JP5904476B1 - 漆喰被覆粒状体及びこれを用いた化学物質吸着物品 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、平坦な基材シートの表面に漆喰層と通気性保護層を形成した脱臭シートが開示され、ホルムアルデヒド吸着能があることが記載されている。特許文献1の漆喰層は漆喰材料と水の混練物を所定の厚さで塗布したものである。
特許文献2には、珪藻土等の吸放湿性粉体を造粒及び焼成した粒径3〜30mmの球状吸収湿材が開示され、吸放湿性粉体が結合材として漆喰を含むことが記載されている。特許文献2では漆喰は単なる結合材として微量に含まれるのみである。
特許文献3には、粒径1/1000mm〜12mmのゼオライト粒子の表面に光触媒である酸化チタンを固着させた粒状体が開示されている。但し、特許文献3のゼオライト粒子は、平坦な基材の表面に固定されている。
特許文献4には、直径3〜5mmのほぼ球形状の消臭用セラミック粒(ゼオライトと粘土を含む)の表面に酸化触媒の微粒子を付着させた粒状体が開示されている。
本発明の態様は、化学物質吸着機能を有する粒状体であって、平均粒径2mm〜5mmのパーライトである基材と、前記基材の表面を被覆している厚さ0.5mm未満の漆喰の表層と、を有する漆喰被覆粒状体である。好適には、漆喰の表層に活性炭が含まれている。
図1は、本発明の漆喰被覆粒状体の断面を模式的に示した図である。
本発明による漆喰被覆粒状体1は、通常、多数の粒状体の集合体として利用されるものであるが、図1は1つの粒状体の断面を例示したものである。漆喰被覆粒状体1は、パーライトである基材2と、基材2の表面全体を被覆している漆喰である表層3とを有する。
図2(a)は、化学物質吸着物品10の一部切り欠き側面図である。化学物質吸着物品10は、容器11の中に図1に示した漆喰被覆粒状体1が多数充填されている。容器11は例えばプラスチック製であり、通気性が確保されていればよい。図示の例では、容器11の上部に外気と通気可能とする孔が形成されている。
<試験体>
・実施例1(漆喰/パーライト粒状体):パーライトを基材とし、漆喰を表層とする漆喰被覆粒状体を不織布の袋に封入したもの
・実施例2(漆喰・活性炭/パーライト粒状体):パーライトを基材とし、活性炭を添加した漆喰を表層とする活性炭添加漆喰被覆粒状体を不織布の袋に封入したもの
36%ホルムアルデヒド液(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)1mLをホールピペットを用いて5mLメスフラスコに取り、蒸留水を標線まで注ぎ希釈したものを試験ガス原液とした。
容積10Lのサンプリング袋(テドラーバッグ)に活性炭を通過させた清浄空気を封入し、さらに試験ガス原液7μLをテドラーバッグ内に注入した後、20℃の室内に設置し、16時間放置したものを、検知管と検知管式気体測定器(株式会社ガステック製)を用いて濃度を測定し、これを初期濃度とした。
次に、5Lテドラーバッグに試験体を封入し、テドラーバッグ内を排気した。各試験体につき2個のテドラーバッグ(試験片1、試験片2)を作製した。
空の3Lテドラーバッグを、試験ガスを封入した10Lテドラーバッグに接続し、3Lテドラーバッグが完全に膨らむまで試験ガスを移動させた。その3Lテドラーバッグを試験体封入済みの5Lテドラーバッグに接続し、試験ガスを試験体封入済みの5Lテドラーバッグへ完全に移動させた。なお、空の5Lテドラーバッグを用いて同様の操作を行い、これをブランク試験とした。
試験ガス濃度の測定は、検知管と検知管式気体測定器(株式会社ガステック製)を用いて行った。測定は、20℃の室内にて、試験ガス導入から1、3、6、24時間経過後に行った。
表1及び図3にホルムアルデヒドの吸着試験の結果を示す。図3のグラフは、表1における各試験体の2個の試験片の平均値をプロットしたものである。図3に示すように実施例1及び実施例2とも、試験ガス導入の1時間後にホルムアルデヒドが98〜99%減少し、ほぼ消失した。
<試験体>
・実施例3(漆喰/パーライト粒状体):パーライトを基材とし、漆喰を表層とする漆喰被覆粒状体を不織布の袋に封入したもの
・参考例1(漆喰・活性炭/ボード):活性炭を添加した漆喰を13cm×9cmのボードに塗布したもの(この参考例1は、本発明の粒状体とは形状が異なるので参考例としたが、活性炭添加漆喰自体の吸着機能を示すものとして挙げた。)
トルエン(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を試験ガス原液とした。
容積10Lのサンプリング袋(テドラーバッグ)に活性炭を通過させた清浄空気を封入し、さらに試験ガス原液4μLをテドラーバッグ内に注入した後、20℃の室内に設置し、16時間放置したものを、検知管と検知管式気体測定器(株式会社ガステック製)を用いて濃度を測定し、これを初期濃度とした。
その後の試験工程は、上記(1)と同じである。
表2及び図4にトルエンの吸着試験の結果を示す。図4のグラフは、表2における各試験体の2個の試験片の平均値をプロットしたものである。図4に示すように実施例3では試験ガス導入の3時間後にトルエンが約35%減少し、参考例1では試験ガス導入の6時間後にトルエンが98%減少し、ほぼ消失した。
<試験体>
・実施例4(漆喰/パーライト粒状体):パーライトを基材とし、漆喰を表層とする漆喰被覆粒状体を不織布の袋に封入したもの
・参考例2(漆喰/ボード):漆喰を13cm×9cmのボードに塗布したもの(この参考例2は、本発明の粒状体とは形状が異なるので参考例としたが、漆喰自体の吸着機能を示すものとして挙げた。)
28%アンモニア水(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)1mLをホールピペットを用いて5mLメスフラスコに取り、蒸留水を標線まで注ぎ希釈したものを試験ガス原液とした。
容積10Lのサンプリング袋(テドラーバッグ)に活性炭を通過させた清浄空気を封入し、さらに試験ガス原液18μLをテドラーバッグ内に注入した後、20℃の室内に設置し、16時間放置したものを、検知管と検知管式気体測定器(株式会社ガステック製)を用いて濃度を測定し、これを初期濃度とした。
その後の試験工程は、上記(1)と同じである。
表3及び図5にアンモニアの吸着試験の結果を示す。図5のグラフは、表2における各試験体の2個の試験片の平均値をプロットしたものである。図5に示すように実施例4では試験ガス導入の1時間後にアンモニアが約80%減少し、6時間後に約90%減少し、参考例2では試験ガス導入の1時間後にアンモニアが99%減少し、ほぼ消失した。
2 基材(パーライト)
3 表層(漆喰)
10、20 化学物質吸着物品
Claims (3)
- 化学物質吸着機能を有する粒状体であって、平均粒径2mm〜5mmのパーライトである基材と、前記基材の表面を被覆している厚さ0.5mm未満の漆喰の表層と、を有することを特徴とする漆喰被覆粒状体。
- 前記漆喰の表層に活性炭が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の漆喰被覆粒状体。
- 通気性を有する容器又は袋と、前記容器又は袋に充填された請求項1又は2に記載の漆喰被覆粒状体と、を有することを特徴とする化学物質吸着物品。
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JP2002253960A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-10 | Tanimoto Daiki | 脱臭剤およびその製造方法 |
JP2004033602A (ja) * | 2002-07-05 | 2004-02-05 | Kaoru Taniguchi | 脱臭用組成物 |
JP2004244227A (ja) * | 2003-02-10 | 2004-09-02 | Ryoji Takahashi | 漆喰 |
JP2006232623A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Hino Jushi:Kk | 室内用漆喰組成物 |
JP3150108U (ja) * | 2009-02-13 | 2009-04-30 | 国土緑化株式会社 | 植木鉢 |
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