JP5900365B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼室への吸入空気の供給量及び点火時期の制御を行う内燃機関の制御装置に関する。
排気通路に設けられている排気浄化用の触媒を早期に活性化させる方法としては、例えば特許文献1に記載されるように、失火が発生しない範囲で点火時期を遅角させる方法が知られている。こうして点火時期が遅角されると、高温の排気が燃焼室から排気通路に排出されるようになり、触媒の温度が速やかに上昇して同触媒が早期に活性化される。
また、機関運転中にエアコン用のコンプレッサなどの機関駆動式の補機が起動されると、内燃機関から出力されるトルクがこうした補機で消費されることとなる。そのため、機関駆動式の補機を起動させるときには、内燃機関の出力トルクを増大させて機関回転速度の低下を抑制することがある。
内燃機関の出力トルクを増大させる方法としては、燃焼室への吸入空気の供給量を増大させる方法があるが、補機が起動された直後の過渡時では補機による損失トルクの変動を正確に推定することが難しい。そこで、余分に出力トルクを増大させるように吸入空気の供給量を増大させる一方で、点火時期を遅角させて余分な出力トルクの増大を抑制するフィードバック制御を行うことにより、補機の起動直後の過渡時における内燃機関の出力トルクが調整されることがある。
特開2006−336478号公報
ところで、点火時期を遅角させすぎると、失火を招くおそれがある。そのため、点火時期を遅角させて触媒の早期活性化を図っている最中、すなわち既に点火時期が遅角されているときに補機が起動される場合には、点火時期の更なる遅角によって出力トルクを適切に調整することが困難になる。こうした事情により、点火時期を遅角させて触媒の早期活性化を図っている最中に機関駆動式の補機が起動される場合の出力トルクの調整は困難なものになっている。
本発明の目的は、点火時期を遅角させて排気浄化用の触媒の温度を上昇させている状態で機関駆動式の補機を起動させるに際し、内燃機関からの出力トルクを適切に調整することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための内燃機関の制御装置は、点火時期を遅角させて排気通路に設けられている排気浄化用の触媒の温度を上昇させる触媒活性化処理と、燃焼室への吸入空気の供給量の増大と点火時期の変更とを含む内燃機関からの出力トルクの調整を実施して機関駆動式の補機の起動に伴う機関回転速度の変動を抑制する補機起動処理と、を行う装置を前提としている。この制御装置では、触媒活性化処理が行われている状態で補機起動処理を行うときには、燃焼室への吸入空気の増大量を、触媒活性化処理が行われていない状態で補機起動処理を行うときよりも少なくし、吸入空気の増大量を少なくするにあたっては、触媒活性化処理による点火時期の遅角量が多いときほど増大量を少なくする。
上記構成では、触媒活性化処理が行われていない状態で機関駆動式の補機を起動させる際には、補機起動処理による吸入空気の供給量の増大によって内燃機関からの出力トルクを大きくし、点火時期の変更によって出力トルクの調整を行っている。その一方で、触媒活性化処理によって点火時期が既に遅角されている状態で機関駆動式の補機を起動させる際には、触媒活性化処理が行われていない状態で機関駆動式の補機を起動させるときと比較して、補機起動処理による吸入空気の増大量が少なくされる。これにより、吸入空気の増大に伴う出力トルクの増大量が減少するため、点火時期が既に遅角されており点火時期の更なる遅角が制限される状況下であっても、失火を発生させずに出力トルクを適切に調整することができるようになる。したがって、点火時期を遅角させる触媒活性化処理が行われている状態で機関駆動式の補機を起動させるに際し、内燃機関からの出力トルクを適切に調整することができるようになる。
触媒活性化処理による点火時期の遅角量が多いときには、同遅角量が少ないときよりも、補機起動処理における遅角量が制限される。すなわち、失火を発生させずに点火時期の遅角によって低下させることのできる出力トルクの量が減少する。そこで、触媒活性化処理が行われている状態で補機起動処理を行う場合、触媒活性化処理による点火時期の遅角量が多いときほど、燃焼室への吸入空気の増大量を少なくする。これによれば、失火を発生させずに点火時期の遅角によって低下させることのできる出力トルクの量にあわせて吸入空気の増大量を減少させることができるようになる。
なお、触媒活性化処理が行われているか否かに応じて吸入空気の増大量を変更する補機起動処理を行う内燃機関の制御装置としては、触媒活性化処理が行われていない状態で補機起動処理を行うときには、基本吸気増大量に応じて吸入空気を増大させる一方、触媒活性化処理が行われている状態で補機起動処理を行うときには、基本吸気増大量から吸気補正量を差し引いた値に応じて吸入空気を増大させるというものが考えられる。こうした内燃機関の制御装置にあっては、触媒活性化処理による点火時期の遅角量が多いときほど吸気補正量を多くするという構成を採用することが好ましい。こうした構成を採用した場合には、触媒活性化処理による点火時期の遅角量が多いときほど燃焼室への吸入空気の増大量を少なくするという構成を具現化することができる。
また、補機起動直後の過渡状態を脱して定常状態に移行すると補機による損失トルクをより正確に推定できるようになる。そのため、余分に出力トルクを増大させるように見積もられていた基本吸気増大量を補機による損失トルクに見合ったより少ない量に設定することもできるようになる。そして、このように補機による損失トルクに見合った基本吸気増大量が設定され、余分な吸気の増大量が少なくなるのであれば、吸気補正量は必要なくなる。しかし、吸気補正量を直ちに「0(零)」にすると吸入空気の量が急変するおそれがある。そこで、上記内燃機関の制御装置では、補機起動後の過渡状態を脱してから吸気補正量を徐々に少なくすることが好ましい。この構成によれば、過渡状態を脱して定常状態に移行したときにおける吸入空気量の急変が抑制されるため、内燃機関からの出力トルクの変動を抑えつつ、同出力トルクを適切に調整することができるようになる。
一実施形態の制御装置とこの制御装置に制御される内燃機関との概略構成を示す模式図。 触媒活性化処理が行われている状態でエアコン用のコンプレッサを起動させる際のタイミングチャートであって、(a)はコンプレッサの駆動状態の推移を示し、(b)は点火プラグによる点火時期の推移を示し、(c)は燃焼室への吸入空気の増大量の推移を示す。 点火時期及び吸入空気の増大量を変更するために制御装置が実行する処理ルーチンを示すフローチャート。 触媒を早期活性化させるために制御装置が実行する処理ルーチンを示すフローチャート。 機関駆動式の補機に伴う吸入空気の増大量を決定するために制御装置が実行する処理ルーチンを示すフローチャート。 触媒活性化処理による点火時期の遅角量に応じて吸気補正マップ値を決定するためのマップ。
以下、内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、内燃機関11の吸気通路12には、燃焼室13への吸入空気の吸入量を調整するスロットルバルブ121が設けられている。そして、吸気バルブ122が開弁されると、吸気通路12から吸入空気が燃焼室13に吸入される。なお、スロットルバルブ121よりも吸気上流の吸気通路12には、吸気通路12を流れる吸入空気の流量を検出するエアフローメータ410が設けられており、このエアフローメータ410から出力される信号は制御装置40に入力される。
燃焼室13では、吸気通路12から吸入された吸入空気及びインジェクタ14から噴射された燃料からなる混合気が、点火プラグ15の点火によって燃焼される。そして、この燃焼によって生じた力がピストン16及びコネクティングロッド17を通じてクランク軸18に伝達され、クランク軸18が回転するようになっている。なお、機関回転速度であるクランク軸18の回転速度はクランクポジションセンサ420によって検出され、クランクポジションセンサ420からはクランク軸18の回転速度に応じた信号が制御装置40に出力される。
また、燃焼室13で混合気が燃焼されると、排気バルブ191の開弁時に排気が燃焼室13から排気通路19に排出される。そして、排気通路19を流れる排気は、排気浄化用の触媒192を通過する際に浄化される。なお、触媒192よりも排気上流の排気通路19には、排気の温度を検出する排気温センサ430が設けられており、この排気温センサ430から出力される信号が制御装置40に入力される。
本実施形態の車両に設けられているエアコン30は、機関駆動式のコンプレッサ31と、冷媒の圧力を検出する冷媒圧センサ440とを備えている。コンプレッサ31は、制御装置40によって制御されるクラッチ32を介してクランク軸18に駆動連結されている。すなわち、コンプレッサ31が、機関駆動式の補機の一例である。
内燃機関11が冷間始動するときには、燃焼室13での失火が発生しない範囲内で点火プラグ15の点火時期を遅角させる触媒活性化処理が行われる。このとき、例えば、排気温センサ430によって検出される排気の温度が低いときほど点火時期の遅角量Rs_Iが多めに決定される。そして、点火時期が遅角されると、高温の排気が燃焼室13から排気通路19に排出されるようになり、排気通路19内に設けられている排気浄化用の触媒192は、高温の排気からの受熱によって速やかに昇温される。その結果、触媒192が早期に活性化され、触媒192による排気浄化効率が高くなる。なお、触媒活性化処理が行われている場合であっても、クランクポジションセンサ420によって検出されるクランク軸18の回転速度などに基づいて、燃焼室13への吸入空気量、すなわちスロットルバルブ121の開度が制御装置40によって調整される。
また、機関駆動式のコンプレッサ31が起動されると、内燃機関11からの出力トルクがコンプレッサ31によって消費されることとなる。そのため、コンプレッサ31を駆動させるときには、コンプレッサ31で消費される損失トルク分だけ、内燃機関11からの出力トルクが高くされる。
ちなみに、コンプレッサ31の駆動状態が定常状態であるときには、設定されている車室内の設定温度及び冷媒圧センサ440によって検出される冷媒の圧力などによって、コンプレッサ31で消費される損失トルクを精度良く推定することができる。そのため、駆動状態が定常状態であるときには、燃焼室13に供給される吸入空気の増大量Eqacが、推定されたコンプレッサ31による損失トルクに応じて設定され、この増大量Eqacに基づいてスロットルバルブ121の開度が調整される。これにより、内燃機関11からの出力トルクが適切に調整され、クランク軸18の回転速度の変動が抑制される。
その一方で、コンプレッサ31の起動直後である過渡状態である場合、設定されている車室内の設定温度及び冷媒圧センサ440によって検出される冷媒の圧力などに基づいたコンプレッサ31での損失トルクの推定精度は、駆動状態が定常状態である場合よりも低い。そのため、駆動状態が過渡状態であるときには、燃焼室13に供給される吸入空気の増大量Eqacは、推定されたコンプレッサ31の損失トルクよりも多めに設定される。このように増大量Eqacが決定されることにより内燃機関11からの出力トルクが過大になる可能性があるが、その過大分は点火プラグ15による点火時期の調整によって相殺される。このようにコンプレッサ31の起動時には、吸入空気の供給量の増大と点火時期の変更(例えば、点火時期の遅角量の調整)とを実施する補機起動処理を行うことにより、内燃機関11からの出力トルク及びクランク軸18の回転速度の変動が抑制される。
ところで、コンプレッサ31は、触媒活性化処理によって点火時期が既に遅角されているときに起動されることもある。この場合、コンプレッサ31の起動に伴って出力トルクを調整するに際し、点火時期の更なる遅角を十分に行うことができないことがある。そこで、本実施形態では、触媒活性化処理によって点火時期が既に遅角されているか否かによって、コンプレッサ31の起動に伴う燃焼室13への吸入空気の増大態様を異ならせている。
次に、図2に示すタイミングチャートを参照して、車両停止中において触媒活性化処理によって点火時期がベース点火時期よりも遅角されている状態でコンプレッサ31を起動させる際の作用について説明する。なお、ここでいう「ベース点火時期」とは、触媒活性化処理や補機起動処理を行う必要がない機関運転時に決定される点火時期のことである。また、図2(c)には、点火時期を十分に遅角させることができるという仮定の下で決定される吸入空気の増大量を「基本吸気増大量Eqac_B」として実線で示し、触媒活性化処理が行われている状態で決定される吸入空気の増大量を「増大量Eqac」として破線で示している。
図2(a),(b)に示すように、コンプレッサ31が起動される第1のタイミングt1よりも前では、点火プラグ15の点火時期が触媒活性化処理によって遅角限界Lim近傍まで遅角されている。なお、触媒活性化処理による点火時期の遅角量を、「遅角量Rs_I」という。
第1のタイミングt1でクラッチ32が接続状態になると、内燃機関11からの出力トルクがコンプレッサ31で消費されるようになる。そして、コンプレッサ31が起動すると、図2(c)に示すように、吸入空気の増大量Eqacが次第に大きくされ、内燃機関11からの出力トルクが大きくなる。このとき、触媒活性化処理によって点火時期がベース点火時期から既に遅角されているため、同点火時期を図2(b)にて二点鎖線で示すような態様で遅角させることはできない。そこで、本実施形態では、増大量Eqacを、図2(c)にて実線で示す態様ではなく、図2(c)にて破線で示す態様に調整する。
すなわち、コンプレッサ31の起動直後の過渡状態では、基本吸気増大量Eqac_Bが、コンプレッサ31での実際の損失トルクに応じた増大量よりも多めに設定される。そして、このように設定された基本吸気増大量Eqac_Bから吸気補正量Rinを差し引いて増大量Eqacが求められ、この増大量Eqacに基づいてスロットルバルブ121の開度が調整される。
また、吸気補正量Rinは、その時点の遅角量Rs_Iが多いときほど大きい値に決定される。すなわち、増大量Eqacは、遅角量Rs_Iが多いときほど少なくされる。これは、遅角量Rs_Iが多いほど、点火時期の更なる遅角が制限されることで、点火時期の遅角によって調整できる出力トルクの量が少なくなるためである。そして、このように吸気補正量Rinを決定することにより、内燃機関11からの出力トルクが過大になりにくくなる。そのため、点火時期を少ししか遅角できない又は遅角が全くできない状況下であっても、内燃機関11からの出力トルクが適切に調整される。
そして、コンプレッサ31が起動される第1のタイミングt1から所定時間T1(例えば、3秒)が経過すると、コンプレッサ31の駆動状態は、過渡状態から定常状態に移行する(第2のタイミングt2)。このように過渡状態を脱して定常状態に移行すると、コンプレッサ31での損失トルクの推定精度が、駆動状態が過渡状態であるときよりも高くなるため、基本吸気増大量Eqac_Bは、第2のタイミングt2から次第に減少され、第3のタイミングt3で上記の損失トルクに見合った増大量となる。
本実施形態では、コンプレッサ31の駆動状態が定常状態に移行しても、増大量Eqacは、基本吸気増大量Eqac_Bから吸気補正量Rinを差し引いて求められる。しかも、定常状態への移行後では、吸気補正量Rinは時間が経過するに連れて次第に減少される。そのため、増大量Eqacは、基本吸気増大量Eqac_Bに次第に近づき、吸気補正量Rinが「0(零)」になると基本吸気増大量Eqac_Bに一致することとなる。この場合、第3のタイミングt3で吸気補正量Rinが「0(零)」になるため、第3のタイミングt3以降では、増大量Eqacが基本吸気増大量Eqac_Bと一致するようになる。
次に、図3〜図6を参照して、触媒活性化処理及び補機起動処理を行うために制御装置40が実行する処理ルーチンについて説明する。
始めに、図3に示すフローチャートを参照して、本実施形態のメイン処理ルーチンについて説明する。このメイン処理ルーチンは、機関始動させるべく運転者が運転スイッチをオン操作すると、予め設定された所定の制御サイクル毎に実行される処理ルーチンである。
図3に示すように、本処理ルーチンにおいて、制御装置40は、排気浄化用の触媒192の早期活性化の必要性に応じて点火時期を調整する触媒用処理を行う(ステップS100)。続いて、制御装置40は、エアコン駆動時用処理を行う。本実施形態では、制御装置40は、燃焼室13への吸入空気の供給量を決定する吸入空気量調整処理を行い(ステップS200)、点火プラグ15による点火時期を調整する点火時期調整処理を行う(ステップS300)。その後、制御装置40は、本処理ルーチンを一旦終了する。
次に、図4に示すフローチャートを参照して、上記の触媒用処理ルーチンについて説明する。
図4に示すように、触媒用処理ルーチンにおいて、制御装置40は、排気浄化用の触媒192の早期活性化が必要であるか否かを判定する(ステップS101)。触媒192の早期活性化が必要な場合としては、例えば、内燃機関11の冷間始動時が挙げられる。そして、触媒192の早期活性化が必要である場合(ステップS101:YES)、制御装置40は、点火プラグ15の点火時期を遅角させる触媒活性化処理を行い(ステップS102)、触媒用処理ルーチンを終了する。なお、触媒活性化処理では、点火時期の遅角量Rs_Iを、排気温センサ430によって検出される排気温が低温であるときほど多くするようにしてもよい。
一方、触媒192の早期活性化が必要ではない場合(ステップS101:NO)、制御装置40は、決定されている点火時期が上記ベース点火時期と一致しているか否かを判定する(ステップS103)。点火時期がベース点火時期と一致している場合(ステップS103:YES)、制御装置40は、触媒用処理ルーチンを終了する。その一方で、点火時期がベース点火時期と一致していない場合(ステップS103:NO)、触媒活性化処理が必要な状態から不要な状態に移行したと判定できるため、制御装置40は、点火時期をベース点火時期に次第に近づける遅角終了処理を行い(ステップS104)、触媒用処理ルーチンを終了する。
次に、図5に示すフローチャート及び図6に示すマップを参照して、上記の吸入空気量調整処理ルーチンを説明する。
図5に示すように、吸入空気量調整処理ルーチンにおいて、制御装置40は、推定したコンプレッサ31での損失トルクなどに基づいて基本吸気増大量Eqac_Bを設定する(ステップS201)。このとき、コンプレッサ31が駆動していない場合、基本吸気増大量Eqac_Bは「0(零)」とされる。そして、制御装置40は、触媒活性化処理が行われているか否かを判定する(ステップS202)。触媒活性化処理が行われていない場合(ステップS202:NO)、制御装置40は、燃焼室13への吸入空気の増大量Eqacを、ステップS201で設定した基本吸気増大量Eqac_Bとし(ステップS203)、吸入空気量調整処理ルーチンを終了する。
一方、触媒活性化処理が行われている場合(ステップS202:YES)、制御装置40は、コンプレッサ31の駆動状態が過渡状態であるか否かを判定する(ステップS204)。このステップS204では、コンプレッサ31の起動開始からの経過時間が上記所定時間T1未満であるときには駆動状態が過渡状態であると判定され、経過時間が所定時間T1以上であるときには駆動状態が定常状態であると判定される。駆動状態が過渡状態である場合(ステップS204:YES)、制御装置40は、図6に示すマップを用い、吸気補正マップ値Rin_Mを触媒活性化処理による点火時期の遅角量Rs_Iに応じた値に決定する(ステップS205)。
ここで、図6に示すマップについて説明する。このマップは、コンプレッサ31の駆動状態が過渡状態であるときにおける増大量Eqacを、上記の遅角量Rs_Iに応じた値に決定するためのマップである。本実施形態では、吸気補正マップ値Rin_Mは、遅角量Rs_Iが多いほど大きい値に決定される。
図5に戻り、制御装置40は、コンプレッサ31の今回の起動に際し、吸気補正量Rinの演算が始めてであるか否かを判定する(ステップS206)。初回演算である場合(ステップS206:YES)、制御装置40は、今回の吸気補正量Rin(M)を、ステップS205で決定した吸気補正マップ値Rin_Mとし(ステップS207)、その処理を後述するステップS209に移行する。一方、初回演算ではない場合(ステップS206:NO)、制御装置40は、今回の吸気補正量Rin(M)を、前回の吸気補正量Rin(M−1)に制限値αを加算した上限値、今回の制御サイクルのステップS205で決定した吸気補正マップ値Rin_M、及び前回の吸気補正量Rin(M−1)から制限値αを減算した下限値に基づき設定する。例えば、制御装置40は、吸気補正マップ値Rin_Mが上限値以下であって且つ下限値以上であるときには、今回の吸気補正量Rin(M)を吸気補正マップ値Rin_Mとする。また、制御装置40は、吸気補正マップ値Rin_Mが上限値よりも大きいときには今回の吸気補正量Rin(M)を上限値とし、吸気補正マップ値Rin_Mが下限値よりも小さいときには今回の吸気補正量Rin(M)を下限値とする。そして、制御装置40は、その処理を次のステップS209に移行する。
ステップS209において、制御装置40は、ステップS201で設定した基本吸気増大量Eqac_Bから、ステップS207又はステップS208で設定した今回の吸気補正量Rin(M)を差し引いて増大量Eqacを求める。その後、制御装置40は、吸入空気量調整処理ルーチンを終了する。
その一方で、コンプレッサ31の駆動状態が過渡状態ではない場合(ステップS204:NO)、駆動状態が定常状態であると判定できるため、制御装置40は、前回の吸気補正量Rin(M−1)から上記の制限値αを減算し、この減算結果を今回の吸気補正量Rin(M)とする。続いて、制御装置40は、演算した今回の吸気補正量Rin(M)が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS211)。今回の吸気補正量Rin(M)が「0(零)」よりも大きい場合(ステップS211:YES)、制御装置40は、その処理を前述したステップS209に移行する。一方、今回の吸気補正量Rin(M)が「0(零)」以下である場合(ステップS211:NO)、制御装置40は、今回の吸気補正量Rin(M)に「0(零)」を代入し(ステップS212)、その処理を前述したステップS209に移行する。
上述した構成及び作用により、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)触媒活性化処理によって点火時期が既に遅角されている状態で機関駆動式のコンプレッサ31を起動させる際には、触媒活性化処理が行われていない状態でコンプレッサ31を起動させるときと比較して、補機起動処理による吸入空気の増大量Eqacが少なくされる。これにより、吸入空気の増大に伴う内燃機関11からの出力トルクの増大量が減少するため、点火時期が既に遅角されており点火時期の更なる遅角が制限される状況下であっても、失火を発生させずに出力トルクを適切に調整することができるようになる。したがって、点火時期を遅角させる触媒活性化処理が行われている状態で機関駆動式のコンプレッサ31を起動させるに際し、内燃機関11からの出力トルクを適切に調整することができる。
(2)触媒活性化処理によって点火時期が遅角されている状況下で補機起動処理を行う場合、触媒活性化処理による点火時期の遅角量Rs_Iが多いときほど、燃焼室13への吸入空気の増大量Eqacが少なくされる。これにより、失火を発生させずに点火時期の遅角によって低下させることのできる出力トルクの量にあわせて吸入空気の増大量Eqacを減少させることができる。
(3)本実施形態では、触媒活性化処理によって点火時期が遅角されていない状況下で補機起動処理を行う場合には、基本吸気増大量Eqac_Bに基づいて吸入空気が増大される。これに対し、触媒活性化処理によって点火時期が遅角されている状況下で補機起動処理を行う場合には、基本吸気増大量Eqac_Bから吸気補正量Rinを差し引いた値に基づいて吸入空気が増大される。そして、触媒活性化処理による点火時期の遅角量Rs_Iが多いときほど吸気補正量Rinが多くされる。こうした制御構成を採用することにより、触媒活性化処理による点火時期の遅角量Rs_Iが多いときほど燃焼室13への吸入空気の増大量を少なくすることができる。
(4)そして、機関駆動式のコンプレッサ31が起動して過渡状態を脱して定常状態に移行すると、吸気補正量Rinが徐々に少なくされる。その結果、過渡状態から脱した直後に吸気補正量Rinが直ちに「0(零)」にされることが抑制されるため、吸入空気量の急変が抑制される。したがって、内燃機関11からの出力トルクの変動を抑えつつ、同出力トルクを適切に調整することができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・触媒活性化処理が行われている状態での機関駆動式のコンプレッサ31の起動直後の過渡状態を脱して定常状態に移行したときに増大量Eqacの急変を抑制できるのであれば、吸気補正量Rinを徐々に少なくする上記実施形態の方法以外の他の任意の方法で過渡状態を脱した後の増大量Eqacを決定するようにしてもよい。例えば、コンプレッサ31の駆動状態が定常状態に移行した時点で推定されたコンプレッサ31での損失トルクに見合った増大量(例えば、図2(c)の第3のタイミングt3における増大量)を求め、増大量Eqacを、上記の損失トルクに見合った増大量に次第に近づけるようにしてもよい。このような制御構成を採用した場合、上記の実施形態の場合と比較して制御構成が複雑化するものの、上記の実施形態と同様に、過渡状態から脱した直後における吸入空気量の急変を抑制することができる。
・また、コンプレッサ31の過渡状態を脱して定常状態に移行したときにおいては、前回の吸気補正量Rin(M−1)に正の補正係数を掛け合わせて今回の吸気補正量Rin(M)を決定するようにしてもよい。この場合であっても、補正係数を「0(零)」に向けて次第に小さくすることにより、過渡状態から脱した後においては、吸気補正量Rinを徐々に小さくすることができる。したがって、上記の実施形態の効果(1)〜(4)と同等の効果を得ることができる。
・触媒活性化処理が行われている状態で機関駆動式のコンプレッサ31を起動させる場合には、基本吸気増大量Eqac_Bに、「0(零)」よりも大きく且つ「1」未満の補正係数を掛け合わせることにより増大量Eqacを決定するようにしてもよい。この場合、触媒活性化処理による点火時期の遅角量Rs_Iが多いほど補正係数を小さい値とすることにより、触媒活性化処理による点火時期の遅角量Rs_Iが多いときほど燃焼室13への吸入空気の増大量Eqacを少なくすることができる。したがって、上記実施形態の効果(1),(2)と同等の効果を得ることができる。
・吸気補正マップ値Rin_Mを、上記実施形態の場合のように遅角量Rs_Iが多くなるに連れて次第に大きくするのではなく、遅角量Rs_Iが大きくなるに連れて段階的に大きくするようにしてもよい。また、吸気補正マップ値Rin_Mを、遅角量Rs_Iが所定の基準遅角量よりも小さいときには第1の値とし、遅角量Rs_Iが基準遅角量異常であるときには第1の値よりも大きい第2の値とするようにしてもよい。このような構成を採用しても、そのときの遅角量Rs_Iに応じた吸気補正マップ値Rin_Mに基づいて吸気補正量Rinを決定することにより、燃焼室13への吸入空気の増大量Eqacを少なくすることができる。したがって、上記実施形態の効果(1)と同等の効果を得ることができる。
・機関駆動式のコンプレッサ31を起動させる場合における点火時期の変更は、コンプレッサ31の駆動時における吸入空気量の増大に伴う内燃機関11からの出力トルクを調整するために行うものである。そこで、吸入空気量を増大しても出力トルクが適切なトルクよりも小さいときには、点火時期を進角させるようにしてもよい。
・触媒活性化処理を行っている状態で機関駆動式のコンプレッサ31以外の他の機関駆動式の補機を起動させる場合にも、触媒活性化処理を行っていない状態で同補機を起動させる場合と比較して吸入空気の増大量Eqacを少なくするようにしてもよい。なお、コンプレッサ31以外の他の機関駆動式の補機としては、例えば、内燃機関11からの出力トルクによって発電するオルタネータが挙げられる。
11…内燃機関、13…燃焼室、19…排気通路、192…触媒、31…機関駆動式の補機の一例としてのコンプレッサ、40…制御装置、Eqac…吸入空気の増大量、Eqac_B…基本吸気増大量、Rin…吸気補正量、Rs_I…点火時期の遅角量。

Claims (3)

  1. 点火時期を遅角させて排気通路に設けられている排気浄化用の触媒の温度を上昇させる触媒活性化処理と、燃焼室への吸入空気の供給量の増大と点火時期の変更とを含む内燃機関からの出力トルクの調整を実施して機関駆動式の補機の起動に伴う機関回転速度の変動を抑制する補機起動処理と、を行う内燃機関の制御装置において、
    前記触媒活性化処理が行われている状態で前記補機起動処理を行うときには、前記燃焼室への吸入空気の増大量を、前記触媒活性化処理が行われていない状態で前記補機起動処理を行うときよりも少なくし、
    前記吸入空気の増大量を少なくするにあたっては、前記触媒活性化処理による点火時期の遅角量が多いときほど増大量を少なくする
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記触媒活性化処理が行われていない状態で前記補機起動処理を行うときには、基本吸気増大量に応じて吸入空気を増大させる一方、
    前記触媒活性化処理が行われている状態で前記補機起動処理を行うときには、前記基本吸気増大量から吸気補正量を差し引いた値に応じて吸入空気を増大させるようになっており、
    前記触媒活性化処理による点火時期の遅角量が多いときほど前記吸気補正量を多くする
    請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記補機起動後の過渡状態を脱してから前記吸気補正量を徐々に少なくする
    請求項に記載の内燃機関の制御装置。
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