JP5904658B2 - 軌道の疑わしい区間を取り除く方法 - Google Patents

軌道の疑わしい区間を取り除く方法 Download PDF

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Description

無線列車制御(CBTC)システムは、鉄道網内の、1つまたは複数の列車などの1つまたは複数の車両の移動を制御するために用いることができる。CBTCシステムの動作は、CBTCシステムのサーバと列車との間の通信に依拠する。しかし、実際には、対応する通信機器を有する列車とCBTCシステムのサーバとの間の通信は、機器の故障により無効になり得る。また、ときには未装備の列車が保守または運転を目的として鉄道網に入ることがある。鉄道網内の車両の移動を効率的に管理するために、CBTCは、通信車両(すなわち、通信列車、CT)を識別するだけでなく、非通信車両(すなわち、非通信列車、NCT)が存在する可能性があるかどうかも識別することができるように設計される。
1つまたは複数の実施形態が、限定によってではなく、例として、添付の図面に示されている。これらの図面全体を通じて、同じ参照番号を有する要素は、同じ要素を表す。
図1は、1つまたは複数の実施形態による鉄道網の一部と連動するCBTCシステムのシステムレベル図である。
図2は、1つまたは複数の実施形態により記録から疑わしい区間を取り除く方法の流れ図である。
図3は、1つまたは複数の実施形態による図2に図示されている方法の一部の流れ図である。
図4Aは、1つまたは複数の実施形態による静止している(またはゆっくり動いている)CTと連動する疑わしい区間を取り除く様々なシナリオの図である。
図4Bは、1つまたは複数の実施形態による静止している(またはゆっくり動いている)CTと連動する疑わしい区間を取り除く様々なシナリオの図である。
図5は、1つまたは複数の実施形態による図2に図示されている方法の別の部分の流れ図である。
図6Aは、1つまたは複数の実施形態による動いているCTと連動する疑わしい区間を取り除く様々なシナリオの図である。
図6Bは、1つまたは複数の実施形態による動いているCTと連動する疑わしい区間を取り除く様々なシナリオの図である。
図6Cは、1つまたは複数の実施形態による動いているCTと連動する疑わしい区間を取り除く様々なシナリオの図である。
図7は、1つまたは複数の実施形態によるゾーン制御装置のブロック図である。
以下の開示は、この開示の異なる複数の特徴を実装するための、1つまたは複数の異なる実施形態または実施例を提供する、ということが理解されよう。コンポーネントおよび構成の特定の例が、本開示を単純化するために、以下に記載されている。これらは、もちろん例であって、限定を意図したものではない。産業における標準的な慣例に従い、図面における様々な特徴は原寸に比例して示されておらず、例示のためだけに用いられる。
図1は、1つまたは複数の実施形態による鉄道網(鉄道軌道110の一部によって表される)の一部と連動するCBTCシステム100のシステムレベル図である。鉄道軌道110は、複数のブロック112、114、116、および118に分割される。CBTCシステム100は、中央制御機器120と、複数の在線検知デバイス132、134a、134b、136a、136b、および138と、複数の沿線デバイス142、144、および146と、中央制御機器120と沿線デバイス142、144、および146とを接続するネットワーク150とを含む。いくつかの実施形態では、ネットワーク150は、有線ネットワークまたは無線ネットワークである。中央制御機器120は、ほかにも多数あるが、場合によってはNCTを中に有する1つまたは複数の疑わしい区間を記録するように構成されたゾーン制御装置122を含む。疑わしい区間のそれぞれは、ブロック112、114、116、または118の全部または一部である。
ブロック112、114、116、および118のそれぞれは、対応する在線検知デバイス132、134a、134b、136a、136b、および138によって画定された2つの境界を有する。在線検知デバイス132、134a、134b、136a、136b、および138は、検知信号を対応する沿線デバイス142および144に報告する。次いで、沿線デバイス142および144は、対応するブロック112、114、116、および118の在線状況(「空き」状態または「占有」状態のいずれか)を決定し、ネットワーク150を介して在線状況情報を中央制御機器120に報告する。いくつかの実施形態では、一対の在線検知デバイス134a/134bまたは136a/136bは、一組の車軸カウンター機器(ACE)または一組の軌道回路を構成する。いくつかの実施形態では、状況変化イベントからゾーン制御装置122による変化状況の受け取りまでの間に待ち時間がある。待ち時間は、在線検知デバイス132、134a、134b、136a、136b、および138と沿線デバイス142および144とによる検知信号を検知し、処理するための処理時間、ネットワーク150内の送信遅延、および/またはゾーン制御装置122の処理時間によって引き起こされる。したがって、ゾーン制御装置122によって認識されるようなブロックの在線状況は、軌道110上の車両の実際の移動と「同期」されない。
列車160は、鉄道網(鉄道軌道110によって表される)内を走行する。列車160は、オンボード機器162および通信デバイス164を備える。オンボード機器162は、列車160の位置および速度を更新し、通信デバイス164は、沿線機器146およびネットワーク150を介して列車160の最新の位置および速度を中央制御機器120に報告する。いくつかの実施形態では、列車の位置報告と現在位置/速度との間に待ち時間がある。待ち時間は、例えば、オンボード機器162に対する処理時間と、通信デバイス164、沿線機器146、およびネットワーク150の間の通信遅延とによって引き起こされる。したがって、列車160の報告される位置および速度は、列車160の実際の位置および速度と「同期」されない。
図1に図示されているように、疑わしい区間180は、ブロック116全体を拡張する。対応する在線検知デバイス(136aおよび136bなど)によって「占有」されていると報告される鉄道ブロック116があるが、ゾーン制御装置122は、ブロック116内にCTを示す情報を有していない場合、NCTはその特定の鉄道ブロック116内にある可能性がある。したがって、ブロック全体が、ゾーン制御装置122によって疑わしい区間180としてマークされる。次いで、いくつかの実施形態では、ゾーン制御装置は、疑わしい区間180内にNCTがあるかどうかを確認するために手動操作されるCT(列車160など)に頼って鉄道ブロック116を通過する。この動作は、非通信障害物(Non Communicating Obstruction)(NCO)除去とも称される。
図1に図示されている例では、ブロック114は、「占有」の状況を有しており、ゾーン制御装置122にはCT160によって占有されているとして知られる。また、ブロック118は、「空き」の状況を有する。いくつかの実施形態では、鉄道110上の1つまたは複数のブロックは、ゾーン制御装置122に知られている通信車両または非通信車両なしで「占有されている」状況を有しており、そのため、1つまたは複数の対応する疑わしい区間を有するように設定される。いくつかの実施形態では、疑わしい区間は、2つまたはそれ以上の鉄道ブロックをカバーする。いくつかの実施形態では、2つまたはそれ以上のブロックのそれぞれは、疑わしい区間としてマークされる。
いくつかの実施形態では、ゾーン制御装置122に記憶されている1つまたは複数の疑わしい区間の記録は、軌道の所定の基準点に関する開始位置および終了位置によって画定される軌道110の疑わしい区間のリストを含む。いくつかの実施形態では、ブロック112、114、116、および118のそれぞれは、複数のマイクロブロックにさらに分割され、それらのマイクロブロックに「疑わしい」というマークを付けるか、またはマークを解除するために疑わしい区間の記録がデータフィールド内に保持される。
図2は、1つまたは複数の実施形態によりゾーン制御装置122に記憶されている記録から疑わしい区間を取り除く方法200の流れ図である。図2に図示されている方法200の前、最中、および/または後に追加的な動作が実行され得ること、そして、本明細書ではいくつかの他のプロセスだけが簡単に説明され得ることが、理解されるであろう。
図2および図1に図示されているように、動作210において、CT160が疑わしい区間180に移動して入ると、CT160が首尾良く、妨害されずに通った疑わしい区間180の一部は、ゾーン制御装置122によって「クリアされている」または「取り除かれている」ものとしてみなされる。そのようなものとして、疑わしい区間180は、CT160が首尾良く通った部分を除外するように構成される。いくつかの実施形態では、疑わしい区間の更新は、疑わしい区間のリスト内の疑わしい区間に対応する開始および/または終了位置を更新するステップを含む。いくつかの実施形態では、疑わしい区間を取り除くステップは、疑わしい区間のリスト内の疑わしい区間に対応するデータを削除するステップを含む。いくつかの実施形態では、疑わしい区間を更新または取り除くステップは、疑わしい区間に対応する1つまたは複数のマイクロブロックのデータフィールドのマークを解除するステップを含む。
それに加えて、以下で詳述するその後の動作において、NCO取り除きプロセスをはかどらせるために、疑わしい区間180の残り部分が所定の距離閾値より小さい長さを有する場合に、残りの疑わしい区間220も、ゾーン制御装置122によって「取り除かれる」。いくつかの実施形態では、所定の距離閾値は、NCTの最小基準長に対応する。疑わしい区間は、NCTを残りの疑わしい区間内に収めることが物理的に不可能であるため、実際に疑わしい区間を通過することなくゾーン制御装置122によって記録から取り除かれ得る。その一方で、鉄道ブロックの在線状況のメッセージ待ち時間および鉄道ブロックの列車位置と在線状況の非同期性を考慮することによって、本出願において説明されているようなNCO取り除き方法は、NCO取り除きを実行するCTに速度制限を課すことなく使用するのに適している。
次いで、このプロセスは、動作220に進む。CT160の速度に応じて、動作の異なる組が、静止しているCTおよび動いているCTについて構成される。いくつかの実施形態では、CT160の速度が遅く、可能な最大待ち時間におけるCT160の走行距離が所定の速度閾値より十分に小さい場合、CT160は静止しているとみなされる。そのため、動作220で、ゾーン制御装置122は、CT160の速度と所定の速度閾値とを比較する。CT160の速度が所定の速度閾値以下である場合、このプロセスは、その一組の動作230に進む。そうでない場合、このプロセスは、その一組の動作240に進む。いくつかの組の動作230および240の詳細について、図3および図4に関連してさらに説明する。
それらのいくつかの組の動作230または240に従って疑わしい区間の取り除きを(通過することなく)決定した後、プロセスは、動作250に進む。動作250では、ゾーン制御装置122は、記録中の軌道のすべての疑わしい区間が取り除かれた(マークを解除される記録または組から削除された)かどうかを確認する。軌道の1つまたは複数の疑わしい区間がCT210によってさらにチェックされる必要がある場合、プロセスは動作310に戻る。
図3は、1つまたは複数の実施形態により、図2に図示されている方法200の一部である、方法300の流れ図である。図3に図示されている方法300は、図2の一組の動作230に対応している。図4A〜4Bは、1つまたは複数の実施形態による静止している(またはゆっくり動いている)CT410と連動する疑わしい区間を取り除く様々なシナリオの図である。図3に図示されている方法300の前、最中、および/または後に追加的な動作が実行され得ること、そして、本明細書ではいくつかの他のプロセスだけが簡単に説明され得ることが、理解されるであろう。
図3および図4Aに図示されているように、CT410は、ブロックNに入り、疑わしい区間420内にNCTがあるかどうかをチェックする。次の隣接するブロックN+1は、「空き」の状況を有し、それにより、疑わしい区間420のNCO取り除きプロセスは、疑わしい区間420がゾーン制御装置122の記録から取り除かれた後に完了しているとみなされる。CT410が疑わしい区間420全体を通過する前に、CT410と、ブロックNおよびブロックN+1のブロック境界430との間の、ブロックNの残りの疑わしい領域420は、疑わしい区間420の推定される長さが、鉄道システム内に存在するNCTが疑わしい区間420に物理的に収まり得ない所定の距離閾値より小さい場合に取り除き可能であると考えられる。しかし、ゾーン制御装置122は、疑わしい区間420内のNCTの一部がゾーン制御装置122によって受け取られたブロックN+1の在線状況の変化の前に次のブロックN+1に入ったと思われる可能性を排除するようにも構成される。
オプションの動作310において、ゾーン制御装置122は、ブロックN+1の在線状況をチェックする。ブロックN+1の在線状況が、「空き」状態にない場合、プロセスは終了するが、それは、ゾーン制御装置122が、CT410に疑わしい区間420を通過させることなく疑わしい区間420を取り除くことができないからである。ブロックN+1の在線状況が「空き」であると確認された場合、プロセスは、動作315に進む。
動作415で、疑わしい区間420の推定長に対応している、CT410とブロック境界430との間の推定距離DESTが計算される。いくつかの実施形態では、推定距離DESTの計算は、CT410からの位置報告に基づいて実行される。図4Aに図示されているように、CT410は、前端412および後端414を含み、前端412は、後端414よりもブロック境界430に近い。推定距離DESTの計算は、CT410からの位置報告に従って第1の車端412の基準位置を取得するステップを含む。こうして、推定距離DESTは、前端412の基準位置および軌道上のブロック境界430の位置に従って計算される。いくつかの実施形態では、在線検知デバイス132、134a、134b、136a、136b、および138の位置が知られており、ゾーン制御装置122にとってアクセス可能である記憶装置内に事前に記憶されているため、ブロック境界430の位置はゾーン制御装置122に知られている。
いくつかの実施形態では、CT410は、所定のリフレッシュ持続時間に従って定期的にゾーン制御装置の位置報告を行う。いくつかの実施形態では、推定距離DESTの計算は、ゾーン制御装置122にとってアクセス可能な最新の位置報告に基づく。
いくつかの実施形態では、推定距離DESTを計算する際に、列車位置または境界位置に関する不確定性の公差も考慮される。いくつかの実施形態では、前端412の基準位置とブロック境界430の位置との間の公称距離は、不確定性の影響を考慮せずに計算される。次いで、推定距離DESTは、所定の調整値および公称距離を加算することによって得られる。いくつかの実施形態では、所定の調整値は、CT410の所定のオーバーハング、現在の鉄道システムにおける可能なNCTの所定のオーバーハング、第1の車端412の報告された位置の所定の公差、またはブロック境界430の位置の所定の公差、および類似の好適なパラメータのうちの1つまたは複数の総和である。
推定距離DESTを取得した後に、プロセスは、動作320に進む。動作320では、ゾーン制御装置122は、推定距離DESTが所定の距離閾値DTHより小さいかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、所定の距離閾値DTHは、鉄道システム内に存在するNCTの最小長に対応する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTH以上である場合、NCTが疑わしい区間に入っていた可能性があり、したがって、ゾーン制御装置122は、疑わしい区間420を取り除くことができないため、プロセスは終了する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTHより小さい場合、プロセスは動作325に進む。動作325では、ゾーン制御装置122が、所定の期間が経過した後タイムアウトするように構成されているタイマを設定する。
所定の期間は、在線状況の変化の待ち時間をモデル化するために使用される非ゼロの期間である。いくつかの実施形態では、所定の期間は、ブロックN+1における在線状況変化イベントの発生とゾーン制御装置122による在線状況変化イベントの受け取りとの間の処理時間に基づいて設定される。
タイマが設定された後、ゾーン制御装置122は、所定の期間に、推定距離DESTが所定の距離閾値DTHより小さいままであり、ブロックN+1の在線状況が「空き」状態にあることになった後に記録から疑わしい区間420を取り除く。図3に図示されているように、動作330、335、および340で、ゾーン制御装置122は、ブロックNが「空き」状態のままであるかチェックし、推定距離DESTを計算し、動作310、315、および320で同様に実行されているように、所定の距離閾値DTHより小さいかどうかを決定する。動作345で、ゾーン制御装置122は、タイマがタイムアウトしたかどうかを決定する。プロセスは、タイマがまだタイムアウトしていなかった場合に動作330にループバックする。タイムアウトしていた場合、動作450で、タイマがタイムアウトした後に、ゾーン制御装置122は、疑わしい区間420を取り除く。
いくつかの実施形態では、動作335は、CT410からの複数の位置報告のうちの1つまたは複数に基づいてタイマがタイムアウトする前に繰り返し実行される。いくつかの実施形態では、推定距離DESTは、動作345が動作330にループバックする毎にゾーン制御装置122にとってアクセス可能な最新の位置報告に基づいて計算される。
図4Bは、CT410とブロックNおよびブロックN−1のブロック境界450との間の、CT410の背後の疑わしい区間440を取り除くためのCT410の図である。図4AのCT410と同様に、図4BのCT410は、前端412および後端414を含み、後端414は前端412よりもブロック境界450に近い。図4Bの推定距離DESTは、これで、後端414の基準位置に基づいて計算され、問題になっている次のブロックは、これで、ブロックN+1の代わりにブロックN−1となる。さもなければ、ゾーン制御装置122の記録から疑わしい区間440を取り除くプロセスは、図3および図4Aに関連して上で説明されているプロセスと基本的に類似している。
図5は、1つまたは複数の実施形態により、図2に図示されている方法200の一部である、方法500の流れ図である。図5に図示されている方法500は、図2の一組の動作240に対応している。図6A〜6Cは、1つまたは複数の実施形態による動いているCT610と連動する疑わしい区間を取り除く様々なシナリオの図である。図6に図示されている方法600の前、最中、および/または後に追加的な動作が実行され得ること、そして、本明細書ではいくつかの他のプロセスだけが簡単に説明され得ることが、理解されるであろう。
図6A〜6Bに図示されているように、CT610がブロックNからブロックN+1に移動すると、ブロックN+1の在線状況は、「空き」から「占有」に変化する。ゾーン制御装置122は、ブロックN+1の在線状況の変化を受け取った後に、ブロックN+1の在線状況の変化がCT610の前で動いているNCTによって、またはCT610の前端612によって引き起こされたかどうかを決定するように構成される。図6Cに図示されているように、CT610がブロックN−1からブロックNに移動すると、ブロックN−1の在線状況は、「占有」から「空き」に変化する。ゾーン制御装置122は、ブロックN−1の在線状況の変化を受け取った後に、ブロックN−1の在線状況の変化がCT610の後で動いているNCTによって、またはCT610の後端614によって引き起こされたかどうかを決定するように構成される。
図5および図6A〜6Cに図示されているように、方法500は動作510から始まる。動作510では、ゾーン制御装置122は、出発した(または出発しようとしている)CT610が、ゾーン制御装置122によって受け取られたばかりの在線状況の変化に対応するブロックに入りつつあるか、または入ったかを決定する。ブロックN+1の在線状況の変化がゾーン制御装置122によって受け取られたときにCT610の前端612の最新の報告された位置がまだブロックN内にある場合に、プロセスは、動作520aに進む。CT610の位置報告の待ち時間を考慮すると、CT610は、前進している可能性がある(点線のCT610によって表されているように)。また、仮想NCTは、ブロックN+1において在線状況変化イベントの発生をモデル化するように適合される。現在の鉄道システム内の在線状況の変化の待ち時間を考慮すると、仮想NCTは、対応する待ち時間の間も前進している可能性がある。
図5および図6Aに図示されているように、動作520aで、ゾーン制御装置122は、ブロックN+1の在線状況の変化に応答して所定の期間に仮想NCTの基準走行距離DNCT(ブロックNとブロックN+1との間のブロック境界620からの)を取得する。いくつかの実施形態では、所定の期間は、ブロックN+1における在線状況変化イベントの発生とゾーン制御装置122による在線状況変化イベントの受け取りとの間の処理時間に基づいて設定される。それに加えて、ゾーン制御装置122は、CT610の位置報告の所定のリフレッシュ持続時間内にCT610’の基準走行距離DCT(CT610の前端612)も取得する。いくつかの実施形態では、CT610は、所定のリフレッシュ持続時間に従って定期的にゾーン制御装置122の位置報告を行う。いくつかの実施形態では、所定のリフレッシュ持続時間は、150msから1sの範囲内である。図6Aに図示されているように、ゾーン制御装置がブロックN+1の状況変化の報告を受け取ったときにCT610が疑わしい区間630を通過していないため、疑わしい区間630は、ゾーン制御装置122の記録内にまだ残っている。
いくつかの実施形態では、仮想NCTの基準走行距離DNCTは、所定の期間における仮想NCTの可能な最大の走行距離である。いくつかの実施形態では、CT610の基準走行距離DCTは、所定のリフレッシュ持続時間(T)におけるCT610の可能な最小の走行距離である。計算の例示的な式は以下のとおりである。
CT=T*VCT
いくつかの実施形態では、仮想NCTの基準走行距離DNCTの計算は、CT610の最新の報告された速度VCTを取得するステップと、報告された速度VCTに所定の期間(TLATENCY)を乗算するステップとを含む。いくつかの実施形態では、CT610の基準走行距離DCTの計算は、CT610の前端612の最新の報告された速度VCTおよび報告された位置を取得するステップと、報告された速度VCTに所定のリフレッシュ持続時間を乗算するステップとを含む。計算の例示的な式は以下のとおりである。
NCT=TLATENCY*VCT
次いで、プロセスは、動作525aに進む。動作525aでは、ゾーン制御装置122は、CT610’(CT610の基準走行距離DCTを含む)と仮想NCTとの間の推定距離DESTを計算する。いくつかの実施形態では、推定距離の計算は、CT610からの位置報告に従って前端612の基準位置とブロック境界620との間の基準距離DGAPを取得するステップを含む。次いで、推定距離DESTが、仮想NCTの基準走行距離DNCTを基準距離DGAPに加算し、CT610の基準走行距離DCTを基準距離DGAPから減算することによって計算される。計算の例示的な式は以下のとおりである。
EST=DGAP+DNCT−DCT
いくつかの実施形態では、基準距離DGAPを計算する際に、列車位置または境界位置に関する位置不確定性の公差も考慮される。いくつかの実施形態では、前端612の基準位置とブロック境界620の位置との間の公称距離は、不確定性を考慮せずに計算される。次いで、基準距離DGAPは、所定の調整値および公称距離を加算することによって得られる。いくつかの実施形態では、所定の調整値は、CT610の所定のオーバーハング、現在の鉄道システムにおける可能なNCTの所定のオーバーハング、前端612の報告された位置の所定の公差、およびブロック境界620の位置の所定の公差、および他の好適なパラメータのうちの1つまたは複数の総和である。
推定距離DESTを取得した後に、プロセスは、動作530aに進む。動作530aでは、ゾーン制御装置122は、推定距離DESTが所定の距離閾値DTHより小さいかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、所定の距離閾値DTHは、現在の鉄道システム内に存在するNCTの最小長に対応する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTH以上である場合、ゾーン制御装置122は疑わしい区間630をそれでも取り除くことができないため、プロセスは終了する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTHより小さい場合、プロセスは動作535に進む。動作535では、ゾーン制御装置122は、疑わしい区間630を取り除く。
図5および図6Bに図示されているように、動作510において、ブロックN+1の在線状況の変化がゾーン制御装置122によって受け取られたときにCT610の前端612の最新の報告された位置がすでにブロックN+1内にある場合に、プロセスは、動作540に進む。ブロックN+1は、ブロックNとブロックN+1との間の第1のブロック境界620およびブロックN+1とブロックN+2との間の第2のブロック境界640を有する。CT610は、第1の境界620から第2の境界640の方へ向かう方向に沿って移動している。動作540では、CT610の前で未確認のNCTを動かしているのではないかという懸念からCT610と第2のブロック境界640との間の新しい疑わしい区間650がゾーン制御装置122の記録内に形成される。
次いで、プロセスは、動作520bに進み、ゾーン制御装置122は、ブロックN+1の在線状況の変化に応答して、ブロックNとブロックN+1との間のブロック境界620から、所定の期間に仮想NCTの基準走行距離DNCTを取得する。それに加えて、ゾーン制御装置122は、ブロックN+1の在線状況の変化に応答して、CT610の前端612の基準位置から、所定のリフレッシュ持続時間内にCT610の基準走行距離DCTも取得する。
いくつかの実施形態では、仮想NCTの基準走行距離DNCTは、所定の期間における仮想NCTの可能な最小の走行距離である。いくつかの実施形態では、CT610の基準走行距離DCTは、所定のリフレッシュ持続時間におけるCT610の可能な最大の走行距離である。
いくつかの実施形態では、基準走行距離DCTおよびDNCTは、動作520aについて上で説明されているのと似た仕方で決定され、したがって、基準走行距離DCTおよびDNCTの計算の詳細は、繰り返さない。
次いで、プロセスは、動作525bに進み、ゾーン制御装置122は、CT610’と仮想NCTとの間の推定距離DESTを計算する。計算の例示的な式は以下のとおりである。
EST=DGAP+DCT−DNCT
いくつかの実施形態では、推定距離の計算は、CT610からの位置報告に従って前端612の基準位置とブロック境界620との間の基準距離DGAPを取得するステップを含む。次いで、推定距離DESTが、仮想NCTの基準走行距離DNCTを基準距離DGAPから減算し、CT610の基準走行距離DCTを基準距離DGAPに加算することによって計算される。いくつかの実施形態では、動作525aに関して説明されているのと同様にして、基準距離DGAPを計算する際に、列車位置または境界位置に関する不確定性の公差も考慮される。
推定距離DESTを取得した後に、プロセスは、動作530bに進む。動作530bでは、ゾーン制御装置122は、推定距離DESTが所定の距離閾値DTHより小さいかどうかを決定する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTH以上である場合、ゾーン制御装置122は疑わしい区間650をそれでも取り除くことができないため、プロセスは終了する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTHより小さい場合、プロセスは動作535bに進む。動作535bでは、ゾーン制御装置122は、疑わしい区間650を取り除く。
図5および図6Cに図示されているように、動作510において、占有から空きへのブロックN+1の在線状況の変化がゾーン制御装置122によって受け取られたときにCT610の後端614の最新の報告された位置がブロックN内にある場合に、プロセスは、動作550に移動する。動作550では、CT610の後端614の後に未確認のNCTが続いているではないかという懸念があるためCT610とブロックN−1およびブロックNのブロック境界670との間の新しい疑わしい区間660がゾーン制御装置122の記録内に形成される。
次いで、プロセスは、動作520cに移動する。動作520cでは、ゾーン制御装置122は、ブロックN−1の在線状況の変化に応答して、ブロックN−1とブロックNとの間のブロック境界670から、所定の期間に仮想NCTの基準走行距離DNCTを取得する。それに加えて、ゾーン制御装置122は、ブロックN−1の在線状況の変化に応答して、CT610の前端612の基準位置から、所定のリフレッシュ持続時間内にCT610の基準走行距離DCTも取得する。
いくつかの実施形態では、仮想NCTの基準走行距離DNCTは、所定の期間における仮想NCTの可能な最小の走行距離である。いくつかの実施形態では、CT610の基準走行距離DCTは、所定のリフレッシュ持続時間におけるCT610の可能な最大の走行距離である。いくつかの実施形態では、基準走行距離DCTおよびDNCTは、動作520aについて上で説明されているのと似た仕方で決定され、したがって、基準走行距離DCTおよびDNCTの計算の詳細は、繰り返さない。
次いで、プロセスは、動作525cに進む。ゾーン制御装置122は、CT610’と仮想NCTとの間の推定距離DESTを計算する。計算の例示的な式は以下のとおりである。
EST=DGAP+DCT−DNCT
いくつかの実施形態では、推定距離の計算は、CT610からの位置報告に従って後端614の基準位置とブロック境界670との間の基準距離DGAPを取得するステップを含む。次いで、推定距離DESTが、仮想NCTの基準走行距離DNCTを基準距離DGAPから減算し、CT610の基準走行距離DCTを基準距離DGAPに加算することによって計算される。いくつかの実施形態では、動作525aに関して上で説明されているのと同様にして、基準距離DGAPを計算する際に、列車位置または境界位置に関する不確定性の公差も考慮される。
推定距離DESTを取得した後に、プロセスは、動作530cに進む。動作530cでは、ゾーン制御装置122は、推定距離DESTが所定の距離閾値DTHより小さいかどうかを決定する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTH以上である場合、ゾーン制御装置122は疑わしい区間660をそれでも取り除くことができないため、プロセスは終了する。推定距離DESTが、所定の距離閾値DTHより小さい場合、プロセスは動作535cに進む。動作535cでは、ゾーン制御装置122は、疑わしい区間670を取り除く。
図7は、1つまたは複数の実施形態による、図1におけるゾーン制御装置として用いることができるゾーン制御装置700のブロック図である。ゾーン制御装置700は、図2、図3、および図5に図示されているように方法を実行するために用いることができる。
ゾーン制御装置700は、ハードウェアプロセッサ710と、コンピュータプログラムコード722すなわち実行可能な命令セットで符号化されている、つまりそれらを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体720とを含む。プロセッサ710は、コンピュータ可読記憶媒体720に電気的に結合されている。プロセッサ710は、図2、図3、および図5に図示されている動作の一部または全部をゾーン制御装置700に実行させるため、コンピュータ可読記憶媒体720において符号化されているコンピュータプログラムコード722を実行するように、構成されている。
ゾーン制御装置700は、ネットワークインターフェース730、ディスプレイ740、およびプロセッサ710に結合された入力デバイス750も含む。ネットワークインターフェース730により、ゾーン制御装置700がネットワーク150(図1)と通信することが可能になる。ネットワークインターフェース730は、BLUETOOTH、WIFI、WIMAX、GPRS、もしくはWCDMAなどの無線ネットワークインターフェース、またはイーサネット、USB、もしくはIEEE−1394などの有線ネットワークインターフェースを含む。ディスプレイ740は、図2、図3、および図5に図示されているように方法を実行するステップをグラフィックで示すために用いることができる。入力デバイス750により、ゾーン制御装置700のオペレータが、図2、図3、および図5に図示されているように方法を実行するステップに用いることができる情報を入力することが可能になる。また、ディスプレイ740および入力デバイス750を併せて用いることで、ゾーン制御装置700のオペレータは、ゾーン制御装置700をインタラクティブに制御することが可能になる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ740および入力デバイス750は、存在していない。
いくつかの実施形態では、プロセッサ710は、中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、分散処理システム、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/または適切な処理ユニットである。
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体720は、電気、磁気、光、電磁、赤外線、および/もしくは半導体システム(または装置またはデバイス)である。例えば、コンピュータ可読記憶媒体720は、半導体もしくはソリッドステートメモリ、磁気テープ、リムーバブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、剛性磁気ディスク、および/または光ディスクを含む。光ディスクを用いるいくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体720は、コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスクリード/ライト(CD−R/W)、および/またはデジタルビデオディスク(DVD)を含む。
いくつかの実施形態では、記憶媒体720は、図2、図3、および図5に図示されている方法をゾーン制御装置700に実行させるように構成されたコンピュータプログラムコード722を記憶する。いくつかの実施形態では、記憶媒体720は、在線検知デバイスの位置、列車の最新の位置、列車の最新の速度、ブロックの在線状況、疑わしい区間の記録などの、方法200、300、および500を実行するために必要な、または方法200、300、および500を実行している間に生成される、情報またはデータ724も格納する。
一実施形態によれば、記録から疑わしい区間を取り除く方法は、通信車両と、軌道の第1のブロックと第2のブロックとのブロック境界との間の推定距離を決定するステップを含む。疑わしい区間は、通信車両と、第1のブロックと第2のブロックとのブロック境界との間の第1のブロックの一区間として定義される。第2のブロックの在線状況が決定される。疑わしい区間は、所定の期間に、(a)推定距離が所定の距離閾値より小さいままであり、かつ(b)第2のブロックの在線状況が空き状態のままであり、所定の期間が非ゼロの期間であった後に、記録から取り除かれる。
別の実施形態によれば、記録から疑わしい区間を取り除く方法が開示され、そこでは、疑わしい区間は、通信車両と、軌道の第1のブロックと第2のブロックとのブロック境界との間の軌道の第1のブロックの一区間として定義される。方法は、第2のブロックの在線状況の変化を決定するステップを含む。仮想車両の基準走行距離は、第2のブロックの在線状況の変化に応答して決定される。仮想車両は、第2のブロックにおいて在線状況変化イベントの発生をモデル化するように適合される。通信車両と仮想車両との間の推定距離が、計算される。疑わしい区間は、推定距離が所定の距離閾値より小さい場合に記録から取り除かれる。
別の実施形態によれば、記録から軌道の第1のブロックの疑わしい区間を取り除く方法は、空き状態から占有状態への第1のブロックの在線状況の変化を決定するステップを含む。第1のブロックは、第1のブロック境界と第2のブロック境界とを有し、通信車両は、第1のブロック境界から第2のブロック境界への方向に沿って移動している。疑わしい区間は、通信車両と、第2のブロック境界との間の第1のブロックの一区間として定義される。仮想車両の基準走行距離は、第1のブロックの在線状況の変化に応答して決定される。仮想車両は、第1のブロックにおいて在線状況変化イベントの発生をモデル化するように適合される。通信車両と仮想車両の位置との間の推定距離が、計算される。疑わしい区間は、推定距離が所定の距離閾値より小さい場合に記録から取り除かれる。
以上は、当業者が本開示の諸態様をよりよく理解することができるように、いくつかの実施形態の特徴を概説している。当業者は、本明細書で紹介された実施形態と同じ目的を実行するため、および/または、同じ効果を達成するために、他のプロセスおよび構造を設計または修正する基礎として本開示を容易に用い得る、ということを理解するはずである。また、当業者は、そのような等価な構成が本開示の趣旨および範囲から逸脱しないこと、そして、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者が本明細書に様々な変更、置換、および改変を行い得ることを、理解するはずである。

Claims (20)

  1. 記録から軌道の疑わしい区間を取り除く方法であって、前記疑わしい区間は通信車両と軌道の第1のブロックと第2のブロックとのブロック境界との間の前記軌道の前記第1のブロックの一区間として定義され、
    ハードウェアプロセッサによって、前記通信車両と前記ブロック境界との間の推定距離を決定するステップと、
    前記プロセッサによって、前記第2のブロックの在線状況を決定するステップと、
    所定の期間に、(a)前記推定距離が所定の距離閾値より小さいままであり、かつ(b)前記第2のブロックの前記在線状況が空き状態のままであり、前記所定の期間が非ゼロの期間であった後に、前記疑わしい区間を前記記録から取り除くステップとを含む。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記所定の期間は前記第2のブロックにおける在線状況変化イベントの発生と前記プロセッサによる前記在線状況変化イベントの前記受け取りとの間の処理時間に基づいて設定される。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    (a)前記推定距離が前記所定の距離閾値より小さくなり、かつ(b)前記第2のブロックの前記在線状況が空き状態になった後にタイマを起動するステップであって、前記タイマは前記所定の期間の後にタイムアウトするように設定される、ステップをさらに含み、
    前記疑わしい区間を取り除く前記ステップは、前記タイマのタイムアウト後に実行される。
  4. 請求項1に記載の方法であって、前記通信車両は第1の車端と第2の車端とを備え、前記第1の車端は前記第2の車端よりも前記ブロック境界に近く、前記推定距離を決定する前記ステップは、
    前記推定距離を、前記通信車両からの位置報告による前記第1の車端の基準位置と、前記ブロック境界の位置とにより計算するステップを含む。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記推定距離を計算する前記ステップは、
    前記第1の車端の前記基準位置と前記ブロック境界の前記位置との間の公称距離を計算するステップと、
    所定の調整値を、前記推定距離としての前記公称距離に加算するステップとを含む。
  6. 請求項5に記載の方法であって、前記所定の調整値は、前記通信車両の所定のオーバーハング、非通信車両の所定のオーバーハング、前記第1の車端の前記報告された位置の所定の公差、および前記ブロック境界の前記位置の所定の公差のうちの1つまたは複数の総和である。
  7. 請求項1に記載の方法であって、前記推定距離を決定する前記ステップは、前記通信車両からの複数の位置報告のうちの1つまたは複数に基づいて繰り返し実行される。
  8. 記録から疑わしい区間を取り除く方法であって、前記疑わしい区間は通信車両と軌道の第1のブロックと第2のブロックとのブロック境界との間の前記軌道の前記第1のブロックの一区間として定義される、前記方法は、
    ハードウェアプロセッサによって、前記第2のブロックの在線状況の変化を決定するステップと、
    仮想車両の基準走行距離を、前記第2のブロックの在線状況の前記変化に応答して決定するステップであって、前記仮想車両は前記第2のブロックにおいて在線状況変化イベントの発生をモデル化するように適合される、ステップと、
    前記通信車両と前記仮想車両との間の推定距離を計算するステップと、
    前記疑わしい区間を、前記推定距離が所定の距離閾値より小さい場合に前記記録から取り除くステップとを含む。
  9. 請求項8に記載の方法であって、
    前記通信車両の報告された速度に従って前記仮想車両の前記基準走行距離を計算するステップをさらに含む。
  10. 請求項9に記載の方法であって、前記仮想車両の前記基準走行距離を計算する前記ステップは、前記報告された速度に所定の期間を乗算するステップを含み、前記所定の期間は前記第2のブロックにおける在線状況変化イベントの発生と前記プロセッサによる前記在線状況変化イベントの前記受け取りとの間の処理時間に基づいて設定される。
  11. 請求項8に記載の方法であって、前記通信車両は第1の車端と第2の車端とを備え、前記第1の車端は前記第2の車端よりも前記ブロック境界に近く、前記推定距離を計算する前記ステップは、
    前記通信車両の報告された速度を決定するステップと、
    前記通信車両からの位置報告により前記第1の車端の基準位置および前記基準位置と前記ブロック境界との間の基準距離を決定するステップと、
    前記報告された速度による前記通信車両の基準走行距離と、前記位置報告に対応する所定のリフレッシュ持続時間とを計算するステップと、
    前記基準位置と前記ブロック境界との間の前記基準距離、前記通信車両の前記基準走行距離、および前記仮想車両の前記基準走行距離により前記推定距離を計算するステップとを含む。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記第1の車端は、前記ブロック境界に向かって移動しており、前記第2のブロックの在線状況の前記変化は、空き状態から占有状態への変化であり、前記推定距離を計算する前記ステップは、(a)前記仮想車両の前記基準走行距離を前記基準位置と前記ブロック境界との間の前記基準距離に加算するステップと、(b)前記通信車両の前記基準走行距離を前記基準位置と前記ブロック境界との間の前記基準距離から減算するステップとを含む。
  13. 請求項11に記載の方法であって、前記第1の車端は、前記ブロック境界から離れつつあり、前記第2のブロックの在線状況の前記変化は、占有状態から空き状態への変化であり、前記推定距離を計算する前記ステップは、(a)前記仮想車両の前記基準走行距離を前記基準位置と前記ブロック境界との間の前記基準距離から減算するステップと、(b)前記通信車両の前記基準走行距離を前記基準位置と前記ブロック境界との間の前記基準距離に加算するステップとを含む。
  14. 請求項11に記載の方法であって、前記基準距離を決定する前記ステップは、
    前記第1の車端の前記基準位置と前記ブロック境界の前記位置との間の公称距離を計算するステップと、
    所定の調整値を、前記基準距離としての前記公称距離から減算するステップとを含む。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記所定の調整値は、前記通信車両の所定のオーバーハング、非通信車両の所定のオーバーハング、第1の車端の報告された位置の所定の公差、および前記ブロック境界の前記位置の所定の公差のうちの1つまたは複数の総和である。
  16. 記録から軌道の第1のブロックの疑わしい区間を取り除く方法であって、
    ハードウェアプロセッサによって、空き状態から占有状態への前記第1のブロックの在線状況の変化を決定するステップであって、前記第1のブロックは第1のブロック境界と第2のブロック境界とを備え、通信車両は前記第1のブロック境界から前記第2のブロック境界への方向に沿って移動し、前記疑わしい区間は前記通信車両と前記第2のブロック境界との間の前記第1のブロックの一区間として定義される、ステップと、
    仮想車両の基準走行距離を、前記第1のブロックの在線状況の前記変化に応答して決定するステップであって、前記仮想車両は前記第1のブロックにおいて在線状況変化イベントの発生をモデル化するように適合される、ステップと、
    前記通信車両と前記仮想車両の前記位置との間の推定距離を計算するステップと、
    前記疑わしい区間を、前記推定距離が所定の距離閾値より小さい場合に前記記録から取り除くステップとを含む。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    前記通信車両の報告された速度に従って前記仮想車両の前記基準走行距離を計算するステップをさらに含む。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記仮想車両の前記基準走行距離を計算する前記ステップは、前記報告された速度に所定の期間を乗算するステップを含み、前記所定の期間は前記第2のブロックにおける在線状況変化イベントの発生と前記プロセッサによる前記在線状況変化イベントの前記受け取りとの間の処理時間に基づいて設定される。
  19. 請求項16に記載の方法であって、前記通信車両は第1の車端と第2の車端とを備え、前記第1の車端は前記第2の車端よりも前記第2のブロック境界に近く、前記推定距離を計算する前記ステップは、
    前記通信車両の報告された速度を決定するステップと、
    前記通信車両からの位置報告により前記第1の車端の基準位置および前記基準位置と前記第1のブロック境界との間の基準距離を決定するステップと、
    前記報告された速度による前記通信車両の基準走行距離と、前記位置報告に対応する所定のリフレッシュ持続時間とを計算するステップと、
    前記基準位置と前記第1のブロック境界との間の前記基準距離、前記通信車両の前記基準走行距離、および前記仮想車両の前記基準走行距離により前記推定距離を計算するステップとを含む。
  20. 請求項19に記載の方法であって、前記推定距離を計算する前記ステップは、(a)前記仮想車両の前記基準走行距離を前記基準位置と前記ブロック境界との間の前記基準距離から減算するステップと、(b)前記通信車両の前記基準走行距離を前記基準位置と前記ブロック境界との間の前記基準距離に加算するステップとを含む。
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