JP5896933B2 - 溶接部の補修方法 - Google Patents
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このため、配管を点検する際に、溶接部について、劣化の発生の有無を組織検査や超音波検査等によって検査し、その結果に応じ、劣化部分の補修を行っている。
溶接部1が、配管を構成する所定長の管体9,9どうしを溶接した部分においては、溶接部1は、管体9の周方向に連続したものとなる。すると、管体9内を流れる流体による内圧によって、管体9および溶接部1は径方向外周側に膨張する方向の力が作用する。これにより、溶接部1においては、管体9の周方向に沿った応力(フープ応力)が発生する。すると、この応力に対し、溶接部1と補修溶接金属部6との境界部7,8が直交して位置することとなり、クリープ強度の低下につながる。
すなわち、本発明は、管体の端部どうしが溶接金属で前記管体の周方向に溶接された溶接部の補修方法であって、前記溶接金属と前記管体の境界部を含む領域を除去する工程と、除去された前記領域に補修溶接を施す工程と、を備え、前記領域は、前記周方向の一端側と他端側が、それぞれ前記周方向に直交する面に対し傾斜して形成されていることを特徴とする。
このようにして補修溶接がなされた溶接部において、補修溶接によって形成された補修溶接金属部は、管体の周方向の一端側と他端側において溶接部の溶接金属と接する部分が周方向に直交する面に対して傾斜する。すると、管体内を流れる流体の温度や圧力によって管体が膨張する方向の力を受けたときに、溶接部が周方向に延びるような応力を受けても、その応力によって補修溶接金属部と溶接部の溶接金属との境界部分でクリープ破壊しにくくなる。
ここで、前記の領域の一端側と他端側の傾斜角度は、25°以上であるのが好ましい。
図1は、発電プラント等のボイラ用の配管10の一部を示すものである。この配管10は、高温・高圧の流体が内部を流れ、所定長の管体11を長手方向に複数接合することによって構成されている。
図1(a)に示すように、管体11,11どうしの接合部(溶接部)Jは、その端部11a,11aがそれぞれ所定の開先形状として突き合わせられ、周方向に沿って、アーク溶接、MIG(Metal Inert Gas)溶接、摩擦撹拌接合等の接合法により接合されている。これにより、管体11,11どうしの接合部には、周方向に連続する環状の溶接金属部(溶接金属)12が形成されている。配管10が連続する方向において、この溶接金属部12とその両側の管体11との境界部に、溶接時の熱によって形成される熱影響部が形成されている。
まず、図1(b)、図2に示すように、接合部Jにおいて劣化が発生した部分を除去する。これには、配管10の外周側から、配管10の周方向においては、溶接金属部12において劣化が発生している部分を含み、かつ、配管10の長手方向においては、溶接金属部12とその両側の管体11,11の一部とを含み、配管10の肉厚方向においては、配管10の内周側の一部を残した領域50を除去する。
このとき、この領域50において、配管10の周方向の一端部50aと他端部50bは、管体10の周方向(溶接金属部12が連続する方向)に直交し、かつ配管10の管軸方向、管体11,11どうしの突き合わせ方向に平行な仮想面Fに対し、所定角度θだけ傾斜するよう形成する。つまり、配管10の外周側から見たときに、領域50が、平行四辺形状または台形状となるようにする。
ここで、境界面20a,20bの傾斜角度θは、25°以上90°未満とするのが好ましく、さらには、40°以上50°未満とするのが特に好ましい。
すなわち、図2(a)に示すように、配管10内の高温・高圧の流体によって溶接金属部12が径方向外周側に膨張する方向の力が作用し、溶接金属部12に周方向に沿った応力(フープ応力)S1が発生したとする。すると、この応力S1による、補修溶接金属部20の境界面20a,20b(図3参照)に直交する方向の応力S2は、応力S1の分力であり、応力S1よりも小さくなる。
この図3に示すように、傾斜角度θが大きくなるほど、応力S2は小さくなる。例えば、傾斜角度θが25°である場合、応力S1に対し、応力S2は10%以上低減する。
この図4に示すように、作用する応力が下がれば、クリープ破断に至るまでの時間(破断時間)が長くなる。
11 管体
12 溶接金属部(溶接金属)
15 除去凹部
20 補修溶接金属部
20a,20b 境界面
50 領域
J 接合部(溶接部)
Claims (4)
- 管体の端部どうしが溶接金属で前記管体の周方向に溶接された溶接部の補修方法であって、
前記溶接金属と前記管体の境界部を含む領域を除去する工程と、
除去された前記領域に補修溶接を施す工程と、を備え、
前記領域は、前記周方向の一端側と他端側が、それぞれ前記周方向に直交する面に対し傾斜して形成されていることを特徴とする溶接部の補修方法。 - 前記領域の一端側と他端側の傾斜角度が25°以上であることを特徴とする請求項1に記載の溶接部の補修方法。
- 前記領域は、前記溶接金属と、該溶接金属の両側の前記管体との境界部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の溶接部の補修方法。
- 前記管体が、該管体内を流れる流体による内圧で膨張する方向の力を受けるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の溶接部の補修方法。
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