を測定する第一温度センサー42と第二温度センサー43を加熱筒サポート部温度センサーとし、第三温度センサー44を軸受サポート部温度センサーとしてもよい。また、加熱筒第一及び第二サポート部34、35に設けた冷却管路37a,37b、38a、38bは第一の冷却手段を構成し、冷却管路40,41は第二の冷却手段を構成する。
なお、本発明による冷却機構52では、少なくとも加熱筒第一及び第二サポート部34、35を冷却できる構成を備えていれば良く、比較的低温で加熱されるスピンドルブロック39を冷却する構成は必ずしも備えなくても良い。
1 高せん断加工装置
3 注入口
5 加熱筒
6 内部帰還型スクリュー
7 スピンドル
8 駆動モータ
10 ベアリング
11 軸受部
12 ヒーター
16 注入バルブ
17 外周クリアランス
18 排出バルブ
18a 排出口
28A、28B、28C、28D 温度センサー
30 制御手段
31,32 冷却流路
34 加熱筒第一サポート部
35 加熱筒第二サポート部
37,37a、37b、38、38a、38b 冷却管路
39 スピンドルブロック
42 第一温度センサー
43 第二温度センサー
44 第三温度センサー
48、49,50 制御バルブ
52 冷却機構
K 高せん断領域
S1、S2 間隙

Claims (5)

  1. せん断応力を付与しつつ混練することで可塑化された材料を分散及び混合するためのせん断加工装置の冷却機構であって、
    熱源によって加熱されていて内部に材料を導入する加熱筒と、
    該加熱筒内に回転可能に配設されていて前記加熱筒の内周面との間にクリアランスを設けると共に内部に帰還穴を連通させた内部帰還型スクリューと、
    前記加熱筒を支持する加熱筒サポート部と、
    前記加熱筒サポート部を冷却するために前記加熱筒の下側で長手方向の上部と下部に冷却流体を流通させる第一の冷却手段とを備え、
    前記第一の冷却手段によって前記加熱筒サポート部の熱膨張による伸長を防ぐようにしたことを特徴とする高せん断加工装置の冷却機構。
  2. せん断応力を付与しつつ混練することで可塑化された材料を分散及び混合するためのせん断加工装置の冷却機構であって、
    熱源によって加熱されていて内部に材料を導入する加熱筒と、
    該加熱筒内に回転可能に配設されていて前記加熱筒の内周面との間にクリアランスを設けると共に内部に帰還穴を連通させた内部帰還型スクリューと、
    前記加熱筒を支持する加熱筒サポート部と、
    前記加熱筒サポート部の温度を測定する加熱筒サポート部温度センサーと、
    前記加熱筒サポート部温度センサーで検知された前記加熱筒サポート部の温度に基づいて前記加熱筒サポート部を冷却するために前記加熱筒の下側で長手方向の上部と下部に冷却流体を流通させる第一の冷却手段とを備え、
    前記第一の冷却手段によって前記加熱筒サポート部の熱膨張による伸長を防ぐようにしたことを特徴とする高せん断加工装置の冷却機構。
  3. 請求項1または2に記載された高せん断加工装置の冷却機構において、
    駆動源に連結されていて前記内部帰還型スクリューを回転駆動するためのスピンドルと、
    該スピンドルを回転可能に支持する軸受部と、
    該軸受部を支持する軸受サポート部と、
    該軸受サポート部を冷却するために冷却流体を流通させる第二の冷却手段と、を更に備えている高せん断加工装置の冷却機構。
  4. 請求項3に記載された高せん断加工装置の冷却機構において、
    前記軸受サポート部の温度を測定する軸受サポート部温度センサーが設けられており、
    該軸受サポート部温度センサーで検知された前記軸受サポート部の温度に基づいて前記第二の冷却手段により前記軸受サポート部を冷却するようにした高せん断加工装置の冷却機構。
  5. 前記加熱筒サポート部は加熱筒の長手方向に複数本設けられており、
    前記複数本の加熱筒サポート部の温度を前記加熱筒サポート部温度センサーによって個別に検知して、前記複数本の加熱筒サポート部を前記第一の冷却手段によって個別に冷却するようにした請求項1乃至4のいずれか1項に記載された高せん断加工装置の冷却機構。
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