JP5904399B2 - 燃料改質方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改質触媒を用いて、水及び二酸化炭素を含有する排気ガスと燃料から水素含有改質ガスを生成する燃料改質方法に係わり、特に、自動車上(オンボード)で効率的、効果的に水素を生成し、かつ触媒の劣化を抑制することができる燃料改質方法に関するものである。
近年、地球環境に対する配慮から、二酸化炭素(CO)排出量の低減が叫ばれており、各種の燃焼器、内燃機関などから排出されるCO削減技術の開発が精力的に行われている。
自動車用内燃機関に関しても、燃焼改善、フリクション低減などによる着実な効率化により、燃費改善がなされてきている。また、世界的にもエネルギー問題が顕著化してきており、燃料資源の有効利用のためにも燃費のさらなる向上が必要とされ、より効果の高い技術の開発が求められている。
内燃機関からは、排気ガスと共に熱が放出されており、エネルギーが無駄に捨てられているのが現状であるが、排気ガスや排熱のエネルギーを効果的に回収することができればCO2の直接削減ができるので、大きな燃費向上効果が得られることになる。
このような観点からすると、排気ガス中の水分やCOを用いて吸熱型燃料改質反応を実行する方法は、有力な排熱回収法と考えられる。これは、化学的なエネルギー回収法であるが、このとき得られるHやCOを含有する改質ガスは、吸熱した分だけ供給した元燃料よりも高熱量化することになる。
さらに好都合なことには、良く知られているように、Hは内燃機関の燃焼促進に極めて有効な成分であり、燃焼速度が大きく、最小点火エネルギーが小さいが、オクタン価が高く、アンチノック性に優れるなどの特性を有するため、燃焼限界の拡大に有効である。例えば、高圧縮比化、リーン領域拡大、排気循環率を高めることができるなどの効果が期待される。
こうした効果を狙って、内燃機関からの排気ガスの持つ熱(排熱)を利用し、改質触媒を用いてオンボードで水素を生成し、排気循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置を介して内燃機関の吸気に水素を供給する方法が多数提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特公昭61−35375号公報 特許第4013704号公報
この場合、排気ガス中に含まれる水分が改質反応に寄与し、いわゆる燃料の水蒸気改質反応が起こるため、吸熱反応によって排気熱を改質燃料として回収することが可能となり、大きな排熱回収効果が期待できる。例えば、ガソリンの模擬燃料としてのイソオクタン(i−C18)の水蒸気改質反応においては、改質反応後に25%を超える燃料熱量の増加が見込まれ、大きな排熱回収効果が期待される。
さらには、排気ガス中のCOまで活用すると、30%以上の燃料熱量の増加分が期待される。すなわち、上記の燃焼限界の拡大に加えて、大きな排熱回収効果が加わるため、オンボードでの燃料の水蒸気改質反応とコンバインドした水素供給システムは、内燃機関の燃費改善に対して高いポテンシャルを有する技術である。
しかしながら、吸熱型改質反応である水蒸気改質反応やCO改質反応(ドライリフォーミング)は、現状の改質触媒の能力を前提とすると、効果的に促進するには、600℃以上の比較的高い温度条件が必要である。
これに対して、自動車の内燃機関からの排気ガス温度は、マニホールドあるいはその直下位置でも通常の走行モードでは600℃に満たないことが多く、このような温度条件下では、ガソリン、軽油などの炭化水素系燃料を効率的に改質して要求量のHを生成することは容易ではない。
また、自動車用途においては、低温からの始動、急速加速、減速など様々な運転モードを含むことから、排気ガス量、雰囲気、排気ガス温度などが目まぐるしく変動することになる。
したがって、運転モードの全域に亘って効果的なH生成を実現するには、低温活性に優れた改質触媒の開発のみならず、触媒の使い方を含めたシステム開発も重要になるが、そのような使い方を含めた技術提案はほとんどなされていないのが現状である。
本発明は、従来のオンボード燃料改質技術における上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、始動・加速・減速などの様々な過渡運転モードを含む条件下で、改質触媒の機能を効果的に発揮させることができる燃料改質方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、燃料改質触媒層の温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給する排気ガス量、燃料量及び酸素量を調整し、もって燃料改質触媒入口における酸素と燃料中炭素のモル比(O/C)を制御するようになすことによって、上記課題が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の燃料改質方法は、燃料改質触媒と排気ガスの熱を利用して、水及び二酸化炭素を含有する排気ガス又はこの排気ガスと燃料から水素を含有する改質ガスを生成する方法であって、排気循環装置の系統内に、燃料噴霧器と燃料蒸発部と燃料改質触媒を含む燃料改質触媒反応装置を配置し、上記燃料改質触媒の温度を検出し、検出された触媒温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給する排気ガスの酸素量、排気ガス量及び燃料量を調整することにより、上記燃料改質触媒入口における酸素と燃料中炭素のモル比(O/C)を制御することを特徴としている。
本発明によれば、燃料改質触媒反応装置を排気循環装置の配管系に組み込んでいるため、触媒反応装置への排熱と物質の供給が容易になり、反応により生成したHを内燃機関の吸気に直接供給でき、大きな燃費向上効果を得ることができる。そして、改質触媒の温度を検出して、その温度に応じて、O/Cモル比を制御することにより、変動する排気条件にも速やかに応答でき、効果的なH生成が可能になる。
燃料改質触媒反応装置の触媒温度に対するO/Cモル比の条件範囲を示す説明図である。 燃料改質触媒反応装置の触媒温度に対するHO/Cモル比の条件範囲を示す説明図である。 本発明の燃料改質方法を適用したオンボード燃料改質装置の一例を示す説明図である。 本発明の実施例に用いた触媒反応装置の構成を示す説明図である。 各触媒温度におけるO/Cモル比と生成水素濃度との関係を示す実施例結果のグラフである。 各触媒温度におけるHO/Cモル比と生成水素濃度との関係を示す実施例結果のグラフである。
以下に、本発明の燃料改質方法について、当該方法を実施するための装置構成などと共に、さらに詳細、かつ具体的に説明する。
上述のように、本発明の燃料改質方法は、燃料改質触媒と排気ガスの熱を利用して、水及び二酸化炭素を含有する排気ガスから、又はこの排気ガスと燃料から水素を含有する改質ガスを生成する方法である。そして、本発明方法においては、排気循環装置(EGR装置)の系統内に、燃料噴霧器と燃料蒸発部と燃料改質触媒を含む燃料改質触媒反応装置を配置し、燃料改質触媒の温度を検出し、その温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給する排気ガスの酸素量、排気ガス量及び燃料量を調整することにより、燃料改質触媒入口における酸素と燃料中炭素のモル比(O/C)を制御するようにしている。
本発明の燃料改質方法においては、上記EGR装置の系統内に、空気供給装置を配置し、触媒温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給する排気ガスの酸素量、排気ガス量、燃料量に加えて、空気供給装置からの空気供給量を調整するようにすることもできる。これによって、より応答性に優れた速やかな制御が可能になる。
本発明の燃料改質方法においては、リッチないしはストイキ近傍(14.6±0.3)で運転される場合の内燃機関からの排気ガスを主な対象にしており、内燃機関がリーン条件で運転される場合には、生成した水素が余剰水素により酸化消費されてしまうことがある。
燃料改質触媒反応装置に供給する排気ガス量、燃料量、及び空気量の制御は、触媒層温度に従う。その際の制御パラメーターをO/Cモル比とすることにより、効果的に反応を制御して効率的にHを生成しうることができる。ここで、Cは燃料中のモル数であり、C1を基準にしたものである。
具体的な制御方法に関しては、上記燃料改質触媒の温度が350℃未満の場合には、この燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比を0.3以上0.5未満に制御する。これによって、部分酸化反応を促進して、比較的低温の条件下でも効果的にHを生成することが可能になる。
また、上記燃料改質触媒の温度が350℃以上450℃未満の場合には、燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比を0.2以上0.4未満に制御する。これにより、部分酸化反応に加えてHOの関与する水蒸気改質反応やCOシフト反応などを併発させることができるので、効果的にHを生成することが出来る。
さらに、上記燃料改質触媒の温度が350℃以上450℃未満の場合には、燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比は、0.25以上0.35未満に制御することがより好ましい。
上記燃料改質触媒の温度が比較的高い450℃以上の場合には、当該燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比を0を超えて0.25未満に制御する。これにより水蒸気改質反応を促進して効果的にHを生成することができる。
このとき、酸素量を増やして、O/Cモル比が0.25を超えると、むしろOを添加しない条件よりもH生成量が低下するため、逆効果となる。この原因は、主として生成したHが余剰酸素により酸化除去されるためと考えられる。
燃料改質触媒反応装置における改質触媒の温度に対するO/Cモル比の上記条件範囲を図1に纏めて示す。
また、HO/Cモル比(HO量に対する燃料中のCのモル比)もH生成反応に影響が大きい。
すなわち、燃料改質触媒の温度が350℃未満の場合には、HO/Cモル比を0を超えて1.5未満に制御することが有効である。このような低温条件では、もともとHOを活性化できないため、水蒸気改質反応の促進は難しい。むしろ酸素の活用を図ることが肝要であるが、HOは酸素の作用を抑制するため、酸素の活用にはHOの削減が有効である。HO/Cモル比を1.5未満とすることにより酸素に対するHOの影響を抑え込むことができる。さらには、HO/Cモル比を1.0未満に制御すると酸素を効果的に活用できるようになる。
逆に、上記燃料改質触媒の温度が350℃以上の場合には、燃料改質触媒装置に供給される燃焼排気ガス量、燃料量及び空気量を調整することによって、燃料改質触媒入口におけるHO/Cモル比を高く設定することで、水蒸気改質反応を効果的に促進させ、Hを生成することができる。この場合、HO/Cモル比は1.5以上、より好ましくは2.5以上に制御することでH生成量を効率的に増やすことができる。
図2には、燃料改質触媒反応装置における改質触媒の温度に対するHO/Cモル比の上記条件範囲を纏めて示す。
本発明の燃料改質方法において使用する燃料改質触媒の成分としては、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)及びコバルト(Co)から選ばれた少なくとも1種の金属を含有させることが有効である。
触媒成分は、用いる炭化水素燃料種により適するものを選定できる。特に、Rh成分はH生成能が高く、耐コーキング性、安定性に優れるため好ましい成分であるが、反面、資源的に貴重であり、価格が高い。そのため、使用にあたっては担持量はできるだけ減らすことが好ましい。
また、上記燃料改質触媒における担体あるいは助触媒成分としては、アルミニウム(Al)、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、ニオブ(Nb)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)から選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物を含有させる。
これらの担体は、単に上記触媒成分を分散して活性に供する表面を増やし、触媒成分の安定化に寄与するのみならず、HOの活性化にも重要な役割を果たすので、触媒作用の一端を担うものである。本担体材料には、上記触媒成分との相性があり、調製法を適切に選定することで高性能な触媒が得られる。また、使用条件に応じて、選定した成分の比率を制御することで高耐久性触媒が実現できる。
本発明においては、RGR装置の系統内に、燃料噴霧器と燃料蒸発部と燃料改質触媒を含む燃料改質触媒反応装置、さらに、必要に応じて空気(2次空気)の供給装置を配置し、燃料改質触媒の温度を検出すると共に、検出された触媒温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給される排気ガス量、燃料量及び酸素量(空気量)の制御を行うようにしている。これにより、自動車の内燃機関のように、始動・加速・減速などの様々な過渡運転モードを含む条件下で、燃料改質触媒の能力を十分に発揮させ、Hを効率よく生成することができる。これにより、広範な運転条件において、内燃機関にHを効果的に使えるため、燃焼を改善し、燃焼限界を拡大して燃費を大きく向上できる。
すなわち、本発明においては、上述したように、改質触媒反応装置を、EGR配管システムに組み込むことにより、触媒反応器への排熱および物質の供給を容易にし、反応によって生成したHを内燃機関の吸気に直接供給できるため、大きな燃費向上効果を得ることができる。
さらには、2次空気を導入し、かつその量を高応答で制御できる空気供給装置をEGR配管システム内に備える。かつ、触媒温度を検出して、その温度に応じて、上述のO/Cモル比及びHO/Cモル比を制御することにより、目まぐるしく変動する排気条件にも高応答で対応できるため、効果的なH生成が可能になり、大きな燃費向上効果を得ることができる。
また、本発明においては、触媒層温度に応じて、O/Cモル比及びHO/Cモル比をきめ細かく制御することで、触媒に対する余分な負荷が抑制されるため、触媒を長寿命化でき、触媒成分の節減にも寄与することができる。
図3は、本発明の燃料改質方法に用いる装置の一例を示すものであって、図に示す燃料改質反応装置は、内燃機関からの排気ガスの一部ないしは全部、さらには排気ガスの熱も効率的に活用するために、EGR装置の系統内に設置されている。
当該燃料改質反応装置には、燃料噴霧器と燃料蒸発部と燃料改質触媒を含む燃料改質触媒反応装置と共に、空気(2次空気)供給装置が具備され、上記燃料改質触媒の温度を検出し、その温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給される排気ガス量、燃料量、及び酸素(空気)量の制御を行うことができる。
内燃機関の排気ガス中には、水と二酸化炭素が含有されており、これらはHを高濃度で生成するための燃料改質反応に寄与することができる。
ここで、排気ガス中に過剰に酸素を含むようなリーン・バーン運転の排気ガス中では、生成したHが直ちに酸化されてしまうため、本法の適用は困難になる。リーン運転でも酸素残量が比較的少ない場合には適用することができる。本法は、内燃機関がリッチ乃至はストイキ近傍(14.6±0.3)で運転される条件に適用することで大きな効果が期待できる。
本発明においては、燃料改質触媒層の温度を検出し、その温度に応じて、装置に供給する排気ガス量、燃料量及び酸素(空気)量を制御することにより、O/Cモル比及びHO/Cモル比を制御する。これによって、温度、ガス量の変動が大きい内燃機関からの排気を有効利用して運転モード全域に渡ってHを生成、供給することが可能になる。
燃料改質触媒反応装置に組み込む改質触媒の形態としては、例えば、排気触媒にも一般的に用いられるコージェライト質ハニカム状モノリス担体に、上記したAl、Ce、Zr、La、Nd、Nb、Si、Mg及びCaから選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物をまずコートする。そして、その上に、触媒成分として、Pt、Rh、Pd、Ni、Cu及びCoから選ばれた少なくとも1種の金属成分を含有させたものが例示される。
これらの金属酸化物は、単独でも有効だが、特にCe−Nb、Ce−Nd、La−Zr、Ce−Zrなどのように多成分化して用いることによって触媒が安定化するため好ましい。
EGRガスの取り口は、排気ガス温度確保のため、排気触媒の上流側に設けるのが有効である。排気ガス中には未燃HC、CO、NOxが含まれるが、一部は燃料改質触媒反応装置で浄化されるため、排気触媒への負荷が低減される。すなわち、排気のクリーン化が促進されることになる。
以下、実施例によって、本発明の実施の形態をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は下記の実施例のみには制限されない。
〈燃料改質触媒の製造〉
本発明に用いる燃料改質触媒は、上記したように、触媒成分としてPt、Rh、Pd、Ni、Cu及びCoから選ばれた少なくとも1種の金属成分を含み、担体あるいは助触媒成分としてAl、Ce、Zr、La、Nd、Nb、Si、Mg及びCaから選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物を含有させる。
言うまでもなく、触媒金属成分及び担体となる金属酸化物は、組み合せ方により特性が変化するが、ここでは代表的なものとして、Rhを触媒成分とし、担体としてCeとLaを含む酸化物を組み合せた触媒の製造例を示す。実際の触媒仕様は、用いる燃料種や内燃機関の使い方などの条件に応じて決定することになる。
〔触媒例〕
硝酸セリウム(Ce(NO)と硝酸ランタン(La(NO)の混合水溶液中に、撹拌しながらアンモニア水を滴下し、生成した混合水酸化物の沈殿をイオン交換水で洗浄・ろ過した。得られた沈殿を110℃で一昼夜乾燥して水分を飛ばした後、大気中650℃で2時間焼成し、CeO:Laの重量比が88:12の混合酸化物を得た。
この混合酸化物粉末を、硝酸ロジウム(Rh(NO)の水溶液に投入し、2時間撹拌した後、100℃で2日間乾燥し、次いで、650℃で2時間焼成することにより、Rhが1%担持されたRh/CeO−La触媒を得た。
〈性能試験〉
図4に示した燃料改質反応装置を用いて上記触媒の燃料改質性能を評価した。
ここでは、ガソリン模擬燃料として、2−,2−,4−トリメチルペンタン〈通称、イソオクタン)を燃料とした水蒸気改質反応を行った。
反応特性試験にあたり、触媒は、実施例になる触媒を焼成後にフルイを用いて、355−500μmのサイズに整粒し、図4に示すように100mgを石英反応管(外径6mm、内径4mm)に詰めて、触媒層には熱電対を差し込んで測温できるようになっている。
反応評価にあたり、模擬排気ガスとして、窒素(N)をキャリアガスとして70ml/min、二酸化炭素(CO)を40ml/min、 イソオクタンを0.02ml/minの流量で供給した。水及びOは、O/Cモル比及びHO/Cモル比に応じて供給した。
〈改質試験結果〉
本発明の燃料改質方法においては、燃料改質触媒の温度に応じて触媒入口におけるO/Cモル比を制御する。
すなわち、図1に示したように、触媒温度が350℃未満、350℃以上450℃未満、450℃以上の場合、触媒入口におけるO/Cモル比を0.3以上0.5未満、0.2以上0.4未満(好ましくは、0.25以上0.35未満)、0超過0.25未満にそれぞれ制御する。
図5は、燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比に対して、4水準(340℃、430℃、480℃、600℃)の触媒温度条件で、改質ガス中のH濃度を示したものである。但し、HO/Cモル比については、4.0の一定値としている。
この図から、燃料改質触媒温度が480℃及び600℃(すなわち、450℃以上)の場合には、O/Cモル比を0.25未満とすることで、O無添加(O/Cモル比=0)条件と比較して、改質ガス中のH濃度を増加することができる。すなわち、Oの添加効果が得られることがわかる。
また、改質触媒の温度が430℃(すなわち、350℃以上450℃未満)の場合には、O/Cモル比を0.2以上0.4未満が有効であり、触媒温度がさらに低い340℃(すなわち、350℃未満)の場合には、O/Cモル比を高めて0.3以上、好ましくは0.35〜0.45とすることで、H濃度を効果的に高められることがわかる。
本発明の燃料改質方法においては、HO/Cモル比(HO量に対する燃料中のCのモル比)についても、H生成に対する影響が大きい。すなわち、図2に示したように、燃料改質触媒の温度が350℃未満の場合には、HO/Cモル比を0を超えて1.5未満、より好ましくは1.0未満と、低い値に制御し、350℃以上の場合には、HO/Cモル比を1.5以上、より好ましくは2.5以上と、高い値に制御する。
図6は、O/Cモル比を2.0の一定値とし、触媒温度に対して、4水準のHO/Cモル比条件(HO/C=1.0、1.5、2.5、3.5)で、改質ガス中のH濃度を示したものである。
この図から、HOが少ないHO/Cモル比=1.0の場合には、300〜400℃の触媒温度領域に、H濃度が高くなる条件がある。この温度域でのH濃度の山は、HO/Cモルが高くなるに従って低くなり、HO/Cモル比が2.5の場合には消失することが確認された。
一方で、HO/Cモル比が高いと触媒温度400℃以上でH濃度が高くなり、HO/Cモル比を1.5以上、より好ましくは2.5以上に制御することによってH生成量を効率的に高められることが判明した。

Claims (10)

  1. 水及び二酸化炭素を含有する排気ガス又は当該排気ガスと燃料から、燃料改質触媒と上記排気ガスの熱を利用して、水素を含有する改質ガスを生成する燃料改質方法であって、
    排気循環装置の系統内に、燃料噴霧器と燃料蒸発部と燃料改質触媒を含む燃料改質触媒反応装置を配置し、
    上記燃料改質触媒の温度を検出し、検出された触媒温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給する排気ガスの酸素量、排気ガス量及び燃料量を調整することにより、上記燃料改質触媒入口における酸素と燃料中炭素のモル比(O/C)を制御するものであり、
    上記燃料改質触媒が、Rh/CeO −La 触媒であることを特徴とする燃料改質方法。
  2. 上記排気循環装置の系統内に、さらに空気供給装置を配置し、上記触媒温度に応じて、燃料改質触媒反応装置に供給する排気ガスの酸素量、排気ガス量、燃料量に加えて、上記空気供給装置からの空気供給量を調整することを特徴とする請求項1に記載の燃料改質方法。
  3. 上記燃料改質触媒の温度が350℃未満の場合に、該燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比を0.3以上0.5未満に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料改質方法。
  4. 上記燃料改質触媒の温度が350℃以上450℃未満の場合に、該燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比を0.2以上0.4未満に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料改質方法。
  5. 上記燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比を0.25以上0.35未満に制御することを特徴とする請求項4に記載の燃料改質方法。
  6. 上記燃料改質触媒の温度が450℃以上の場合に、該燃料改質触媒入口におけるO/Cモル比を0超過0.25未満に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料改質方法。
  7. 上記燃料改質触媒層の温度が350℃未満の場合に、燃料改質触媒装置に供給される燃焼排気ガス量、燃料量及び空気量の調整により、上記燃料改質触媒入口における水と燃料中炭素のモル比(HO/C)を0超過1.5未満に制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の燃料改質方法。
  8. 上記燃料改質触媒入口における水と燃料中炭素のモル比(HO/C)を0超過1.0未満に制御することを特徴とする請求項7に記載の燃料改質方法。
  9. 上記燃料改質触媒層の温度が350℃以上の場合に、燃料改質触媒装置に供給される燃焼排気ガス量、燃料量及び空気量の調整により、上記燃料改質触媒入口における水と燃料中炭素のモル比(HO/C)を1.5以上に制御することを特徴とする請求項2、4〜6のいずれか1つの項に記載の燃料改質方法。
  10. 上記燃料改質触媒入口における水と燃料中炭素のモル比(HO/C)を2.5以上に制御することを特徴とする請求項9に記載の燃料改質方法。
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