JP5900479B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、液体噴射装置に関する。
従来、媒体に対して液体を噴射する液体噴射装置として、インクジェット式プリンターが広く知られている。こうしたプリンターのうちには、搬送される用紙(媒体)に対して、液体噴射ヘッドに設けられたノズルからインク(液体)を噴射することで印刷処理を施すものがあった(例えば、特許文献1)。
そして、特許文献1のプリンターにおいては、インクを噴射した際に生じるミストを回収するために、排気ダクトと排気ファンとを備えていた。
特開2005−271316号公報
ところで、特許文献1のプリンターは、排気ダクトの内壁に付着したミストが液滴となってたれ落ち、用紙を汚染してしまうのを抑制するために、液滴を受け止めるための可動式のキャップと、排気ダクト内を払拭するワイパーとを設けていた。
しかし、こうしたキャップやワイパーを設けると構成が複雑になる上、液だれを予防するために排気ダクト内を頻繁に払拭しなければならず、メンテナンスに手間がかかってしまうという問題があった。そのため、排気ダクトからの液だれを抑制しつつミストを回収することが望まれていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ダクトからの液だれを抑制することができる液体噴射装置を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る液体噴射装置は、媒体に液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、第1開口部と第2開口部とを有する吸気部と、第3開口部を有するダクトと、前記吸気部および前記ダクトを流れる気流を生成するファンと、を備え、前記第2開口部は、前記ダクトの内部に位置し、前記気流は、前記第1開口部から前記第3開口部へ向かって流れることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、前記第2開口部は、重力方向において前記第1開口部よりも上方に位置することを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、前記ダクトは、第4開口部を有し、前記吸気部の前記第2開口部側の端部は、前記第4開口部から前記ダクトの内部へ貫入されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、前記第1開口部は、前記液体噴射ヘッドと前記媒体との相対移動方向において前記液体噴射ヘッドの下流に位置することを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、前記第1開口部の面積は、前記第2開口部の面積よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、前記吸気部の前記第1開口部が形成されている側の端部は、前記相対移動方向において上流側よりも下流側の方が前記媒体に近いことを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、前記吸気部の内壁には、撥液処理が施されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係るミスト回収装置は、液体の噴射に伴って生じたミストを吸引して回収するミスト回収装置であって、外気を吸引するための吸気部が下方に向けて延設された排気ダクトを備え、前記吸気部には上下方向に延びる吸気孔が形成されているとともに、前記排気ダクト内に連通する前記吸気部の上端部が前記排気ダクトの内底部から環状に突設されている。
この構成によれば、液体の噴射に伴って生じたミストを吸気部を介して排気ダクト内に回収することができる。このとき、吸気部に形成された吸気孔は上下方向に延びる態様となっているので、排気ダクト内に吸引される気体の流れを乱したり妨げたりすることがない。すなわち、吸気孔が屈曲していたり段差があったりすると、そこに気体がぶつかって液滴が付着してしまうが、吸気孔内で気流の流れを乱さないようにすることで、液だれを招く液滴の付着を抑制することができる。そして、排気ダクトは、吸気部を通じて外気と連通するが、その吸気部の上端部が排気ダクトの内底部から環状に突設されているので、排気ダクト内に回収された液体は、吸気部の上端部によって排気ダクト内からたれ落ちないようにせき止められる。これにより、回収した液体を排気ダクトの内底部に集積して容易に排出することができるとともに、排気ダクトからの液だれを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るミスト回収装置において、前記吸気孔は、開口面積が下端側から上端側に向けて小さくなるテーパ形状をなすように形成される。
この構成によれば、吸気部に形成される吸気孔は開口面積が下端側から上端側に向けて小さくなるテーパ形状をなすので、吸気孔内を流れる気流の風速は、下端側から上端側にいくにつれて速くなる。そして、吸気部に付着した液滴は、気流によって上方に押し上げられる過程で合体して大きくなるが、上端側ほど風速が速いので、大きくなった液滴を落下させることなく排気ダクト内に回収することができる。
本発明の一実施形態に係るミスト回収装置は、前記吸気部に撥液処理が施されている。
この構成によれば、吸気部に撥液処理が施されているので、付着した液体の移動を促し、効率よく排気ダクト内に回収することができる。
本発明の一実施形態に係るミスト回収装置は、前記排気ダクト内の気体を排気する排気ファンをさらに備え、前記排気ファンは前記排気ダクトの水平方向における一端側に設けられる一方、前記吸気部は前記排気ダクトの水平方向における他端側において前記排気ダクトの底部から下方に延設される。
この構成によれば、吸気部は排気ダクトの底部から下方に延設されるが、排気ファンは排気ダクトの水平方向における一端側に設けられるので、吸気部を通じて排気ダクト内に回収されたミストは水平方向に運ばれる。したがって、排気ダクトに対して吸気部を短くすることで、液だれを抑制することが可能になる。
本発明の一実施形態に係るミスト回収装置は、前記排気ファンの制御を行う制御手段をさらに備え、前記制御手段は、液体の噴射が終了したときに、液体が噴射されているときよりも回転数を上げて前記排気ファンを駆動させた後に、該排気ファンの駆動を停止させる。
この構成によれば、液体の噴射時よりも回転数を上げて排気ファンを駆動させることで、吸気部に付着した液体を排気ダクト内に回収することができる。これにより、排気ファンの駆動が停止されている間の液だれを抑制することができる。一方、液体の噴射時には、液体がたれ落ちない程度に排気ファンの回転数を低く抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る液体噴射装置は、媒体に対して液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、上記ミスト回収装置と、を備える。
この構成によれば、液体の噴射に伴って生じたミストを、ミスト回収装置によって回収することができる。そして、ミスト回収装置において排気ダクトからの液だれを抑制することで、たれ落ちた液体による媒体の汚染を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る液体噴射装置において、前記媒体は搬送方向に沿って搬送されるとともに、前記液体噴射ヘッドは前記媒体の搬送経路の上方に配置され、前記排気ダクトは前記搬送方向において前記液体噴射ヘッドの下流側に配置されるとともに、前記吸気部は前記媒体側に向けて延設されている。
この構成によれば、媒体は搬送方向に沿って搬送されるので、媒体の搬送に伴って搬送方向が流れ方向となる気流が生じる。また、液体噴射ヘッドは媒体の搬送経路の上方に配置されるので、液体の噴射に伴って生じたミストは気流にのって搬送方向の下流側に運ばれる。そして、排気ダクトは液体噴射ヘッドの搬送方向における下流側に配置されるので、気流にのって搬送方向に流れるミストを効率よく回収することができる。また、吸気部をノズルの近傍まで延設すると噴射された液体の飛翔方向を乱してしまう虞があるが、吸気部は媒体側に向けて延設されているので、液体の飛翔方向を乱すことなくミストを回収することができる。
本発明の一実施形態に係るミスト回収装置において、前記排気ダクトは前記媒体の搬送経路の上方に配置され、前記吸気部の下端部は前記搬送方向における上流側よりも下流側の方が前記媒体に近接する位置まで延設されている。
この構成によれば、吸気部の下端部は、搬送方向における下流側が媒体に近接する位置まで延設されているので、延設された部分で気流の流れ方向を変化させ、気流に含まれるミストを、吸気部を通じて排気ダクト内に効率よく回収することができる。
本発明の一実施形態に係るミスト回収装置の制御方法は、前記液体の噴射時に、前記排気ファンを駆動させてミストを含む外気を前記排気ダクト内に吸引させるミスト回収ステップと、前記液体の噴射が終了したときに、前記液体の噴射時よりも回転数を上げて前記排気ファンを駆動させて、前記吸気部に付着した液体を前記排気ダクト内に回収させる液体回収ステップと、該液体回収ステップの後に、前記排気ファンの駆動を停止させる停止ステップと、を備える。
この構成によれば、液体の噴射時には、排気ファンの駆動によって液体の噴射に伴って生じたミストを吸引することができる。また、液体の噴射が終了したときに、液体の噴射時よりも回転数を上げて排気ファンを駆動させるので、吸気部に付着した液体を排気ダクト内に回収することができる。したがって、ミストが発生する液体の噴射時だけでなく、液体の噴射及び吸引を停止した後にも、排気ダクトからの液だれを抑制することができる。
実施形態のプリンターの概略構成を示す断面図。 図1におけるA―A矢視断面図。 実施形態のプリンターの電気的構成を示すブロック図。 ミストの回収を実行させる際の処理を示すフロー図。
以下、本発明を液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」と表記する)に具体化した実施形態について説明する。なお、本明細書及び図面において、矢印X方向を左方、−X方向を右方、矢印Y方向を後方、−Y方向を前方、 矢印Z方向を重力方向となる下方、−Z方向を上方とする。また、X方向及び−X方向を含めて左右方向又はX軸方向といい、Y方向及び−Y方向を含めて前後方向又はY軸方向といい、Z方向及び−Z方向を含めて上下方向又はZ軸方向という。さらに、図面において、「○」の中に「×」が記載された矢印は、紙面の表から裏に向かう方向を示す。
図1に示すように、プリンター11は、液体としてのインクを噴射する液体噴射ヘッド12と、インクの噴射に伴って生じたミストを吸引して回収するミスト回収装置13と、図示しない搬送装置とを備えている。搬送装置は、媒体としての用紙Pを搬送方向Xに搬送するもので、例えば用紙Pを挟持しつつ搬送する搬送ローラー対や用紙Pを吸着しつつ搬送する搬送ベルトなどを採用することができる。
液体噴射ヘッド12は、用紙Pの搬送経路に沿って所定の間隔を有して複数(本実施形態では4つ)配置されている。なお、液体噴射ヘッド12の数は任意に変更することができる。また、各液体噴射ヘッド12には、インクの噴射口を形成するノズル14が設けられている。
各液体噴射ヘッド12は、用紙Pの搬送経路の上方に配置される。そして、用紙Pは搬送方向Xに搬送されつつ、その上面側に各液体噴射ヘッド12から噴射されたインクを受容することで、印刷(記録)処理が施される。
図2に示すように、ノズル14は、用紙Pの幅方向となるY軸方向に沿って、用紙Pの全幅をカバーするように複数設けられる。また、Y軸方向に並ぶ各ノズル14は、同一のインクを噴射するノズル列Nを形成している。すなわち、プリンター11は、液体噴射ヘッド12が移動することなく、用紙Pの全幅に亘る印刷を行うことが可能なラインヘッド式プリンターである。
ミスト回収装置13は各液体噴射ヘッド12の搬送方向Xにおける下流側に配置される。また、ミスト回収装置13は、排気ダクト15と、排気ダクト15に設けられた外気を吸引するための吸気部16と、排気ダクト15内の気体を排気するための排気ファン17と、フィルター18とを有する。
排気ダクト15は略水平方向となるY軸方向に延びるとともに、用紙Pの搬送経路の上方に配置される。排気ファン17は、排気ダクト15のY軸方向における一端側(後端側)に設けられている。
排気ファン17が回転することで、排気ダクト15内には排気方向Yに流れる気流Foが生じる。また、フィルター18は、排気方向Yにおいて排気ファン17の上流側に配置されるとともに、ミストなどの浮遊物質を気流Foから分離する。
吸気部16は、排気ダクト15のY軸方向における他端側(前端側)において、排気ダクト15の底部から用紙Pの上面側に向けて、下方に延設されている。また、吸気部16には、上下方向に延びる吸気孔19が形成されている。なお、吸気部16及び吸気孔19は、Y軸方向においてノズル列Nに対応する長さを有している。
図1に示すように、吸気部16は、排気ダクト15の底部に孔を設け、この孔に上端部が貫入されることで排気ダクト15と接続されている。そして、吸気部16の上端部は、排気ダクト15の内底部から吸気孔19を囲むように環状に突設されることで、突設部20を形成している。また、吸気部16のZ軸方向(上下方向)における長さは、排気ダクト15のY軸方向における長さよりも短くなっている。
吸気孔19は、開口面積が下端側から上端側に向けて小さくなるテーパ形状をなすように形成されている。なお、吸気孔19を形成する吸気部16の内壁側には、撥液処理が施されている。また、吸気部16の下端部は、搬送方向Xにおける上流側よりも下流側の方が用紙Pに近接する位置まで延設されている。
次に、プリンター11の電気的構成について説明する。
図3に示すように、プリンター11は、制御手段としての制御装置50を備えている。制御装置50は、CPU51、RAM52、ROM53、ヘッド駆動回路54及びタイマー55を有している。
ROM53には、CPU51により実行される制御プログラムや、この制御プログラムの実行に際して参照される閾値のデータ等が記憶されている。また、RAM52には、CPU51の演算結果や制御プログラムを実行して処理する各種データなどが一時的に記憶される。
制御装置50は、ヘッド駆動回路54を介して液体噴射ヘッド12によるインクの噴射動作を制御する。また、制御装置50は、排気ファン17の制御を行う。排気ファン17は、制御装置50の制御によって回転数を変化させることができるようになっている。なお、制御装置50やCPU51などは、その制御内容に応じて複数個設けてもよく、例えばミスト回収装置13の制御のみを行う制御装置を備えるようにしてもよい。
次に、プリンター11の作用について説明する。
図1に示すように、プリンター11においては、用紙Pの搬送に伴って、搬送方向Xが流れ方向となる気流Fm(搬送気流)が生じる。また、各液体噴射ヘッド12からのインクの噴射に伴って各ノズル14の周辺にインクのミストが発生すると、そのミストは気流Fmにのって搬送方向Xの下流側に向けて運ばれる。
こうしたミストが下流側に位置する液体噴射ヘッド12などに付着すると、汚染が生じてしまう。そこで、プリンター11では、ミスト回収装置13によってインクの噴射に伴って発生するミストを回収するようにしている。
具体的には、排気ファン17を駆動して排気ダクト15内に気流Foを発生させるとともに、気流Foによって吸気孔19を上方に流れる気流Fiを発生させる。そして、気流Fiによって気流Fmを吸気孔19内に吸引することで、気流Fmに含まれるミストを排気ダクト15内に回収する。
ここで、吸気孔19はテーパ形状をなしているので、気流Fiは上方に流れるにつれて流速が増す。また、吸気部16に撥液処理が施されているので、インクが付着すると液滴となる。なお、吸気部16は、撥液処理によってインクとの接触角を40度以上にするのが好ましい。そして、吸気部16に付着した液滴は気流Fiによって上方に運ばれつつ、互いに合体してより大きな液滴となる。このとき、流速を増した気流Fiによって、自重が増した液滴の落下を抑制し、排気ダクト15内に回収する。
そして、排気ダクト15内に回収されたインクは自重によって排気ダクト15の内底部にたまるが、突設部20によってせき止められるので、たまった液滴は吸気孔19を通じて用紙Pの上に落下することなく、排気ダクト15内に保持される。また、排気ダクト15の内底部にたまった液滴は、排気ダクト15の後端側(排気方向Yにおける下流側)の開口を通じて排出される。なお、排気ダクト15の内底部にたまったインクを排出しやすくなるように、排気ダクト15又はその内底部を前側から後側に向けて下方に傾斜させてもよい。
なお、プリンター11において、用紙Pに対する印刷を行っているときにミスト回収装置13が強く吸引しすぎると、用紙Pに対するインク滴の飛翔方向を乱す虞があるので好ましくない。そこで、制御装置50は、用紙Pに対する印刷時には、吸気部16からインク滴がたれ落ちない程度に回転数を抑えて排気ファン17を駆動させる。
ただし、この状態で印刷が終了し、排気ファン17を停止すると、吸気部16に付着したインクが自重によって用紙Pやその搬送経路上にたれ落ちる虞がある。そのため、制御装置50は、液体噴射ヘッド12によるインクの噴射が終了したときに、液体噴射ヘッド12がインクを噴射しているときよりも回転数を上げて排気ファン17を駆動させた後に、排気ファン17の駆動を停止させる。すなわち、印刷が終了した後であれば強い吸引を行っても印刷品質を低下させることがないので、印刷時よりも強い吸引力で吸引を行うことで、吸気部16に付着したインク滴を排気ダクト15内に回収する。
次に、プリンター11において、制御装置50がミスト回収装置13によるミストの回収を実行させる際の処理について説明する。
図4に示すように、制御装置50は、図示しないホストコンピューター等からの印刷指令を受信すると、ステップS11として排気ファン17の駆動を開始させる。また、続くステップS12として、制御装置50は液体噴射ヘッド12を制御して印刷を開始させる。すなわち、排気ダクト15の内底部から吸気孔19を囲むように突設された環状の突設部20で排気ダクト15内に回収されたインクの流出を抑制した状態で、排気ファン17を駆動させてミストを含む外気を排気ダクト15内に吸引させる(ミスト回収ステップ)。
次に、ステップS13として、制御装置50は、印刷指令に基づく印刷が終了したか否かを判定する。そして、印刷が終了していない場合には、再度ステップS13の判定を繰り返す。
一方、ステップS13において制御装置50が印刷が終了したと判定すると、制御装置50はステップS14に進み、液体噴射ヘッド12がインクを噴射しているときよりも回転数を上げて排気ファン17を駆動させる。すなわち、インクの噴射が終了したときに、インクの噴射時よりも回転数を上げて排気ファン17を駆動させ、強い吸引力で吸気部16に付着したインクの液滴を排気ダクト15内に回収させる(液体回収ステップ)。
次に、ステップS15として、制御装置50はタイマー55による計時を開始する。
続いて、ステップS16として、制御装置50はタイマー55による計時時間Tが閾値Taを超えたか否かを判定する。そして、計時時間Tが閾値Ta以下であった場合には、再度ステップS16の判定を繰り返す。
一方、タイマー55による計時時間Tが閾値Taを超えると、制御装置50はステップS17に進み、排気ファン17の駆動を停止させて(停止ステップ)、処理を終了する。なお、閾値Taは、吸気孔19に付着しているインクを排気ダクト15内に回収するための時間として予め実験等に基づいて規定し、ROM53に記憶させておくことができる。
以上説明した実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)インクの噴射に伴って生じたミストを、吸気部16を介して排気ダクト15内に回収することができる。このとき、吸気部16に形成された吸気孔19は上下方向に延びる態様となっているので、排気ダクト15内に吸引される気体の流れを乱したり妨げたりすることがない。すなわち、吸気孔19が屈曲していたり吸気部16に段差があったりすると、そこにミストがぶつかって液滴が付着してしまう。特に、空間中に拡散したミストではなく、延設された吸気部16で噴射によって生じたばかりの濃いミストを吸引する場合には、屈曲部などに液滴が付着しやすい。その点、吸気孔19内で気流Fiの流れを乱さないようにすることで、液だれを招く液滴の付着を抑制することができる。
(2)排気ダクト15は、吸気部16を通じて外気と連通するが、その吸気部16の上端部が排気ダクト15の内底部から環状に突設されているので、排気ダクト15内に回収されたインクは、吸気部16の上端部によって排気ダクト15内からたれ落ちないようにせき止められる。これにより、回収したインクを排気ダクト15の内底部に集積して容易に排出することができるとともに、排気ダクト15からの液だれを抑制することができる。
(3)吸気部16に形成される吸気孔19は開口面積が下端側から上端側に向けて小さくなるテーパ形状をなすので、吸気孔19内を流れる気流Fiの風速は、下端側から上端側にいくにつれて速くなる。そして、吸気部16に付着した液滴は、気流Fiによって上方に押し上げられる過程で合体して大きくなるが、上端側ほど風速が速いので、大きくなった液滴を落下させることなく排気ダクト15内に回収することができる。
(4)吸気部16に撥液処理が施されているので、付着したインクの移動を促し、効率よく排気ダクト15内に回収することができる。
(5)吸気部16は排気ダクト15の底部から下方に延設されるが、排気ファン17は排気ダクト15の水平方向(排気方向Y)における一端側に設けられるので、吸気部16を通じて排気ダクト15内に回収されたミストは水平方向(排気方向Y)に運ばれる。そして、吸気部16のZ軸方向における長さは、排気ダクト15の排気方向Yにおける長さよりも短くなっているので、液だれを抑制することができる。
(6)インクの噴射時よりも回転数を上げて排気ファン17を駆動させることで、吸気部16に付着したインクを排気ダクト15内に回収することができる。これにより、排気ファン17の駆動が停止されている間の液だれを抑制することができる。一方、インクの噴射時には、インクがたれ落ちない程度に排気ファン17の回転数を低く抑えておくことで、インクの飛翔方向の乱れを抑制することができる。
(7)インクの噴射に伴って生じたミストを、ミスト回収装置13によって回収することができる。そして、ミスト回収装置13において排気ダクト15からの液だれを抑制することで、たれ落ちたインクによる用紙Pの汚染を抑制することができる。
(8)用紙Pは搬送方向Xに沿って搬送されるので、用紙Pの搬送に伴って搬送方向Xが流れ方向となる気流Fmが生じる。また、液体噴射ヘッド12は用紙Pの搬送経路の上方に配置されるので、インクの噴射に伴って生じたミストは気流Fmにのって搬送方向Xの下流側に運ばれる。そして、排気ダクト15は液体噴射ヘッド12の搬送方向Xにおける下流側に配置されるので、気流Fmにのって搬送方向Xに流れるミストを効率よく回収することができる。
(9)吸気部16をノズル14の近傍まで延設すると噴射されたインクの飛翔方向を乱してしまう虞があるが、吸気部16は用紙P側に向けて延設されているので、インクの飛翔方向を乱すことなくミストを回収することができる。
(10)吸気部16の下端部は、搬送方向Xにおける下流側が用紙Pに近接する位置まで延設されているので、延設された部分で気流Fmの流れ方向を変化させ、気流Fmに含まれるミストを、吸気部16を通じて排気ダクト15内に効率よく回収することができる。
(11)インクの噴射時には、排気ファン17の駆動によってインクの噴射に伴って生じたミストを吸引することができる。また、インクの噴射が終了したときに、インクの噴射時よりも回転数を上げて排気ファン17を駆動させるので、吸気部16に付着したインクの液滴を排気ダクト15内に回収することができる。したがって、ミストが発生するインクの噴射時だけでなく、インクの噴射及び吸引を停止した後にも、排気ダクト15からの液だれを抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・液体噴射ヘッド12は、重力方向Zと一致する真下にインクを噴射するものに限らず、例えば傾斜しつつ搬送される用紙Pに向けて斜め下方向にインクを噴射するようにしてもよい。また、各図中において、搬送方向X、排気方向Y及び重力方向Zは互いに直交する態様で図示されているが、各方向の交差角度は90度でなくてもよい。
・用紙Pの搬送経路は正面視直線状でなくてもよく、例えば円筒状の支持部材に用紙Pを巻き掛けつつ搬送するようにしてもよい。
・吸気部16を円筒形状にしてもよいし、吸気部16の下端部が用紙P又は用紙Pの搬送経路と平行をなすようにしてもよい。また、撥液処理を施さない吸気部16としてもよい。
・排気ダクト15は水平方向に延設された状態で、例えばX軸方向などに屈曲させてもよい。
・吸気部16は、排気ダクト15と一体的に成形してもよいし、排気ダクト15の内底部から上方に突設する突設部20と、排気ダクト15から下方に延びる部分とを、それぞれ別個の部材から構成してもよい。
・排気ダクトが循環流路の一部を構成している場合などには、排気ファン17に代えて、気体を流動させるためのファンを設ければよい。また、排気ファン17を備えず、排気ダクトが連通する空間内との圧力差でミストを排気ダクト内に吸引するようにしてもよい。
・ミスト回収装置13を液体噴射ヘッド12の搬送方向Xにおける上流側やY軸方向における両側に配置してもよい。
・排気ファン17の制御は、制御装置50によって自動的に行わず、手動で行ってもよい。
・媒体は、用紙に限らず、プラスチックフィルムやシール、金属箔、板、布など、液体を受容可能な任意の素材及び形状のものに変更することができる。
・プリンターはラインヘッド式プリンターに限らない。例えば、媒体の搬送方向Xと交差する走査方向(用紙Pの幅方向となるY軸方向)に沿って往復移動するキャリッジと、該キャリッジに支持された液体噴射ヘッドとを備えたシリアル式プリンターとしてもよい。そして、シリアル式プリンターでは、キャリッジの搬送方向Xにおける下流側に、Y軸方向に延びる排気ダクト及び吸気部を有するミスト回収装置を配置することで、効率よくミストを回収することができる。あるいは、液体噴射ヘッドの走査方向における一方又は両方に吸気部を配置してもよい。この場合には、可撓性を有する管路によって排気ダクトを構成すれば、排気ファン等をキャリッジに搭載しなくてもよい。
・上記各実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよく、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。
11…液体噴射装置としてのプリンター、12…液体噴射ヘッド、13…ミスト回収装置、14…ノズル、15…排気ダクト、16…吸気部、17…排気ファン、19…吸気孔、20…突設部、50…制御手段としての制御装置、P…媒体としての用紙、X…搬送方向。

Claims (5)

  1. 媒体に液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    第1開口部と前記第1開口部よりも重力方向において上方に設けられた第2開口部とを有する吸気部と、
    底部に形成された第3開口部と、前記底部とは異なる位置に形成された第4開口部とを有するダクトと、
    前記吸気部および前記ダクトを流れる気流を生成するファンと、
    を備え、
    前記吸気部の前記第2開口部側の端部は、前記第開口部から前記ダクトの内部へ突設されるように貫入されて前記ダクトの内部に位置し、前記気流は、前記第1開口部から前記第4開口部へ向かって流れることで、前記液体吐出ヘッドによる前記液体の噴射に伴って生じたミストを前記第1開口部から吸引し前記ダクト内に導くことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記第1開口部は、前記液体噴射ヘッドと前記媒体との相対移動方向において前記液体噴射ヘッドの下流に位置することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記第1開口部の面積は、前記第2開口部の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記吸気部の前記第1開口部が形成されている側の端部は、前記相対移動方向において上流側よりも下流側の方が前記媒体に近いことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記吸気部の内壁には、撥液処理が施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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