JP2010228216A - 流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体噴射ヘッドのワイピングを容易に行うことができるとともに、流体噴射時に流体噴射ヘッドとターゲットとの間に流れ込む空気流によって流体の着弾位置がずれることを抑制することが可能な流体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクジェット式プリンターは、上流側から下流側に向かって搬送されるカット用紙12に向けて各ノズル23から各インク滴を噴射する記録ヘッド14を備えている。そして、カット用紙12の搬送によって該カット用紙12と記録ヘッド14との間に流れ込む空気流に対して乱流を発生させるための各突起25を記録ヘッド14よりもカット用紙12の搬送方向の上流側となる位置に設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、インクジェット式プリンターなどの流体噴射装置に関する。
一般に、流体噴射ヘッドから流体を噴射させる流体噴射装置として、インクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という。)が広く知られている。このようなプリンターの中には、搬送中の記録用紙(ターゲット)に対して記録ヘッド(流体噴射ヘッド)のノズルからインク(流体)を噴射して印刷を行う、いわゆるラインヘッドプリンターがある。
こうしたプリンターでは、ノズルの目詰まりやドット抜けなどのインクの噴射不良を低減するために、記録ヘッドのクリーニングが適宜行われている。このクリーニングは、ノズルを囲うように記録ヘッドに対してキャップを当接させた後に、記録ヘッドとキャップとで気密にされる空間を吸引ポンプにより吸引して該空間に負圧を発生させ、この発生させた負圧によりノズルから増粘したインクとともに気泡をキャップ内へ強制的に排出させるものである。
そして、上述したようなプリンターでは、通常、クリーニングを行った後に、記録ヘッドのノズル形成面に付着した不要なインクを除去したり、ノズル内のインクメニスカスを整えたりするため、記録ヘッドのノズル形成面をゴム等からなるワイパーによってワイピングするようになっている。
また、ラインヘッドプリンターは、特に業務用のものである場合、印刷時における記録用紙の搬送速度が速いため、該記録用紙の搬送によって生じる風によって記録用紙に対するインクの着弾位置が風下側にずれて、印刷画像に風紋のようなもの(意図しない模様)が生じてしまうという問題があった。こうした問題を解決するべく、従来は、特許文献1に示すようなラインヘッドプリンターが提案されている。
この特許文献1のプリンターでは、印刷時に搬送される記録紙(記録用紙)によってノズル部材(記録ヘッド)の外表面(ノズル形成面)と記録紙との間の狭い隙間に発生する強い隙間風によってインク吐出孔(ノズル)から吐出されるインク滴の着弾位置がずれてしまうのを抑制するべく、ノズル部材の外表面における各インク吐出孔に対する記録紙の搬送方向上流側の近接位置にそれぞれ突起を形成している。すなわち、上記隙間風が各突起に当たることで各突起の下流側に発生する渦巻きによって空気の流れを一部相殺し、各インク吐出孔上を通る隙間風を弱めるようにしている。
特開2002−127424号公報
ところで、特許文献1のプリンターでは、ノズル部材の外表面に突起が形成されているため、ワイピングを行う際に該突起が障害となり、ノズル部材の外表面のワイピングを行うことが困難であるという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、流体噴射ヘッドのワイピングを容易に行うことができるとともに、流体噴射時に流体噴射ヘッドとターゲットとの間に流れ込む空気流によって流体の着弾位置がずれることを抑制することが可能な流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の流体噴射装置は、上流側から下流側に向かって搬送されるターゲットに向けてノズルから流体を噴射する流体噴射ヘッドを備えた流体噴射装置であって、前記ターゲットの搬送によって該ターゲットと前記流体噴射ヘッドとの間に流れ込む空気流に対して乱流を発生させるための突起を前記流体噴射ヘッドよりも前記ターゲットの搬送方向の上流側となる位置に設けた。
この発明によれば、突起によりターゲットと流体噴射ヘッドとの間に流れ込む空気流に乱流が発生するため、該空気流の流速が低下する。このため、流体噴射ヘッドのノズルからターゲットに噴射される流体に対する上記空気流の影響が低減されるので、ターゲットに対する流体の着弾位置のずれが抑制される。加えて、突起が流体噴射ヘッドよりもターゲットの搬送方向の上流側となる位置に設けられているため、流体噴射ヘッドのワイピングを行う際に該突起が邪魔になることがない。したがって、流体噴射ヘッドのワイピングを容易に行うことができるとともに、流体噴射時に流体噴射ヘッドとターゲットとの間に流れ込む空気流によって流体の着弾位置がずれることを抑制することが可能となる。
本発明の流体噴射装置において、前記突起は前記流体噴射ヘッドにおける前記ノズルの開口が形成された面であるノズル形成面と平行な突起形成面上に形成されており、前記突起形成面と前記ノズル形成面とは同一平面内にある。
この発明によれば、突起形成面とノズル形成面とが面一になるため、ターゲットと流体噴射ヘッドとの間に流れ込む空気流に突起全体が晒されるようになる。このため、ターゲットと流体噴射ヘッドとの間に流れ込む空気流に対して効果的に乱流を発生させることが可能となる。
本発明の流体噴射装置において、前記突起形成面には前記突起が複数形成されており、該各突起は前記ターゲットの搬送方向に沿って千鳥状に配置されている。
この発明によれば、突起形成面に複数の突起がターゲットの搬送方向に沿って千鳥状に配置されているため、ターゲットと流体噴射ヘッドとの間に流れ込む空気流に対して広い範囲で乱流を発生させることが可能となる。このため、流体噴射時に流体噴射ヘッドとターゲットとの間に流れ込む空気流によってターゲットに対して流体の着弾位置がずれるときの方向が偏ることを抑制することが可能となる。
本発明の流体噴射装置において、前記突起は、円柱状または円筒状をなしている。
この発明によれば、ターゲットと流体噴射ヘッドとの間に流れ込む空気流に渦が形成されやすくなるので、該空気流に対して効率よく乱流を発生させることが可能となる。
実施形態のインクジェット式プリンターの概略構成を示す模式図。 図1の要部拡大斜視図。 図2の正面図。 実施形態において、記録ヘッドの各ノズルと突起形成部材の各突起との位置関係を示す底面図。 実施形態において、(a)は記録ヘッドが上昇したワイパーに当接したときの状態を示す正面図、(b)は記録ヘッドのノズル形成面がワイパーによってワイピングされるときの状態を示す正面図。
以下、本発明の流体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は図1及び図2に矢印で示す前後方向、左右方向、上下方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示すように、流体噴射装置としてのインクジェット式プリンター11は、本体フレーム(図示略)内に、ターゲットとしてのカット用紙12を搬送するための搬送手段としての搬送ユニット13と、該搬送ユニット13の上方に該搬送ユニット13と対向するように配置された流体噴射ヘッドとしての直方体状の記録ヘッド14とを備えている。
搬送ユニット13は、左右方向に長い矩形板状のプラテン15を備えている。プラテン15の右側には前後方向に延びる駆動ローラー16が駆動モーター17によって回転駆動可能に配置される一方、プラテン15の左側には前後方向に延びる従動ローラー18が回転可能に配置されている。さらに、プラテン15の下側には前後方向に延びるテンションローラー19が回転可能に配置されている。
図1及び図2に示すように、駆動ローラー16、従動ローラー18、及びテンションローラー19には、プラテン15を囲むように、多数の貫通孔20aを有する無端状の搬送ベルト20が巻き回されている。この場合、テンションローラー19は、ばね部材(図示略)によって下側に向かって付勢されており、搬送ベルト20にテンションを付与することで該搬送ベルト20の弛みを抑制するようになっている。
そして、駆動ローラー16を前側から見て反時計方向に回転駆動することで、搬送ベルト20が駆動ローラー16、テンションローラー19、及び従動ローラー18の外側を前側から見て反時計方向に周回移動されるようになっている。この場合、搬送ベルト20の内側の面はプラテン15の上面を右側から左側に向かって摺動するとともに、搬送ベルト20上のカット用紙12は上流側である右側から下流側である左側に向かって搬送されるようになっている。
また、プラテン15の上面には多数の吸引孔(図示略)が開口しており、プラテン15の上面と対向する位置にあるカット用紙12はプラテン15に設けられた吸引手段(図示略)によって各吸引孔(図示略)を介して搬送ベルト20越しにプラテン15側に吸引されるようになっている。すなわち、搬送ベルト20上におけるプラテン15の上面と対応する領域にあるカット用紙12は、吸引手段(図示略)によって搬送ベルト20上に吸着されるようになっている。
また、駆動ローラー16の右斜め上側には、未印刷のカット用紙12を1枚ずつ搬送ベルト20上に給紙するための上下一対の給紙ローラー21が設けられている。一方、従動ローラー18の左斜め上側には、印刷後のカット用紙12を1枚ずつ順次搬送ベルト20上から排紙するための上下一対の排紙ローラー22が設けられている。
図1及び図3に示すように、記録ヘッド14は、移動機構(図示略)によって左右方向に移動可能に構成されており、記録ヘッド14の下面は搬送ユニット13によって搬送されるカット用紙12に流体としてのインクを噴射するための複数のノズル23の開口が形成された水平なノズル形成面14aになっている。
また、記録ヘッド14にはインクカートリッジ(図示略)から各色のインクが供給されるようになっている。そして、記録ヘッド14を静止させた状態で、搬送ユニット13によって記録ヘッド14と一定の距離を保ちながら搬送されているカット用紙12に対して記録ヘッド14の各ノズル23から各インクをそれぞれ噴射して付着させることで印刷が行われるようになっている。
記録ヘッド14の右側面には、本体フレーム(図示略)内に固定された前後方向に延びる直角三角柱状をなす突起形成部材24が隣接している。すなわち、突起形成部材24は、左側面が記録ヘッド14の右側面と隣接しているとともに鉛直面と平行になっており、且つ下面が水平面と平行になっており、且つ上面が記録ヘッド14に向かって上昇するように傾斜している。突起形成部材24の下面は複数の円柱状をなす突起25が設けられた突起形成面24aになっており、該突起形成面24aは記録ヘッド14のノズル形成面14aと面一になっている。
すなわち、図3及び図4に示すように、突起形成面24aとノズル形成面14aとは同一の水平面内にあり、突起形成面24a上の各突起25はカット用紙12の搬送方向である左右方向に沿って千鳥状をなすように配置されている。
図1に示すように、排紙ローラー22の左側には、記録ヘッド14のクリーニング等のメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット26が設けられており、該メンテナンスユニット26は、有底四角箱状をなすキャップ27と、該キャップ27の右側に配置されるとともにゴム等のエラストマーからなる平板状のワイパー28とを備えている。キャップ27及びワイパー28は昇降装置(図示略)によってそれぞれ昇降されるようになっている。そして、記録ヘッド14をキャップ27の真上まで移動させた状態でキャップ27を上昇させると、キャップ27が記録ヘッド14の各ノズル23を囲うように記録ヘッド14に対して当接するようになっている。
キャップ27の底壁には該キャップ27内からインクを排出するための可撓性を有する排出チューブ29の基端側(上流側)が接続され、該排出チューブ29の他端側(下流側)は廃インクタンク30に接続されている。排出チューブ29の途中位置には該排出チューブ29内をキャップ27側から廃インクタンク30側へ向かって吸引するためのチューブポンプ31が設けられている。
そして、キャップ27を記録ヘッド14に当接させた状態でチューブポンプ31を駆動すると、排出チューブ29を介してキャップ27内の空間が吸引されて、該空間に負圧が発生する。この負圧により、各ノズル23から増粘したインクが気泡等とともに吸引されてキャップ27及び排出チューブ29を介して廃インクタンク30内に排出される、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。
また、クリーニングの完了後、キャップ27を下降させるとともにワイパー28を上昇させて記録ヘッド14を搬送ユニット13と対向する元の位置(印刷位置)に向かう方向である右方向へ移動させると、記録ヘッド14の右側面における下端部がワイパー28に当接した状態(図5(a)に示す状態)となる。この状態から、さらに記録ヘッド14を右方向へ移動させると、図5(b)に示すように、ワイパー28が弾性変形しながら記録ヘッド14のノズル形成面14aをワイピング(払拭)するようになっている。このワイパー28によるワイピングにより、記録ヘッド14のノズル形成面14aに付着した不要なインクが除去されるとともに、記録ヘッド14の各ノズル23内のインクメニスカスが整えられる。
次に、インクジェット式プリンター11の作用について説明する。
さて、カット用紙12の印刷を行う場合には、搬送ユニット13によりカット用紙12を右側から左側に向かって搬送しながら、静止した記録ヘッド14の各ノズル23から該カット用紙12に対して各インクをそれぞれ噴射させる。すると、噴射された各インク滴がカット用紙12に着弾して該カット用紙12上に画像が形成され、カット用紙12の印刷が完了する。
ここで、通常、搬送中のカット用紙12に向かって静止した記録ヘッド14の各ノズル23から各インクを噴射すると、カット用紙12の上側には該カット用紙12の搬送にともなって右側から左側に向かって流れる空気流(層流)が発生しているため、該空気流によって各ノズル23から噴射された各インク滴のカット用紙12に対する着弾位置が全体的に左側に偏るようにずれてしまう。この各インク滴の着弾位置の偏った方向へのずれにより、カット用紙12上に形成される印刷画像に風紋のようなもの(意図しない模様)が生じて印刷品質が低下してしまう。
この点、本実施形態では、カット用紙12の搬送方向における記録ヘッド14の上流側(右側)には、ノズル形成面14aと面一になっているとともに複数の突起25が左右方向に沿って千鳥状となるように設けられた突起形成面24aを有する突起形成部材24が配置されている。このため、搬送中のカット用紙12と記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流には、該空気流の上流側に位置する各突起25によって渦が形成されて乱流が発生する。
このため、カット用紙12と記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流の流速が抑えられて各ノズル23から噴射された各インク滴のカット用紙12に対する着弾位置のずれの量が抑えられるとともに、該各インク滴の着弾位置が偏った方向にずれることが抑えられる。この結果、カット用紙12上に形成された印刷画像に生じる風紋のようなもの(意図しない模様)が目立たなくなるため、印刷品質の低下が抑制される。
また、カット用紙12と記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流に乱流を発生させるための各突起25は、ノズル形成面14aではなく記録ヘッド14とは別体の突起形成部材24の突起形成面24aに設けられている。このため、記録ヘッド14のクリーニング後に、ワイパー28によって記録ヘッド14のノズル形成面14aをワイピングする際に各突起25が邪魔になることがない。したがって、ワイパー28による記録ヘッド14のノズル形成面14aのワイピングを容易かつ円滑に行うことができる。
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)各突起25によりカット用紙12の搬送にともなって該カット用紙12と記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流に乱流を発生させることができるため、該空気流の流速を低下させることができる。このため、各ノズル23からカット用紙12に噴射される各インク滴に対する上記空気流の影響を低減することができるので、カット用紙12に対する各インク滴の着弾位置のずれを抑制することができる。加えて、各突起25が記録ヘッド14のノズル形成面14aでなく記録ヘッド14よりも上記空気流の上流側となる右側の位置に配置された突起形成部材24の突起形成面24aに設けられているため、記録ヘッド14のノズル形成面14aのワイピングを行う際に各突起25が邪魔になることがない。したがって、記録ヘッド14のノズル形成面14aのワイピングを容易に行うことができるとともに、カット用紙12の印刷時に記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流によって各ノズル23から噴射された各インク滴のカット用紙12に対する着弾位置がずれることを抑制することができる。
(2)各突起25が形成された突起形成面24aと各ノズル23の開口が形成されたノズル形成面14aとが面一になっているため、カット用紙12の搬送にともなって該カット用紙12と記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流に対して各突起25全体を晒すことができる。このため、該空気流に対して効果的に乱流を発生させることができる。
(3)突起形成面24aには各突起25がカット用紙12の搬送方向である左右方向に沿って千鳥状に配置されているため、カット用紙12の搬送にともなって該カット用紙12と記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流に対して広い範囲で乱流を発生させることができる。このため、カット用紙12の印刷時に、該空気流によって該カット用紙12に対して各ノズル23から噴射された各インク滴の着弾位置がずれるときの方向が偏ることを効果的に抑制することができる。したがって、この各インク滴の着弾位置の偏った方向へのずれによってカット用紙12上に形成される印刷画像に風紋のようなもの(意図しない模様)を目立たなくすることができ、印刷品質の低下を抑制することができる。
(4)各突起25は円柱状をなしているため、カット用紙12の搬送にともなって該カット用紙12と記録ヘッド14のノズル形成面14aとの間に流れ込む空気流に渦が形成されやすくなる。このため、該空気流に対して効率よく乱流を発生させることができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・各突起25は円筒状や球状であってもよいし、あるいは多角柱や楕円柱であってもよい。
・各突起25の先端は、尖らせるようにしてもよいし、丸みを帯びるようにしてもよい。
・突起形成面24a上に形成された各突起25は、千鳥配置でなく、前後方向及び左右方向に沿って等間隔で規則的に配置した並列配置にしてもよいし、ランダムに配置してもよい。
・突起形成面24aとノズル形成面14aとは必ずしも同一平面内にある(面一にする)必要はない。但しこの場合、突起形成面24aに形成された各突起25がノズル形成面14aよりもカット用紙12側へ突出するように構成する必要がある。
・突起形成部材24は、各突起25が形成された平坦な突起形成面24aを有していれば、例えば矩形板状や円板状など、どのような形状であってもよい。
・記録ヘッド14の前側面及び後側面のうち少なくとも一方に隣接するように突起形成部材24をさらに配置してもよい。
・各突起25のうちの少なくとも一部を毛羽によって構成してもよい。
・カット用紙12を長尺状の連続紙(ロール紙)に変更してもよい。
・カット用紙12の代わりに、プラスチックフィルムシートや布などをターゲットとして用いてもよい。
・上記実施形態では、インクジェット式プリンター11が採用されているが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置を採用してもよい。また、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。この場合、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態を言い、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
さらに、上記実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)前記突起は、毛羽によって構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
11…流体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、12…ターゲットとしてのカット用紙、14…流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、14a…ノズル形成面、23…ノズル、24a…突起形成面、25…突起。

Claims (4)

  1. 上流側から下流側に向かって搬送されるターゲットに向けてノズルから流体を噴射する流体噴射ヘッドを備えた流体噴射装置であって、
    前記ターゲットの搬送によって該ターゲットと前記流体噴射ヘッドとの間に流れ込む空気流に対して乱流を発生させるための突起を前記流体噴射ヘッドよりも前記ターゲットの搬送方向の上流側となる位置に設けたことを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記突起は前記流体噴射ヘッドにおける前記ノズルの開口が形成された面であるノズル形成面と平行な突起形成面上に形成されており、
    前記突起形成面と前記ノズル形成面とは同一平面内にあることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
  3. 前記突起形成面には前記突起が複数形成されており、該各突起は前記ターゲットの搬送方向に沿って千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の流体噴射装置。
  4. 前記突起は、円柱状または円筒状をなしていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の流体噴射装置。
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