JP5897321B2 - 袋状柔軟剤物品 - Google Patents
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Description
衣類に香りを付与する為に、柔軟剤組成物には、多種の香料素材を含有する香料組成物が配合される。
近年、環境意識の高まりにより、柔軟剤組成物は袋状の容器に充填された詰め替え品を購入し、それをボトルに詰替えて使用することが一般的となってきている。
特許文献2には、ポリエチレングリコール等の化合物を含有し、屋外保存でのダマ発生が抑制されたプラスチック製小袋入り柔軟仕上げ剤が開示されている。
特許文献3には、特定の香料を含有する柔軟剤組成物が、アルミニウム層を含む積層材料からなる容器(実施例1の表1)に充填された柔軟剤が開示されている。香気物質の容器外部への漏洩を抑制することが開示されている。
このような現象は、従来全く知られていなかった新規な解決課題であり、特許文献1〜3には全く記載も示唆もされていないものである。
(A)成分:(a1)下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物、その酸塩、及び(a2)その4級化物から選ばれる化合物又はそれらを含む混合物
R1は炭素数11〜23の炭化水素基であり、
R2は炭素数1〜3の炭化水素基及びHO−(CpH2pO)r−CqH2q基から選ばれる基(ここでp、q、rは、一般式(1)と同じ意味である。)であり、
mは1〜3の数であり、p及びqは2又は3の数であり、rは0〜5の数である。
分子内に複数存在するR1、R2、HO−(CpH2pO)r−CqH2q基、p、q、rは同一でも異なっていても良い。〕
(B)成分:下記(b1)成分及び(b2)成分を含有し、(b1)成分の質量と、(b1)成分及び(b2)成分の合計質量の比[(b1)成分/〔(b1)成分+(b2)成分〕]が0.1〜0.6である、香料組成物
(b1)成分:炭素数が8〜10のアルコール香料
(b2)成分:分子内に芳香族基を有するアルデヒド香料、分子内に5員環又は6員環の炭化水素基を有するケトン香料、及びエステル香料から選ばれる香料
(C)成分:下記一般式(2)で表される1種以上の化合物
本発明において、乳濁状態の液体柔軟剤組成物とは、(A)成分が液体柔軟剤組成物中で可視光を散乱する程度の大きな粒子を形成することで、可視光を散乱し、目視上濁った状態の液体柔軟剤組成物を表す。具体的には、測定セルとして光路長10mmのガラスセルを使用し、対照セルにイオン交換水を入れた際に、紫外可視分光光度計をもちいて測定された、試料の可視光線透過率(波長660nm)が25%未満である、液体柔軟剤組成物を表す。
(A)成分は、(a1)下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物、その酸塩、及び(a2)その4級化物から選ばれる化合物又はそれらを含む混合物である。
R1は炭素数11〜23の炭化水素基であり、
R2は炭素数1〜3の炭化水素基及びHO−(CpH2pO)r−CqH2q基から選ばれる基(ここでp、q、rは、一般式(1)と同じ意味である。)であり、
mは1〜3の数であり、
p及びqは2又は3の数であり、rは0〜5の数である。
分子内に複数存在するR1、R2、HO−(CpH2pO)r−CqH2q基、p、q、rは同一でも異なっていても良い。〕
R1の炭化水素基の具体例は、炭素数13〜21のアルキル基及び炭素数13〜21のアルケニル基から選ばれる基であり、更に好ましくは、炭素数13〜17のアルキル基及び炭素数13〜17のアルケニル基を有する炭化水素基である。
乳濁状態の液体柔軟剤組成物の製造容易性の観点から、R1は炭素数11〜23のアルキル基及び炭素数11〜23アルケニル基を有する炭化水素基が好ましい。より好ましくは、炭素数13〜21のアルキル基及び炭素数13〜21のアルケニル基を有する炭化水素基であり、更に好ましくは、炭素数13〜17のアルキル基及び炭素数13〜17のアルケニル基を有する炭化水素基である。
アルケニル基に含まれる不飽和基はシス体とトランス体が存在する。
シス体とトランス体比の具体例は、モル比でシス体/トランス体=99/1〜30/70が挙げられる。不飽和アルキル基の入手性の観点から、97/3〜50/50が好ましい。本発明において、シス体とトランス体の比はH1−NMRの積分比で算出することができる。
p及びqは2又は3の数である。
rは、繊維製品の柔軟化の点から、0〜2が好ましく、0がより好ましい。(A)成分の製造の容易性の観点から、qは2の数が好ましい。
第3級アミン化合物が酸塩で存在する場合の酸としては、無機酸又は有機酸が挙げられる。無機酸の具体例としては、塩酸、硫酸が使用できる。
有機酸の具体例としては、炭素数1〜10の1価又は多価のカルボン酸、炭素数1〜20の1価又は多価のスルホン酸、炭素数1〜2のモノアルキル硫酸エステルが挙げられる。が挙げられる。より具体的にはグリコール酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、(o−、m−、p−)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、モノメチル硫酸エステル、モノエチル硫酸エステルが挙げられる。
エステル化反応の例としては、例えば、特表2000−510171号公報の8〜9頁目に記載されている方法を適用することができる。
エステル交換反応の例としては、例えば、特開平7−138211号公報の〔0013〕〜〔0016〕に記載の方法を適用することができる。
アルキル化剤は、メチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等が挙げられる。
4級化反応の例としては、例えば、特開平7−138211号公報の〔0017〕〜〔0023〕に記載の方法や、特開平11−106366号公報に記載の製造方法を適用することができる。
(A)成分が2種類以上の化合物の混合物である場合、mの数平均の数は1.2〜2.5の混合物を用いることができる。繊維製品の柔軟化の観点から、mの数平均の数は、1.3〜2.0が好ましく、1.4〜1.9がより好ましい。
また、(a1)成分を4級化反応し(a2)成分を得る際に、未反応物や副反応物としての(a1)成分及びその酸塩を含む混合物として使用することもできる。
また、4級化反応を調整することで、意図的に(a1)成分や(a1)成分の酸塩を含む混合物を得ることができる。
(a1)成分及び(a1)成分の酸塩、並びに(a2)成分の質量の比率は、〔(a1)成分+(a1)成分の酸塩〕/〔(a2)成分〕で表される。
(a1)成分の質量は、一般式(1)で表される第3級アミン化合物の場合には第3級アミン化合物そのものの質量であり、該第3級アミン化合物の酸塩の場合には該第3級アミン化合物に換算した質量である。
(a2)成分の質量は、第3級アミン化合物の4級化に使用した4級化剤に由来する対イオン(例えば、塩化メチルで4級化した場合にはクロルイオン)を含む質量である。
前記の質量の比率は、固形物の析出抑制の点で、〔(a1)成分+(a1)成分の酸塩〕/〔(a2)成分〕=0.01〜0.6が好ましく、0.1〜0.5がより好ましく、0.15〜0.3が更に好ましい。
(B)成分は下記(b1)成分及び(b2)成分を含有し、(b1)成分の質量と、(b1)成分及び(b2)成分の合計質量の比[(b1)成分/〔(b1)成分+(b2)成分〕]が0.1〜0.6である、香料組成物である。
(b1)成分:炭素数8〜10のアルコール香料
(b2)成分:分子内に芳香族基を有するアルデヒド香料、分子内に5員環又は6員環の炭化水素基を有するケトン香料、及びエステル香料から選ばれる香料
(b2)成分の分子内に芳香族基を有するアルデヒド香料とは、香料として用いられる分子内に芳香族基を有するアルデヒドを意味する。
(b2)成分の分子内に5員環又は6員環の炭化水素基を有するケトン香料とは、香料として用いられる5員環又は6員環の炭化水素基を有するケトンを意味する。
(b2)成分のエステル香料とは、香料として用いられるエステルを意味する。
本発明において用いられる香料は、例えば「香料と調香の基礎知識、中島基貴 編著、産業図書株式会社発行、2005年4月20日 第4刷」に記載の香料、特表平10−507793号公報記載の香料を使用することができる。
(b1)成分は、炭素数が8〜10のアルコール香料であり、衣類に爽やかでフレッシュな香りを賦与することができる。
(b1)成分を含有すると、光暴露による固体析出が起こりやすくなるが、本願発明は前記固体析出を抑制することができるため、(b1)成分を含有することによる前記の香り賦与効果を十分に発揮することができる。
(b1)成分は、前記「香料と調香の基礎知識」の127〜154頁に記載の、脂肪族アルコール中の炭素数8〜10の脂肪族アルコール、テルペン系アルコール中の炭素数10のテルペン系アルコール、脂環式アルコール中の炭素数8〜10の脂環式アルコール、及び芳香族アルコール中の炭素数8〜10の芳香族アルコールの中から選ばれる、炭素数8〜10のアルコール香料が好ましい。
これらの中でも、衣類により爽やかでフレッシュ感のある香りを賦与できることから、炭素数が10の脂環式アルコール香料、炭素数が10のテルペン系アルコール香料、及び炭素数が10の芳香族アルコールから選ばれる、炭素数が10のアルコール香料が好ましい。
・炭素数が8の脂環式アルコール香料:トランス−2−ヘキセノール、シス−3−ヘキセノール、3−オクタノール、1−オクテン−3−オール;
・炭素数が9のアルコール香料:2,6−ジメチル−2−ヘプタノール、9−デセノール、トランス−2−シス−6−ノナジエン−1−オール;
・炭素数が10の脂環式アルコール香料:4−イソプロピルシクロヘキサンメタノール、p−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロヘキサノール
・炭素数が10のテルペン系アルコール香料:リナロール、 ゲラニオール、ネロール、 シトロネロール、ミルセノール、ラバンジュロール、テトラヒドロゲラニオール、ヒドロキシシトロネロール、テトラヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、α-テルピネオール、ターピネン−4−オール、l−メントール、ボルネオール、イソプレゴール
・炭素数が10の芳香族アルコール:ジメチルベンジルカルビノール、チモール、カルバクロール、オイゲノール
(b2)成分は、分子内に芳香族基を有するアルデヒド香料、分子内に5員環又は6員環の炭化水素基を有するケトン香料、及びエステル香料から選ばれる香料である。これらの香料は、前記「香料と調香の基礎知識」の165〜247頁に記載の「6.4.4 芳香族アルデヒド」、「6.6 ケトン」、及び「6.7 エステル」の各項で記載されている香料を使用することができる。
(b2)成分を含有すると、光暴露による固体析出が起こりやすくなるが、本願発明は前記固体析出を抑制することができるため、(b2)成分を含有することによる前記の香り賦与効果を十分に発揮することができる。
より具体的には、フェニルプロピルアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、3−(p−t−ブチルフェニル)-プロピルアルデヒド、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、2−メチル−3−(p−メトキシフェニル)-プロピルアルデヒド、及びp−t−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒドから選ばれる香料が挙げられる。
具体的には、フェニル酢酸エステル、桂皮酸エステル、サリチル酸エステル、アニス酸エステル、ジヒドロジャスモン酸メチルが挙げられる。
本発明の(C)成分は、下記一般式(2)で表される1種以上の化合物である。
R7は、光暴露時の固体析出抑制の点から、炭素数8〜12の炭化水素基が好ましく、炭素数10〜12の炭化水素基がより好ましい。炭化水素基はアルキル基及びアルケニル基から選ばれる基である。(C)成分の入手の容易性の点からアルキル基が好ましい。
R8の具体例としては、メチル基、エチル基及びヒドロキエチル基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。(C)成分の製造の容易性の点からメチル基、エチル基及びヒドロキシエチル基から選ばれる基が好ましい。
X-は陰イオン基であり、具体的には塩素イオン、臭素イオン等のハロゲンイオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオンが挙げられる。
本発明において、光暴露時の固体析出抑制効果を更に向上する点で、(D)成分として、25℃での粘度が1000〜60万mm2/sのジメチルポリシロキサン、及びHLBが0を超え7以下のポリエーテル変性シリコーンから選ばれるシリコーンを、前記(B)成分との質量比で、(D)成分/(B)成分=0.1〜5で含有することが好ましく、前記質量比は0.3〜3がより好ましい。
本発明において、粘度はウベローデ粘度計(柴田科学製)により、25℃±0.2℃の温度範囲で測定された動粘度である。
HLBが0を超え7以下のポリエーテル変性シリコーンは、特開2007−131989号公報の段落番号0024〜0035に記載の一般式(4)の化合物(以下(d1)成分という)、一般式(5)の化合物(以下(d2)成分という)を用いることができる。
前記特開2007−131989号公報に記載の(d1)成分に相当する(D)成分としては、旧日本ユニカー(株)製(現在は、東レ・ダウ・コーニングシリコーン(株)製)のFZ−2203、FZ−2206、FZ−2207,FZ−2222が挙げられる。
前記特開2007−131989号公報に記載の(d2)成分に相当する(D)成分としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のSH3772M、SH3775M、FZ−2233、信越化学工業(株)製のKF6012、KF6016、KF6017が挙げられる。
光暴露時の固体析出抑制の点で、HLBが1〜3のポリエーテル変性シリコーンがより好ましい。
乳濁状態の液体柔軟剤組成物中の(A)成分の含有量は3〜25質量%であり、洗濯1回当たりの使用量を少なくできる点から、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましい。光暴露時の固体析出抑制の点で20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましい。
乳濁状態の液体柔軟剤組成物中の(B)成分の含有量は、繊維製品への香り付与の観点から、0.4質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、0.8質量%以上が更に好ましい。光暴露時の固体析出をより抑制できる点から、1.7質量%以下が好ましく、1.5質量%以下がより好ましい。
乳濁状態の液体柔軟剤組成物中の(C)成分の含有量は、光暴露時の固体析出抑制の点から、乳濁状態の液体柔軟剤組成物中に、0.4質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、0.7質量%以上が更に好ましい。光暴露時の分離抑制の点から、4質量%以下であり、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。
(D)成分は、前記(B)成分との質量比で、(D)成分/(B)成分=0.1〜5で含有することが好ましい。光暴露時の固体析出抑制の点から、0.3〜3がより好ましい。
乳濁状態の液体柔軟剤組成物には、任意成分としてpH調整剤、酸化防止剤、キレート剤、色素、及びポリオキシアルキレン付加型非イオン界面活性剤等の各種界面活性剤等、電解質を含有することができる。
本発明の液体柔軟剤組成物は、実施例に記載のような光照射試験後であっても、粘度(実施例におけるろ過した内容物の粘度)を前記初期値より高いが600mPa・s以下に抑制することができる。使い勝手の点で前記初期値より高いが350mPa・s以下が好ましく、前記初期値より高いが300mPa・s以下がより好ましく、250mPa・s以下が更に好ましく、150mPa・s未満が特に好ましい。
組成物の粘度は、B型粘度計を用いて、No.1〜No.3ローターの何れかのローターを用い、60r/minで、測定開始から1分後の指示値である。液体柔軟剤組成物は30±1℃に調温して測定する。より具体的には実施例に記載の測定方法で測定された値である。
本発明に用いられる袋状容器は、プラスチックからなる層を1層以上含む積層材料から形成される袋状容器である。例えば、特開2001−098300号公報の〔0019〕〜〔0022〕に記載の袋状容器が使用できる。
積層材料から形成される袋状容器の具体的な構成としては、最外層(光が最初に入射する層)に延伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリプロピレン(OPP)や高密度ポリエチレン(HDPE)等からなる基材層〔層I〕が配置され、次いで無延伸ポリプロピレン(CPP)、直線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等からなるシーラント層〔層II〕が配置され積層した構成を例示することができる。
前記基材層〔層I〕の厚みは、剛性などについて必要最小限に保持され得る厚さであればよく、製袋加工性、コスト及び強度を加味して決めることができる。一般的な厚さは10〜50μmが例示される。積層材料全体の厚みも、製袋加工性、コスト、強度及び剛性を加味して決めることができる。一般的な厚さは、100〜300μmが例示される。
本発明に用いられる袋状容器は、上述のような複合フィルム基材を、最内層となる層を内側にして重ね合わせ、その周縁部を、ヒートシール等により接着して袋状に成形して得られる。
〔(A)成分〕
実施例で使用した(A)成分を以下に示す。
(A−1)成分
トリエタノールアミンとR1COOHで表される脂肪酸を、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)が1.86/1で、エステル化反応させ、一般式(1)で表されるアミン化合物を含むエステル化反応物を得た。
エステル化反応物中には、未反応の脂肪酸が5質量%含まれていた。エステル化反応物中のアミン化合物のアミンに対して、メチル基が0.98等量となるように、ジメチル硫酸で4級化反応を行った。4級化反応後に反応物の質量に対して10質量%のエタノールを添加し、均一に混合した。
得られた反応物をHPLC法で各成分の組成比を分析し、臭化テトラオクチルアンモニウムを内部標準物質として使用し定量した結果、得られた反応物は、下記の(a11−1)成分〜(a11−3)成分、(a21−1)成分〜(a21−3)成分、及び他成分1からなる混合物(合計で100質量%)を85質量%含有する混合物であった。
R1COOH
〔R1COOHの組成を以下に示す。
ミリスチン酸:2質量%
パルミチン酸:27質量%
パルミトレイン酸:3質量%
ステアリン酸:32質量%
炭素数18で、不飽和基を1つ有する脂肪酸:33質量%
炭素数18で、不飽和基を2つ有する脂肪酸:3質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。前記不飽和基のシス/トランス体比は85/15(1H―NMRによる、積分比)である。〕
N−メチルジエタノールアミンとR1COOHで表される脂肪酸を、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)が1.9/1で、エステル化反応させ、一般式(1)で表されるアミン化合物を含むエステル化反応物を得た。
エステル化反応物中には、未反応の脂肪酸が9.5質量%含まれていた。エステル化反応物中のアミン化合物のアミンに対して、10質量%のエタノールを添加し均一に混合した後、前記アミンに対してメチル基が0.98等量となるように、塩化メチルで4級化反応を行った。
得られた反応物をHPLC法で各成分の組成比を分析し、臭化テトラオクチルアンモニウムを内部標準物質として使用し定量した結果、得られた反応物は、下記の(a12−1)成分、(a22−1)成分、(a22−2)成分、及び他成分2からなる混合物(合計で100質量部)であった。
R2COOH
〔R2COOHの組成を以下に示す。
パルミチン酸:10質量%
ステアリン酸:60質量%
炭素数18で、不飽和基を1つ有する脂肪酸:30質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。前記不飽和基のシス/トランス体比は85/15(H1―NMRによる、積分比)である。〕
実施例及び比較例で用いた香料組成物(B−1)、(B−2)、(B−3)を表1に示す。
(c−1):N−ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド
(c−2):N−オクチルトリメチルアンモニウムクロリド
(c−3):N−ラウリル−N−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム・メチルサルフェート
〔(c’)成分〕
(c’−1):N−テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド
(d−1):25℃での動粘度が50万mm2/sのジメチルポリシロキサン40質量%、数平均エチレンオキシド付加モル数5モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル1.5質量%、数平均エチレンオキシド付加モル数23モルのポリオキシエチレンラウリルエーテル4.5質量%、ラウリル硫酸ナトリウム0.1質量%、水(残部)を含有するエマルジョン
(d−2):FZ−2233(ポリエーテル変性シリコーン、HLB=3、東レ・ダウ・コーニングシリコーン(株)製)
(e−1)成分:非イオン界面活性剤(ラウリルアルコールにエチレンオキサイドを21モル付加させた化合物)
(e−2)成分:塩化カルシウム
下記構成を有する積層材料を用いて成形された袋状容器(長さ:250mm、幅130mm)
(層I:外層)延伸ナイロン(ONy)厚さ15μmであり、裏面にグラビア印刷した(特開2001−098300号公報の実施例で使用した白インキを2回印刷した)もの
(層II:内層)直線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)厚さ150μm
表2に示す配合組成となるように各成分を混合することにより、乳濁状態の液体柔軟剤組成物を調製した。具体的には、以下の通りである。
1Lビーカーに、乳濁状態の液体柔軟剤組成物のでき上がり質量が600gとなるのに必要な量の90質量%相当量のイオン交換水と(e−1)成分と(C)成分又は(C’)成分を入れ、ウォーターバスを用いてイオン交換水の温度を60±2℃に調温した。(e−1)成分と(C)成分又は(C’)成分がイオン交換水中に均一に溶解するように、必要に応じて下記の攪拌羽根を用いて攪拌した。
60±2℃の温度に調温した(B)成分、(e−1)成分と(C)成分又は(C’)成分を含むイオン交換水を、直径が5mmの攪拌棒の回転中心軸を基準として、長辺が90度方向になるように配置された撹拌羽根(羽根の数:3枚、羽根の長辺/短辺:3cm/1.5cm、羽根の設置:回転面に対して45度の角度)で撹拌(300r/m)しながら、65℃で加熱溶解させた(A)成分を3分間掛けて投入した。投入終了後に15分間撹拌した。
(e−2)成分の10質量%水溶液を投入し、10分間攪拌した。5℃のウォーターバスを用いて、内容物の温度が30±2℃になるまで冷却した。
(B)成分を投入し5分間攪拌した。(D)成分を投入する場合に、(D)成分が水を含む乳化物の場合には、そのまま投入した。また、(D)成分がオイルの場合には、(A)成分と(D)成分を予備混合して、前記(A)成分の投入時に投入した。出来上がり質量(200g)となるようにイオン交換水を加え、5分間攪拌した。
測定セルとして光路長10mmのガラスセルを使用し、対照セルにイオン交換水を入れ、紫外可視分光光度計(島津製作所製のUV−2500PC)をもちいて測定された、試料の可視光線透過率(波長660nm)は10%未満であり、乳濁状態の液体柔軟剤組成物であった。乳濁状態の液体柔軟剤組成物の組成を表2に示す。
〔乳濁状態の液体柔軟剤組成物の保存方法〕
試験機は低温サイクルキセノンフェードメーター(型番;XL75、スガ試験機株式会社製)を使用した。
試験機内に、乳濁状態の液体柔軟剤組成物を500g充填した容器の最大面積面を、ランプに向けて設置し、下記の照射条件で光を照射した後、試験機の運転を止め、そのまま18時間放置した(1サイクル)。このサイクルを11サイクル行った後の、容器の上辺のシール部を摘み、内部の乳濁状態の液体柔軟剤組成物を動かさないように注意深く、試験機内から取り出した。
・設定放射照度;42W/m2
・設定放射時間;6時間(積算放射照度;0.9MJ/m2)
ブラックパネル温度;45℃
容器の上辺のシール部をハサミで裁断し、容器逆さまにし、内容物をステンレス製メッシュ(200メッシュ 目開き75μm)でろ過した。ろ過後、1分放置した後の、メッシュに残存した固体析出物の重量を測定した(ろ過前のステンレス製メッシュの重量を予め測定し、その差分を固体析出物の重量とした)。固形物の析出物の質量1g未満が合格であり、0.8g以下が好ましく、0.5g以下がより好ましく、0.3g以下が更に好ましく、0.2g未満が特に好ましい。最も好ましくは0g(固形物が見られない)である。
ろ過した乳濁状態の液体柔軟剤組成物90gを、No.11規格瓶に入れ、専用キャップで封をし、30℃のウォーターバスを用いて内容物温度30℃に調温した後、内容物温度を30℃に保ったまま1時間放置した。
B型粘度計(TOKI SANGYO Co.,LTD製、VISCOMETER TVB−10、No.2ローター、60r/m)を用いて各乳濁状態の液体柔軟剤組成物の粘度測定を開始し、1分後の値を読み取った(粘度の単位は「mPa・s」)。粘度が高くNo.2ローターで測定できない場合には、No.3ローターに交換し同様に測定した。
Claims (6)
- 下記(A)成分5〜25質量%、(B)成分0.3〜2質量%、(C)成分0.4〜2質量%及び水を含有し、30℃での粘度が5〜200mPa・sの乳濁状態の液体柔軟剤組成物が袋状容器に充填された袋状柔軟剤物品。
(A)成分:(a1)下記一般式(1)で表される第3級アミン化合物、その酸塩、及び(a2)その4級化物から選ばれる化合物又はそれらを含む混合物
〔式中、
R1は炭素数11〜23の炭化水素基であり、
R2は炭素数1〜3の炭化水素基及びHO−(CpH2pO)r−CqH2q基から選ばれる基(ここでp、q、rは、一般式(1)と同じ意味である。)であり、
mは1〜3の数であり、p及びqは2又は3の数であり、rは0〜5の数である。
分子内に複数存在するR1、R2、HO−(CpH2pO)r−CqH2q基、p、q、rは同一でも異なっていても良い。〕
(B)成分:下記(b1)成分及び(b2)成分を含有し、(b1)成分の質量と、(b1)成分及び(b2)成分の合計質量の比[(b1)成分/〔(b1)成分+(b2)成分〕]が0.1〜0.6である、香料組成物
(b1)成分:炭素数が8〜10のアルコール香料
(b2)成分:分子内に芳香族基を有するアルデヒド香料、分子内に5員環又は6員環の炭化水素基を有するケトン香料、及びエステル香料から選ばれる香料
(C)成分:下記一般式(2)で表される1種以上の化合物
〔式中、R7は炭素数8〜12の炭化水素基であり、R8は炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基から選ばれる基であり、X-は陰イオン基である。〕 - 前記(b1)成分が、炭素数8〜10の脂肪族アルコール、炭素数が10のテルペン系アルコール、炭素数8〜10の脂環式アルコール及び炭素数8〜10の芳香族アルコールの中から選ばれるアルコール香料である、請求項1に記載の乳濁状態の液体柔軟剤組成物が袋状容器に充填された袋状柔軟剤物品。
- 前記(b1)成分が、炭素数が10の脂環式アルコール香料、炭素数が10のテルペン系アルコール香料、及び炭素数が10の芳香族アルコールから選ばれるアルコール香料である、請求項1又は2に記載の乳濁状態の液体柔軟剤組成物が袋状容器に充填された袋状柔軟剤物品。
- 前記(b2)成分が、芳香族基とアルデヒド基が、炭素数2〜4の2価の炭化水素基で連結された、分子内に芳香族基を有するアルデヒド香料、5員環又は6員環の炭化水素基を有するケトン香料、及び分子内に環状炭化水素基を有するエステル香料から選ばれる香料である、請求項1又は2に記載の乳濁状態の液体柔軟剤組成物が袋状容器に充填された袋状柔軟剤物品。
- 更に、(D)成分として、25℃での粘度が1000〜60万mm2/sのジメチルポリシロキサン、及びHLBが0を超え7以下のポリエーテル変性シリコーンから選ばれるシリコーンを、前記(B)成分との質量比で、(D)成分/(B)成分=0.1〜5で含有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の乳濁状態の液体柔軟剤組成物が袋状容器に充填された袋状柔軟剤物品。
- 前記袋状容器が、少なくとも2層のプラスチック層を積層した積層材料からなるものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の乳濁状態の液体柔軟剤組成物が袋状容器に充填された袋状柔軟剤物品。
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