JP5901365B2 - イミダート化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、緑内障治療薬として有用なブリンゾラミド(化学名:(R)−3,4−ジヒドロ−4−エチルアミノ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシド)の反応中間体として用いられる(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシドの新規な製造方法に関する。
下記式(1)
Figure 0005901365
で示されるブリンゾラミドは緑内障治療薬として用いられ、下記式(2)
Figure 0005901365
で示される(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシド(以下、スルホンアミド体とも言う。)より、下記式(3)
Figure 0005901365
で示される(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシド(以下、イミダート体とも言う。)を経て、製造される。
即ち、スルホンアミド体の、上記式(2)における6位の炭素原子(以下、C6位とも言う。)に結合したスルホンアミド基を保護してイミダート体とし(段階1)、イミダート体の、上記式(2)における4位の炭素原子(以下、C4位とも言う。)の水酸基を活性化した後(段階2)、活性化したC4位の水酸基をアミンでの置換、及びC6位のスルホンアミド官能基から保護基を除去してブリンゾラミドを得る(段階3)、という方法が一般的に知られている(特許文献1および非特許文献1)。具体的には、段階1は、スルホンアミド体及び過剰のオルト酢酸トリメチル等のオルト酢酸低級アルキルのアセトニトリル溶液を12〜48時間還流することによって達成される。段階2では、溶媒を除去した後、溶媒をテトラヒドロフランに置き換え、段階1で得られたイミダート体をピリジン、トリエチルアミンまたはジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下に無水メタンスルホン酸または塩化p−トルエンスルホニル、塩化p−ブロモトルエンスルホニル若しくは塩化p−ニトロトルエンスルホニル等の塩化スルホニルと反応させることによって、達成されるものであり、好ましくは、−10〜15℃の温度で1〜4時間、2.0〜2.5当量の塩化p−トルエンスルホニル及びトリエチルアミンを用いて行われる。段階3は、10〜40当量の適切なアミンを冷溶液に添加することによって達成され、8〜60時間後、生成物を酸−塩基処理することによってブリンゾラミドを単離していた。
しかしながら、上記の方法では、副生成物が生成するため、得られるイミダート体の純度が低くなってしまい、反応収率が低下するという問題があった。また、従来の方法では、オルト酢酸トリメチルを過剰量(特許文献1の実施例では2.3当量)必要とし、12〜48時間もの長時間の反応時間を要するものであり、この点においても改善の余地があった。
特許2854798 特許2562394
Organic Process Reseach & Development (1999), 3(2), 114−120
したがって、本発明の目的は、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシド(スルホンアミド体)のC6位のスルホンアミド基をイミダート保護する方法において、上記のような副生成物の生成を抑制し、短時間且つ高収率で効率よく、高純度の(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシド(イミダート体)を製造できる方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するために、まず副生成物の生成機構を次のように推定した。すなわち、上記段階1のスルホンアミド体のC6位のスルホンアミド基をイミダート体とする反応において、オルト酢酸トリメチルを過剰量使用していることから、生成したイミダート体とオルト酢酸トリメチルが、長時間の加熱の間にイミダート体のC4位のヒドロキシル基とさらに反応し、下記式(4)
Figure 0005901365
で示される副反応によって、下記式(5)
Figure 0005901365
に示される化合物(以下、副生成物1とも言う。)が副生されるのではないかと考えた。そして、副生成物1はさらに反応し、特定されていないが、下記式(6)
Figure 0005901365
に示されるような化合物(以下、副生成物2とも言う。)へと転化していることが予想された。
そこで、本発明者は、スルホンアミド体からイミダート体を得る反応において、上記のような副生成物を生成しない条件を鋭意検討した。その結果、上記段階1の反応において、オルト酢酸トリメチルの使用量を減少することによって、上記式(6)のような副反応を抑制することが可能であることを見出した。
しかしながら、オルト酢酸トリメチルの使用量を減少することによって、反応速度が遅くなり、また、反応転化率が低くなって原料が残存し、純度や収率が低下してしまうため、副生成物の生成を抑制しても高純度のイミダート体が得られないことが新たな課題として明らかとなった。そこで、該反応についてさらに検討したところ、反応系にアルコールが存在していることによって、該反応の進行が阻害されていることを見出した。すなわち、上記段階1の反応においては、下記式(7)
Figure 0005901365
に従ってアルコールが副生しており、これによって反応の進行が阻害されていた。そこで、該反応においてアルコールを除去することを検討したところ、アルコールを除去することによって、反応が促進され、反応転化率を高くすることができ、反応時間を短縮することができることを見出した。さらには、アルコールを除去することによって、オルト酢酸トリメチルをある程度過剰に使用しても、上記副生成物の生成を抑制できることを見出した。
即ち、第一の本発明は、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシド(スルホンアミド体)と、オルト酢酸トリメチルとを反応させることによって、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシド(イミダート体)を製造する方法において、副生するメタノールを、反応系から除去しながら反応を行うことを特徴とする方法である。また、上記発明においては、スルホンアミド体1質量部に対して、オルト酢酸トリメチル0.36〜0.44質量部を使用することが好ましい。
第二の本発明は、第一の本発明の方法により(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシド(イミダート体)を得た後、該イミダート体と、塩化スルホニルとを、塩基の存在下に反応させ、次いで、アミンを加えて反応させることを特徴とする、(R)−4−(エチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2,e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド 1,1−ジオキシド(ブリンゾラミド)の製造方法である。
本発明によれば、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシド(スルホンアミド体)と、オルト酢酸トリメチルとを反応させて、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシド(イミダート体)を製造する方法において、副生するメタノールを反応系から除去しながら反応を行うことにより、反応添加率が向上し、副生成物の生成が抑制されて、高純度のイミダート体を得ることができる。また、オルト酢酸トリメチルを特定の量使用することによって、より副生成物の生成を抑制することができ、さらに高純度のイミダート体を得ることができる。
また、このようにして得られた高純度のイミダート体から高純度のブリンゾラミドを得ることができる。
本図は、実施例1〜29で得られた反応液における、イミダート体の純度並びにスルホンアミド体および副生成物の含有量と使用したオルト酢酸トリメチルの量の相関を示すものである。
第一の本発明は、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシドと、オルト酢酸トリメチルとを反応させることによって、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシドを製造する方法において、副生するメタノールを、反応系から除去しながら反応を行うことを特徴とする方法である。
以下順を追って説明する。
(スルホンアミド体)
本発明で使用するスルホンアミド体は、特に制限されるものではなく、既知の方法、例えば特許文献1あるいは特許文献2に記載の方法で製造することができる。スルホンアミド体を単離する場合は、後述する反応溶媒に溶解できればよく、結晶、またはアモルファスであっても、粉末または塊状物であってもよく、これらの混合物であってもよい。
(オルト酢酸トリメチル)
本発明で使用するオルト酢酸トリメチルは、特に制限されない。本発明で使用するオルト酢酸トリメチルの量は特に制限されるものではないが、操作性および反応収量を考慮すると、スルホンアミド体1質量部に対して、オルト酢酸トリメチルを0.36質量部以上0.44質量部以下とすることが好ましく、さらには0.37質量部以上0.40質量部以下とすることがより好ましい。オルト酢酸トリメチルの使用量が0.44質量部以下では、副生成物の生成をより抑制することができて好適である。
(反応溶媒)
本発明において反応溶媒の使用は必須ではないが、反応制御が容易になることから、溶媒を使用することが好ましい。本発明で使用する反応溶媒は、反応に関与しない不活性溶媒であれば特に制限されるものではないが、副生するメタノールと共沸混合物となり得るアセトニトリル等の有機溶媒を使用することが好ましい。
本発明において、上記反応溶媒の使用量は特に制限されるものではないが、操作性を考慮すると、スルホンアミド体1質量部に対して、反応溶媒を0質量部以上4質量部以下とすることが好ましく、さらには0.4質量部以上1.6質量部以下とすることが好ましい。なお、反応後に続いてブリンゾラミドを製造する場合は、溶媒を除去することになるが、溶媒量が上記反応中間体1質量部に対して、1.6質量部以下の場合は溶媒除去操作を省略することが可能である。
(反応条件)
本発明において、副生するメタノールを反応系から除去しながら反応を行う方法は特に限定されない。例えば、反応系を加熱し、溶媒を還流させずに気化したメタノールの大部分を反応系外に排出させる方法が好適に用いられる。具体的には、排気装置内にて開放系でおこなう方法や、反応容器に取り付けた反応管などを通じてメタノールを別容器に冷却回収する方法などが挙げられる。
反応温度は、反応速度、副生成物の生成抑制、およびメタノール除去の観点から、80〜85℃がより好ましく、82〜84℃が特に好ましい。反応時間は、反応温度に依存するものの、通常1時間以上4時間以下である。
こうして生成したイミダート体は濃縮操作によって溶媒が除去される。これにより、純度93%以上のイミダート体が得られる。
こうして得られたイミダート体は第二の本発明によって、ブリンゾラミドへと導くことができる。イミダート体からブリンゾラミドの製造方法を例示すれば、第一の本発明で得られたイミダート体を含有する反応液を濃縮後、0.5〜4倍容量のテトラヒドロフランを加え、0〜15℃で1.3〜1.5当量のトリエチルアミンおよび1.1〜1.3当量のパラトルエンスルホン酸クロライドを加え、2〜5時間攪拌して、C4位のヒドロキシル基をトシル化し、次いで、22〜40当量の適切なアミンを冷溶液に添加してC4位のアミノ化をし、12〜80時間後、生成物を定法に従い酸−塩基処理によって単離する事によってブリンゾラミドを得ることができる。本発明に記載された方法によれば、高純度のブリンゾラミドを高収率で得ることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例、比較例で得られたスルホンアミド体、イミダート体、及びブリンゾラミドの純度測定は、以下のように行った。
<ブリンゾラミドなどの純度の測定方法>
装置:WATERS社製 Alliance 型式e2695−2489
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:ジーエルサイエンス株式会社製 商品名 Inertsil CN−3、粒径5μm、内径4.6mm、長さ25cm、
カラム温度:40℃ 一定温度
移動相:n−ヘキサン/エタノール=80/20
流量:1.0ml/分
測定時間:45分
上記条件において、スルホンアミド体は約29分に、イミダート体は約9.4分に、副生成物1は約5.8分に、副生成物2は約8.1分に、トシル化合物は約8.2分に、ブリンゾラミドは約19分にピークが確認される。以下の実施例、比較例において、スルホンアミド体、イミダート体、ブリンゾラミド、副生成物1及び副生成物2の純度または含有量は、上記条件で測定したとき、検出される全ピークの面積値の合計に対する化合物のピークの面積値の割合(百分率)示すものとする。
先ず、C6位のスルホンアミド基をイミダート保護する方法における例を示す。
実施例1
スルホンアミド体500mg(1.40mmol)とオルト酢酸トリメチル182mg(1.08mmol)をアセトニトリル2mLに溶かし、84℃で2時間加熱して溶媒を還流させずに副生するメタノールを系外に除去しながら反応した。得られた反応液について、各化合物の純度を測定したところ、イミダート体の純度が91.3%、スルホンアミド体の含有量が4.49%、副生成物1と副生成物2の含有量の合計が3.30%であった。
実施例2〜29
表1に示す量のオルト酢酸トリメチルを使用し、それ以外は実施例1と同様にして、得られた反応液について、各化合物純度を測定した結果を表1に示した。
Figure 0005901365
比較例1(特許文献1の方法によるイミダート体の合成)
スルホンアミド体500mg(1.40mmol)とオルト酢酸トリメチル388mg(2.30mmol)をアセトニトリル4.5mLに溶かし、84℃で2時間還流しながら(メタノールを除去せずに)反応した。得られた反応液について、各化合物の純度を測定した結果を表1に示した。
実施例1〜29で得られた反応液における、イミダート体の純度並びにスルホンアミド体および副生成物の含有量と使用したオルト酢酸トリメチルの量の相関を図1に示した。図1において、縦軸は各化合物の純度または含有量(%)であり、横軸はオルト酢酸トリメチルの使用量(スルホンアミド体の量に対するモル当量、以下同じ。)である。
表1のとおり、実施例1〜29(メタノール除去しながら反応)で得られた反応液はいずれも、比較例1(メタノール除去せずに反応)で得られた反応液よりもイミダート体の純度が高かった。特に、スルホンアミド体の残存量が少なく反応転化率が向上した。
また、オルト酢酸トリメチルの使用量について、図1によれば、1.08〜1.30モル当量、すなわち、スルホンアミド体1質量部に対して0.36〜0.44質量部のときは、反応転化率が高く、副生成物の生成が抑制されることから、特に高純度のイミダート体が得られる。
実施例30(ブリンゾラミドの製造)
スルホンアミド体500g(1.40mol)をアセトニトリル2Lに溶解した液にオルト酢酸トリメチル189g(1.57mol,1.12モル当量)を加え、84℃で2時間加熱して溶媒留去しながら反応し、得られた反応液を濃縮してイミダート体588gを得た。これをテトラヒドロフラン1.5Lに溶解し、0℃に冷却して、トリエチルアミン213g(2.10mol)とパラトルエンスルホニルクロライド321g(1.68mol)を加え、2時間反応した。これに、70%モノエチルアミン水溶液2.50L(31.6mol)を10℃以下で滴下した後、室温で19時間攪拌した。続いて反応液を0℃に冷却し、12Mの塩酸2.5Lを50℃以下で加えた。この反応液をpH8に調整し、酢酸エチルで抽出した。乾燥、濃縮後、濃縮残渣にイソプロパノールを加えて再結晶すると355g(収率66%)のブリンゾラミドが得られた。得られたブリンゾラミドの純度は98.2%であり、光学純度は99%ee.以上であった。
実施例31(ブリンゾラミドの製造)
スルホンアミド体500mg(1.40mmol)をアセトニトリル0.5mLに溶解した液にオルト酢酸トリメチル189mg(1.57mmol,1.12モル当量)を加え、84℃で2時間加熱して溶媒留去しながら反応した。得られた反応液を濃縮せず、テトラヒドロフラン1.5mLに溶解し、0℃に冷却して、トリエチルアミン213mg(2.10mmol)とパラトルエンスルホニルクロライド321mg(1.68mmol)を加え、2時間反応した。これに、70%モノエチルアミン水溶液2.5mL(31.6mmol)を10℃以下で滴下した後、室温で19時間攪拌した。続いて反応液を0℃に冷却し、12Mの塩酸2.5mLを50℃以下で加えた。この反応液をpH8に調整し、酢酸エチルで抽出した。乾燥、濃縮後、濃縮残渣にイソプロパノールを加えて再結晶させると360mg(収率66%)のブリンゾラミドが得られた。得られたブリンゾラミドの純度は98.8%であり、光学純度は99%ee.以上であった。
比較例2(非特許文献1の方法によるブリンゾラミドの製造)
スルホンアミド体4.38g(12.3mmol)をアセトニトリル40mLに溶解した液にオルト酢酸トリメチル6.30mL(28.3mmol、2.30モル当量)を加え、85℃で15時間還流した。得られた反応液を30℃に冷却した後、反応液を濃縮してイミダート体5.63gを得た。これをテトラヒドロフラン22mLに溶解し、窒素雰囲気下にて、−10℃に冷却し、トリエチルアミン3.77mL(27mmol)とパラトルエンスルホニルクロライド4.69g(24.6mmol)を加え、2時間反応した。これに、70%モノエチルアミン水溶液30.0mL(370mmol)を11℃以下で滴下した後、室温で15時間攪拌した。続いて反応液を−5℃に冷却し、12M塩酸30mLを50℃以下で加えた。この反応液を室温(25℃)とし、t−ブチルメチルエーテルで洗浄し、1M塩酸2mLで再抽出してから、pH8に調整し、酢酸エチルで抽出した。乾燥、濃縮後、濃縮残渣にイソプロパノールを加えて再結晶すると2.86g(収率61%)のブリンゾラミドが得られた。得られたブリンゾラミドの純度は97.4%であり、光学純度は99%ee.以上であった。

Claims (3)

  1. (S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシドと、オルト酢酸トリメチルとを反応させ、(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシドを製造する方法において、
    上記反応で副生するメタノールを、反応系から除去しながら反応を行うことを特徴とする方法。
  2. (S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド−1,1−ジオキシド1質量部に対して、オルト酢酸トリメチル0.36質量部以上0.44質量部以下を使用する請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1に記載の方法により(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシドを得た後、該(S)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2−e]−1,2−チアジン−6−メトキシメチルスルホンイミダート1,1−ジオキシドと、塩化スルホニルとを、塩基の存在下に反応させ、次いで、アミンを加えて反応させることを特徴とする、(R)−4−(エチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−2−(3−メトキシプロピル)−2H−チエノ[3,2,e]−1,2−チアジン−6−スルホンアミド 1,1−ジオキシドの製造方法。
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