JP5906726B2 - ターボ過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、ターボ過給機付エンジンの制御装置に関する。
特許文献1には、排気通路の上流側に配置された小型タービンを有する小型ターボ過給機と、小型タービンよりも下流側に配置された大型タービンを有する大型ターボ過給機とを備えたディーゼルエンジンにおいて、エンジンの低速低負荷領域では、小型タービンをバイパスするバイパス路に設けたレギュレートバルブを閉じることによって、低排気エネルギでも小型ターボ過給機を作動させて過給圧を得る一方、エンジンの高速高負荷領域では、レギュレートバルブを開けることによって、小型ターボ過給機を非作動にし、排気抵抗を低減することが記載されている。つまり、レギュレートバルブの開度は、エンジンの運転状態に応じて設定される目標過給圧に従って、当該目標過給圧が達成されるようにフィードバック制御され、これにより、広い運転領域で応答性良く過給圧が得られて、トルクの向上及び燃費の向上に有利になる。
特開2006−70878号公報
ところが、少なくとも小型ターボ過給機を含む過給機付エンジンは、例えば低速ギヤでの全開加速時のような走行時に排気圧力が上昇し易く、前述の通り、目標過給圧に従ってレギュレートバルブの開度をフィードバック制御していたのでは、排気圧力が高くなりすぎて、排気系の信頼性の拘束条件を保証できなくなる場合がある。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ターボ過給機付エンジンにおいて、排気圧力が過剰に上昇することを防止して排気系の信頼性を確保することにある。
ここに開示するターボ過給機付エンジンの制御装置は、エンジンと、前記エンジンの排気通路に配置された第1タービン、及び、前記エンジンの吸気通路に配置された第1コンプレッサを有する第1ターボ過給機と、前記排気通路における前記第1タービンよりも下流側に配置された第2タービン、及び、前記吸気通路に配置された第2コンプレッサを有する第2ターボ過給機と、前記第1タービンをバイパスするバイパス路に配置されかつ、その開度を調整することによって前記第1ターボ過給機の作動を制御するよう構成された流量調整弁と、前記第1タービンよりも上流側における排気圧力を把握するように構成された排気圧力把握手段と、前記流量調整弁の制御を通じて、前記エンジンの運転状態が低回転領域にあるときに、少なくとも前記第1ターボ過給機を作動させると共に、前記エンジンの運転領域が、前記低回転領域よりも高回転の高回転領域にあるときに、前記第2ターボ過給機を作動させるように構成された制御器と、を備える。
そして、前記制御器は、前記排気圧力把握手段によって把握された排気圧力が第1圧力以下のときには、前記エンジンの運転状態に応じて設定された目標過給圧となるように、前記流量調整弁の開度を調整する第1制御を行うと共に、前記排気圧力把握手段によって把握された排気圧力が前記第1圧力よりも高いときには、当該排気圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力を超えないように、前記流量調整弁の開度を調整する第2制御を行う。
ここで、「排気圧力把握手段」は、エンジンの排気通路に配置されて排気圧力を直接検出する排気圧力センサとしてもよいし、排気圧力センサを用いずに、排気圧力を推定する構成を採用してもよい。
前記の構成によると、エンジンの運転状態が低回転領域にあるときには、少なくとも第1ターボ過給機が作動し、エンジンの運転領域が高回転領域にあるときには、第2ターボ過給機が作動する。つまり、この構成は、2ステージターボ過給機であり、第1ターボ過給機の作動及び非作動を含む作動状態は、バイパス路に設けられた流量調整弁の開度によって制御される。具体的には、流量調整弁を閉じたときには、排気ガスが第1タービンを通過するようになるため、第1ターボ過給機が作動し、逆に流量調整弁を開けたときには、排気ガスが第1タービンをバイパスするようになるため、第1ターボ過給機が非作動となる。
制御器は、排気圧力が第1圧力以下のときには、エンジンの運転状態に応じて設定された目標過給圧となるように、流量調整弁の開度調整を行う(つまり、第1制御)。これは2ステージターボ過給機の通常の制御に相当し、前述の通り、エンジンの運転状態が低回転領域にあるときには、少なくとも第1ターボ過給機が作動し、エンジンの運転領域が高回転領域にあるときには、第2ターボ過給機が作動する。これにより、広い運転領域で、応答性良く必要な過給圧が得られて、トルクの向上及び燃費の向上に有利になる。
これに対し、排気圧力が第1圧力よりも高いときには、前記排気圧力が第2圧力を超えないように、流量調整弁の開度制御を行う。ここで、「第2圧力」は排気系の信頼性の拘束条件を保証することができる上限の排気圧力としてもよい。また、「第1圧力」は、第2圧力よりも低い値であって、排気圧力が、この第1圧力を超えてもなお、目標過給圧に基づく流量調整弁の開度制御を行っていた場合、排気圧力が第2圧力を超えてしまう可能性がある値として、適宜設定すればよい。
つまり、排気圧力が第1圧力よりも高いときには、目標過給圧に基づく流量調整弁の開度調整する第1制御ではなく、排気圧力が第2圧力を超えないように、流量調整弁の開度調整をする第2制御に切り替える。第2制御は、例えば排気圧力と第1圧力との偏差に基づき、当該偏差がゼロとなるようにフィードバック制御を行う、としてもよい。こうして第1制御から第2制御に切り替えることによって、排気圧力が高くなったとしても、第2圧力を超えることは回避され、排気系の信頼性の拘束条件が保証される。
前記第1圧力は、前記排気圧力の上昇率が高くなるに従って低い値に設定される。
排気圧力の上昇率が高いときには、排気圧力が第2圧力を超える可能性が高くなるため、第1制御から第2制御に早期に切り替わることが好ましい。
そこで、排気圧力の上昇率が高いときには、第1圧力を低い値に設定することにより、第2制御に早期に切り替わるため、排気圧力が第2圧力を超えることが確実に回避される。
以上説明したように、前記のターボ過給機付エンジンの制御装置によると、排気圧力が第1圧力よりも高いときには、目標過給圧に基づく流量調整弁の開度調整を行う第1制御から、排気圧力が第2圧力を超えないように流量調整弁の開度調整を行う第2制御に切り替えることで、排気圧力が第2圧力を超えることが回避され、排気系の信頼性の拘束条件を保証することができる。
ディーゼルエンジンの構成を示す概略図である。 ディーゼルエンジンの制御に係るブロック図である。 2ステージターボ過給機の作動マップの一例を示す図である。 PCMが実行するエンジン制御のフローチャートである。 排圧保証制御を実行したときの(a)排気圧力、(b)レギュレートバルブ開度、の変化に係るタイムチャートの一例である。
以下、実施形態に係るディーゼルエンジンを図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。図1,2は、実施形態に係るエンジン(エンジン本体)1の概略構成を示す。このエンジン1は、車両に搭載されると共に、軽油を主成分とした燃料が供給されるディーゼルエンジンである。
エンジン1は、複数の気筒11a(1つのみ図示)が設けられたシリンダブロック11と、このシリンダブロック11上に配設されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下側に配設され、潤滑油が貯溜されたオイルパン13とを有している。このエンジン1の各気筒11a内には、ピストン14が往復動可能にそれぞれ嵌挿されていて、このピストン14の頂面にはリエントラント形燃焼室14aを区画するキャビティが形成されている。このピストン14は、コンロッド14bを介してクランクシャフト15と連結されている。
前記シリンダヘッド12には、各気筒11a毎に吸気ポート16及び排気ポート17が形成されているとともに、これら吸気ポート16及び排気ポート17の燃焼室14a側の開口を開閉する吸気弁21及び排気弁22がそれぞれ配設されている。
これら吸排気弁21,22をそれぞれ駆動する動弁系において、排気弁側には、当該排気弁22の作動モードを通常モードと特殊モードとに切り替える油圧作動式の可変機構(図2参照。以下、VVM(Variable Valve Motion)と称する)が設けられている。このVVM71は、その構成の詳細な図示は省略するが、カム山を1つ有する第1カムとカム山を2つ有する第2カムとの、カムプロファイルの異なる2種類のカム、及び、その第1及び第2カムのいずれか一方のカムの作動状態を選択的に排気弁22に伝達するロストモーション機構を含んで構成されており、第1カムの作動状態を排気弁22に伝達しているときには、排気弁22は、排気行程中において一度だけ開弁される通常モードで作動するのに対し、第2カムの作動状態を排気弁22に伝達しているときには、排気弁22が、排気行程中において開弁すると共に、吸気行程中においても開弁するような、いわゆる排気の二度開きを行う特殊モードで作動する。
VVM71の通常モードと特殊モードとの切り替えは、エンジン駆動の油圧ポンプ(図示省略)から供給される油圧によって行われ、特殊モードは、内部EGRに係る制御の際に利用される。尚、こうした通常モードと特殊モードとの切り替えを可能にする上で、排気弁22を電磁アクチュエータによって駆動する電磁駆動式の動弁系を採用してもよい。また、内部EGRの実行としては、排気の二度開きに限定されるものではなく、例えば吸気弁21を2回開く、吸気の二度開きによって内部EGR制御を行ってもよいし、排気行程乃至吸気行程において吸気弁21及び排気弁22の双方を閉じるネガティブオーバーラップ期間を設けて既燃ガスを残留させる内部EGR制御を行ってもよい。尚、VVM71による内部EGR制御は、主に燃料の着火性が低いエンジン1の冷間時に行われる。
前記シリンダヘッド12には、燃料を噴射するインジェクタ18と、エンジン1の冷間時に各気筒11a内の吸入空気を暖めて燃料の着火性を高めるためのグロープラグ19とが設けられている。前記インジェクタ18は、その燃料噴射口が燃焼室14aの天井面から該燃焼室14aに臨むように配設されていて、基本的には圧縮行程上死点付近で、燃焼室14aに燃料を直接噴射供給するようになっている。
前記エンジン1の一側面には、各気筒11aの吸気ポート16に連通するように吸気通路30が接続されている。一方、前記エンジン1の他側面には、各気筒11aの燃焼室14aからの既燃ガス(つまり、排気ガス)を排出する排気通路40が接続されている。これら吸気通路30及び排気通路40には、詳しくは後述するが、吸入空気の過給を行う大型ターボ過給機61と小型ターボ過給機62とが配設されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設されている。一方、吸気通路30における下流端近傍には、サージタンク33が配設されている。このサージタンク33よりも下流側の吸気通路30は、各気筒11a毎に分岐する独立通路とされ、これら各独立通路の下流端が各気筒11aの吸気ポート16にそれぞれ接続されている。
吸気通路30におけるエアクリーナ31とサージタンク33との間には、大型及び小型ターボ過給機61、62のコンプレッサ61a,62aと、該コンプレッサ61a,62aにより圧縮された空気を冷却するインタークーラ35と、前記各気筒11aの燃焼室14aへの吸入空気量を調節するスロットル弁36とが配設されている。このスロットル弁36は、基本的には全開状態とされるが、エンジン1の停止時には、ショックが生じないように全閉状態とされる。
前記排気通路40の上流側の部分は、各気筒11a毎に分岐して排気ポート17の外側端に接続された独立通路と該各独立通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。
この排気通路40における排気マニホールドよりも下流側には、上流側から順に、小型ターボ過給機62のタービン62b、大型ターボ過給機61のタービン61bと、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化装置41と、サイレンサ42とが配設されている。
この排気浄化装置41は、酸化触媒41aと、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、フィルタという)41bとを有しており、上流側から、この順に並んでいる。酸化触媒41a及びフィルタ41bは1つのケース内に収容されている。前記酸化触媒41aは、白金又は白金にパラジウムを加えたもの等を担持した酸化触媒を有していて、排気ガス中のCO及びHCが酸化されてCO及びHOが生成する反応を促すものである。また、前記フィルタ41bは、エンジン1の排気ガス中に含まれる煤等の微粒子を捕集するものである。尚、フィルタ41bに酸化触媒をコーティングしてもよい。このエンジン1は、後述するように、低圧縮比化によってRawNOxの生成を大幅に低減乃至無くしており、NOx処理用の触媒を省略している。
前記吸気通路30における前記サージタンク33とスロットル弁36との間の部分(つまり小型ターボ過給機62の小型コンプレッサ62aよりも下流側部分)と、前記排気通路40における前記排気マニホールドと小型ターボ過給機62の小型タービン62bとの間の部分(つまり小型ターボ過給機62の小型タービン62bよりも上流側部分)とは、排気ガスの一部を吸気通路30に還流するための排気ガス還流通路51によって接続されている。この排気ガス還流通路51には、排気ガスの吸気通路30への還流量を調整するための排気ガス還流弁51a及び排気ガスをエンジン冷却水によって冷却するためのEGRクーラ52とが配設されている。
大型ターボ過給機61は、吸気通路30に配設された大型コンプレッサ61aと、排気通路40に配設された大型タービン61bとを有している。大型コンプレッサ61aは、吸気通路30におけるエアクリーナ31とインタークーラ35との間に配設されている。一方、大型タービン61bは、排気通路40における排気マニホールドと酸化触媒41aとの間に配設されている。
小型ターボ過給機62は、吸気通路30に配設された小型コンプレッサ62aと、排気通路40に配設された小型タービン62bとを有している。小型コンプレッサ62aは、吸気通路30における大型コンプレッサ61aの下流側に配設されている。一方、小型タービン62bは、排気通路40における大型タービン61bの上流側に配設されている。
すなわち、吸気通路30においては、上流側から順に大型コンプレッサ61aと小型コンプレッサ62aとが直列に配設され、排気通路40においては、上流側から順に小型タービン62bと大型タービン61bとが直列に配設されている。これら大型及び小型タービン61b,62bが排気ガス流により回転し、これら大型及び小型タービン61b,62bの回転により、該大型及び小型タービン61b,62bとそれぞれ連結された前記大型及び小型コンプレッサ61a,62aがそれぞれ作動する。
小型ターボ過給機62は、相対的に小型のものであり、大型ターボ過給機61は、相対的に大型のものである。すなわち、大型ターボ過給機61の大型タービン61bの方が小型ターボ過給機62の小型タービン62bよりもイナーシャが大きい。
吸気通路30には、小型コンプレッサ62aをバイパスする小型吸気バイパス通路63が接続されている。この小型吸気バイパス通路63には、該小型吸気バイパス通路63へ流れる空気量を調整するための小型吸気バイパス弁63aが配設されている。この小型吸気バイパス弁63aは、無通電時には全閉状態(つまり、ノーマルクローズ)となるように構成されている。
一方、排気通路40には、小型タービン62bをバイパスする小型排気バイパス通路64と、大型タービン61bをバイパスする大型排気バイパス通路65とが接続されている。小型排気バイパス通路64には、該小型排気バイパス通路64へ流れる排気量を調整するためのレギュレートバルブ64aが配設され、大型排気バイパス通路65には、該大型排気バイパス通路65へ流れる排気量を調整するためのウエストゲートバルブ65aが配設されている。レギュレートバルブ64a及びウエストゲートバルブ65aは共に、無通電時には全開状態(つまり、ノーマルオープン)となるように構成されている。
これら大型ターボ過給機61と小型ターボ過給機62は、それらが配設された吸気通路30及び排気通路40の部分も含めて、一体的にユニット化されて、過給機ユニット60を構成している。この過給機ユニット60がエンジン1に取り付けられている。
このように構成されたディーゼルエンジン1は、パワートレイン・コントロール・モジュール(以下、PCMという)10によって制御される。PCM10は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されている。このPCM10が制御器を構成する。PCM10には、図2に示すように、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサSW1、サージタンク33に取り付けられて、燃焼室14aに供給される空気の圧力を検出する過給圧センサSW2、吸入空気の温度を検出する吸気温度センサSW3、クランクシャフト15の回転角を検出するクランク角センサSW4、車両のアクセルペダル(図示省略)の操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサSW5、排気中の酸素濃度を検出するOセンサSW6、及び、小型タービン62bよりも上流側における排気圧力を検出する排気圧力センサSW7の検出信号が入力され、これらの検出信号に基づいて種々の演算を行うことによってエンジン1や車両の状態を判定し、これに応じてインジェクタ18、グロープラグ19,動弁系のVVM71、各種の弁36、51aのアクチュエータへ制御信号を出力する。
また、PCM10は、エンジンの運転状態において大型及び小型ターボ過給機61、62の動作を制御している。具体的には、PCM10は、小型吸気バイパス弁63a、レギュレートバルブ64a及びウエストゲートバルブ65aの各開度を、エンジン1の運転状態に応じて設定された目標過給圧となるように制御する。詳しくは、図3に作動マップの一例を示すように、PCM10は、低回転側の第1領域(A)では、小型吸気バイパス弁63a及びレギュレートバルブ64aを全開以外の開度とし、ウエストゲートバルブ65aを全閉状態とすることによって、小型ターボ過給機62のみ、又は、大型及び小型ターボ過給機61、62の両方を作動させる。一方、高回転側の第2領域(B)では、小型ターボ過給機62が排気抵抗になるため、小型吸気バイパス弁63a及びレギュレートバルブ64aを全開状態とし、ウエストゲートバルブ65aを全閉状態に近い開度にすることによって、小型ターボ過給機62をバイパスさせて大型ターボ過給機61のみを作動させる。尚、ウエストゲートバルブ65aは、大型ターボ過給機61の過回転を防止するために少し開き気味に設定している。
そうして、このエンジン1は、その幾何学的圧縮比を12以上16未満(例えば14)とした、比較的低圧縮比となるように構成されており、これによって排気エミッション性能の向上及び熱効率の向上を図るようにしている。
(エンジンの燃焼制御の概要)
前記PCM10によるエンジン1の基本的な制御は、主にアクセル開度に基づいて目標トルク(言い換えると目標となる負荷)を決定し、これに対応する燃料の噴射量や噴射時期等をインジェクタ18の作動制御によって実現するものである。目標トルクは、アクセル開度が大きくなるほど、またエンジン回転数が高くなるほど、大きくなるように設定され、目標トルクとエンジン回転数とに基づいて燃料の噴射量が設定される。噴射量は、目標トルクが高くなるほど、また、エンジン回転数が高くなるほど大きくなるように設定される。また、スロットル弁36、及び排気ガス還流弁51aの開度の制御(つまり、外部EGR制御)や、VVM71の制御(つまり、内部EGR制御)によって、気筒11a内への排気の還流割合を制御する。
さらに、PCM10は、定常時には、エンジン1の運転状態に応じて目標過給圧を設定し、その目標過給圧が達成されるように、レギュレートバルブ64a及びウエストゲートバルブ65aの開度調整を行うと共に、小型吸気バイパス弁63aの開閉を制御する過給圧フィードバック制御を行う。
(排圧保証制御)
前述の通り、このエンジン1は、小型ターボ過給機62を有するシステムであり、例えば低速ギヤでの全開加速時のような運転状態において、排気圧力が上昇し易い。そのため、レギュレートバルブ64aの開度を、目標過給圧に従ってフィードバック制御していたのでは、排気圧力が高くなりすぎて、排気系の信頼性の拘束条件を保証できなくなる場合がある。
そこで、このエンジンシステムでは、排気圧力が上昇して、排気系の信頼性の拘束条件を保証し得る上限圧力(つまり、第2圧力)を超えそうなときには、目標過給圧に基づくフィードバック制御(第1制御)を行うのではなく、排気圧力が上限圧力を超えないように、排気圧力に基づくフィードバック制御(第2制御)を行う。この第1制御と第2制御とを切り替えることを、以下においては排圧保証制御と呼ぶ場合がある。
具体的に、PCM10は、図4に示すようなフローチャートに従って、レギュレートバルブ64aの制御を行う。先ず、スタート後のステップS1では、各種の信号を読み込み、続くステップS2では、排気圧力センサSW7によって検出された排気圧力の上昇率(排気圧力の時間微分値)に応じて圧力しきい値P1(つまり、第1圧力)を設定する。この圧力しきい値P1は、前記第1制御から第2制御への切り替えしきい値に係り、排気圧力の上昇率が高いほど、圧力しきい値P1は低く設定される(図5(a)参照)。つまり、排気圧力の上昇率が高いほど、排気圧力が上限圧力を超えてしまう可能性が高くなるため、圧力しきい値P1を低く設定することで、早期に第2制御への切り替えを行う。これにより、排気圧力が上限圧力を超えてしまうことを確実に回避することが可能になる。
ステップS3では、検出した排気圧力が、設定した圧力しきい値P1以下であるか否かを判定し、排気圧力が圧力しきい値P1以下であるとき(YESのとき)には、ステップS4に移行する一方、排気圧力が圧力しきい値P1を超えたとき(NOのとき)には、ステップS5に移行する。
ステップS4では、エンジン1の運転状態に応じて設定された目標過給圧に基づいて、当該目標過給圧が達成されるように、レギュレートバルブ64aの開度が調整される(つまり、第1制御)。この第1制御は、前述の通り、2ステージターボ過給機の通常の制御に相当し、これによって、トルクの向上及び燃費の向上が図られる。
一方、ステップS5では、排気圧力センサSW7が検出した排気圧力と、圧力しきい値P1との偏差に基づき、当該偏差が0になるように、レギュレートバルブの開度を調整する(つまり、第2制御)。こうすることで、排気圧力が上限圧力を超えることが防止される。ステップS5に続くステップS6では、排気圧力が圧力しきい値P1以下になったか否かを判定し、NOのときにはステップS5の第2制御を継続する一方、YESのときにはフローをリターンする。
図5は、PCM10が、図4のフローチャートに従って、レギュレートバルブ64aの制御を行った場合の、(a)排気圧力の変化の一例、(b)レギュレートバルブ開度の変化の一例を示している。同図における実線は、第1制御と第2制御との切り替えを行う排圧保証制御(以下、本制御ともいう)を実行した場合であり、同図における破線は、本制御を実行しない制御、つまり、目標過給圧に基づくレギュレートバルブ64aの開度調整のみを行った場合である。
先ず、図5(a)に太実線で示すように、排気圧力が次第に高まって、同図に一点鎖線で示す圧力しきい値P1を超えたときには、第1制御から第2制御に切り替えられる。これにより、同図(a)に矢印で示すように排気圧力と圧力しきい値P1との偏差に基づき、レギュレートバルブ開度のフィードバック制御が行われる。具体的には、同図(b)に例示するように、本制御を行わない場合、言い換えると第1制御を行う場合よりも、レギュレートバルブ64aの開度が大に設定され、それによって、排気ガスは小型タービン62bをバイパスするようになるから、排気圧力の上昇が抑制される。その結果、同図(a)に破線で示すように第1制御を継続した場合は、排気圧力が、その上限値(第2圧力)を超えてしまい、排気系の信頼性の拘束条件を保証できなくなるのに対し、同図(a)に太実線で示すように本制御を行う場合は、排気圧力が、その上限値を超えることが回避されて、排気系の信頼性の拘束条件を保証することができる。
また、排気圧力の上昇率が高いとき、言い換えると同図(a)の傾きが大きいときには、同図に破線の矢印で示すように、圧力しきい値P1の値を低くすることで、早期に第2制御に切り替わることができるから、排気圧力がその上限値を超えてしまうことを確実に回避可能になる。
尚、前述した排圧保証制御は、例えばタービンの直径φ(mm)と、そのターボ過給機の出力W(kW)との関係が、φ≦0.2W+16を、満足するような小型ターボ過給機を有するエンジンシステムにおいて、特に有効である。つまり、前記の関係式を満足するような小型ターボ過給機を有するエンジンシステムは、加速過渡時に排圧が上昇し易いが、前記排圧保証制御によって排気系の信頼性の拘束条件を保証することが可能になる。
また、前記の構成では、排気圧力センサSW7によって検出した小型タービン62bよりも上流側の排気圧力に基づいて、第1制御から第2制御への切り替えを行っているが、排気圧力センサSW7を省略して、排気圧力を推定するように構成してもよい。
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
10 PCM(制御器)
11a 気筒
30 吸気通路
40 排気通路
61 大型ターボ過給機(第2ターボ過給機)
61a 大型コンプレッサ(第2コンプレッサ)
61b 大型タービン(第2タービン)
62 小型ターボ過給機(第1ターボ過給機)
62a 小型コンプレッサ(第1コンプレッサ)
62b 小型タービン(第1タービン)
64 小型排気バイパス通路(バイパス路)
64a レギュレートバルブ(流量調整弁)
SW7 排気圧力センサ(排気圧力把握手段)

Claims (1)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの排気通路に配置された第1タービン、及び、前記エンジンの吸気通路に配置された第1コンプレッサを有する第1ターボ過給機と、
    前記排気通路における前記第1タービンよりも下流側に配置された第2タービン、及び、前記吸気通路に配置された第2コンプレッサを有する第2ターボ過給機と、
    前記第1タービンをバイパスするバイパス路に配置されかつ、その開度を調整することによって前記第1ターボ過給機の作動を制御するよう構成された流量調整弁と、
    前記第1タービンよりも上流側における排気圧力を把握するように構成された排気圧力把握手段と、
    前記流量調整弁の制御を通じて、前記エンジンの運転状態が低回転領域にあるときに、少なくとも前記第1ターボ過給機を作動させると共に、前記エンジンの運転領域が、前記低回転領域よりも高回転の高回転領域にあるときに、前記第2ターボ過給機を作動させるように構成された制御器と、を備え、
    前記制御器は、前記排気圧力把握手段によって把握された排気圧力が第1圧力以下のときには、前記エンジンの運転状態に応じて設定された目標過給圧となるように、前記流量調整弁の開度を調整する第1制御を行うと共に、
    前記排気圧力把握手段によって把握された排気圧力が前記第1圧力よりも高いときには、当該排気圧力が前記第1圧力よりも高い第2圧力を超えないように、前記流量調整弁の開度を調整する第2制御を行い、
    前記第1圧力は、前記排気圧力の上昇率が高くなるに従って低い値に設定されるターボ過給機付エンジンの制御装置。
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