JP5907241B1 - 化粧シート - Google Patents
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Abstract
【課題】低光沢性、触感及び色合いを同時に良好にし得る化粧シートを提供する。【解決手段】プラスチックフィルムを有する化粧シートであって、該化粧シートの少なくとも一方の最表面は凹凸面であり、該凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)、十点平均粗さ(Rz2.5)、及び局部山頂平均間隔(S2.5)が以下の条件(1)〜(3)を満たす化粧シート0.10μm≦Ra2.5≦0.70μm (1)5.7≦Rz2.5/Ra2.5(2)S2.5≦70μm (3)【選択図】図1
Description
本発明は、化粧シートに関する。
建材、家具、家電製品等において、使用する部材を加飾したい場合には、化粧シートが一般的に用いられている。
これら化粧シートは、照明等の外光が写り込むと見栄えを損なうことから、表面を凹凸化する等して低光沢処理される場合がある。
これら化粧シートは、照明等の外光が写り込むと見栄えを損なうことから、表面を凹凸化する等して低光沢処理される場合がある。
化粧シートの基材がガラスの場合、例えばガラス表面を研削加工やエッチング処理して凹凸化することにより、低光沢処理できる。しかし、ガラス基材は落下等の衝撃で割れる可能性があり、安全性に欠けるという問題がある。また、ガラスの研削加工では、未加工部分(平坦部分)は加工部分(凹凸部分)に対して光沢が非常に目立つことから、平坦部分を残さずに全面が凹凸となるように切削加工する。このため、ガラス表面では光散乱が過度となり、ガラス基材の下方に位置する意匠層の色合いが損なわれるという問題がある。
一方、化粧シートの基材をプラスチックフィルムとすることにより、ガラスのように割れることを防止できる。プラスチックフィルムの場合、(1)サンドブラスト、ケミカルエッチング、及びエンボス等によりプラスチックフィルム自体を直接凹凸化する手段、(2)プラスチックフィルム上に凹凸層を形成する手段、等により低光沢化できる。(2)の手段としては、プラスチックフィルム上に粒子及びバインダー樹脂を含む凹凸層を形成する手段、あるいはプラスチックフィルム上に透明層を形成し、該透明層をサンドブラスト、ケミカルエッチング、及びエンボス等により凹凸化する手段、等が挙げられる。
(2)の手段の一例として、特許文献1、2等が開示されている。
(2)の手段の一例として、特許文献1、2等が開示されている。
特許文献1には、基材上に、印刷層と、透明樹脂層とを順に有し、該透明樹脂層の表面をエンボス処理し、レンズ状の凹凸模様を形成した化粧シートが開示されている。
特許文献2には、基材上に、細孔容積が1.5ml/g以上であるシリカを含有し、かつ60°の光沢値が10〜20%の表面保護層を形成してなる化粧シートが開示されている。
特許文献2には、基材上に、細孔容積が1.5ml/g以上であるシリカを含有し、かつ60°の光沢値が10〜20%の表面保護層を形成してなる化粧シートが開示されている。
特許文献1及び2の化粧シートは、低光沢性に関しては大きな問題はない。
しかし、近年、化粧シートには高級感が求められるようになっている。例えば、化粧シートの中でも指で触る機会が多い用途である家具、家電製品用等の化粧シートにおいては、触感が滑らかであることが求められている。特に、家電製品用の化粧シートは、操作部を指で触れる機会が極めて多く、触感が重視されている。
また、化粧シートを過度に低光沢化すると、化粧シートが白化して、化粧シートの色合いが損なわれる場合がある。
しかし、特許文献1及び2の化粧シートでは、低光沢性、触感及び色合いを同時に満足する構成に関して何ら検討していない。
しかし、近年、化粧シートには高級感が求められるようになっている。例えば、化粧シートの中でも指で触る機会が多い用途である家具、家電製品用等の化粧シートにおいては、触感が滑らかであることが求められている。特に、家電製品用の化粧シートは、操作部を指で触れる機会が極めて多く、触感が重視されている。
また、化粧シートを過度に低光沢化すると、化粧シートが白化して、化粧シートの色合いが損なわれる場合がある。
しかし、特許文献1及び2の化粧シートでは、低光沢性、触感及び色合いを同時に満足する構成に関して何ら検討していない。
本発明は、低光沢性、触感及び色合いを同時に良好にし得る化粧シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の[1]〜[8]の化粧シートを提供する。
[1]プラスチックフィルムを有する化粧シートであって、該化粧シートの少なくとも一方の最表面は凹凸面であり、該凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)、十点平均粗さ(Rz2.5)、及び局部山頂平均間隔(S2.5)が以下の条件(1)〜(3)を満たす化粧シート。
0.10μm≦Ra2.5≦0.70μm (1)
5.7≦Rz2.5/Ra2.5 (2)
S2.5≦70μm (3)
[1]プラスチックフィルムを有する化粧シートであって、該化粧シートの少なくとも一方の最表面は凹凸面であり、該凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)、十点平均粗さ(Rz2.5)、及び局部山頂平均間隔(S2.5)が以下の条件(1)〜(3)を満たす化粧シート。
0.10μm≦Ra2.5≦0.70μm (1)
5.7≦Rz2.5/Ra2.5 (2)
S2.5≦70μm (3)
[2]前記凹凸面は、カットオフ値を0.8mmとした際のJIS B0601:1994の十点平均粗さ(Rz0.8)と、前記Rz2.5とが以下の条件(4)を満たす上記[1]に記載の化粧シート。
Rz2.5−Rz0.8≦0.80μm (4)
[3]前記化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら10mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs10、
前記化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら20mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs20とした際に、
μs10及びμs20が以下の条件(5)を満たす上記[1]又は[2]に記載の化粧シート。
0.70≦μs20/μs10≦1.45 (5)
Rz2.5−Rz0.8≦0.80μm (4)
[3]前記化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら10mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs10、
前記化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら20mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs20とした際に、
μs10及びμs20が以下の条件(5)を満たす上記[1]又は[2]に記載の化粧シート。
0.70≦μs20/μs10≦1.45 (5)
[4]前記凹凸面のJIS Z8741:1997の60度鏡面光沢度が20〜60%である上記[1]〜[3]の何れかに記載の化粧シート。
[5]前記凹凸面が防汚処理されてなる上記[1]〜[4]の何れかに記載の化粧シート。
[6]前記プラスチックフィルムの前記凹凸層とは反対側の面に意匠層を有してなる上記[1]〜[5]の何れかに記載の化粧シート。
[7]前記意匠層の全面積に占める単一色の割合が80%以上である上記[6]に記載の化粧シート。
[8]前記意匠層の前記プラスチックフィルムとは反対側の面に隠蔽層を有してなる上記[6]又は[7]に記載の化粧シート。
[5]前記凹凸面が防汚処理されてなる上記[1]〜[4]の何れかに記載の化粧シート。
[6]前記プラスチックフィルムの前記凹凸層とは反対側の面に意匠層を有してなる上記[1]〜[5]の何れかに記載の化粧シート。
[7]前記意匠層の全面積に占める単一色の割合が80%以上である上記[6]に記載の化粧シート。
[8]前記意匠層の前記プラスチックフィルムとは反対側の面に隠蔽層を有してなる上記[6]又は[7]に記載の化粧シート。
本発明の化粧シートは、低光沢性、操作時の触感及び色合いを同時に良好にすることができる。
[化粧シート]
本発明の化粧シートは、プラスチックフィルムを有する化粧シートであって、該化粧シートの少なくとも一方の最表面は凹凸面であり、該凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)、十点平均粗さ(Rz2.5)、及び局部山頂平均間隔(S2.5)が以下の条件(1)〜(3)を満たすものである。
0.10μm≦Ra2.5≦0.70μm (1)
5.7≦Rz2.5/Ra2.5 (2)
S2.5≦70μm (3)
本発明の化粧シートは、プラスチックフィルムを有する化粧シートであって、該化粧シートの少なくとも一方の最表面は凹凸面であり、該凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)、十点平均粗さ(Rz2.5)、及び局部山頂平均間隔(S2.5)が以下の条件(1)〜(3)を満たすものである。
0.10μm≦Ra2.5≦0.70μm (1)
5.7≦Rz2.5/Ra2.5 (2)
S2.5≦70μm (3)
図1は、本発明の化粧シート10の一実施形態を示す断面図である。図1の化粧シート10は、プラスチックフィルム1の一方の面に凹凸層2、防汚層3を有し、他方の面に意匠層4及び隠蔽層5を有している。また、図1の化粧シート10は、防汚層3側の最表面が凹凸面となっている。
なお、本発明の化粧シートは、少なくとも一方の最表面が凹凸面であり、該凹凸面が上記(1)〜(3)の条件を満たすものであればよく、凹凸層、防汚層、意匠層及び隠蔽層は任意の構成要件である。
なお、本発明の化粧シートは、少なくとも一方の最表面が凹凸面であり、該凹凸面が上記(1)〜(3)の条件を満たすものであればよく、凹凸層、防汚層、意匠層及び隠蔽層は任意の構成要件である。
(凹凸面)
本発明の化粧シートは、少なくとも一方の最表面が凹凸面であり、該凹凸面が上記(1)〜(3)の条件を満たすものである。
条件(1)〜(3)においてはカットオフ値を2.5mmとしている。カットオフ値は、粗さ成分(高周波成分)と、うねり成分(低周波成分)とから構成される断面曲線から、うねり成分をカットする度合いを示す値である。言い換えると、カットオフ値は、断面曲線からうねり成分(低周波成分)をカットするフィルターの細かさを示す値である。カットオフ値が大きいと、フィルターが粗いため、うねり成分のうち大きなうねりはカットされるが、小さなうねりはカットされないこととなる。一方、カットオフ値が小さいと、フィルターが細かいため、うねり成分のほとんどがカットされることとなる。JIS B0601で参照するJIS B0633では、算術平均粗さRa0.1〜2μmの時は、カットオフ値(基準長さ)を0.8mmとしている。したがって、JIS B0633によれば、上記条件(1)のRa場合、カットオフ値(基準長さ)を0.8mmとすることが標準となっている。
しかし、光沢、操作時の触感及び色合いには、粗さ成分(高周波成分)のみならず、うねり成分(低周波成分)も影響を与えるため、カットオフ値(基準長さ)を0.8mmとした場合、粗さ曲線のうねり成分(低周波成分)がカットされる度合いが大きくなり、光沢、操作時の触感及び色合いの評価と相関が取れなくなる場合がある。このため、本発明では、条件(1)〜(3)のカットオフ値を2.5mmとしている。
本発明の化粧シートは、少なくとも一方の最表面が凹凸面であり、該凹凸面が上記(1)〜(3)の条件を満たすものである。
条件(1)〜(3)においてはカットオフ値を2.5mmとしている。カットオフ値は、粗さ成分(高周波成分)と、うねり成分(低周波成分)とから構成される断面曲線から、うねり成分をカットする度合いを示す値である。言い換えると、カットオフ値は、断面曲線からうねり成分(低周波成分)をカットするフィルターの細かさを示す値である。カットオフ値が大きいと、フィルターが粗いため、うねり成分のうち大きなうねりはカットされるが、小さなうねりはカットされないこととなる。一方、カットオフ値が小さいと、フィルターが細かいため、うねり成分のほとんどがカットされることとなる。JIS B0601で参照するJIS B0633では、算術平均粗さRa0.1〜2μmの時は、カットオフ値(基準長さ)を0.8mmとしている。したがって、JIS B0633によれば、上記条件(1)のRa場合、カットオフ値(基準長さ)を0.8mmとすることが標準となっている。
しかし、光沢、操作時の触感及び色合いには、粗さ成分(高周波成分)のみならず、うねり成分(低周波成分)も影響を与えるため、カットオフ値(基準長さ)を0.8mmとした場合、粗さ曲線のうねり成分(低周波成分)がカットされる度合いが大きくなり、光沢、操作時の触感及び色合いの評価と相関が取れなくなる場合がある。このため、本発明では、条件(1)〜(3)のカットオフ値を2.5mmとしている。
条件(1)は、算術平均粗さRa2.5が0.10μm以上であり、0.70μm以下である。Ra2.5が0.10μm未満であると、光散乱が不足して光沢を低くできず、また、化粧シート表面への指の接触面積が増えて触感(滑り感)も悪くなる。Ra2.5が0.70μmを超えると、光散乱が過度となり、色合いが低下してしまう。
条件(1)は、0.12μm≦Ra2.5≦0.50μmを満たすことが好ましく、0.13μm≦Ra2.5≦0.40μmを満たすことがより好ましく、0.14μm≦Ra2.5≦0.30μmを満たすことがさらに好ましい。
条件(1)は、0.12μm≦Ra2.5≦0.50μmを満たすことが好ましく、0.13μm≦Ra2.5≦0.40μmを満たすことがより好ましく、0.14μm≦Ra2.5≦0.30μmを満たすことがさらに好ましい。
条件(2)は、Rz2.5/Ra2.5が5.7以上である。
算術平均粗さRaとは、評価長さの粗さ曲線の山と谷の各標高の絶対値を積分して評価長さで割り均等な標高として求めた値である。一方、十点平均粗さRzとは、カットオフ値と等しいサンプリング長さのN倍の評価長さの粗さ曲線をN等分し、区間毎に第1位から第5位までの高さの山頂の平均標高と第1位から第5位までの深さの谷底の平均標高の間隔Rz’を求めたときのN個のRz’の算術平均値である。つまり、Raが粗さ曲線全体の標高の平均値であるのに対して、Rzは粗さ曲線の中で高い箇所の5点と、低い箇所の5点に着目した際の標高の平均である。このため、粗さ曲線がランダム性を有しない場合には、RaとRzとは略同一になるが、粗さ曲線がランダム性を有する場合には、Raに比べてRzは大きくなる。したがって、Rz/Raは、粗さ曲線のランダム性を表す指標となる。
算術平均粗さRaとは、評価長さの粗さ曲線の山と谷の各標高の絶対値を積分して評価長さで割り均等な標高として求めた値である。一方、十点平均粗さRzとは、カットオフ値と等しいサンプリング長さのN倍の評価長さの粗さ曲線をN等分し、区間毎に第1位から第5位までの高さの山頂の平均標高と第1位から第5位までの深さの谷底の平均標高の間隔Rz’を求めたときのN個のRz’の算術平均値である。つまり、Raが粗さ曲線全体の標高の平均値であるのに対して、Rzは粗さ曲線の中で高い箇所の5点と、低い箇所の5点に着目した際の標高の平均である。このため、粗さ曲線がランダム性を有しない場合には、RaとRzとは略同一になるが、粗さ曲線がランダム性を有する場合には、Raに比べてRzは大きくなる。したがって、Rz/Raは、粗さ曲線のランダム性を表す指標となる。
Rz2.5/Ra2.5が5.7未満であると、粗さのランダム性が低下するため、化粧シート表面への指の接触面積が増え、触感が悪くなる。なお、触感(滑り感)及び色合いの観点からは、粗さは必要以上にランダムとしないことが好ましい。
条件(2)は、6.0≦Rz2.5/Ra2.5≦10.0を満たすことが好ましく、6.5≦Rz2.5/Ra2.5≦9.5を満たすことがより好ましく、7.0≦Rz2.5/Ra2.5≦9.0を満たすことがさらに好ましい。
条件(2)は、6.0≦Rz2.5/Ra2.5≦10.0を満たすことが好ましく、6.5≦Rz2.5/Ra2.5≦9.5を満たすことがより好ましく、7.0≦Rz2.5/Ra2.5≦9.0を満たすことがさらに好ましい。
なお、凹凸面のRz2.5は、0.50〜4.00μmであることが好ましく、0.70〜3.00μmであることがより好ましく、1.00〜2.00μmであることがさらに好ましい。Rz2.5が0.50μm以上であると、低光沢及び触感(滑り感)をより良好にすることができる。Rz2.5が4.00μm以下であると、色合いの低下をより防止することができる。
条件(3)は、局部山頂平均間隔(S2.5)が70μm以下である。S2.5が70μmを超えると、化粧シート表面への指の接触面積が増えて触感(滑り感)が悪くなる。
条件(3)は、S2.5≦65μmを満たすことが好ましく、20μm≦S2.5≦60μmを満たすことがより好ましく、30μm≦S2.5≦55μmを満たすことがさらに好ましい。
条件(3)は、S2.5≦65μmを満たすことが好ましく、20μm≦S2.5≦60μmを満たすことがより好ましく、30μm≦S2.5≦55μmを満たすことがさらに好ましい。
さらに、凹凸面は、カットオフ値を0.8mmとした際のJIS B0601:1994の十点平均粗さ(Rz0.8)と、上記Rz2.5とが以下の条件(4)を満たすことが好ましい。
Rz2.5−Rz0.8≦0.80μm (4)
上述したように、カットオフ値は、粗さ成分(高周波成分)と、うねり成分(低周波成分)とから構成される断面曲線から、うねり成分をカットする度合いを示す値である。したがって、Rz2.5−Rz0.8は、うねり成分がRzに与える影響の度合いの指標であると言える。
条件(4)を満たす場合、凹凸面を低速で触れた場合と、凹凸面を高速で触れた場合とで、静摩擦係数を同程度にしやすくできる。例えば、家電製品用の化粧シートの場合、家電製品の操作の種別の違いにより、凹凸面上で指を動かすスピードが異なる場合がある。つまり、条件(4)を満たす場合、凹凸面に対する触れ方が異なる場合でも、操作開始時の指の引っかかりの程度(静摩擦係数)を同程度にすることができる。
Rz2.5−Rz0.8≦0.80μm (4)
上述したように、カットオフ値は、粗さ成分(高周波成分)と、うねり成分(低周波成分)とから構成される断面曲線から、うねり成分をカットする度合いを示す値である。したがって、Rz2.5−Rz0.8は、うねり成分がRzに与える影響の度合いの指標であると言える。
条件(4)を満たす場合、凹凸面を低速で触れた場合と、凹凸面を高速で触れた場合とで、静摩擦係数を同程度にしやすくできる。例えば、家電製品用の化粧シートの場合、家電製品の操作の種別の違いにより、凹凸面上で指を動かすスピードが異なる場合がある。つまり、条件(4)を満たす場合、凹凸面に対する触れ方が異なる場合でも、操作開始時の指の引っかかりの程度(静摩擦係数)を同程度にすることができる。
条件(4)は、Rz2.5−Rz0.8≦0.60μmを満たすことがより好ましく、0.10μm≦Rz2.5−Rz0.8≦0.50μmを満たすことがさらに好ましく、0.15μm≦Rz2.5−Rz0.8≦0.40μmを満たすことがよりさらに好ましい。
条件(4)と同様の観点から、凹凸面は、Rz2.5/Rz0.8が以下の条件を満たすことが好ましい。
Rz2.5/Rz0.8≦1.35
Rz2.5/Rz0.8は1.30以下であることがより好ましく、1.15以上1.30以下であることがさらに好ましい。
Rz2.5/Rz0.8≦1.35
Rz2.5/Rz0.8は1.30以下であることがより好ましく、1.15以上1.30以下であることがさらに好ましい。
さらに、凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の最大高さ(Ry2.5)が以下の条件を満たすことが好ましい。
Ry2.5≦5.0μm
Ry2.5が5.0μm以下であると、色合いの低下をより防止することができるとともに、操作時の指の引っかかりを防ぎ、触感をより良好にすることができる。Ry2.5は4.0μm以下であることがより好ましく、3.0μm以下であることがさらに好ましい。
Ry2.5≦5.0μm
Ry2.5が5.0μm以下であると、色合いの低下をより防止することができるとともに、操作時の指の引っかかりを防ぎ、触感をより良好にすることができる。Ry2.5は4.0μm以下であることがより好ましく、3.0μm以下であることがさらに好ましい。
さらに、凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の凹凸の平均間隔(Sm2.5)が以下の条件を満たすことが好ましい。
Sm2.5≦160μm
Sm2.5が160μm以下であると、化粧シート表面への指の接触面積が低下して触感(滑り感)をより良好にすることができる。Sm2.5は、S2.5≦150μm以下であることがより好ましく、145μm以下であることがさらに好ましい。
Sm2.5≦160μm
Sm2.5が160μm以下であると、化粧シート表面への指の接触面積が低下して触感(滑り感)をより良好にすることができる。Sm2.5は、S2.5≦150μm以下であることがより好ましく、145μm以下であることがさらに好ましい。
さらに、凹凸面は、凹凸面の平均傾斜角(θa)が以下の条件を満たすことが好ましい。
0.5°≦θa≦5.0°
θaが0.5°以上であると、低光沢及び触感(滑り感)をより良好にすることができる。θaが4.00μm以下であると、色合いの低下をより防止することができる。θaは、0.7°≦θa≦3.5°を満たすことがより好ましく、1.0°≦θa≦2.0°を満たすことがさらに好ましい。
θaは実施例に記載の方法で算出できる。
0.5°≦θa≦5.0°
θaが0.5°以上であると、低光沢及び触感(滑り感)をより良好にすることができる。θaが4.00μm以下であると、色合いの低下をより防止することができる。θaは、0.7°≦θa≦3.5°を満たすことがより好ましく、1.0°≦θa≦2.0°を満たすことがさらに好ましい。
θaは実施例に記載の方法で算出できる。
さらに、本発明の化粧シートは、化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら10mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs10、化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら20mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs20とした際に、μs10及びμs20が以下の条件(5)を満たすことが好ましい。
0.70≦μs20/μs10≦1.45 (5)
0.70≦μs20/μs10≦1.45 (5)
速度10mm/秒は、凹凸面に低速で触れるケースに該当する。一方、速度20mm/は、凹凸面に高速で触れるケースに該当する。つまり、条件(5)を満たす場合、凹凸面に対する触れ方が異なる場合でも、操作開始時の指の引っかかりの程度を同程度にすることができる。
条件(5)は、0.80≦μs20/μs10≦1.30を満たすことがより好ましく、0.85≦μs20/μs10≦1.20を満たすことがさらに好ましい。
条件(5)は、上述した条件(1)〜(3)に加えて条件(4)を満たすことにより、より満たしやすくできる。
条件(5)は、0.80≦μs20/μs10≦1.30を満たすことがより好ましく、0.85≦μs20/μs10≦1.20を満たすことがさらに好ましい。
条件(5)は、上述した条件(1)〜(3)に加えて条件(4)を満たすことにより、より満たしやすくできる。
さらに、本発明の化粧シートは、低光沢と色合いとのバランスの観点から、凹凸面のJIS Z8741:1997の60度鏡面光沢度が20〜60%であることが好ましい。凹凸面の60度鏡面光沢度は、25〜55%であることがより好ましく、30〜50%であることがさらに好ましい。
なお、60度鏡面光沢度は、以下の条件により測定したものとする。
(60度鏡面光沢度の測定方法)
化粧シートの凹凸面とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの凹凸面側の60度鏡面光沢度を測定する。
なお、60度鏡面光沢度は、以下の条件により測定したものとする。
(60度鏡面光沢度の測定方法)
化粧シートの凹凸面とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの凹凸面側の60度鏡面光沢度を測定する。
化粧シートの凹凸面とは反対側の面も上記(1)〜(3)等と同様の条件を満たす凹凸面であっても良いが、反対側の面にも該凹凸面を形成した場合、光の散乱が強くなり、下方に意匠層を形成した場合に該意匠層の色合いが損なわれやすくなる。したがって、化粧シートの該凹凸面とは反対側の面は、略平滑あるいは軽度の凹凸面とすることが好ましい。該反対側の面を軽度の凹凸面とした場合、化粧シートを他の部材と積層した際のニュートンリングを防止することができる。
該反対側の面を略平滑面とする場合、該反対側の面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)が0.03μm未満であることが好ましく、0.02μm未満であることがより好ましい。
該反対側の面を軽度な凹凸面とする場合、該反対側の面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)が0.03μm以上0.10μm未満であることが好ましく、0.05μm以上0.09μm以下であることがより好ましい。
該反対側の面を略平滑面とする場合、該反対側の面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)が0.03μm未満であることが好ましく、0.02μm未満であることがより好ましい。
該反対側の面を軽度な凹凸面とする場合、該反対側の面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)が0.03μm以上0.10μm未満であることが好ましく、0.05μm以上0.09μm以下であることがより好ましい。
上述した凹凸面は、例えば、(1)エンボス、サンドブラスト、エッチング等の物理的又は化学的処理、(2)型による成型、(3)コーティングによる凹凸層の形成等が挙げられる。これら方法の中では、凹凸形状の再現性の観点からは(2)の型による成型が好適であり、生産性及び多品種対応の観点からは(3)のコーティングによる凹凸層の形成が好適である。
型による成型は、凹凸面と相補的な形状からなる型を作製し、当該型に凹凸面を形成する材料を流し込んだ後、型から取り出すことにより形成することができる。ここで、該材料として凹凸層を構成する材料を用い、型に該材料を流し込んだ後にプラスチックフィルムを重ね合わせ、凹凸層をプラスチックフィルムごと型から取り出せば、プラスチックフィルム上に凹凸層を有する化粧シートを得ることができる。また、プラスチックフィルムを構成する材料を型に流し込んだ後に型から取り出せば、プラスチックフィルム単層からなり、かつ該プラスチックフィルム表面に凹凸面を有する化粧シートを得ることができる。
型に流し込む材料として硬化性樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化性樹脂組成物)を用いる場合、型から取り出す前に硬化性樹脂組成物を硬化することが好ましい。
型による凹凸面の形成は、凹凸形状の再現性に優れる点で好ましい。
型に流し込む材料として硬化性樹脂組成物(熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化性樹脂組成物)を用いる場合、型から取り出す前に硬化性樹脂組成物を硬化することが好ましい。
型による凹凸面の形成は、凹凸形状の再現性に優れる点で好ましい。
コーティングによる凹凸層の形成は、樹脂成分及び粒子を含有してなる凹凸層形成塗布液を、グラビアコーティング、バーコーティング等の公知の塗布方法によりプラスチックフィルム上に塗布し、必要に応じて乾燥、硬化することにより形成することができる。凹凸層の表面形状を上述した範囲とするためには、凹凸層の膜厚、粒子の含有量、及び粒子の平均粒子径を後述の範囲とすることが好ましい。
凹凸層の膜厚は1.5〜10μmが好ましく、2〜8μmがより好ましく、4〜7μmがさらに好ましい。凹凸層の膜厚は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した断面の画像から20箇所の厚みを測定し、20箇所の値の平均値から算出できる。TEM又はSTEMの加速電圧は10〜30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。後述する意匠層及び隠蔽層の厚みも同様にして算出できる。
粒子は表面凹凸をし得るものであれば、有機粒子及び無機粒子の何れも用いることができる。有機粒子としては、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル−スチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、シリコーン、フッ素系樹脂及びポリエステル系樹脂等からなる粒子が挙げられる。無機粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア及びチタニア等からなる粒子が挙げられる。これら粒子の中でも、分散制御の容易さの観点から透光性有機粒子が好適である。
粒子の含有量は、凹凸層を形成する全固形分中の5〜25質量%であることが好ましく、8〜20質量%であることがより好ましく、10〜15質量%であることがさらに好ましい。
粒子の含有量は、凹凸層を形成する全固形分中の5〜25質量%であることが好ましく、8〜20質量%であることがより好ましく、10〜15質量%であることがさらに好ましい。
粒子の平均粒子径は、2〜10μmが好ましく、3〜8μmがより好ましく、4.5〜6μmがさらに好ましい。粒子の平均粒子径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。
(1)粒子そのもの、または粒子の分散液を、ガラス又はプラスチックフィルムのような透明基材上に塗布乾燥させたものについて、SEMの表面像を撮像する。加速電圧は1〜10kV、倍率は1000〜7000倍とすることが好ましい。
(2)表面像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の長径及び短径を測定し、長径及び短径の平均から個々の粒子の粒子径を算出する。
(3)同じサンプルの別画面の撮像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子の粒子径の数平均から得られる値を平均粒子径とした。
(1)粒子そのもの、または粒子の分散液を、ガラス又はプラスチックフィルムのような透明基材上に塗布乾燥させたものについて、SEMの表面像を撮像する。加速電圧は1〜10kV、倍率は1000〜7000倍とすることが好ましい。
(2)表面像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の長径及び短径を測定し、長径及び短径の平均から個々の粒子の粒子径を算出する。
(3)同じサンプルの別画面の撮像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子の粒子径の数平均から得られる値を平均粒子径とした。
凹凸層の表面形状を上述した範囲にしやすくする観点から、凹凸層の膜厚は粒子の平均粒子径よりも大きいことが好ましい。また、より具体的には、[粒子の平均粒子径]/[凹凸層の膜厚]の比が0.60〜0.90であることが好ましく、0.70〜0.85であることがより好ましく、0.75〜0.85であることがさらに好ましい。
また、粒子としては、上述したようなミクロンオーダーの粒子のみならず、ナノオーダーの超微粒子を含有することが好ましい。ナノオーダーの超微粒子を含有することにより、凹凸層の表面形状を上述した範囲にしやすくすることができる。この原因は、超微粒子を含有する場合、粒子の存在しない箇所にも緩やかな傾斜が形成され、低周波の凹凸(カットオフ値0.8mmではカットされるが、カットオフ値2.5mmではカットされない凹凸)が形成されるためと考えられる。超微粒子を含有する場合、塗布液のチキソトロピー性及び溶媒の乾燥特性が影響を受け、通常のようなレベリングが生じていないため、前記のような現象が生じると考えられる。
超微粒子は無機微粒子であることが好ましい。無機超微粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア及びチタニア等からなる超微粒子が挙げられる。これらの中でも透明性の観点からシリカ超微粒子が好適である。
超微粒子は、上述の凹凸形状を得やすくする観点から、平均一次粒子径が1〜25nmであることが好ましく、5〜20nmであることがより好ましい。超微粒子の平均一次粒子径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。
(1)粒子そのもの、または粒子の分散液を、ガラス又はプラスチックフィルムのような透明基材上に塗布乾燥させたものについて、TEMまたはSTEMの表面像を撮像する。加速電圧は10kv〜30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
(2)表面像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の長径及び短径を測定し、長径及び短径の平均から個々の粒子の粒子径を算出する。
(3)同じサンプルの別画面の撮像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子の粒子径の数平均から得られる値を平均一次粒子径とした。
超微粒子は、上述の凹凸形状を得やすくする観点から、平均一次粒子径が1〜25nmであることが好ましく、5〜20nmであることがより好ましい。超微粒子の平均一次粒子径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。
(1)粒子そのもの、または粒子の分散液を、ガラス又はプラスチックフィルムのような透明基材上に塗布乾燥させたものについて、TEMまたはSTEMの表面像を撮像する。加速電圧は10kv〜30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
(2)表面像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の長径及び短径を測定し、長径及び短径の平均から個々の粒子の粒子径を算出する。
(3)同じサンプルの別画面の撮像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子の粒子径の数平均から得られる値を平均一次粒子径とした。
超微粒子は、表面処理により反応性基が導入された反応性超微粒子が好ましい。反応性基を導入することにより、凹凸層中に多量の超微粒子を含有させることが可能となり、上述した凹凸形状を得やすくすることができる。
反応性基としては、重合性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは光硬化性不飽和基であり、特に好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基及びアリル基等のエチレン性不飽和結合並びにエポキシ基等が挙げられる。
このような反応性超微粒子は、シランカップリング剤で表面処理した無機超微粒子を挙げることができる。無機超微粒子の表面をシランカップリング剤で処理するには、無機超微粒子にシランカップリング剤をスプレーする乾式法や、無機超微粒子を溶剤に分散させてからシランカップリング剤を加えて反応させる湿式法等が挙げられる。
反応性基としては、重合性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは光硬化性不飽和基であり、特に好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基及びアリル基等のエチレン性不飽和結合並びにエポキシ基等が挙げられる。
このような反応性超微粒子は、シランカップリング剤で表面処理した無機超微粒子を挙げることができる。無機超微粒子の表面をシランカップリング剤で処理するには、無機超微粒子にシランカップリング剤をスプレーする乾式法や、無機超微粒子を溶剤に分散させてからシランカップリング剤を加えて反応させる湿式法等が挙げられる。
超微粒子の含有量は、凹凸層を形成する全固形分中の10〜90質量%であることが好ましく、20〜70質量%であることがより好ましく、35〜50質量%であることがさらに好ましい。当該範囲とすることにより、レベリング性の制御、及び凹凸層の重合収縮の抑制により、上述した凹凸形状を得やすくすることができる。
また、凹凸層中における粒子と超微粒子との含有量の比(粒子の含有量/超微粒子の含有量)は、上述の凹凸形状を得やすくする観点から、0.1〜0.4であることが好ましく、0.2〜0.3であることがより好ましい。
また、凹凸層中における粒子と超微粒子との含有量の比(粒子の含有量/超微粒子の含有量)は、上述の凹凸形状を得やすくする観点から、0.1〜0.4であることが好ましく、0.2〜0.3であることがより好ましい。
凹凸層の樹脂成分は、熱硬化性樹脂組成物又は電離放射線硬化性樹脂組成物を含むことが好ましく、機械的強度をより良くする観点から、電離放射線硬化性樹脂組成物を含むことがより好ましく、その中でも紫外線硬化性樹脂組成物を含むことがさらに好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。電離放射線硬化性化合物としては、エチレン性不飽和結合基を有する化合物が好ましく、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物が更に好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、モノマー及びオリゴマーのいずれも用いることができる。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
多官能性(メタ)アクリレート系化合物のうち、2官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリレート系モノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
3官能以上の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリレート系モノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
また、多官能性(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等のアクリレート系重合体等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、好ましいエポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
上記電離放射線硬化性化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、好ましいエポキシ(メタ)アクリレートは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
上記電離放射線硬化性化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、電離放射線硬化性組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
これら光重合開始剤は、融点が100℃以上であることが好ましい。光重合開始剤の融点を100℃以上とすることにより、タッチパネルの透明導電膜形成時や結晶化工程の熱により残留した光重合開始剤が昇華し、透明導電膜の低抵抗化が損なわれることを防止することができる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
これら光重合開始剤は、融点が100℃以上であることが好ましい。光重合開始剤の融点を100℃以上とすることにより、タッチパネルの透明導電膜形成時や結晶化工程の熱により残留した光重合開始剤が昇華し、透明導電膜の低抵抗化が損なわれることを防止することができる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
化粧シートは、低光沢と色合いのバランスの観点から、凹凸面のJIS Z8741:1997の60度鏡面光沢度が20〜60%であることが好ましく、25〜55%であることがより好ましく、35〜50%であることがさらに好ましい。
化粧シートの凹凸面は防汚処理されてなることが好ましい。防汚処理を施すことにより、凹凸面に汚れが溜まり、本発明の表面形状が損なわれるのを抑制できる。また、フッ素系離型剤やシリコーン系離型剤等による防汚処理は、凹凸面に滑り性を付与して、触感をより良好にできる点で好ましい。
防汚処理の手段としては、凹凸層にフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等の離型剤を含有させる手段、化粧シートの最表面に前記離型剤により離型層を形成する手段が挙げられる。凹凸層に離型剤を含有させる場合、離型剤の含有量は、凹凸層の全固形分の0.5〜5.0%とすることが好ましい。
防汚処理の手段としては、凹凸層にフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等の離型剤を含有させる手段、化粧シートの最表面に前記離型剤により離型層を形成する手段が挙げられる。凹凸層に離型剤を含有させる場合、離型剤の含有量は、凹凸層の全固形分の0.5〜5.0%とすることが好ましい。
(プラスチックフィルム)
プラスチックフィルムは、ポリエステル、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタン及び非晶質オレフィン(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)等の樹脂から形成することができる。
これらプラスチックフィルムの中でも、機械的強度や寸法安定性の観点からは、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)が好ましい。
プラスチックフィルムは、ポリエステル、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリウレタン及び非晶質オレフィン(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)等の樹脂から形成することができる。
これらプラスチックフィルムの中でも、機械的強度や寸法安定性の観点からは、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)が好ましい。
(意匠層)
意匠層は、化粧シートの意匠性を高めることを目的として、必要に応じてプラスチックフィルムの凹凸面とは反対側の面に設けられる。意匠層には隠蔽性を付与してもよいが、後述する隠蔽層によって隠蔽性を付与してもよい。
意匠層としては、金属箔、金属蒸着膜等の金属層、着色層及び絵柄層等が挙げられる。これらの層は、同一種または異種の層を積層するなどして、適宜組み合わせて用いてもよい。
意匠層は複数の色からなるものであっても、単一色からなるものであってもよい。意匠層中に単一色の割合が多い場合、意匠層の上方に表面凹凸が存在すると、単一色の色合いが損なわれて認識される場合がある。しかし、本発明の化粧シートは凹凸面を特定の形状としていることから、意匠層中に単一色の割合が多い場合(意匠層の全面積に占める単一色の割合が80%以上の場合、好適には90%以上の場合)でも、色合いが損なわれて認識されることを防止できる。
意匠層は、化粧シートの意匠性を高めることを目的として、必要に応じてプラスチックフィルムの凹凸面とは反対側の面に設けられる。意匠層には隠蔽性を付与してもよいが、後述する隠蔽層によって隠蔽性を付与してもよい。
意匠層としては、金属箔、金属蒸着膜等の金属層、着色層及び絵柄層等が挙げられる。これらの層は、同一種または異種の層を積層するなどして、適宜組み合わせて用いてもよい。
意匠層は複数の色からなるものであっても、単一色からなるものであってもよい。意匠層中に単一色の割合が多い場合、意匠層の上方に表面凹凸が存在すると、単一色の色合いが損なわれて認識される場合がある。しかし、本発明の化粧シートは凹凸面を特定の形状としていることから、意匠層中に単一色の割合が多い場合(意匠層の全面積に占める単一色の割合が80%以上の場合、好適には90%以上の場合)でも、色合いが損なわれて認識されることを防止できる。
金属箔を構成する金属は、金、銀、銅、アルミニウム等を用いることができる。
金属蒸着膜は、各種の金属系材料を物理的蒸着法又は化学的蒸着法により形成することができる。物理的蒸着法には、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等が挙げられ、化学的蒸着法には、プラズマを利用したプラズマCVD、加熱触媒体を用いて材料ガスを接触熱分解する触媒化学気相成長法(Cat−CVD)等が挙げられる。
蒸着に用いる金属系材料は、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、錫、ニッケル、チタン等;又はこれらの酸化物、炭化物、窒化物;あるいはこれらの混合物が挙げられる。
金属蒸着膜は、各種の金属系材料を物理的蒸着法又は化学的蒸着法により形成することができる。物理的蒸着法には、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等が挙げられ、化学的蒸着法には、プラズマを利用したプラズマCVD、加熱触媒体を用いて材料ガスを接触熱分解する触媒化学気相成長法(Cat−CVD)等が挙げられる。
蒸着に用いる金属系材料は、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、錫、ニッケル、チタン等;又はこれらの酸化物、炭化物、窒化物;あるいはこれらの混合物が挙げられる。
着色層は、全面ベタの層であり、印刷等で形成される。着色層の形成に用いられるインキとしては、バインダーに顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。バインダーとしては特に制限はなく、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。ラミネート時に転写箔シートに熱がかかる場合には、例えば、アクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂との混合が好ましい。
絵柄層は印刷等で形成される。絵柄層の模様(絵柄パターン)としては、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等があり、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様もある。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、および黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。絵柄層を用いるインキは、着色層と同様のものを用いることができる。
意匠層の厚みは、意匠層の形態と、目的とする意匠性とを考慮して、0.1〜20μm程度の範囲で適宜調整することができる。意匠層中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有しても良い。
(隠蔽層)
隠蔽層は、化粧シートの下方に設置される部材(例えば、タッチパネルの電極)の色を隠蔽して意匠性を良好にするために、必要に応じて意匠層のプラスチックフィルムとは反対側の面上に設けられる。
隠蔽層の形成に用いられるインキとしては、バインダーに顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては制限はなく、着色層のバインダーとして例示したものと同様のものを用いることができる。
隠蔽層は、化粧シートの下方に設置される部材(例えば、タッチパネルの電極)の色を隠蔽して意匠性を良好にするために、必要に応じて意匠層のプラスチックフィルムとは反対側の面上に設けられる。
隠蔽層の形成に用いられるインキとしては、バインダーに顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては制限はなく、着色層のバインダーとして例示したものと同様のものを用いることができる。
着色剤としては、化粧シートの用途や絵柄層との色の相性等から適宜選択すればよいが、例えばカーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が挙げられる。
隠蔽層の厚さは、0.5〜20μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。隠蔽層中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有しても良い。
隠蔽層の厚さは、0.5〜20μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。隠蔽層中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有しても良い。
[化粧板]
本発明の化粧シートは、凹凸面が最表面層となるようにして被着材に積層して、化粧板として用いることが好ましい。
本発明の化粧シートが適用される被着材は、特に制限されるものではなく、公知の化粧板に用いられるものと同様のものを用いることができる。例えば、木質材、金属、セラミックス、プラスチックス、ガラスなどが挙げられ、なかでも鋼板などの金属材料、木質材が好ましく挙げられる。鋼板としては、具体的には、溶融亜鉛メッキ鋼板などが挙げられ、木質材としては、具体的には、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピーなどの各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)などが挙げられる。
本発明の化粧シートは、凹凸面が最表面層となるようにして被着材に積層して、化粧板として用いることが好ましい。
本発明の化粧シートが適用される被着材は、特に制限されるものではなく、公知の化粧板に用いられるものと同様のものを用いることができる。例えば、木質材、金属、セラミックス、プラスチックス、ガラスなどが挙げられ、なかでも鋼板などの金属材料、木質材が好ましく挙げられる。鋼板としては、具体的には、溶融亜鉛メッキ鋼板などが挙げられ、木質材としては、具体的には、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピーなどの各種素材から作られた突板、木材単板、木材合板、パティクルボード、中密度繊維板(MDF)などが挙げられる。
化粧シートの各種被着材への積層方法としては特に限定されるものではなく、例えば接着剤によりシートを被着材に貼着する方法などを採用することができる。接着剤は、被着材の種類などに応じて公知の接着剤から適宜選択すれば良い。例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのほか、ブタジエン−アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴムなどが挙げられる。
化粧板は、例えば、壁、天井、床などの建築物の内装材;窓枠、扉、手すりなどの建具;家具;家電製品、OA機器などの筐体;玄関ドアなどの外装材、あるいはこれらの表面材として好ましく用いることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
1.測定及び評価
実施例及び比較例で作製した化粧シート、並びに参考例の化粧シートについて、以下の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
(1)表面粗さ測定(カットオフ値2.5mm)
表面粗さ測定器(型番:SE−3400/小坂研究所株式会社製)を用いて、下記の測定条件により、化粧シートの凹凸層側の最表面のJIS B0601:1994のRa、Rz、S、及びSmを測定した。θaの算出は、小坂研究所社製の表面粗さ測定器(SE−3400)の取り扱い説明書(1995.07.20改訂)に従うものとする。
[表面粗さ検出部の触針]
小坂研究所社製の商品名SE2555N(先端曲率半径:2μm、頂角:90度、材質:ダイヤモンド)
[表面粗さ測定器の測定条件]
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:2000倍
・横倍率:10倍
実施例及び比較例で作製した化粧シート、並びに参考例の化粧シートについて、以下の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
(1)表面粗さ測定(カットオフ値2.5mm)
表面粗さ測定器(型番:SE−3400/小坂研究所株式会社製)を用いて、下記の測定条件により、化粧シートの凹凸層側の最表面のJIS B0601:1994のRa、Rz、S、及びSmを測定した。θaの算出は、小坂研究所社製の表面粗さ測定器(SE−3400)の取り扱い説明書(1995.07.20改訂)に従うものとする。
[表面粗さ検出部の触針]
小坂研究所社製の商品名SE2555N(先端曲率半径:2μm、頂角:90度、材質:ダイヤモンド)
[表面粗さ測定器の測定条件]
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:2000倍
・横倍率:10倍
(2)表面粗さ測定(カットオフ値0.8mm)
表面粗さ測定器(型番:SE−3400/小坂研究所株式会社製)を用いて、下記の測定条件により、実施例及び比較例で作製した化粧シートの凹凸層側の最表面のJIS B0601:1994のRzを測定した。
[表面粗さ検出部の触針]
小坂研究所社製の商品名SE2555N(先端曲率半径:2μm、頂角:90度、材質:ダイヤモンド)
[表面粗さ測定器の測定条件]
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.8mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):4.0mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:2000倍
・横倍率:10倍
表面粗さ測定器(型番:SE−3400/小坂研究所株式会社製)を用いて、下記の測定条件により、実施例及び比較例で作製した化粧シートの凹凸層側の最表面のJIS B0601:1994のRzを測定した。
[表面粗さ検出部の触針]
小坂研究所社製の商品名SE2555N(先端曲率半径:2μm、頂角:90度、材質:ダイヤモンド)
[表面粗さ測定器の測定条件]
・基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):0.8mm
・評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):4.0mm
・触針の送り速さ:0.5mm/s
・予備長さ:(カットオフ値λc)×2
・縦倍率:2000倍
・横倍率:10倍
(3)静摩擦係数
新東科学社製のHEIDON NHS2000を用い、一定荷重往復摩擦測定モードで以下の手法により静摩擦係数を測定した。なお、測定時の温度は20℃とした。
化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、引掻針に垂直荷重100gをかけながら10mm/秒の走査速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数(μs10)を測定した。また、走査速度を10mm/秒とした時の静摩擦係数(μs20)を測定した。
新東科学社製のHEIDON NHS2000を用い、一定荷重往復摩擦測定モードで以下の手法により静摩擦係数を測定した。なお、測定時の温度は20℃とした。
化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、引掻針に垂直荷重100gをかけながら10mm/秒の走査速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数(μs10)を測定した。また、走査速度を10mm/秒とした時の静摩擦係数(μs20)を測定した。
(4)60度鏡面光沢度
化粧シートの凹凸面とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの凹凸面側の60度鏡面光沢度を測定した。なお、測定は、村上色彩技術研究所社製のGM−26PROを用いて、JIS Z8741:1997に準拠して行った。
化粧シートの凹凸面とは反対側の面に、透明粘着剤を介して黒色板を貼り合わせたサンプルを作製し、該サンプルの凹凸面側の60度鏡面光沢度を測定した。なお、測定は、村上色彩技術研究所社製のGM−26PROを用いて、JIS Z8741:1997に準拠して行った。
(5)触感(滑り性)
化粧シートの凹凸面上で指を動かす動作を20人が行い、滑り性が良く触感が良いものから順に、各自で1〜5位の順位をつけた。20人の平均順位を算出し、1位及び2位のものをAA、3位のものをA、4位のものをB、5位のものをCとした。
化粧シートの凹凸面上で指を動かす動作を20人が行い、滑り性が良く触感が良いものから順に、各自で1〜5位の順位をつけた。20人の平均順位を算出し、1位及び2位のものをAA、3位のものをA、4位のものをB、5位のものをCとした。
(6)操作開始時の指の引っかかりの感触
化粧シートについて、凹凸面を高速で触れる操作、及び凹凸面を低速で触れる操作を行った。20人が当該操作を行い、高速操作開始時の指の引っかかり度合いと、低速操作開始時の指の引っかかり度合いとを対比した。その結果、15人以上が指の引っかかり度合いが同等と評価したものをA、15人以上が指の引っかかり度合いが異なると評価したものをBとした。
化粧シートについて、凹凸面を高速で触れる操作、及び凹凸面を低速で触れる操作を行った。20人が当該操作を行い、高速操作開始時の指の引っかかり度合いと、低速操作開始時の指の引っかかり度合いとを対比した。その結果、15人以上が指の引っかかり度合いが同等と評価したものをA、15人以上が指の引っかかり度合いが異なると評価したものをBとした。
(7)色合い
プラスチックフィルム上に、後述する意匠層(黒色)及び隠蔽層のみを形成したサンプルを作製した。該サンプルと、化粧シートとの色合いを比較し、色合いが同等であり黒と認識できるものをA、実際の色合いより僅かに白みがかっているが黒と認識できる範囲のものをB、白みが強く黒として認識できない(グレーとして認識される)ものをCとした。
プラスチックフィルム上に、後述する意匠層(黒色)及び隠蔽層のみを形成したサンプルを作製した。該サンプルと、化粧シートとの色合いを比較し、色合いが同等であり黒と認識できるものをA、実際の色合いより僅かに白みがかっているが黒と認識できる範囲のものをB、白みが強く黒として認識できない(グレーとして認識される)ものをCとした。
2.化粧シートの作製
[参考例1]
市販品に組み込まれているガラス基材の化粧シートを、参考例1の化粧シートとした。
[参考例1]
市販品に組み込まれているガラス基材の化粧シートを、参考例1の化粧シートとした。
[実施例1]
プラスチックフィルム(厚み80μmトリアセチルセルロース樹脂フィルム(TAC)、富士フイルム社製、TD80UL)上に、下記処方の凹凸層塗布液1を塗布し、70℃、風速5m/sで30秒間乾燥した後、紫外線を窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて積算光量が100mJ/cm2になるように照射して、凹凸層を形成した。凹凸層の膜厚は6μmであった。
次いで、プラスチックフィルムの凹凸層とは反対側の面に、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、黒色顔料及び希釈溶剤からなる印刷インキで厚さ2μmの着色層を形成し、さらに、2液硬化型のアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、着色剤及び希釈溶剤からなる印刷インキで厚さ5μmの隠蔽層を形成し、化粧シートを得た。なお、着色層及び隠蔽層からなる意匠層の全面積に占める単一色の割合は100%であった。
プラスチックフィルム(厚み80μmトリアセチルセルロース樹脂フィルム(TAC)、富士フイルム社製、TD80UL)上に、下記処方の凹凸層塗布液1を塗布し、70℃、風速5m/sで30秒間乾燥した後、紫外線を窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて積算光量が100mJ/cm2になるように照射して、凹凸層を形成した。凹凸層の膜厚は6μmであった。
次いで、プラスチックフィルムの凹凸層とは反対側の面に、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、黒色顔料及び希釈溶剤からなる印刷インキで厚さ2μmの着色層を形成し、さらに、2液硬化型のアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、着色剤及び希釈溶剤からなる印刷インキで厚さ5μmの隠蔽層を形成し、化粧シートを得た。なお、着色層及び隠蔽層からなる意匠層の全面積に占める単一色の割合は100%であった。
<凹凸層塗布液1>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 10部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・ウレタンアクリレート
(日本合成化学社製、UV1700B) 45部
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.2部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、TSF4460)
・透光性粒子 12部
(積水化成品社製、球状ポリアクリル−スチレン共重合体)
(平均粒子径6μm、屈折率1.535)
・無機超微粒子 160部
(日産化学社製、表面に反応性官能基が導入されたシリカ、溶剤MIBK、固形分30%)
(平均一次粒子径12nm)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(MIBK) 110部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 10部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・ウレタンアクリレート
(日本合成化学社製、UV1700B) 45部
・光重合開始剤 3部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.2部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、TSF4460)
・透光性粒子 12部
(積水化成品社製、球状ポリアクリル−スチレン共重合体)
(平均粒子径6μm、屈折率1.535)
・無機超微粒子 160部
(日産化学社製、表面に反応性官能基が導入されたシリカ、溶剤MIBK、固形分30%)
(平均一次粒子径12nm)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(MIBK) 110部
[実施例2]
実施例1の凹凸層塗布液1を下記処方の凹凸層塗布液2に変更した以外は、実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
<凹凸層塗布液2>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 38部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
(東亜合成社製、M−313) 22部
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.1部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、TSF4460)
・透光性粒子 20部
(積水化成品社製、球状ポリアクリル−スチレン共重合体)
(平均粒子径5μm、屈折率1.525)
・無機超微粒子 120部
(日産化学社製、表面に反応性官能基が導入されたシリカ、溶剤MIBK、固形分30%)
(平均一次粒子径12nm)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(トルエン) 135部
実施例1の凹凸層塗布液1を下記処方の凹凸層塗布液2に変更した以外は、実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
<凹凸層塗布液2>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 38部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート
(東亜合成社製、M−313) 22部
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.1部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、TSF4460)
・透光性粒子 20部
(積水化成品社製、球状ポリアクリル−スチレン共重合体)
(平均粒子径5μm、屈折率1.525)
・無機超微粒子 120部
(日産化学社製、表面に反応性官能基が導入されたシリカ、溶剤MIBK、固形分30%)
(平均一次粒子径12nm)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(トルエン) 135部
[実施例3]
実施例1の凹凸層塗布液1を下記処方の凹凸層塗布液3に変更し、凹凸層の膜厚を2μmとした以外は、実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
<凹凸層塗布液3>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 100部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・無機微粒子 14部
(富士シリシア化学社製、ゲル法不定形シリカ)
(疎水処理、平均粒子径(レーザー回折散乱法)4.1μm)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.2部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 TSF4460)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(トルエン) 150部
・溶剤2(MIBK) 35部
実施例1の凹凸層塗布液1を下記処方の凹凸層塗布液3に変更し、凹凸層の膜厚を2μmとした以外は、実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
<凹凸層塗布液3>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 100部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・無機微粒子 14部
(富士シリシア化学社製、ゲル法不定形シリカ)
(疎水処理、平均粒子径(レーザー回折散乱法)4.1μm)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.2部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 TSF4460)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(トルエン) 150部
・溶剤2(MIBK) 35部
[比較例1]
実施例1の凹凸層塗布液1を下記処方の凹凸層塗布液4に変更した以外は、実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
<凹凸層塗布液4>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 100部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・無機微粒子 14部
(富士シリシア化学社製、ゲル法不定形シリカ)
(疎水処理、平均粒子径(レーザー回折散乱法)4.1μm)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.2部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 TSF4460)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(トルエン) 150部
・溶剤2(MIBK) 35部
実施例1の凹凸層塗布液1を下記処方の凹凸層塗布液4に変更した以外は、実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
<凹凸層塗布液4>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 100部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・無機微粒子 14部
(富士シリシア化学社製、ゲル法不定形シリカ)
(疎水処理、平均粒子径(レーザー回折散乱法)4.1μm)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.2部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製 TSF4460)
・離型剤 2部
(ダイキン社製、オプツールDAC)
・溶剤1(トルエン) 150部
・溶剤2(MIBK) 35部
表1の結果から、実施例1〜3の化粧シートは、低光沢性、操作時の触感及び色合いを同時に良好にすることができ、高級感に優れることが分かる。
本発明の化粧シートは、低光沢性、触感及び色合いを同時に良好にすることができ、化粧シートに高級感を付与できる点で有用である。
1:プラスチックフィルム
2:凹凸層
3:防汚層
4:意匠層
5:隠蔽層
10:化粧シート
2:凹凸層
3:防汚層
4:意匠層
5:隠蔽層
10:化粧シート
Claims (7)
- プラスチックフィルムを有する化粧シートであって、該化粧シートの少なくとも一方の最表面は凹凸面であり、該凹凸面は、カットオフ値を2.5mmとした際のJIS B0601:1994の算術平均粗さ(Ra2.5)、十点平均粗さ(Rz2.5)、及び局部山頂平均間隔(S2.5)が以下の条件(1)〜(3)を満たし、
前記化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら10mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs 10 、
前記化粧シートの凹凸面の表面に、先端半径0.3mmのサファイア製の引掻針を接触させ、該引掻針に垂直荷重100gをかけながら20mm/秒の速度で片道10mmの長さを1往復した際の該引掻針にかかる走査方向の静摩擦係数をμs 20 とした際に、μs 10 及びμs 20 が以下の条件(5)を満たす化粧シート。
0.10μm≦Ra2.5≦0.70μm (1)
5.7≦Rz2.5/Ra2.5 (2)
S2.5≦70μm (3)
0.70≦μs 20 /μs 10 ≦1.45 (5) - 前記凹凸面は、カットオフ値を0.8mmとした際のJIS B0601:1994の十点平均粗さ(Rz0.8)と、前記Rz2.5とが以下の条件(4)を満たす請求項1に記載の化粧シート。
Rz2.5−Rz0.8≦0.80μm (4) - 前記凹凸面のJIS Z8741:1997の60度鏡面光沢度が20〜60%である請求項1又は2に記載の化粧シート。
- 前記凹凸面が防汚処理されてなる請求項1〜3の何れか1項に記載の化粧シート。
- 前記プラスチックフィルムの前記凹凸層とは反対側の面に意匠層を有してなる請求項1〜4の何れか1項に記載の化粧シート。
- 前記意匠層の全面積に占める単一色の割合が80%以上である請求項5に記載の化粧シート。
- 前記意匠層の前記プラスチックフィルムとは反対側の面に隠蔽層を有してなる請求項5又は6に記載の化粧シート。
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