JP5899880B2 - 電気化学セル用包装材料及びそれを用いた電気化学セル - Google Patents

電気化学セル用包装材料及びそれを用いた電気化学セル Download PDF

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Description

本発明は、電気化学セルの包装体を形成する電気化学セル用包装材料に関するものである。また、本発明は、電気化学セルに関するものである。
従来の電気化学セル用包装材料が特許文献1に開示される。この包装材料は薄型リチウムイオン電池を包装する包装材料であり、基材層、バリア層、最内層の熱接着層が順次積層された積層体である。熱接着層にはポリオレフィン樹脂が用いられ、熱接着層同士を対向させて周縁の熱接着部をヒートシールすることによりリチウムイオン電池の包装体が形成されている。
包装体は電解液、セル等のリチウムイオン電池本体を収納するための空間が設けられている。リチウムイオン電池本体に連結される電極タブは熱接着部において包装体に挟持されながら外部に延出している。このとき、電極タブの挟持部分にはタブフィルムが介在されている。これにより、電極タブと熱接着層との接着性が安定し、電極タブの外周が密封されている。
特開2006−236857号公報
しかしながら、上記包装材料によると、タブフィルムの厚さにより電極タブの挟持部分が厚くなり、電気化学セルの薄型化が妨げられる問題があった。また、タブフィルムを介在させないでヒートシールを行った場合、熱接着層が溶融して包装体からはみ出し、電極タブと金属箔とが当接して短絡する問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み、電気化学セルの薄型化を図るとともに短絡の発生を防止する電気化学セル用包装材料を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、少なくとも、樹脂フィルムからなる基材層と、最内層に配して熱接着性樹脂からなる熱接着層と、前記基材層と前記熱接着層との間に配して金属箔からなるバリア層と、前記熱接着層と前記バリア層とを接着する接着層と、を積層して構成される電気化学セル用包装材料であって、前記熱接着層及び前記接着層は酸変性ポリオレフィンで構成されるとともに前記熱接着層の融点は前記接着層の融点よりも50℃以上低いことを特徴としている。
この構成によると、熱接着層を酸変性ポリオレフィンで構成することにより、熱接着層と電極タブとが安定的に熱接着する。また、熱接着層の融点は接着層の融点よりも50℃以上低いので、ヒートシール時に熱接着層が溶融する温度で接着層は溶融しない。
また本発明は、上記構成の電気化学セル用包装材料において、前記熱接着層を構成する酸変性ポリオレフィンの融点が95℃〜105℃であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電気化学セル用包装材料において、前記熱接着層が酸変性ポリエチレンであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電気化学セル用包装材料において、前記接着層が酸変性ポリプロピレンであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電気化学セル用包装材料において、前記接着層及び前記熱接着層が前記バリア層の金属箔表面に溶融した酸変性ポリオレフィンを2層共押し出しして形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電気化学セル用包装材料において、総厚が80μm以下であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電気化学セル用包装材料により正極と負極と電解質とを含む電気化学セル本体を包装する電気化学セルであって、前記電気化学セル本体に連結される電極タブが前記熱接着層に接して挟持されながら外部に延出することを特徴としている。
本発明によると、最内層に配する熱接着層を酸変性ポリオレフィンで構成することにより、熱接着層と電極タブとが安定的に熱接着する。これにより、電極タブと包装材料の間にタブフィルムを介在させることなく電極タブの外周を熱接着層で密封することができる。
また、熱接着層の融点は接着層融点よりも50℃以上低いので、ヒートシール時に熱接着層が溶融する温度で接着層は溶融しない。このため、ヒートシール時に電極タブとバリア層との間には接着層が溶融せず残る。これにより、電極タブと金属箔とが当接して短絡するのを防ぐことができる。したがって、電気化学セルの薄型化を図るとともに短絡の発生を防止する電気化学セル用包装材料を提供することができる。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の平面図 図1中のA−A線断面図 本発明の実施形態に係る包装材料の層構成を示す概略断面図
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る電気化学セル用包装材料110について説明する。図1は一の実施形態に係るリチウムイオン電池121の平面図であり、図2は図1中のA−A線断面図である。
リチウムイオン電池121は通常のISO規格の大きさである長辺が85.6mm、短辺が53.98mmのスマートカードに埋設される薄型の二次電池であり、厚さが1mm以下である。
リチウムイオン電池121は包装体120内部に電解液を含むリチウムイオン電池本体122を収納して構成される。包装体120は後述する包装材料110を半分に折り返して周縁の対向する熱接着部120cを熱接着してパウチが形成される。パウチ内部にリチウムイオン電池本体122を収納した後、開口部を熱接着してリチウムイオン電池121が完成する。このとき、リチウムイオン電池本体122に連結される正極タブ123a及び負極タブ123bは熱接着部120cにおいて包装体120に挟持されながら外部に延出する。
リチウムイオン電池本体122は、正極活物質を含む正極板と正極集電体とから成る正極と、負極活物質を含む負極板と負極集電体とから成る負極と、正極及び負極間に充填される電解液とを含むセルにより構成される。セルは正極集電体が延出する正極板と負極集電体が延出する負極板を複数積層して構成される。正極板と負極板はセパレータを介して交互に複数積層される。積層された複数の正極集電体、負極集電体は重畳してそれぞれ一枚の正極タブ123a、負極タブ123bに連結している。
図3は包装材料110の層構成を示す概略断面図である。包装材料110は基材層112とバリア層114と熱接着層116とが順次積層して構成される。基材層112とバリア層114とは接着層113を介して接着され、熱接着層116とバリア層114とは接着層115を介して接着されている。熱接着層116と接着層115とは融点の異なる酸変性ポリオレフィンを溶融した状態でバリア層114の上に2層共押し出しして積層される。また、包装材料110の総厚は80μm以下である。
なお、図示しないがバリア層114の両面には化成処理が施され、バリア層114と接着層115及びバリア層114と接着層113とのラミネート強度が高められている。
図2に示すように、包装体120の外部に延出した正極タブ123a及び負極タブ123bはタブフィルムが介在されず、熱接着層116に挟持されながら外周が密封されている。このとき、熱接着層116が酸変性ポリオレフィンで構成されており、熱接着層116は正極タブ123a及び負極タブ123bと安定的に熱接着している。正極タブ123a及び負極タブ123bの厚みは100μm以下である。これにより、タブフィルムを省略してリチウムイオン電池121の薄型化を図ることができる。
熱接着層116を構成する酸変性オレフィンの融点は接着層115を構成する酸変性ポリオレフィンの融点よりも50℃以上低い。このとき、熱接着層116を構成する酸変性ポリオレフィンの融点は95℃〜105℃であり、接着層115を構成する酸変性ポリオレフィンの融点は150℃〜160℃である。これにより、120℃〜140℃でヒートシールを行った場合、熱接着層116は溶融するが、接着層115は溶融しないで残る。したがって、正極タブ123a又は負極タブ123bとバリア層114とが当接して短絡するのを防ぐことができる。
また、リチウムイオン電池121の薄型化及び小型化に伴い、ヒートシールの熱でリチウムイオン電位本体122が破損し易くなるが、熱接着層116を構成する酸変性ポリオレフィンの融点を下げることにより、低い温度でヒートシールを行うことができる。これにより、ヒートシール時の熱で薄型のリチウムイオン電池本体122が破損することを防ぐことができる。
次に包装材料110を構成する各層について詳細に説明する。基材層112は樹脂フィルムからなり、包装体120に高い耐突き刺し(耐ピンホール)性、作業性等を付与する。
基材層112はポリエステル樹脂またはナイロン樹脂等により形成された延伸樹脂フィルムを任意に選択して使用することができる。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、共重合ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。またナイロン樹脂としては、ポリアミド樹脂、すなわち、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等が挙げられる。なお、耐ピンホール性及び耐電解液性に優れるポリエチレンテレフタレートを使用することが好ましい。
バリア層114は金属箔からなり、両面に化成処理した化成処理層114aが形成される。バリア層114は外部からリチウムイオン電池121の内部に水蒸気が浸入することを防止する。また、バリア層114単体の加工適性を安定化し、耐ピンホール性をもたせるために厚さ15μm以上のアルミニウムを用いる。
なお、包装体120をエンボスタイプとする場合、バリア層114として用いるアルミニウムの材質を鉄含有量が0.3〜9.0重量%、好ましくは0.7〜2.0重量%とすることが望ましい。
これにより、鉄を含有していないアルミニウムと比較して、アルミニウムの展延性がよく、包装体120として折り曲げによるピンホールの発生が少なくなる。なお、アルミニウムの鉄含有量が0.3重量%未満の場合、ピンホールの発生の防止等の効果が認められない。また、アルミニウムの鉄含有量が9.0重量%を超える場合、アルミニウムとしての柔軟性が阻害され、包装材料としての製袋性が悪くなる。
また、バリア層114の冷間圧延で製造されるアルミニウムは焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・腰の強さ・硬さが変化する。バリア層114のアルミニウムは焼きなましをしていない硬質処理品より、焼きなまし処理を施した軟質傾向にあるアルミニウムが望ましい。
熱接着層116は包装材料110の最内層に配され、熱によって溶融して対向する包装材料110を相互に融着する。また、正極タブ123a及び負極タブ123bとの接着性に優れる酸変性ポリオレフィンが用いられる。
具体的には、熱接着層116は融点が95℃〜105℃の酸変性ポリエチレンを好適に用いることができる。酸変性ポリエチレンには酸変性した線状低密度ポリエチレン、酸変性した中密度ポリエチレン等が挙げられる。また、線状低密度ポリエチレンと中密度ポリエチレンとのブレンド樹脂を酸変性して使用することもできる。線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンには、低結晶性のエチレンーブテン共重合体、低結晶性のプロピレンーブテン共重合体、エチレンとブテンとプロピレンの3成分共重合体からなるターポリマーを添加してもよい。なお、酸変性の一例として不飽和カルボン酸で行うグラフト変性等が挙げられる。
また、熱接着層116には酸変性ポリエチレン以外に酸変性ポリプロピレンを用いることができ、例えば、酸変性したランダムプロピレン、酸変性したホモプロピレン、酸変性したブロックプロピレン等がある。また、これらの樹脂にシリカ、ゼオライト、アクリル樹脂ビーズ等のアンチブロッキング剤(AB剤)、脂肪酸アマイド系のスリップ剤を添加してもよい。
接着層115はバリア層114と熱接着層116とを安定して接着する樹脂層である。接着層115は融点が150℃〜160℃の酸変性ポリオレフィンが好ましく、酸変性ポリプロピレンを好適に用いることができる。具体的には、不飽和カルボン酸でグラフト変性したポリオレフィン樹脂、不飽和カルボン酸でグラフト変性したエチレンとアクリル酸との共重合体、不飽和カルボン酸でグラフト変性したプロピレンとアクリル酸との共重合体、不飽和カルボン酸でグラフト変性したエチレンとメタクリル酸との共重合体、不飽和カルボン酸でグラフト変性したプロピレンとメタクリル酸との共重合体、不飽和カルボン酸でグラフト変性した金属架橋ポリオレフィン樹脂等がある。
また、これらの樹脂に必要に応じてブテン成分、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、非晶質のエチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等を5%以上添加してもよい。
接着層113は、基材層112とバリア層114を強固に接着する樹脂層である。これらの層間接着はドライラミネート法、押出ラミネート法、共押出ラミネート法、熱ラミネート法等の方法を用いることができる。
ドライラミネート法により貼り合わせを行う際には、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリエーテル系、シアノアクリレート系、ウレタン系、有機チタン系、ポリエーテルウレタン系、エポキシ系、ポリエステルウレタン系、イミド系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、シリコーン系の各種接着剤を用いることができる。
本実施形態によると、最内層に配する熱接着層116を酸変性ポリオレフィンで構成することにより、熱接着層116と正極タブ123a及び負極タブ123bとが安定的に熱接着する。これにより、正極タブ123a及び負極タブ123bと包装材料110の間に配されるタブフィルムを省略して正極タブ123a及び負極タブ123bの外周を熱接着層116で密封することができる。
また、熱接着層116の融点は接着層115の融点よりも50℃以上低いので、ヒートシール時に熱接着層116が溶融する温度では接着層115は溶融しない。このため、ヒートシール時に熱接着層116は溶融するが、接着層115は溶融しないで残る。したがって、正極タブ123a又は負極タブ123bとバリア層114とが当接して短絡するのを防ぐことができる。これにより、リチウムイオン電池121の薄型化を図るとともに短絡の発生を防止する包装材料110を提供することができる。
また、熱接着層116の融点が95℃〜105℃であるため、ヒートシールを低温で行うことができる。これにより、ヒートシール時の熱により薄型のリチウムイオン電池本体122が破損することを防ぐことができる。
また、熱接着層116を酸変性ポリエチレンで構成することにより、低いヒートシール温度で溶融して正極タブ123a及び負極タブ123bと安定的に熱接着する。これにより、正極タブ123a及び負極タブ123bの外周を安定的に密封することができる。
また、接着層115を酸変性ポリプロピレンで構成することにより、熱接着層116とバリア層114を安定的に積層することができる。
また、接着層115及び熱接着層116をバリア層114の金属箔表面に溶融した酸変性ポリオレフィンを2層共押し出しして形成することにより、薄型の包装材料110を容易に作成することができる。
また、包装材料110の総厚を80μm以下に形成することにより、リチウムイオン電池121の薄型化を図ることができる。
なお、本実施形態において、上記各層間に異なる層を介在させてもよいし、バリア層114にアルミニウム以外の金属箔を用いてもよい。また、リチウムイオン電池121について述べているが、リチウムイオン電池本体122以外の電気化学セル本体を包装材料110からなる包装体120で包装してリチウムイオン電池121以外の電気セルを作製してもよい。
例えば、電気化学セルとはリチウムイオン電池以外にニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムメタル一次電池あるいは二次電池、リチウムポリマー電池等の化学電池及び電気二重層キャパシタ、キャパシタ、電解コンデンサが含まれる。ここで、電気化学セル本体とは包装材料封入前の正極活物質及び正極集電体から成る正極と、負極活物質及び負極集電体から成る負極と、正極及び負極間に充填される電解質とを含むセル(蓄電部)と、セル内の正極及び負極に連結される電極端子等、電気エネルギーを発生させる電気デバイス要素全てを含む。
次に上記実施形態に係る実施例1の電気化学セル用包装材料110と比較例1、比較例2に係る電気化学セル用包装材料を用いて金属接着性及び絶縁性について評価を行った。
実施例1に係る電気化学セル用包装材料110はアルミニウム(厚さ20μm)の両面に化成処理を施し、一方の化成処理面に、ポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)を2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせた。次に、他の化成処理面に溶融した酸変性ポリプロピレン(厚さ15μm、以下PPaと略す)と酸変性ポリエチレン(厚さ15μm、以下PEaと略す)とを2層共押出しにより積層した。
なお、化成処理にはフェノール樹脂、フッ化クロム化合物、リン酸からなる処理液をロールコート法により塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件において焼付けた。ここで、クロムの塗布量は10mg/m2(乾燥重量)とした。また、PPaの融点は160℃であり、PEaの融点は100℃であった。
これにより、基材層112に相当するポリエチレンテレフタレート/接着層113に相当する2液硬化型ポリウレタン系接着剤/バリア層114に相当するアルミニウム/接着層115に相当するPPa/熱接着層116に相当するPEaから構成される実施例1に係る電気化学セル用包装材料110を得た。
[比較例1]
比較例1に係る電気化学セル用包装材料はアルミニウム(厚さ20μm)の両面に化成処理を施し、一方の化成処理面に、ポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)を2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせた。次に、他の化成処理面に溶融した酸変性ポリプロピレン(厚さ15μm、以下PPaと略す)と酸変性ポリプロピレン(厚さ15μm、以下PPaと略す)とを2層共押出しにより積層した。
なお、化成処理にはフェノール樹脂、フッ化クロム化合物、リン酸からなる処理液をロールコート法により塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件において焼付けた。ここで、クロムの塗布量は10mg/m2(乾燥重量)とした。また、PPaの融点はともに160℃であった。
これにより、基材層に相当するポリエチレンテレフタレート/接着層に相当する2液硬化型ポリウレタン系接着剤/バリア層に相当するアルミニウム/接着層に相当するPPa/熱接着層に相当するPPaから構成される比較例1に係る電気化学セル用包装材料を得た。
[比較例2]
比較例2に係る電気化学セル用包装材料はアルミニウム(厚さ20μm)の両面に化成処理を施し、一方の化成処理面に、ポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)を2液硬化型ポリウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせた。次に、他の化成処理面に溶融した酸変性ポリエチレン(厚さ15μm、以下PEaと略す)と酸変性ポリエチレン(厚さ15μm、以下PEaと略す)とを2層共押出しにより積層した。
なお、化成処理にはフェノール樹脂、フッ化クロム化合物、リン酸からなる処理液をロールコート法により塗布し、皮膜温度が180℃以上となる条件において焼付けた。ここで、クロムの塗布量は10mg/m2(乾燥重量)とした。また、PEaの融点はともに100℃であった。
これにより、基材層に相当するポリエチレンテレフタレート/接着層に相当する2液硬化型ポリウレタン系接着剤/バリア層に相当するアルミニウム/接着層に相当するPEa/熱接着層に相当するPEaから構成される比較例2に係る電気化学セル用包装材料を得た。
金属接着性の評価は実施例1及び比較例1に係る包装材料を15mm×100mmの短冊片に裁断した後、ニッケルタブ(4mm×30mm)と包装材料の熱接着層とを当接させ、ヒートシールバー(幅30mm)で押圧(0.2MPa、130℃)しながらヒートシールした。
次に、引張り機(島津製作所(株)社製、AGS−50D(商品名))を用いてヒートシールしたニッケルタブを50mm/分の速度で長手方向に包装材料から引き剥がし、引取り時の強度を測定した。これを5サンプルについて行い、その平均値をもってその結果をヒートシール強度(N/15mm)とした。このとき、ヒートシール強度が20N/15mm以上である場合、低温度のヒートシールにおける金属接着性に優れると判断した(○)。また、ヒートシール強度が20N/15mm未満である場合、低温度のヒートシールにおける金属接着性が低いと判断した(×)。その結果を表1に示す。
絶縁性の評価は実施例1及び比較例2に係る包装材料を15mm×100mmの短冊片に裁断した後、ニッケルタブ(4mm×30mm)と包装材料の熱接着層とを当接させ、ヒートシールバー(幅30mm)で押圧(0.2MPa、130℃)しながらヒートシールした。
このとき、ニッケルタブと包装材料のアルミニウム間の抵抗値が25Vの電圧で100Ω以下になるまでヒートシールし続け、その時間を測定した。これを5サンプルについて行い、その平均値をもって絶縁性低下までの時間(秒)とし、絶縁性低下までの時間が100秒以上である場合、絶縁性に優れると判断した(○)。また、絶縁性低下までの時間が20秒未満の場合、絶縁性が低いと判断した(×)。その結果を表1に示す。
Figure 0005899880
表1に示すように、実施例1に係る包装材料は低温度のヒートシールにおいても金属接着性に優れていた(○)。一方、比較例1に係る包装材料は低温度のヒートシールにおいて金属接着性が低かった(×)。また、実施例1に係る包装材料は絶縁性に優れていた(○)。一方、比較例2に係る包装材料は絶縁性が低かった(×)。
本発明は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムメタル一次電池あるいは二次電池、リチウムポリマー電池等の化学電池及び電気二重層キャパシタ、キャパシタ、電解コンデンサを包装する包装体として用いることができる。
110 包装材料
112 基材層
113 接着層
114 バリア層
115 接着層
116 熱接着層
120 包装体
120c 熱接着部
121 リチウムイオン電池
122 リチウムイオン電池本体
123a 正極タブ
123b 負極タブ

Claims (6)

  1. 少なくとも、樹脂フィルムからなる基材層と、最内層に配して熱接着性樹脂からなる熱接着層と、前記基材層と前記熱接着層との間に配して金属箔からなるバリア層と、前記熱接着層と前記バリア層とを接着する接着層と、を積層して構成される電気化学セル用包装材料であって、前記熱接着層及び前記接着層は酸変性ポリオレフィンで構成されるとともに前記熱接着層の融点は前記接着層の融点よりも50℃以上低く、前記熱接着層の融点が95℃〜105℃であることを特徴とする電気化学セル用包装材料。
  2. 前記熱接着層が酸変性ポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル用包装材料。
  3. 前記接着層が酸変性ポリプロピレンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気化学セル用包装材料。
  4. 前記接着層及び前記熱接着層が前記バリア層の金属箔表面に溶融した酸変性ポリオレフィンを2層共押し出しして形成されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電気化学セル用包装材料。
  5. 総厚が80μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電気化学セル用包装材料。
  6. 請求項1〜請求項5の電気化学セル用包装材料により正極と負極と電解質とを含む電気化学セル本体を包装する電気化学セルであって、前記電気化学セル本体に連結される電極タブが前記熱接着層に接して挟持されながら外部に延出することを特徴とする電気化学セル。
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