JP5309680B2 - フッ素化エステル化合物の製造方法及びその中間体 - Google Patents
フッ素化エステル化合物の製造方法及びその中間体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5309680B2 JP5309680B2 JP2008123198A JP2008123198A JP5309680B2 JP 5309680 B2 JP5309680 B2 JP 5309680B2 JP 2008123198 A JP2008123198 A JP 2008123198A JP 2008123198 A JP2008123198 A JP 2008123198A JP 5309680 B2 JP5309680 B2 JP 5309680B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituted
- alkyl group
- formula
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 *C(C(C1C=CCC1O)(C(*)=O)F)=O Chemical compound *C(C(C1C=CCC1O)(C(*)=O)F)=O 0.000 description 3
Description
従って、医薬品として治療上有用な上記代謝型グルタミン酸調節物質を合成するため、室温付近でも実施可能な収率の高い新規製造法が期待されてきた。
また、光学活性化合物を製造する場合においては、出発物質である5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル−酢酸メチルエステルの製造に−78℃という超低温下での操作を含み多段階を要するという問題もあった(例えば非特許文献3参照)。
(A)
式(1)
(1)−OH、
(2)−O−Ra、及び
(3)−NRbRc
からなる群から選択される。
ただし、Raは、C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基であり(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上のC1-6アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
Rb及びRcは水素原子、ハロゲン、C1-6アルキル基及びC3-8シクロアルキル基からなる群から選択され(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上の水酸基、C1-6アルコキシ基、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
又はRb及びRcは、隣接する窒素原子と一緒になって互いに結合した4〜7員の飽和複素環を形成し、該飽和複素環は、無置換又は水酸基、C1-6アルキル基若しくはC1-6アルコキシ基で置換されている。)
で表される化合物に対し、式(2)
(1)−OH、
(2)−O−Ra、及び
(3)−NRbRc
からなる群から選択される。
ただし、Raは、C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基であり(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上のC1-6アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
Rb及びRcは水素原子、ハロゲン、C1-6アルキル基及びC3-8シクロアルキル基からなる群から選択され(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上の水酸基、C1-6アルコキシ基、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
又はRb及びRcは、隣接する窒素原子と一緒になって互いに結合した4〜7員の飽和複素環を形成し、該飽和複素環は、無置換又は水酸基、C1-6アルキル基若しくはC1-6アルコキシ基で置換されている。)
で表されるフッ素化エステル化合物の製造方法、及び
(1)−OH、
(2)−O−Ra、及び
(3)−NRbRc
からなる群から選択される。
ただし、Raは、C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基であり(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上のC1-6アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
Rb及びRcは水素原子、ハロゲン、C1-6アルキル基及びC3-8シクロアルキル基からなる群から選択され(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上の水酸基、C1-6アルコキシ基、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
又はRb及びRcは、隣接する窒素原子と一緒になって互いに結合した4〜7員の飽和複素環を形成し、該飽和複素環は、無置換又は水酸基、C1-6アルキル基若しくはC1-6アルコキシ基で置換されている。)
で表される新規フッ素化ジエステル化合物、
である。
本発明において、「n」はノルマルを、「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はターシャリーを、「c」はシクロを、「o」はオルトを、「m」はメタを、「p」はパラを示す。
すなわちR1,R2及びR4としては、メトキシ基、エトキシ基、i−プロポキシ又はベンジルオキシ基が好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
フッ素化剤とともに使用する塩基は、金属アルコキシドが好ましい。
すなわち、式(4)、
(スキーム1)
式(1)で表されるジエステル化合物としては、ジメチル (5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル)プロパンジオエート等があげられる。
式(2)で表されるフッ素化剤としては、N-フルオロビスベンゼンスルホンイミド、N-フルオロベンゼンスルホンイミド等のフッ素化スルホンイミド類があげられる。
フッ素化剤とともに作用させる塩基を例示すれば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の三級アルキルアミン類、ピリジン、ジアザビシクロウンデセン等の有機アミン類、n−ブチルリチウム等のアルキル金属類、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド等のアミン金属塩類があげられるが、好ましくはアルカリ金属アルコキシド類又は水素化アルカリ金属を、より好ましくはナトリウムメトキシド又は水素化ナトリウムを、さらに好ましくはナトリウムメトキシドを用いる。
上記溶媒は一種単独で又は二種以上混合して用いることができる。
また場合によっては、適当な脱水剤や乾燥剤を用いて非水溶媒として用いることもできる。
溶媒の種類に、生成物の新規フッ素化ジエステル化合物の収率が依存する。従って望ましくはエーテル類を溶媒として使用する。
反応温度は、通常、−80℃から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、好ましくは−10〜50℃の範囲で行うのがよく、さらに好ましくは5〜30℃の範囲がよい。
反応時間は、反応生成物の種類により変化するため一概に決定できないが、例えば、反応温度が30℃であれば通常、1時間以上行えば充分である。
フッ素化剤の使用量としては、反応を阻害せず、且つ副反応を引き起こさない量であれば特に限定されないが、通常、新規ジエステル化合物に対して0.9〜5モル当量の範囲で使用することができ、好ましくは1〜4モル当量の範囲であり、より好ましくは1〜2モル当量の範囲である。
塩基の使用量としては、反応を阻害せず、且つ副反応を引き起こさない量であれば特に限定されないが、通常、新規ジエステル化合物に対して0.9〜5モル当量の範囲で使用することができ、好ましくは1〜4モル当量の範囲であり、より好ましくは1〜2モル当量の範囲である。
又、操作の安全性から、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスの雰囲気下で反応を行うのが好ましい。
新規フッ素化ジエステル化合物を加熱しフッ素化エステル化合物を合成する反応に使用できる溶媒を例示すれば、当該反応条件下において安定であり、かつ、目的とする反応を妨げないものであれば特に制限はなく、水、プロトン性極性有機溶媒類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)、非プロトン性極性有機溶媒類(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、スルホラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等)、エーテル類(例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、脂肪族炭化水素類(例えばペンタン、ヘキサン、c−ヘキサン、オクタン、デカン、デカリン、石油エーテル等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えばクロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、低級脂肪族酸エステル(例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等)、アルコキシアルカン類(例えばジメトキシエタン、ジエトキシエタン等)、ニトリル類(例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等)等を使用することができる。
上記溶媒は一種単独で又は二種以上混合して用いることができる。
また場合によっては、適当な脱水剤や乾燥剤を用いて非水溶媒として用いることもできる。
溶媒の使用においては、非プロトン性極性有機溶媒類が好ましく、さらに好ましくは水と非プロトン性極性有機溶媒類を1:100から100:1の範囲で混合して使用する。
反応温度が、使用する溶媒の沸点を超える場合はオートクレーブ等の圧力容器中で反応させる。
また、本反応は添加物を加え反応を促進させることができ、使用できる添加物を例示すれば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム等のアルカリ金属ハロゲン化物塩類等のアルカリ金属塩を用いることができる。
反応時間は、反応生成物の種類と添加物により変化するため一概に決定できないが、例えば、反応温度が130℃以上、添加物が塩化リチウムであれば通常、2時間以上行えば充分である。
又、操作の安全性から、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスの雰囲気下で反応を行うのが好ましい。
式(8)で表されるエポキシ化合物としては、シクロペンテンオキシドがあげられ、光学活性体又は非光学活性体の何れも使用することができる。ただし、光学活性でないエポキシ化合物を用いた場合は、生成物が非光学活性体になることは言うまでもない。エポキシ化合物は、例えば金属触媒存在下シクロペンタジエンもしくはシクロヘキサジエンを不斉酸化することで合成できる(Synlett., 827, (1995).、Tetrahedron Letters.,37,7131, (1996).、特開平09-052887)。光学活性でないエポキシ化合物はシクロペンタジエンを例えば過酢酸により酸化することで合成することができる(J.Am.Chem.Soc.,82,4328,(1960).)。
マロン酸エステル化合物とともに作用させる塩基を例示すれば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等アルカリ金属アルコキシド類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等水素化アルカリ金属類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等アルカリ金属水酸化物類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等三級アルキルアミン類、ピリジン、ジアザビシクロウンデセン等有機アミン類、n−ブチルリチウム等アルキル金属類、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド等アミン金属塩類があげられるが、好ましくはアルカリ金属アルコキシド類を、より好ましくはアルカリ金属メトキシド又はアルカリ金属エトキシドを、さらに好ましくはナトリウムメトキシドを用いる。
上記溶媒は一種単独で又は二種以上混合して用いることができる。
また場合によっては、適当な脱水剤や乾燥剤を用いて非水溶媒として用いることもできる。
溶媒の種類に生成物の新規ジエステル化合物の収率が依存する。従って、望ましくはアルコール類を溶媒として使用する。
反応溶媒を使用する際の使用量としては、通常エポキシ化合物に対して1〜200質量倍使用することができ、好ましくは、3〜10質量倍の範囲である。
反応温度は、通常、−80℃から使用する溶媒の沸点まで可能であるが、好ましくは−10〜50℃の範囲で行うのがよく、さらに好ましくは10〜30℃の範囲がよい。
マロン酸エステル化合物の使用量としては、反応を阻害せず、且つ副反応を引き起こさない量であれば特に限定されないが、通常、エポキシ化合物に対して0.9〜5モル当量の範囲で使用することができ、好ましくは1〜4モル当量の範囲であり、より好ましくは2〜3モル当量の範囲である。
塩基の使用量としては、反応を阻害せず、且つ副反応を引き起こさない量であれば特に限定されないが、通常、エポキシ化合物に対して0.9〜5モル当量の範囲で使用することができ、好ましくは1〜4モル当量の範囲であり、より好ましくは2〜3モル当量の範囲である。
反応終了後は、通常の後処理方法、例えば、適当な溶媒により抽出し、溶媒を減圧濃縮することにより目的とする新規ジエステル化合物を単離する事が出来る。又、必要により、再結晶(蒸留)、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により精製すれば、高純度の新規ジエステル化合物を単離する事ができる。
又、操作の安全性から、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスの雰囲気下で反応を行うのが好ましい。
窒素置換したガラス製反応容器にメタノール430gとナトリウムメトキシド303gを入れて30℃で撹拌している中に、マロン酸ジメチル221gを滴下した。2時間撹拌後、(S,S)−3,4−エポキシシクロ−1−ペンテンの3.5%塩化メチレン溶液1228gを滴下し30℃で3時間撹拌した。反応液に水430gと塩化メチレン860gを加えて撹拌後、分液させ有機相をとり減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、71g(収率63%)のジメチル[(1S,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエートを得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3, δ): 2.39(m, 1H), 2.80(m, 1H), 3.01(br, 1H), 3.22(m, 1H), 3.40(d, 1H), 3.76(s, 6H), 4.35(m, 1H), 5.50(m, 1H), 5.75(m, 1H).
13C-NMR(75MHz, CDCl3,δ): 40.94, 52.70, 54.39, 54.90, 75.90, 128.71, 130.94, 169.17, 169.65.
GC-Mass(DB-5MS 30m x 0.25mm x 0.25μm, 50℃(3min)→20℃/min→250℃(12min), 26kPa, 8.3mL/min): MS m/z 215[M+H]+.
窒素置換したガラス製反応容器に28wt%ナトリウムメトキシドメタノール溶液941mg、メタノール1.32g及びマロン酸ジメチル699mgを入れて25℃で撹拌した。(S,S)−3,4−エポキシシクロ−1−ペンテン238mgをメタノール368mgに溶解させたものを反応混合物に滴下し室温で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルを加えて撹拌後、分液させ有機相をとり減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、452mg(収率87%)のジメチル[(1S,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエートを得た。
窒素置換したガラス製反応容器にナトリウムメトキシド0.5gとテトラヒドロフラン3gを入れ25℃で撹拌している中に、ジメチル[(1S,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエート1gを滴下した。30分撹拌後、N-フルオロビスベンゼンスルホンイミド2.9gを反応混合物に加え2時間撹拌させた。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液10gと酢酸エチル30gを加え撹拌後、静置し分離した有機相をとり、これを減圧濃縮して得た濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで0.7g(収率60%)のジメチル フルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエートを得た。
1H NMR(400MHz, CDCl3,δ): 2.38(m, 1H), 2.80(m,1H), 3.50(m,1H), 3.87(s,6H), 4.56(m, 1H), 5.48(m, 1H), 5.88(m, 1H).
GC-Mass(DB-5MS 30m x 0.25mm x 0.25μm, 50℃(3min)→20℃/min→250℃(12min), 26kPa, 8.3mL/min): MS m/z 233[M+H]+.
窒素置換したガラス製反応容器に水素化ナトリウム0.2gとテトラヒドロフラン3gを入れ25℃で撹拌している中に、ジメチル [(1S,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル)プロパンジオエート1gを滴下した。30分撹拌後、N-フルオロビスベンゼンスルホンイミド2.9gを反応混合物に加え2時間撹拌させた。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液10gと酢酸エチル30gを加え撹拌後、静置し分離した有機相をとり、これを減圧濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで0.4g(収率35%)のジメチル フルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエートを得た。
窒素置換したガラス製反応容器にナトリウムメトキシド1.17gとテトラヒドロフラン10.5gを入れ撹拌している中に、ジメチル[(1S,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル)プロパンジオエート2.40g(純度89%)のテトラヒドロフラン10.3gの溶液を5℃で滴下した。反応液を1時間撹拌した後、この溶液をN-フルオロビスベンゼンスルホンイミド4.74gのテトラヒドロフラン溶液と2時間反応させた。反応液に塩化アンモニウム水溶液20gを加え、酢酸エチル50mLで3回抽出した。これら有機相を減圧濃縮し、得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出条件 酢酸エチル:n-ヘキサン=1:1 (体積比))にて精製することで1.68g(収率72%)のジメチル フルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエートを得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3, δ): 2.28-2.44(m, 1H), 2.70-2.86(m, 1H), 3.42-3.60 (m, 1H), 3.42-3.60 (m, 1H), 3.87(s, 6H), 4.50‐4.60 (m, 1H),
5.44-5.53 (m, 1H), 5.84-5.92 (m, 1H) .
MS(ESI) m/z 233.1[M+H]+, 255.1[M+Na] +
Anal. Calcd for C10H13FO5: C, 51.72; H, 5.55; F, 8.18.
Found: C, 51.73; H, 5.62; F, 7.73
窒素置換したガラス製反応容器にジメチル フルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエート0.1gとジメチルスルホキシド1.5g、水1.0gを入れ撹拌した。添加物としてヨウ化リチウム0.1gを加えた。この反応液を150℃で2時間撹拌した。その後反応液を室温まで冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで0.04g(収率37%)のメチル 2−フルオロ−[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル] エタノエートを得た。
窒素置換したガラス製反応容器にジメチル フルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエート0.40gとジメチルスルホキシド4.0mL、水1.0mLを入れ撹拌した。添加物として塩化リチウム0.15gを加えた。この反応液を130℃で7時間撹拌した。その後、反応液を室温まで放冷後、酢酸エチルにて抽出した。抽出された有機層を減圧濃縮することで濃縮残渣を得た。濃縮残渣からシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出条件 酢酸エチル:n-ヘキサン=1:1)により0.17g(収率57.4%)のメチル 2−フルオロ−[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル] エタノエートを得た。
MS(ESI) m/z 175.1[M+H]+, 197.1 [M+Na] +
窒素置換したガラス製反応容器にジメチル フルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエート0.1gとジメチルスルホキシド1.5g、水1.0gを入れ撹拌した。添加物として塩化ナトリウム0.1gを加えた。この反応液を150℃で2時間撹拌した。その後反応液を室温まで冷却しシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで0.05g(収率44%)のメチル 2−フルオロ−[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル] エタノエートを得た。
窒素置換したガラス製反応容器にジメチル フルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエートとジメチル フルオロ[(1S,5S)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオエートの混合物1.03g(4.43mmol)に10%水酸化ナトリウム水溶液3.54gを入れ室温で15時間撹拌した。反応液に2mol/L HCl水溶液4.43mL を加え、pH1とした。この溶液をメチルイソブチルケトンにて10回抽出した。抽出された有機層を合わせて、減圧濃縮することで濃縮残渣を得た。この濃縮残渣を減圧濃縮することにより、黄色結晶としてフルオロ[(1R,5R)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオイック アシッドとフルオロ[(1S,5S)−5−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]プロパンジオイック アシッドの混合物0.920gを得た(収率79.7%)。
1H-NMR(600 MHz, DMSO-d6, δ): 2.12-2.15(m, 2H), 2.51-2.57(m, 2H),
4.21-4.24(m, 1H), 4.90(br s, 3H), 5.48-5.49 (br s, 1H), 5.82-5.83 (m, 1H),
13.84 (br s, 1H).
MS(ESI) m/z 226.9[M+Na]+ ,203.0[M−H]
Claims (2)
- 式(1)
(1)−OH、
(2)−O−Ra、及び
(3)−NRbRc
からなる群から選択される。
ただし、Raは、C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基であり(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上のC1-6アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
Rb及びRcは水素原子、ハロゲン、C1-6アルキル基及びC3-8シクロアルキル基からなる群から選択され(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上の水酸基、C1-6アルコキシ基、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
又はRb及びRcは、隣接する窒素原子と一緒になって互いに結合した4〜7員の飽和複素環を形成し、該飽和複素環は、無置換又は水酸基、C1-6アルキル基若しくはC1-6アルコキシ基で置換されている。)
で表される化合物に対し、式(2)
式(3)で表される化合物を加熱する工程からなることを特徴とする、
式(1A)
(1)−OH、
(2)−O−Ra、及び
(3)−NRbRc
からなる群から選択される。
ただし、Raは、C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基であり(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上のC1-6アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
Rb及びRcは水素原子、ハロゲン、C1-6アルキル基及びC3-8シクロアルキル基からなる群から選択され(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上の水酸基、C1-6アルコキシ基、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
又はRb及びRcは、隣接する窒素原子と一緒になって互いに結合した4〜7員の飽和複素環を形成し、該飽和複素環は、無置換又は水酸基、C1-6アルキル基若しくはC1-6アルコキシ基で置換されている。)
で表されるフッ素化エステル化合物の製造方法。 - 式(3)
(1)−OH、
(2)−O−Ra、及び
(3)−NRbRc
からなる群から選択される。
ただし、Raは、C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基であり(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上のC1-6アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
Rb及びRcは水素原子、ハロゲン、C1-6アルキル基及びC3-8シクロアルキル基からなる群から選択され(該C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基は、未置換又は一以上の水酸基、C1-6アルコキシ基、アリール基若しくはヘテロアリール基で置換されている。)、
又はRb及びRcは、隣接する窒素原子と一緒になって互いに結合した4〜7員の飽和複素環を形成し、該飽和複素環は、無置換又は水酸基、C1-6アルキル基若しくはC1-6アルコキシ基で置換されている。)
で表される新規フッ素化ジエステル化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008123198A JP5309680B2 (ja) | 2008-05-09 | 2008-05-09 | フッ素化エステル化合物の製造方法及びその中間体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008123198A JP5309680B2 (ja) | 2008-05-09 | 2008-05-09 | フッ素化エステル化合物の製造方法及びその中間体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009269875A JP2009269875A (ja) | 2009-11-19 |
JP5309680B2 true JP5309680B2 (ja) | 2013-10-09 |
Family
ID=41436765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008123198A Active JP5309680B2 (ja) | 2008-05-09 | 2008-05-09 | フッ素化エステル化合物の製造方法及びその中間体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5309680B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116462586B (zh) * | 2023-03-24 | 2023-10-20 | 泰兴金江化学工业有限公司 | 一种乙酸正丁酯的合成方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE242211T1 (de) * | 1993-02-12 | 2003-06-15 | Daiichi Suntory Pharma Co Ltd | Verfahren zur synthese von 4-substituierten azetidinon-derivaten |
JP4194715B2 (ja) * | 1998-08-31 | 2008-12-10 | 大正製薬株式会社 | 6−フルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン誘導体 |
JP2000232893A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-08-29 | Tosoh Corp | 光学活性α−フルオロアリール酢酸の製造法 |
JP4742239B2 (ja) * | 2003-11-07 | 2011-08-10 | 大正製薬株式会社 | ビシクロ[3.1.0]ヘキサン誘導体およびその中間体の製造方法 |
-
2008
- 2008-05-09 JP JP2008123198A patent/JP5309680B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009269875A (ja) | 2009-11-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2723878C (en) | Process of preparing derivatives of 1-(2-halobiphenyl-4-yl)-cyclopropanecarboxylic acid | |
JP6001112B2 (ja) | 1−(2−ハロビフェニル−4−イル)−シクロプロパンカルボン酸の誘導体の調製方法 | |
JPWO2006090778A1 (ja) | 1−置換−3−フルオロアルキルピラゾール−4−カルボン酸エステルの製造方法 | |
JP2007326784A (ja) | 1−置換−5−フルオロアルキルピラゾール−4−カルボン酸エステルの製造方法 | |
US20110257401A1 (en) | Process for producing optically active carboxylic acid | |
JP5309680B2 (ja) | フッ素化エステル化合物の製造方法及びその中間体 | |
JP2012509267A5 (ja) | (R)−3−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−6−フルオロ−5−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオンを製造するためのプロセス及びその中間体 | |
US20210380569A1 (en) | Process for Preparation of Optically Enriched Isoxazolines | |
JP6158293B2 (ja) | シス−アルコキシ−置換スピロ環状フェニルアセチルアミノ酸エステル類及びシス−アルコキシ−置換スピロ環状1h−ピロリジン−2,4−ジオン誘導体を製造する方法 | |
KR20230117260A (ko) | 1-(3,5-디클로로페닐)-2,2,2-트리플루오로에타논 및그의 유도체의 제조 방법 | |
CN111032650A (zh) | 可用于合成氨基嘧啶衍生物的新型中间体、其制备方法以及使用其制备氨基嘧啶衍生物的方法 | |
JP2009073739A (ja) | 医薬品中間体として許容しうる高純度な光学活性1−アリール−1,3−プロパンジオールの製造方法 | |
JP5663482B2 (ja) | ピリミジニルアセトニトリル誘導体の製造方法及びその合成中間体 | |
JP6256469B2 (ja) | スピロ[2.5]オクタン−5,7−ジオンの調製プロセス | |
KR100968576B1 (ko) | 2-아실-3-아미노-2-알케노에이트의 제조방법 | |
JP5695434B2 (ja) | 光学活性含フッ素2,3−ジヒドロピリドン誘導体及びその製造方法。 | |
CN110903245B (zh) | 一种合成1-烷基-2-三氟甲基-5-氨基-1h-咪唑的关键中间体及其制备方法 | |
JP5205971B2 (ja) | テトラヒドロピラン化合物の製造方法 | |
JPWO2005058859A1 (ja) | 3−(4−テトラヒドロピラニル)−3−オキソプロパン酸アルキル化合物及び4−アシルテトラヒドロピランの製法 | |
JP6998957B2 (ja) | 3-置換2-ビニルフェニルスルホネート類を製造する方法 | |
JP2007254293A (ja) | α−メチレン−β−アルキル−γ−ブチロラクトンの製造法 | |
WO2023013757A1 (ja) | アルキルシリルオキシ置換ベンジル化合物の製造方法 | |
JP2015528458A (ja) | 6−ヨード−2−オキシンドールの調製方法 | |
WO2013115381A1 (ja) | 対称性4,6-ビス(アリールオキシ)ピリミジン化合物の製造方法 | |
JPH1072398A (ja) | 1−インダノンの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130604 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130617 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S801 | Written request for registration of abandonment of right |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311801 |
|
ABAN | Cancellation of abandonment | ||
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |