JP5902000B2 - 研磨装置 - Google Patents
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Description
また、感光体の製造工程において、感光体材料の塗布欠陥などにより感光体の表面に凹凸が発生してしまう場合がある。この感光体の表面の凹凸は、感光体の表面を研磨することにより除去することができると考えられる。
しかし、感光体の表面を研磨すると、研磨後の表面に研磨材料(研磨剤)などの残渣が残り、この残渣が感光体の表面を傷つけてしまう可能性がある。また、感光体上に研磨材料などの残渣がある状態で画像形成を行うと、画像の品質が劣化してしまう。
本実施形態における研磨の対象物である感光体は、電子写真方式の画像形成装置において表面が一様に帯電された後、光照射により潜像が形成され、その潜像がトナー等で現像された顕像を担持する像担持体として機能するものである。電子写真方式の画像形成装置に用いられるので、上記感光体は電子写真感光体と呼ばれる場合もある。なお、本実施形態では、研磨の対象物が感光体の場合について説明するが、本発明は、感光体以外の対象物(例えば、半導体ウェハや光学部品等)を研磨する場合にも同様に適用することができるものである。
ここで、上記残渣除去工程における回転は、感光体の感光面と残渣除去部材とを接触させて感光体の感光面に対して残渣除去部材の接触面を相対的に移動させるものであれば、感光体及び残渣除去部材の両方の回転、感光体のみの回転および残渣除去部材のみの回転のいずれであってもよい。
また、上記研磨工程は、感光体の表面と研磨部材とを接触させて感光体の表面に対して該研磨部材の接触面が相対的に移動するように感光体及び研磨部材の少なくとも一方を回転させるものであってもよい。更に、この研磨工程における回転は、感光体の感光面と研磨部材とを接触させて感光体の感光面に対して研磨部材の接触面を相対的に移動させるものであれば、感光体及び研磨部材の両方の回転、感光体のみの回転および研磨部材のみの回転のいずれであってもよい。
図2において、研磨の対象物(被研磨物)としての感光体10は、その中心軸方向の両端部に端部保持部材としてのフランジ部12、14を備えている。感光体10が画像形成装置に組み込まれる場合、感光体10はフランジ部12、14によって画像形成装置本体に設置される。そして、本実施形態の研磨装置100に感光体10が設置される場合は、感光体10はフランジ部12、14を介して回転可能に支持するための回転支持部材としての回転治具16、18に固定される。回転治具16、18は、感光体10側の先端部が細くなった円錐台形状を有しており、図示しない装置本体の側板などに回転自在に保持されている。回転治具16、18の先端部がフランジ部12、14の円筒状の回転軸部12a、14aの中空の中に嵌り込むように回転治具16、18で感光体10が支持される。これにより、フランジ部12、14を介して感光体10と回転治具16、18とが同じ回転中心軸を中心に一体的に回転することができる。回転治具16、18の一方(図示の例では回転治具18)には、回転駆動源としてのモータ32の回転軸に連結されている。モータ32の回転駆動力は回転治具18及びフランジ部14を介して感光体10に伝達される。これらの回転治具16、18及びモータ32を用いて、感光体10を回転させる手段が構成されている。
(1)残渣除去部材22、研磨部材26およびクリーニング部材30(パッド)の送り速度が速いほど、感光体ドラム表面の耐磨耗層(コーティング層)の削り量(研磨量)が少なくなる(図5参照)。
(2)感光体ドラムの回転速度が200[rpm]以上では、感光体ドラム表面の耐磨耗層(コーティング層)の削り量(研磨量)がほぼ一定の削り量となる(図6参照)。
(3)クリーニング部材30(パッド)を感光体ドラムに強くあてる(圧縮量が多い)ほど、感光体ドラム表面の耐磨耗層(コーティング層)の削り量(研磨量)が多くなる。
(態様A)
研磨方法であって、感光体10などの対象物の被研磨面を研磨する工程と、研磨された対象物の被研磨面と残渣除去部材22とを接触させて対象物の被研磨面に対して残渣除去部材22の接触面が相対的に移動するように対象物及び残渣除去部材22の少なくとも一方を回転させる工程と、を含む。
また、研磨装置であって、感光体10などの対象物の被研磨面を研磨する手段と、対象物を回転させるモータ32などの手段と、残渣除去部材22と、残渣除去部材22を回転させるモータ20などの手段と、研磨された対象物の被研磨面と残渣除去部材22とを接触させて対象物の被研磨面に対して残渣除去部材22の接触面が相対的に移動するように対象物及び残渣除去部材22の少なくとも一方を回転させるように制御する制御部38などの手段と、を備える。
また、電子写真方式の画像形成装置に用いられる感光体を製造する方法であって、感光体10の被研磨面を研磨する工程と、研磨された感光体10の被研磨面と残渣除去部材22とを接触させて感光体10の被研磨面に対して残渣除去部材22の接触面が相対的に移動するように感光体10及び残渣除去部材22の少なくとも一方を回転させる工程と、を含む
これらによれば、上記実施形態について説明したように、研磨された対象物の被研磨面と残渣除去部材22とを接触させて対象物の被研磨面に対して残渣除去部材22の接触面が相対的に移動するように対象物及び残渣除去部材22の少なくとも一方を回転させることにより、対象物の被研磨面が残渣除去部材22の接触面で連続的に摺擦される。従って、対象物の被研磨面における残渣の取り漏れを低減して残渣をより確実に除去することができ、対象物の被研磨面における残渣の除去むらの発生を抑制することができる。
特に、対象物が感光体の場合、感光体のリサイクルなどで、高い感光品質を有する感光体を提供することができる。
(態様B)
上記態様Aの研磨方法において、感光体10などの対象物の被研磨面を研磨する工程は、対象物の被研磨面と研磨部材26とを接触させて対象物の被研磨面に対して研磨部材26の接触面が相対的に移動するように対象物及び研磨部材26の少なくとも一方を回転させるものである。
また、上記態様Aの研磨装置において、感光体10などの対象物を研磨する手段は、研磨部材26と、研磨部材26を回転させるモータ24などの手段とを有し、制御部38などの制御手段は、対象物の被研磨面と研磨部材26とを接触させて対象物の被研磨面に対して研磨部材26の接触面が相対的に移動するように対象物及び研磨部材26の少なくとも一方を回転させるように制御するものである。
また、上記態様Aの感光体の製造方法において、感光体10の被研磨面を研磨する工程は、感光体10の被研磨面と研磨部材26とを接触させて感光体10の被研磨面に対して研磨部材26の接触面が相対的に移動するように感光体10及び研磨部材26の少なくとも一方を回転させるものである。
これらによれば、上記実施形態について説明したように、感光体10などの対象物の被研磨面が研磨部材26の接触面で連続的に摺擦されるので、対象物の被研磨面を良好に研磨できる。
(態様C)
上記態様Bの研磨方法において、感光体10などの対象物と研磨部材26とが接触する箇所に研磨材料を供給する工程を更に含む。
また、上記態様Bの研磨装置において、感光体10などの対象物と研磨部材26とが接触する箇所に研磨材料を供給するノズル36や塗布治具34等の手段を更に備える。
これらによれば、上記実施形態について説明したように、感光体10などの対象物の被研磨面を効率よく研磨できる。
(態様D)
上記態様B又はCの研磨方法において、感光体10などの対象物は円柱形状又は円筒形状を有するものであり、対象物の被研磨面を研磨する工程は、対象物の円筒軸又は円柱軸を回転中心軸として対象物を回転させるものであり、対象物に対する研磨部材26及び残渣除去部材22の相対的な位置を変化させる工程を更に含む。
また、上記態様B又はCの研磨装置において、感光体10などの対象物は円柱形状又は円筒形状を有するものであり、対象物の被研磨面を研磨する手段は、対象物の円筒軸又は円柱軸を回転中心軸として対象物を回転させるものであり、対象物に対する研磨部材26及び残渣除去部材22の相対的な位置を変化させるスライダなどの手段を更に備える。
これらによれば、上記実施形態について説明したように、円柱形状又は円筒形状を有する感光体10などの対象物を回転させるとともに、研磨部材26及び残渣除去部材22を対象物の外周面(被研磨面)に接触させながら、対象物に対して研磨部材26及び残渣除去部材22を相対的に移動させることができる。これにより、対象物の円周面(被研磨面)の全体にわたって、良好に研磨できるとともに、対象物の被研磨面における残渣の取り漏れを低減して残渣をより確実に除去することができ、対象物の被研磨面における残渣の除去むらの発生を抑制することができる。
また、研磨部材26及び残渣除去部材22を必要に応じて対象物の被研磨面に対して接触させたり離間させたりすることができるので、研磨部材26及び残渣除去部材22を用いた研磨及び残渣除去の処理の自由度及び効率を高めることができる。
(態様E)
上記態様Dの研磨装置において、感光体10などの対象物の回転中心軸に沿った方向であって対象物に対する研磨部材26及び残渣除去部材22の相対的な移動方向における下流側に研磨部材26が位置し、前記移動方向における上流側に残渣除去部材22が位置するように、研磨部材26及び残渣除去部材22を並べて配置した。
これらによれば、上記実施形態について説明したように、感光体10などの対象物の回転中心軸に沿った研磨部材26及び残渣除去部材22の1回の相対移動により、対象物の円周面(被研磨面)に対する研磨及び残渣除去を連続的に行うことができる。
(態様F)
上記態様Dの研磨方法において、感光体10などの対象物の被研磨面を研磨する工程は、対象物及び研磨部材26をそれぞれ回転させるものであり、研磨残渣を除去する工程は、対象物及び残渣除去部材22をそれぞれ回転させるものであり、対象物の回転速度は研磨部材26および残渣除去部材22の回転速度より遅い。
また、上記態様D又はEの研磨装置において、感光体10などの対象物の被研磨面を研磨する手段は、対象物及び研磨部材26をそれぞれ回転させるものであり、研磨残渣を除去する手段は、対象物及び残渣除去部材22をそれぞれ回転させるものであり、対象物の回転速度は研磨部材26および残渣除去部材22の回転速度より遅い。
これらによれば、上記実施形態について説明したように、対象物の円周面(被研磨面)の全体にわたって研磨及び残渣除去をより確実に行うことができるとともに、その研磨及び残渣除去の効率を高めることもできる。特に、対象物の円周面(被研磨面)の全体をなめらかに研磨することができる。
(態様G)
上記態様B乃至D及びFの研磨方法並びに上記態様B乃至Fの研磨装置において、研磨部材26は多孔性部材である。これらによれば、上記実施形態について説明したように、研磨部材26の多数の孔に研磨材料を保持しながら研磨できるので、対象物の被研磨面をより確実に且つ効率的に研磨できる。
(態様H)
上記態様A乃至D及びF、Gの研磨方法並びに上記態様A乃至Gの研磨装置において、残渣除去部材22は多孔性部材である。これらによれば、上記実施形態について説明したように、残渣除去部材22の多数の孔により、対象物の被研磨面の残渣を掻き取るように除去するので、対象物の被研磨面の残渣をより確実に且つ効率的に除去できる。
(態様I)
上記態様G又はHの研磨方法及び研磨装置において、多孔性部材はスポンジである。これらによれば、上記実施形態について説明したように、研磨部材26を構成するスポンジの多数の孔を有するハニカム構造内に研磨材料(研磨剤)をより確実に保持した状態で研磨することができるので、対象物の被研磨面に対する研磨の確実性及び効率性を更に高めることができる。また、残渣除去部材22を構成するスポンジの多数の孔を有するハニカム構造の部分で残渣をより確実に掻き取るように除去できるとともに、除去された残渣をハニカム構造内に保持することができるので、対象物の被研磨面に対する残渣除去の確実性及び効率性を更に高めることができる。
12,14 フランジ部
12a,14a 回転軸部
16,18 回転治具
20,24,28 モータ
22 残渣除去部材
26 研磨部材
30 クリーニング部材
32 モータ
34 塗布治具
36 ノズル
38 制御部
100 研磨装置
Claims (6)
- 円柱形状又は円筒形状を有する対象物の被研磨面を研磨する手段と、
前記対象物の円筒軸又は円柱軸を回転中心軸として該対象物を回転させる手段と、
残渣除去部材と、
前記残渣除去部材を回転させる手段と、
前記研磨された対象物の被研磨面と前記残渣除去部材とを接触させて該対象物の被研磨面に対して該残渣除去部材の接触面が相対的に移動するように該対象物及び該残渣除去部材の少なくとも一方を回転させるように制御する手段と、
前記対象物に対する前記研磨部材及び前記残渣除去部材の相対的な位置を変化させる手段と、を備え、
前記対象物の被研磨面を研磨する手段は、研磨部材と、該研磨部材を回転させる手段とを有し、
前記制御手段は、前記対象物の被研磨面と前記研磨部材とを接触させて該対象物の被研磨面に対して該研磨部材の接触面が相対的に移動するように該対象物及び該研磨部材の少なくとも一方を回転させるように制御し、
前記対象物の回転中心軸に沿った方向であって前記対象物に対する前記研磨部材及び前記残渣除去部材の相対的な移動方向における下流側に該研磨部材が位置し、該移動方向における上流側に該残渣除去部材が位置するように、該研磨部材及び該残渣除去部材を並べて配置した研磨装置。 - 前記対象物と前記研磨部材とが接触する箇所に研磨材料を供給する手段を更に備える請求項1に記載の研磨装置。
- 前記対象物の被研磨面を研磨する手段は、前記対象物及び前記研磨部材をそれぞれ回転させるものであり、
前記研磨残渣を除去する手段は、前記対象物及び前記残渣除去部材をそれぞれ回転させるものであり、
前記対象物の回転速度は前記研磨部材および前記残渣除去部材の回転速度より遅い請求項1又は2に記載の研磨装置。 - 前記研磨部材は多孔性部材である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の研磨装置。
- 前記残渣除去部材は多孔性部材である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の研磨装置。
- 前記多孔性部材はスポンジである請求項4又は5に記載の研磨装置。
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