JP5905731B2 - 電気化学素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、小型の表面実装型非水電解質電池および電気二重層キャパシタなどの電気化学素子及びその製造方法に関するものである。
近年、電気化学素子のニーズとして、小型化、薄型化に対する要求が強くなっている。これは、電気化学素子が搭載される電子機器が小型化しているためである。また、実装する際にリフローハンダ付け法(ハンダクリームを塗布した電気化学素子を実装基板上に配置し、回路基板ごと加熱しハンダ付けを行う方法)が多用されており、電気化学素子に、リフローハンダ付けの温度に耐え得る耐熱性が求められるようになった。
従来の電気化学素子は、電池缶をかしめて封口するため、コイン形状をしていた。コイン形状をしているため、実装面積を有効に活用することができず、省スペース化を阻害する要因となっていた。また、リフローハンダ付けを行うには端子等をケースにあらかじめ溶接しておく必要があり、部品点数の増加および製造工数の増加という点でコストアップとなっていた。
この問題を解決するため、実装面積を有効に活用できる略四角形状の電気化学素子が検討されるようになった。略四角形状の電気化学素子は、コイン形状の電気化学素子と異なり、缶(ケース)をかしめて(クリンプして)、封口することが出来ない。このため、凹状容器と封口板とを溶接することにより密閉した電気化学素子が開発された(例えば、特許文献1)。
特開2004‐227959号公報
前記電気化学素子では凹状容器の中に有機溶媒を含む電解液が収納されている。前記電気化学素子は、金属の封口板と凹状容器の開口部に位置する金属リングを溶接し、封口されている。封口板や金属リングの材質はセラミックスとの熱膨張を合わせるため、コバール(Co:17重量%、Ni:29重量%、Fe:残部、からなる合金)等が用いられている。また、溶接時の接合材としてニッケルめっきが、封口板と金属リングの対向する面に施されている場合が多い。電気化学素子を構成する場合、封口板と金属リングは負極活物質と接続されることが多いため、通常還元側の電位に維持され、溶解することがないと思われていた。しかし、電気化学素子の長期の使用においては、封口板や金属リング、または、接合材の金属が溶け出し、電気化学素子の充電効率を大幅に低下させることが判明した。
具体的には、接合材として用いたニッケルが、充放電の繰り返しに伴う電圧の印加、または、その電圧の保持の過程で溶解し、特に、充電時の充電に漏れ電流が増加し、充電の効率が低下するという課題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、電気化学素子の充電の効率が低下することを防止することにより、長期的に品質が安定した電気化学素子を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成とした。
請求項1に記載の発明は、第一の電極と、第二の電極と、前記第一の電極及び前記第二の電極を分離するセパレータと、電解液と、前記第一の電極と前記第二の電極と前記セパレータとを収納する容器と、接合材により封口板と前記容器を、金属リングを介して封口してなる電気化学素子であって、前記接合材の表面に、Au−Sn合金、Au−Cu合金、Au−Ni合金、Au−Co合金のいずれかからなるカバー層が形成されていることを特徴とする電気化学素子である。
この構成によれば、金または金合金層からなるカバー層は、接合材に含まれる金属が、電気化学素子内の電解液中に溶出することをおさえる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気化学素子であって、前記接合材がニッケルまたはニッケル合金であることを特徴とする。
この構成によれば、金または金合金層を密着性よく、安定して形成できる。また、接合材のニッケルまたはニッケル合金は、金または金合金層からなるカバー層よりも卑な金属であるため、電気化学素子内に含まれる電解液への溶出をおさえることができる。さらに、ニッケルまたは、ニッケル合金を用いることにより、溶接温度を下げることができる。これにより、容器への熱的負荷が減少し、容器の割れ、変形が抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電気化学素子であって、前記金属リングの表面に、前記カバー層が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、カバー層は、金属リングの金属が、金または金合金層からなるカバー層よりも、ニッケルまたは、ニッケル合金などの卑な金属である場合、電気化学素子内に含まれる電解液への溶出をおさえることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の電気化学素子であって、前記封口板の表面に、前記カバー層が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、カバー層は、封口板の金属が、金または金合金層からなるカバー層よりも、ニッケルまたは、ニッケル合金などの卑な金属である場合、電気化学素子内の電解液へ溶出することをおさえる。
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の電気化学素子であって、前記カバー層が0.15〜2μmの厚さを有することを特徴とする。
この構成によれば、ニッケルを含む接合材の電解液への溶出を実使用上問題のない程度に抑制できる。
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の電気化学素子であって、前記セパレータはポーラスフィルムであることを特徴とする。
この構成によれば、更にポーラスフィルムの厚みが均一で、薄いことから電極間距離を縮めることができることによって、電解液に関係する内部抵抗を低減できると同時に、電極面内の電圧の分布を低減ですることが期待できるため、電極内部の電圧の分布に起因する集電体を兼ねた金属の溶解し、充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率が低下することを防止することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の電気化学素子であって、前記カバー層が、電解または無電解めっきで形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、金属リングと接合材へ選択的に金または金合金層を形成することができる。
請求項に記載の発明は、請求項2からのいずれか一項に記載の電気化学素子であって、溶接後の接合部のニッケル合金はリンを含むことを特徴とする。
この構成によれば、溶接温度を下げ、熱衝撃によるクラックの発生を防止できる。
請求項に記載の発明は、封口板にニッケルめっきからなる接合材を形成し、その上にAu−Sn合金、Au−Cu合金、Au−Ni合金、Au−Co合金のいずれかからなるカバー層を形成する工程と、凹状容器上の金属リングにニッケルめっきからなる接合材を形成し、その上に金または金合金層からなるカバー層を形成する工程と、前記凹状容器に正極活物質、負極活物質、セパレータ、電解液を収納する工程と、前記凹状容器の開口部に封口板を載せ溶接にて封止する工程と、を有する電気化学素子の製造方法である。
この製造方法によれば、封口板または金属リングまたは接合材の電解液への溶出を抑えることができ、特に接合材に含まれるニッケル等の金属が溶出し、充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率が低下することがなくなる。よって、長期的に品質が安定した電気化学素子を提供できる。
本発明の電気化学素子は、電気化学素子内にニッケルを含む接合材の電解液へ溶出を実使用上問題のない程度に抑制できる。これにより、長期的に充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率が低下することが発生せず品質が安定した電気化学素子を得ることができる。
第1実施形態の電気二重層キャパシタの断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の電気化学素子を電気二重層キャパシタに具体化した第1実施形態を図1を用いて説明する。
図1(a)は、直方体である本発明の電気二重層キャパシタの断面図である。また、図1(b)はカバー層部分拡大図である。図1はいずれも溶接前の状態を表している。
凹状容器101はセラミックス製である。凹状容器101は、グリーンシートを積層した後、タングステンを凹状容器にプリントし焼成した。タングステンをプリントしたグリーンシートの積層体を焼成することにより、接続端子A103、接続端子B104を具備した凹状容器101が得られた。次に、コバール(Co:17重量%、Ni:29重量%、Fe:残部、からなる合金)製の金属リング109を凹状容器の上端にロウ付けした。さらに、接続端子A103、接続端子B104の表面には、ニッケルめっき、金めっきを施した。また、金属リング109の上部にはリンを含有したニッケルめっきを施し、接合材1081を形成した。次に、金属リング109と接合材1081の上に、電解めっきによりカバー層1122を形成した。このとき、接合材1081はニッケルまたはニッケル合金であることにより、カバー層を密着性よく、安定して形成できる。また、ニッケルまたは、ニッケル合金を用いることにより、溶接温度を下げることができる。これにより、容器への熱的負荷が減少し、容器の割れ、変形が抑制できる。カバー層に用いる金属は、接合材や金属リングとして含まれるニッケル等の金属よりも貴な金属であるため、電気化学素子内に含まれる電解液への溶出は少ない。金属リング109と接合材1081の電解液への溶け出しを防止するために凹状容器101の内側となる部分は、カバー層で覆う必要がある。カバー層で覆うことにより、接合材や金属リングに含まれるニッケル等の金属が、溶出し、充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率の低下を起こすということがなくなる。金属リング109を凹状容器の上端にロウ付したときのロウ材が残っていればその上もカバー層で覆う必要がある。金属部分を覆うと言う点で、カバー層の形成方法としては、電解めっきが有効である。また、金属リング109、接合材1081およびロウ材は、カバー層に用いる金属より卑な金属でできているため、無電解めっきも有効である。カバー層1122が、電解または無電解めっきで形成されることにより、選択的にカバー層を形成することができる。
また、凹状容器101縁部に位置する金属層(金属リング109と接合材1081)の厚さを負極活物質107とセパレータ105の合計の厚さより薄くした。もし、金属層の厚さが負極活物質107とセパレータ105の合計の厚さより厚くなってしまうと金属層と正極活物質106が接触し、電気二重層キャパシタとして機能しなくなってしまう可能性がある。
接続端子B104は、凹状容器101の外側底面から金属リング109まで延設されており、接続端子B104と金属リング109とは電気的に接続された。接続端子A、接続端子Bは凹状容器101の外側の底面に達しているが、容器側面部で止まっていても、ハンダとの濡れにより、基板とのハンダ付けが可能である。凹状容器101の内側底面には、タングステンからなる集電体が設けられた。集電体は、凹状容器壁面を貫通し接続端子A103に電気的に接続された。グリーンシートにタングステンをプリントすることにより、集電体と接続端子が一体的に形成された。凹状容器101の内側に位置する集電体には、腐食防止のため、アルミニウムなどの弁作用金属で被覆することが好ましい。集電体と正極活物質106は炭素を含有する導電性接着剤1111で接着した。集電体と正極活物質106は特に接着する必要はなく上に載せるだけでもよい。
封口板102の容器側の部分にはリンを含むニッケルめっきを施し、接合材1082が形成された。さらにその上にカバー層1121を形成した。接合材1082はニッケルまたはニッケル合金であることにより、カバー層を密着性よく、安定して形成できる。また、ニッケルまたは、ニッケル合金を用いることにより、溶接温度を下げることができる。これにより、容器への熱的負荷が減少し、容器の割れ、変形が抑制できる。カバー層1121は、封口板102や接合材1082に含まれるニッケル等の金属が電気化学素子内に含まれる電解液へ溶け出すことを防止する目的で設置されるため、最低限、電気化学素子の容器の内側となる部分だけに存在すればよい。
封口板102と負極活物質107は、カバー層1121や接合材1082を介してあらかじめ炭素を含有する導電性接着剤1112で接着された。発電要素は、正極および負極からなる一対の電極と、セパレータと、電解液からなる。
容器内部に正極活物質106、負極活物質107、セパレータ105、電解液を収納し、封口板102で蓋をした後、抵抗溶接の原理を利用したパラレルシーム溶接機により、封口板102の向かい合う2辺ずつ溶接を行った。この方法により信頼性の高い封口が得られた。図1(a)、(b)はいずれも溶接前の状態を表しているが、溶接後は、溶接した箇所の接合材1081、接合材1082、カバー層1121及びカバー層1122が溶融して、接合部を形成する。接合部はリンを含んだニッケル合金からなる。また、溶接後においても金属リング及び接合材はカバー層で覆われているため、ニッケルの電解液への溶出が抑えられる。
溶接時の熱衝撃によるクラックの発生を防止するためには、溶接温度を下げることが重要である。溶接温度を下げるためには、金属リング109および封口板102の接合される面に、ロウ材としてリンを含む接合材にすることが効果的である。
接合材として用いられるニッケルの融点は1453℃であるが、ニッケルにリンを添加することにより融点を低下させることができる。また、溶接面に金を存在させることでも溶接温度を下げることができる。リンを含む接合材は、金属リング109および封口板102の両方に配置されていれば、溶接温度を下げる信頼性の高い溶接が可能となる。
リンを含有する接合材を形成する方法は、電解めっき、無電解めっきを用いることができる。無電解めっきにおいては還元剤としている用いる次亜リン酸ナトリウムからリンを含有させることができる。電解めっきにおいては、亜リン酸、リン酸を含むニッケルめっき浴からリンを含有するニッケルめっきによる接合材の層が成膜可能である。
なお、リンを含むニッケルめっきによる接合材の生成方法は限定されないが、無電解めっきにより形成することが好ましい。無電解ニッケルめっきからなる接合材をSEMのEDXにより観察した結果、表面にリンが多く分布することがわかった。リンが多量に含まれる層は、めっき初期に生じ、析出反応が進行してもこの層は常にめっき表面の上部に位置するためと考えられる。すなわち、無電解めっきでは、表面に多くリンを含有するため、接合材の表面の融点を、内部より低くすることができる。これにより、金属リング109および封口板102に施されたニッケルめっき中のリン濃度が異なっても双方が容易に融解し、信頼性の高い溶接が可能となる。
リンを含むニッケル化合物Ni3Pの場合、融点は約965℃である。めっき終了後の膜は、X線回折を行うとアモルファスに近い微結晶であることがわかった。よって、リンは粒界近傍に偏析していることが考えられる。そのため、リンを含むニッケルめっき膜の融点は、約965℃以下に下げられるものと考えられる。
接合材に含まれるリンは5〜12重量%が好ましい。接合材のニッケル中に含まれるリンが多いほど溶接温度を下げることができる。ニッケルの融点を低下させるためには、接合材に5%以上のリンを含有することが好ましい。しかし、ニッケル中に含まれるリンの量が多すぎると、溶接によって、接合部中にNi3Pが多く生成することとなる。接合部に10重量%を超えてリンが残るとNi3Pが多く生成し、組成が不均一となり接合部の強度が低下する。このため、接合部に含まれるリンの含有量は10重量%以下となることが好ましい。溶接時の熱で昇華することによりリンが減少することを考慮すると、接合材1081、接合材1082に含まれるリンの含有量は、12重量%以下であることが好ましい。接合材に含まれるリンの含有量が12重量%であれば、溶接熱によりリンが昇華するため、接合部に含まれるリンの含有量は10重量%以下となる。
凹状容器101は、コストおよび成形性を考慮するとアルミナが良好である。製法としては、アルミナのグリーンシートと導体印刷により積層し、焼成することも可能である。
前記開口部に形成した金属は、接合材1081を上部に形成した金属リング109であってもいいし、または、金属リングのない接合材1081だけでもかまわない。溶接時の凹状容器101への熱の影響を考慮すれば、金属リング109を形成した方が有利である。
金属リング109の材質は、凹状容器101に熱膨張係数の近いものが望まれる。たとえば、凹状容器101が熱膨張係数6.8×10-6/℃のアルミナを用いる場合、金属リングとしては熱膨張係数5.2×10-6/℃のコバールを用いることが望ましい。また、封口板102も溶接後の信頼性を高めるため、金属リングと同じコバールを用いることが望ましい。リフローハンダ付けにより電気化学素子が加熱されても、金属リングと封口板とが剥離することを防ぐためである。
また、凹状容器101の内側底面に形成される集電体は、タングステンが好ましいが、それ以外にも、パラジウム、銀、白金または金を用いることができる。また、集電体をアルミニウム、チタンなどの弁作用金属や炭素などで被覆することが好ましい。これは、耐電圧の高い弁作用金属で被覆することにより、プラス側の電位がかかったときに集電体が溶解しないようにするためである。アルミニウムを用いる場合は、蒸着、溶射や常温溶融塩からのめっき(ブチルピジウムクロリド浴、イミダゾリウムクロリド浴)を利用できる。さらに、電極と集電体との導通をよくするため、炭素を含有する導電性接着剤を用いることが有効である。また、耐電圧の低い材料を集電体に用いる場合は、集電体表面に炭素を含有する導電性接着剤を全面に塗りつけ焼付け硬化させることが有効である。
接続端子A103、接続端子B104の実装基板と接する部分については、ハンダ付け性を向上させるため、ニッケル、金、スズ、ハンダの層を表面に設けることが好ましい。
接合部の溶接は、抵抗溶接法を利用したシーム溶接が利用できる。封口板102と凹状容器101をスポット溶接し仮止めしたあと、封口板102の対向する二辺に対向するローラー型の電極を押し付け、電流を流すことで、封口板102と金属リング109の対抗する面に配置された接合材が融け、抵抗溶接の原理により溶接できる。封口板102の四辺を溶接することにより封止することができる。ローラー電極を回転させながら電流をパルス状に流すため溶接後はシーム状になる。
電気化学素子内で溶出した封口版の金属、金属リング、接合材の成分が、溶出し、充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率の低下を起こすという課題があった。だが、これらの金属の表面に、より貴な金属を用いてカバー層を形成することによって、接合材の成分が、溶け出しを抑制し、充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率が低下することを防止することができる。また、ポーラスフィルムのセパレータを用いることにより、更にポーラスフィルムの厚みが均一で、薄いことから電極間距離を縮めることができることによって、電解液に関係する内部抵抗を低減できると同時に、電極面内の電圧の分布を低減ですることが期待できるため、集電体を兼ねた金属が電極内部の電圧の分布に起因して溶解し、充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率が低下することを防ぐことができる。
一般に、電気化学素子を構成する場合、封口板と金属リングは負極活物質と接続されることが多いため、通常還元側の電位に維持され、溶解することがないと思われていた。しかし、電気化学素子の長期の使用においては、封口板や金属リング、または、接合材の金属が溶け出すことが判明した。我々の実験では、溶出する金属としてニッケルが多く観察された。また、微量ではあるが、鉄などのニッケルより卑な金属の析出も認められた。ニッケルは、封口板や金属リング材質のコバール、接合材として使うニッケルめっきに多く含まれる。セパレータの種類によっては、セパレータが厚いために、電極間距離が離れることによって、電解液に関係する内部抵抗が増大すると同時に、電極面内の電圧の分布が増加する場合があるため、集電体を兼ねた金属が電極内部の電圧の分布に起因して溶解し、充電時に漏れ電流が増加し、充電の効率が低下する場合があるという課題があった。
ポーラスフィルムのセパレータの最大孔径は1μm以下が好ましい。ただし、最大孔径が1μm以下の場合、保液量が著しく低減することで、内部抵抗が高まることがあるので、空隙率は60%以上とすることが好ましい。また、厚さにおいては、十分な強度を保つためとハンドリングを用意とするため20μm以上が好ましい。材質は、ポーラスフィルムが製造しやすく、耐熱性の高いポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が最適である。しかし、ロール圧延したポーラスフィルム等のセパレータにおいては耐熱性があるものの、抵抗溶接法を利用したシーム溶接時や電気化学素子のリフロー半田付け実装といった200℃以上の熱が加わった場合、圧延方向に縮んでしまう。
本発明の電気化学素子の形状は基本的に自由である。従来のコイン型電気化学素子は、デットスペースができ無駄であった。本発明の電気二重層キャパシタは四角い設計も可能であり、端子の出っ張りが無いため効率的に基板上に配置することができる。
次に記載する実施例1から3、及び比較例1はカバー層として金を用いたものである。
(実施例1)
図1に示した収納容器を用いて電気二重層キャパシタを作製した。実施例1においては、カバー層に金を用いた。凹状容器101はアルミナ製で、サイズは3.2×2.5×0.9mmの大きさである。凹状のへこみは深さが0.4mm、大きさは2.4×1.7mmとした。接続端子A、接続端子B、集電体はタングステン層の表面に金めっきを施して形成した。封口板102は、厚さ0.1mmのコバール板にリンを3重量%含有したニッケルめっきからなる接合材1082を約5μmの厚さで形成したものを用いた。さらに、その上に金を用いたカバー層1121を電解めっきにより0.30μmの厚さに形成した。凹状容器101の金属リング109には、リンを3重量%含有したニッケルめっきからなる接合材1081を約5μmの厚さで形成したものを用いた。さらに、その上に金を用いたカバー層1122を、金を用いたカバー層1121と同じく0.30μmの厚さに形成した。
活物質は活性炭(比表面積2260m2/g)に導電剤としてカーボンブラックを加え、テフロン(登録商標)バインダーを結着剤としてシート化したものを用いた。電解液としては、(CH3)(C253NBF4をプロピレンカーボネートに1mol/L溶かした溶液を用いた。このシートを切断し、正極活物質106、負極活物質107とした。セパレータ105は主成分がPTFE製のポーラスフィルムを用いた。
凹状容器101の底面に導電性接着剤1111で正極活物質106を接着した。封口板102にも負極活物質107を導電性接着剤1112で接着した。それぞれを250℃で乾燥させた。同様に乾燥させたセパレータ105を凹状容器内の正極活物質106の上に設置し、凹状容器101に電解液を滴下した。その後、凹状容器101の開口部に封口板102を乗せ、凹状容器の上端に設けられた金属リング109と封口板102とを抵抗溶接した。金属リングと封口板との溶接は、継ぎ目の無いパラレルシーム溶接を行った。このようにして、実施例1の電気二重層キャパシタを20個作製した。作製した電気二重層キャパシタを70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(実施例2)
実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例2においては、金を用いたカバー層1121及び金を用いたカバー層1122を0.20μmの厚さに形成した。このようにして、実施例2の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例1と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(実施例3)
実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例3においては、金を用いたカバー層1121及び金を用いたカバー層1122を0.15μmの厚さに形成した。このようにして、実施例3の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例1と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(比較例1)
実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、比較例1においては、金を用いたカバー層1121及び金を用いたカバー層1122を0.12μmの厚さに形成した。このようにして、実施例1の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例1と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
実施例1〜3及び比較例1の測定結果を表1に示した。
Figure 0005905731
封口板102側の金を用いたカバー層1121および、凹状容器101の金属リング109側の金を用いたカバー層1122は、同じ厚さになるよう狙い値を定めて電解めっきを行った。めっき膜厚は、蛍光X線分光装置により測定した。
実施例1〜3に示したように金を用いたカバー層の厚さを0.15μm以上とすることにより、100日の保存後、常温保存で10年相当であっても充電効率の低下する個体は発生せず、良好な信頼性を示した。一般に70℃、10日保存は1年に相当すると考えられている。
比較例1では、金を用いたカバー層の厚さが0.15μm未満のものについて評価を行った結果を示した。表1に示したように60日、100日の保存後、充電効率の低下する個体があり、長期の使用に耐えられないことがわかった。このことから、金を用いたカバー層の厚さを0.15μm以上とすることが望ましいと言える。
本実施例においては、電解めっきについてのみ説明したが、本実施例同様の試験をした結果、金を用いたカバー層の厚さは0.15μm以上であれば、無電解めっき等の手段であっても効果があることを確認した。一般的な金の無電解めっきは、イオン化傾向を利用した置換めっきであるため、電解めっきより厚い膜を形成することはできない。また、金を用いたカバー層の厚さの上限については、特に限定する必要はない。溶接時に図1の(b)に示される金を用いたカバー層1121と金を用いたカバー層1122は溶解し、下地のニッケルが表面に露出してくることとなるため、厚い方が安心である。しかし、対費用効果、めっき膜厚のばらつきを考慮すると2μm以下であることが望ましい。
金めっきのコストダウンのために金合金めっきを使用することもできる。JISの金合金電解めっきに示されるような金含有率が58.5%以上のものを用いればよい。
(実施例4)
実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例4においては、カバー層1121及びカバー層1122の材質を金合金として、且つAu−Sn合金(Au:Sn=7:3)を用い、その合金の厚さを0.20μmとして形成した。このようにして、実施例4の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例1と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(実施例5)
実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例5においては、カバー層1121及びカバー層1122の材質を金合金として、且つAu−Cu合金(Au:Cu=7:3)を用い、その合金の厚さを0.20μmとして形成した。このようにして、実施例5の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例1と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(実施例6)
実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例6においては、カバー層1121及びカバー層1122の材質を金合金として、且つAu−Ni合金(Au:Ni=9:1)を用い、その合金の厚さを0.20μmとして形成した。このようにして、実施例6の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例1と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(実施例7)
実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例7においては、カバー層1121及びカバー層1122の材質を金合金として、且つAu−Co合金(Au:Co=9:1)を用い、その合金の厚さを0.20μmとして形成した。このようにして、実施例7の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例1と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
実施例4〜7の測定結果を表2に示した。
Figure 0005905731
封口板102側の金を用いたカバー層1121および、凹状容器101の金属リング109側の金の合金を用いたカバー層1122は、同じ厚さになるよう狙い値を定めて電解めっきを行った。めっき膜厚は、蛍光X線分光装置により測定した。
実施例4〜7に示したように金合金を用いても、カバー層の厚さを0.20μm以上とすることにより、100日の保存後、常温保存で10年相当であっても充電効率の低下する個体は発生せず、良好な信頼性を示した。一般に70℃、10日保存は1年に相当すると考えられている。また、金合金の場合は、純金の場合よりも金の純度に合わせて厚みを厚くすることがのぞましい。
ここで、Au−Sn合金を用いた場合、200日の保存後、常温保存で20年相当であっても充電効率の低下する個体は発生せず、良好な信頼性を示した。ただし、Au−Cu合金や Au−Ni合金、Au−Co合金を用いた場合、200日の保存後において、充電効率の低下する個体がそれぞれ1つ見られ、極稀に超長期の使用では不具合が生じる可能性があることがわかった。これより、金合金である場合、特に、Au−Sn合金が望ましい。
次に記載する実施例7から9、及び比較例2はカバー層としてクロムを用いたものである。
(実施例8)
図1に示した収納容器を用いて実施例4の電気二重層キャパシタを作製した。実施例8においては、カバー層にクロムを用いた。凹状容器101はアルミナ製で、サイズは3.2×2.5×0.9mmの大きさである。凹状のへこみは深さが0.4mm、大きさは2.4×1.7mmとした。接続端子A、接続端子B、集電体はタングステン層の表面に金めっきを施して形成した。封口板102は、厚さ0.1mmのコバール板にリンを3重量%含有したニッケルめっき層を約5μmの厚さで形成したものを用いた。さらに、その上にクロムを用いたカバー層1121を1μmの厚さに形成した。
凹状容器101の金属リング109には、リンを3重量%含有したニッケルめっき層を約5μmの厚さで形成したものを用いた。さらに、その上にクロムを用いたカバー層1122を、クロムを用いたカバー層1121と同じく1μmの厚さに形成した。
活物質は活性炭(比表面積2260m2/g)に導電剤としてカーボンブラックを加え、テフロン(登録商標)バインダーを結着剤としてシート化したものを用いた。電解液としては、(CH3)(C253NBF4をプロピレンカーボネートに1mol/L溶かした溶液を用いた。このシートを切断し、正極活物質106、負極活物質107とした。セパレータ105は主成分がPTFE製のポーラスフィルムを用いた。
凹状容器101の底面に導電性接着剤1111で正極活物質106を接着した。封口板102にも負極活物質107を導電性接着剤1112で接着した。それぞれを250℃で乾燥させた。同様に乾燥させたセパレータ105を凹状容器内の正極活物質106の上に設置し、凹状容器101に電解液を滴下した。その後、凹状容器101の開口部に封口板102を乗せ、凹状容器の上端に設けられた金属リング109と封口板102とを抵抗溶接した。金属リングと封口板との溶接は、継ぎ目の無いパラレルシーム溶接を行った。
作製した電気二重層キャパシタを70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(実施例9)
実施例8と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例9においては、クロムを用いたカバー層1121及びクロムを用いたカバー層1122を5μmの厚さに形成した。このようにして、実施例5の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例4と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(実施例10)
実施例8と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、実施例10においては、クロムを用いたカバー層1121及びクロムを用いたカバー層1122を10μmの厚さに形成した。このようにして、実施例6の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例4と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
(比較例2)
実施例8と同様に電気二重層キャパシタを作製した。ただし、比較例2においては、クロムめっきを行わなかった。そのため、クロムを用いたカバー層1121及びクロムを用いたカバー層1122は0μmである。このようにして、比較例2の電気二重層キャパシタを20個作製し、実施例4と同様に70℃、2.6V電圧を印加した状態で所定の日数保管し、その後、充電効率の低下する個体の個数を測定した。
実施例8〜10及び比較例2の測定結果を表3に示した。
Figure 0005905731
クロムを用いたカバー層1121およびクロムを用いたカバー層1122は、同じ厚さになるよう狙い値を定めて電解めっきを行った。めっき膜厚は、蛍光X線分光装置により測定した。
実施例8から10に示したようにクロムを用いたカバー層の厚さを1μm以上とすることにより、100日の保存後、常温保存で10年相当であっても充電効率の低下する個体は発生せず、良好な信頼性を示した。
比較例2では、クロムを用いたカバー層の厚さが1μm未満のものについて評価を行った結果を示した。表2に示したように60日、100日の保存後、充電効率の低下する個体の発生があり、長期の使用に耐えられないことがわかった。このことから、クロムを用いたカバー層の厚さを1μm以上とすることが望ましいと言える。
また、クロムを用いたカバー層1121およびクロムを用いたカバー層1122は、10μmを超えた厚さで形成した際に、めっきをした部分に割れが発生した。そのため、クロムを用いたカバー層1121およびクロムを用いたカバー層1122は、10μm以下であることが望ましい。
クロムめっきの厚さの上限については、10μmが好ましい。10μmを超えると厚すぎるため、応力がかかった際に割れが発生するためである。
また、本実施例では、電気二重層キャパシタについてのみ説明したが、非水二次電池に応用した場合も保存において同様の効果が期待できる。
101 凹状容器
102 封口板
103 接続端子A
104 接続端子B
105 セパレータ
106 正極活物質
107 負極活物質
1081 接合材
1082 接合材
109 金属リング
110 段差
1111 導電性接着剤
1112 導電性接着剤
1121 カバー層
1122 カバー層
A カバー層部分拡大図

Claims (9)

  1. 第一の電極と、第二の電極と、前記第一の電極及び前記第二の電極を分離するセパレータと、電解液と、前記第一の電極と前記第二の電極と前記セパレータとを収納する容器と、接合材により封口板と前記容器を、金属リングを介して封口してなる電気化学素子であって、
    前記接合材の表面に、Au−Sn合金、Au−Cu合金、Au−Ni合金、Au−Co合金のいずれかからなるカバー層が形成されていることを特徴とする電気化学素子。
  2. 前記接合材がニッケルまたはニッケル合金であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学素子。
  3. 前記金属リングの表面に、前記カバー層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気化学素子。
  4. 前記封口板の表面に、前記カバー層が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気化学素子。
  5. 前記カバー層が0.15〜2μmの厚さを有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気化学素子。
  6. 前記セパレータはポーラスフィルムであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気化学素子。
  7. 前記カバー層が、電解または無電解めっきで形成されたことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気化学素子。
  8. 前記接合材のニッケル合金はリンを含むことを特徴とする請求項2からのいずれか一項に記載の電気化学素子。
  9. 封口板にニッケルめっきからなる接合材を形成し、その上にAu−Sn合金、Au−Cu合金、Au−Ni合金、Au−Co合金のいずれかからなるカバー層を形成する工程と、
    凹状容器上の金属リングにニッケルめっきからなる接合材を形成し、その上に金または金合金層からなるカバー層を形成する工程と、
    前記凹状容器に正極活物質、負極活物質、セパレータ、電解液を収納する工程と、
    前記凹状容器の開口部に封口板を載せ溶接にて封止する工程と、
    を有する電気化学素子の製造方法。
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