JP5901065B2 - 浴室構造 - Google Patents
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そこで、上記問題を解決するために、各々平面形状が略長方形の浴槽配置用床と洗い場床とからなる防水パンと、前記浴槽配置用床の長辺よりも所定長さ短く形成された浴槽とを備え、該浴槽には先端に低摩擦材の層が形成された脚部が浴槽の長手方向に並んで設けられ、前記浴槽の側面に凹部が形成され、該凹部にサイドエプロンが取り付けられ、該サイドエプロンにかかる垂直荷重を浴槽配置用床の上方で浴槽非配置部に設けられたサイドボードの端部で受け止める構造になされ、該浴槽が浴槽配置用床の上の略中央と端部とに置き換え自在に配置されていることを特徴とする浴室構造を本発明の出願人がすでに提案している(特許文献1)。
また、サイドボードを取り外して浴槽を略中央または端部に移動配置する際、サイドエプロンを取り外さなくともよくなる。即ち、このサイドボードより上にあるサイドエプロンは、浴槽配置用床より高く、しかも、洗い場床より浴槽側にあって、サイドエプロンを付けたまま浴槽をスライド移動させても、この浴槽配置用床に擦れることがなく、洗い場床及びサイドエプロンに傷を付けることなく容易に移動配置させることができる。
また、本発明の浴室構造は、浴槽が繊維強化樹脂で形成された浴槽配置用床に受けられ、浴槽配置用床上をスライド移動可能に設置され、前記浴槽が、浴槽本体の底から下方に延出する複数の脚部を有し、各脚部の少なくとも底面が脚部カバーによって覆われていて、脚部カバーの下端面が前記浴槽配置用床に受けられるとともに、前記脚部カバーは、脚部の底面を覆う床当接部と、この床当接部から脚部の周壁に沿って立ち上がり、前記床当接部の横ずれを防止する横ずれ規制部とを有し、前記床当接部が脚部に非ビス固定状態で、前記脚部からの離脱防止された固定状態となっているとともに、少なくとも前記床当接部の下端面が前記浴槽配置用床の床面より摩擦抵抗が少なく軟質の摩擦低減材料で形成されている浴室構造であって、前記脚部が、浴槽本体の底から下方に筒状に突出した状態で設けられ、前記脚部の下端に、筒内周面が段状に切り欠かれた状態に形成された嵌合部を有し、前記嵌合部が前記床当接部に設けられたリング状の凹溝に嵌合していることを特徴としている。
すなわち、上記下端面の面積が大きすぎる場合、浴槽をスライド移動させる際に浴槽配置用床と下端面との間に異物が入り込むと、接触面積が大きいので異物が外部に出ずに滞留する。したがって、浴槽配置用床の床面汚れや床面の傷つきの原因になるおそれがある。
浴槽本体及び脚部の材質は、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維強化不飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。
図1は、本発明にかかる浴室構造の1つの実施の形態をあらわし、図2および図3はこの浴室構造に用いられる浴槽の1例をあらわしている。
浴槽本体3および脚部4とは、ガラス繊維入りの不飽和ポリエステル樹脂のSMC(シートモールドコンパウンド)を加熱プレス成形することによって一体成形されている。
また、脚部4は、図1に示すように、下端に嵌合部41を備えている。
嵌合部41は、脚部4の下端の筒内周面が段状に切り欠かれた状態に形成されている。
2つの第1横ずれ規制片52と4つの第2横ずれ規制片53とは、隣接する規制片52,52(52,53あるいは53,53)間に、床当接部51側の端部がほぼリブ31の厚みと同じか少し幅広のスリット54が形成されるように設けられている。
さらに、2つの第1横ずれ規制片52は、ねじ挿通孔52aが穿設されている。
図1および図7(c)に示すように、各第1横ずれ規制片52のねじ挿通孔52aを介して2本のビス6を脚部4にねじ込み、脚部カバー5を脚部4に固定する。
また、床当接部51が脚部4に非ビス止め状態であるので、ビス6の緩みによってビス6の頭部で浴槽配置用床2の床面を傷つけるという事故も発生することがない。
さらに、床当接部51の下端面の面積が15cm2以下であるので、浴槽1をスライド移動させる際に浴槽配置用床2と床当接部51の下端面との間に異物が入り込んでも、異物が滞留することなく外部に容易に排出される。したがって、浴槽配置用床2の床面が、滞留した上記異物により、浴槽配置用床2の床面が汚れたり、傷ついたりすることを防止することができる。
上記の実施の形態では、脚部カバー全体が摩擦低減材料で形成されていたが、少なくとも防水パンの床面等の設置面に当接する当接面が摩擦低減材料で形成され、他の部分は、硬質の樹脂材料で形成されていても構わない。
上記の実施の形態では、浴槽本体および脚部が繊維強化不飽和ポリエステル樹脂で形成されていたが、ステンレス鋼やホウロウで形成されていても構わない。
2 浴槽配置用床
3 浴槽本体
4 脚部
5 脚部カバー
51 床当接部
52 第1横ずれ防止片(横ずれ防止部)
53 第2横ずれ防止片(横ずれ防止部)
54 スリット
6 ビス
Claims (6)
- 浴槽が繊維強化樹脂で形成された浴槽配置用床に受けられ、浴槽配置用床上をスライド移動可能に設置され、
前記浴槽が、浴槽本体の底から下方に延出する複数の脚部を有し、各脚部の少なくとも底面が脚部カバーによって覆われていて、脚部カバーの下端面が前記浴槽配置用床に受けられるとともに、
前記脚部カバーは、脚部の底面を覆う床当接部と、この床当接部から脚部の周壁に沿って立ち上がり、前記床当接部の横ずれを防止する横ずれ規制部とを有し、前記床当接部が脚部に非ビス固定状態で、前記脚部からの離脱防止された固定状態となっているとともに、
少なくとも前記床当接部の下端面が前記浴槽配置用床の床面より摩擦抵抗が少なく軟質の摩擦低減材料で形成されている浴室構造であって、
前記脚部は、その側壁面に、前記浴槽本体の底を補強するリブの端部が4方から十字状に連設されていて、前記脚部カバーは、前記横ずれ規制部が、床当接部の周縁から立ち上がる複数の横ずれ規制片で形成されているとともに、横ずれ規制片間に形成されたスリットに前記リブが嵌り込むように、脚部に装着されていることを特徴とする浴室構造。 - 浴槽が繊維強化樹脂で形成された浴槽配置用床に受けられ、浴槽配置用床上をスライド移動可能に設置され、
前記浴槽が、浴槽本体の底から下方に延出する複数の脚部を有し、各脚部の少なくとも底面が脚部カバーによって覆われていて、脚部カバーの下端面が前記浴槽配置用床に受けられるとともに、
前記脚部カバーは、脚部の底面を覆う床当接部と、この床当接部から脚部の周壁に沿って立ち上がり、前記床当接部の横ずれを防止する横ずれ規制部とを有し、前記床当接部が脚部に非ビス固定状態で、前記脚部からの離脱防止された固定状態となっているとともに、
少なくとも前記床当接部の下端面が前記浴槽配置用床の床面より摩擦抵抗が少なく軟質の摩擦低減材料で形成されている浴室構造であって、
前記脚部が、浴槽本体の底から下方に筒状に突出した状態で設けられ、前記脚部の下端に、筒内周面が段状に切り欠かれた状態に形成された嵌合部を有し、
前記嵌合部が前記床当接部に設けられたリング状の凹溝に嵌合していることを特徴とする浴室構造。 - 脚部カバーは、横ずれ規制部を脚部の周壁にビス止めして脚部に固定されている請求項1または請求項2に記載の浴室構造。
- 上記摩擦低減材料が、補強繊維非含有のポリエチレンまたはポリプロピレンである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の浴室構造。
- 上記床当接部は、下端面の面積が15cm 2 以下である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の浴室構造。
- 繊維強化樹脂がガラス繊維強化不飽和ポリエステルである請求項1〜5のいずれかに記載の浴室構造。
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