JP5905342B2 - ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関などから排出される排気ガスなどの被測定ガス中の酸素濃度を検出するための酸素センサ等のガスセンサ(以下、単にセンサともいう)及びその製造方法に関する。
この種のガスセンサの代表的なものの1例としては、図12に示したような構造のものがある(特許文献1)。この酸素センサ101は、先端(同図下端)22が閉塞された中空軸状(筒状)の固体電解質からなる検出素子21と、この検出素子(以下、単に素子ともいう)21を内側に保持して、排気ガス管に取付けられる金具本体(主体金具ともいわれる)11等からなっている。この酸素センサ101は、金具本体11を介して内燃機関の排気ガス管に取付けられ、素子21の先端22側の内周面(内壁面)の内部電極(基準電極。図示せず。)28を基準ガス(大気)に、外周面(外壁面)の外部電極(測定電極)24を排気ガスに接触させ、検出素子21の内、外面の酸素濃度差に対応して両電極間に起電力を生じさせ、この起電力に基づく信号を制御回路に出力し、排気ガス中の酸素濃度を検出して空燃比制御するのに使用される。
図12に示したセンサ101に使用されている検出素子21は、その内、外周面に形成された内部電極28及び外部電極(以下、それぞれ単に電極ともいう)24のそれぞれに連なるよう、素子21の後端寄り部位の内、外周面に内周面電極端子(図示せず。)29、外周面電極端子26を有している。これら両電極端子29,26は、いずれも周方向に連なる環状に形成され、それぞれに、内周面用端子金具71,外周面用端子金具91が接続されている。そして、その各後端(同図上端)に接続された出力取り出し用のリード線41が、センサ101の後端から外部に引き出されており、上記信号を出力するよう構成されている。
図13は、図12に示したセンサ101に使用されている検出素子21と、その外周面電極端子26と接続される外周面用端子金具(アース端子)91、そして、その接続状態を説明する図である。この外周面用端子金具91は、図13の上に示したように、その先端(図示下部)寄り部位に、金属板を曲げるなどして、円筒(又はリング)におけるその一側に開口(切れ目)Mがある有端環状端子部93を備えている。この有端環状端子部93は、横断面がC字形(又はランドルト環形状)を呈しており、自由状態では検出素子21の後端寄り部位の外径より小さく形成されている。そして、この有端環状端子部93は、図13の左図に示したように、検出素子21の後端寄り部位に、同軸配置(両者の軸線Gに沿う配置)とされた状態において押込まれることにより、図13の右図に示したように外嵌される。すなわち、この外嵌においては、自身のバネ性により、有端環状端子部93が押し広げられる(拡径する)形で変形する。図13中の素子21における先端寄り部位の外周面にダブルハッチングで示した部位が、排気ガスに曝される外周面電極24であり、その後端寄り部位の外周面にダブルハッチングで示した部位が外周面電極端子26であり、軸線(軸)Gに沿って縦に延びるダブルハッチングで示した帯状部がこの両者を接続する中継線部25である。前記したように外周面用端子金具91は、その有端環状端子部93を、センサの組立過程において、検出素子21の後端寄り部位に圧入等によって外嵌(嵌合)され、その内周面を、外周面電極端子26に圧接させることで、電気的に接続される。
ところで、このような検出素子21の後端寄り部位の外周面に形成されている外周面電極端子26は、上記もしたように、従来、素子21の外周面に、その周方向において連なる環状のものとして形成されていた。すなわち、外周面電極端子26は、検出素子21の軸線G回りに、所定の幅で、例えば、帯状に一周する無端環状をなすものとして形成されていた。一方、かかる外周面電極端子26は、検出素子形成用の未焼成の成形体(未焼成セラミック成形体)の段階において、中継線部25等の形成と共に、メタライズペーストを印刷し、同時焼成により形成されていた。
特開2001−066281号公報 特開2007−278806号公報
ところで、この検出素子21における外周面電極端子26等を形成するメタライズペーストには、Pt(白金)等の貴金属を主成分とするものが使用される。このような貴金属は当然のことながら極めて高価である。このため、これが検出素子、ひいてはセンサのコストアップの要因となっていた。こうしたことから、そのコストダウンのためには、外周面電極端子26等の形成に使用されるその貴金属の使用量の低減を図ることが重要である。
その手法として本願発明者は、検出素子の外周面において帯状(線状)に周回して形成される外周面電極端子26について、その幅(検出素子の先後方向の線の幅)を小さくすることを考えたが、単にその幅を小さく(細く)すると、断線の危険性が増すという問題がある。とくに、上記したように、外周面用端子金具91の有端環状端子部93を、検出素子21に外嵌するのに圧入方式を用いる場合には、それが外周面電極端子に強く擦り付けられること等により、断線を招きやすい。
また、別案として、外周面電極端子26を、検出素子の軸線回りに、例えば、1/4周(90度)とか1/3周(120度)の範囲に、短く形成することも考えた。ところが、単にこのようにすると、端子金具の有端環状端子部93とで所望とする圧接が得られないという危険性がある。理由は次のようである。検出素子21の後端寄り部位に、外嵌され、その外周面電極端子26に圧接される外周面用端子金具91における有端環状端子部93は、その内周面の全周において、外周面電極端子26に圧接されるとは限らない。実際、有端環状端子部93の横断面がC字形をなすものでは、強い圧接を確保するため、例えば、周方向におけるそのC字の両端(又は両端寄り部位)と、その中間部位の3箇所における内周面で、局所的に圧接させるようにしたものも使用されている。このため、単に、外周面電極端子26を短く形成すると、外嵌時に、その有端環状端子部93の両端の圧接点(2箇所)が、短い外周面電極端子26を跨いでしまったり、圧接が得られるとしても中間部位のみの1箇所しか得られないということがあるなど、所望とする圧接による電気的接続が得られないことがある。
本発明は、上記課題に基づいてなされたもので、電気的な接続、或いはその信頼性が損なわれることなく、検出素子の外周面電極端子を形成するためのメタライズペーストなどの貴金属の使用量を低減し得るようにし、もって検出素子ひいてはガスセンサのコスト低減が図られるようにすることをその目的とする。
前記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、先端が閉じられた中空軸状をなす検出素子の後端側外周面に形成された外周面電極端子に対し、外周面用端子金具が圧接されることによって電気的に接続されてなる端子接続構造を有するガスセンサであって、
前記外周面用端子金具は、有端環状に形成された有端環状端子部を備えており、この有端環状端子部が、前記外周面電極端子に圧接されて電気的に接続されてなる端子接続構造を有するガスセンサにおいて、
前記外周面電極端子は、検出素子の周方向において、無端の環状ではなく該検出素子の軸線回りに所定の角度αで、しかも、角度αは、前記有端環状端子部が検出素子に外嵌された際におけるその各端相互の間をなす開口の前記軸線回りの角度βよりも大きく形成されている一方、
前記外周面用端子金具における前記有端環状端子部が、前記検出素子に外嵌されている状態において、前記外周面電極端子が形成されていない該検出素子の外周面部位を前記有端環状端子部が周方向に跨ぎ、かつ、該有端環状端子部の周方向の各端側において該端又は該端寄り部位が、前記外周面電極端子に圧接されて電気的に接続されてなる端子接続構造を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記外周面電極端子は、前記軸線回りの角度αが、180度未満となる範囲で形成されている一方、
前記有端環状端子部は、前記検出素子に外嵌されている状態において、有端環状端子部の周方向に沿う各端相互の間の前記軸線回りの角度γが、270度以上となる範囲で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサである。
請求項3記載の発明は、前記有端環状端子部の周方向の両端とも、前記検出素子の外周面の前記外周面電極端子に向かうように、各端寄り部位が折り曲げられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスセンサである。
請求項4記載の発明は、前記外周面電極端子は、前記検出素子の先後において平行であり、かつ該検出素子の外周面において軸線回りに延びる複数の線状部と、これら線状部を連結する連結線とから形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサである。
請求項5記載の発明は、前記外周面電極端子は、前記検出素子の外周面を正面視したとき、該検出素子の軸線に関して左右対称に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサである。
請求項6記載の発明は、前記外周面電極端子は、前記検出素子の外周面を正面視したとき、該検出素子の軸線に関して左右非対称に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサである。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のガスセンサの製造方法であって、
前記外周面用端子金具における前記有端環状端子部を、前記検出素子に外嵌してその外周面電極端子に圧接させるのに、該検出素子の後方において前記有端環状端子部を同軸線状の配置とした後、
前記有端環状端子部又は前記検出素子を軸方向に移動して、前記有端環状端子部を前記検出素子に外嵌することによって、該有端環状端子部の周方向の各端側において、該端又は該端寄り部位を、前記外周面電極端子に圧接させて電気的に接続する工程を含む、前記ガスセンサの製造方法において、
前記検出素子の外周面のうち、前記外周面電極端子が形成されている先後範囲内の領域において、該外周面電極端子とは離間した部位に位置識別部を設けておき、
該検出素子の後方において前記有端環状端子部を同軸線状の配置とした段階において、
前記位置識別部を基準位置として、前記検出素子と前記有端環状端子部との軸線回りの位置の関係が、上記圧接が得られることになる正規位置にあるかを検出し、正規位置にないとき、前記検出素子又は前記有端環状端子部を軸線回りに回転して正規位置となるように位置合わせする位置合わせ工程を含ませたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7において、前記検出素子の外周面のうち、前記外周面電極端子が形成されている先後範囲内の領域において、該外周面電極端子とは離間した部位に位置識別部を設けておく、ことに代えて、
前記外周面電極端子が、前記位置識別部をなすものとしたことを特徴とする、ガスセンサの製造方法である。
請求項1に記載の本発明においては、検出素子の外周面電極端子を、軸線回りに所定の角度範囲αで、無端環状のものではなく、有端のものとして形成している。このため、その外周面電極端子を形成すべき、白金等の貴金属からなるメタライズ層の形成範囲を、従来の検出素子におけるように、軸線回りに無端で、全周(360度)形成していた場合と比較すると、その貴金属の使用量を確実に低減できる。したがって、その分、低コスト化が図られる。しかも、外周面用端子金具における有端環状端子部を、この外周面電極端子に、上記構成の配置において外嵌したことから、圧接による電気的な接続も、その周方向の各端側において、その端又は端寄り部位で、それぞれ少なくとも1箇所、合わせて少なくとも2箇所で外周面電極端子に圧接させている。これにより、その接続の信頼性も高い。本発明によれば、このように外周面電極端子を短く形成すると共に、外周面用端子金具における有端環状端子部の配置を、上記特有の位置関係としたことによって、電気的な接続の信頼性が損なわれることもなく、ガスセンサの低コスト化が図られる。
本発明において、貴金属の使用量の低減化のためには、前記外周面電極端子の前記軸線回りの角度αは、なるべく小さくするのがよく、180度未満とするのがよいが、好ましくは、90度〜120度の範囲である。一方、上記外周面用端子金具における有端環状端子部の開口(切れ目)の角度、すなわち、これが検出素子に外嵌された際におけるその各端相互の間をなす開口の前記軸線回りの角度β(C字の開口角度)については、検出素子からの離脱ないし分離の防止の観点からはなるべく小さくすべきである。すなわち、前記有端環状端子部は、前記検出素子に外嵌されている状態において、その周方向に沿う各端相互の間の前記軸線回りの角度γは、360度に近い方がよいが、実用上、270度以上あればよい。いずれにしても、該有端環状端子部の周方向の各端側において、該端又は該端寄り部位が、前記外周面電極端子に確実に圧接し得るように、角度α、βの大きさを設定すればよい。なお、外周面用端子金具は、例えば、適度のバネ性、強度のある金属薄板(SUS)を、打ち抜き、曲げ加工等により、自由状態で、該有端環状端子部の内径が、検出素子において外嵌される部位の外周面の外径より小さい概略円筒形であって、一側が開口しているものとして形成すればよい。
請求項3に記載の本発明においては、端子金具における有端環状端子部の各端側において、外周面電極端子に対して、その折り曲げられた端寄り部位の端が、外周面電極端子に圧接されるため、一層、局所的かつ強い圧接が確保される。これにより、エンジンやその他の外力に起因するの振動がセンサに作用したとしても、検出素子に対する外周面用端子金具の緩みや、動きの発生を効率的に防止できるため、より一層、電気的接続の信頼性が高められる。前記外周面電極端子は、検出素子の外周面に円弧状に巻かれる1つの帯状(線状)のものとしてもよいし、任意形状のものとして形成してもよい。一方、請求項4に記載のように形成すると、有端環状端子部の各端側における、圧接箇所の数を増加させることができるので、電気的接続の信頼性が高められる。
前記外周面電極端子は、請求項5、又は6に記載のように、検出素子を正面視したとき(検出素子の軸線に垂直方向から外周面(一側)を見たとき)、その軸線に関して、左右対称でも、左右非対称でもよい。ただし、いずれのものとする場合でも、例えば、左右の幅方向の中心などに、基準位置となる位置識別部(目印)を形成しておくのがよい。というのは、前記ガスセンサの製造方法においては、請求項7に記載のように、前記外周面用端子金具における前記有端環状端子部を、前記検出素子に外嵌してその外周面電極端子に圧接させるのに、該検出素子の後方において前記有端環状端子部を同軸線状の配置とした後、前記有端環状端子部又は前記検出素子を軸方向に移動して、前記有端環状端子部を前記検出素子に外嵌、すなわち、押込む形で圧入するのが効率的である。
一方、その圧入においては、その圧入の終了時に、該有端環状端子部の周方向の各端側において、該端又は該端寄り部位を、前記外周面電極端子に圧接させるのが効率的かつ合理的である。他方、このためには、両者を同軸線状の配置とした段階で、上記圧接が得られることになる正規位置にあるかを検出(判定)する必要があり、その検出のためには、前記基準位置となる位置識別部(目印)を設けておくのが好ましいためである。なお、この位置識別部(目印)は外周面電極端子の一部又は全体に形状的な特徴を付与することでも設けることができるが、前記外周面電極端子と、起電力発生用の外部電極とをつなぐために素子の外周面において軸線に沿って延びる中継線部を位置識別部(目印)として用いてもよい。また、請求項7に記載のガスセンサの製造方法におけるように、前記検出素子の外周面のうち、前記外周面電極端子が形成されている先後範囲内の領域において、該外周面電極端子とは離間した部位に位置識別部を設けておいてもよい。このような位置識別部は、その領域内において離間した部位にあれば、いずれの部位(位置)に設けてもよいが、特に、該外周面電極端子の左右の両端の中間部位、すなわち、前記検出素子の外周面のうち、該外周面電極端子が設けられている部位の180度反対側に設けるとよい。なお、この位置識別部は、例えば、該外周面電極端子用のメタライズペスートの印刷過程で同時に設けてもよいが、それとは別途にマーキングする等して設けてもよい。請求項7に記載のガスセンサの製造方法によれば、電気的接続の信頼性の高い上記端子接続構造を有する請求項1〜6に記載のガスセンサを効率的に得ることができる。なお、請求項8記載の発明のように、請求項7において、前記位置識別部を前記外周面電極端子(自体)がなすものとしてもよい。
本発明のガスセンサを具体化した実施の形態を説明する正面縦断面図及び要部拡大図。 図1の要部拡大図中のA−A線における、有端環状端子部の外周面電極端子に対する圧接状態の説明用の拡大断面図。 図1のガスセンサに用いた検出素子と外周面用端子金具、並びに、その接続状態を説明する各斜視図。 図3において、検出素子を、その外周面電極端子が素子の軸線に関して左右対称となる配置において正面視した要部拡大図。 図2において、外周面用端子金具の有端環状端子部の別例を説明する図。 図2において、外周面用端子金具の有端環状端子部の別例を説明する図。 図1のガスセンサの組立て工程(素子の後端寄り部位に外周面用端子金具の有端環状端子部を外嵌する工程)を説明する図。 検出素子に、位置識別部を外周面電極端子とは別に設けた例を説明する図であって、Aは、外周面電極端子が軸線に関して左右対称となる配置を正面として見た要部拡大図、Bは、その外周面電極端子と正反対の背面にある位置識別部を正面として見た要部拡大図、そして、Cは、Bにおいて素子を後端側から見た図(平面図)。 図4において、検出素子の外周面電極端子の別例を説明する図。 図4において、検出素子の外周面電極端子の別例を説明する図。 図4において、検出素子の外周面電極端子の別例を説明する図。 従来のガスセンサの正面縦断面図。 図12のガスセンサに用いた検出素子と外周面用端子金具、並びに、その接続状態を説明する各斜視図。
以下、本発明を具体化した実施の形態について、図1〜図11に基づいて詳細に説明する。ただし、本形態では、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサにおいて具体化したものであり、まずこのセンサ101の全体の構成について詳細に説明する。酸素センサ101は、段付円筒状をなす金具本体11の内側に、同軸で、内外壁面にそれぞれ電極(層)(図示せず)を有し先端22が閉塞された筒状(中空円軸状)の検出素子21が気密を保持して固定されている。この検出素子21の詳細については後述するが、本例での検出素子21は、中間部に外径が大径とされた大径部23を備えており、先端22は金具本体11の先端から突出している。
この検出素子21は、金具本体11の内側の段部にワッシャ51を介してセラミックホルダ52を配置し、このセラミックホルダ52の図示上部内周縁の凹部に、その大径部23を板パッキン(図示せず)を介して受けさせ、さらにシール材(滑石)53、及び押圧用リング54等を介在させ、シール材53を圧縮して気密状に金具本体11内に固定されている。なおこの固定は、金具本体11の後端(図示上端)の内側において、押圧用リング54の後端に平ワッシャ55を配置し、金具本体11の後端の薄肉筒部18の端部を内側に曲げて先端側に圧縮するようにかしめることによっている。なお、金具本体11は、図示上下方向の中間部位の外周にねじ込み用多角形部12を備えており、それより先端側には、排気管へのねじ込み用のねじ部14、小径筒部16を順次一体的に備えており、この小径筒部16には、突出する検出素子21の先端を保護する通気孔付の保護カバー20が取り付けられている。
また、多角形部12と後端の薄肉円筒部18との間には厚肉円筒部17を備えており、この厚肉円筒部17には、詳しくは後述するが、ケーシングをなす異径円筒状の保護筒31における先端側の大径部32が外嵌され、同保護筒31の先端をねじ込み用多角形部12の後端に当接した状態の下で、加締めた上で、全周をレーザー溶接することで固定されている。なお、金具本体11のねじ込み用多角形部12とねじ部14との間には、シール用ワッシャー9が嵌められている。ここまでに説明した構成のうち、異径円筒状の保護筒31が金具本体11の厚肉円筒部17に外嵌されて溶接される前の状態は、図7の左図の下に示した検出素子側半組立体201の部位に相当する。
ここで検出素子21について詳細に説明する。本例において使用している検出素子21は、同心異径で先端22が閉じられた中空の円軸をなしており、その内側である中空部は、横断面が円形で先端に向かって若干縮径するテーパ状とされている。また、図3に示したように、外周面は、中間部における大径部23を挟んで、その後方(図1の上方)が、それより細い略直管状をなす円筒部位20bをなしている。そして、大径部23より先方は先細りテーパ円筒部20aをなし、先端22は半球面状をなしている。また、検出素子21の後端(後端部)27と、その内、外周面の各角には面取りC1、C2が付けられており、後述する内周面用端子金具71,外周面用端子金具91を同後端27寄り部位に、押込み、圧入による内嵌、又は外嵌する際のガイドをなすようにされている。
この検出素子21の後端寄り部位の内、外周面には、内周面電極端子(図示せず)、外周面電極端子26が、それぞれ形成されており、先端寄り部位に設けられた内周面電極(図示せず)、外周面電極24に、その内、外周面に軸線方向に沿って形成された、内周面側の中継線部(図示せず)と、外周面側の中継線部25とを介して、それぞれ接続されている。このうち、図示しない内周面電極端子は無端の環状のものとして素子の内周面に形成されている。一方、外周面電極端子26は、図2〜図4に示したように、検出素子21の周方向において、無端の環状ではなく該検出素子21の軸線G回りに、図2中、黒塗り円弧で示したように、所定の角度αで形成されている。この角度αは、例えば90度〜120度の範囲内とされる。また、外周面電極端子26は、本例では検出素子21の先後において所定(一定)の幅で、周方向に帯状に延びるように形成されている(図3、図4参照)。しかも本例では、図4に示したように、外周面電極端子26は、検出素子21を正面視(軸線Gに垂直にその外周面を見たとき)したとき、中継線部25の中心軸線に関して、左右対称に形成されている。なお、外周面電極端子26は、素子21の未焼成成形体において白金を主成分して、印刷されたメタライズペーストを同時焼成してなるものである。
さて、このように形成されてなる検出素子21は、図1に示されるように、センサ101に組みまれた状態においては、後端寄り部位の内周面電極端子と、外周面電極端子26に、内周面用端子金具71と、外周面用端子金具91とが、素子21の後端寄り部位にそれぞれ、内嵌、外嵌されて電気的に接続されている。各端子金具及びその電気的な接続の構成、方法についての詳細は後述するが、いずれの端子金具も、後方に向けて延びるリード部74、94を備えており、そのリード部74、94における後方に設けられた圧着部75,95にて、リード線41の端をカシメによって接続している。なお、本例では、内周面用端子金具71、外周面用端子金具91のリード部74、94、及び圧着部75,95は、素子21の後方において、保護筒31内に固定された絶縁材からなるセパレータ111において先後に貫通するよう設けられた各挿通孔113内を通されている。なお、セパレータ111はその外周面に設けられたフランジ122を介し、その先後に位置する保護筒31の縮径部36,37に挟まれる配置で、保護筒31内に固定されている。ただし、フランジ122の先端側には、上端部が内側に折り返し状に曲げられた円筒支持部材141が介在され、フランジ122の先後の位置決めを行うと共に、その先端側において保護筒31を縮径状にカシメ加工することで固定されている。また、リード線41は、保護筒31内の後端に配置されたシール部材(ゴム)131の各挿通孔を通され外部に引き出されており、シール部材131は保護筒31の後端をカシメ加工することで圧縮され、固定されている。なお、シール部材131の中央には基準ガス取り込み用のフィルタ102が設けられている。
次に、検出素子21の後端寄り部位の外周面電極端子26と接続される外周面用端子金具91について説明する。この外周面用端子金具91は、リード部94の先端に、円筒の一側に、その母線に沿って切れた開口(切れ目)Mを有する形に金属板を折り曲げ形成してなる有端環状端子部93を備えている。この有端環状端子部93は横断面が概略C字形をなしており、自身のバネ性によって拡径状に変形して検出素子21に外嵌され、素子21の後端寄り部位の外周面を締め付け得るように形成されている。そして、図2に示したように、この有端環状端子部93が検出素子21に外嵌されているとき、その各端92,92相互の間をなす開口Mの軸線回りの角度βは、検出素子21における外周面電極端子26軸線回り角度αより小さくなるように設定されている。なお、有端環状端子部93は、検出素子21の後端寄り部位に外嵌めされた際には、自身の周方向の内周面のうち、両端92,92(又は各端の端寄り部位)、及びその両端の中間部位92mが、検出素子21の外周面に局所的に圧接され、残余の部位は素子21の外周面と離間するように、その横断面が歪な円弧形状に形成されている。本例の有端環状端子部93は、検出素子21の後端寄り部位に外嵌めされた際において、それ自身の周方向の長さをなす、素子21の軸線回りの角度γは、270度〜300度の範囲をなすように設定されている。なお、リード部94は、その先後方向の中間部位が幅広をなし、そこには、外側に突出する突出片部97が切り込み形成されており、突出片部97は、リード部94がセパレータ111の挿通孔113に通されているとき、挿通孔113の内周面にそのバネ性により押付けられている。また、有端環状端子部93の先端(図示下端)には、外広がり状に突出する複数の歯98が、周方向に沿って設けられている。これは、有端環状端子部93を検出素子21の後端寄り部位に圧入する際のガイドをなすようにされている。
このような本例のセンサ101では、外周面用端子金具91における有端環状端子部93は、検出素子21の後端寄り部位に外嵌されている状態においては次のような位置を保持している。すなわち、図2に示したように有端環状端子部93は、外周面電極端子26が形成されていない検出素子21の外周面部位を周方向に跨ぎ、かつ、有端環状端子部93の周方向の各端92,92側において、その左右の各端92寄り部位が、外周面電極端子26の周方向の端寄り部位に圧接されて電気的に接続されている。本例では、各端92寄り部位が、同じ周長(略同じ軸線回りの角度)で重なる配置とされているが、各端92が局所的に強く圧接されている。なお、この各端92における重なりは異なる周長(略同じ軸線回りの角度)となる配置としてもよい。また、本例では、円筒部をなす有端環状端子部93の高さ(素子の先後方向の寸法)は、図3、図4に示したように、検出素子21における外周面電極端子26の先後方向の幅より大きくされ、しかも、外周面電極端子26は、有端環状端子部93の先端寄り部位において、その先後方向の範囲内に納まる配置とされているため、接触面積が大きく確保されている。
上記したように、かかる端子接続構造を有する本例のセンサ101においては、検出素子21の後端寄り部位に形成されている外周面電極端子26が、素子21の外周面において、従来のように全周に無端で連なるものでなく、軸線G回りに、例えば90度〜120度の角度αの範囲で、周方向に延びる形で形成されているだけである。したがって、従来の外周面電極端子のように軸線回りに360度、すなわち、無端の円環をなすように形成されていたものと比べると、外周面電極端子26の形成のために使用される貴金属の使用量を確実に大幅に減らすことができる。したがって、検出素子の低コスト化が図られる。
しかも、外周面用端子金具91における有端環状端子部93を、この外周面電極端子26に対し、上記構成の配置において外嵌して圧接している。これにより、電気的な接続も、有端環状端子部93の周方向の各端92側において、その端92又は端92寄り部位の、少なくとも1箇所、すなわち、左右の各端92において合わせて少なくとも2箇所で外周面電極端子26に局所的に圧接させてなるものである。したがって、その接続の信頼性も保持される。
なお、図5に示したように、有端環状端子部93の周方向の両端92とも、検出素子21の外周面の外周面電極端子26に向かうように、各端寄り部位を折り曲げておき、その両端92の先端において外周面電極端子26に圧接させるようにしてもよい。また、図6に示したように、有端環状端子部93の周方向の両端92とも、検出素子21の外周面より外方を向くように、各端寄り部位を折り曲げておき、その両端92とも、その折曲げ部のコーナーにおいて外周面電極端子26に強く圧接させるようにしてもよい。
なお、上記センサ101に使用されている検出素子21の内周面電極端子と接続される内周面用端子金具(出力端子)71も、基本的には、外周面用端子金具91と同様に形成されている。すなわち、内周面用端子金具(出力端子)71は、金属板を曲げるなどして、母線に沿って切れ目状の開口があり、自由状態において、素子21の後端寄り部位の内径より外径が大きい円筒状部からなる嵌合部(有端環状端子部に相当)73を備えており、この嵌合部73を検出素子21の後端からその内側に圧入して嵌合することで、内周面電極端子に圧接され、電気的に接続されている。また、上記形態では、素子21の中空部の中には同検出素子21を加熱するため、円断面で棒状(軸状)をなすヒータ61が内挿されており、このヒータ61は、内周面用端子金具71における筒状の嵌合部73の内側を通されている。因みに、このヒータ61は、その後端寄り部位を、セパレータ111の先端面(下面)の中央に設けられた空孔内に挿入され、後端をその空孔の奥の底に当接して位置決め、配置されている。なお、ヒータ61への通電用のリード線も、セパレータ111及びシール部材131の各挿通孔を通され外部に引き出されている。
さて次に、上記したガスセンサ101を製造する工程において、検出素子21の外周面電極端子26に外周面用端子金具91の有端環状端子部93を圧接させる方法の一例について説明する。ただし、本形態の酸素センサ101の製造においては、図7の左図の下に示した、金具本体11に固定した検出素子21を含む検出素子側半組立体201と、それ以外をなす図7の左図の上に示したような端子金具側半組立体301を、別途に組立てておき、この両半組立体201、301を用いることで、上記圧接を得るものとする。なお、この左図の端子金具側半組立体301は、保護筒31及びシール部材131を後方にずらした状態で、ヒータ61を一部省略して示している。
すなわち、図7の左図に示したように、端子金具側半組立体301を、その外周面用端子金具91の有端環状端子部93が、検出素子側半組立体201の後方(図示上方)において、検出素子21と同軸線状となるように、各半組立体201,301を位置決め配置する。
このとき、検出素子21を軸線G方向から見たとき、その外周面電極端子26に対し、有端環状端子部93の各端92が、上記圧接が得られることになる正規位置の関係にあるように、適宜に少なくとも一方の半組立体を軸線回りに回転する。すなわち、本例では、図3、図4の左図に示したように、検出素子21をその中継線部25の中心が、有端環状端子部93の各端92の間の開口Mの中心に位置するように、半組立体を軸線G回りに回転して位置決めする。こうすることで、検出素子21を軸線G方向から見たとき、有端環状端子部93が、外周面電極端子26が形成されていない素子21の外周面部位を周方向に跨ぎ、かつ、有端環状端子部93の周方向の各端92,92側において、該端又は該端寄り部位が、外周面電極端子26に圧接されることになる位置関係となる。
そして、有端環状端子部93又は検出素子21を軸方向に移動する、すなわち、いずれかの半組立体201,301を所定ストローク移動し、有端環状端子部93を検出素子21の後端寄り部位に押込む(圧入する)。かくして、有端環状端子部93は、バネ性により拡径されながらその後端寄り部位に外嵌され、周方向の各端92側において、端92又は該端寄り部位を外周面電極端子26に対し、正規位置で圧接させることになる。なお、これと同時に、内周面電極端子には内周面用端子金具71の嵌合部73が圧接される。その後は、保護筒31をセパレータ111に被せてシール材131を保護筒31の後端部内に押込むことで、図7の右図に示したようにセンサ仕掛かり品100が得られる。以後は、保護筒81について、その先端側の外周を金具本体11にレーザー溶接し、さらに、上記したようにカシメ加工をすることで、上記センサ101が得られる。
前記した押込み(圧入)で、素子21に外周面用端子金具91の有端環状端子部93を外嵌する際には、素子21の軸線G回りに対する有端環状端子部93の位置決めを要する。このため、このような組立法を用いる場合においては、各半組立体を保持するチャック装置を有すると共に、これら各チャック装置が、検出素子21又は有端環状端子部93の軸線Gを中心として回転制御可能であり、かつ、少なくとも一方のチャック装置の移動により、上記した圧入ができるように構成された圧入装置を用いるとよい。この場合においては、圧入装置の正面に、保持された検出素子側半組立体201における検出素子21における外周面電極端子26をカメラで撮影して、その画像に基づいて、その軸線G回りの位置決めを行うとよい。具体的には次のようである。
各半組立体201,301を、それぞれチャック装置でチャックし、外周面用端子金具91の有端環状端子部93が、検出素子21と同軸線状となるようにする。このとき、端子金具側半組立体301における有端環状端子部93の開口Mの幅方向の中心が圧入装置における正確な正面(設定正面)を向くように、端子金具側半組立体301を保持しているチャック装置を回転し、位置決めする。端子金具91については、有端環状端子部93の両端92のなす開口(形状の特異性)Mに基づき、その中心は容易に視認できるため、その位置決めは容易である。一方、素子21は、形状における特異性がない円軸形状である。このため、有端環状端子部93の開口Mに対応する素子21の後端寄り部位をカメラ(例えば、CCDカメラ)で撮影して同部位を映像化(画像処理)しつつ、外周面電極端子26の左右(軸線回り)の中心が圧入装置における正面を向くように、検出素子側半組立体201を保持しているチャック装置を適宜に回転する。そして、外周面電極端子26の中心の位置が許容範囲内の正規位置にあるか否かを判定し、正規位置になったとき、その回転を止めて位置決めをすることとすればよい。なお、この判定は、外周面電極端子26に対応して記録された基準パターンとの比較において行えばよい。
すなわち、このような比較によって判定する場合、外周面電極端子26の形状全体と、基準パターンとの比較をすることとしてもよい。具体的には、外周面電極端子26自体を位置識別部(目印)とし、この外周面電極端子26を基準位置として、検出素子21と有端環状端子部93との軸線G回りの位置の関係が、上記圧接が得られることになる正規位置にあるかを検出し、正規位置にないとき、検出素子21又は有端環状端子部93を軸線回りに回転して正規位置となるように位置合わせすればよい。なお、外周面電極端子の形状全体と基準パターンとを比較する場合には、正面からの映像において、外周面電極端子の全体(周方向の左右両端)が判別できるように、外周面電極端子は、素子の軸線回りになるべく小さい角度αで形成しておくのが好ましい。ただし、外周面電極端子を、特異な形状としたり、基準位置となる位置識別部(目印)を別途に形成しておく場合には、その判定上、角度αが問題となることなく、外周面電極端子の正規位置が判定できる。なお、上記実施の形態では、中継線部25を左右の幅方向の中心に設けているため、これを外周面電極端子26の左右の中心を示す位置識別部(目印)となすことができる。
また、上記したように、検出素子21における位置識別部は、外周面電極端子26とは別途に設けてもよい。この場合には、図8に示したように(同図−B,C参照)、別途に設ける位置識別部150は、検出素子21の外周面のうち、外周面電極端子26が形成されている先後範囲内の領域において、外周面電極端子26と離間した部位、すなわち、外周面電極端子26が形成されていない素子21の外周面の部位に設けるのが好ましい。別途に設ける位置識別部150を、このように、外周面電極端子26が形成されている先後範囲内の領域に設けることとすれば、外周面電極端子26を撮影する上記したカメラで、その判別が可能となるためである。また、このように別途に設ける位置識別部150は、外周面電極端子26が設けられている正面(図8−A参照、)とは反対側の部位、すなわち、その正面とは正反対である背面(図8−B参照)に設けるのがよい。そして、この場合には、圧入装置の背面にカメラを設けて、保持された検出素子側半組立体201における検出素子21におけるその位置識別部150を撮影することとしてもよいが、正面に設けたカメラでこの位置識別部150を撮影して、これが正面にあると判定した後、検出素子21と有端環状端子部93とが正規位置の関係となるように、いずれか一方を、軸線G回りに180度回転するなど、適宜に回転して正規位置となるように位置合わせすればよい。なお、位置識別部150は本例では四角形としているが、適宜の形状とすればよい。
上記実施の形態においては、外周面電極端子26の形状として、左右対称で1つの帯状のものとしたものを例示したが、以上の説明から明らかなように、その形状は任意のものとすることができる。また、単に線状(帯状)のものとする場合でも、図9に示したように、外周面電極端子26を、検出素子21の先後において平行であり、かつ該検出素子21の外周面において軸線G回りに延びる複数の線状部26bと、これら線状部26bを連結する連結線28とから形成してもよい。こうすることで、図9の右に示したように、有端環状端子部93を素子21に外嵌したときは、多数の箇所での圧接が得られるため、その分、電気的接続の信頼性が高められる。
なお、外周面電極端子は、任意形状としてもよいことから、検出素子の外周面を正面視したとき、図10−Aに示したように、中継線部25を含めてY字形となるようにしてもよいし、図10−Bに示したように、ひし形としてもよい。また、左右非対称の形状としてもよい。図11は、その1例を示したものであり、いわゆる、並進対称、すなわち、左右に同形状部位が連続する模様形状として、外周面電極端子26を形成したものである。上記したことから明らかなように、本発明において、検出素子に設ける外周面電極端子の形状は、本発明の上記構成の範囲内にあるかぎり、何ら限定されるものではない。
また、外周面用端子金具についても、適宜に変更を加えて具体化できる。たとえば、その有端環状端子部は、横断面において、馬蹄形として、その各端において、端又は端寄り部位が、素子の外周面の前記外周面電極端子の周方向における各端、又はその端寄り部位などに圧接されるとともに、外周面電極端子が設けられていない素子の外周面において、複数箇所で圧接されているものとしてもよい。すなわち、有端環状端子部が、前記検出素子に外嵌されている状態において、前記外周面電極端子が形成されていない該検出素子の外周面部位を周方向に跨ぎ、かつ、該有端環状端子部の周方向の各端側において該端又は該端寄り部位が、前記外周面電極端子に圧接されて電気的に接続されるものであればよいためである。
さらに、本発明のガスセンサは、上記した実施の形態のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、適宜にその構造、構成を設計変更できる。また、上記においては、酸素センサにおいて具体化したが、その他のガスセンサにおいても同様に具体化できる。
21 検出素子
22 検出素子の先端
26 検出素子の外周面電極端子
91 外周面用端子金具
93 外周面用端子金具の有端環状端子部
101 ガスセンサ
150 位置識別部
G 検出素子の軸線
M 有端環状端子部の各端相互の間をなす開口

Claims (8)

  1. 先端が閉じられた中空軸状をなす検出素子の後端側外周面に形成された外周面電極端子に対し、外周面用端子金具が圧接されることによって電気的に接続されてなる端子接続構造を有するガスセンサであって、
    前記外周面用端子金具は、有端環状に形成された有端環状端子部を備えており、この有端環状端子部が、前記外周面電極端子に圧接されて電気的に接続されてなる端子接続構造を有するガスセンサにおいて、
    前記外周面電極端子は、検出素子の周方向において、無端の環状ではなく該検出素子の軸線回りに所定の角度αで、しかも、角度αは、前記有端環状端子部が検出素子に外嵌された際におけるその各端相互の間をなす開口の前記軸線回りの角度βよりも大きく形成されている一方、
    前記外周面用端子金具における前記有端環状端子部が、前記検出素子に外嵌されている状態において、前記外周面電極端子が形成されていない該検出素子の外周面部位を前記有端環状端子部が周方向に跨ぎ、かつ、該有端環状端子部の周方向の各端側において該端又は該端寄り部位が、前記外周面電極端子に圧接されて電気的に接続されてなる端子接続構造を有することを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記外周面電極端子は、前記軸線回りの角度αが、180度未満となる範囲で形成されている一方、
    前記有端環状端子部は、前記検出素子に外嵌されている状態において、有端環状端子部の周方向に沿う各端相互の間の前記軸線回りの角度γが、270度以上となる範囲で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記有端環状端子部の周方向の両端とも、前記検出素子の外周面の前記外周面電極端子に向かうように、各端寄り部位が折り曲げられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記外周面電極端子は、前記検出素子の先後において平行であり、かつ該検出素子の外周面において軸線回りに延びる複数の線状部と、これら線状部を連結する連結線とから形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  5. 前記外周面電極端子は、前記検出素子の外周面を正面視したとき、該検出素子の軸線に関して左右対称に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 前記外周面電極端子は、前記検出素子の外周面を正面視したとき、該検出素子の軸線に関して左右非対称に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のガスセンサの製造方法であって、
    前記外周面用端子金具における前記有端環状端子部を、前記検出素子に外嵌してその外周面電極端子に圧接させるのに、該検出素子の後方において前記有端環状端子部を同軸線状の配置とした後、
    前記有端環状端子部又は前記検出素子を軸方向に移動して、前記有端環状端子部を前記検出素子に外嵌することによって、該有端環状端子部の周方向の各端側において、該端又は該端寄り部位を、前記外周面電極端子に圧接させて電気的に接続する工程を含む、前記ガスセンサの製造方法において、
    前記検出素子の外周面のうち、前記外周面電極端子が形成されている先後範囲内の領域において、該外周面電極端子とは離間した部位に位置識別部を設けておき、
    該検出素子の後方において前記有端環状端子部を同軸線状の配置とした段階において、
    前記位置識別部を基準位置として、前記検出素子と前記有端環状端子部との軸線回りの位置の関係が、上記圧接が得られることになる正規位置にあるかを検出し、正規位置にないとき、前記検出素子又は前記有端環状端子部を軸線回りに回転して正規位置となるように位置合わせする位置合わせ工程を含ませたことを特徴とする、ガスセンサの製造方法。
  8. 請求項7において、前記検出素子の外周面のうち、前記外周面電極端子が形成されている先後範囲内の領域において、該外周面電極端子とは離間した部位に位置識別部を設けておく、ことに代えて、
    前記外周面電極端子が、前記位置識別部をなすものとしたことを特徴とする、ガスセンサの製造方法。
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